JPH0754195B2 - ブライン利用空気調和機 - Google Patents

ブライン利用空気調和機

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JPH0754195B2
JPH0754195B2 JP62216611A JP21661187A JPH0754195B2 JP H0754195 B2 JPH0754195 B2 JP H0754195B2 JP 62216611 A JP62216611 A JP 62216611A JP 21661187 A JP21661187 A JP 21661187A JP H0754195 B2 JPH0754195 B2 JP H0754195B2
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明彦 杉山
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Chubu Electric Power Co Inc
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Toshiba Corp
Chubu Electric Power Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、冷凍サイクル回路とブライン回路とを備え、
上記ブライン回路の蓄熱タンクにブラインによる蓄熱を
なすブライン利用空気調和機に係り、特にその運転制御
構造の改良に関する。
(従来の技術) 冷凍サイクル回路とブライン回路とを備えたブライン利
用空気調和機が多用される傾向にある。この種空気調和
機の回路構成は、はじめ第4図あるいは第5図に示すよ
うになっていた。すなわち、1は冷凍サイクル回路,2は
ブライン回路である。上記冷凍サイクル回路1はたとえ
ばヒートポンプ式のものであり、3は圧縮機,4は四方
弁,5は熱源側熱交換器,6は減圧装置,7は利用側熱交換器
であり、これらは冷媒管Pを介して順次連通される。上
記ブライン回路2は、冷凍サイクル回路1の利用側熱交
換器7を共用していて、これと複数のファンコイルユニ
ット9a,9b、循環ポンプ10とがブライン配管11を介して
順次連通される。上記ファンコイルユニット9a,9bは、
それぞれ別の被空調室に配置されていて、いわゆるマル
チ形エアコンを構成する。
この種空気調和機において、第4図に示すものは循環ポ
ンプ10にインバータ回路12が電気的に接続され、これに
より制御されるようになっている。すなわち、循環ポン
プ10から利用側熱交換器7に対するブラインの流量をイ
ンバータ回路12により制御することができる。また第5
図に示すものは、循環ポンプ10に並列に流量調整弁13を
有するバイパス管14を接続してなる。上記流量調整弁13
により循環ポンプ10自体のバイパス流量を制御して、負
荷バランスその他の流量コントロールをなす。
しかしながら、第4図に示す構成のものはインバータ回
路12により、かつ第5図に示すものは流量調整弁13によ
り、常に上記利用側熱交換器7を導通するブラインの流
量が変化してしまう。このため、上記ファンコイルユニ
ット9a,9bに対するブラインの伝熱性能が変化して、各
被空調室に対する安定した空気調和作用ができないとい
う不具合があった。すなわち、ブラインによる蓄熱をな
し、必要時に取出して安定した利用運転をなす構成では
ない。
そこで、第6図に示すような構成の空気調和機が適用さ
れるようになった。冷凍サイクル回路1は上記第4図お
よび第5図に示す従来例と同一であるので、同番号を付
して説明を省略する。またブライン回路2Aは、循環ポン
プ10とファンコイルユニット9a,9bを有すること従来と
同一である。ただし、各ファンコイルユニット9a,9bと
並列に流量調整弁16を接続し、かつ利用側熱交換器7と
循環ポンプ10との間に蓄熱タンク15を備える。
そして、たとえば深夜電力等を利用して冷凍サイクル回
路1の圧縮機3を駆動し、かつ循環ポンプ10の作用でブ
ラインを図中矢印に示す方向に導びき、流量調整弁16は
開放する。ブラインは利用側熱交換器7で熱を吸収し、
蓄熱タンク15で放熱す。すなわち、蓄熱タンク15におい
て蓄熱し、ファンコイルユニット9a,9bはバイパスす
る。日中等に実際の利用運転をなすには、流量調整弁16
を閉成するとともに、再びブラインを循環して、蓄熱タ
ンク15で蓄えた熱を各ファンコイルユニット9a,9bで放
熱する。このように、蓄熱タンク15を備えたことによ
り、廉価な深夜電力等を利用して蓄熱タンク15への蓄熱
をなし、これを日中に取出すことが可能になって経済的
な空調作用ができる。さらに、ファンコイルユニット9
a,9bでは一定のブライン流量を得るため、安定した空調
作用をなすなどの利点がある。
しかしながら、実際の利用運転の際に上記蓄熱タンク15
の熱のみでは所望の温度に到達しないことがあり、この
ような場合には冷凍サイクル回路1も駆動して利用側熱
交換器7で採熱する必要がある。ただし、図のような構
成であると、利用側熱交換器7で採熱した分は全て一旦
蓄熱タンク15に蓄熱されることとなり、ファンコイルユ
ニット9a,9bは利用側熱交換器7の熱を直接得ることが
できない。
そこで、第7図に示すような回路構成が考えられる。す
なわち、新たなブライン回路2Bにおいては、循環ポンプ
10を蓄熱タンク15と利用側熱交換器7との間に移動し、
かつ循環ポンプ10から図中矢印に示す方向にブラインを
循環する。このように構成すれば、実際の利用運転の際
に、蓄熱タンク15の熱のみでは所望の温度に到達しない
とき冷凍サイクル回路1を駆動して利用側熱交換器7で
採熱したブラインを直ちに各ファンコイルユニット9a,9
bに導くことができ、無駄のない運転が可能となる。
しかしながら、このような構成のものでも欠点があっ
て、通常の蓄熱運転を開始すると、たとえば冬期などの
暖房時ならば休止中にブライン配管11にある冷え込んだ
ブラインが蓄熱タンク15に入る。この蓄熱タンク15で
は、上端部に導かれたブラインが下端部から順に押し出
し式に導出されるところから、蓄熱したブラインの後か
ら冷え込んだブラインが導出することになり、ブライン
回路2B全体的に温度上昇するには時間がかかり、蓄熱効
率が悪いものであった。
また蓄熱制御方式として、冷凍サイクル回路1側の冷媒
温度を検知してコントロールすることがあるが、利用側
熱交換器7の過熱域を利用するものにおいては、必ずし
もブライン出口温度と比例せず、これを代表しない場合
が多く、安定した蓄熱効率が得られなかった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上述したような冷凍サイクル回路とブライン
回路とを備えたものにおいて、蓄熱効率の低下による不
経済運転の解消をなし、高い伝熱性能と安定した蓄熱効
率を得るブライン利用空気調和機を提供することを目的
とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、冷凍サイクル回路の熱交換器にブラ
イン回路の一部を連通するとともに複数のファンコイル
ユニットを並列に接続しかつ循環ポンプと蓄熱タンクを
順次連通したものにおいて、上記ファンコイルユニット
に並列にバイパス回路を接続し、上記蓄熱タンクに並列
にブリッジ回路を接続したことを特徴とするブライン利
用空気調和機である。
(作用) このように構成することにより、ブラインを循環して蓄
熱タンクに蓄えた熱をファンコイルユニットで放出する
利用運転をなすとともに、上記熱交換器で熱吸収したブ
ラインをファンコイルユニットをバイパスしてバイパス
回路に導びき蓄熱タンクに蓄熱する蓄熱運転をなし、こ
の蓄熱運転に先立ち、ブライン回路内のブラインが蓄熱
目標温度に変化するまで蓄熱タンクをバイパスしてブリ
ッジ回路に導く予備運転ができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図にもとづいて説明す
る。冷凍サイクル回路1はたとえばヒートポンプ式であ
って、従来のものと全く同様に構成されるので、各部品
に同番号を付して新たな説明は省略する。ブライン回路
20は、上記利用側熱交換器7を共用し、複数のファンコ
イルユニット9a,9b、蓄熱タンク15および循環ポンプ10
を有すること従来のものと同一である。なお、上記ファ
ンコイルユニット9a,9bのそれぞれ入口側には電磁開閉
弁21,22が設けられる。また、ファンコイルユニット9a,
9bに並列にバイパス回路23が設けられていて、これはバ
イパス管24と、このバイパス管24の中途部に設けられる
流量調整弁25とからなる。上記蓄熱タンク15には、ブリ
ッジ回路26が並列に接続される。このブリッジ回路26
は、蓄熱タンク15の上端部と下端部とにそれぞれ連通す
るとともに、このタンク15の周囲を矩形状に組んで連通
する配管27と、この配管27に設けられる第1ないし第4
の電磁開閉弁28,29,30,31とからなる。なお説明すれ
ば、蓄熱タンク15導入側の配管27はこの上端部と下端部
とに分流するよう分岐していて、それぞれの中途部に第
1,第2の電磁開閉弁28,29が設けられる。蓄熱タンク15
の導出側においても同様であって、この上端部と下端部
とに配管27が分岐し、かつそれぞれの中途部に第3,第4
の電磁開閉弁30,31が設けられてなる。
しかして、暖房蓄熱運転をなすには、冷凍サイクル回路
1の圧縮機3を駆動するとともに四方弁4を切換えて利
用側熱交換器7で冷媒の凝縮作用を行わせる。ブライン
回路20においては、循環ポンプ10を駆動するとともに流
量調整弁25を開放する。上記ブリッジ回路26では、第1
の電磁開閉弁28を開放,第2の電磁開閉弁29は閉成,第
3の電磁開閉弁30は閉成,第4の電磁開閉弁31を開放す
る。なお、各ファンコイルユニット9a,9b入口側の電磁
開閉弁21,22は、閉成すること言う迄もない。第2図
に、そのマトリックスを整理して示す。図中○印は、オ
ンあるいは開放、×印はオフあるいは閉成を表す。
ブラインは、循環ポンプ10−利用側熱交換器7−流量調
整弁25−第1の電磁開閉弁28−蓄熱タンク15−第4の電
磁開閉弁31−循環ポンプ10の順に循環する。利用側熱交
換器7で熱を吸収して温度上昇したブラインは、蓄熱タ
ンク15を押出し流れ方式で導通し、かつ蓄熱することと
なる。このような蓄熱作用は、利用側熱交換器7の出口
側ブライン温度を検知し、ブライン温度が低ければ絞
り、またブライン温度が高ければ開放するように流量調
整弁25で流量をコントロールして、一定温度にて行う。
そして蓄熱の完了は、流量調整弁25の開度が全開以上
(コントロール不能状態)になったときをもって判断す
る。
また、上述の蓄熱運転に先立って、必ず予備運転をなす
必要がある。すなわち、第3の電磁開閉弁30を開放し、
第4の電磁開閉弁31を閉成する。あとは全て暖房蓄熱運
転の状態と同一である。このときのマトリックスを第3
図に示す。ブラインは、循環ポンプ10−利用側熱交換器
7−流量調整弁25−第1の電磁開閉弁28−第3の電磁開
閉弁30−循環ポンプ10の順に循環する。すなわち、利用
側熱交換器7で熱を吸収して温度上昇したブラインは、
蓄熱タンク15をバイパスし、再び利用側熱交換器7を導
通して熱を吸収する。ブライン回路2中のブラインは運
転休止中に温度低下するが、蓄熱運転に先立つ予備運転
により温度上昇する。ブラインが蓄熱目標温度になるま
で行ない、その温度に到達したら第3,第4の電磁開閉弁
30,31をそれぞれ逆に切換えて蓄熱運転に転えればよ
い。
このような予備運転および蓄熱運転をたとえば深夜電力
を利用して行ない、実際の利用運転を行うには次に述べ
るようなフローに切換える。すなわち、冷凍サイクル回
路1の作用は停止する。ブライン回路20においては、循
環ポンプ10−各電磁開閉弁21,22−ファンコイルユニッ
ト9a,9bと流量調整弁25−第2の電磁開閉弁29−蓄熱タ
ンク15−第3の電磁開閉弁30−循環ポンプ10の順であ
る。なお、流量調整弁25は被空調室の負荷レベルに応じ
て流量コントロールをなす。被空調室の負荷レベルが大
であれば、流量調整弁25を導通するブライン量を絞って
各ファンコイルユニット9a,9bにより多くのブラインを
導く。被空調室の負荷レベルが小であれば、流量調整弁
25をより開放して流量を増大することとなる。あるい
は、2室暖房から1室暖房に切換えた場合にも、流量調
整弁25の開度を制御することにより、1室の暖房作用は
一定に保持できる。
上記蓄熱タンク15に蓄えた熱を全て放出しきってもなお
被空調室の負荷がある場合には、その負荷をまかなうた
めに、いわゆる直房運転を行う。これは冷凍サイクル回
路1の圧縮機3を駆動し、ブライン回路20においては利
用運転そのままのフローをなせばよい。また、利用運転
が終了して、再び蓄熱タンク15への蓄熱運転をなすにあ
たって、ブリッジ回路26は再びブラインの流れを逆にす
る。すなわち、利用運転時は、蓄熱タンク15の上端部が
導出側となってブラインが導出されるが、再び蓄熱運転
に切換ると、今度は蓄熱タンク15の上端部が導入側とな
ってブラインが導入される。蓄熱タンク15内において
は、利用運転時に熱が上昇して上端部に溜っていること
でもあり、蓄熱運転に切換ると、タンクの上端部に低温
のブラインが導かれて効率よく熱を吸収し、蓄熱効率が
よい。
このように、暖房運転とその予備運転について説明した
が、上記冷凍サイクル回路1はヒートポンプ式のもので
あるので、冷房蓄熱運転とその予備運転、およびその利
用運転と直房運転も可能であること言う迄もない。
なお、冷凍サイクル回路1の運転性能(外気温度,運転
圧力条件)および圧縮機3の吐出温度等の変動を包含し
た利用側熱交換器7の出口ブライン温度を検知し、それ
に応じて流量調整弁25でブライン流量を制御することに
より安定した伝熱性が得られるとともに、蓄熱の完了状
態も検出できる。流量制御が簡単であり、かつ正確にな
るとともに一点の検出ですむからコンパクトで廉価であ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、蓄熱運転に先立っ
て蓄熱タンクをバイパスする予備運転が可能になって、
蓄熱効率の向上を得るとともに安定した伝熱性能を図れ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の一実施例を示し、第1図
はブライン利用空気調和機の回路構成図、第2図は暖房
蓄熱運転のマトリックス図、第3図はその予備運転のマ
トリックス図、第4図ないし第7図は本発明の従来例を
示し、それぞれ互いに異なるブライン利用空気調和機の
回路構成図である。 1……冷凍サイクル回路、7……利用側熱交換器、9a,9
b……ファンコイルユニット、10……循環ポンプ、15…
…蓄熱タンク、20……ブライン回路、23……バイパス回
路、26……ブリッジ回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷凍サイクル回路と、 この冷凍サイクル回路の熱交換器に連通するとともに複
    数のファンコイルユニットを並列に接続しかつ循環ポン
    プと蓄熱タンクを順次連通したブライン回路とを備え、 上記蓄熱タンクに熱を蓄える蓄熱運転と、この蓄熱タン
    クに蓄えた熱をファンコイルユニットで放出する利用運
    転をなすブライン利用空気調和機において、 上記ブライン回路のファンコイルユニットに並列に接続
    し、蓄熱運転時に熱交換器で吸熱したブラインをファン
    コイルユニットをバイパスして蓄熱タンクに導くバイパ
    ス回路と、 上記蓄熱タンクと並列に接続し上記蓄熱運転に先立つ予
    備運転として、上記ブライン回路内のブライン温度が蓄
    熱目標温度に到達するまで蓄熱タンクをバイパスして熱
    交換器の熱をブラインに吸収するブリッジ回路とを具備
    したことを特徴とするブライン利用空気調和機。
JP62216611A 1987-08-31 1987-08-31 ブライン利用空気調和機 Expired - Lifetime JPH0754195B2 (ja)

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