JPH0757102A - 濃度分布を有する空間内の輪郭を決定する方法及び装置 - Google Patents

濃度分布を有する空間内の輪郭を決定する方法及び装置

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JPH0757102A
JPH0757102A JP6143541A JP14354194A JPH0757102A JP H0757102 A JPH0757102 A JP H0757102A JP 6143541 A JP6143541 A JP 6143541A JP 14354194 A JP14354194 A JP 14354194A JP H0757102 A JPH0757102 A JP H0757102A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 頂点間の相互作用のない輪郭を決定する方法
を提供する。 【構成】 あるパラメータの濃度分布を有する空間内
で、輪郭(10)はエッジ(14、15、16)により
接続された頂点(11、12、13)から決定される。
空間内の濃度変化の関数として位置の変化及び頂点の数
により、輪郭(10)は濃度変化の特徴を辿る様に決定
される。頂点の動きは輪郭(10)の局所方向 【外1】 に垂直な方向 【外2】 に束縛される。輪郭(10)を滑らかにするため、内的
力又はエネルギーが各頂点(11、12、13)に加え
られ、該力又はエネルギーは頂点におけるエッジ間の角
度(ci )、又は一連の隣接頂点に沿った角度の変化に
依存する。これにより、頂点間の直接の相互作用は回避
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は種輪郭上に位置し、各頂
点は隣接する頂点へエッジにより結合される複数の初期
頂点を確定し;各頂点における曲率の関数である内的部
分と、該各頂点の位置における濃度変化により決定され
た外的部分とからなるエネルギー関数を確定し;エネル
ギー関数が最小値に達するまで頂点の位置を連続的に変
化させることにより最終輪郭を決定することからなる濃
度変化を有する空間内の輪郭を決定する方法に係わる。
【0002】このような方法は、例えば、2又は3次元
画像内の臓器又は腫瘍のような関心領域又は対象の外形
を(半)自動的に決定する医学的環境下で用いうる。臨
床的に重要な画像は、例えば従来からのX線技術、CT
スキャナー、磁気共鳴画像、単一光子励起コンピュータ
トモグラフィー、ポジトロン励起トモグラフィー又は超
音波エコースコピー等の種々の装置により得られうる。
変形可能な輪郭を用いうる他の領域は、例えばコンピュ
ータグラフィックスやアニメーションである。対象の決
定された外形は、例えば医者に対する定量的情報の提
供、可視化又は体積決定のための基礎として用いられう
る。
【0003】エネルギー関数という用語は物理的なエネ
ルギーに関するものではなく、輪郭決定の過程がポテン
シャルエネルギーの変化する場で動く互いに結合された
一連の質量に類似するために用いられる。この類似にお
いて、エネルギー関数の外的部分は濃度又はポテンシャ
ルエネルギーに関連し、内的部分は一連の要素の相互の
相互作用に関連する。
【0004】決定のためのその様な方法は、J.V.M
iller等著のComputerGraphics,
Vol.25,No.4,(1991),217−22
6頁記載の論文「Geometrically def
ormed models:A method for
extracting closed geomet
ric model from volume dat
a」により知られている。この論文で、輪郭はエッジに
より結合された一組の頂点として記載されている。エネ
ルギー関数は、局所の曲率及び頂点とその隣接頂点間の
距離の推定に基づくトポロジー保存エネルギー項と、濃
度(又は画素値)から得られた画像事象エネルギー項
と、頂点を外側又は内側に動かす局所的に決定された変
形ポテンシャルとからなる。エネルギー関数は結合エッ
ジの軌跡ではなく、頂点位置により評価される。これは
頂点を離散させ、それにより、解像度がエッジの長さに
より決定される。操作者により多数の頂点として導入さ
れた種輪郭の最終輪郭への処理は反復過程内で発生す
る。各ステップ中に頂点はエネルギー関数により供給さ
れた表面に沿った最急勾配下降方向に動かされる。エネ
ルギーの減少が生じない時、頂点の動きは停止する。
【0005】知られている方法では、エネルギー関数の
値は頂点がエッジに沿って配置される場合は減少でき、
故に異なった頂点が輪郭の隅に密集しがちである。他の
不利な点は、輪郭は濃度の変化がない領域内に折り畳ま
れ、又は拡張することである。その様な振る舞いを回避
するために、知られている方法はエネルギー関数内にト
ポロジー保存項を必要とする。このトポロジーを維持す
る項は人工的で、空間内の濃度変化に関係しない頂点間
の束縛又は相互作用を提供する。従って、得られた輪郭
間の偏差及び対象の実際の形はこれらの束縛により発生
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
頂点間の相互作用のない輪郭を決定する方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
による方法は各頂点に対して、エネルギー関数の内的部
分は各々の頂点におけるエッジ間の角度に依存し、エネ
ルギー関数の外的部分は各々の頂点における各エッジと
等しい角度を有する方向の濃度変化に関係することを特
徴とする。各頂点の輪郭に対するエネルギー寄与は全体
として隣接頂点への距離に依存せず、頂点間の直接の相
互作用はない。頂点におけるエネルギー変化は輪郭の局
所パスに「垂直」な方向にのみ依存するので、各反復の
間に頂点はこの垂直方向内にのみ動き、頂点の密集は回
避される。
【0008】本発明による方法は更に、該内的エネルギ
ー部分は一連の隣接する頂点におけるエッジの角度の差
から得られることを特徴とする。純粋にエネルギー関数
の内的部分による収縮を回避するため、内的部分は輪郭
の形に依存して形成される。この実施例では、内的部分
は輪郭の「曲率」、すなわち隣接頂点におけるエッジ間
の角度の数値が変化する場合にのみ寄与する。エネルギ
ー角度の内的部分がこのように寄与する場合、濃度変化
がない領域では、輪郭の円形部分は収縮せず、一方輪郭
のジグザグ部分は制限される。両方の振る舞い共、輪郭
の望ましい性質を表している。
【0009】本発明の実施例は、該内的エネルギー部分
は該角度の差とゼロに等しいゼロ周波数成分を有する対
称的離散フィルターとのコンボリューションにより得ら
れることを特徴とする。このようなフィルターは望まし
い振る舞いを付与する。二次元の輪郭では、そのような
フィルターの最も簡単な形は、(ー1/2、1、ー1/
2)、すなわち頂点での内的部分は、頂点それ自身の角
度マイナス隣接する両方の頂点での角度の平均、に比例
する。
【0010】本発明による方法の実施例は、種輪郭が開
いていることを特徴とする。二次元の状況では、これは
二つの端を有する空間内の曲線に対応する。その様な端
は一つのエッジのみを有し、二つの端の角度に対応する
項からのエネルギーの寄与は有さない。三次元輪郭で
は、それは、多数の頂点間の面が、少なくとも一つの側
には、他の面により接続されないことを意味する。両方
の場合共、頂点は輪郭から離れて動きうるので、それに
より輪郭を拡張し、結果としてそれを閉じる。
【0011】本発明による方法の好ましい実施例は、エ
ネルギー関数の最小化中にエッジ長さが第一の所定の閾
値を越えた場合、該エッジは付加的な頂点及び結合エッ
ジにより置き換えられることを特徴とする。本発明によ
る方法では、エッジに沿った頂点の動きはエネルギー寄
与を変化しないが、頂点は濃度変化のエネルギー寄与の
ために互いに離れて動きうる。長すぎるエッジは輪郭の
解像度を減少させる。解像度を通常の間隔に維持するた
めに、頂点は長いエッジに加えられる。
【0012】エッジが短すぎる場合、本発明による方法
を実施する計算負荷が解像度にどの様な貢献もせずに現
れるという反対のことも起こりうる。そのような場合短
いエッジは除去される。本発明による実施例は、ユーザ
ーに確定されたエネルギー分布がエネルギー関数の外的
部分に加えられることを特徴とする。そのようなユーザ
ー関数は、例えばユーザーの関心のある物が存在しない
空間内の領域を閉め出す様な個々のユーザーに決定され
た制限に輪郭を合わせる。
【0013】輪郭が、例えばCT又はMRIにより得ら
れた身体内の隣接するスライスとして表された画像の様
に多数の類似の画像内で決定されねばならない場合、あ
るスライス内の結果を次のスライスの開始点として用い
ることは可能である。本発明のこのような実施例は、第
一に、輪郭は第一の空間内に決定され、第二に、輪郭
は、第一の空間内の濃度変化に類似の性質を有する濃度
変化を有する第二の空間内に決定され、これにより第二
の空間内の種輪郭が第一の空間内で得られた最終輪郭の
伝達により確定されることを特徴とする。
【0014】本発明はまた所与のパラメータが空間を通
して変化する値を有する空間の輪郭を決定する配置であ
って、 ー 画素値のマトリックスの形をとる該空間内のパラメ
ータ値を格納するメモリーと; ー 画素の二次元マトリックスを有するディスプレー
と; ー 種輪郭を確定する初期頂点位置を表示する指示手段
と; ー 各頂点における曲率の関数である内的部分と、該各
頂点の位置における濃度変化により決定された外的部分
とからなるエネルギー関数を評価するために、該メモリ
ー及び該頂点位置にアクセスを有する計算手段とからな
り、該計算手段は、 ー エネルギー関数が最小値に達するまで頂点の位置を
連続的に変化させることにより最終輪郭を決定し、一方 ー 各頂点に対して、エネルギー関数の内的部分は各々
の頂点におけるエッジ間の角度に依存し、エネルギー関
数の外的部分は各々の頂点における各エッジに等しい角
度を有する方向の濃度変化に関係するように配置されて
なる輪郭決定配置に係わる。
【0015】このような配置又はワークステイションは
本発明による方法を実施するために用いられる。以下に
図を参照しながら本発明のこれらの及びより詳細な特徴
を説明する。
【0016】
【実施例】簡便のため、以下でエネルギー関数の最小化
の効果は頂点に加わる力という言葉で表す。同様にし
て、ポテンシャルエネルギー場内で動く一連の粒子又は
質量間で、エネルギー場内の粒子はエネルギーの傾斜:
F=−▽Eに比例した力を受けると見なせることに関し
て、該二つの取り組み方は等価である。記述の該二つの
方法は完全に等価である。しかしながら、力の用語によ
る記述は、本発明による方法にとってより便利である。
何故ならば、力は直接加速度及び輪郭の頂点の変位に関
係するからである。
【0017】以下の記述では本発明による方法を二次元
のバージョンにより説明する。三次元空間への拡張は、
頂点をエッジ接続する構造及び頂点位置で局所的になさ
れた評価と直接に同じ数である。ユーザーとの最小の相
互作用により作られうる初期形状から開始して、動的輪
郭は能動的にその形状を変化し、斯くしてある所望の形
状に近くなる。形状変化の背後の駆動力は、輪郭それ自
身の形状から得られる内的力及びある画像特徴エネルギ
ー分布から得られる外的力から計算できる。内的力は局
所的輪郭曲率を最小化しようとし、一方外的力は輪郭を
画像の特徴又は濃度変化により形成される「景観(la
ndscape)」を通して谷又は尾根を辿る輪郭を形
成しようとする。ユーザー決定可能な重み付け係数と共
に内的力及び外的力の両方を適用することで、ユーザー
は画像特徴景観を辿って非常に全体的な方法又は非常に
精密な方法又はその中間のどの方法によっても決定しう
る。
【0018】変形過程は多くの離散的ステップ内で形成
され、各ステップの後に位置、速度及び加速度の点から
見た状況は各頂点に対して評価される。この評価におい
て、頂点上の内的及び外的力は頂点及びその隣接頂点の
位置から計算される。これらの力の結果として頂点の速
度を変化させる加速度が生じる。この速度は次の変形ス
テップ中の頂点の変位を決定する。多くの変形ステップ
の後、適切な最終状態に、各頂点の速度及び加速度がゼ
ロであることを意味する平衡状態に到達する。エネルギ
ーという言葉で記述すると、この状態はエネルギー関数
の局所最小値を表す。
【0019】変形中に、起こりうる二つの望ましくない
効果がある:内的力による閉じた輪郭の収縮、及び外的
力による輪郭の隅の頂点の密集又は集中である。本発明
によれば、収縮問題は、これらの力が曲率がゼロの部分
のみならず、曲率が一定の部分でもゼロになるような局
所曲率から得られた内的力の決定に結合された頂点にお
ける局所曲率の適切な決定により克服される。第二の問
題の解決は局所的に放射方向の頂点の変位のみを許容す
ることにより見いだせる。
【0020】図1に本発明による方法に用いられる輪郭
10の基本構造を示す。輪郭は、直線区画又はエッジ1
4、15、16...により接続された頂点11、1
2、13...からなる対象である。頂点Vi の位置は
ベクトルpi により、Vi とV i + 1 間はベクトルdi
により表せ、ここで座標系は直行座標を仮定している。
変形は頂点上に作用する力の組み合わせにより引き起こ
され;頂点Vi 内に結果として生ずる加速度はベクトル
i により表される。輪郭の動的振る舞いにとって重要
な頂点の他の性質は、図示されていないが、頂点Vi
対してvi により表されるその速度である。
【0021】上記のように、エッジ区画の長さ‖di
は輪郭の局所解像度を表し:それが大きい場合は、輪郭
は画像特徴エネルギー分布内の小規模な変化に追従しえ
ない。長さ‖di ‖は全ての変形ステップ中に変化可能
であり、斯くして輪郭の解像度内の局所変化を引き起こ
す。この変化を制限すれば、エッジ長さは通常の周期に
おいて評価される;ここで必要なら、頂点は除去又は挿
入され、斯くして輪郭の解像度はユーザーが特定した基
準に近く保たれる。
【0022】エネルギー関数は内的部分からなり、又
は、換言すれば、頂点は内的力に依存する。本発明によ
る方法で決定された内的力は輪郭の局所曲率に関係す
る。内的力又はエネルギー関数を導入した主な目的は図
2に示すように:滑らかな曲線20の良い近似を得るた
めに、画像特徴景観の全ての変化により輪郭を形成しよ
うとする外的力に釣り合うように形成された局所曲率を
最小化することである。
【0023】第一に、離散的輪郭内の局所曲率の概念が
決定され、これは些細な問題ではない。率直に言って、
局所曲率は頂点間内の直線エッジ区画上でゼロであり、
一方それは頂点(一次不連続)の正確な位置において決
定されず、しかしながら決定される必要がある位置に偶
然正確に生じる。満足できる解は、その位置において結
合する二つのエッジ区画の方向間が異なる、頂点の位置
における局所曲率を決定する。頂点Vi から離れたエッ
ジ区画はベクトルdi により表され;その方向は単位ベ
クトル
【0024】
【外1】
【0025】により記述される。上記決定により、Vi
における局所曲率ci
【0026】
【数1】
【0027】により記述される(図3を参照)。このよ
うにして決定された局所曲率は方向と同様に長さ(強
度)も有し、二つの結合しているエッジ区画間の角度に
対する用いうる唯一の尺度を提供する。更に、曲率ベク
トルの長さはこの角度のみに依存し、二つの結合してい
るエッジ区画の長さにより影響されない。頂点の位置に
おける局所的放射方向及び接線方向もまた決定される。
単位ベクトル
【0028】
【外2】
【0029】のこの用法は、エッジ区画di の方向を表
す。本発明による方法では、局所的接線方向単位ベクト
【0030】
【外3】
【0031】は二つの結合しているエッジ区画の単位ベ
クトルの規格化された和として決定される(図4を参
照):
【0032】
【数2】
【0033】。局所の放射方向内の単位ベクトル
【0034】
【外4】
【0035】は
【0036】
【外5】
【0037】をπラジアン回転することにより得られ
る。ベクトル
【0038】
【外6】
【0039】は頂点Vi の位置における局所座標系を表
し、これは外的力と同様内的力の計算に有用である。輪
郭は閉じていても開いていてもかまわない。頂点の数が
n個であり、輪郭が閉じていれば、最初と最後の頂点が
結合され、それでV0 は二つの隣接頂点:V n - 1 、V
1 を有する。しかしながら、輪郭が開いている場合、V
0 及びVn - 1 は結合されず、両方より1少ない隣接頂
点を有する:V0 はV1 にのみに結合し、Vn - 1 はV
n - 2 にのみ結合する。この状態は曲率ベクトルci
同様に局所の接線方向及び放射方向
【0040】
【外7】
【0041】の計算に対して特殊な対策を必要とする。
開いた端の位置において、局所の接線方向は最初c.
q.最後の輪郭区画の方向に等しくされる。曲率ベクト
ルの長さは両端の位置でゼロにされる。局所曲率ベクト
ルci は、局所r,t座標系で記述される場合は正確
に、
【0042】
【外8】
【0043】の方向又は反対方向のいずれかを指して、
r軸に沿った方向に常に向いている。換言すれば、ci
は局所r軸に沿ったベクトルで、その長さは内積
【0044】
【外9】
【0045】により記述されうる。この決定により曲率
ベクトルの長さ‖ci ‖は負であるのと同様に正であり
うる:
【0046】
【数3】
【0047】。局所曲率は局所的放射方向内の一次元変
数として決定される。輪郭の頂点上に作用するはずの内
的力は決定され、制限は変形過程に加えられる。内的力
が輪郭の変形を形成する寄与の明確な理解のために、状
況は、外的力が完全にないと考えることにする。
【0048】図2及び3を参照するに、所望の内的力
(図2)及び曲率ベクトル(図3)は非常に密接に関係
しており;両者は同一の向きの局所的放射方向内のベク
トルである。しかしながら、内的力を局所曲率ベクトル
と比例するものとして定義するのは利口ではない。その
理由は図5(a),(b),(c)の左側に示されてい
る。直行座標系で図5(a)に示されるようにどんな単
純な閉じた形状でも、外的力が存在しない場合は、全体
の局所曲率が最小値を有する形状21、すなわち円(又
はむしろ、離散化の理由で、対称形の多角形)、に変形
される。しかしながら、変形過程は停止せず、輪郭の中
心の方向内の頂点を動かしつづける。この最後の段階で
局所曲率が変化しない一方で輪郭は縮小し、それは内的
力がそれがしようとしたことをせず:局所曲率を減少さ
せることを意味する。輪郭は急激に収縮して単一の点に
なる。
【0049】隣接頂点に関する頂点位置上への第二の束
縛の導入により、収縮過程に停止をもたらしうる。この
第二の束縛はある枠間の隣接頂点間の距離を保つ弾性力
に似た作用をする。互いに接近して動く頂点は、ある点
で収縮過程を停止する反発力の増加を経験する。収縮過
程が停止に至る点は二つの内的束縛力に割り当てられた
重みに依存する。換言すれば、それは内的弾性力と内的
曲率最小化力間のバランスを最適化することが要求され
る。
【0050】第二のーかなり人工的なー束縛の導入及び
それにより生じた問題を回避するために、本発明による
方法では、局所曲率は一定の曲率を有する輪郭の部分に
影響を与えずに減少されねばならないことを要求され
る。図5(a),(b),(c)に、図5(a)の上記
対照的多角形21に加えて、離散的輪郭内に発生するあ
る典型的な形状を直交座標表示で左側に示す。図5
(b)にπラジアン方向の回転を有する輪郭の部分22
を示し、図5(c)に交互の曲率方向を有する輪郭の部
分23を示す。これは曲率ベクトルに比例した内的力を
不適切に用いた例を更に示す。
【0051】図5(b)の形状22もまた問題を示す。
それは輪郭の延長した部分を形成する。局所曲率に比例
する力が輪郭に加えられる場合、延長した部分は図に示
すようにより短くなる。しかしながら、図5(a)の形
状の収縮に関して、これは実際に局所曲率が減少したの
ではなく、曲がった領域が変位したのみである。図5
(c)に示す形状23は問題を提起しない;それは局所
曲率減少が要求される典型的な状況を表しているので、
含まれている。収縮問題に対するどんな解もこの形状で
はまだうまく実施されている。
【0052】図5(a),(b),(c)の右側に、同
じ三つの形状を示すが、ここでは局所r,t座標は、符
号21’、22’、23’でそれぞれ表される。これら
のベクトルから得られた強度と上記判断基準に合う内的
力に結合されたこの座標系内の曲率ベクトルの試験は解
を提供する。第一に:頂点Vi に作用する内的力
i m i は曲率ベクトルと同じ(放射)方向を有する
はずである。これは、内的力がそれらの長さのみを修正
するだけで曲率ベクトルから得られうることを示す。第
二に:一定の曲率の領域に影響せずに局所曲率を減少す
るために、内的力のベクトルの長さは一定の曲率の輪郭
部分に対してゼロでなければならない。輪郭に沿った一
連の内積
【0053】
【外10】
【0054】が離散的スカラー関数と考えられ、この関
数と離散的フィルターki のコンボリューションが内的
力のベクトル長さ
【0055】
【数4】
【0056】の表現として用いられる場合は、両方の条
件は適合しうる。第一の条件は
【0057】
【外11】
【0058】をfi n i の方向:
【0059】
【数5】
【0060】として用いることにより適合しうる。第二
の条件は、一連の一定値とki のコンボリューションが
ゼロになるki に対して適切なフィルター係数を選択す
ることにより適合しうる。これはゼロ周波数成分がゼロ
の対称離散的フィルターであるフィルターki により達
成される。フィルターの広いクラスはこの条件に対応す
る。その最も簡単な形状において、それは値ki =(ー
1/2、1、1/2)を有する3つの係数からなるフィ
ルターである。他の可能なフィルターは特殊な応用に対
する輪郭の振る舞いを最適化する興味深い方法を提供す
る。特に、ki を適合させることは有利である。
【0061】このフィルターの結果を図6の(a)、
(b)、(c)に示し、左側に再び、局所r,t座標内
の三つの典型的な形状、21’、22’、23’を示す
が、ここでは曲率ベクトルから得られた内的力のベクト
ルを有する。図の右側に直交座標表示で形状21、2
2、23及び内的力を示す。図6の(a)の形状21の
一定の曲率は全ての部分でゼロである内的力の結果であ
り、これは収縮問題が解決したことを示す。図6の
(b)の形状22のπラジアン回転は、より自然に見え
る方法で変形される。延長された輪郭部分がより短くな
るのみならず、それはより広くなり、それは曲率減少か
ら期待された事である。図6(c)に示した交互の曲率
23は、単純な交互の信号上のki とのコンボリューシ
ョンの効果が一定値との掛け算になることで効果的に減
少する。従って、上記決定された内的力f i n i はど
んな外的力もなしに輪郭に対して所望の変形効果を生ず
る。
【0062】輪郭の変形に対する駆動力を供給するた
め、外的ポテンシャルエネルギー分布が仮定され、これ
はエネルギー又はある種の画像特徴の強度又は画像特徴
の組み合わせを表す。特定の応用のための適切な画像特
徴の選択は重要な課題ではあるが、本発明の範囲外であ
る。以下に画素又はボクセルのグレー値(grayva
lue)それ自体及びグレー値の傾斜の長さのような単
純な画像特徴を用いた輪郭の振る舞いを示す。例えば、
輪郭は画像を通して最大傾斜パスを辿らなければならな
い場合、傾斜の長さは、画像特徴及びこの特徴の大きな
値に対して高く決定されたエネルギー分布として用いら
れうる。最大傾斜パスはこのエネルギー分布内の尾根に
より表される。変形過程の実施は頂点をエネルギー分布
の局所の最小値に引き込むようにするものであり、これ
は自然な振る舞いである。全体としての輪郭に対して、
これは、それが結局特徴エネルギー景観を通して低エネ
ルギー又は谷を辿ることを意味する。輪郭が谷の代わり
に尾根を辿る場合、この例ではこれはエネルギー分布を
反転する事で成されうる。ポテンシャルエネルギーの分
布の結果はEi m で表される。対象を低エネルギーの方
向に引き込む力の場は以下に示す簡単な関係により記述
されうる: fi m =ー▽Ei m この力が内的力のない状態の輪郭の頂点に適用された場
合、結果は、輪郭は結局外的エネルギー分布を通した谷
を辿って局所のエネルギー最小値を結合する。しかしな
がら、上記力の場に適用する場合、問題は頂点Vi に作
用する力fi mは一般に輪郭のパスに沿った成分(局所
的接線方向成分)を有することである。此の接線方向成
分は実質的又は主要でさえありうる。輪郭の曲率に制限
がなければ(すなわち内的力がない場合)、最終状態で
は輪郭は実質的に外的エネルギー分布の局所の最小値を
通過し、この場合力の場は局所的に輪郭のパスに沿って
方向づけられる。この局所的接線方向成分の結果は頂点
は輪郭に沿って動き、外的エネルギー分布の局所の最小
値で密集をなし、これは明らかに非常に望ましくない効
果である。
【0063】第二の内的力として弾性力を導入して、隣
接頂点間の距離を限界内に保つために、そのような力が
密集問題の効果的な解答であると仮定する。この状態で
は、弾性力の強度は頂点Vi の位置における外的力f
i m V i の強度方向に局所的に回転する。この外的力
は、画像マトリックスの領域を越えて変化するのみでな
く、画像から画像へも変化し、それはデータ収集と、例
えば上記特徴抽出アルゴリズムのような収集されたデー
タの処理の両方に関連する多くのパラメータに依存す
る。内的弾性力の注意深い調整が重要であり:弾性力が
弱すぎる場合には、それは内的曲率力による輪郭の収
縮、又は外的力による頂点の密集を導く。弾性力が強す
ぎる場合には、輪郭の変形過程を妨害する。なぜなら
ば、変形中に頂点は動き、隣接頂点との距離を変える自
由度を有さなければならないからである。故に正確な調
整が重要であるが、一般的には可能でない。内的弾性力
は外的力f i m V i に対して局所的に調整されえず、
同時に内的力fi n i に対して正確に調整される。
【0064】本発明によれば、この問題は上記検討した
収縮問題に対する一連の解により解決される。輪郭のパ
スに沿った頂点の変位は変形に対してどんな寄与もしな
い。fi m V i の局所的放射方向成分のみが、輪郭の
頂点を駆動するのに用いられる。局所的放射方向成分f
i m V i がfi m r i により表される場合、その長
さはfi m V i
【0065】
【外12】
【0066】の内積により与えられる:
【0067】
【数6】
【0068】。これを図7に示し、これにより輪郭のパ
スに沿った頂点を動かさずに純粋に輪郭の変形に集中さ
れた結果として生じた輪郭の頂点を駆動する力を供給す
る局所放射方向力fi m r i 及びfi n i を示す。
動的輪郭モデリングツールのユーザーにとって、輪郭抽
出過程全体の制御を有することは重要な性質である。通
常、現実の世界の画像は満足な質を与える完全自動輪郭
抽出に向いていることはまれである。ある操作者の誘導
は対象決定目的に対して望ましいかもしれない。また、
輪郭により到達した最小エネルギー状態はしばしば可能
な局所の最小値の組のうちの一つでありえ、故に操作者
は輪郭をある局所の最小値から出して他の最小値へ入れ
る可能性を有するはずである。故に、上記本発明による
方法により、ユーザーが、結合された外的エネルギー分
布Ee x を形成するために画像特徴エネルギー分布E
i m に加えられたユーザーに決定された外的エネルギー
分布Eu s e r を対話的に作成及び修正する可能性を補
いうる。ユーザー決定分布は操作者に、輪郭が特定のパ
スを局所的に辿るようにさせるためのエネルギー景観を
通して付加的な尾根及び谷を作成しうるようにさせる。
一旦これら二つの外的エネルギー分布が結合されると、
状態は上記のものと等価となり、結果として生じた、輪
郭の頂点Vi に作用する外的力fe x r i の計算は:
【0069】
【数7】
【0070】となり、ここでfe x =ー▽(Ei m +E
u s e r )である。本発明に用いられる内的及び外的力
のこれらの決定により、本発明による方法の変形過程の
動態が記述される。頂点及びそれの隣接頂点間の距離は
輪郭の解像度、外的画像特徴エネルギー分布の詳細を決
定し、それらは充分小さく、輪郭の最終形成に顕著な影
響を有さずに頂点間の空間を通じて通過しうる。輪郭の
変形により、頂点と頂点の距離は一定に変化する。これ
は輪郭の解像度の全体的な変化と同様に局所変化も結果
として生じる。変形過程が頂点が隣接頂点に関して動く
自由度を有する場合のみ可能である故に、両者は望まし
くないが、解像度のわずかな局所変化は回避しえない。
この理由により、パスに沿った輪郭の周期的再収集によ
り変化はある限界内に保たれる。局所r、t座標内で、
これはt軸に沿った再収集に並進される。
【0071】頂点に作用する全体の力fi は外的及び内
的力の重み付き結合である: fi =we x e x r i +wi n i n i 。重み係
数we x 及びwi n は各適用に対してデフォルト値を有
するが、操作者による修正をしうる。外的力の強調によ
り、抽出された画像特徴をより正確に辿る輪郭を作る一
方、内的力の強調により、輪郭のパスを滑らかにする。
頂点Vi に作用する力の結果として、この頂点は動きだ
し、その位置pi を変える。この位置ベクトルは、頂点
の速度及び加速度ベクトルvi 及びai と共に、頂点の
動的状態を記述する。頂点は‖vi‖=0かつ‖ai
=0になるまで動きを停止しない。この状態‖vi ‖=
‖a i ‖=0が全ての頂点に適合するまで頂点の変形過
程は完了しない。頂点が休止する、又は頂点が、両者と
も局所エネルギー最小値を示す二つの状態の間を往復し
続けるまで、原理的には非常に長時間を要する。その様
な振る舞いを回避するために、第三の成分が頂点vi
印加される力、すなわち頂点の速度 vi :fi =we x e x r i +wi n i n i
d a m p i に比例するダンピング力に加えられる。重み係数w
d a m p は負であり、ダンピングの量を決定する。小さ
なダンピング係数でも変形過程の安定を確実にするのに
充分である。
【0072】実施例では、実際の変形過程はいわゆる数
値時間積分過程として実施され、ここで輪郭の完全な状
態が、一連の時間における離散的位置で計算される。独
立変数tで時間上のある点tにおける輪郭の状態を、t
+ΔtでΔt後の時間における状態を記述し、それで増
加時間Δt中の変形過程は以下の差分式により記述され
うる: pi (t+Δt)=pi (t)+vi (t)Δt; vi (t+Δt)=vi (t)+ai (t)Δt; ai (t+Δt)=fi (t+Δt)/mi 。 fi (t+Δt)の値は上記のように計算される。値m
i は、物理的な文脈では、頂点Vi の「質量」を表す。
本発明による方法のプロトタイプの実施において、輪郭
の頂点に異なった質量値を割り当てる可能性はなかっ
た。全ての頂点に同じ質量を仮定することにより、mi
は一定のスケーリングファクターに減少する。実施にお
いて、該過程は時間間隔Δtにより値1を与えることに
より更に簡単化された。
【0073】開いた輪郭に対して利用しうる選択は頂点
に輪郭の開いた端の一又は両方を加える成長過程であ
る。この成長と輪郭の変形を統合する事により、効果的
なトラッキング方法が得られる。加えられた頂点は最後
のエッジ区画の方向に外挿することにより位置決めさ
れ、これは同時に変形過程により連続的に再位置決めさ
れる。自動閉鎖の選択は、それらの間の距離がある閾値
よりも小さくなった場合、開いた輪郭の両端は自動的に
結合するように、同様に追加されうる。
【0074】実施されたプロトタイプでは、ユーザーは
対話的に、輪郭のエッジ区画の所望の長さであるパラメ
ータld e s を制御できる。このようにして、輪郭の解
像度が選択しうる。ld e s に対するデフォルト値は画
像の内的スケールによりld e s を規格化することによ
り計算しうる。これは、画像がより荒いスケールで考え
られている場合、ld e s が増加することを意味する。
d e s から、隣接頂点間で取りうる距離の最小及び最
大を表す二つの他の値lm i n 及びlm a x が得られ
る。
【0075】プロトタイプでは再収集が二つの通過プロ
セスとして実施された:どの区画の長さも最小長さl
d e s よりも短くなる場合、第一の通過が全体の輪郭に
沿ってチェックする。その様なエッジ区画が発見された
場合、このエッジ区画は、置き換えられた頂点間内に正
確に位置する一つの単一頂点により区画の両端の二つの
頂点を置き換えることにより輪郭から除去される。これ
は図8の(a)に示され、二つの近接した隣接頂点Vi
及びVi + 1 が単一の頂点Vj により置き換えられるの
が示される。第二の通過が全体の輪郭に沿って再びチェ
ックするが、ここでは最大長さlm a x よりも大きくな
る場合である。この場合、図8の(b)に示すようにそ
の様なエッジ区画は等しい長さの二つのより短いものに
分割される。この図では、頂点Vj + 1 が頂点Vi 及び
i + 1 間の中間に挿入され、後者の頂点は必然的にV
j + 2 と再ラベルされる。値lm i n 及びlm a x は長
さl d e s から得られる。これらのパラメータ間の関係
は、振動的な振る舞いをしないことにより束縛され、こ
こでは頂点は繰り返し一つの再収集動作内で除去され、
次に再び挿入される。これはlm a x >2lm i n とい
う要求に導く。プロトタイプの実施において、lm i n
は1/2ld e s に、lm a x は3lm i n に設定さ
れ、満足できる結果が得られた。
【0076】頂点が輪郭内に位置づけられる場合、それ
はまた置き換えられた(図8の(a))又はそれらの間
に挿入された(図8の(b))二つの頂点の速度及び加
速度の平均により得られた速度vi 及び加速度ai に割
り当てられ、それは動的状態内の連続性を維持するのに
必要である。上記方法のプロトタイプの実施は臨床画像
に、特に典型的な臨床血管内超音波画像に応用された。
画像はカテーテルの先端上に装着されたトランスデュー
サーの全2πラジアン回転により走査された血管を通る
横断面を表示した。その様な画像は血管壁の層構造を表
す多少の数の楕円形の形状からなる。それらの楕円形の
形状のいくつかは、明るい尾根を示し、一方他は暗い谷
を示す。血管の内部領域は部分的にブロックされてい
た。残りの開いた領域は暗い領域として見えた。明るい
尾根と暗い谷の両方は開いた領域と同様に臨床的な観点
から興味深い。
【0077】従来の(局所的な)エッジ抽出法を用いて
このような画像から所望の輪郭を抽出するのが不可能で
ないなら何故それが非常に困難か、多くの理由がある。
超音波画像では通常、信号対ノイズ比は非常に低く、画
像の大部分は影により妨げられている。付加的な困難は
カテーテル(血管壁に触れている開いた領域の低い部
分)及び距離測定のために上書きされた人工的な印の存
在により引き起こされる。本発明による方法は、血管壁
の内側の開いた領域のエッジと同様に血管内の明るい及
び暗い楕円形の形状を記述する輪郭をうまく決定するこ
とに成功した。
【0078】明るい尾根に対して画素のグレー値の逆数
は本発明による方法が谷を辿る輪郭を方向づけられるよ
うに画像特徴エネルギー分布として用いられた。暗い谷
に対して画素のグレー値そのものが用いられうる。血管
の内側の開いた領域のエッジに沿って決定されるべき輪
郭内で、それを最大グレー値傾斜のパスを辿るようにす
るため、それは、暗と明の画像領域間のこの輪郭の所望
のパスを位置決めするように選択された。本発明による
方法の用いられた実施の輪郭は外的画像特徴分布を通し
て谷を辿り、グレー値の傾斜の逆数の長さは画像特徴エ
ネルギー分布として適切である。このような分布で、開
いた領域のエッジ部分は閉じた形状を形成しない谷を示
す。本発明による方法及び元の画像により見いだされた
輪郭は開いた領域のエッジの正確な決定を示した。
【0079】操作者決定初期輪郭は輪郭捜索過程を危険
にさらさずに非常に低い解像度を有しうることがわかっ
た。初期輪郭は自動的にかつ迅速に、パラメータl
d e s を介して特定されたレベルに達するまで変形解像
度内で統合される再収集メカニズムにより増加される。
わずか2、3の変形ステップ後にこれは達成でき、ここ
から再収集過程が解像度を所望のレベルに保つ。従っ
て、初期輪郭決定でのユーザー相互作用の量は非常に少
なくしうる。相互作用の量は、開いた輪郭を初期輪郭と
して作成する可能性を用いることにより更に減少でき、
それ自身のパスを捜索させることによりそれを成長させ
る。
【0080】いくつかの輪郭は多少類似の画像内で決定
されなければならない場合、操作者の介入は画像の結果
として生成した輪郭を次の画像の出発輪郭として用いる
ことにより減少しうる。これは、例えば患者の体積は走
査され、結果は複数の二次元画像として表示されるMR
I又はCT画像で発生し、各画像は体積からのスライス
を表す。
【0081】図9に本発明が適用しうるワークステーシ
ョン50を示す。ワークステーション50は画像を表示
する表示スクリーン51と、メモリー52と、計算手段
53からなる。ワークステーションはその中で輪郭が決
定される画像を表すデータの入力のための入力装置54
を更に有する。その様な入力装置は例えば磁気又は光デ
ィスク読み出し器又は磁気テープ読み出し器である。そ
ればまた中央データ格納又は例えば超音波装置、CTス
キャナー又はMRI装置等の画像データの発生装置に接
続される。ワークステーションはその様な装置の統合さ
れた部分をなし、操作者に生成した画像の輪郭を決定さ
せ、得られた結果を用いて更なる画像を撮るべきかどう
かを決定しうる。操作者コンソール55は、例えばキー
ボードであるが、ユーザーがワークステーションに命令
を与えるために設けられる。ポインティング装置56
は、出発輪郭を決定する特定の位置を指示するための例
えば光ペン、トラックボール、「マウス」であるが、同
様に設けられる。付加的な装置は例えば、ユニット57
はディスプレー上に表示された画像のハードコピーを供
給し、格納ユニット58は後の再読み出しのために画像
及び得られた輪郭を格納し、ワークステーションに接続
される。
【0082】ワークステーションでは、データは入力装
置54から読み出され、メモリー52に格納される。デ
ータは輪郭が決定されるべき空間内で変化を有するパラ
メータを表わす。パラメータデータは通常、各値が調査
された空間の小さな要素(画素又はボクセル)内で決定
されたパラメータ値を与える多数の値として与えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法で用いられる輪郭及びその要
素の基本的構造を示す図である。
【図2】輪郭上の内的力及びそれらの効果を示す図であ
る。
【図3】本発明による方法の頂点における局所曲率の決
定を示す図である。
【図4】輪郭の頂点の放射方向及び接線方向を示す図で
ある。
【図5】(a),(b),(c)は典型的な輪郭形状及
び外的力の存在下での補正されていない内的力の効果を
示す図である。
【図6】(a),(b),(c)は頂点から頂点への変
化を考慮に入れたフィルターにより得られた典型的な輪
郭の内的力の効果を示す図である。
【図7】輪郭の頂点上の結果として得られた駆動力を供
給する本発明による外的力fi m r i の局所的放射方
向成分fi m V i を示す図である。
【図8】(a),(b)は単一の頂点及び互いに遠く隔
たっている隣接頂点間の付加的な頂点の挿入により二つ
の近接した頂点の置き換えを示す図である。
【図9】本発明による方法を実施するワークステーショ
ンを概略的に示す図である。
【符号の説明】
10 輪郭 11、12、13... 頂点 14、15、16... エッジ 21、22、23 形状 21’、22’、23’ 形状 50 ワークステーション 51 表示スクリーン 52 メモリー 53 計算手段 54 入力装置 55 操作者コンソール 56 ポインティング装置 57 ユニット 58 格納ユニット Vi 頂点 ai 加速度ベクトル ci 曲率ベクトル di エッジ区画ベクトル fi m V i 外的力 fi m r i 局所放射方向力 fi n i 内的力

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種輪郭上に位置し各頂点は隣接する頂点
    へエッジにより結合される複数の初期頂点を確定し;各
    頂点における曲率の関数である内的部分と、該各頂点の
    位置における濃度変化により決定された外的部分とから
    なるエネルギー関数を確定し;エネルギー関数が最小値
    に達するまで頂点の位置を連続的に変化させることによ
    り最終輪郭を決定することからなる、濃度変化を有する
    空間内の輪郭を決定する方法であって、 各頂点に対して、エネルギー関数の内的部分は各々の頂
    点におけるエッジ間の角度に依存し、エネルギー関数の
    外的部分は各々の頂点における各エッジと等しい角度を
    有する方向の濃度変化に関係することを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 該内的エネルギー部分は一連の隣接する
    頂点におけるエッジの角度の差から得られることを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該内的エネルギー部分は該角度の差とゼ
    ロに等しいゼロ周波数成分を有する対称的離散フィルタ
    ーとのコンボリューションにより得られることを特徴と
    する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 種輪郭は開いていることを特徴とする請
    求項1乃至3のうちいずれか一項記載の方法。
  5. 【請求項5】 エネルギー関数の最小化中にエッジ長さ
    が第一の所定の閾値を越えた場合、該エッジは付加的な
    頂点及び結合エッジにより置き換えられることを特徴と
    する請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の方法。
  6. 【請求項6】 エネルギー関数の最小化中にエッジ長さ
    が第二の所定の閾値以下に下がった場合、該エッジ及び
    該結合された頂点は単一の頂点により置き換えられるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 ユーザーに確定されたエネルギー分布が
    エネルギー関数の外的部分に加えられることを特徴とす
    る請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の方法。
  8. 【請求項8】 第一に、輪郭は第一の空間内に決定さ
    れ、第二に、輪郭は、第一の空間内の濃度変化に類似の
    性質を有する濃度変化を有する第二の空間内に決定さ
    れ、これにより第二の空間内の種輪郭が第一の空間内で
    得られた最終輪郭の伝達により確定されることを特徴と
    する請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 所与のパラメータが空間を通して変化す
    る値を有する空間の輪郭を決定する配置であって、 ー 画素値のマトリックスの形をとる該空間内のパラメ
    ータ値を格納するメモリー(52)と; ー 画素の二次元マトリックスを有するディスプレー
    (51)と; ー 種輪郭を確定する初期頂点位置を表示する指示手段
    と; ー 各頂点における曲率の関数である内的部分と、該各
    頂点の位置における濃度変化により決定された外的部分
    とからなるエネルギー関数を評価するために、該メモリ
    ー(52)及び該頂点位置にアクセスを有する計算手段
    (53)とからなり、該計算手段は、 ー エネルギー関数が最小値に達するまで頂点の位置を
    連続的に変化させることにより最終輪郭を決定し、一方 ー 各頂点に対して、エネルギー関数の内的部分は各々
    の頂点におけるエッジ間の角度に依存し、エネルギー関
    数の外的部分は各々の頂点における各エッジに等しい角
    度を有する方向の濃度変化に関係するように配置されて
    なる輪郭決定配置。
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