JPH0753676B2 - 高級アルコ−ルの精製方法 - Google Patents

高級アルコ−ルの精製方法

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JPH0753676B2
JPH0753676B2 JP8027887A JP8027887A JPH0753676B2 JP H0753676 B2 JPH0753676 B2 JP H0753676B2 JP 8027887 A JP8027887 A JP 8027887A JP 8027887 A JP8027887 A JP 8027887A JP H0753676 B2 JPH0753676 B2 JP H0753676B2
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alcohol
acid
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purifying
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八尋 岩波
誠 石川
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高級アルコールの精製方法に関する。詳しく
は、本発明は炭素数6以上の粗製アルコールを蒸留精製
するにあたり、副生物の生成を抑制する方法に関するも
のである。
〔従来の技術〕
可塑剤、洗剤等の原料として用いられる高級アルコール
は主としてチーグラー法、オキソ法及びパラフィン酸化
法の3種の方法で工業的に製造されている。これらの高
級アルコールのうち、炭素数10以下のものは可塑剤原料
に、また炭素数10以上のものは洗剤原料に、主な用途が
ある。これら高級アルコールの製造工程においては通
常、蒸留による分離精製が行なわれる。
例えばオキソ法アルコールの場合には、オキソ反応の段
階で直鎖型及び分岐型のものが、反応条件によるが、通
常1:0.1〜1の範囲の比率で生成する。用途にもよる
が、通常直鎖型の方が需要が大きいので、減圧蒸留によ
つて直鎖型と分岐型とを分離することがよく行なわれて
いる。
また上記以外にも、第一級アルコールを脱水縮合して分
岐型の二量化アルコールを得るゲルベ法において、生成
アルコールを水洗処理した後、減圧蒸留して二量化アル
コールを分離取得することが行なわれる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記オキソ法アルコールまたは二量化アルコール等を蒸
留精製するに際し、特に炭素数が6以上の高級アルコー
ルの場合には、蒸留中に高級アルコールが副反応を起こ
し、副生物、例えばアルデヒド、オレフィン、高沸点副
生物などの生成が著しく増加し、製品アルコールの純度
の低下をきたすばかりでなく、収得率が著しく減少する
という問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記高級アルコールの蒸留時の問題点を解
決すべく鋭意検討を重ねた結果、上記蒸留時の副反応は
高級アルコール中の微量の不純物の作用に基づくもので
あり、原料高級アルコールを特定の態様で酸と接触させ
て蒸留精製することにより上記不純物の作用が有効に抑
制され、蒸留時の上記副生物の生成量が著しく減少する
ことを見出して本発明を完成した。
即ち本発明の要旨は、炭素数6以上の粗製アルコールを
蒸留によって精製するに当り、該アルコールを酸水溶液
で洗浄した後又は酸の存在下に蒸留することを特徴とす
る高級アルコールの精製方法、に存する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の精製方法の対象とする高級アルコール(以下、
原料アルコールという)は炭素数6以上のアルコールで
あり、好ましくは炭素数9〜30のアルコール、より好ま
しくは炭素数9〜20のアルコールである。原料アルコー
ルの由来(製法)は特に限定されず、チーグラー法アル
コール、オキソ法アルコール、パラフィン酸化法アルコ
ール或いはゲルベ法アルコールのいずれも用いることが
できる。実用的には特にチーグラー法エチレン低重合に
よって得られるα−オレフィン、あるいはワックス分解
により得られるα−オレフィンをヒドロホルミル化反応
及び水添反応して得られるオキソ法アルコール、或いは
第1級アルコールをアルカリまたはアルカリと助触媒と
の共存下に脱水縮合反応させ、得られる分岐型の二量化
アルコールを水洗して触媒を除去して得られるゲルベ法
アルコール等に本発明方法を適用するのが好適である。
本発明方法においては原料アルコールを酸水溶液で洗浄
した後に蒸留するか又は酸の存在下に蒸留する。
上記酸水溶液としては無機酸又は有機酸の水溶液が用い
られる。上記無機酸としては通常、硫酸、塩酸、硝酸等
の強酸が用いられる。無機酸水溶液としては通常、pHが
2〜6、好ましくは3〜5のものが用いられる。上記有
機酸としては通常、pKa1〜6、好ましくは2〜5のもの
が用いられ、例えば酢酸、リンゴ酸、クエン酸等があげ
られる。有機酸水溶液としても通常、pHが2〜6の範囲
のものを用いるのが好ましい。上記pH又はpKaが小さ過
ぎる場合には処理装置の金属材質の腐食が増大し、また
逆に大き過ぎる場合には酸洗浄の効果が小さくなる。
酸水溶液による洗浄処理の方式は特に限定されず、連続
式、半連続式、バッチ式のいずれでもよい。
酸水溶液/原料アルコールの容量比は通常、0.1/1〜10/
1、好ましくは0.5/1〜5/1の範囲とする。
酸水溶液で洗浄した原料アルコールは次いで蒸留するこ
とによって精製する。
本発明方法においては原料アルコールを酸の存在下に蒸
留することによっても同様に前記副反応を抑制すること
ができる。該酸としては原料アルコールと共に留出して
製品を汚染せず、また蒸留釜の金属材質を腐食しないよ
うな高沸点の酸を用いることができる。
蒸留は目的とする成分が分離可能な理論段数を有する蒸
留塔を用いて、釜温が通常、250℃以下、望ましくは200
℃以下となるように減圧度を調節して行なう。釜温が25
0℃以上では副生成物(アルデヒド、オレフィン及び高
沸点副生物)の生成量が増加する。
〔実施例〕
次に本発明の実施の態様を実施例によってさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。
比較例1 撹拌器、温度計、窒素導入管及びサンプリング口を持つ
容積300mlの四ツ口フラスコに、炭素数9の直鎖状アル
コールをアルカリ触媒の存在下に脱水縮合して得られた
イソステアリルアルコールを水洗処理したものを150ml
仕込み、230℃まで昇温し、到達した時点から、逐次サ
ンプリングを行ないガスクロマトグラフィー分析によっ
て、アルデヒド、オレフィン、高沸物の含有量の変化を
調べた。
その結果は第1図に実線で示した。いずれも時間に対し
指数関数で増加減していることから、生成物に対し1次
であることが判る。そして、特に、加熱処理8時間後に
極立った増加現象が現われその後は反応でつぶれて行く
パターンを示した。特に高沸物については大幅に増加
し、かかる条件で蒸留すれば製品取得率が減少すること
が判る。
実施例1 比較例1と同様の装置を用い、クエン酸の0.2%水溶液
で比較例1で用いた原料イソステアリルアルコールと同
一のものを容量比1/1の割合で洗浄した後に、比較例1
と同様の実験を行なった結果を第1図に破線で示した。
アルデヒド、オレフィン、高沸物ともに生成が抑制され
ており、高沸物の生成量も小さく、かかる条件で蒸留を
行なった場合の製品取得率も向上することが明らかであ
る。
実施例2 C9アルコールからゲルベ反応によって合成したイソステ
アリルアルコールを触媒であるアルカリを除去するため
水洗を2回実施し、その後クエン酸(0.2%)水溶液で
1:1の容積比で洗浄したものを、充填塔付きの回分蒸留
器で圧力30mmHgの条件で蒸留した結果を第2図に示す。
釜温度は第2図に示す通り220℃〜250℃の範囲である。
比較例2 実施例2と同条件であるが、クエン酸洗浄の代りに、更
に水洗浄を実施したときのものの結果を第2図に示す。
〔発明の効果〕
本発明方法により蒸留時の副反応による副生物の生成を
効果的に抑制しつつ高級アルコールを精製することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1及び比較例1における加熱処理試験の
結果を示す。(縦軸の不純物濃度は対数目盛である。) 第2図は実施例2及び比較例2における蒸留試験の結果
を示す。(左側縦軸の不純物濃度は対数目盛である。)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数6以上の粗製アルコールを蒸留によ
    って精製するに当り、該アルコールを酸水溶液で洗浄し
    た後又は酸の存在下で蒸留することを特徴とする高級ア
    ルコールの精製方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の高級アルコ
    ールの精製方法において、上記アルコールをpH2〜6の
    無機酸水溶液で洗浄した後に蒸留することを特徴とする
    方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項に記載の高級アルコ
    ールの精製方法において、上記アルコールをpKa1〜6の
    有機酸の水溶液で洗浄したのちに蒸留することを特徴と
    する方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項に記載の高級アルコ
    ールの精製方法において、上記アルコールを高沸点の酸
    の存在下に蒸留することを特徴とする方法。
JP8027887A 1987-04-01 1987-04-01 高級アルコ−ルの精製方法 Expired - Lifetime JPH0753676B2 (ja)

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JPS63246343A JPS63246343A (ja) 1988-10-13
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014130465A1 (en) * 2013-02-19 2014-08-28 Greenyug, Llc Production of higher alcohols
US9447018B2 (en) 2009-10-20 2016-09-20 Greenyug, Llc Ethyl acetate production

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014130465A1 (en) * 2013-02-19 2014-08-28 Greenyug, Llc Production of higher alcohols
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