JPH0748264Y2 - 気管切開チューブ - Google Patents

気管切開チューブ

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JPH0748264Y2
JPH0748264Y2 JP8696189U JP8696189U JPH0748264Y2 JP H0748264 Y2 JPH0748264 Y2 JP H0748264Y2 JP 8696189 U JP8696189 U JP 8696189U JP 8696189 U JP8696189 U JP 8696189U JP H0748264 Y2 JPH0748264 Y2 JP H0748264Y2
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tube
curved outer
outer tube
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満雄 杉原
高治 幸
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Senko Medical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は気管切開チューブに関する。
「従来の技術」 従来、舌根の沈下、口腔内への持続性の多量出血、分泌
物、腫瘍によるいわゆる上記道閉塞の患者に対し気道確
保のために気管内に一時的に挿入する気管内チューブが
提案されている。
「考案が解決しようとする課題」 気管チューブ挿管が長期に及び場合や意識下で人工
呼吸器を使用して患者が耐えられない場合は、気管切開
による気道確保は必要であり、これに対処し得る手段の
開発が要望されている。なお、呼吸困難者に対しては人
工呼吸器も併用される。
人工呼吸をしなくてもよくなった患者に対しては、
自発呼吸および発声訓練を行う手段の実現が要望されて
いる。
本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、切開された
気管外壁より気管内に挿入留置した気道を確保して呼吸
作用を行うことができ、また、人工呼吸をしなくてもよ
くなった患者に対しては、自発呼吸および発声訓練を行
うことができる気管切開チューブを提供することを目的
とする。
「課題を解決するための手段」 本考案は前記目的を達成させるために次のような構成と
している。即ち、第一の考案は、管壁に管内外を連通す
る連通孔が形成された湾曲外管と、この湾曲外管内に一
部が挿脱自在に設けられた湾曲内管と、前記湾曲外管の
前記連通孔より一端側外周に両端を密嵌合された伸縮自
在なカフと、前記湾曲外管の他端側外周に取り付けられ
た板状のプロテクタと、前記湾曲外管の他端と前記湾曲
外管内に挿入された湾曲内管の他端との間に解除可能に
設けられた湾曲内管ロック機構と、前記カフ内にチュー
ブを介して連通されたカフ膨張手段と、前記湾曲外管の
連通孔側カフ近傍部に開口するチューブに連通された分
泌物吸引手段とから構成している。
また、第2の考案は、第1の考案において、湾曲外管の
他端に着脱自在に、該湾曲外管から前記湾曲内管を抜管
した状態において前記湾曲外管内への吸気を通し該湾曲
外管から大気へ向かう呼気を阻止する逆止弁または前記
吸気,呼気を規制する孔あき蓋または前記吸気,呼気を
阻止する栓が取り付けられる構成としている。
また、第3の考案は、管壁に管内外を連通する連通孔が
形成された湾曲外管と、この湾曲外管内に一部が挿脱自
在に設けられた湾曲内管と、前記湾曲外管の前記湾曲内
管を抜管した状態において、前記湾曲外管の他端に着脱
自在に取り付けられる該湾曲外管内への吸気を通して該
湾曲外管から大気へ向かう呼気を阻止する逆止弁または
前記吸気,呼気を規制する孔あき蓋または前記吸気,呼
気を阻止する栓と、前記湾曲外管の他端側外周に取り付
けられた板状のプロテクタと、前記湾曲外管の他端と前
記湾曲外管内に挿入された湾曲内管の他端との間に解除
可能に設けられた湾曲内管ロック機構とから構成してい
る。
「作用」 第1の考案によれば、切開された気管外壁より気管内へ
湾曲外管のカフ側を挿入し、プロテクタを喉部外壁に当
て、カフ膨張手段によりカフ内に空気を送り、カフを膨
張させて気管の内壁面にカフの外壁を密着させて気道を
確保する。また湾曲内管に人工呼吸器を連結してこれを
作用させ、人工呼吸器により患者の呼吸を確保する。カ
フはその作用により気管内壁にいわゆる気管切開チュー
ブを安定状態に保持させる。気管切開チューブの使用中
には、適当な間隔をおいて分泌物吸引手段によりカフ上
部に溜まった唾液等の分泌物を吸引することにより、分
泌物を容易に取り去り、上気道部の治癒を早め、患者の
不快感を無くし、呼吸作用を維持することができる。
人工呼吸をしなくても良くなった患者に対しては、気管
から気管切開チューブを抜管する前に、湾曲外管から湾
曲内管を抜管し、上気道を通じて患者自体による自発呼
吸及び発声ができるようにする。
また、第2の考案によれば、前記第1の考案の作用の
外、人工呼吸をしなくても良くなった患者に対して、気
管から気管切開チューブを抜管する前に、湾曲外管から
湾曲内管を抜管し、湾曲外管の他端開口部に栓をするこ
とにより、呼気時に呼気が、気管切開チューブから大気
中へ漏れず、上気道を通じて患者自体による自発呼吸及
び発声ができるようになる。
また、上気道からだけの自発呼吸が困難な患者に対して
は前記湾曲外管の他端開口部に、栓に代えて孔あき蓋を
取り付けることにより、湾曲外管にいきなり栓をすると
空気抵抗が大きいために不快感を訴える患者の負担を軽
くし、上気道を通じて患者自体により自発呼吸及び発声
ができるようになる。
また、前記湾曲外管の他端開口部に、前記孔あき蓋に代
えて前記逆止弁を取り付けることにより、吸気時に十分
吸気でき、吸気時には湾曲外管から大気へ向かう呼気を
阻止することができ、上気道を通じて患者自体による自
発呼吸及び発声を容易に行うことができるようになる。
また、第3の考案によれば、カフが存在しないので、人
工呼吸をしなくても良くなった患者に対して、前記第2
に考案同様に湾曲外管の他端開口部に栓または孔あき蓋
または逆止弁を取り付けることにより、カフがない分、
気管内における吸気,呼気抵抗が少なくなり、前記第2
の考案において栓,孔あき蓋,逆止弁を取り付けた各場
合よりさらに患者自体により自発呼吸及び発声を容易に
行うことができるようになる。
「実施例」 以下、本考案の一実施例を第1図ないし第10図に基づい
て説明する。これらの図中1は合成樹脂材(塩化ビニー
ル系)からなる湾曲させられた湾曲外管であり、この湾
曲外管1の長さ方向に中間部管壁には、この湾曲外管1
の内外を連通する連通孔2が形成されている。この湾曲
外管1の連通孔2より一端側には薄い合成樹脂シートか
らなる伸縮自在なカップ3が取り付けられている。この
カフ3はその両端にチューブ状部4,5を有しており、こ
れらチューブ状部4,5は湾曲外管1の外周に密嵌合され
かつ固着されている。湾曲外管1の他端は一段大径の取
付管部6が形成され、この取付管部6の端面部には第3
図に示す切り欠きを有する内フランジ7が形成されてい
る。
湾曲外管1内にはその他端の取付管部6側から湾曲外管
1と同曲率で湾曲させられた湾曲内管8が挿脱自在に挿
入されている。湾曲内管8は合成樹脂(塩化ビニール
系)からなる筒部9の端部に、外径が湾曲外管1の内径
よりやや小径の合成樹脂(塩化ビニール系)製のインナ
ーカニューレ10が同軸状に固定されたものである。筒部
9のインナーカニューレ10側端面には、内フランジ7の
切り欠き部に嵌入し内フランジ7に係止し得る突起11が
設けられている。この突起11と取付管部6の内フランジ
7とにより湾曲外管1に湾曲内管8をロックするロック
機構が構成されている。そして、湾曲外管1内にインナ
ーカニューレ10が挿入された後、取付管部6に対し筒部
9を回転させることにより、内フランジ7に突起11が係
止され、湾曲外管1に湾曲内管8をロックすることがで
きるようになっている。
カフ3内にはそのチューブ状部5の密閉状態を維持して
チューブ12の先端が挿入されこのチューブ12の後端には
バルーン13が連通するように取り付けられている。この
バルーン13には空気送入源(図示せず)が接続される。
そして、バルーン13とこのバルーン13に接続される空気
送入源(図示せず)とによりカフ膨張手段が構成され
る。
また、カフ3のチューブ状部5の近傍にチューブ14の先
端が位置して取り付けられている。即ちチューブ14の先
端はチューブ14の長さ方向に所定長さ半割り状に切り欠
かれ、この半割り状に切り欠かれた先端の一部が、この
切り欠き部を湾曲外管1側に位置させて、前記チューブ
状部5に固定されており、半割り状に切り欠かれた先端
の残り部分が第1図,第2図及び第6図におけるカフ3
のすく上に位置し、チューブ14はこのカフ3のすぐ上の
部分に位置する開口部14aで開口させられている。した
がって、前記チューブ14の切り欠き部におけるチューブ
14の湾曲外管1と反対側は円滑な面状態となっている。
チューブ14の後端にはこのチューブ14に連通するように
吸引器取付部15が取り付けられている。この吸引気取付
部15にはシリンジ等の流体吸引器(図示せず)が接続さ
れる。そして、吸引器取付部15と流体吸引器とにより分
泌物吸引手段が構成されている。前記チューブ12,14は
湾曲外管1の外周に形成された溝16,17に一部埋め込ま
れて湾曲外管1から遊動しないように固定されている。
また、湾曲外管1には気管22内への気管切開チューブの
挿入時に使用する第5図に示す中栓28が着脱自在に挿入
されるようになされている。中栓28は、半球状部28a
と、断面十字形の湾曲軸18bと中フランジ28cと、外フラ
ンジ28dとからなっている。そして湾曲外管1に中栓28
を挿入した時には湾曲外管1の内壁面と湾曲軸28bとの
間に間隔があくようになっている。
また、湾曲外管1の取付管部6には、僅かに湾曲させら
れた板状のプロテクタ18が湾曲外管1を貫通させて若干
回動可能に取り付けられている。
以上のように構成された気管切開チューブを使用する場
合には、バルーン13に空気送入源を接続すると共に吸引
器取付部15に流体吸引器を接続し、湾曲外管1から湾曲
内管8を抜き取り、中栓28を湾曲外管1内にその取付管
部6から挿入し、この状態で第4図に示すように、切開
された気管外壁21より気管22内へ湾曲外管1の一端側
(カフ3側)を挿入し、プロテクタ18を喉部外壁に当て
固定し、気管22内に気管切開チューブを留置する。この
場合、取付管部6には中栓28の先端の半球状部28aから
挿入する。すると湾曲外管1の一端から半球状部18aが
突出し、湾曲外管の挿入先部分が丸くなるので、前記気
管22への湾曲外管1の挿入時に気管22の内壁を傷付ける
ことがない。
また、前述のように、チューブ14の先端が所定長さ半割
り状に切り欠かれ、この半割り状に切り欠かれた先端の
一部が前記チューブ状部5に固定された状態となってい
るので、切り欠き部が湾曲外管1側に位置しその外側即
ちチューブ14の気管22の内壁に接触する側が円滑な面状
態となり、気管切開部より気管22内に気管切開チューブ
がスムースに挿入され、気管22に内壁面が損傷されるお
それはない。
気管切開チューブ装着後は湾曲外管1から中栓28を抜き
取り、湾曲外管1内に湾曲内管8を挿入し、ロックす
る。
そして、カフ膨張手段13によりカフ3内に空気を送り、
カフ3を膨張させて気管22の内壁面22aにカフ3の外壁
を密着させ、気管切開チューブを介して気道を確保し、
湾曲内管8の筒部9に人工呼吸器(図示せず)を連結し
てこれを作用させ、人工呼吸器により患者の呼吸を確保
する。
なお、カフ3,プロテクタ18の作用により気管22内に気管
切開チューブが安定状態に保持される。
気管切開チューブの使用中には、カフ3の上部に唾液等
の分泌物が溜まるので、適当な間隔をおいて分泌物吸引
手段によりカフ3上部に溜まった唾液等の分泌物を吸引
しこれを廃棄する。
この場合、前述のように、チューブ14の先端はチューブ
14の長さ方向に所定長さ半割り状に切り欠かれ、この半
割り状に切り欠かれた先端の一部が、この切り欠き部を
湾曲外管1側に位置させて、前記チューブ状部5に固定
されており、半割り状に切り欠かれた先端の残り部分が
第1図,第2図及び第6図におけるカフ3のすぐ上に位
置し、チューブ14はこのカフ3のすぐ上の部分に位置す
る開口部14aで開口させられているので、この開口部14a
より気管22の内壁面を吸ったとしても、この開口部14a
に気管内壁面を吸い付けることはなく、従って分泌物の
吸引不良を起こすことはない。なお、分泌物を吸引する
ために吸引器取付部15が接続されたチューブ14は一本に
限らず、第7図に示すように2本設けてもよい。
これにより、カフ3の上部に溜まった分泌物を容易に取
り去って上気道部の治癒を早め、患者の不快感を大幅に
減少させ、呼吸作用を維持することができる。
仮に、気管切開チューブがチューブ14のカフ側端部に第
8図に示すように段Dが形成され、チューブ14′の外周
面に開口14″が形成されているものであったとすると、
分泌物吸引手段によりカフ3上分に溜まった唾液等の分
泌物を吸引した場合、開口14″に気管内壁面は吸い着け
られ、分泌物の吸引不良を起こすおそれがある。
そして、人工呼吸をしなくても良くまった患者に対して
は、気管22から気管切開チューブを抜管する前に、湾曲
外管1から湾曲内管8を抜管し、上気道を通じて患者自
体による自発呼吸及び発声ができるようにする。この場
合、呼気時に気管切開チューブから大気中へ呼気漏れが
生じないように湾曲外管1の他端開口を閉塞する。即
ち、取付管部6に対し筒部9を回して前記ロック機構に
よりロックを解き、筒部9を引いて湾曲外管1からイン
ナーカニューレ10を引き抜き、取付管部6に第9図に示
す栓23をする。これにより湾曲外管1の連通孔2を介し
て気管22が開通状態となり、患者自体による自発呼吸及
び発声ができるようになる。
栓23は、底部に段付き突起24が設けられたキャップ形の
ものである。段付き突起24の外周には、湾曲外管1の他
端に形成された内フランジ7の切り欠き部に嵌入し内フ
ランジ7に係止し得る係止突起25が設けられており、湾
曲外管1の取付管部6に対し栓23を回転させることによ
り、内フランジ7に係止突起225が係止され、湾曲外管
1に栓23をロックすることができるようになっている。
なお、人工呼吸をしなくても良くなった直後の自発呼
吸,発声可能患者に対しては、自発呼吸,発声に際し、
いきなり湾曲外管1に栓23をすると上気道だけによる空
気抵抗が大きいために患者が不快感を訴える場合があ
る。このような場合には、湾曲外管1の他端開口部に取
り付ける栓23に代えて、この栓23の底部中心に第10図に
示すように小孔26が明けられた形状の蓋27を取り付ける
とよい、これにより、患者の負担を軽くして患者自体に
よる自発呼吸及び発声が可能となる。なお、小孔26の大
きさを種々変更可能に構成すればさらに便利となる。
なお、湾曲外管1を抜管しなくても、所望に応じ湾曲外
管1からインナーカニューレ10を抜き去ることにより、
湾曲内管8を洗浄することが可能である。また本気管切
開チューブはディスポーザブル製品とされる(以上第1
実施例)。
なお、前記実施例においては、人工呼吸をしなくても良
くなった直後の自発呼吸,発声可能患者に対しては、気
管22から気管切開チューブを抜管する前に、湾曲外管1
から湾曲内管8を抜管し、湾曲外管1の他端に第9図ま
たは第10図に示す栓23または蓋27をしたが、さらに患者
の自発呼吸,発声を行うために便利にするには、湾曲外
管1の取付管部6に、第11図ないし第13図に示す逆止弁
31を取り付けると良い。
この逆止弁31について第11図ないし第13図を参照して説
明する。
第11図中、31aは逆止弁31の弁箱であり、この弁箱31a
は、湾曲外管1の取付管部6に取り付けられる段付き円
筒状のものであり、弁箱31aはその開口部32側の大径部3
3と、開口部32と反対側の小径部34とからなっている。
大径部33の外周には円周方向に間隔をおきかつ弁箱31a
の軸線方向に延びるリブ35が設けられている。小径部34
の外周には、湾曲外管1の他端に形成された内フランジ
7の切り欠き部に嵌入し内フランジ7に係止し得る係止
突起36が設けられており、湾曲外管1の取付管部6に対
し弁箱31aを回転させることにより、内フランジ7に係
止突起36が係止され、湾曲外管1に逆止弁31をロックす
ることができるようになっている。
弁箱31aの開口部32には、一端に内フランジ37aを有する
円筒状の弁支持体37が嵌入されかつ固定されている。弁
支持体37の内フランジ37aの中心には、一端が閉塞され
た筒状の弁取付体38がリブ37bにより支持されて設けら
れている。37cはリブであり、弁支持体37の開口部と反
対側には貫通孔37dが形成されている。
弁取付体38には弁板29が取り付けられている。弁板39
は、後記する吸気時に弁座から離座し、吸気時外の時に
は適度な弾性により着座する柔軟な円板に中心孔39aが
形成されたものである。弁板39は、その内周部が弁取付
体38の外周に形成された溝38aに嵌入されることにより
弁取付体38に取り付けられている。弁板39は内フランジ
37a,リブ37b,37cに接触させられ、内周部が弁取付体38
の外周に一体的に設けられた押さえリブ38bにより押さ
えられている。そして、内フランジ39a,リブ37b,37cは
弁座となり、弁箱31a内には弁室31bが形成されている。
そして、湾曲外管1から湾曲内管8を抜管した状態で、
湾曲外管1の取付管部6に逆止弁31の小径部34を挿入
し、取付管部6に対し弁箱31aを回転させることによ
り、取付管部6の内フランジ7に係止突起36が係止さ
れ、湾曲外管1に逆止弁31が取り付けられかつロックさ
れる。
この状態で、患者が呼吸する場合、吸気においては、湾
曲外管1に取り付けられた逆止弁31の弁板39の中心部以
外の部分が湾曲外管1側に吸われて離座し、大気が貫通
孔37dを通り弁室31bに流入し、さらに湾曲外管1を通り
肺に吸い込まれる。
また、呼気においては、気管22内に生じる呼気圧が湾曲
外管1を介して弁板39の第11図における左側(湾曲外管
1側)に与えられる。このため、弁板39は弁座に圧着
し、呼気が逆止弁31から大気へ漏れるのを確実に阻止す
る。従って、この場合、患者自在により自発呼気及び発
声を、手を煩わせることなく、便利に行い得るようにな
る(以上第2実施例)。
また、前述のように、人工呼吸をしなくても良くなった
自発呼吸,発声可能患者に対して、自発呼吸,発声に際
し、湾曲外管1に逆止弁31を取り付けて使用した場合、
吸気,呼気状態が急変したために患者が不快感を訴える
ようであったら、湾曲外管1から逆止弁31を外し、湾曲
外管1に前記蓋27または栓23を取り付けてもよいが、逆
止弁31に前記蓋27と同様の役目を果たす第14図に示すよ
うな中心に小孔40aが形成された蓋40を取り付けてもよ
く、小孔40aがない蓋40と同形同大の栓(図示せず)を
前記実施例の栓23に代えて取り付けてもよい。これらに
より、患者の負担を軽くして患者自体による自発呼吸及
び発声が可能となる。なお、蓋40を使用する場合、小孔
40aの大きさを種々変更できるように構成すればさに便
利となる。以上のようにすれば、逆止弁31と栓23あるい
は蓋27とを交換する手間が省ける(以上第3実施例)。
また、第15図及び第16図に示すように蓋40と同形同大で
あって孔40aのない蓋50の周壁に、蓋50の直径線a上に
位置し周壁を貫通する開口面積の大きい大孔51,51を形
成すると共に、直径線aと直交する直径線b上に位置し
周壁を貫通する小孔52,52を形成し、逆止弁31の端部に
蓋50を嵌合したとき、この蓋50の大孔51,51に同時に連
通する大孔31c,31c、大孔37e,37eを、弁箱31a,弁支持体
37の周壁に形成しておき、前記逆止弁31の端部に蓋50を
第15図に示すように嵌合して取り付けてもよい。37fは
弁支持体37の内周に設けられた突起、53は蓋50に設けら
れ突起37fに係止される係止爪である。
そして、蓋50を回し大孔51と大孔37eとを連通させるこ
とにより逆止弁31の機能を十分に生かして患者自体によ
り自発呼吸及び発声を容易に行うことができ、これより
患者の負担を軽くしたい場合には、大孔51と大孔37eが
連通した状態から蓋50を逆止弁31に対し90°回転させる
ことにより大気と逆止弁31内とが小孔52を介して連通
し、吸気,呼気が規制される。また逆止弁31に対し蓋50
を適当な回転角度だけ回転させることにより、弁支持体
37の周壁と蓋50の周壁とにより形成される開口面積が大
小調整され、これによっても吸気,呼気が規制される。
そして、これら吸気,呼気の規制により患者の負担を軽
くして患者自体による自発呼吸及び発声を行うことがで
きるようになる。
この実施例によれば、逆止弁31に蓋50を着脱する必要が
なくなり(取り外しは可能)、ただ蓋50を回転させるの
みで、逆止弁31に流れる吸気,呼気量を調整することが
でき逆止弁31への蓋着脱の手間を省くことができる(以
上第4実施例)。
また、前記第4実施例の弁箱31a,弁支持体37,蓋50に大
孔31c,37e,51をあける代わりに、第17図及び第18図に示
すように、蓋60に同軸状に回転円板61を回転自在に取り
付け、蓋60と回転円板61に、第18図に示す直径線c上に
位置する同形同大の大孔62,63をあけると共に、回転円
板61に、第18図に示すように直径線cと直交する直径線
d上に位置するシット64をあけ、蓋60に対し回転円板61
を回転させて前記実施例同様に逆止弁31に流れる吸気,
呼気を規制するようにしてもよい。
37fは弁支持体37の内周に設けられた突起、65は蓋60に
設けられ突起37fに係止される係止爪である。
この実施例においても、逆止弁31に蓋60を着脱する必要
がなくなり(取り外しは可能)、ただ蓋60に対し回転円
板61を回転させるのみで、逆止弁31に流れる吸気,呼気
量を調整することができ、逆止弁31への蓋着脱の手間を
省くことができる(以上第5実施例)。
また、第19図に示すように、外周に逆止弁31の軸線方向
に伸びる小溝71が形成された円板(孔あき蓋に相当す
る)72を、弁箱31aの小径部34の中心孔34aに摺動自在に
嵌合し、円板72の中心にその軸線方向に伸びるように設
けられた軸73を、前記弁取付体38に形成された中心孔38
cに摺動自在に嵌入させ、逆止弁31の軸線方向に軸73を
往復移動させ、中心孔34aに対して円板72を嵌脱させる
ようにいてもよい。
この場合には、呼気を逆止弁31から大気に漏洩させるこ
とはできないが、小溝71を通じ吸気を規制して湾曲外管
1内に吸い込み、患者の負担を軽くして患者自体による
自発呼吸及び発声を行うことができるようになる(以上
第6実施例)。
また、第20図に示すように、前記第6実施例における円
板72の外周に小溝71を形成する代わりに、円板(孔あき
蓋に相当する)81の小径部34側面に、細溝82を設け、逆
止弁31の軸線方向に軸83を往復移動させ、中心孔34aに
対して円板82を接離させるようにしてもよい。
この場合においても、前記実施例同様、呼気を逆止弁31
から大気に漏洩させることはできないが、細溝82を通じ
吸気を規制して湾曲外管1内に吸い込み、患者の負担を
軽くして患者自体による自発呼吸及び発声を行うことが
できるようになる(以上第7実施例)。
なお、以上では湾曲外管1にカフ3が取り付けられてい
るものにおいて湾曲外管1に栓23,蓋27,逆止弁31,蓋40,
50を取り付けるか、さらにこの逆止弁31に蓋40,50,60,
円板72,81を設ける場合について説明したが、これらの
場合には、カフ3が吸気,呼気に対する抵抗となるの
で、特に自発呼吸,発声を行う場合においては、カフな
し気管切開チューブ、即ち前記カフ付き気管切開チュー
ブからカフ3,チューブ12,14,バルーン13,吸引器取付部1
5を取り除いたものにおいて、湾曲外管1から湾曲内管
8を抜管した状態において、湾曲外管1の他端開口に、
前記栓23あるいは蓋27あるいは逆止弁31を取り付けか、
必要に応じ逆止弁31にさらに蓋40,50,60,円板72,81を設
けるかするとよい。
これらの実施例によれば、カフがない分、気管内におけ
る吸気,呼気抵抗が少なくなり、カフ付き気管切開チュ
ーブにおいて湾曲外管1に栓23,蓋27,逆止弁31を取り付
けた場合、あるいはこの逆止弁31にさらに蓋40,50,60,
円板72,81を設けた場合よりさらに患者自体による自発
呼吸及び発声を容易に行うことができるようになる(以
上第8実施例)。
ちなみに、カフ3付きの気管切開チューブは、主とし
て、自発呼吸,発声を行えない患者もしくは人工呼吸を
している自発呼吸,発声が可能となったばかりの病状回
復期の患者において用いられ、カフ3なしの気管切開チ
ューブは、主として、人工呼吸をしなくても良くなった
自発呼吸,発声可能患者に対して自発呼吸あるいは発声
に用いられる。
「考案の効果」 第1の考案によれば、管壁に管内外を連通する連通孔が
形成された湾曲外管と、この湾曲外管内に一部が挿脱自
在に設けられた湾曲内管と、前記湾曲外管の前記連通孔
より一端側外周に両端を密嵌合された伸縮自在なカフ
と、前記湾曲外管の他端側外周に取り付けられた板状の
プロテクタと、前記湾曲外管の他端と前記湾曲外管内に
挿入された湾曲内管の他端との間に設けられた湾曲内管
ロック機構と、前記カフ内にチューブを介して連通され
たカフ膨張手段と、前記湾曲外管の連通孔側カフ近傍部
に開口するチューブに連通された分泌物吸引手段とから
構成したので、カフ,プロテクタの作用により気管内壁
に本気管切開チューブを安定状態に保持させることがで
き、かつ分泌物吸引手段によりカフの上部に溜まった分
泌物を容易に取り去り、上気道部の治癒を早め、患者の
不快感を大幅に減少させることができ、さらに湾曲外管
を抜管しなくても、湾曲外管から湾曲内管を抜き去るこ
とによりこの湾曲内管を洗浄することができ有益であ
る。
また、第2の考案によれば、第1の考案による効果の
外、人工呼吸をしなくても良くなった患者に対して、気
管から気管切開チューブを抜管する前に、湾曲外管から
湾曲内管を抜管した状態において、湾曲外管の他端開口
部に栓をすることにより、呼気時に呼気が、気管切開チ
ューブから大気中へ漏れず、上気道を通じて患者自体に
よる自発呼吸及び発声ができるようになる。
また、前記湾曲外管の他端開口部に、栓に代えて孔あき
蓋を取り付けることにより、、患者の負担を軽くして、
上気道を通じて患者自体により自発呼吸及び発声ができ
るようになる。
また、前記湾曲外管の他端開口部に、前記孔あき蓋に代
えて逆止弁を取り付けることにより、吸気時に十分吸気
でき、呼気時には湾曲外管から大気へ向かう呼気を阻止
することができ、上気道を通じて患者自体による自発呼
吸及び発声を容易に行うことができるようになる。
また、第3の考案によれば、カフが存在しないので、人
工呼吸をしなくても良くなった患者に対して、前記第2
に考案同様に湾曲外管の他端開口部に栓または孔あき蓋
または逆止弁を取り付けることにより、また逆止弁に栓
あるいは孔あき蓋を取り付けるとにより、カフがない
分、気管内における吸気,呼気抵抗が少なくなり、前記
第2の考案において栓,孔あき蓋,逆止弁または逆止弁
に栓あるいは孔あき蓋を取り付けた各場合よりさらに患
者自体による自発呼吸及び発声を容易に行うことができ
るようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図、第9図及び第10図は本考案の第1
実施例を示すもので、第1図及び第2図は一部省略斜視
図、第3図は要部の斜視図、第4図は本考案の気管切開
チューブを患者に装着した状態を示す図、第5図は中栓
の斜視図、第6図及び第7図は分泌物吸引用のチューブ
の開口部を示す図、第8図は分泌物吸引用のチューブが
良くない場合を示す図、第9図は栓の斜視図、第10図は
蓋の斜視図、第11図ないし第13図は本考案の第2実施例
を示すもので、第11図は逆止弁の縦断側面図、第12図は
逆止弁の正面図、第13図は逆止弁の後面図、第14図は本
考案の第3実施例を示す縦断側面図、第15図及び第16図
は本考案の第4実施例を示すもので、第15図は縦断面
図、第16図は第15図のA−A線に沿う断面図、第17図及
び第18図は本考案の第5実施例を示すもので、第17図は
要部の縦断面図、第18図は第17図のB−B線に沿う断面
図、第19図は本考案の第6実施例を示す要部の縦断面
図、第20図は本考案の第7実施例を示す要部の縦断面図
である。 1……湾曲外管、2……連通孔、3……カフ、12,14…
…チューブ、13……バルーン(カフ膨張手段)、15……
吸引器取付部(分泌物吸引手段)、18……プロテクタ、
23……栓、25,36……係止突起、27,40,50,60……蓋、31
……逆止弁、39……弁板、61……回転円板、72,81……
円板。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】管壁に管内外を連通する連通孔が形成され
    た湾曲外管と、この湾曲外管内に一部が挿脱自在に設け
    られた湾曲内管と、前記湾曲外管の前記連通孔より一端
    側外周に両端を密嵌合された伸縮自在なカフと、前記湾
    曲外管の他端側外周に取り付けられた板状のプロテクタ
    と、前記湾曲外管の他端と前記湾曲外管内に挿入された
    湾曲内管の他端との間に解除可能に設けられた湾曲内管
    ロック機構と、前記カフ内にチューブを介して連通され
    たカフ膨張手段と、前記湾曲外管の連通孔側カフ近傍部
    に開口するチューブに連通された分泌物吸引手段とから
    なることを特徴とする気管切開チューブ。
  2. 【請求項2】前記湾曲外管の他端に着脱自在に、該湾曲
    外管から前記湾曲内管を抜管した状態において前記湾曲
    外管内への吸気を通し該湾曲外管から大気へ向かう呼気
    を阻止する逆止弁または前記吸気,呼気を規制する孔あ
    き蓋または前記吸気,呼気を阻止する栓が取り付けられ
    ることを特徴とする請求項1記載の気管切開チューブ。
  3. 【請求項3】管壁に管内外を連通する連通孔が形成され
    た湾曲外管と、この湾曲外管内に一部が挿脱自在に設け
    られた湾曲内管と、前記湾曲外管から前記湾曲内管を抜
    管した状態において、前記湾曲外管の他端に着脱自在に
    取り付けられる該湾曲外管内への吸気を通し該湾曲外管
    から大気へ向かう呼気を阻止する逆止弁または前記吸
    気,呼気を規制する孔あき蓋または前記吸気,呼気を阻
    止する栓と、前記湾曲外管の他端側外周に取り付けられ
    た板状のプロテクタと、前記湾曲外管の他端と前記湾曲
    外管内に挿入された湾曲内管の他端との間に解除可能に
    設けられた湾曲内管ロック機構とからなることを特徴と
    する気管内切開チューブ。
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