JPH0755337Y2

JPH0755337Y2 - 空気圧縮機

Info

Publication number: JPH0755337Y2
Application number: JP1988096163U
Authority: JP
Inventors: 春告潮田; 昭彦浜; 博押上; 利雄井上
Original assignee: トキコ株式会社
Priority date: 1988-07-20
Filing date: 1988-07-20
Publication date: 1995-12-20
Anticipated expiration: 2003-07-20
Also published as: JPH0218677U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」この考案は、往復動圧縮機に係り、特に、コンパクト化
を図った手持ち運搬可能な空気圧縮機に関する。

「従来の技術」従来のこの種の手持ち可能な空気圧縮機としては、第３
図ないし第６図に示すようなものが知られている。

第３図、第４図に示すものは、空気タンク１と、電動機
を有する圧縮機本体２とが縦位置で使用される空気圧縮
機であり、空気タンク１の上部のモートルダイ４を介し
て圧縮機本体２が搭載されており、該圧縮機本体２の上
部から上方向にシリンダ３が突設されている。また、空
気タンク１の底部には脚部５が取り付けられており、空
気タンク１の上部にはプレッシャスイッチ６、減圧弁
７、圧力計８等の制御機器類が設置されている。

また、第５図、第６図に示すものは、空気タンク１と、
電動機を有する圧縮機本体２とが横位置で使用される空
気圧縮機であり、これら空気タンク１と圧縮機本体２と
が、脚部として使用される架台５の上部に載置されてお
り、圧縮機本体２の上部から上方向にシリンダ３が突設
されている。また、空気タンク１の上部にはプレッシャ
スイッチ６、減圧弁７、圧力計８等の制御機器類が設置
されている。

「考案が解決しようとする課題」ところが、上記空気タンクと圧縮機本体とが縦位置にあ
る空気圧縮機の場合には、シリンダが圧縮機本体から上
方すなわち反空気タンク側に突出しているため、全体が
大型化してしまうという問題があり、また、全体の重心
に対する、シリンダ、圧縮機本体および空気タンクの各
部の重心の距離が大きくなってしまうため、運搬しにく
いという問題があった。また、空気タンクと圧縮機本体
とが横位置にある空気圧縮機の場合にも、シリンダが圧
縮機本体から上方に突出しているため、上記と同様の問
題があった。

この考案は上記問題点に鑑みて為されたものであり、コ
ンパクトな装置を実現することができるとともに、容易
にかつ安定して運搬できる空気圧縮機を提供することを
目的としている。

「課題を解決するための手段」この考案は、上記目的を達成するために、運転設置状態
において水平長手方向に延びる圧縮機本体と、運転設置
状態において水平長手方向に延びる空気タンクと、前記
圧縮機本体と前記空気タンクとを連結する連結部材と、
前記圧縮機本体からその長手方向に対して略直交する一
方向に突出するシリンダと、を有する空気圧縮機におい
て、前記連結部材は、前記圧縮機本体と前記空気タンク
とを、互いに長手方向軸線がほぼ平行になると共に、前
記シリンダが前記空気タンクの側面部に近接するよう傾
斜する状態で連結させており、運転設置状態における前
記圧縮機本体の下部には、該圧縮機本体の軸線より反空
気タンク側に、また運転設置状態における前記空気タン
クの下部には、該空気タンクの軸線より反圧縮機本体側
に、それぞれ運転設置用の脚が設けられ、かつ、前記圧
縮機本体の反空気タンク側に持ち運び用の把持部を設け
るとともに、前記空気タンクの反圧縮機本体側に載置用
の底部材を設けてなることを特徴としている。

「作用」この考案の空気圧縮機によれば、圧縮機本体と空気タン
クとを互いに長手方向軸線がほぼ平行になるようにし、
更に、圧縮機本体から略直交方向に突出するシリンダを
空気タンクの側面部に近接するよう傾斜する状態で連結
部材により連結したので、設置時において、底部材で地
面上に載置させると、圧縮機本体及び空気タンクが地面
にほぼ垂直に配列され、シリンダの出っ張りも小さく抑
えられる。また、運搬時において、把持部を把持して圧
縮機本体及び空気タンクを地面に対してほぼ直角に配列
した状態で運搬すると、全体の重心に対する、シリン
ダ、圧縮機本体および空気タンクの各部の重心の距離が
小さくなる。さらに、運転時において、圧縮機本体およ
び空気タンクの下部に設けられた脚で載置させると、シ
リンダが載置必要床面積に対し無関係となり、圧縮機本
体および空気タンクも互いに長手方向軸線がほぼ平行と
なっているため、載置必要床面積が小さくなる。

「実施例」以下、この考案を図面を用いて説明する。第１図，第２
図は本考案の空気圧縮機の一実施例を説明するためのも
のであり、上記従来の技術に示した構成要素と同一の要
素については、同一符号を付すこととする。

空気圧縮機は、円柱状に形成された長手方向に延びる空
気タンク１と圧縮機本体２とが、水平方向に、互いの長
手方向同士が平行となりかつ側部が近接するようにして
配設されている。そして、圧縮機本体２の軸線方向にお
ける一端側の周面上部には、該圧縮機本体２の長手方向
と略直交する方向にその軸線を配して、シリンダヘッド
を有するシリンダ３が取り付けられており、上記圧縮機
本体２と空気タンク１とは、シリンダ３がその一側が空
気タンク１の側部外周に対して僅かの隙間を隔てて近接
するように傾斜された状態で、圧縮機本体２に取付られ
たモートルダイ（連結部材）４によって連結されてい
る。そして、本実施例においては、該シリンダ３が上記
モートルダイ４に締結支持されている。そのため、シリ
ンダヘッドを有するシリンダ３は空気タンク１と圧縮機
本体２との略中間部分に位置することとなる。そして、
圧縮機本体２の底側部の軸線より空気タンク１に対し反
対側には、載置用の脚である足ゴム５が取り付けられ、
空気タンク１の圧縮機本体２に対し反対側（図中右側）
の外側部には空気圧縮機を使用しないときに載置用の脚
部となる断面コ字状に形成された底部材である底板5aが
固定されており、該底板5aの、通常の運転時に下側とな
る部分には、空気タンク１の軸線より圧縮機本体２に対
し反対側となる位置に載置用の脚である上記と同様の足
ゴム５が取り付けられている。さらに、空気タンク１と
圧縮機本体２との間に形成される空気には、プレッシャ
スイッチ６、減圧弁７、圧力計８、カプラ９等の制御機
器類が配置されている。そして、圧縮機本体２の外側部
（図中左側部）には上記空気圧縮機を運搬する際の把持
部となるハンドル10が固定されている。

このように、本実施例の空気圧縮機にあっては、圧縮機
本体２を、該圧縮機本体２に設けたシリンダ３が空気タ
ンク１の側部に近接するように傾斜させて、空気タンク
１と連結するようにしたものであるので、第２図正面よ
り見た場合（この設置状態で使用される）、空気タンク
１と圧縮機本体２とシリンダ３との結合体が概ね三角形
形状に配置されることになるので、重心が中央部分に位
置することになり、装置全体の安定性が向上し、かつ、
空気タンク１と圧縮機本体２とシリンダ３との結合体間
に無駄な空間がなくなりコンパクト化を図ることができ
る。さらに、シリンダ３が圧縮機本体２に固定されたモ
ートルダイ４に締結されているため、振動を発生するこ
とが少なくなる。

また、圧縮機本体２側に固定されたハンドル10を持っ
て、運搬するようにすれば、空気タンク１と圧縮機本体
２とが縦位置となり、コンパクトで持ち易い形状となる
と共に、重心が安定した状態で運搬することができるた
め、運搬が容易となる。また、圧縮機本体２と空気タン
ク１との間に大型に架台が取り付けられていないため、
軽量化を図ることができる。さらに、底板5aによって載
置される、非使用時の載置状態においては、空気タンク
１と圧縮機本体２との配列が上下方向に沿うことになる
ため、載置必要面積が使用時に対して小さくすることが
できる。

「考案の効果」以上詳細に説明したように、この考案の空気圧縮機によ
れば、圧縮機本体と空気タンクとを互いに長手方向軸線
がほぼ平行になるようにし、更に、圧縮機本体から略直
交方向に突出するシリンダを空気タンクの側面部に近接
するよう傾斜する状態で連結部材により連結したので、
以下の効果を奏することができる。

i.設置時において、底部材で地面上に載置させると、圧
縮機本体及び空気タンクが地面にほぼ垂直に配列される
ことに加えて、シリンダの出っ張りが小さく抑えられて
いるため、載置必要面積を小さくすることができ、よっ
て、無駄なスペースを減らすことができる。

ii.運搬時において、把持部を把持して圧縮機本体及び
空気タンクを地面に対してほぼ直角に配列した状態で運
搬すると、全体の重心に対する、シリンダ、圧縮機本体
および空気タンクの各部の重心の距離が小さいため、運
搬が非常に安定し容易にできる。

iii.運転時において、圧縮機本体および空気タンクの下
部に設けられた脚で載置させると、シリンダが載置必要
床面積に対し無関係となり、圧縮機本体および空気タン
クも互いに長手方向軸線がほぼ平行となっているため、
載置必要床面積を小さくすることができ、その上、シリ
ンダが傾斜しているので余分に突出せず、他の作業の邪
魔にならない。しかも、圧縮機本体の下部に該圧縮機本
体の軸線より反空気タンク側に設けられた脚と、空気タ
ンクの下部に該空気タンクの軸線より反圧縮機本体側に
設けられた脚とで載置されることになるため、圧縮機本
体及び空気タンクに振動等が生じても非常に安定した載
置状態を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図は本考案の一実施例を示すものであり、
第１図は空気圧縮機の平面図、第２図は空気圧縮機の正
面図、第３図ないし第６図は従来の技術を示す図であ
り、第３図は空気圧縮機の正面図、第４図は空気圧縮機
の側面図、第５図は空気圧縮機の正面図、第６図は空気
圧縮機の側面図である。１……空気タンク、２……圧縮機本体、３……シリン
ダ、４……連結部材（モートルダイ）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者井上利雄神奈川県伊勢原市板戸469―13 (56)参考文献実開昭55−104786（ＪＰ，Ｕ) 実開昭50−105006（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】運転設置状態において水平長手方向に延び
る圧縮機本体と、運転設置状態において水平長手方向に延びる空気タンク
と、前記圧縮機本体と前記空気タンクとを連結する連結部材
と、前記圧縮機本体からその長手方向に対して略直交する一
方向に突出するシリンダと、を有する空気圧縮機において、前記連結部材は、前記圧縮機本体と前記空気タンクと
を、互いに長手方向軸線がほぼ平行になると共に、前記
シリンダが前記空気タンクの側面部に近接するよう傾斜
する状態で連結させており、運転設置状態における前記圧縮機本体の下部には、該圧
縮機本体の軸線より反空気タンク側に、また運転設置状
態における前記空気タンクの下部には、該空気タンクの
軸線より反圧縮機本体側に、それぞれ運転設置用の脚が
設けられ、かつ、前記圧縮機本体の反空気タンク側に持ち運び用の
把持部を設けるとともに、前記空気タンクの反圧縮機本
体側に載置用の底部材を設けてなることを特徴とする空
気圧縮機。