JPH074886B2 - 浄化槽用ネットろ材の成形方法及びその装置 - Google Patents

浄化槽用ネットろ材の成形方法及びその装置

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JPH074886B2
JPH074886B2 JP6588193A JP6588193A JPH074886B2 JP H074886 B2 JPH074886 B2 JP H074886B2 JP 6588193 A JP6588193 A JP 6588193A JP 6588193 A JP6588193 A JP 6588193A JP H074886 B2 JPH074886 B2 JP H074886B2
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net material
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sandwiching
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勇人 宮城
哲男 林
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キョージン株式会社
小倉貿易株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般家庭を始め小規模な
店舗、工場等から排出される屎尿や雑廃水を所要の水質
基準まで浄化処理を施し、下水道や河川等に排水させる
ための小規模合併浄化槽内に積層填入せしめて効率良く
浄化処理を行うための、ネットろ材の成形方法及びその
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より特定の工場や多量の排水がなさ
れるビルや集合住宅などにおいては、水質保全の目的か
ら所定の浄化処理が義務づけられていたものの、比較的
排水量の少ない一般家庭や小規模の店舗、工場等では水
洗に係る屎尿処理以外の生活雑排水については特段の規
制もなく、適宜に下水や河川等に排水がなされていた。
しかしながら近年に至って急激な水質環境の悪化の背景
として、一般家庭や小規模店舗、工場等の生活雑廃水も
屎尿処理と同様に浄化処理をなして下水道や河川への排
水の必要が高まり、行政面でも排水基準に適合の策定や
指導に乗り出してきたことと相俟って、浄化槽メーカー
もかかる排水基準に適合する所謂小規模合併処理浄化槽
の開発に取り組み、規格の統一化とともに市場への積極
的な販売を進めている状況にある。
【0003】ところでこの小規模合併処理浄化槽は、主
として一般家庭が対象であるからその廃水は屎尿や台
所、風呂等の雑排水であって、かかる廃水の浄化前にお
ける汚染度合は生物酸素要求量(BOD値)で略200
〜300mg/l程度であり且つこの未処理廃水を一般
的排水基準とされる生物酸素要求量(BOD値)で略2
0〜30mg/lに浄化処理し得る処理性能、及び日常
の維持管理を要せず浄化処理がなし得るような耐久性や
信頼性が要求されること等から、浄化槽業者において規
格統一された小規模合併浄化槽は図6に示す如き構成か
らなるものであって、未処理廃水(A)が流入管(B)
を介して先ず第一嫌気性ろ床層(C)内に流入せしめる
とともに、嫌気性菌の付着するろ材(N)で未処理廃水
(A)と十分な接触を図り、更に第二嫌気性ろ床層
(D)内に流入せしめて同様にろ材(N)と十分な接触
を図って混在する有機物の嫌気分解に伴う液化やガス化
を促進せしめたうえ、接触曝気槽(E)内に誘導流入せ
しめて好気性微生物による酸化分解を図り、しかして沈
澱槽(F)内に誘導流入せしめて沈降性汚泥と上澄液と
に分離したうえ、該上澄液を消毒層(G)を経由させて
所要の消毒をなし排水させるものである。
【0004】他方該小規模合併処理浄化槽は、一般家庭
や小規模の店舗、工場等を対象とするものであるから、
排水量もせいぜい0.9〜1.5m/日程度であるこ
と及びかかる浄化槽の設置スペースにも自ずと制約され
ること等から、該小規模合併処理浄化槽の大きさも幅1
00乃至150cm、長さ250乃至300cm、深さ
150乃至200cm程度であり、従って狭小な槽内で
短時間内に嫌気分解や酸化分解を効率よく促進せしめる
必要上から、特に嫌気ろ床槽(C)及び(D)において
はその網目合が略20乃至30mm程度で且つ剛性を保
持した保形性の高い合成樹脂成形ネット材を該嫌気性ろ
床槽(C)及び(D)内に立体的に且つ密着填入せしめ
て、この合成樹脂ネット材外表面全体に亘って嫌気性菌
の付着膜を形成させるネットろ材を用いることが最も有
効な手段と考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然るに剛性を保持する
合成樹脂ネット材としては、ポリエチレンやポリプロピ
レン等ポリオレフィン系合成樹脂を用いて少なくとも脚
部が1mm以上の分径で且つその網目合も略20乃至3
0mm程度に成形されるものであることから、極めて嵩
高で長尺状の製品化ができたため連続的にネットろ材の
成形加工がなし得ぬばかりか立体化のための波形加工を
施すことにより更に嵩高性が増大し、嫌気性ろ床槽
(C)及び(D)の内部平面形状に合わせた切断仕上げ
作業に際しても僅かな外内付加で容易に変形することか
ら、折角成形されたネットろ材が嫌気性ろ床槽(C)及
び(D)内に填入不能となったり或いは寸法不足により
密着填入がなされず嫌気分解が不十分となるなどの問題
を抱えており、この解決が小規模合併処理浄化槽の普及
のための重要な課題とされている。本発明はかかる問題
に鑑みなされたものであって、剛性を保持する嵩高な合
成樹脂成形ネット材も簡便且つ能率的に波形加工しえ、
しかも嫌気性ろ床槽内に密着填入し得る寸法精度の高い
ネットろ材を安価に供給することを可能ならしめる浄化
槽用ネットろ材の成形方法及び成形装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、浄化槽用ネットろ
材としての使用性能を保持させるうえから、少なくとも
脚部が1mm以上の分径で且つ適宜網目合に形成された
合成樹脂成形ネット材を用い、浄化槽の嫌気性ろ床槽内
に密着して填入積層し得る形状並びに嫌気分解を効率良
くなさしめるための立体構造化所謂波形加工を施すた
め、該合成樹脂成形ネット材に波形加工に伴う加工余尺
分を予め含む面積で裁断し且つその脚部の分径が太く形
成され若しくは硬度の高い合成樹脂素材からなるもので
は波形加工を容易とするために予熱を施したるうえ、所
要の高低差とピッチ間隔を以て全体が一体的に形成され
た波形成形雌具と、該波形成形雌具に係合して且つそれ
ぞれが独立して上下に可動し得る波形成形雌具からなり
しかも一側面が開放された波形加圧成形機に供入し、波
形成形雌具を一方側から他方側に順次波形成形雌具と加
圧係合させることにより所要の高低差とピッチ間隔を有
する波形ネット材が形成される。そして予熱が施されて
波形加工がなされる場合には、波形成形雌具と波形成形
雄具とを加圧係合させた後波形成形雌具の谷部に形成さ
せた噴出スリットにより冷却用エヤーを噴出せしめて冷
却固定したうえ加圧係合を解除し、以て形成された波形
ネット材を開放された側面より取り出す。
【0007】そして浄化槽の嫌気性ろ床層内部平面形状
と略等しく且つ耐熱素材からなる一対組の挟持固定枠の
一側面に、波形ネット材を上下方向から挟持固定させる
ため該波形ネット材の高低差に等しい高さで且つその谷
部のピッチ間隔に対応した位置に、係止壁がそれぞれ挟
持固定枠の横方向に形成された横波形熔切器及び挟持固
定枠の縦方向に形成された縦波形熔切器に適宜数枚の波
形ネット材を挟持固定させたうえ、該挟持固定枠の縁部
に沿って突出する余剰の波形ネット材を熔切除去せしめ
る浄化槽用ネットろ材の成形方法及び成形装置に存す
る。
【0008】
【作用】上述の如き技術的手段の本発明は、以下の如き
作用を有する。即ち剛性を保持する合成樹脂成形ネット
材でもその脚部が太く形成され或いは硬度の高い素材か
らなる場合も、予熱により塑性変形所謂波形加工が容易
となり且つ所要の高低差及びピッチ間隔を以て全体が一
体的に形成された波形成形雌具と、該波形成形雌具と係
合し且つそれぞれが独立して上下に可動し得る波形成形
雄具との間に合成樹脂成形ネット材が供入されたうえ、
一方側より他方側に向かって若しくは中央より前後方向
にそれぞれ順次加圧係合させるため波形成形に伴う合成
樹脂成形ネット材の弛緩や緊張が他方側で自在に調整さ
れながら所要の高低差とピッチ間隔に沿った均質の波形
加工が施されて波形ネット材が形成される。そして加圧
係合が解除された場合にも該波形ネット材は素材の剛性
により保形性が高く波形成形雌具表面に載置された状態
となるものの、一側面が開放されてなるから容易に取り
出しがなし得る。
【0009】そして浄化槽の嫌気性ろ床層の内部平面形
状に略等しい形状で且つ耐熱素材で形成される一対組の
挟持固定枠の一側面には、波形ネット材を上下方向から
挟持固定させるために、該波形ネット材の高低差に等し
い高さで且つその谷部のピッチ間隔に対応した位置に係
止壁がそれぞれ挟持固定枠の横方向に形成されてなる横
波形熔切器或いは挟持固定枠の縦方向に形成されてなる
縦波形熔切器に、適宜数枚の波形ネット材を挟持固定さ
せるものであるから、適宜数枚に積層された波形ネット
材のそれぞれの谷部、山部を上方及び下方の挟持固定枠
に形成された係止壁で加圧固定することとなり、従って
波形ネット材を何等変形させることなく挟持固定がなさ
れる。しかも挟持固定枠は嫌気性ろ床層の内部平面形状
と略等しく形成されてなるものであり、該挟持固定枠の
縁部に沿って突出した余剰の波形ネット材を熔切除去す
るものであるため適宜数枚に積層された波形ネット材も
特段の外力を加えることなく熔断し得、挟持固定状態が
保持され寸法精度の高いネットろ材が形成される。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図に基づき詳細に説
明すれば、図1は本発明に用いる合成樹脂成形ネット材
(1)の見取図であって、小規模合併処理浄化槽におけ
るネットろ材に要求される特性としては耐久性はもとよ
り耐薬品性、耐水性、強靭性、保形性等が挙げられ、且
つ嫌気性菌と汚水との均質な接触を図ること等から通常
合成樹脂素材特には熔融接着性と価格的安価さ等からポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系合成
樹脂を用い、所要の分径と間隔を以て且つ相互が交差す
るよう押出成形し交差部において熔融接着させ網目を形
成する所謂合成樹脂成形ネット材(1)が用いられるも
ので、小規模合併処理浄化槽における汚水処理量及び嫌
気性菌の付着膜の生成に伴う負荷或いは嫌気性菌の均質
な汚水との接触、並びに波形加工に際しての保形性を保
持させる上から網目(1A)を形成する脚部(1B)の
分径は少なくとも1mm以上が望まれ、且つ網目合は略
20乃至30mmに形成されてなるものである。そして
該合成樹脂成形ネット材(1)は、剛性とともに嵩高な
ため長尺状の製品化が難しく、且仮りに長尺状に巻回さ
せた場合にも剛性に伴う巻ぐせが残留し却って以後の諸
加工に重大な支障を及ぼす結果となる。かかる如き問題
に鑑み本発明においては、予め浄化槽の嫌気性ろ床槽
(C)及び(D)の内部平面形状に見合う面積及び波形
成形加工に際して要する余尺分を予め加味した面積を以
て偏平状のまま裁断した合成樹脂成形ネット材(1)を
使用する。
【0011】かくして所要の面積に裁断された合成樹脂
成形ネット材(1)は、図2に示す如き波形加工成形機
(2)において所要の高低差とピッチ間隔を有する立体
的な波形に加工されて波形ネット材(3)が形成され
る。この波形加工成形機(2)は、合成樹脂成形ネット
材(1)が比較的その脚部(1B)が太く形性されてな
るもの或いは硬度の高い合成樹脂素材からなる場合にお
いては、波形加工に際して無理な加圧成形に伴う損傷や
脆化を防止するうえで予熱を施し塑性変形し易くするこ
とが望まれるため、その前部に電熱等の適宜手段による
予熱帯(2A)を設けるか或いは別に裁断された合成樹
脂成形ネット材(1)を収納加熱できる予熱器を設ける
ことによりなされる。しかして予熱され若しくは予熱さ
れない合成樹脂成形ネット材(1)は、所要の高低差と
ピッチ間隔を有し且つ全体が一体的に形成されてなる波
形成形雌具(2B)と、該波形成形雌具(2B)に係合
し得るよう且つそれぞれが独立して上下に可動し得る波
形成形雄具(2C)を有する波形加圧成形機(2)にお
いて、図3に示す如き所要の高低差とピッチ間隔の波形
を有する波形ネット材(3)に加工される。
【0012】この波形加工成形機(2)は、図2に示す
如く所要の高低差とピッチ間隔を有し且つ一体的に形成
される波形成形雌具(2B)と、それぞれが独立して上
下に可動し得且つ該波形成形雌具(2B)に係合し得る
波形成形雄具(2C)が適宜に可動操作し得る油圧シリ
ンダー(2D)を介して上部フレーム(2E)とそれぞ
れ取り付けられてなり、しかも該上部フレーム(2E)
は一側面が開放されてなるとともに他側面において波形
成形雌具(2B)と接合固定されてなる支持柱(2F)
と取り付けられた構成のもので、合成樹脂ネット材
(1)を該波形成形雌具(2B)と波形成形雄具(2
C)間に供入ししかして波形成形雄具(2C)を前方側
より後方側へ、或いは後方側より前方側へと順次一方側
から他方側へ、若しくは中央よりそれぞれ前方側及び後
方側へと加圧係合させることにより、合成樹脂成形ネッ
ト材(1)の波形加工に伴う弛緩が緊張のいずれか一方
側で自在に調整されて、所要の高低差及びピッチ間隔に
沿った均等の波形加工が実現される。この場合におい
て、波形の高低差やピッチ間隔は嫌気性ろ床槽(C)或
いは(D)の大きさによっても異なるが、本発明が対象
とする小規模合併処理浄化槽においては略高低差で80
乃至120mm程度、ピッチ間隔も略80乃至12mm
程度が好適とされているから、かかる範囲で適宜に決定
した寸法を有する波形成形雌具(2B)及び波形成形雄
具(2C)を形成しておけば良い。更に余熱により波形
加工を行う場合には、加圧係合の後、波形成形雌具(2
B)の谷部(20B)に形成されてなる噴出スリット
(2G)より冷却用エヤーを噴出させて冷却固化を図
る。そして加圧係合を解除した場合においても、合成樹
脂成形ネット材(1)は使用特性の面で保形性を保持さ
せるための剛性を有するため波形成形雌具(2B)に載
置された状態にあるが、波形加圧成形機(2)は一側面
が開放されてなるため形成された波形ネット材(3)は
この開放側より容易に取り出せる。
【0013】かくして立体構造に波形加工されてなる波
形ネット材(3)は、嫌気性ろ床槽(C)或いは(D)
内に密着して填入積層できるような形状となすための熔
切加工がなされる。即ちこの熔切加工に際しては図4に
示す横波形熔切機(4)及び図5に示す縦波形熔切機
(5)が用いられる。この横波形熔切機(4)は、嫌気
性ろ床槽(C)或いは(D)の内部平面形状に略等しい
形状で且つ耐熱素材を用いてなる一対組の挟持固定枠
(4A)(40A)の一側面に、波形ネット材(3)の
高低差に等しい高さで且つそのピッチ間隔に対応した位
置更に詳しくは波形ネット材(3)のそれぞれの側面の
谷部(3A)(30A)に対応した位置に係止壁(4
B)(40B)がそれぞれ形成されてなるもので、該一
対組の一方の挟持固定枠(4A)に形成される係止壁
(4B)の位置と他方の挟持固定枠(40A)に形成さ
れる係止壁(40B)とは、上下方向から波形ネット材
(3)の適宜数枚を挟持固定させる関係上実質的に半ピ
ッチの距離分異なった位置に形成されている。更に該係
止壁(4B) (40B)は、横波形熔切器(4)にお
いては挟持固定枠(4A)(40A)に対してそれぞれ
横方向に波形ネット材(3)のピッチ間隔を以て形成さ
れている。同様に縦波形熔切器(5)においても嫌気性
ろ床槽(C)或いは(D)の内部平面形状略等しい形状
で且つ耐熱素材を用いてなる一対組の挟持固定枠(5
A)(50A)の一側面に、波形ネット(3)の高低差
に等しい高さで且つそのピッチ間隔に対応した谷部(3
A)(30A)の位置に係止壁(5B)(50B)がそ
れぞれ縦方向に形成されてなるものである。
【0014】かくしてなる横波形熔切器(4)若しくは
縦波形熔切器(5)に、適宜数枚の波形ネット材(3)
を重ねてそれぞれの挟持固定枠(4A)(40A)、若
しくは(5A)(50A)間に挟持させることにより該
波形ネット材(3)は上下方向からそれぞれの係止壁
(4B)と係止壁(40B)、或いは係止壁(5B)と
係止壁(50B)がその谷部(3A)(30A)を加圧
した状態で挟持固定される。しかして横波形熔切器
(4)或いは縦波形熔切器(5)に挟持固定された波形
ネット材(3)の挟持固定枠(4A)(40A)、或い
は挟持固定枠(5A)(50A)から突出した余剰の部
分を該挟持固定枠(4A)(40A)、 (5A)(5
0A)の縁部に沿って適宜の加熱ナイフ或いは加熱線等
で熔切除去することにより本発明ネットろ材(6)が形
成される。かかる場合において挟持固定枠(4A)(4
0A)により熔切除去されたものは横方向に波形を有す
るネットろ材(6)が、また挟持固定枠(5A)(50
A)を用いて熔切除去されたものは縦方向に波形を有す
るネットろ材(6)が形成されることとなる。
【0015】
【発明の効果】上述の如き技術的手段からなる本発明は
以下のような特有の効果を有する。即ち使用特性の面か
ら選択された剛性とともに嵩高性も有し長尺状の製品化
の図れない合成樹脂成形ネット材でも、予め波形加工に
係る余尺分を加味した面積を以て偏平状のまま打抜や自
動裁断等により裁断したものが使用しえるとともに、剛
性や嵩高性を有する該裁断された合成樹脂成形ネット材
もその剛性や硬度が高いものには予熱により塑性変形が
容易ならしめられ、且つ所要の高低差とピッチ間隔を以
て一体的に形成された波形成形雌具と、該波形成形雌具
に係合し得るようそれぞれが独立して可動し得る波形成
形雄具との間に合成樹脂成形ネット材を供入して、その
一方側から他方側に向かって若しくは中央より前後方向
にそれぞれ向って順次加圧係合させて波形加工を施すも
のであるから、剛性や嵩高な合成樹脂成形ネット材も波
形成形雌具と波形成形雄具間で強固に加圧変形せしめら
れるとともに、該加圧変形に伴う波形加工化に際しての
弛緩や緊張等が他方側において自在に調整され均等な高
低差とピッチ間隔を有する保形性に優れた波形ネット材
が形成される。しかも予熱のうえ波形成形がなされる場
合においては、波形成形雌具の谷部に形成された噴出ス
リットから冷却用エヤーの噴出により容易に冷却固化が
図れる。そして加圧係合を解除すればその一側面が開放
されてなるから、該波形ネット材も容易に取り出しがな
し得る。
【0016】更にこの波形加工された波形ネット材も、
嫌気性ろ床槽の内部平面形状に略等しい形状で且つ耐熱
素材からなる一対組の挟持固定枠の一側面に、波形ネッ
ト材の高低差に等しい高さで且つそのピッチ間隔に伴う
それぞれの波形谷部に対応した位置に係止壁が横方向に
形成された横波形熔切器、或いは縦方向に形成された縦
波形熔切器により上下方向から挟持させることにより、
立体構造化された波形ネット材もその波形の谷部が上下
方向のそれぞれの係止壁で加圧固定されるため波形が何
等変形されることなく挟持固定され、しかもその挟持固
定枠の縁部に沿って適宜数枚の挟持固定された波形ネッ
トの突出する余剰部分が、適宜の加熱ナイフ若しくは加
熱線で熔切除去されるものであるから熔切に際しての特
段の切断圧も付加されずに熔切され、従って嫌気性ろ床
槽内に密着して填入積層し得る寸法精度の高いネットろ
材が能率的に作成し得る。しかも挟持固定枠は耐熱素材
で形成されるものであるから、その縁部に沿って加熱ナ
イフや加熱線を用いて繰り返し熔切がなされても損傷さ
れず長期に亘って寸法精度の高いネットろ材の熔切形成
がなし得るなど、多くの特徴を有した浄化槽用ネットろ
材の成形方法及び成形装置といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成樹脂成形ネット材の見取図。
【図2】波形成形加工機の説明図。
【図3】波形ネット材の見取図。
【図4】横波形熔切機の説明図。
【図5】縦波形熔切機の説明図。
【図6】小規模合併処理浄化槽の一部切欠説明図。
【符号の説明】
1 合成樹脂成形ネット材 1A 網目 1B 脚部 2 波形成形加工機 2A 予熱帯 2B 波形成形雌具 20B 噴出スリット 2C 波形成形雄具 2D 油圧シリンダー 2E 上部フレーム 2F 支持柱 3 波形ネット材 3A、30A 波形ネット材の谷 4 横波形熔切器 4A、40A 横波形熔切器の挟持固定枠 4B、40B 横波形熔切器の係止壁 5 縦波形熔切器 5A、50A 縦波形熔切器の挾持固定枠 5B、50B 縦波形熔切器の係止壁 6 本発明ネットろ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 31:14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脚部の分径が1mm以上で且つ適宜網
    目合に形成された合成樹脂成形ネット材を、予め波形加
    工余尺及び熔切余尺分を含む面積で裁断のうえ予熱を施
    し若しくは予熱せずに所要の高低差とピッチ間を有し、
    且一体的に形成された波形成形雌具とそれぞれが独立し
    て上下に可動し得る波形成形雄具とにより波形ネット材
    となしたうえ、浄化槽の嫌気ろ床の内部平面形状に等し
    い形状で且つその一側面に波形ネット材を上下方向から
    挟持固定し得るよう、波形ネット材の高低差に略等しい
    高さで且つ該波形ネット材のピッチ間隔に伴う谷部に対
    応した位置に係止壁がそれぞれ横方向或いは縦方向に設
    けられ、しかも耐熱素材よりなる一対組の挟持固定型枠
    の間に適宜数枚の波形ネット材を挟持固定させたうえ、
    該挟持固定型枠の縁部に沿って突出する余剰波形ネット
    材を熔切除去することを特徴とする浄化槽用ネットろ材
    の成形方法。
  2. 【請求項2】 所要の高低差とピッチ間隔を以て波形
    に加圧成形し得るよう、一体的に形成された波形成形雌
    具と、該波形成形雌具に係合するよう且つそれぞれが独
    立して上下に可動し得る波形成形雌具が上部フレームと
    油圧シリンダーを介して取り付けられてなり、しかも該
    上部フレームが一方側において波形成形雌具と接合固定
    されてなる支持柱に取り付けられてなる波形加圧成形機
    と浄化槽の嫌気性ろ床槽内部平面形状を略等しく且耐熱
    蓄財からなる挾持固定枠の一側面に、波形ネット材を上
    下方向から挟持固定させるため該波形ネット材の高低差
    に等しい高さで、且つそのピッチ間隔に伴う谷部に対応
    した位置に係止壁がそれぞれ挟持固定枠の横方向に形成
    された横波形熔切器、及び挟持固定枠の縦方向を形成さ
    れた縦波形熔切器とにより構成されたことを特徴とする
    浄化槽用ネットろ材の成形装置。
  3. 【請求項3】 波形成形雌具及び波形成形雄具の前部
    に適宜の予熱帯が設けられ、且つ一体的に形成される波
    形成形雌具の谷部に冷却用エヤーの噴出スリットを設け
    てなる請求項2に記載の浄化槽用ネットろ材の成形装
    置。
JP6588193A 1993-02-17 1993-02-17 浄化槽用ネットろ材の成形方法及びその装置 Expired - Lifetime JPH074886B2 (ja)

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