JPH0755449Y2 - ワイヤ式変位変換器 - Google Patents

ワイヤ式変位変換器

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JPH0755449Y2
JPH0755449Y2 JP2501790U JP2501790U JPH0755449Y2 JP H0755449 Y2 JPH0755449 Y2 JP H0755449Y2 JP 2501790 U JP2501790 U JP 2501790U JP 2501790 U JP2501790 U JP 2501790U JP H0755449 Y2 JPH0755449 Y2 JP H0755449Y2
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義昭 石谷
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Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、変位変換器に係り、より詳細には、ワイヤ巻
取りドラムに巻回されたワイヤの引出し量または巻込み
量を電気信号に変換して検出するワイヤ式変位変換器に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来のこの種のワイヤ式変位変換器として、可変抵抗器
(ポテンショメータ)の回転軸を中心とする正三角形の
頂点に相当する部分にそれぞれ定出力ばねを配設してワ
イヤ巻取りドラムにワイヤ巻込み方向の定回転力を常時
付与せしめるように構成したものがある。
また、変位変換器に適用したものではないが、単なる定
張力巻取りワイヤ、あるいは定張力巻取りコードとし
て、ワイヤ巻取りドラムからのワイヤ引出し方向とばね
巻付けドラムからのばね引出し方向とが互いに同方向で
且つ略平行となるように各部材を配置構成したものがあ
る。
しかしながら、前者のものは、ばねの合成力による可変
抵抗器の回転軸への曲げ力は、キャンセルし得るもの
の、ばねの合成力の抗力とワイヤに生ずる張力とは何ら
キャンセルされず、ワイヤに生ずる張力による上記回転
軸への曲げ力はそのまま回転軸に伝わり、回転軸および
該回転軸を有する可変抵抗器の固定ねじ部に負担をかけ
ていた。
また、後者のものは、ばねによる曲げ力にさらにワイヤ
等による曲げ力が加わった力が回転軸にかかる構造であ
るため、回転軸の両端に軸受を設けることによって曲げ
力による負担を軽減している。
すなわち、前者のものは、定出力ばねを3個使う割にワ
イヤの張力による曲げ力をキャンセルできず、中・長期
的に回転軸部分や固定ねじ部等に、いわゆるガタが生
じ、そのため特性が不安定となるという欠点があり、後
者のものは、回転軸の両端に軸受を設けるために構造が
複雑化し、組立・調整が厄介となるという欠点があっ
た。
そこで、本出願人は、上述の問題点を解決するために、
先にワイヤ式変位変換器に係る考案(以下「先願考案」
という)を提案した(実願昭61−47100号)。
この先願考案に係るワイヤ式変位変換器は、ワイヤ巻取
りドラムと、このワイヤ巻取りドラムに一端が固定され
た状態で巻回され他端がワイヤ導出口から導出されるワ
イヤと、前記ワイヤ巻取りドラムと一体となって回転す
るばね巻付けドラムと、このばね巻付けドラムに一端が
固定された状態で巻回され他端側がこのばね巻付けドラ
ムの近傍に配設された回転軸の周囲に緩く巻回され前記
ワイヤ巻取りドラムにワイヤ巻込み方向の定回転力を常
時付与する定出力ばねと、前記ワイヤ巻取りドラムによ
って回転駆動されその回転角度に対応した電気信号を出
力する回転角検出器と、これらの部材を囲繞して保護す
ると共に前記ワイヤ巻取りドラムからのワイヤ引出し方
向と前記ばね巻付けドラムからのばね引出し方向とが互
いに反対方向で且つ略平行となるように上記部材が配設
されたケーシングとをもって構成したものであり、この
ように構成することにより、内蔵する回転角検出器の回
転軸や固定ねじ部にあまり負担がかからず、構造も簡単
で安価であり、しかも使い易い変位変換器を得ることが
できたのである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記先願考案を含む従来のワイヤ式変位
変換器は、その使用に際し、第7図(a)および(b)
に平面図および側面図をもって示すように、被測定対象
物20の移動するx方向の延長線上に、変位変換器本体21
のワイヤ導出口22の中心線を一致させるように変位変換
器本体21を接地しなければならず、変位変換器の接地箇
所が制限されてしまうという問題があった。
すなわち、変位変換器本体21と被測定対象物20とが同一
平面上になかったり、同一平面上にあってもワイヤ導出
口22の中心線と被測定対象物20の移動方向とが同一線上
になく交差している場合には、被測定対象物20の変位量
と変位変換器本体21内から引出したり巻込んだりすると
ワイヤ23の移動量とが正確に対応しなくなるばかりでな
く、ワイヤ導出口22に対するワイヤ23の摩擦力が負荷さ
れ、ワイヤ23の引出し力が過大となったり、巻込みが不
能になったりするため、正確な変位量を測定し得なくな
る。
この問題に対処するには、例えば、ワイヤ23を折曲げる
ように案内する2個以上のガイドローラのようなものを
用いる方法も考えられるが、このガイドローラを固定す
るには、変位変換器本体21が固定された部材と同一また
は一体的な部材上に上記複数のガイドローラを固定しな
ければならないという配置的な制約がある上、ガイドロ
ーラの取付加工が必要となる上、構成が従らに複雑化
し、コストも上昇してしまうという新たな問題が生じ
る。
本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、構成
が簡素で、長期的に安定した特性を維持し得ると共に、
特に被測定対象物の変位方向と変位変換器のワイヤ導出
口の中心線とが一致させられないような測定条件下でも
当該変位量を正確且つ確実に検出することができ、しか
も取付加工が殆ど不用で、安価に製作し得るワイヤ式変
位変換器を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案に係るワイヤ式変位
変換器は、ワイヤ巻取りドラムと、このワイヤ巻取りド
ラムに一端が固定された状態で巻回され他端がワイヤ導
出口から導出されるワイヤと、前記ワイヤ巻取りドラム
と一体となって回転するばね巻付けドラムと、このばね
巻付けドラムに一端が固定された状態で巻回され他端側
がこのばね巻付けドラムの近傍に配設された回転軸の周
囲に緩く巻回され前記ワイヤ巻取りドラムにワイヤ巻込
み方向の定回転力を常時付与する定出力ばねと、前記ワ
イヤ巻取りドラムによって回転駆動されその回転角度に
対応した電気信号を出力する回転角検出器と、これらの
部材を囲繞して保護すると共に前記ワイヤ巻取りドラム
からのワイヤ引出し方向と前記ばね巻付けドラムからの
ばね引出し方向とが互いに反対方向で且つ略平行となる
ように上記部材が配設されたケーシングとを有するワイ
ヤ式変位変換器において、基端が前記ワイヤ導出口に連
結され先端が被測定対象物近傍まで延長が可能であっ
て、可撓性を有すると共に少なくとも内面が摩擦係数の
小さなガイドチューブと、他端側が前記ワイヤ導出口か
ら前記ガイドチューブ内を挿通され前記ガイドチューブ
の先端側に導出された前記ワイヤと、前記ガイドチュー
ブの先端近傍を固定するチューブ固定部材とを備え、前
記ワイヤ導出口と被測定対象物とが異なる水準にありし
かも前記ワイヤ導出口の方向と被測定物の変位方向とが
交差する場合であっても少なくとも前記ガイドチューブ
の先端の向きを前記被測定対象物の変位する方向に合致
させて前記チューブ固定部材で固定することで被測定対
象物の変位に対応した一次元変位量を電気信号に変換し
て検出し得るように構成したことを特徴とするものであ
る。
〔作用〕
上記のように構成されたワイヤ式変位変換器において
は、ワイヤ巻取りドラムからのワイヤの引出し方向と、
ばね巻付けドラムからの定出力ばねの引出し方向とが互
いに反対方向で且つ略平行となるように、ワイヤ巻取り
ドラムをばね巻付けドラムとばね用回転軸とワイヤ導出
口とを、ケーシングの各部にそれぞれ配置し取付けてあ
るので、ワイヤに生ずる張力による回転角検出器の回転
軸への曲げ力と、定出力ばねによる上記回転軸への曲げ
力とがほぼキャンセルされる。このため、上述した従来
例のように、回転軸や固定ねじ部等に無用の負担がかか
ることがなく、長期的に安定した特性を維持することと
なる。
また、上記ワイヤ導出口から導出されたワイヤは、基端
が前記ワイヤ導出口に連結された可撓性を有し内面が摩
擦係数の小さなガイドチューブを挿通されて被測定対象
物近傍までガイドされるようになっているため、このガ
イドチューブの先端の向きを、被測定対象物も変位方向
と合致させるようにチューブ固定部材で固定すること
で、変位変換器のワイヤ導出口の中心軸の方向と被測定
対象物の変位(移動)方向とが交差するような条件下で
も、被測定対象物の変位に対応した一次元変位量を電気
信号に変換して検出することができる。
そして、このワイヤは、内面が摩擦係数の小さなガイド
チューブで自在な方向に軽快にガイドされるようになっ
ていることと相挨って、ワイヤは定出力ばねによって巻
込み習性が付与されていることから、大きな変位でしか
も方向が不定な変位であっても小さい引出し力で引出す
ことができ、この点でも、適用範囲を大幅に拡大するこ
とができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を添付図面に基づき詳細に説明す
る。
先ず、本考案が適用される先願考案のワイヤ式変位変換
器の構成について第4図〜第6図を参照して説明する。
第4図は、その背面図、第5図は、同実施例の左側面
図、第6図は、同実施例の外観構成を示す斜視図であ
る。
第4図〜第6図において、1はアルミニウム板金製のケ
ーシングであり、前面部1aと上面部1bと左側面部1cとは
一体に箱状に形成されている。2は、ケーシング機能を
有する裏蓋であり、3は、同じくケーシング機能を有す
ると共に、被測定対象物等に取付けるための取付面とし
ての機能を有する取付板であり、底部を閉塞する底部フ
ランジ部4および右側部を閉塞する側部フランジ部5を
有しており、それぞれには取付ねじ(図示せず)を挿通
するための取付孔4aおよび5aが穿設されている。
このように形成されたケーシング1の内部には、次に述
べる各種部材が内蔵されている。
すなわち、第1図に示すように、ケーシング1の背面か
ら見て中心部よりやや右上に偏心した部位には、ワイヤ
巻取りドラム6が配置され、さらにこのワイヤ巻取りド
ラム6の心軸と同軸上にばね巻付けドラム7が一体に形
成されている。
そして、このばね巻付けドラム7のさらに前方には、可
変抵抗器8が上記ケーシング1の前面部1aにねじ止めさ
れた固定リング1dに固定ねじ8aをもって取付けられてお
り。この可変抵抗器8の回転軸9は、同時に上記ワイヤ
巻取りドラム6とばね巻付けドラム7の回転支軸となっ
ている。
10は、この場合ステンレスからなるワイヤで、その一端
側は上記ワイヤ巻取りドラム6に固定された状態で巻回
されており、他端側はケーシング1の上面部1bに取付け
られたガイドパイプ11を介してケーシング1の外部に導
出され、その他端には、リング状を呈する変位検出端12
が連結固定されている。ワイヤ10のこの変位検出端12に
連結される部位には、コイルばねとこのコイルばねの外
周と変位検出端12の一部を被包する軟質の樹脂製の被覆
筒とからなる緩衝器13が取付けられている。
14は、渦巻ばねであり、その一端側は、上記ばね巻付け
ドラム7の外周の一部をすり割り加工した部位に取付け
ねじ(図示せず)により取付けられた状態で巻回され、
他端側は、ばね用回転軸15の周囲に緩く巻回されてい
る。このばね用回転軸15は、ばね巻付けドラム7の近傍
であって上記ガイドパイプ11とは略対称位置のケーシン
グ1の前面部1aに固定軸16により回転可能に枢支されて
いる。
尚、この渦巻ばね14は、自然状態においては、巻締め習
性を予め(すなわちばねの熱処理加工時に)付与されて
おり、これをばね用回転軸15の周囲にその巻端(上記他
端)を固定しない状態で緩く巻回せしめ、上記一端を引
出して上記ばね巻付けドラム7の周面にばね習性(巻締
め習性)とは反対側に反らすように巻付けた状態で固定
する。このように構成されたものは、ばね用回転軸15か
ら引出したばねの引出し量に関係なく、略一定の復元力
を有するので、ここでは、定出力ばねと称することとす
る。
17は、内蔵される可変抵抗器8や出力調整用端子板18を
保護するための円筒形の端子箱である。
次に、本考案に係るワイヤ式変位変換器(以下「変位変
換器」と略称する)の全体構成について、第1図(a)
および(b)に示す平面図および側面図を参照して説明
する。
21は上述した先願考案に係る変位変換器本体で、変位計
測の基準箇所となる不動部材24上に、例えば、被取付面
が図に示すように水平をなしている場合には、側部フラ
ンジ部5をその被取付面に当接し取付ねじ(図示せず)
を取付孔5aに挿通して締付けて固定する。また、被取付
面が垂直をなしている場合には、底部フランジ部4を被
取付面に当接して同様に取付ける。
25は可撓性を有すると共にその内面が摩擦係数の小さい
ガイドチューブであり、その基端(図においては、左
端)が、変位変換器本体21のワイヤ導出口22に連結(連
通)固定され、先端が被測定対象物20の近傍まで延長さ
れた上、チューブ固定部材26によって、被測定対象物20
の近くの不動部材24上に固定する。
ワイヤ23は、第4図〜第6図に示されているワイヤ10と
一体をなすもので変位変換器本体21のワイヤ導出口22か
らガイドチューブ25内を挿通されてガイドチューブ25の
先端側に導出されて、その先端を被測定対象物20に、ね
じ等の固定手段で連結固定する。この場合、ガイドチュ
ーブ25の先端部は、少なくともその中心線が被測定対象
物20の変位(移動)方向と一致するようにチューブ固定
部材26をもって固定する。
尚、第4図〜第6図に示されている変位検出端12、緩衝
器13等は、ガイドチューブ25の先端側に設けることが望
ましい。
第2図および第3図は、チューブ固定部材26の異なる2
つの実施例を示す斜視図である。
第2図に示すチューブ固定部材27は、ガイドチューブ25
が嵌合されるに適する内径を有する円筒部27aと、この
円筒部27aと直交する方向に延設された支柱27bと、この
支柱27bの下端にほぼ直交するように一体的に連接され
た取付足部27cとから構成されている。このチューブ固
定部材27の円筒部27aの内周にはガイドチューブ25の先
端が嵌入された上、接着剤で、両者は接着固定される。
このチューブ固定部材27は、取付足部27cに穿設した貫
通孔を介して不動部材24上に穿設された雌ねじ穴に取付
ねじ29をねじ込むことで、不動部材24に固定する。
また、第3図に示すチューブ固定部材28は、ガイドチュ
ーブ25の外径よりやや大きな半径の円弧状部28aと、こ
の円弧状部28aから水平方向に延設された取付フランジ
部28bとから構成されている。このチューブ固定部材28
は、ガイドチューブ25の先端部を上方から被せるように
当接し、取付ねじ29をその取付フランジ28bに穿設した
貫通穴を介し、不動部材24に穿設された雌ねじ穴にねじ
込んでガイドチューブ25を押さえつけることで不動部材
24に固定する。
次に、このように構成された本実施例の動作につき説明
する。
上述したように変位変換器本体21を不動部材24上の基準
箇所に設置し、チューブ固定部材26を被測定対象物20の
できるだけ近い不動部材24上に、ガイドチューブ25の先
端が被測定対象物20の移動方向に合致するように固定
し、ワイヤ23の先端を被測定対象物20に連結する。この
最初に設置した状態における被測定箇所の位置を初期位
置とし、このときの可変抵抗器8の抵抗値(またはその
出力値)を初期値とする。
上記被測定箇所が基準箇所に対して相対的に変位(移
動)すれば、その変位量に応じてワイヤ10がガイドチュ
ーブ25の曲り具合に従った直進的あるいは曲進的な動き
を示し、渦巻ばね14、すなわち定出力ばねの蓄勢力(ま
たは巻締け習性)に抗して引出されまたは該蓄勢力によ
って巻込まれ、それに応じて回転軸9が共通軸とされた
ワイヤ巻取りドラム6とばね巻付けドラム7と可変抵抗
器8とが一体となって回動する。その結果、被測定箇所
の初期位置からの変位量に対応した出力が可変抵抗器8
より出力されるので、この出力を電気ケーブル19を介し
て別途準備される変位指示計に導き、該変位指示計をも
って変位量を指示あるいは記録せしめる。
本実施例のものは、第4図により理解できるように、ワ
イヤ巻取りドラム6からのワイヤ10の引出し方向と、ば
ね巻付けドラム7からの渦巻ばね14の引出し方向とが互
いに反対方向で且つ略平行となるように、ワイヤ巻取り
ドラム6とばね巻付けドラム7とばね用回転軸15とガイ
ドパイプ11とを、ケーシング1の各部にそれぞれ配置し
取付けてあるので、ワイヤ10に生ずる張力による可変抵
抗器8の回転軸9への曲げ力と、定出力ばねによる上記
回転軸9への曲げ力とが略キャンセルされる。そのた
め、上述した従来例のように、回転軸9や固定ねじ部に
無用の負担がかかることがなく、長期的に安定した特性
を維持することができる。
また、上述の実施例では、定出力ばねは、1個で足りる
ので、構成が簡単化され部品点数の削減、組立工数の削
減によるコストダウンが図れる。
さらに、上述の実施例は、底部フランジ部4および側部
フランジ部5を設けてあるから、被取付面に応じて変位
変換器を縦位置または横位置のいずれにも取付け固定す
ることができ、また、ワイヤ10の引出し量の大小に拘ら
ず、ばねによる巻込みトルク、換言すればワイヤ張力が
殆ど変化しないので変位変換器の設置や取外しの作業が
し易い。
また、特に上記実施例は、変位変換器本体21の内部から
ガイドパイプ11を介して導出したワイヤ10を、ワイヤ導
出口22に基端を連通固定したガイドチューブ25内を挿通
して、他端側から外部に導出するようにし、且つそのガ
イドチューブ25の 先端近傍をチューブ固定部材26で固
定できるようにしたから、ワイヤ導出口22と被測定対象
物の変位方向とが同一線上になく、異なる水準にあり、
しかもワイヤ導出口22の方向と被測定物の変位方向とが
交差する場合であっても、ワイヤ10,23は、被測定物20
の変位量と同じ移動量でガイドチューブ25内を摺動し、
それに対応した分だけ可変抵抗器8と共にワイヤ巻取り
ドラム6を回転せしめるので、被測定箇所の初期位置か
らの変位量に対応した出力が可変抵抗器8より得られ
る。
従って、被測定対象物20と、変位変換器本体21を設置す
べき箇所との間が、高低差があったり、横方向に大きく
ずれがあっても変位測定には何ら問題はなく、また、上
記両者間に障害物が存在していてワイヤ23を張ることが
できない場合でも、ガイドチューブ25を当該障害物の囲
りを湾曲させて、変位変換器本体21と被測定対象物20と
の間を連結することもできるので、配置上の制約を大幅
に排除することができる。
そして、本実施例のガイドチューブ25は、可撓性があり
(この例の場合、ワイヤ10,23としてステンレススティ
ール製のものを用いているため、最小曲率半径は、約20
mmである)、内面が摩擦係数の小さい材質(例えば、ポ
リエチレン、ナイロン、テフロン等)のものを用いてい
ること、および変位変換器本体21内でワイヤ10には渦巻
ばね14、ばね巻付けドラム7、ばね用回転軸25等からな
る定出力ばねによって、変位量に拘らず常に一定の張力
しかかからないことが相挨って、ガイドチューブ25が複
雑に曲りくねった状態で配設されても、被測定対象物20
の小さな変位量から大きな変位量まで正確に対応した電
気信号を得ることができ、従って、配置位置や配設空間
などの制約が殆どなく、容量的にも低容量から大容量ま
で対応でき、適用範囲を大幅に拡大させることができ
る。
また、構成においては、変換器本体21にガイドチューブ
25とチューブ固定部材26とが付設される形式で簡素であ
ると共に、多数のガイドローラやその支持部材等を配設
する場合に比べ、スペースが小さく、追加加工作業も殆
ど必要がなく、製作コスト、設置コストが低廉で済むと
いう利点がある。
尚、本考案は、上述した実施例に何ら限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施す
ることができる。
例えば、上述した実施例では、回転角検出器として可変
抵抗器を用いているが、回転角に応じたパルスを出力す
るロータリエンコーダ等を用いることもできる。
また、可変抵抗器の出力をそのまま使うのではなく、出
力調整用端子板上でホイートストンブリッジ回路を構成
して、いわゆるひずみ測定器による計測を可能ならしめ
ることができる。
また、ワイヤ10は、実施例ではステンレス製のものを用
いたが、耐摩耗性、引張強度、伸縮率等において許容範
囲内にあれば、樹脂製、その他のものに代えてもよいこ
とは勿論である。
また、チューブ固定部材は、上記実施例のほか、例え
ば、円筒部27を取付足部27cに対し相対的に回動および
固定できるように構成してもよい。このように構成した
場合には、ガイドチューブ27の先端部の方向を微調整で
き、被測定対象物20の変位方向に正確に合致させ易くな
るという利点が得られる。
〔考案の効果〕
以上詳述したところより既に明らかなように、本考案に
よれば、内蔵する回転角検出器の回転軸や固定ねじ部に
あまり負担がかからず長期的に安定した特性を維持する
ことができ、全体の構成が頗る簡素で製造コストおよび
設置コストを大幅に低減化することができるばかりでな
く、特に、変位変換器本体のワイヤ導出口の中心線を、
被測定対象物の変位方向に合わせて設置できないような
条件下でも、当該変位量を正確且つ確実に検出すること
ができ、しかも取付設置加工が殆ど不用で安価に製作お
よび設置し得るワイヤ式変位変換器を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は、本考案に係るワイヤ式変
位変換器の全体構成を概略的に示す平面図および側面
図、第2図および第3図は、本考案に用いられるチュー
ブ固定部材の異なる2つの実施例の外観構成をそれぞれ
示す斜視図、第4図は、本考案に係る変位変換器本体の
一実施例の構成を一部破断して示す背面図、第5図は、
同実施例の構成を一部破断して示す左側面図、第6図
は、同実施例の外観構成を示す斜視図、第7図(a)お
よび(b)は、従来のワイヤ式変位変換器の設置例を示
す平面図および側面図である。 1……ケーシング、2……裏蓋、3……取付板、4……
底部フランジ部、5……側部フランジ部、6……ワイヤ
巻取りドラム、7……ばね巻付けドラム、8……可変抵
抗器、9……回転軸、10……ワイヤ、11……ガイドパイ
プ、12……変位検出端、13……緩衝器、14……渦巻ば
ね、15……ばね用回転軸、17……端子箱、19……電気ケ
ーブル、20……被測定対象物、21……変位変換器本体、
22……ワイタ導出口、23……ワイヤ、24……不動部材、
25……ガイドチューブ、26〜28……チューブ固定部材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤ巻取りドラムと、このワイヤ巻取り
    ドラムに一端が固定された状態で巻回され他端がワイヤ
    導出口から導出されるワイヤと、前記ワイヤ巻取りドラ
    ムと一体となって回転するばね巻付けドラムと、このば
    ね巻付けドラムに一端が固定された状態で巻回され他端
    側がこのばね巻付けドラムの近傍に配設された回転軸の
    周囲に緩く巻回され前記ワイヤ巻取りドラムにワイヤ巻
    込み方向の定回転力を常時付与する定出力ばねと、前記
    ワイヤ巻取りドラムによって回転駆動されその回転角度
    に対応した電気信号を出力する回転角検出器と、これら
    の部材を囲繞して保護すると共に前記ワイヤ巻取りドラ
    ムからのワイヤ引出し方向と前記ばね巻付けドラムから
    のばね引出し方向とが互いに反対方向で且つ略平行とな
    るように上記部材が配設されたケーシングとを有するワ
    イヤ式変位変換器において、基端が前記ワイヤ導出口に
    連結され先端が被測定対象物近傍まで延長が可能であっ
    て、可撓性を有すると共に少なくとも内面が摩擦係数の
    小さなガイドチューブと、他端側が前記ワイヤ導出口か
    ら前記ガイドチューブ内を挿通され前記ガイドチューブ
    の先端側に導出された前記ワイヤと、前記ガイドチュー
    ブの先端近傍を固定するチューブ固定部材とを備え、前
    記ワイヤ導出口と被測定対象物とが異なる水準にありし
    かも前記ワイヤ導出口の方向と被測定物の変位方向とが
    交差する場合であっても少なくとも前記ガイドチューブ
    の先端の向きを前記被測定対象物の変位する方向に合致
    させて前記チューブ固定部材で固定することで被測定対
    象物の変位に対応した一次元変位量を電気信号に変換し
    て検出し得るように構成したことを特徴とするワイヤ式
    変位変換器。
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