JPH0754289A - 酸化漂白パルプの物理的強度を増大させる方法 - Google Patents

酸化漂白パルプの物理的強度を増大させる方法

Info

Publication number
JPH0754289A
JPH0754289A JP17562794A JP17562794A JPH0754289A JP H0754289 A JPH0754289 A JP H0754289A JP 17562794 A JP17562794 A JP 17562794A JP 17562794 A JP17562794 A JP 17562794A JP H0754289 A JPH0754289 A JP H0754289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulp
group
formula
hydrosulfite
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17562794A
Other languages
English (en)
Inventor
Norman R Ii Ducharme
ノーマン・アール・ダチャーム,ザ・セカンド
Glynn A Hamilton
グライン・エイ・ハミルトン
Iii Paul W Shepperd
ポール・ダブリュー・シェッパード,ザ・サード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CNA Holdings LLC
Original Assignee
Hoechst Celanese Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoechst Celanese Corp filed Critical Hoechst Celanese Corp
Publication of JPH0754289A publication Critical patent/JPH0754289A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、クラフト法を使用して製造された
酸化漂白パルプの物理的強度を増大させる方法を提供す
る。 【構成】 酸化漂白クラフトパルプ(再循環パルプも含
む)の強度を高める本発明の方法においては、ヒドロ亜
硫酸塩、ホルムアミジン、スルフィン酸、または選定さ
れたスルホキシレートを使用して、特定のpH、温度、
および保持時間にてパルプが処理される。選定された第
四アンモニウム化合物またはアルコキシル化アミンを加
えることによって、さらなる強度アップが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再循環されるパルプも
含めた酸化漂白クラフトパルプ(oxidativelybleached k
raft pulp)の物理的強度を増大させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】紙を造るために、リグニン、セルロー
ス、ヘミセルロース、および種々の抽出物(extractive)
を含んだ木材をパルプに加工する方法がいくつかある。
これらの方法は、機械的な手法と化学的な手法とを含
む。クラフトパルプ化法(硫酸塩パルプ化法としても知
られている)は、パルプを得るのに使用されている2つ
のアルカリ化学パルプ化法のうちの1つである。クラフ
ト法は、リグニンの大部分をセルロースやヘミセルロー
スから化学的に除去するのに水酸化ナトリウムや硫化ナ
トリウムを使用する。しかしながらこの結果、こうした
リグニン除去のプロセスによって、セルロースやヘミセ
ルロースの一部も除去される。典型的なクラフト蒸煮に
より、リグニンの80%、ヘミセルロースの50%、セ
ルロースの10%、および木材抽出物(脂肪や樹脂)の
90%が除去される。クラフトパルプ化法における脱リ
グニン化は、ヒドロキシルイオン(OH-)の濃度によ
って促進される。硫化ナトリウムが水と反応して、水酸
化ナトリウムと重亜硫酸ナトリウムを生成する。重亜硫
酸塩が存在すると、キノンメチド(quinone methides)の
縮合反応が抑えられ、フェノール性エーテル結合の開裂
が促進される。
【0003】木材のパルプへの転化に関連したしたすべ
ての方法(特にクラフト法)に対する主要な考察ポイン
トは、パルプ化法がパルプ(特にセルロース成分)の物
理的強度に及ぼす影響である。紙の物理的強度は、紙が
造られるパルプの強度、および完成紙中に存在する繊維
間水素結合の程度に関係する。3つの主要なパルプ成分
(リグニン、ヘミセルロース、およびセルロース)のう
ち、パルプの強度に対してはセルロース繊維が最も重要
である。
【0004】クラフトパルプの分野では強度が特に重要
である。なぜなら、クラフトパルプは、強度が重要なポ
イントとなる包装用材料やバッグ等の用途に使用される
からである。紙製造および印刷の条件が厳しいことか
ら、最終製品が良好な品質を示すように、パルプの強度
をできるだけ保持するかあるいは増大させるのが好まし
い。
【0005】クラフトパルプのプロセシングに関して、
いくつかある工程のうちの1つの工程が漂白である。塩
素、二酸化塩素、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、
酸素、およびオゾン等を使用した酸化漂白工程は、パル
プのセルロース成分に及ぼす漂白剤の影響をできるだけ
少なくするよう注意深く制御しなければならない。これ
ら漂白剤のほとんどは、パルプ強度の少なくともある程
度の低下を引き起こす。さらに、塩素と二酸化塩素は環
境面から好ましくない。オゾンを使用すると、パルプの
強度に対し、塩素化合物の場合より大きな低下を引き起
こすことがある。
【0006】クラフトパルプを漂白するために、塩素や
二酸化塩素に代わる環境上許容しうる薬剤を見いだそう
とする検討がいくつか行われている。R.F.ブラッド
リーによる「“パルプ漂白剤と北アメリカのパルプ工場
における塩素の代用技術”,ケミカルインダストリーズ
・ニューズレター,1991年9〜10月,1ページと
3〜5ページ」は、酸素、二酸化窒素、オゾン、ヒドロ
亜硫酸ナトリウム、および他の塩素含有化合物を使用し
て行った研究について説明している。N.リーバーゴッ
トらによる「“漂白プラントにおけるAOXレベルの減
少”,TAPPIプロシーディング−1991パルピン
グ・コンファランス,123〜133ページ」は、塩素
含有化合物による漂白に対する代替物質として、酸素、
過酸化物、オゾン、過酢酸、ヒドロ亜硫酸塩、キレート
化剤、および二酸化チオ尿素を挙げている。N.リーバ
ーゴットらによる「“塩素化合物を使用しない軟材クラ
フトパルプの漂白”,TAPPIジャーナル−1984
年8月,76〜80ページ」は、充分に脱リグニン化し
た化学クラフトパルプの最終的な漂白工程としてヒドロ
亜硫酸ナトリウムを使用することも含めて、連続工程に
よる漂白について説明している。しかしながら、これら
文献のいずれも、強度を高めつつクラフトパルプを漂白
する方法については説明していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、木材パルプや再循環供給源からのパルプも含め
た酸化漂白クラフトパルプを、ヒドロ亜硫酸塩(hydrosu
lfite)、ホルムアミジンスルフィン酸(FAS)、およ
びスルホキシレート(例えば、ナトリウムホルムアルデ
ヒドスルホキシレート、亜鉛ホルムアルデヒドスルホキ
シレート、およびアセトアルデヒドスルホキシレート)
からなる群から選ばれる化合物で処理する方法であっ
て、白色度(brightness)を保持または向上させつつパル
プの強度を増大させる方法、を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、漂白プロセスにおい
て塩素含有化合物を使用する必要性をなくした、クラフ
トパルプの漂白方法を提供することにある。
【0009】本発明の上記目的および他の目的は、下記
の本発明の説明から明らかとなろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、種々の
酸化漂白パルプに対して施すことができるが、元素状塩
素を含まない(ECF)クラフトパルプおよび塩素を全
く含まない(TCF)クラフトパルプに対して特に有用
である。最も広い態様においては、本発明の方法は、ヒ
ドロ亜硫酸塩(例えば、ヒドロ亜硫酸亜鉛やヒドロ亜硫
酸ナトリウム)、ホルムアミジンスルフィン酸(FA
S)、およびスルホキシレート(例えば、ナトリウムホ
ルムアルデヒドスルホキシレート、亜鉛ホルムアルデヒ
ドスルホキシレート、およびアセトアルデヒドスルホキ
シレート)からなる群から選ばれる0.1〜3.0重量
%(オーブン乾燥したパルプ重量を基準として)の処理
剤を、選定されたpH、温度、および保持時間を使用し
て、最終段階(洗浄を除いて)としてパルプに加えるこ
とによって行われる。好ましい処理剤はヒドロ亜硫酸ナ
トリウムであり、特に環境上の理由からも好ましい。
【0011】処理剤の添加は処理剤の溶液として行うの
が好ましく、当技術者によって使用されているようない
かなる適切な方法によっても行うことができる。パルプ
のpHは4.5〜13に保持され、パルプの温度は50
〜100℃に保持される。保持時間は30分〜6時間で
ある。
【0012】本発明の他の態様においては、パルプの化
学プロセシング中のいかなるときにおいても、選定され
た第四アンモニウム化合物またはアルコキシル化アミン
をパルプ溶液に加えることによってさらなる強度アップ
を達成することができる。
【0013】本発明は、クラフト法を使用して造られた
酸化漂白木材パルプの物理的強度を増大させる方法を提
供する。本発明の方法は、ヒドロ亜硫酸塩、ホルムアミ
ジンスルフィン酸(FAS)、およびスルホキシレート
(例えば、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト、亜鉛ホルムアルデヒドスルホキシレート、およびア
セトアルデヒドスルホキシレート)からなる群から選ば
れる化合物を使用して、パルプを最終段階として処理す
る工程を含む。ヒドロ亜硫酸塩が好ましく、例えば、ヒ
ドロ亜硫酸ナトリウムやヒドロ亜硫酸亜鉛などがあり、
特に好ましいのはヒドロ亜硫酸ナトリウムである。処理
剤に関しては、オーブン乾燥したパルプ重量を基準とし
て0.1〜3.0%の添加レベルが使用され、パルプと
処理剤を含有した溶液が、50〜100℃の温度および
4.5〜13のpHにて、そして最も好都合には0.5
〜6時間の保持時間で処理される。処理剤は、パルプス
ラリーに加えられる溶液の形で使用するのが好ましい。
引張試験によって測定される強度アツプは、9.0%を
越える増大(さらに具体的には9.9〜30.2%の範
囲)を示している。引裂試験によって測定される強度ア
ップは、25%を越える増大(さらに具体的には27.
1〜39.5%の範囲)を示している。
【0014】ヒドロ亜硫酸塩が使用される場合、上記の
一般的な条件が適用される。しかしながら、ヒドロ亜硫
酸ナトリウム(SHS)の場合、本発明の詳細な条件は
以下のとおりである: 最低限満たさなければならない
要件は、添加レベル=0.1〜0.5%、pH=4.5
〜6、温度=50〜60℃、および保持時間=0.5〜
1時間、である。SHSの場合、0.5〜1.5%のS
HS、pH=6.0〜8.0、温度=70〜80℃、お
よび保持時間=1〜2時間、という条件を使用するとよ
り良好な結果が得られる。SHSを使用するときの好ま
しい条件は、1.5〜3%のSHS、pH=7〜9、温
度=80〜95℃、および保持時間=2〜4時間であ
る。
【0015】FASを処理剤として使用する場合、添加
量パーセントは、オーブン乾燥したパルプ重量を基準と
して0.1〜3.0%であるが、pHが5.5〜13.
0、保持時間が30分〜4時間、そして温度が60〜1
00℃であるよう選択するのが好ましい。
【0016】スルホキシレートを使用する場合、添加量
パーセントはオーブン乾燥したパルプ重量を基準として
0.1〜3.0%であるが、pHが4.5〜13.0、
保持時間が30分〜6時間、そして温度が55〜100
℃であるよう選択するのが好ましい。
【0017】それぞれの条件項目において、これらのプ
ロセスパラメーターは、使用されるパルプの種類に応じ
て変わる。ヒドロ亜硫酸塩で処理されるパルプがTCF
クラフトパルプである場合、pHを6.5〜8.5に、
パルプの温度を80〜95℃に、ヒドロ亜硫酸塩の添加
量を0.5〜1.5%に、そして保持時間を1〜4時間
にするのが好ましい。
【0018】再循環された酸化漂白のクラフトカラーレ
ジャー(kraft color ledger)の場合、pHを6.5〜
8.5に、パルプの温度を65.0〜85.0℃に、ヒ
ドロ亜硫酸塩の添加量を0.5〜1%に、そして保持時
間を0.5〜1.5時間にするのが好ましい。
【0019】多段階処理シーケンスの態様にて本発明を
実施するには多くの方法があるが、ヒドロ亜硫酸塩の添
加段階が最終的な化学処理(水洗は含めない)であるこ
とが重要なポイントである。
【0020】パルプと処理剤を含有した溶液はさらに、
1種以上の下記成分を含有してもよい:すなわち、エチ
レンジアミン四酢酸(EDTA)、トリポリリン酸ナト
リウム(STPP)、ジエチレントリアミン五酢酸(D
TPA)、N−(ヒドロキシメチル)−エチレンジアミ
ン三酢酸(HEDTA)、トリエタノールアミン(TE
A)、ニトリロ三酢酸(NTA)、またはジエチレント
リアミンペンタ(メチレンホスホン)酸(DTPMP)
等のキレート化合物;水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、または水酸化カルシウム等のアルカリ;および下記
のような第四アンモニウム化合物またはアルコキシル化
アミン;である。
【0021】本発明の他の態様においては、少なくとも
1つの酸化工程(例えば、オゾン、酸素、または過酸化
水素)によって処理されるクラフトパルプは、 (I) (a) 式I
【化7】 (式中、R1,R2,R3,およびR4のうちの1つが、C
14〜C22アルキルおよびC14〜C22アルケニルからなる
群から選ばれ、このとき前記アルキルまたはアルケニル
が、必要に応じてメチルおよびエチルから選ばれる1〜
3個の置換基を含み;残りのR基が互いに独立に、C1
〜C4直鎖アルキル、−(C24O)xH、および−(C
36O)xHからなる群から選ばれ、このときxは1と
4を含んで1〜4の数であり;Zが窒素とリンからなる
群から選ばれ、好ましくは窒素であり;そしてX-がす
べての適切なアニオンからなる群から選ばれ、例えばX
は、CO3 -2,HCO3 -1,PO4 -3,HPO4 -2,H2
4 -1,OH-1,F-1,Br-1,Cl-1,I-1,HSO3
-1,HSO4 -1,SO4 -2,SO3 -2,S24 -2,CH3
3 -1,およびCH3SO4 -1からなる群から選ばれる)
で示される化合物; (b) 式II
【化8】 〔式中、R31,R32,R33,およびR34のうちの2つ
が、C8〜C22直鎖アルキルおよびC8〜C22アルケニル
からなる群から独立に選ばれ、このとき前記アルキルま
たはアルケニルが、必要に応じてメチルおよびエチルか
ら選ばれる(特にメチル)1〜3個の置換基を含み;残
りのR基が互いに独立に、C1〜C4直鎖アルキル、−
(C24O)xH、および−(C36O)xHからなる群
から選ばれ、このときxは1と4を含んで1〜4の数で
あり;そしてZは式Iに関して規定したのと同じ意味を
有する〕で示される化合物; (c) 式III
【化9】 (式中、R5,R6,R7,およびR8は互いに独立に、C
1〜C4からなる群から選ばれ;そしてZは式Iに関して
規定したのと同じ意味を有する)で示される化合物; (d) 式IV
【化10】 〔式中、R13はC14〜C22アルキルおよびC14〜C22
ルケニルからなる群から選ばれ、このとき前記アルキル
またはアルケニルが、必要に応じてメチルおよびエチル
から選ばれる(特にメチル)1〜3個の置換基を含み;
残りのR基が互いに独立に、水素およびC1〜C3直鎖ア
ルキルからなる群から選ばれ;そして;X-は、式Iに
関して規定したのと同じ意味を有する〕で示されるピリ
ジニウム塩;および (e) 式V
【化11】 〔式中、R23はC8〜C14アルキルおよびC8〜C14アル
ケニルからなる群から選ばれ、このとき前記アルキルま
たはアルケニルが、必要に応じて(しかし好ましくはな
い)メチルおよびエチルから選ばれる(特にメチル)1
〜3個の置換基を含み;そしてR24,R25,およびR26
が互いに独立に、C1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニ
ル、(CH2−CH2−O)nH、および(CH2−CH2
−CH2−O)nHからなる群から選ばれ、このときnは
1と4を含んで1〜4の数である〕で示される化合物;
からなる群から選ばれる第四アンモニウム化合物;なら
びに (II) それぞれ式VIと式VII
【化12】 〔式中、R30は8〜22個の炭素原子を有する直鎖アル
キルからなる群から選ばれ、このとき前記直鎖アルキル
が、必要に応じてメチルおよびエチルから選ばれる(特
にメチル)1〜3個の置換基を含み;rおよびpはそれ
ぞれ、rとpのそれぞれが少なくとも1の値を有し、独
立に選ばれ、そしてrとpの合計が2と12を含んで2
〜12の数となるような整数を表している〕で示される
エトキシル化アミンおよびプロポキシル化アミン;から
なる群から選ばれる化合物で処理される。
【0022】式I〜Vに記載のR基のいずれかに関して
も、(a)窒素またはリンに結合した、(b)窒素また
はリンに結合した炭素原子に隣接した、あるいは(c)
窒素に結合した炭素原子に隣接した炭素原子の隣の、い
ずれの炭素原子が、塩素とフッ素が窒素またはリンに結
合しないという条件で、塩素、フッ素、CH2F、およ
びCF3等の少なくとも1つの電子吸引基で置換されて
いてもよい。このような化合物は、1つだけの電子吸引
基を有するもの、およびこうした基とともに複数の置換
基を有するものを含む。複数の電子吸引基を有する化合
物の例としては、下記のようなものがあり、このときY
のそれぞれは、上記したような電子吸引基が使用される
部位を示している: (a) 式IA
【化13】 (式中、R1,R2,R3,およびR4は式Iに関して規定
した意味を有し、置換基Yのそれぞれは、塩素、フッ
素、CH2F、およびCF3からなる群から独立に選ばれ
る)で示される化合物; (b) R2,R3,およびR4の少なくとも1つがCH2
FおよびCF3からなる群から独立に選ばれる場合の式
Iの化合物; (c) R32,R33,およびR34の少なくとも1つがC
2FおよびCF3からなる群から独立に選ばれる場合の
式IIの化合物;および (d) R14〜R18の少なくとも1つが塩素、フッ素、
CH2FおよびCF3からなる群から独立に選ばれる場合
の式IVの化合物。臭化オクタデシルトリメチルアンモ
ニウムと臭化セチルトリメチルアンモニウムが、本発明
に実施に際して有用な第四アンモニウム化合物の特に好
ましい例である。
【0023】第四アンモニウム化合物またはアルコキシ
ル化化合物は、処理剤を加える前、あるいは処理剤の添
加時のいかなる段階でも加えることができる。このよう
な第四アンモニウム化合物またはアルコキシル化アミン
の添加量と添加方法を以下に説明する。
【0024】第四アンモニウム化合物の場合 上記式の少なくとも1種の第四アンモニウム化合物の添
加は、以下のような方法のうちの1つによって行うこと
ができる: (a) 第四アンモニウム化合物を処理溶液に加える。
【0025】(1) 第四アンモニウム化合物を、使用
する処理剤の重量を基準として1〜50%のレベルで水
中に溶解する。
【0026】(2) NaOHまたはNa2CO3を使用
してpHを10に調節する。
【0027】(3) 処理剤を溶液に加える(固体であ
れば溶解させる)。
【0028】(b) 第四アンモニウム化合物を処理剤
とブレンドする。
【0029】(1) 少なくとも1種の第四アンモニウ
ム化合物を、処理剤の使用量を基準として約1%〜約5
0%の割合にて選定された処理剤と混合する(2) 次
いでこのブレンド混合物を、前述のように作製したパル
プスラリーに加える。
【0030】(c) 第四アンモニウム化合物を、処理
剤を加えるのと同時に加える。
【0031】(1) 少なくとも1種の第四アンモニウ
ム化合物を、前述のように作製したパルプスラリーに加
える。
【0032】(2) 第四アンモニウム化合物の添加
を、処理剤をパルプスラリーに加えるのとほぼ同時に行
う。
【0033】第四アンモニウム化合物の添加レベルは、
使用する処理剤の重量を基準として1〜50%の範囲で
ある。このことは、1トンの繊維(オーブン乾燥基準)
に対しては、約5〜40ポンド(2.3〜18.2k
g)の量が使用されるということを意味している。
【0034】アルコキシル化アミンの場合 例えば、アルコキシル化アミンの添加は、以下のような
方法のうちの1つによって行うことができる: (a) 式VIまたはVIIのアミン化合物を処理剤溶
液に加える。
【0035】(1) アミン化合物を水中に溶解する。
【0036】(2) NaOHまたはNa2CO3でpH
を10に調節する。
【0037】(3) 処理剤を加え、溶解する。
【0038】(b) 式VIまたはVIIのアミン化合
物を処理剤とブレンドする。
【0039】(1) 少なくとも1種のアミン化合物を
選定された処理剤と混合する。
【0040】(2) 次いでこのブレンド混合物を、前
述のように作製したパルプスラリーに加える。
【0041】(c) 式VIまたはVIIのアミン化合
物を、処理剤を加えるのと同時に加える。
【0042】(1) 少なくとも1種のアミン化合物
を、前述のように作製したパルプスラリーに加える。
【0043】(2) アミン化合物の添加を、処理剤を
パルプスラリーに加えるのとほぼ同時に行う。
【0044】加えるアミン化合物の量は、乾燥繊維含量
1トン当たり約5ポンド(2.3kg)(添加レベル
0.25%)〜約20ポンド(9.1kg)(添加レベ
ル1.0%)であり、このとき (a) 2〜60ポンド(0.91〜27.2kg)の
ヒドロ亜硫酸塩; (b) 2〜60ポンド(0.91〜27.2kg)の
FAS; (c) 2〜60ポンド(0.91〜27.2kg)の
スルホキシレート; を含む。
【0045】前述の第四アンモニウム化合物は以下のよ
うにして得られる。
【0046】式I,II,およびIII(式中、Z=窒
素)の化合物は、当技術者によく知られている方法(例
えば、第三アミンのアルキル化,あるいは場合によって
は市販品の購入)によって製造することができる。
【0047】式I(式中、Z=リン)の化合物の場合、
これらの化合物のいくつかは市販されている。他の化合
物は、当技術者に公知の方法によって製造することがで
きる。例えば、「Organic Reaction
,Vol.14(JohnWiley & Son
s,1987),p.388〜393」(該文献を参照
のこと)に記載の方法は、こうした方法について説明し
ている。但し、トリフェニルホスフィンの代わりに適切
なトリアルキルホスフィンが使用されている。
【0048】式IVの化合物は、出発物質がピリジンま
たは置換ピリジンであること以外は、式I,IIの化合
物の場合と同じ方法で製造することができる。
【0049】式Vの化合物は、式R23−OHの第一アル
コールと式VI
【化14】 で示される第四アミンプロピルエポキシドとをアルカリ
性条件下で反応させることによって製造することができ
る。反応スキームは次のとおりである: 40℃/NaOH/pH=10 アルコール+エポキシド −−−−−−−−−−−−→ 式Vの化合物 本発明にて使用する第四アンモニウム化合物を選択する
際には、第四アンモニウム化合物の混合物も使用できる
ことに留意しなければならない。これらの混合物は、異
種の第四アンモニウム化合物を一緒にブレンドすること
によって造ることもできるし、あるいは混合物自体が製
品として市販されている場合もある。合成物質も天然物
質も使用することができる。例えば、長鎖アルキル基の
場合、タロー、ラード、大豆油、ヤシ油、タル油、およ
び石油クラッキング塔からの物品等の物質中において天
然に生じる鎖長分布をもった鎖長物質の混合物も使用す
ることができる。さらに、特定の鎖長を有する化合物が
求められる場合、合成による脂肪物質も使用することが
できる。
【0050】一般には、脂肪をケン化し、液体表面反応
のかすを取り除き、そして酸性化する。このようにして
形成された脂肪酸を、例えばシュミット反応のようなア
ミン化反応に付して、第四アンモニウム化合物を形成さ
せる。シュミット反応についての説明は、C.R.ノラ
ーによる「Textbook of OrganicC
hemistry(W.B.サウンダーズCo.,19
66),p.224」においてなされている。
【0051】選定されたアルコキシル化アミンは以下の
ようにして得られる。
【0052】式VIとVIIの化合物は、当技術者によ
く知られている方法によって製造することもできるし、
あるいは市販されているものもある。このような方法
は、適切なアルキルアミン、またはタローアミン(ta
llow amine)やココヤシアミン(coco
amine)等の天然混合物を、それが液体となるまで
加熱する工程(アミンが固体である場合);およびアミ
ンの重量を基準として約0.1%のレベルで水酸化ナト
リウムを加える工程;を含む。次いでエチレンオキシド
またはプロピレンオキシドを加えて、エトキシル化反応
またはプロポキシル化反応を起こさせ、これによって式
VIまたはVIIの所望の化合物を形成させる。
【0053】強度は、便宜上引張試験と引裂試験を行っ
て考察する。本発明の方法は一般に、引裂強さについて
は9%以上の増大を、そして引裂強さについては25〜
35%の増大をもたらすよう行うことができる。破断長
さ(Breaking Length)=3658(単
位面積当たりの引張強さ/マス)であることに留意のこ
と。
【0054】引張試験 テクニカル・アソシエーション・オブ・パルプ・アンド
・ペーパーインダストリー(TAPPI)標準法T20
5om−88(この全内容を参照のこと)にしたがって
ハンドシートを作製した。但し、セクション7.1.2
の0.3%コンシステンシーの代わりに、7.1.2の
ノート8にしたがって0.2%コンシステンシーを使用
してハンドシートを作製した。これらのハンドシートか
ら、TAPPI標準法T220om−88を使用して試
験片を作製した。
【0055】引張試験は、TAPPI標準法T494o
m−88(この全内容を参照のこと)にしたがって行っ
た。このT494法は、伸び装置(インストロン430
1)の一定速度を使用して紙または板紙の引張破断特性
を評価するのに使用される。引張強さは、1メートル当
たりのキロニュートン(kN/m)として測定される。
破断長さは引張強さから算出され、一端が垂直に吊るさ
れたときに、その自重により破断する1インチ幅の紙の
ストリップをメートルで表示した長さとして定義され
る。対照標準は、本パラグラフに記載の同じTAPPI
法によって作製したハンドシート(但し、ヒドロ亜硫酸
塩で処理していない)とした。本パラグラフに記載のT
APPI標準法のいずれについても、その全内容を参照
のこと。
【0056】引裂試験 TAPPI標準法T205om−88(0.2%コンシ
ステンシーを使用)およびTAPPI標準法T220o
m−88を使用し、引張試験についての記載にしたがっ
て試験片を作製した。TAPPI標準法T414om−
88(この全内容を参照のこと)にしたがって引裂試験
を行った。この方法は、エレメンドルフタイプの装置
(ニューヨーク,テスティング・マシーンズ社製のTM
I83−11−00)を使用して、紙の内部引裂抵抗
(internal tearingresistan
ce)を測定する。対照標準は、本パラグラフに記載の
同じTAPPI法によって作製したハンドシート(但
し、ヒドロ亜硫酸塩で処理していない)とした。
【0057】実施例 以下に記載の実施例は、本発明を例証するためのもので
あって、本発明がこれによって限定されるものではな
い。特に明記しない限り、すべての化学記号と略号(m
l,g,kg,その他)は通常の意味を有し、温度は℃
である。特に明記しない限り、パーセントはすべて重量
%である。使用するヒドロ亜硫酸塩のパーセントは、パ
ルプのオーブン乾燥重量を基準としている。
【0058】パルプ1−1 酸素、キレート化合物、
および過酸化水素(必ずしもこの順序である必要はな
い)で処理され、68%のISO(Internati
onal Organization of Stan
dardization)白色度を有するTCF軟材ク
ラフトパルプ。
【0059】パルプ1−2 酸素、キレート化合物、
および過酸化水素(必ずしもこの順序である必要はな
い)で処理され、78%のISO白色度を有するTCF
軟材クラフトパルプ。
【0060】パルプ2−1 酸素、キレート化合物、
および過酸化水素(必ずしもこの順序である必要はな
い)で処理され、65%のISO白色度を有するTCF
軟材クラフトパルプ。
【0061】パルプ3−1 本パルプは有色レジャー
廃紙(colored ledger waste p
aper)から作製した。実験用パルプ製造機(アジロ
ンダック・マシーン・カンパニー,ニューヨーク,ゲレ
ンフォールズ)にて、2.27kg(5ポンド)の有色
損紙に20.7リットルの水を65℃で加えた。15分
にわたって再パルプ化を行った。
【0062】実施例1 (ブランク)パルプ1−1のサンプルを使用して、TA
PPI標準法T205om−88にしたがって5枚のハ
ンドシートを作製し、TAPPI標準法T220om−
88にしたがって引張試験用ストリップを作製した。但
しこのとき、パルプを0.85%に希釈し、43,85
0回転で砕解した。T205のノート8にしたがって、
砕解後にパルプを0.2%に希釈して物理試験用のハン
ドシートを作製した。TAPPI標準法T494om−
88にしたがって引張強さと破断長さを求めた。これら
の値を表Iに示す。これらの値は9回の試験の平均であ
る。
【0063】実施例2 (AP処理)パルプ1−1のサンプルを酸洗い(A)処
理し、次いで過酸化水素工程(P)を施した。酸洗いに
おいては、2.0%硫酸を使用してパルプのコンシステ
ンシーを3%に調節し(160gのオーブン乾燥パルプ
を5173mlの2%硫酸で希釈)、室温(25℃)で
30分撹拌した。30分後、アメリカ標準試験法(Am
erican Standard Test Meth
od;ASTM)にしたがって、200メッシュの篩を
172〜207kPa(25〜30ポンド)の圧力で使
用して、パルプを水切りして15〜20%のコンシステ
ンシーにし、5リットルの脱イオン水で1回洗浄した。
【0064】次いで過酸化物工程に付すために、パルプ
のコンシステンシーを脱イオン水で12%に調節した。
80℃の温度、10%の最終コンシステンシー、および
90分の保持時間にて、P工程を施した。オーブン乾燥
したパルプの155g全部を単一のプラスチックバッグ
中で漂白した。湯浴を使用して加熱を行い、ホバート・
プラネタリー・アクション・ミキサー中で撹拌を行っ
た。
【0065】漂白溶液60ml〔2.5%の過酸化水
素、1.0%の水酸化ナトリウム、0.5%のジエチレ
ントリアミン五酢酸(DTPA)、および3%のケイ酸
ナトリウムを含有〕を、60mlシリンジを使用して徐
々に加えた。漂白溶液を加えた後、パルプを10%のコ
ンシステンシーにするために198mlの脱イオン水を
加えた。次いでパルプを再び湯浴に戻した。90分の保
持時間後、亜硫酸を加えて4.5のpHにすることによ
って残留過酸化水素を除去した。
【0066】過酸化水素の除去は、J.T.ベーカー社
からの“Baker Test Strips for
Hydrogen Peroxide”を使用するこ
とによって確認した。物理的試験が行われるまで、パル
プは5℃にて貯蔵した。実施例1に記載の手順を使用し
て、このパルプから5つのハンドシートを作製した。表
Iに記載の引張強さと破断長さは、8回の試験の平均で
ある。
【0067】実施例3 (APYEY処理)実施例2に記載のように、パルプ1
−1のサンプルを酸洗いと過酸化水素工程で処理した。
このAP処理に次いで、パルプをヒドロ亜硫酸塩/Na
OH抽出/ヒドロ亜硫酸塩シーケンス(YEYシーケン
スとも呼ばれる,このときY=ヒドロ亜硫酸ナトリウム
であり、E=NaOH抽出である)で処理した。Y工程
は、カンタム・ハイシェアー・ミキサー(Quantu
m High ShearMixer),マークIVモ
デル中で行った。第1のY工程に対しては、パルプ(7
7.5gのオーブン乾燥パルプ)を脱イオン水で5%の
コンシステンシーに希釈した。
【0068】この5%パルプスラリーを、カンタムミキ
サーの2リットルボウル中で80℃に予備加熱した。シ
リンジを使用してボウルの栓を通して希硫酸を加えるこ
とによって、5%コンシステンシーのパルプのpHを
5.5に調節した。次いでボウルを30秒間減圧にし
た。30秒間の減圧後、排出された空気の代わりに窒素
ガスを導入した。このシーケンスを3〜5回繰り返し
て、パルプスラリー中に捕捉されているすべての酸素を
除去した。
【0069】最終の減圧装置の後、充分な窒素ガスをボ
ウルに加えて、やや正の圧力を4時間の保持時間全体に
わたって保った。窒素ガスの最終付加の後、0.75%
(オーブン乾燥したパルプ重量を基準として)ヒドロ亜
硫酸ナトリウムを溶液として加えた(20ml容積)。
ヒドロ亜硫酸ナトリウム漂白溶液の付加時、パルプを1
5ヘルツ〔1分当たり600回転(rpm)〕で30秒
ミキシングした。このミキシングが終了した後、パルプ
を60ヘルツ(2400rpm)で8秒ミキシングし
た。次いで、保持時間全体にわたって1分ごとに15ヘ
ルツで4秒ミキシングした。4時間の保持時間の後、N
aOH抽出工程に付すために、パルプをボウルから取り
出した。
【0070】NaOH抽出(E工程)は、10%NaO
H溶液を使用してパルプのpHを12.0に調節するこ
とによって行った。このようにして得られたパルプスラ
リーを、室温(25℃)で30分間ミキシングした。3
0分後、ASTMによる200メッシュ篩と減圧を使用
してパルプを水切りして、15〜20%のコンシステン
シーにした。次いで1300mlの脱イオン水を加え、
スラリーを2分間ミキシングすることによって、パルプ
を洗浄した。次いで前述のようにパルプ水切りした。
【0071】第1のY工程に関して記載したのと同じ手
順を使用して、第2のヒドロ亜硫酸ナトリウム工程を行
った。パルプのサンプル(オーブン乾燥したパルプ67
gを脱イオン水を使用して5%のコンシステンシーにな
るよう希釈したもの)を、10%NaOHを加えること
によって11.0のpHに調節した。こうして得られた
スラリーを、前述のように処理して随伴している酸素を
除去し、ヒドロ亜硫酸ナトリウムの1%溶液を加えた。
この第2のY工程に対する保持時間は15時間であっ
た。他のすべての条件は、本実施例の第1のY工程に関
して記載したのと同じであった。物理的試験を行うま
で、パルプを5℃で貯蔵した。5枚のハンドシートを作
製し、実施例1に記載の手順にしたがってデータを集め
た。得られたデータを表Iに示す。これらのデータは、
9回の試験の平均である。
【0072】実施例4 (ブランク)工場から受け入れたままのパルプ1−2の
サンプル(1.2gのオーブン乾燥パルプ/ハンドシー
ト)から、TAPPI標準法T205om−88を使用
して20枚のハンドシートを作製し、TAPPI標準法
T220om−88にしたがって引張試験用ストリップ
を作製した。TAPPI標準法T205om−88のノ
ート8にしたがって、砕解後に、パルプを0.2%コン
システンシーに希釈して物理的試験用のハンドシートを
作製した。表Iに記載の引張強さと破断長さは、36回
の試験(20枚のハンドシートに対して行った)の平均
である。
【0073】実施例5 (Y処理)以下に記載の手順にしたがって、パルプ1−
2のサンプルをヒドロ亜硫酸ナトリウムで処理した。パ
ルプ(オーブン乾燥したパルプ12gを脱イオン水で3
%コンシステンシーに希釈したもの)を15時間静置し
た。次いでこのパルプスラリーを、室温にて15,00
0回転で砕解した。57mlの水を除去することによっ
てパルプのコンシステンシーを3.5%に調整した。こ
うして得られたパルプスラリーを、500ml容量の広
口のポリエチレン製漂白用ボトル中に入れた。
【0074】湯浴を使用してボトルを75℃に加熱し
た。次いでボトルを、減圧操作と窒素供給のできる脱気
ステーションに移した。ボトルを減圧にし、次にボトル
を窒素でフラッシングすることによってパルプを脱気し
た。このプロセスを3回繰り返した。リングスタンドに
取り付けられたゴム栓(このゴム栓を貫通して速度可変
オーバーヘッドミキサーが据え付けられている)、pH
プローブ、および窒素ラインからなるミキシングステー
ションに、各ボトルを移動させた。ゴム栓はさらに、漂
白液をシリンジで加える際の開口を有している。
【0075】ミキシングを開始し、必要に応じて0.1
N水酸化ナトリウムを使用して所望のpH8.0に調節
した。次いでヒドロ亜硫酸ナトリウム(オーブン乾燥パ
ルプの重量を基準として1.3%)を、ビュレットによ
り溶液として加えた。3分間ミキシングし、さらに減圧
/窒素供給シーケンスを施したあと、再びボトルに栓を
し、湯浴に戻して113分間保持した。次いでパルプを
浴から取り出した。TAPPI標準法T205om−8
8にしたがって、このパルプスラリーからハンドシート
を作製した。引張試験用の試験片は、TAPPI標準法
T220om−88にしたがって作製した。引張試験
は、TAPPI標準法T494om−88にしたがって
行った。得られたデータを表Iに示す。これらのデータ
は、5枚のハンドシートについて10回の試験の平均で
ある。
【0076】実施例6 (Y処理)以下に記載の手順にしたがって、パルプ1−
2のサンプルをヒドロ亜硫酸ナトリウムで処理した。パ
ルプ(オーブン乾燥したパルプ12gを脱イオン水で3
%コンシステンシーに希釈したもの)を15時間静置し
た。次いでこのパルプスラリーを、室温にて15,00
0回転で砕解した。57mlの水を除去することによっ
てパルプのコンシステンシーを3.5%に調整した。こ
うして得られたパルプスラリーを、500ml容量の広
口のポリエチレン製漂白用ボトル中に入れた。
【0077】湯浴を使用してボトルを68℃に加熱し
た。次いでボトルを、減圧操作と窒素供給のできる脱気
ステーションに移した。ボトルを減圧にし、次にボトル
を窒素でフラッシングすることによってパルプを脱気し
た。このプロセスを3回繰り返した。リングスタンドに
取り付けられたゴム栓(このゴム栓を貫通して速度可変
オーバーヘッドミキサーが据え付けられている)、pH
プローブ、および窒素ラインからなるミキシングステー
ションに、各ボトルを移動させた。ゴム栓はさらに、漂
白液をシリンジで加える際の開口を有している。
【0078】ミキシングを開始し、必要に応じて0.1
N水酸化ナトリウムを使用して、pHを9.0に調節し
た。次いでヒドロ亜硫酸ナトリウム(オーブン乾燥パル
プの重量を基準として0.9%)を、ビュレットにより
加えた。3分間ミキシングし、さらに減圧/窒素供給シ
ーケンスを施したあと、再びボトルに栓をし、湯浴に戻
して146分間保持した。次いでパルプを浴から取り出
した。TAPPI標準法T205om−88にしたがっ
て、このパルプスラリーからハンドシートを作製した。
引張試験用の試験片は、TAPPI標準法T220om
−88にしたがって作製した。引張試験は、TAPPI
標準法T494om−88にしたがって行った。得られ
たデータを表Iに示す。これらのデータは、5枚のハン
ドシートについて10回の試験の平均である。
【0079】実施例7 (ブランク)パルプ2−1のサンプルを使用して、TA
PPI標準法T205om−88にしたがってハンドシ
ートを作製し、そしてTAPPI標準法T220om−
88にしたがって引張試験用ストリップを作製した。但
しこのとき、パルプを0.95%のコンシステンシーに
希釈し、43,850回転で砕解した。TAPPI標準
法T205om−88のノート8にしたがって、砕解後
にパルプを0.2%のコンシステンシーに希釈して、物
理的試験用のハンドシートを作製した。引張強さと破断
長さのデータを表Iに示す。これらのデータは、5枚の
ハンドシートについて行った9回の試験の平均である。
【0080】実施例8 (APEYWY処理)パルプ2−1のサンプルを酸洗い
処理し、次いで過酸化水素工程を施した。酸洗いにおい
ては、2.0%の硫酸溶液を使用してパルプのコンシス
テンシーを5%に調整し(オーブン乾燥パルプ103g
を12.4%のコンシステンシーにするには、2%硫酸
1256mlで希釈)、本混合物を室温(25℃)で3
0分撹拌した。ASTMによる200メッシュ篩を使用
して、172〜207kPa(25〜30ポンド)の圧
力でパルプを水切りして、15〜20%のコンシステン
シーにした。次いでパルプのコンシステンシーを脱イオ
ン水で12%に調整して、過酸化水素工程に付した。
【0081】P工程は、温度80℃および90分の保持
時間にて行った。最終のコンシステンシーは10%であ
った。パルプのサンプル(オーブン乾燥重量95g)を
2つに分け(各47.5g)、プラスチックバッグ中に
入れた。湯浴を使用してバッグを80℃の温度に予備加
熱した。次いで各バッグの内容物を、ホバート・プラネ
タリー・アクション・ミキサーN−50(ホバート・コ
ーポレーション,オハイオ州トロイ)のボウル中に移
し、2.5%の過酸化水素、1.0%のNaOH、0.
5%のDTPA、および3%のケイ酸ナトリウムを含有
した70mlの漂白溶液とともに混合した。
【0082】これらの物質の添加は、60mlシリンジ
を使用して徐々に行った。漂白溶液を加えた後、9.2
mlの脱イオン水を各バッグに加えて、パルプのコンシ
ステンシーを10%にした。ミキシング後、溶液をバッ
グに戻し、そしてバッグを水浴中に配置した。90分の
保持時間の後、4.5のpHを得るに足る亜硫酸を加え
ることによって、残留過酸化水素を除去した。過酸化水
素の除去は、実施例2に記載のベーカー試験用ストリッ
プを使用して確認した。物理的試験を行うまで、パルプ
は5℃で貯蔵した。
【0083】P工程の後、サンプルを合わせ、EYWY
シーケンスを使用してサンプルを処理した(ここでEと
Yは前記にて規定したとおりであり、Wは洗浄工程であ
る)。第1のY工程に対しては、パルプ(オーブン乾燥
基準で81g)を脱イオン水で5%コンシステンシーに
希釈した。次いでこのパルプスラリーを、カンタムミキ
サーの2リットルボウル中で80℃に予備加熱した。ボ
ウルの栓を通して希釈NaOHを加えることによって、
この高温スラリーのpHを10.0に調整した。ボウル
を30秒間減圧に引いた。排出された空気の代わりに窒
素ガスを供給した。このシーケンスを3〜5回繰り返し
て、パルプスラリー中に捕捉されているすべての酸素を
除去した。
【0084】最終の減圧操作の後、充分な窒素ガスを加
えて、2時間の保持時間全体にわたってやや正の圧力を
保持し、空気がボウル中に再び流入しないようにした。
窒素ガスの最終添加の後、実施例3に記載のミキシング
手順を使用して、ヒドロ亜硫酸ナトリウム(パルプのオ
ーブン乾燥重量を基準として0.75重量%)を溶液
(20ml容量)として加えた。2時間の保持時間の
後、パルプをボウルから取り出して洗浄工程に付した。
W工程においては、脱イオン水を使用して、67gのオ
ーブン乾燥パルプを5%コンシステンシーになるよう希
釈した。次いで200メッシュのASTM篩を使用して
パルプを水切りして、15〜20%コンシステンシーに
した。この希釈/水切りシーケンスを2回繰り返した。
【0085】次に、第1のY工程に関して記載したのと
同じ手順を使用して、第2のY工程を行った。物理的試
験を行うまで、パルプは5℃で貯蔵した。TAPPI標
準法T205om−88にしたがってハンドシートを作
製し、TAPPI標準法T220om−88にしたがっ
て引張強さ用ストリップを作製した。しかしながら、パ
ルプを0.81%のコンシステンシーに希釈し、43,
850回転で砕解した、というように手順を若干変え
た。T205法のノート8にしたがって、砕解後にパル
プを0.2%コンシステンシーに希釈して物理的試験用
のハンドシートを作製した。破断長さと引張強さのデー
タを表Iに示す。これらのデータは、5枚のハンドシー
トについて行った9回の試験の平均である。
【0086】実施例9 (ブランク)パルプ3−1のサンプルを使用し、TAP
PI標準法T205om−88を使用してハンドシート
を作製した。TAPPI標準法T220om−88を使
用して引張用試験片を作製し、TAPPI標準法T49
4om−88を使用して引張試験を行った。破断長さの
データを表Iに示す。これらのデータは、3枚のハンド
シートについて行った6回の試験の平均である。
【0087】実施例10 (Y処理)パルプ3−1(15gのオーブン乾燥繊維を
4%コンシステンシーに希釈したもの)を、500ml
容量の広口のポリエチレン製ボトル中に入れた。湯浴を
使用してボトルを65.5℃に加熱した。次いでボトル
を、減圧操作と窒素供給のできる脱気ステーションに移
した。ボトルを減圧にし、次にボトルを窒素でフラッシ
ングすることによってパルプを脱気した。このプロセス
を3回繰り返した。リングスタンドに取り付けられたゴ
ム栓(このゴム栓を貫通して速度可変オーバーヘッドミ
キサーが据え付けられている)、pHプローブ、および
窒素ラインからなるミキシングステーションに、各ボト
ルを移動させた。ゴム栓はさらに、漂白液をシリンジで
加える際の開口を有している。
【0088】ミキシングを開始し、必要に応じて0.1
N水酸化ナトリウムまたは0.1N硫酸を使用して、p
Hを所望の7.0に調節した。次いでヒドロ亜硫酸ナト
リウム(オーブン乾燥パルプの重量を基準として1.5
%)を、シリンジにより溶液(10ml容量)として加
えた。撹拌を3分間継続し、各ボトルに再び栓をした
後、湯浴に戻して1時間保持した。次いでパルプを浴か
ら取り出した。TAPPI標準法T205om−88に
記載の手順を使用して、このパルプスラリーからハンド
シートを作製した。引張用試験片は、TAPPI標準法
T220om−88にしたがって作製し、引張試験は、
TAPPI標準法T494om−88にしたがって行っ
た。破断長さに対するデータを表Iに示す。このプロセ
スを6回繰り返した。表Iのデータは63回の試験の平
均である。
【0089】実施例11 (臭化オクタデシルトリメチルアンモニウムを使用した
Y処理)ヒドロ亜硫酸ナトリウムを加える直前に、臭化
オクタデシルトリメチルアンモニウム(オーブン乾燥パ
ルプの重量を基準として0.75重量%)をパルプスラ
リーに溶液(10ml容量)として加えたこと以外は、
実施例10に記載の手順を繰り返した。ハンドシートを
作製し、実施例10に記載のように試験を行った。この
手順を2回繰り返した。表Iに示されているデータは、
10回の試験の平均である。
【0090】実施例12 (臭化セチルトリメチルアンモニウムを使用したY処
理)臭化オクタデシルトリメチルアンモニウムの代わり
に臭化セチルトリメチルアンモニウム(オーブン乾燥パ
ルプの重量を基準として0.75重量%)を溶液(10
ml容量)として加えたこと以外は、実施例11に記載
の手順を繰り返した。この手順を6回繰り返した。表I
に示されているデータは、53個のサンプルの平均であ
る。
【0091】
【表1】 実施例13〜17 (引裂強さ)パルプ1−1とパルプ1−2の引裂強さを
評価した。上記パルプの定義において記載したのと類似
のTCFシーケンスを使用して、これらのパルプを漂白
した。特に明記しない限り、パルプはいずれも、処理と
引裂試験との間においては0℃の温度で貯蔵した。特に
明記しない限り、パーセントはすべてオーブン乾燥パル
プの重量を基準としている。
【0092】実施例13 (ブランク)パルプ1−1のサンプルを使用し、TAP
PI標準法T205om−88を使用して15枚のハン
ドシートを作製し、またTAPPI標準法T220om
−88を使用して引裂試験用ストリップを作製した。T
205法のノート8にしたがって、砕解後にパルプを
0.2%コンシステンシーに希釈して、物理的試験用の
ハンドシートを作製した。引裂強さのデータを表IIに
示す。これらのデータは、これらハンドシートに対する
30回の試験の平均である。
【0093】実施例14 (Y処理)工場から受け入れたままのパルプ1−1のサ
ンプル(95%コンシステンシー)を、脱イオン水を使
用して2%コンシステンシーに希釈し、冷蔵庫中に一晩
静置した。パルプを室温(25℃)で15分、27,0
00rpmにて砕解した。200メッシュのASTM篩
を使用してパルプから水(6100ml)を除去して、
3.5%のコンシステンシーに調整した。パルプ(15
gのオーブン乾燥パルプを3.5%コンシステンシーに
希釈したもの)を500ml容量のポリプロピレン製ボ
トル中に入れた。パルプを湯浴中で55℃の温度に予備
加熱した。予備加熱が完了した後、ボトルを減圧に引い
て、捕捉されている空気を除去した。排出された空気を
窒素ガスで置き換えた。このシーケンスを3回繰り返し
て、パルプスラリー中に捕捉されているすべての酸素を
除去した。
【0094】次いでパルプを、実施例10に記載の機械
的撹拌機つき漂白装置中に配置した。44分の保持時間
全体にわたって、ボトル中のパルプ上に一定流量の窒素
ガスが流れるよう保って、空気がボトル中に再び流入し
ないようにした。希薄NaOHを加えることによって、
この高温3.5%パルプのpHを9.1に調節した。一
定の速度で激しくミキシングしながら、ヒドロ亜硫酸ナ
トリウム(パルプのオーブン乾燥重量を基準として0.
6重量%)をビュレットにより溶液として加えた。44
分の保持時間の後、パルプを水浴から取り出した。物理
的試験を行うまで、パルプを冷却し、5℃で貯蔵した。
【0095】TAPPI標準法T205om−88を使
用して、このパルプからハンドシートを作製し、またT
APPI標準法T220om−88を使用して引裂試験
用ストリップを作製した。T205法のノート8にした
がって、砕解後にパルプを0.3%コンシステンシーに
希釈して、物理的試験用のハンドシートを作製した。引
裂強さのデータを表IIに示す。これらのデータは、5
枚のハンドシートについて行った10回の試験の平均で
ある。
【0096】実施例15 (Y処理)工場から受け入れたままのパルプ1−1のサ
ンプル(95%コンシステンシー)を、脱イオン水を使
用して2%コンシステンシーに希釈し、冷蔵庫中に一晩
静置した。パルプを室温(25℃)で15分、27,0
00rpmにて砕解した。200メッシュのASTM篩
を使用してパルプから水(6100ml)を除去して、
3.5%のコンシステンシーに調整した。パルプ(15
gのオーブン乾燥パルプを3.5%コンシステンシーに
希釈したもの)を500ml容量のポリプロピレン製ボ
トル中に入れた。パルプを湯浴中で75.5℃の温度に
予備加熱した。予備加熱が完了した後、ボトルを減圧に
引いて、捕捉されている空気を除去した。排出された空
気を窒素ガスで置き換えた。このシーケンスを3回繰り
返して、パルプスラリー中に捕捉されているすべての酸
素を除去した。
【0097】次いでパルプを、実施例10に記載の機械
的撹拌機つき漂白装置中に配置した。21分の保持時間
全体にわたって、ボトル中のパルプ上に一定流量の窒素
ガスが流れるよう保って、空気がボトル中に再び流入し
ないようにした。希薄NaOHを加えることによって、
この高温3.5%パルプのpHを9.1に調節した。一
定の速度で激しくミキシングしながら、ヒドロ亜硫酸ナ
トリウム(パルプのオーブン乾燥重量を基準として1.
1重量%)をビュレットにより溶液として加えた。21
分の保持時間の後、パルプを水浴から取り出した。物理
的試験を行うまで、パルプを冷却し、5℃で貯蔵した。
【0098】TAPPI標準法T205om−88を使
用して、このパルプからハンドシートを作製し、またT
APPI標準法T220om−88を使用して引裂試験
用ストリップを作製した。T205法のノート8にした
がって、砕解後にパルプを0.2%コンシステンシーに
希釈して、物理的試験用のハンドシートを作製した。引
裂強さのデータを表IIに示す。これらのデータは、5
枚のハンドシートについて行った11回の試験の平均で
ある。
【0099】実施例16 (ブランク)パルプ1−2のサンプルを、実施例4に記
載のごとく処理した。引裂強さを、前記のTAPPI法
に記載のごとく評価した。得られたデータを表IIに示
す。
【0100】実施例17 (Y処理)パルプ1−2のサンプルを、実施例6に記載
のごとく処理した。引裂強さを、前記のTAPPI法に
記載のごとく評価した。得られたデータを表IIに示
す。
【0101】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 グライン・エイ・ハミルトン アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 28209,シャーロット,イースト・ウッド ローン・ロード 1351,アパートメント 203 (72)発明者 ポール・ダブリュー・シェッパード,ザ・ サード アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 28115,ムーアスヴィル,ティンバーラン ド・テラス 1386

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラフト法を使用して造られた酸化漂白
    パルプの物理的強度を増大させる方法であって、ヒドロ
    亜硫酸塩(hydrosulfite);ホルムアミジンスルフィン酸
    (FAS);ならびにホルムアルデヒドスルホキシレー
    ト、亜鉛ホルムアルデヒドスルホキシレート、およびア
    セトアルデヒドスルホキシレートからなる群から選ばれ
    るスルホキシレート;からなる群から選ばれる処理剤を
    前記パルプのオーブン乾燥重量を基準として0.1〜
    3.0%のレベルで使用し、50〜100℃の温度およ
    び4.5〜13のpHにて、前記パルプを最終段階とし
    て処理する工程を含む前記方法。
  2. 【請求項2】 前記保持時間が30分〜6時間である、
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記処理剤がヒドロ亜硫酸塩である、請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ヒドロ亜硫酸塩がナトリウムハイド
    ロサルファイトである、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記pHが4.5〜9.0に保持され
    る、請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記パルプの温度が50〜95℃に保持
    される、請求項3記載の方法。
  7. 【請求項7】 ヒドロ亜硫酸塩の使用量が0.1〜3.
    0重量%である、請求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 ヒドロ亜硫酸塩の使用量が0.5〜3.
    0重量%である、請求項3記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ヒドロ亜硫酸塩がナトリウムハイド
    ロサルファイトであり、前記使用量が1.5〜3%であ
    り、前記pHが7〜9であり、前記温度が80〜95℃
    であり、そして前記保持時間が2〜4時間である、請求
    項7記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記処理剤が、前記パルプのオーブン
    乾燥重量を基準として0.5〜1.5重量%のレベルで
    使用されるナトリウムハイドロサルファイトであり、パ
    ルプと処理剤を含有した溶液のpHが6.0〜8.0で
    あり、前記溶液の温度が70〜80℃であり、そして前
    記保持時間が1〜2時間である、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記パルプが、元素状塩素を含まない
    パルプおよび塩素を全く含まないパルプからなる群から
    選ばれる、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記処理剤が、ホルムアミジンスルフ
    ィン酸(FAS)、ナトリウムホルムアルデヒドスルホ
    キシレート、亜鉛ホルムアルデヒドスルホキシレート、
    およびアセトアルデヒドスルホキシレートからなる群か
    ら選ばれる、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記処理剤がホルムアミジンスルフィ
    ン酸であり、前記pHが5.5〜13.0であり、前記
    温度が60〜100℃であり、そして前記保持時間が
    0.5〜4時間である、請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記パルプが塩素を全く含まないパル
    プであり、前記処理剤がヒドロ亜硫酸塩であり、前記p
    Hが6.5〜8.5であり、前記パルプの温度が80〜
    95℃であり、ヒドロ亜硫酸塩の前記使用量が0.5〜
    1.5%であり、そして前記保持時間が1〜4時間であ
    る、請求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記パルプが再循環されたクラフトカ
    ラーレジャーであり、前記pHが6.5〜8.5に保持
    され、前記パルプの温度が65.0〜85.0℃であ
    り、前記ヒドロ亜硫酸塩の使用量が0.5〜1%であ
    り、そして前記保持時間が0.5〜1.5時間である、
    請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 パルプと処理剤を含有した前記溶液
    が、 (A) キレート化合物; (B) アルカリ; (C) (a) 式I 【化1】 (式中、R1,R2,R3,およびR4のうちの1つが、C
    14〜C22アルキルおよびC14〜C22アルケニルからなる
    群から選ばれ、このとき前記アルキルまたはアルケニル
    が、必要に応じてメチルおよびエチルから選ばれる1〜
    3個の置換基を含み;残りのR基が互いに独立に、C1
    〜C4直鎖アルキル、−(C24O)xH、および−(C
    36O)xHからなる群から選ばれ、このときxは1と
    4を含んで1〜4の数であり;Zが窒素とリンからなる
    群から選ばれ、好ましくは窒素であり;そしてX-がす
    べての適切なアニオンからなる群から選ばれ、例えばX
    は、CO3 -2,HCO3 -1,PO4 -3,HPO4 -2,H2
    4 -1,OH-1,F-1,Br-1,Cl-1,I-1,HSO3
    -1,HSO4 -1,SO4 -2,SO3 -2,S24 -2,CH3
    3 -1,およびCH3SO4 -1からなる群から選ばれる)
    で示される化合物; (b) 式II 【化2】 (式中、R31,R32,R33,およびR34のうちの2つ
    が、C8〜C22直鎖アルキルおよびC8〜C22アルケニル
    からなる群から独立に選ばれ、このとき前記アルキルま
    たはアルケニルが、必要に応じてメチルおよびエチルか
    ら選ばれる1〜3個の置換基を含み;残りのR基が互い
    に独立に、C1〜C4直鎖アルキル、−(C24O)
    xH、および−(C36O)xHからなる群から選ばれ、
    このときxは1と4を含んで1〜4の数であり;そして
    Zは式Iに関して規定したのと同じ意味を有する)で示
    される化合物; (c) 式III 【化3】 (式中、R5,R6,R7,およびR8は互いに独立に、C
    1〜C4基からなる群から選ばれ;そしてZは式Iに関し
    て規定したのと同じ意味を有する)で示される化合物; (d) 式IV 【化4】 (式中、R13はC14〜C22アルキルおよびC14〜C22
    ルケニルからなる群から選ばれ、このとき前記アルキル
    またはアルケニルが、必要に応じてメチルおよびエチル
    から選ばれる1〜3個の置換基を含み;残りのR基が互
    いに独立に、水素およびC1〜C3直鎖アルキルからなる
    群から選ばれ;そして;X-は、式Iに関して規定した
    のと同じ意味を有する)で示されるピリジニウム塩;お
    よび (e) 式V 【化5】 (式中、R23はC8〜C14アルキルおよびC8〜C14アル
    ケニルからなる 群から選ばれ、このとき前記アルキル
    またはアルケニルが、必要に応じてメチルおよびエチル
    から選ばれる1〜3個の置換基を含み;そしてR24,R
    25,およびR26が互いに独立に、C1〜C4アルキル、C
    2〜C4アルケニル、(CH2−CH2−O)nH、および
    (CH2−CH2−CH2−O)nHからなる群から選ば
    れ、このときnは1と4を含んで1〜4の数である)で
    示される化合物;からなる群から選ばれる第四アンモニ
    ウム化合物;ならびに (D) それぞれ式VIと式VII 【化6】 (式中、R30は8〜22個の炭素原子を有する直鎖アル
    キルからなる群から選ばれ、このとき前記直鎖アルキル
    が、必要に応じてメチルおよびエチルから選ばれる1〜
    3個の置換基を含み;rおよびpはそれぞれ、rとpの
    それぞれが少なくとも1の値を有し、独立に選ばれ、そ
    してrとpの合計が2と12を含んで2〜12の数とな
    るような整数を表している)で示されるエトキシル化ア
    ミンおよびプロポキシル化アミン;からなる群から選ば
    れる少なくとも1種の化合物を含む、請求項1記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 式I〜Vに記載のR基のいずれかに関
    しても、(a)窒素またはリンに結合した、(b)窒素
    またはリンに結合した炭素原子に隣接した、あるいは
    (c)窒素に結合した炭素原子に隣接した炭素原子の隣
    の、いずれの炭素原子が、塩素とフッ素が窒素またはリ
    ンに結合しないという条件で、塩素、フッ素、CH
    2F、およびCF3からなる群から選ばれる少なくとも1
    つの電子吸引基で置換されていてもよい、請求項16記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 前記キレート化合物が、エチレンジア
    ミン四酢酸、トリポリリン酸ナトリウム、ジエチレント
    リアミン五酢酸、N−(ヒドロキシメチル)−エチレン
    ジアミン三酢酸、トリエタノールアミン、ジエチレント
    リアミンペンタ(メチレンホスホン)酸、およびニトリ
    ロ三酢酸からなる群から選ばれる、請求項16記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 前記アルカリが、水酸化ナトリウム、
    炭酸ナトリウム、および水酸化カルシウムからなる群か
    ら選ばれる、請求項16記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記第四アンモニウム化合物が、臭化
    オクタデシルトリメチルアンモニウムおよび臭化セチル
    トリメチルアンモニウムからなる群から選ばれる、請求
    項16記載の方法。
  21. 【請求項21】 請求項1記載の方法によって造られた
    パルプ。
JP17562794A 1993-07-27 1994-07-27 酸化漂白パルプの物理的強度を増大させる方法 Pending JPH0754289A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US9774193A 1993-07-27 1993-07-27
US097741 1993-07-27

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0754289A true JPH0754289A (ja) 1995-02-28

Family

ID=22264903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17562794A Pending JPH0754289A (ja) 1993-07-27 1994-07-27 酸化漂白パルプの物理的強度を増大させる方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPH0754289A (ja)
BR (1) BR9402948A (ja)
CA (1) CA2128814A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073987A (ja) * 2001-09-03 2003-03-12 Oji Paper Co Ltd 印刷古紙の中性脱墨パルプ化方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6758942B2 (en) 2002-02-15 2004-07-06 Royce Associates Process for bleaching pulp or paper
CN101775749B (zh) * 2010-03-05 2012-07-04 杨树香 废纸脱墨漂白处理工艺
CN101831825B (zh) * 2010-03-25 2012-09-26 吉林晨鸣纸业有限责任公司 改进的废纸脱墨浆生产方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073987A (ja) * 2001-09-03 2003-03-12 Oji Paper Co Ltd 印刷古紙の中性脱墨パルプ化方法

Also Published As

Publication number Publication date
BR9402948A (pt) 1995-04-11
CA2128814A1 (en) 1995-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4459174A (en) Process for the delignification and bleaching of chemical and semi-chemical cellulosic pulps
AU620242B2 (en) Producing pulp
KR20140068093A (ko) 펄프 조성물로부터 제조되는 제조 물품
KR20140068095A (ko) 펄프화 공정
JPS61138793A (ja) 強化酸化抽出法
KR20140068099A (ko) 펄프 조성물
CN105672018B (zh) 漂白纸浆的制造方法
US5234544A (en) Cleaning and bleaching of secondary fiber
US5639348A (en) Bleaching compositions comprising sulfamates and borates or gluconates and processes
EP0149753A1 (en) Nonsulfur chemimechanical pulping process
US5580422A (en) Brightening color dyed wastepaper with a bleaching agent and a quaternary compound
JPH0754289A (ja) 酸化漂白パルプの物理的強度を増大させる方法
US5560805A (en) Enhanced decolorization of waste paper with selected amines
AU660301B2 (en) Process for bleaching a chemical paper pulp
EP1546450B1 (en) Method of deresinating pulp using alkyl alcohol alkoxylate surfactants
USH1690H (en) Process for bleaching kraft pulp
EP1030943B1 (en) Bleaching of chemical pulp and treatment with a chelating agent
US5500084A (en) Method and apparatus for pulping cellulosic material using a vessel with an impergnation zone and an attrition zone
US20030168190A1 (en) Method for controlling the delignfication and bleaching of a pulp suspension
US2041666A (en) Cyclic process of treating alkaline pulps
Ban et al. Enhancing Kraft pulping through unconventional, higher sulfide-containing pretreatment liquors-A review
US2001268A (en) Pulp treating process
JPH11286884A (ja) パルプ蒸解薬液とパルプの製造方法
JPH0333289A (ja) リグノセルロース物質の漂白方法
JP2000027085A (ja) 古紙からの漂白パルプの製造方法