JPH07505222A - 空気現象の検出および測定のための方法および装置ならびにそのような装置に使用する送信機および受信機 - Google Patents
空気現象の検出および測定のための方法および装置ならびにそのような装置に使用する送信機および受信機Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
空気現象の検出および測定のための方法および装置ならびにそのような装置に使
用する送信機および受信機本発明は、速度、乱流、渦などの空気中の不規則性ま
たは現象の検出および測定、さらにはそのような現象の分類を行う装置に関する
。このような装置により検出、測定される対象としては、航空機の後流渦および
乱流だけでな(、風速ベクトルや純粋な空気の乱流を含む。このような検出およ
び測定は、電磁波を用いて行われる。
本発明はまた、そのような装置に関連する方法だけでなく、そのような装置に使
用される送信機および受信機に関する。
本発明は、航空機の安全運行に影響する風、風のシャー、航空機の後流渦および
乱流を測定するため、レーダを利用した技術をその基本としている。したがって
、単純で安価なパイスタティックレーダを例に理論的に説明し、実施例にもその
ような例を示す。
本発明は、気象学上の目的など、他の種々の分野でも利用可能である。
本願に関連する一般的な背景技術は、
文献(1) Gjessing、 Dag T、(1962) :Determ
ination of permittivity variations i
n the troposphereby scatter−propagat
ion metods。
IEE Monograph No 510E、 Apri1文献(2) Gj
essing、 Dag T、(1969) :Radio 5cience、
Vol 4. No 12. pp 1195−1201. Decembe
r文献(3) Gjessing、 Dag T、 Anton G、Kjel
aas and J、Nordφ、(1969) :図2は風のシャー現象に関
する波数スペクトラムの例を示す図。
Target adaptive matched illumination
RADAR: Pr1nciples & applicationsPete
r Peregrinus Ltd、 London文献(5) Gjessi
ng、 Dag T and Jens Hjelmstad、(1989)
:illumination radar (TAMIR)Radar 198
9
に示されている。以下の説明では、これらの文献を参照して説明する。
本願発明により関連のある技術としては、公開されたヨーロッパ特許出願筒43
6゜048A1号に開示されたものがある。この技術は大気の風の場を測定する
ための方法および装置に関するものであり、本願発明はその問題を解決するもの
である。
ヨーロッパ特許出願筒436.048A1号によれば、調査対象の空気領域(こ
のような領域を以下「ボリューム」という)に送信機からコヒーレント電磁エネ
ルギのビーム照射し、それにより得られた反射波電界を受信し、実買的にコヒー
レントに復調し、それを処理することにより、目的とする大気の現象の情報を導
き出している。
このような公知の方法および装置は、送信されたVHFまたはUHF周波数のコ
ヒーレント後方散乱(反射)により生じた波に基づいており、精度、解像度、柔
で
これらの点やその他の点については、基本的にマイクロ波周波数を用い、コヒー
レント前方散乱波を測定する本発明の装置により改善することができる。本発明
の新規で特有の点については、請求の範囲に記載する。
本発明およびそれにより得られる利点について、以下の図面を参照してより詳細
に説明する。
図1は本発明による全体的な装置を模式的に示す図であり、送信機および受信り
の構成例を示す図。
図4は測定量と屈折率スペクトラムの勾配との理論的な関係を示す曲線を表す図
。
図5は二つの異なるアパーチャから近接してはいるが異なる二つの周波数を送信
することにより得られた干渉パターンを示す図。
図6は二つのアパーチャを有する干渉計型レーダ装置を模式的に示す図。
図7は本発明による一般的な多周波数パイスタティックレーダ装置を示す図であ
り、装置内の適切な可変性を示す。
図8はひとつのモノスタティックレーダ装置で16個のアンテナおよび16の周
波数を用いた効果の例を示す図。
図9は図8に示した例を三次元に表した図。
図10は乱流スペクトラムを示す図。
図11はドツプラ拡散の一例を示す図。
。の −・t“び
計器飛行状態の航空機が安全に着陸できるように地上から進路が無線標識により
示されるグライドバス上では、風の場がその航空機に大きな影響を及ぼす。ここ
では、このようなグライドパス上の限られたボリューム内での風の場を遠隔測定
することについて説明する。
このような場合には、次の四つの条件が重要である。すなわち、a)地上の装置
がその場で観測する境界層の最も下の部分ではほとんどあるいはまったく無風で
あり、ある高さでは強風、二つの大気層には大きな温度差があるかもしれない。
b)後方波の発生または局所的な対流現象によって生じた局所的な強い上昇およ
びまたは下降気流、
C)次の式で特徴付けられる強い異方性の乱流d)小規模な航空機の後流渦
である。
本発明の目的は、空気動力学の遠隔評価に基づいて診断ツールを構成する単純で
安価な装置を提供することにある。そのような測定装置に関して基本となる考え
方は、
■ 理想的には、大きな地理的領域をカバーし、大きな三次元空間で風ベクトル
を与えることのできる単一のレーダからなる装置が望ましいが、航空安全性の点
からは、遠隔検出方法により、安全性に反するような風の場に太き(関連する一
連のパラメータ、あるいはそのような風の場から直接に生じる一連のパラメータ
に関する情報を与える単純な装置で十分である、■ 最大限の直交性(自由度が
最大)をもつ多センサ・データ融合型の装置を採用すべきであり、測定の時間を
考えるとは、装置の冗長性が削減され、装置コストが低減される
ということである。
の′ °。 のシャー お び の ′ 口 なバ之しニダ
このようなパラメータについて実践的に議論するには、第一に、観測装置の基本
について厳密に定義しておく必要がある(図1を参照して以下に説明する)。
第二に、主な大気条件についてよ(理解しておく必要がある。上述の条件がどの
程度に航空運行の安全性に影響するかはその条件により非常に異なるので、風シ
ャー現象と他の大気の不規則性とを適切に分類することができるように、装置が
十分な数の自由度をもつように設計することが重要である。
特に、散乱されたパワーと多くのレーダ測定で行われるドツプラシフトとだけし
か測定しない場合には、誤アラーム率が非常に大きくなると予想される。
−例として、鳥がある速度で散乱体を通過すると、航空機の後流渦により生じる
と同様の散乱パワーおよびドツプラシフトが生じることがある。
本発明の装置の基本的な原理について、図1を参照して説明する。ここでは、装
置内の信号解析およびパターン認識について、一般的なアーキティクチャを示す
。
送信機lはひとつまたは複数の送信アンテナIASIBを備え、ひとつまたは複
数の受信アンテナ2A、 2Bを備えた受信機2と協調動作する。すなわち、送
信機1およびまたは受信機2には、二辺上のアンテナ(アパーチャ)が設けられ
る。図示したように、送信アンテナIAと受信アンテナ2Aとは距離2Rだけ離
れて配置される。
送信アンテナIAからは、軸IEの方向にコヒーレント電磁エネルギビームが放
射される。これに対応して受信アンテナ2人は、2Eで示される波の場、すなわ
ちこの受信アンテナ2Aから示された中心軸の周囲のある角度の範囲を受信する
ように配置される。したがって、送信された電磁エネルギIEが空気ボリューム
10で散乱されると、受信された波の場2Eに影響が現れる。これにより、大気
の移動現象を観測することが可能となる。
このように、図1に示した装置は、前方散乱メカニズムを利用し、それに加えて
、共通空気ボリューム10内の均一で等方向な乱流からの散乱が装置内の雑音源
より大きなパワーをもつように、散乱角θの値が小さく選択される。散乱角θは
、送信アンテナIAと受信アンテナ2Aとの間の距離2R,およびそれぞれのア
ンテナの中心軸IE、2Eの仰角に関係する。航空機のグライドパスについて滑
走路で検出または測定する場合には、送信アンテナIAと受信アンテナ2Aのそ
れぞれのビームIE、 2Eがグライドバスの長さ方向を横断するように配置す
る。さらに、実用的かつ適当なマイクロ波周波数を使用する場合には、散乱角θ
を20°より小さく選択することが望ましい。
図1に示した実施例の典型的な仕様は次のとおりである。
距離 2R= 7km
送信機パワー PT=5ワット
周波数 F = 10GHz (λ= 3cm)アンテナ間隔 d = 100
cm
送信アンテナ仰角 α=2@
図1に示したように、送信機lは周波数F1およびF1+ΔFの二つの送信回路
11、12を備える。受信機2はそれに対応する受信チャネルを備え、それぞれ
コヒーレント・ホモダイン復調回路21,22を備える。この復調のため、参照
周波数FREFがアンテナ13および銘を含む別個のチャネル(バス)により伝
送される。参照周波数については、図1に示した側辺外の手段によって得ること
もできる。例えば、双方の局部発振器をGPS衛星のような共通の参照源に同期
させることがよい。
上述したように、本発明の装置は、二辺上のコヒーレント関係のあるマイクロ波
周波数を送信することのできる送信機を用いることが望ましい。さらに、当業者
であれば理解できるように、送信アンテナIAおよびまたは受信アンテナ2Aは
、他のアンテナの方向に放射される電磁パワーが最小となるように配置されるこ
とが望ましい。これは、不適切な妨害や、観測しようとする前方散乱信号がマス
クされることを防止するためである。大きな空気ボリューム、すなわち広い空間
をカバーするため、送信アンテナIAおよびまたは受信アンテナ2Aを機械的ま
たは電気的に操作できるようにすることが望ましい。これにより、関心のある大
気現象、特に風シャー特性の二次元または三次元マツプを得ることが可能となる
。
図1に示す処理部5として実用的にはコンピュータが用いられ、そのコンピュー
タには、機能の実行、信号の処理および各種アルゴリズムの実行のために必要な
プログラムが備えられる。具体的には、デルタに処理、反転アルゴリズム、分類
分け、画像の生成および風シャー警報の発生などがある。これらに加え処理部2
5では、高速フーリエ変換(FFT)処理およびカルマンフィルタリングを行う
ことができる。ブロック26は表示またはデータリンク部である。
図1に示したように、風評価装置は高感度コヒーレント・パイスタティックレー
ダ装置を基本とし、参照信号RREFを直接伝送することにより、または送信側
と受信側との双方で安定な参照発振器を使用することにより、受信機側での周波
数を得ている。
このコヒーレント装置は、受信機での強度および位相(ドツプラー広がりおよび
ドツプラシフト)の測定を可能とする。
したがって、コヒーレント・ホモダイン復調器21.22によって、送信アシテ
ナIA、受信アンテナ2人および散乱源の空気ボリューム10を通過する面にお
けるドツプラシフトがめられる。
瞬間的な帯域幅を時間の関数として測定するために、複数の周波数を使用するこ
とが望ましい。図1ではF およびFl +ΔFを用いた場合を示している。
夏
受信機2では、それらのすべての周波数で強度および位相を測定し、それにより
得られた複素電圧を乗算する(相関をとる)。これは処理部25により実行され
る機能のひとつである。
これにより得られる相関度R(ΔF)は、後で詳しく説明するが直接に帯域幅を
表しており、この帯域幅から屈折率スペクトラムΦ(K)〜に−nの傾きnを決
定することができる。
同様に、間隔をあけて配置された受信アンテナを使用することにより、散乱され
た電界の空間的相関特性が測定される。これから、空気の動力学についての重要
な情報が得られる。
以上説明した本発明の種々の観点ならびに他の観点についてさらに説明する。
本発明において最も関心のある空気の運動は、航空機の後流渦、
晴天乱流(CAT)
風のシャー、および
下方流
の四つである。これらの四つの分類について測定可能なパラメータは、伝送損失
(散乱断面積)、
伝送経路の帯域幅、
ドツプラ・スペクトラム(動きのパターン)、散乱された電界の空間的相関、
周波数依存性、および
屈折(レイの曲がり)
である。したがって本発明では、四つの異なる空気動力学分類について、六つの
無線回路パラメータまたは信号ドメインにより特徴付ける。これらの関係につい
て、上述した文献1〜5を参照して説明する。
■ か+ 1
前方散乱波の伝搬から大気構造を推定することは、通信の分野では20ないし3
0年前から研究されている。
本発明は、それらの研究結果に基づいて、それを空の安全に利用する。まず、乱
流スペクトラムφ(K)〜に−nについて考える。このスペクトラムのパラメー
タnは「エディサイズ」の分布を表す。
乱流スペクトラムφ(K):
3次元速度スペクトラムは、その形状が屈折率不規則性スペクトラムの形状と同
様であることはよく知られている。これをφ(K)〜に−nのように記述する二
二二で、よく混合された等方向な大気における高いに値に対しては、n=5/3
がよい推定値となる。グライドバスに沿った地上近くでは、異方性の強さ、そし
て風の温度および速度の勾配が、乱流パラメータnに影響する。さらに、大規模
なエディは地上に近づくと抑制され、
K=2π/H
なる波数でスペクトラムのカットオフが生じる。ここで、Hは地面からの高さで
ある。
図2は渦のスペクトラムを書き写したものであり、比較のため、晴天乱流のスペ
クトラムを併記する。渦のスペクトラムは共鳴特性を示しており、CATのスペ
クトラムにおける特長的な傾き(K−573)とは明らかに異なる。このように
、散乱されたパワーを測定することに加えて屈折率スペクトラムの形状を測定す
るどとで、空気の動きの厳格な評価に役に立つことがわかる。屈折率の空間的な
波数スペクトラムは、多くの動力学的ファクタにより支配される。図3の表には
測定可能な量を示すが、これらはすべて、乱流パラメータnの評価に寄与する。
図3には、水平線を越えたリモートセンシング回路のための伝搬媒体を特徴付け
るいつ(かの関係を示す。
図4は図3の表をグラフにしたものであり、測定量と屈折率スペクトラム(φ(
K)〜に−n)
の傾きnとの理論的関係を示す。これらの曲線は、スペクトラムの傾きが測定量
に影響する度合いを示す。図中の矢印は、その長さにより、屈折率のn推定値に
対する効果を示す。すなわち、種々の測定可能な無線量から、どの程度に乱流パ
ラメータnおよび屈折パラメータaを評価できるかを表す。
このように、例えば回路の帯域幅を測定することで、乱流パラメータに関する情
報を得ることができる。ここで、帯域幅パラメータを測定することは安価の装置
で簡単にできるので、この帯域幅パラメータに着目して説明する。
乱流スペクトラムの傾きnと測定可能な量Δωとの関係は単純な等式により表さ
れ、この等式(および図4)から、この帯域幅パラメータが乱流パラメータnを
よく表す記述子となることがわかる。
m=スペクトラムの傾き(σ〜φ(K)〜に−11)C=波の速度(3x 10
8m/5)
2R=送信機と受信機との間隔
θ=散乱角
と表され(図1参照)、この関係式を用いることにより、帯域幅の測定から測定
された帯域幅から乱流パラメータ(スペクトラムの傾き)を推定することができ
る。
さらに、図2を参照すると、CATと航空機の後流渦とではそれぞれによるに−
“乱流スペクトラムに大きな違いがある。
風により生じる乱流の水平勾配(φ(K)最大)に相当する波数は2π/400
(高さ400m)のオーダであり、これに対して航空機の後流渦の波数はそれ
より1桁大きい。
波数Kをスケールとして適当な乱流に合わせるには、散乱角θ
キャリア周波数F
ビート周波数ΔF
の各パラメータを制御する。ビート周波数ΔFは、電界E (K)およびE(K
+ΔK)を測定し、この二つの間の共分散関数E (K) E” (K+ΔK)
を計算することにより得られる。この方法により、
または波数
をスケールとする(Δに法に関する詳細については文献4に詳しく説明されてい
る。)。
これを説明するため、前方散乱系について、パス長 700m
共通ボリュームの高さ400m
散乱角 2 tan’ (400/3500) = 13゜キャリア周波数 F
= 10GHz
であるとする。
晴天乱流(CAT)および高さ400mに合わせるため、Δに=2Δk sin
θ/2
ΔF = 3.4MHz
の条件が満たされる必要がある。
これに対し、渦構造に最大に合わせるには、Δに=2π/30m
が必要であり、ビート周波数は、
ΔF = 45MHz
られる空間的乱流スペクトラムについて考えたが、次に、他のドメイン、すなわ
ちドツプラのドメインについて考える。
ドツプラ現象を考慮した空気の動きの測定:以上の説明では、問題を3次元すな
わち空間に着目し、受信した電界を周波数の空間的な分布を推定した。
これからは、四次元、すなわち時間またはドツプラーの次元に着目する。
速度Vの散乱要素により散乱されたときにEM波に生じるド・ソプラシフトω。
で与えられる。
上述したように、散乱プロセスは、Lまたは波数同様に、−以上のアンテナから
の複数の周波数を用いることに占り得られる空が得られる。
うに配置されたパイスタティック装置について考えると、散乱面力1グライド/
(スは、グライドパスと平行になるはずである。
ここで、間隔6メートルで離れて配置された二つの送信アンテナを異なる周波数
で用いると、これらのアンテナの面における干渉Iくターンは、図5Iこ示すよ
うにニームに送信され、干渉パターンが得られる。Δにの方向およびその強度(
マ、ω、Δω、dおよび空間上の位置R1θに依存する。
空気の移動により生じるドツプラシフトは、風が干渉線に対して垂直Oξ6(K
lこ平行)のときに最大となり、干渉線に平行なときには明ら力為1こ零とな
る。
アンテナ間の間隔dまたは周波数差Δωを変化させることで、同じ効果力<轡ら
れる。これを図6に示す。したがって、間隔dで空間的に離れて配置された周波
数差ΔFの二つのアパーチャを備えた干渉計型のレーダ装置(Δに装置)を用い
るこ干渉波数Δにの方向は、図6かられかるように、で与えられる。ここで、Δ
K(干渉線の間隔の逆数)の大きさは、である(これは、ビームが細(、図6に
示すように中心線近傍の場所で散乱が生じるような場合、すなわちφが小さい場
合に成り立つ)。
風のベクトルをグライドパス面内で測定しようとする場合について考える。こ用
い、二組のΔに線を生成する。−組については他方の方向に対して45″傾ける
。
である。このような条件において、干渉線の間隔L(方向が90’異なる二つの
組)は、
となる。したがって、ΔKlの方向の風に対してドツプラシフトは、となる。こ
こで、他の直交するΔにチャネルは零となる。
このような利点は、本発明の構成、すなわち、受信機が複数の受信アパーチャを
備え、送信アンテナおよび受信アンテナならびに散乱空気ボリュームを通る面に
直交する面の方向性ドツプラシフトを与えるコヒーレント・ホモダイン葎調器を
備えることにより得られるものである。2以上のコヒーレント関係のあるマイク
ロ波周波数を送信する場合には、受信機に、送信された各周波数に対して別々に
設けられた受信アパーチャと、各アパーチャおよび周波数でホモダイン検波され
た信号を重ね合わせ、散乱空気ボリュームを通過するいずれかの面の方向性ドラ
プーラシフトをめるためのスペクトラムを時間的に生成する信号処理プロセッサ
とを備えることが望ましい。
ドツプラについての説明の最後に、グライドパスの面内におけるビームの形状に
ついて説明する。特定のΔに装置を用いれば、グライドパスの面内の風速分布を
測定することができる。風のシャーがあるときには複数のドツプラ線が現ね、そ
の強度は、異なる速度の空気層の相対的な大きさと、その層内の屈折率変化とに
この点について、乱流スペクトラムφ(K)および動きのパターンP(ω)に関
する議論を、ビーム形状により制約される空間領域(観測対象の空気ボリューム
)内、すなわち送信ビームにより照射され受信機により「見える」領域に限定し
た。
このような考察において、7kmのパス長に対して深さ数loom、幅1000
mの幅領域を解析するものとする。これは、ビーム形状が鉛直面に限定されてい
るものとすると、グライドパスを中心として高さ間隔が±50m1グライドバス
を中心線として幅±500mとなる。
これを越える空間分解能が必要な場合には、領域の解像度と共通ボリュームの大
きさとにより決まる複数の周波数が必要となり、必要な断面解像度および共通ボ
リュームの断面の大きさにより定義される複数のアンテナとが必要である。この
議論は、図7.8および9を参照して以下にさらに詳しく説明する。
百 の口
・t−の
最初に、本発明による一般的な多周波数パイスタティック装置を示す図7を参照
し、強度および変動の表示について説明する。図7に示す構成は、基本的には図
1に示したものと同等である。
図7に示した主なブロックおよび機能は、送信機71.ホモダイン・ミキサ72
により表される受信機、複素乗算器75およびプロセッサ77であり、複素乗算
器71およびプロセッサ77は図1では処理部25に包含される。上述したデル
タに処理は複素乗算器75により行われる。共通の空気ボリューム70における
散乱分布の一次元または二次元の波数表記をどのように実現するかは、図7から
容易にわかる。三次元は送信アンテナ71A、 B、 Cを90@回転させるこ
とにより得られる。
が得られる。
次にN個のキャリア周波数を互いに乗算してN (N−1) /2ΔFチャネル
を得る(デルタに処理)。
この複素乗算処理において、
<V” (K) V (K+4K) >k散乱現場(ターゲットすなわち空気ボ
リューム70)は、このとき、フーリエとして特徴付けられる。
を行う。
N個のキャリア周波数はゴロムの基準(Golomb ruler)にしたがっ
て間隔が空けられ、アンテナ72Aも同様である。
大きさX。、Yoの現場70を解像度ΔXΔYで画像化するため、後方散乱に対
して以下の条件:
R=現場の範囲
d=最近接アンテナ要素間の距離
D=最遠アンテナ要素間の距離
C=波速
ΔF=周波数差
が満足されるものとする。
間隔のある周波数および間隔をあけて配置されたアンテナを用いてモノスタティ
ックに得られる二次元画像の可能性の数値的な例を図8および図9に示す。
図8によれば、周波数間隔およびアンテナ間隔にゴロムの配置を採用し、アンテ
ナおよび周波数の数を実質的に
に削減する。この例では、16個のアンテナおよび16の周波数を用い、の要素
(チクステル)のホログラム(マトリクス)を得る。図9は二次元Δにスペクト
ラム(ホログラム)の二次元フーリエ変換を示し、これにより空間窓関数が得ら
れる。距離範囲の解像度は
であり、対象となるアンビギティ−のない距離範囲はである。同様に、対応する
交差範囲の特性はヱ脚」
e
および
P■」
c
である。
間隔のある周波数および間隔をあけて配置されたアンテナを用いた一般的な次元
に関する一例を説明する。
空気中の現場として、
現場の大きさ二交差範囲 1000m
距離範囲 4000m
必要な解像度・交差範囲 100m
距離範囲 100m
現場の距離範囲 5000m
周波数 F = 10GHz
とすると、
ΔFMAX=c/2ΔZ= 1.5MHzΔFM、N=C/2Zo=37KH2
D、Ax =cR/FΔX=1.5m
D、、N=cR/FXo= 15m
である。
前方散乱の場合には、ΔKおよびXoがsinθ/2倍され、Y成分が0052
072倍される。θは散乱角である。
必要な周波数の数は、
必要なアンテナ要素の数は、
により得られる。したがって、二次元フーリエ空間の各点(各チクステル)に関
として得られる。
場をマツピングする。これには、アンビギティ−を除(ように、ドツプラフィル
タをシーケンシャルに導入する必要がある。
−た ・に のシャー お び の
後ぬ顔Jヰ順討江
グライドパスに沿って降下するときに遭遇するような条件を以下の表に示す。
これは、空の安全に影響する種々の空気動力学的ファクタの違いについて、一般
的技術の評価の基礎となるものである。
6の1 による スベ −ム K −に−0の に づいた 1より照射する。
したがって、K= ki−%がグライドパスに平行になる。
周波数F1ないしFNについては、ゴロムの基準にしたがって周波数差ΔFが異
なり、
が得られるように設定する。
一例として、10GHz近傍の6つの周波数を用い、0.5MHzから6MHz
の15の異なる周波数間隔範囲を得た。
を計算することで、φ(ΔK)スペクトラム(帯域幅および中心周波数)をめる
ことができる。
乱流スペクトラムを
φ(K)〜P (K)〜に−n
のように記述し、l0dBのパワー低下により定義される帯域幅をδにとすると
、の関係式が得られる。
図1Oには、高さ400mと100mのそれぞれにおける晴天乱流と、空間的に
指数関数的に減少する後流渦とについて、それぞれの乱流Δにスペクトラムを近
似的に示す。
図10では、nおよびグライドパスの高さHの種々の値に対して乱流スペクトラ
ムφ(K)をプロットした。比較のため、正規化した強度を用い、対応するスペ
クトラムを後流渦について、エディサイズ30mの渦現象が300mと150m
のそれぞれの距離でl/eに減少するものと仮定してプロットした。
正規化した晴天乱流信号と後流渦との間には大きな違いがある。
実用的には、二つの現象にはスペクトラム強度で10dBの違いが予想され、渦
は晴天乱流に比較して10dB高い。散乱スペクトラムφ(ΔK)についても同
様である。
ドツプラの測定:
により与えられる。また、ドツプラ広がりは、K=に、−へ=2π/400
とする必要がある。速度変化が2mであれば5 X 1o−3Hzのドツプラ広
がりが導かれる。一方、波数が
2π/30m
で軌道速度が20m/sの渦は、6XIO−1Hzという非常に高いドツプラ広
がりを与える。これを図11に示した(動きパターンのドツプラ)。渦および晴
天乱流の現象のスケールサイズの大きな違い(それぞれ30mと400m)は、
軌道の動きの違いに関係し、非常に大きなドツプラ広がりを引き起こす。
最後に、議論をドツプラに限定し、風のシャーがある場合について説明する。
高さHにおける空気の動きに関連して、で与えられる周波数ΔFを使用する。
高さHの風が速度Vでグライドパス方向に移動する場合、キャリア周波数Fのま
たは
となる。これに対し、対応するビート周波数のドツプラシフトは、1200FT
の高さでlom/sの向かい風、それより下では10m/sの追い風のシャーを
仮定すると、
fD(K)=73H2
のドツプラシフトが生じる。一方、Δにドツプラシフトは、fD(ΔK) =0
.02Hz
である。
信号対雑音比を最適とするため、V (F) V” (F+ΔF)乗算を行う前
に二つのFチャネルを狭帯域フィルタに通す。乗算の後、その乗算された信号を
さらにフィルタリングし、積分する。
この処理により信号対雑音比は、
倍に増加する。
ここで、二つのチャネルおよびまたは二つのアンテナあるいはアパーチャを用い
ることは、本発明の範囲内での実施である。このような場合には、受信機の処理
手段または処理部に関連して狭帯域の帯域通過フィルタリングを行うことが考え
られる。
最後に、鉛直の空気の動きに限定した四つの風の現象を評価するためには、ビー
ム形状を鉛直面に限定し、共通ボリュームがグライドパスを含むようにする。
10m/sの下降流は、10GHzのキャリア周波数で73Hzのドツプラシフ
トを生じ、3.3Hzのビート周波数に0.02Hzのドツプラシフトを生じる
。
FIG、7
FIG、 11
フロントベージの続き
(81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、ES、FR,GB、GR,IE、IT、LU、MC,NL、PT、SE)
、0A(BF、BJ、CF、CG、 CI、 CM、 GA、 GN、 ML、
MR,SN、 TD。
TG)、 AT、 AU、 BB、 BG、 BR,CA、 CH。
CZ、DE、DK、ES、FI、GB、HU、JP、KP、KR,LK、LU、
MG、MN、MW、NL、N。
、 NZ、PL、 PT、 RO,RU、SD、 SE、SK。
UA、US、VN
Claims (18)
- 1.観測対象の空気ボリユーム(10、70)を送信機(1、1A、lB、71 、71A、B、C)によりコヒーレント電磁エネルギ(lE)のビームで照射し 、得られた電界(2E)を受信し、それをコヒーレントに復調して処理手段(2 5)で処理することにより大気の不規則性の存在に関する情報を導出し、さらに 関連のあるパラメータの特性を測定することにより、風の速度ベクトル、晴天乱 流、航空機の引き起こす渦および乱流などの大気の空気移動の不規則性を電磁波 により検出して測定する装置において、 前記得られた電界は前記空気ボリユーム(10、70)内の散乱によるものであ り、その電界を受信する少なくともひとつの受信機(2、2A、2B、72)は 、前記送信機(1、1A、1B、71、71A、B、C)から選択された距機( 2R)だけ離れたパイスタティックな位置に配置され、 前記電磁エネルギ(1E)はマイクロ波周波数の集中ビームとして1以上の位置 から送信され、 前記送信機および前記受信機のそれぞれのアンテナ(1A、lB、2A、2B、 71A、B、C、72A)は、前記空気ボリユーム(10、70)内の大気の不 規則性による散乱が装置内の雑音源より高パワーとなるような(小さい)値に選 択された散乱角(θ)で前記空気ボリユーム(10、70)を観測する方向に配 置されたことを特徴とする装置。
- 2.前記散乱角(θ)は20°以下に設定された請求項1記載の装置。
- 3.前記送信機およびまたは前記受信機のアンテナ(1A、1B、2A、2B、 71A、B、C、72A)は、前記送信機(1、71)と前記受信機(2、72 )との間の電磁エネルギの直接の漏れを削減するように、他のアンテナ(2A、 2B、71A、B、C、72A)の方向に放射されるパワーが(零に)抑制され るように配置された請求項1または2記載の装置。
- 4.前記送信機およびまたは前記受信機のアンテナは、特に風のシャーの特徴を 表すために、大気の不規則性の二次元または三次元マップを得るために機械的ま たは電気的に操縦可能である請求項1ないし3のいずれか記載の装置。
- 5.前記送信機(1、71)および前記受信機(2、72)は、GPS衛星のよ うな共通の参照源に同期された局部発振器(ll、12、21、22)を含む請 求項1ないし4のいずれか記載の装置。
- 6.前記送信器(1)は二以上の互いにコヒーレントなマイクロ波周波数(F1 、F1+ΔF)を送信する手段(11、12)を含む請求項1ないし5のいずれ か記載の装置。
- 7.前記互いにコヒーレントなマイクロ波周波数を送信するため、別個の離れて 配置されたアンテナ(1A、1B)を備えた請求項6記載の装置。
- 8.送信された周波数に対する二つの受信チャネルには、上記処理手段(25) に関連して挟帯域の帯域通過フィルタ手段(20A、20B)が設けられた請求 項6または7記載の装置。
- 9.前記受信機は、送信された各周波数に対して別個の受信アパーチャ(2A、 2B)および別個の帯域通過フィルタを備え、前記処理手段(25)は、各アパ ーチャにおけるホモダイン検波された信号および周波数を乗算し、散乱を生じた 前記空気ボリユーム(10)を通過するいずれかの面における方向性ドツプラシ フトを求めるためのスペクトラムを時系列に生成する信号プロセッサを備えた請 求項6ないし8のいずれか記載の装置。
- 10.前記受信機には、方向性ドップラシフトを与える各チャネルに対してコヒ ーレント・ホモダイン復調器(21、22)を備えた請求項1ないし9のいずれ か記載の装置。
- 11.前記受信器には、複数の受信アパーチャと、この複数の受信アパーチャお よびまたは周波数のそれぞれに対して設けられたコヒーレント・ホモダイン復調 器とを備えた請求項1ないし10のいずれか記載の装置。
- 12.前記処理手段(25、75)は、デルタK処理を実行して、前記空気ボリ ユーム(10、70)内の散乱分布の一、二または三次元の波数表現を求める手 段を含む請求項1ないし11のいずれか記載の装置。
- 13.前記処理手段(25)は、逆アルゴリズムにより大気の不規則性を表す視 覚的画像を生成する手段を含む請求項1ないし12のいずれか記載の装置。
- 14.観測対象の空気ボリユーム(10)を送信機(1、1A、lB)によりコ ヒーレント電磁エネルギ(1E)のビームで照射し、得られた電界(2E)を受 信し、それをコヒーレントに復調して処理手段で処理することにより大気の不規 則性の存在に関する情報を導出し、さらに関連のあるパラメータの特性を測定す ることにより、風の速度ベクトル、晴天乱流、航空機の引き起こす渦および乱流 などの大気の空気移動の不規則性を電磁波により検出して測定する方法において 、前記電磁エネルギ(1E)はマイクロ波周波数の集中ビームとして前記送信器 (1、1A、1B)から送信され、 前記得られた電界(2E)は、前記空気ボリユーム(10)内の散乱によるもの であり、前記送信機(1、1A、1B)から選択された距離(2R)だけ離れた バイスタティック位置に配置された少なくともひとつの受信機により受信され、 前記送信機および前記受信機のアンテナ(1A、1B、2A、2B)はそれぞれ 、前記空気ボリユーム(10)内の大気の不規則性による散乱が装置内の雑音源 より高パワーとなるような(小さい)値に選択された散乱角(θ)で前記空気ボ リユーム(10、70)を観測する方向に配置されたことを特徴とする方法。
- 15.請求項1記載の装置で使用される送信機において、2以上の互いにコヒー レントなマイクロ波周波数(F1、F1+ΔF)を同一または異なるアンテナ( 1A、lB)から送信する手段を備えたことを特徴とする送信機。
- 16.請求項1ないし13のいずれか記載の装置で使用される受信機において、 デルタK処理を実行して、前記空気ボリユーム(10)内の散乱分布の一、二ま たは三次元の波数表現を処理手段(25、75)を備えたことを特徴とする受信 機。
- 17.請求項6ないし8のいずれか記載の装置で使用される請求項16記載の受 信機において、送信された各周波数に対して別個の受信アパーチャ(2A、2B )および別個の帯域通過フィルタ(20A、20B)を備え、前記処理手段(2 5)は、各アパーチャにおけるホモダイン検波された信号および周波数を乗算し 、散乱を生じた前記空気ボリユーム(10)を通過するいずれかの面における方 向性ドップラシフトを求めるためのスペクトラムを時系列に生成する信号プロセ ッサを備えたことを特徴とする受信機。
- 18.請求項16または17記載の受信機において、前記処理手段(25)は逆 アルゴリズムにより大気の不規則性を表す視覚的画像を生成する手段を含むこと を特徴とする受信機。
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