JPH07505920A - 改良されたシール適合性を有するエンジン基油 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、改良されたシール適合性（ガスケット適合性）を有するエンジン基油 （モーター基油）を製造する方法、ならびに基層としてカルボン酸エステルおよ びエーテルを含有するエンジンオイルに関するものである。

エンジンオイル（モーターオイル）は基油を含有しており、これにより、高温で の満足な潤滑性、ピストンとシリンダーの間の効率的なソールおよび低い外部温 度でのエンンンの滑らかな発動が確実になる。ポリ−α−オレフィンおよびエス テルのような合成成分および無機性をベースとする既知の基油は、満足な潤滑性 を保証できる。加えて、エンジンオイルまたはその基層は、例えばシールの収縮 によって生じるような、エンシン室へのエンジンオイルの望ましくない漏れを防 止するように、エンジンオイルに対して中立の挙動を示すべきである。この理由 から、不都合にもソールを収縮させる例えばポリオレフィンは、エラストマーと の接触時に膨潤を生じさせることが知られているエステルと組み合わされる。

しかしながら、環境的なことを考慮して、良好な生分解性を示すエンジンオイル を与えることに努力がなされている。この理由から、エンジンオイルにおいて、 ポリ−α−オレフィンまたは無機性のような、容易に生分解性ではない基油を置 き換えることが望まれている。しかし、容易に生分解性のエステルは、シールの 膨潤を生じさせ、シールに不必要な負担がかかる。従って、無機性およびポリオ レフィンよりも良好な生分解性を示し、かつ改良されたシール適合性を示すエン ジン基層を提供することが必要とされている。

驚くべきことに、前記要求が、エーテルが添加されたカルボン酸エステルをベー スとするエンジン基油によって満たされることを見いだした。

ＤＥ−Ａ−３０３８９９６は、アルキルハライドを使用したアルコール、例えば 、ペンタエリスリトール、トリメチロールアルカンおよびネオペンチルグリコー ルの縮合によって得られるポリオールエーテルおよび無機性からなる熱安定性半 合成潤滑剤を開示している。

ＥＰ−Ａ−２８６１４１は、分子中に少なくとも１つのエステルおよび／または エーテル結合および少なくとも１つの４級炭素原子を有する少な（とも１種の化 合物を追加的に含有する合成油および／または無機性をベースとする潤滑剤を開 示している。これらのような潤滑剤は、改良された耐力特性、潤滑性および腐食 防止性を有すると記載されている。好適なものとして挙げられているエステルお よびエーテル化合物は、モノペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールお よびアダマンタン誘導体のものである。しかし、これらのような高度に枝分かれ したエーテル化合物は容易に生分解性ではない。加えて、この文献は、本発明の ような種類の混合物が、改良されたシール適合性を有するということを示してい ない。

従って、本発明は、カルボン酸エステルをベースとするエンジン基油のシール適 合性を改良する方法であって、１〜６のヒドロキシル基を有するアルコールのエ ーテルを添加することを特徴とする方法に関する。

本発明に従って添加されるエーテルは、モノエーテル、ジエーテルまたはポリエ ーテルであってよい。基油に添加するのを可能にするために、エーテルは、室温 （２０℃）で液状であるか、あるいはカルボン酸エステルと室温で液状混合物を 形成する。以下に示すエーテルの中で、それ自体で液状であるものが特に好まし い。

モノエーテルは、直鎖状または枝分かれ状であってよい６〜３６の炭素原子を有 するｍ個脂肪族アルコールから誘導される。８〜１２の炭素原子を有する直鎖状 飽和アルコールおよび／または６〜２４の炭素原子を有する枝分かれ状飽和アル コールが好ましい。これらから誘導されたモノエーテルが特に高い引火点を有す るからである。好適な直鎖状アルコールの例は、カプリルアルコール、ペラルゴ ンアルコール、カプリンアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコー ルおよび／または天然油脂の脂肪酸混合物の水素化の後に得られるそれらの工業 的混合物である。枝分かれしたアルコールの中で、メチル基のみによって枝分か れしているわずかに枝分かれしたアルコール、およびゲルベ法によって形成され るいわゆるゲルベアルコールのような高度に枝分かれしたアルコールを使用して よい。好適なゲルベアルコールは、例えば、２−へキシルデカノール、２−へキ シルデカノール、２−オクチルデカノールおよび／または２−オクチルドデカノ ールである。モノエーテルの中で、ジ−ｎ−オクチルエーテル、ジ−ｎ−デシル エーテルおよびオクチルデカルエーテルのような直鎖状アルコールから誘導され たものが、本発明において最も好ましい。

−価アルコールによるジオールのエーテル化によって調製されたジエーテルを、 本発明において、添加してもよい。好ましいジエーテルは、４〜１０の炭素原子 を有するジオールから誘導され、６〜３６の炭素原子を有するｍ個脂肪族アルコ ールでエーテル化されたものである。好適なジオールの例は、１．６−ヘキサン ジオール、１．７−へブタンジオール、１，８−オクタンジオールおよび／また は１．１０−デカンジオールである。好適なｍ個脂肪族アルコールの例およびそ の好ましい代表例は、前記段落に記載されたのと同様のものである。

加えて、３〜６のヒドロキシル基を有する枝分かれポリオールから誘導されたポ リエーテルを、本発明において、添加してもよい。これらポリオールの中で、４ 級炭素原子を有するものが好ましい。トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ トールおよび／またはジペンタエリスリトールが特に好適である。これらポリオ ールは、前記段落ですでに記載した６〜３６の炭素原子を有するｍ個脂肪族アル コールでエーテル化されていてよい。これらポリエーテルの中で、ｎ−オクタツ ール、ｎ−デカノールおよび／またはｎ−ドデカノールのような８〜１２の炭素 原子を有する直鎖状飽和アルコールのトリメチロールプロパントリエーテルが特 に好ましい。

全ての種々のエーテルの中で、８〜１２の炭素原子を有する脂肪族飽和アルコー ルから誘導されたモノエーテルが、本発明のために特に好ましい。

好適なカルボン酸エステルは、既知のカルボン酸エステルのいずれでもよい。

−価アルコールのジカルボン酸ジエステルおよび／またはモノカルボン酸と多価 アルコールの全エステルか好ましい。ジカルボン酸ジエステルの中で、４〜１０ の炭素原子を有するα、ω−ンカルボン酸、好ましくはアジピン酸、ピメリン酸 、スペリン酸、アゼライン酸および／またはセバシン酸がら誘導されたジカルボ ン酸ジエステルが推奨される。好適な一価アルコールは、前記と同様のｍ個脂肪 族アルコールであり、好ましくは、６〜３６の炭素原子を有する枝分かれｍ個脂 肪族アルコールおよび特に好ましくは６〜２４の炭素原子を有する飽和されてい るものである。目立ったジカルボン酸ジエステルは、６〜２４の炭素原子を有す るわずかに枝分かれしたアルコールのアジピン酸ジエステル、例えば、イソノナ ノール、イソデカノール、イソトリデカノールおよび／またはイソヘキサデカノ ールのアンピン酸ジエステル、ならびにゲルベアルコールのアジピン酸およびア ゼライン酸ジエステル、例えば、ジー２−ヘキシルデシルアゼライン酸エステル である。

ジカルボン酸ジエステルに代えであるいはこれとの混合物として、モノカルボン 酸と多価アルコールの全エステルが存在してもよい。好ましい全エステルは、ト リメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよび／またはジペンタエリスリ トールからなる群から選択された４級炭素原子を有する枝分かれ多価アルコール のエステルである。これらアルコールは、６〜２２の炭素原子を有するモノカル ボン酸でエステル化されることが好ましい。最も良好には、モノカルボン酸は、 飽和されていることが好ましい脂肪族モノカルボン酸である。これらエステルの 好適な例は、トリカプリル酸トリメチロールプロパンエステル、トリカプリン酸 トリメチロールプロパンエステル、トリラウリン酸トリメチロールプロパンエス テルおよび／またはこれらの混合物である。

エンジン基油に前記エーテルを添加する場合に、エンジン基油の潤滑性の低下な く、シール適合性、特にゴムシールとのシール適合性における改良が観測される 。シール適合性における顕著な改良を達成するために、基油に基づいて、少なく とも１０重量％の量でエーテルを添加することが最も好ましい。基油に基づいて 多くとも９０重量％の量でエーテルを添加することが好ましい。基油の１００％ に対する残りは前記のカルボン酸エステルである。

本発明は、カルボン酸エステル、ならびに６〜３６の炭素原子を有するｍ個脂肪 族アルコールのモノエーテルおよび／または６〜３６の炭素原子を有するｍ個脂 肪族アルコールのジエーテルおよび／またはトリメチロールプロパンエーテルを 基油として含有する、改良されたシール適合性を有するエンジンオイルにも関す る。

個々のエステルおよびエーテル化合物の例は、前記のものである。

エンジンオイル中に基油として存在するカルボン酸エステルおよびエーテルの量 は、エンジンオイルが満足に機能するという要求に大きな程度で依存する。一般 に、５０〜９９重量％の量で基油を含有し、１〜５０重量％の量で添加剤を含有 するエンジンオイルが有用である。典型的な添加剤は、酸化防止剤、例えば、硫 黄および／またはリン化合物、フェノール誘導体およびアミン、粘度指数改良剤 、例えば、ポリイソブチン、ポリメタクリレート、ジエンポリマーおよびポリア ルキルスチレン、流動点降下剤、例えば、金属石鹸、カルボン酸、ポリメタクリ レート、アルキルフェノールおよびフタル酸ジアルキルアリールエステル；重質 （ＨＤ）添加剤、例えば、ナフチネート、ステアレート、スルホネート、フェル レート、サリチレート、ホスフェート、ホスホレート、カーボネート、メタクリ レートコポリマーおよびフマレート：極圧（Ｅ　Ｐ）添加剤、例えば、硫黄、塩 素および／またはリン化合物、減摩剤二元泡防止剤および腐食防止剤である。

実施例 Ａ）エステルの調製 実施例１）ノーｎ−オクチルエーテル ｎ−オクタツール２０６ｋｇ　（１５８１，８モル）をスルホコノ＼り酸（７０ 重量％）２．９４ｋｇとともに１９０〜２１０’Ｃに加熱した。生成水を留去し ｔこ。

７時間後に、冷却反応混合物に５０重λ％水酸化ナト】功ム１０．３　ｇを添加 して中和し、その後に、粗生成物を中性になるまて洗浄し、次いで蒸留した。

実施例２）トリメチロールプロパントリデシルエーテルトリメチロールプロパン １８７．６ｇ　（１，４モル）を５０重量％水酸化ナトリウム１６８０ｇととも に８０°Ｃに加熱した。次いでデシルクロライド７４２．２ｇ（４，２モル）お よびテトラブチルアンモニウムクロライド１２４．６ｇを添加した。５時間後、 粗生成物を中性になるまで洗浄し、乾燥した。

Ｂ）エンジン基油 次の組成を有するエンジン基油（Ｅ）を調製した：Ｅ１　９０重量％のＣ，／Ｃ ，。ＴＭＰ１０重量％の実施例１のジ−ｎ−オクチルエーテルＥ２　５０重量％ のＣａ　／　Ｃ＋　ｏ　Ｔ　Ｍ　Ｐ５０重量％の実施例１のジ−ｎ−オクチルエ ーテルＥ３　１０重量％のＣ８／Ｃ＋ｏＴＭＰ９０重量％の実施例１のソーｎ− オクチルエーテルＥ４　５０重量％のＣｇ／Ｃ，。ＴＭＰ５０重量％の実施例２ のＴＭＰトリデシルエーテルＥ５　９０重量％のジイソトリデシルアジベート１ ０重量％の実施例１のジ−ｎ−オクチルエーテルＥ６　５０重量％のジイソトリ デシルアジベート５０重量％の実施例１のジ−ｎ−オクチルエーテルＥ７　１０ 重量％のジイソトリデシルアジペート９０重量％の実施例１のソーｎ−オクチル エーテルＣ１１００重量％のＣｇ／Ｃ＋ｏＴＭＰＣｇ／Ｃ＋ｏＴＭＰ　＝　５３ ．８重量％の０８および４５．５重量％のＣＩＧ脂肪酸混合物のトリメチロール プロパントリエステル、残りは不純物：　特性データー・酸価ＡＶ　（ＤＩＮ５ ３２４０）０．１、ヒドロキシル価ＨＶ（ＤＩＮ５３２４０）２．３、鹸化（ｉ ［［ｉＳＶ　（ＤＩＮ５３４０１）３０３、ヨウ素価ＩＶ　（ＤＧＦ−Ｃ−Ｖ１ １６）０．１゜ ンイソトリデ／ルアンペート、特性データー：ＡＶｏ、０３、ＩＶｏ、５、ＳＶ 　２２０．ＨＶ　５゜ シール適合性を試験するため、膨潤試験を５ＲＥ−ＮＢＲ−１シールに行い、シ ョアＡ硬さをＤＴＮ５３５３８に従ってめた。

膨潤試験において、１６２．８ｍＬのエンノン基油Ｅ１〜Ｃ１を容器に注ぎ、予 め重量を測定した５ＲＥ−ＮＢＲ−１シールをその中に配置した。容器を密閉し 、１００℃で１６８時間放置した。次いでシールリングを取り出し、きれいに油 を拭き取り、再び重量を測定した。

エンジン基油について、膨潤試験の前後における重量差（％）およびンヨアＡ硬 さを表１に示す。

表１　膨潤試験、ショアＡ硬さ エンジン基油　重量差（％）　ショアＡ硬さ　ショアＡ硬さの差膨潤前　膨潤後 Ｅｌ　１８．４３　８３　７８　５ Ｅ２　１２．８　８２　７５　７ Ｅ３　８．７４　８３　７７　６ Ｅ４　１５．８　８３　７６　７ Ｅ５　１４．９６　８３　７６　７ Ｅ６　１１．５３　８４　７９　５ Ｅ７　８．５５　８２　８２　０ ＣＩ　１９．７　８２　７２　１０ 表１から、Ｅ１〜Ｅ７の全てのエンジン基油はＣ１よりも小さい重量差を示す、 即ち、ソールリングがより少なく膨潤するということがわかる。従って、本発明 のエンジン基油で処理されたリングは、従来の油で処理されたリングはども柔ら かくない（ショアＡ硬さ）。

国際調査報告　紬、。ｔ＋、＋ＭｐｐＨ３１１＋Ｉｌｌｈａ１＋＋ｌ−ｍ結電− 、ＰＣＴ／ＥＰ９３１００９９３フロントページの続き （５１）　Ｉｎｔ、　Ｃ１，’　識別記号　庁内整理番号Ｃｌ０Ｎ　３０：００ 　Ｚ ４０：２５ Ｉ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. １．カルボン酸エステルをベースとするエンジン基油のシール適合性を改良する 方法であって、 １〜６のヒドロキシル基を有するアルコールのエーテルを添加することを特徴と する方法。
2. ２．６〜３６の炭素原子を有する一価脂肪族アルコールのモノエーテル、好まし くは８〜１２の炭素原子を有する直鎖状飽和アルコールおよび／または６〜２４ の炭素原子を有する枝分かれ状飽和アルコールのモノエーテルを添加する請求の 範囲第１項に記載の方法。
3. ３．６〜３６の炭素原子を有する一価脂肪族アルコールと、４〜１０炭素原子を 有するジオールとのジエーテルを添加する請求の範囲第１項に記載の方法。
4. ４．トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリト ールからなる群から選択された３〜６のヒドロキシル基を有する枝分かれポリオ ールと６〜３６の炭素原子を有する一価脂肪族アルコールとから誘導されたポリ エーテルを添加する請求の範囲第１項に記載の方法。
5. ５．一価アルコールのジカルボン酸ジエステルおよび／またはモノカルボン酸と 多価アルコールとの全エステルをベースとするエンジン基油をエンジン基油とし て使用する請求の範囲第１項に記載の方法。
6. ６．４〜１０の炭素原子を有するジカルボン酸と６〜３６の炭素原子を有する枝 分かれアルコールとのエステルからのジカルボン酸ジエステルをベースとするエ ンジン基油をエンジン基油として使用する請求の範囲第１項に記載の方法。
7. ７．トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよび／またはジペンタエ リスリトールからなる群から選択された枝分かれ多価アルコールと、６〜２２の 炭素原子を有するモノカルボン酸とのエステルからのジカルボン酸ジエステルを ベースとするエンジン基油をエンジン基油として使用する請求の範囲第１項に記 載の方法。
8. ８．基面に基づいて、少なくとも１０重量％の量でエーテルを使用する請求の範 囲第１〜７項のいずれかに記載の方法。
9. ９．カルボン酸エステル、ならびに６〜３６の炭素原子を有する一価脂肪族アル コールのモノエーテルおよび／または６〜３６の炭素原子を有する一価脂肪族ア ルコールのジエーテルおよび／またはトリメチロールプロパンエーテルを基油と して含有する、改良されたシール適合性を有するエンジンオイル。