JPH0746683A - スピーカ用防塵ネット成形体及びその製造方法 - Google Patents

スピーカ用防塵ネット成形体及びその製造方法

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JPH0746683A
JPH0746683A JP18615093A JP18615093A JPH0746683A JP H0746683 A JPH0746683 A JP H0746683A JP 18615093 A JP18615093 A JP 18615093A JP 18615093 A JP18615093 A JP 18615093A JP H0746683 A JPH0746683 A JP H0746683A
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JP
Japan
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mold
speaker
adhesive
laminated sheet
molded body
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Application number
JP18615093A
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English (en)
Inventor
Masanao Watanabe
正直 渡辺
Akio Hiyama
晃男 樋山
Masakatsu Tachikawa
将勝 立川
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Dexerials Corp
Original Assignee
Sony Chemicals Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望3次元形状のものが容易に実現できると
共に、防塵効果の大きなスピーカ用防塵ネット成形体を
得る。 【構成】 接着剤付き織物1及び多数の穿孔を有するプ
ラスチックシート2から成る積層シートLMが所定形状
に加圧成形されて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスピーカ用防塵ネット成
形体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】小型スピーカの匣体やラジオ受信機付き
テープレコーダのスピーカ部の匣体の前面に、3次元形
状の防塵ネットが取付けられている。このスピーカ用防
塵ネットは、多数の穿孔を有する所定3次元形状のパン
チング金属板(アルミニューム板)の表面に、接着剤を
用いて織布を貼付して構成していた。
【0003】又、テレビジョン受像機のスピーカ部の匣
体の前面に、平板状の防塵ネットが取付けられている。
このスピーカ用防塵ネットは接着剤付き織布及びパンチ
ングプラスチックシート(塩化ビニルシート)の積層シ
ートで、これを接着剤テープを用いて匣体に貼付してい
た(特開平4−167899号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の従来例は、所望
3次元形状のものが容易に得られると言う利点がある反
面、パンチング金属板の穿孔をあまり小さくできず、こ
のため防塵効果が低いと言う欠点があった。
【0005】後者の従来例は、パンチングプラスチック
シートの穿孔はかなり小さくできると言う利点がある反
面、所望3次元形状のものは得にくいと言う欠点があっ
た。
【0006】かかる点に鑑み、本発明は、所望3次元形
状のものが容易に実現できると共に、防塵効果の大きな
スピーカ用防塵ネット成形体を提案しようとするもので
ある。
【0007】又、本発明は、所望3次元形状のスピーカ
用防塵ネット成形体の高形状精度のものを容易に得るこ
とのできるスピーカ用防塵ネット成形体の製造方法を提
案しようとするものである。
【0008】更に、本発明は、所望3次元形状のスピー
カ用防塵ネット成形体の高形状精度のものを、接着剤付
き織物及び多数の穿孔を有するプラスチックシートから
一貫生産によって、容易に得ることのできるスピーカ用
防塵ネット成形体の製造方法を提案しようとするもので
ある。
【0009】更に、本発明は、所望3次元形状のスピー
カ用防塵ネット成形体の一層高形状精度のものを、接着
剤付き織物及び多数の穿孔を有するプラスチックシート
から一貫生産によって、容易に得ることのできるスピー
カ用防塵ネット成形体の製造方法を提案しようとするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】第1の本発明
は、図1に示す如く、接着剤付き織物1及び多数の穿孔
を有するプラスチックシート2から成る積層シートLM
が所定形状に加圧成形されて成るスピーカ用防塵ネット
成形体である。
【0011】かかる第1の本発明によれば、多数の穿孔
を有するプラスチックシート2の穿孔を充分小さくでき
るので、防塵効果が大と成り、且つ、放音及ぶ吸音が良
好で、任意の3次元形状のものを容易に得ることのでき
るスピーカ用防塵ネット成形体を得ることができる。
【0012】第2の本発明は、図4及び図5に示す如
く、それぞれ上下に配され、それぞれ加熱された雌型1
7及び雄型18のうちの雄型18上に、接着剤付き織物
1及び多数の穿孔を有するプラスチックシート2又はこ
れらの積層シートLMを所定時間載置する工程と、接着
剤付き織物1或いは接着剤付き織物1及び多数の穿孔を
有するプラスチックシート2の両方又はこれらの積層シ
ートLMの両端に荷重を掛けながら、雌型17及び雄型
18を嵌合させて、雌型17及び雄型18によって、接
着剤付き織物1及び多数の穿孔を有するプラスチックシ
ート2又はこれらの積層シート3を所定時間加圧して、
所定形状のスピーカ用防塵ネット成形体3を得る工程と
を有することを特徴とするスピーカ用防塵ネット成形体
の製造方法である。
【0013】かかる第2の本発明によれば、所望3次元
形状のスピーカ用防塵ネット成形体の高形状精度のもの
を容易に得ることができる。
【0014】第3の本発明は、図6〜図8に示す如く、
接着剤付き織物1及び多数の穿孔を有するプラスチック
シート2を積層して積層シートLMを得る工程と、その
積層シートLMを加熱炉13に入れて軟化させる工程
と、その軟化された積層シートLMを両端に荷重を掛け
ながら上下に配された雌型17及び雄型18の間に移動
させる工程と、雌型17及び雄型18を嵌合させて両端
に荷重の掛けられた積層シートLMを所定時間加圧成形
して、所定形状のスピーカ用防塵ネット成形体3を得る
工程とを有することを特徴とするスピーカ用防塵ネット
成形体の製造方法である。
【0015】かかる第3の本発明によれば、所望3次元
形状のスピーカ用防塵ネット成形体の高形状精度のもの
を、接着剤付き織物及び多数の穿孔を有するプラスチッ
クシートからの一貫生産によって、容易に得ることがで
きる。
【0016】第4の本発明は、図9〜図11に示す如
く、接着剤付き織物1の接着剤層側に多数の穿孔を有す
るプラスチックシート2を、その反対側に空気不透過性
プラスチックシート29をそれぞれ積層して積層シート
LMを得る工程と、その積層シートLMを加熱炉13に
入れて軟化させる工程と、その軟化された積層シートL
Mを両端に荷重を掛けながら上下に配された雌型31及
び雄型32の間に移動させる工程と、雌型31及び雄型
32を嵌合させると共に、雌型31に設けられた吸引用
通気孔33から空気を吸引して、両端に荷重の掛けられ
た積層シートLMを空気不透過性プラスチックシート2
9側からその雌型31内に密着させて雌型31及び雄型
32によって所定時間加圧成形して、所定形状のスピー
カ用防塵ネット成形体3を得る工程と、雌型31及び雄
型32を離間させると共に、その雌型31又は雄型32
に設けられた通気孔から空気を吹き出して、スピーカ用
防塵ネット成形体3をその雌型31及び雄型32から離
脱させる工程とを有することを特徴とするスピーカ用防
塵ネット成形体の製造方法である。
【0017】かかる第4の本発明によれば、所望3次元
形状のスピーカ用防塵ネット成形体の高形状精度のもの
を、接着剤付き織物及び多数の穿孔を有するプラスチッ
クシートからの一貫生産によって、容易に得ることがで
きる。
【0018】第5の本発明は、図12〜図14に示す如
く、接着剤付き織物1の接着剤層側に多数の穿孔を有す
るプラスチックシート2を、その反対側に空気不透過性
プラスチックシート29をそれぞれ積層して積層シート
LMを得る工程と、その積層シートLMを加熱炉13に
入れて軟化させる工程と、その軟化された積層シートL
Mを両端に荷重を掛けながら上下に配された型38及び
雌型39の間に移動させる工程と、型38及び雌型39
を嵌合させると共に、型38に設けたられた排気用通気
孔40から空気を排気し、且つ、雌型39に設けられた
吸引用通気孔41から空気を吸引して、両端に荷重が掛
けられかた積層シートLMを雌型39内に密着させてそ
の雌型39及び空気圧によって所定時間加圧成形して、
所定形状のスピーカ用防塵ネット成形体3を得る工程
と、型38及び雌型39を離間させると共に、その雌型
39に設けられた通気孔から空気を吹き出して、スピー
カ用防塵ネット成形体3をその雌型39型から離脱させ
る工程とを有することを特徴とするスピーカ用防塵ネッ
ト成形体の製造方法である。
【0019】かかる第5の本発明によれば、所望3次元
形状のスピーカ用防塵ネット成形体の一層高形状精度の
ものを、接着剤付き織物及び多数の穿孔を有するプラス
チックシートからの一貫生産によって、容易に得ること
ができる。
【0020】
【実施例】
〔スピーカ用防塵ネット成形体〕(図1)図1を参照し
て、実施例のスピーカ用防塵ネット成形体を説明する。
このスピーカ用防塵ネット成形体は、例えば、略四角錐
台形状(円錐台形状等のその他の各種の3次元形状が可
能である)を有し、接着剤付き織物1及び多数の穿孔を
有するプラスチックシート2から成る積層シートLMが
所定の形状に加圧成形されて成るものである。この場
合、接着剤付き織物1及び多数の穿孔を有するプラスチ
ックシート2は、いずれが外側及び内側に成っても良
い。
【0021】接着剤付き織物1(図2)は、織物に発泡
剤入りホットメルト接着剤を塗布し、これを170°C
で発泡させたもので、その開口率は5%〜10%であ
る。その織物本体は、例えば、ポリエステル製の40デ
ニール/20フィラメントの織物で、金型に馴染み易く
するために、伸び率は縦横それぞれ50%以上が望まし
く、ここでは縦が81.2%、横が64.5%である。
【0022】多数の穿孔を有するプラスチックシート
(パンチングプラスチックシート)2(図3)は、例え
ば、0.3mm厚のPVC(ポリ塩化ビニル)(CHD
800A 筒中プラスチック製)シートに、防塵効果を
高めるために小さな、例えば、直径が2mmの穿孔を多
数設けたもので、放音性を良好にするためにその開口率
は10%以上が望ましくここでは20%〜30%であ
る。
【0023】接着剤付き織物1及び多数の穿孔を有する
プラスチックシート2から成る積層シートLMは、特開
昭59−145272号公報に開示されており、防塵性
が高く、放音性及び吸音性の良好なものである。
【0024】 〔製造方法1〕(図4及び図5)次に、図4及び図5を
参照して、実施例のスピーカ用防塵ネット成形体の製造
方法1を説明する。図4(A)に示す如く、例えば、そ
れぞれ型形状が略円錐台形で、アルミニューム、鉄等の
熱伝導性の高い金属材料から成る雌金型(上型)17及
び雄金型(下型)18を用意する。これら雄型17及び
雌型18はそれぞれヒータHa、Hbを内蔵している。
【0025】図4(A)に示す如く、接着剤1a付き織
物1及び多数の穿孔を有するプラスチックシート2を重
ねたもの、又は、これらの積層シートLM{その断面を
図4(B)に示す}を、170°C程度に加熱された雄
型18上に載せて、30秒〜60秒の間放置して軟化さ
せる。
【0026】次に、図4(C)に示す如く、接着剤1a
付き織物1或いは/及び多数の穿孔を有するプラスチッ
クシート2又は積層シートLMの周縁(両端のみも可)
にチェーンクランプ16を取り付けて、矢印方向にテン
ションが掛かるように荷重(0.3kg/cm〜0.5
kg/cm)を掛けながら、積層シートLMに皺ができ
難いようにして、それぞれ170°C程度に加熱された
雌型17及び雄型18を嵌合させて、積層シートLMに
10秒間程度、2kg/cm2 程度の圧力を掛ける。図
5に図4(C)の裏面を示し、積層シートLMの周縁の
四角形の4つの辺及び4つの角にそれぞれチェーンクラ
ンプ16が取付けられた、矢印に示すように放射状にテ
ンションが掛けられている。
【0027】しかる後、雌型17及び雄型18を離間さ
せ、直ぐに、又は、両金型17、18の放冷後、得られ
たスピーカ用防塵ネット成形体(図1)を取り出す。
【0028】その後、積層シートLMの周辺を所定の形
状にカットする。
【0029】次に、上述の接着剤付き織物1のその接着
剤(ホットメルト接着剤)及び接着剤付き織物1の製造
方法を説明する。
【0030】ホットメルト接着剤の組成は次の通りであ
る。 〔ホットメルト接着剤の組成〕 ○エチレン−プロピレンラバー ………………… 15
重量部(タフマーP−0680 三井石油化学製) ○エチレン−酢酸ビニル共重合体 ……………… 55
重量部(エバフレックスEV260 三井デュポンポリ
ケミカル製) ○テルペン系樹脂 ………………………………… 30
重量部(YSポリスターT115 安原樹脂製) ○酸化防止剤 …………………………………… 0.5
重量部(アイオノール シエル化学製)
【0031】この組成の原材料をタンブラーでドライブ
レンドし、このブレンドしたものを押出し成形機によっ
て、170°Cで溶融混練した後、紐状に押し出し、こ
の紐状樹脂を水槽内を通過させることによって冷却して
固体化し、その紐状の固体を細かくカットして、ペレッ
ト状接着剤が得られる。このペレット状接着剤を、加熱
炉内で1時間〜2時間程度の間、70°Cで加熱して乾
燥させる。この乾燥したペレット状接着剤を、再度、押
出し成形機よって、Tダイを用いて、50μm〜60μ
m厚のフィルム状にし、このフィルム状接着剤と、60
μm厚の剥離用フィルムとを、120°Cの加熱ロール
にて積層する。
【0032】この積層された接着剤フィルムを、プラス
チックフィルム高速穴穿け機(PM−750型 テック
インター製)に掛けて、直径が3mmの穿孔を、1cm
2 当たり2個〜4個の割合で穿ける。
【0033】こん多数の穿孔を有するプラスチックフィ
ルム(シート)と、上述の接着剤付き編み物とを、14
0°C〜150°Cの加熱ロールを用いて積層し、しか
る後、剥離フィルムを剥がすことにより、接着剤付き織
物を得る。
【0034】 〔製造方法2〕(図6〜図8)次に、図6〜図8を参照
して、実施例のスピーカ用防塵ネット成形体の製造方法
2を説明する。尚、図6はスピーカ用防塵ネット成形体
の製造装置を示す。図6において、4は巻出し機で、ロ
ール5、6よりそれぞれ繰り出された接着剤付き織物1
及び多数の穿孔を有するプラスチックシート2を、ガイ
ドローラ7〜12によって案内させて、接着剤付き織物
1の接着剤層1aが多数の穿孔を有するプラスチックシ
ート2側と成るように積層して、積層シートLMを得
る。
【0035】この積層シートLMを加熱炉13を構成す
る170°Cに加熱されたそれぞれ平板状の上部及び下
部ヒータ14、15の間で約10秒間加熱して軟化させ
る。
【0036】図6及び図7(A)に示す如く、この軟化
された積層シートLMの一部を、その周縁(又は両端)
に取り付けたチェーンクランプ16で保持した状態で、
上下にそれぞれ配された雌型(上型)17及び雄型(下
型)18間に持ち来す。図6に示す如く、これら雌型1
7及び雄型18はヒータ19、20を内蔵して、170
°C程度に加熱される。これら雌型17及び雄型18に
は、スピーカ用防塵ネット成形体3の剥離用の通気孔2
1、22が設けられている。これら雌型17及び雄型1
8はそれぞれ、上部及び下部シリンダー23、24のピ
ストンによって、それぞれ上下に移動せしめられると共
に、成形処理時にその間の被成形物を加圧し得るように
構成されている。尚、25はシャッタクランプで、雌型
17及び雄型18の嵌合時に、チェーンクランプ16と
係合し、これらが共同して積層シートLMに荷重を掛け
る。
【0037】次に、図7(B)に示す如く、雌型17及
び雄型18を、チェーンクランプ16によって保持され
た積層シートLMを挟むように移動させ、積層シートL
Mに皺ができ難いようにチェーンクランプ16及びシャ
ッタクランプ25によって荷重を掛けながら、雌型17
及び雄型18を嵌合させると共に、その間の積層シート
LMに2kg/cm2 程度の圧力を10秒間程度掛け
る。
【0038】しかる後、図8に示す如く、雌型17の剥
離用通気孔21に外部から空気を吹き込んで、雌型17
からスピーカ用防塵ネット成形体3が剥離して、雄型1
8上に残存するようにしながら、雌型17を上昇させ
る。
【0039】そして、図8に示す如く、雌型17を上昇
させた直後、又は、雄型18の放冷後に、雄型18の剥
離用通気孔22に外部から空気を吹き込んで、スピーカ
用防塵ネット成形体3を雄型18から剥離させて取り出
す。
【0040】その後、積層シートLMの周縁を所定の形
状にカットする。
【0041】 〔製造方法3〕(図9〜図11)次に、図9〜図11を
参照して、実施例のスピーカ用防塵ネット成形体の製造
方法3を説明する。尚、図9はスピーカ用防塵ネット成
形体の製造装置を示す。図9において、4は巻出し機
で、ロール29、5、6よりそれぞれ繰り出された空気
不透過性プラスチックシート29、接着剤付き織物1及
び多数の穿孔を有するプラスチックシート2を、ガイド
ローラ30、7〜12によって案内させて、接着剤付き
織物1の接着剤層1aと反対側が空気不透過性プラスチ
ックシート29側と成り、接着剤付き織物1の接着剤層
1aが多数の穿孔を有するプラスチックシート2側と成
るように重ね合わせて、積層シートLMを得る。空気不
透過性プラスチックシート29は、例えば、ポリ塩化ビ
ニルシート(♯224 日東電工製)で、接着剤付き織
物1及び多数の穿孔を有するプラスチックシート2が共
に通気性があるので、これを阻止して、後述する雌型3
1によって容易に吸引され得るようにするためのもので
ある。
【0042】この積層シートLMを、加熱炉13を構成
する160°Cに加熱されたそれぞれ平板状の上部及び
下部ヒータ14、15の間で約10秒間加熱して軟化さ
せる。
【0043】図9及び図10(A)に示す如く、この軟
化された積層シートLMをその一部の周縁(又は両端)
に取り付けたチェーンクランプ16で保持した状態で、
上下にそれぞれ配された雌型(上型)31及び雄型(下
型)(プラグで、金属製であるが木製でも良い)32間
に持ち来す。図9に示す如く、これら雌型31及び雄型
32は図示を省略するもヒータを内蔵しており、それぞ
れ160°C程度に加熱されている。雌型31には、真
空吸着用兼スピーカ用防塵ネット成形体3の剥離用の通
気孔33が設けられている。雌型31の通気孔33と連
通する室31aはパイプ34を通じて真空ポンプ35に
連結されている。これら雌型31及び雄型32はそれぞ
れ、上部及び下部シリンダー23、24のピストンによ
って、それぞれ上下に移動せしめられると共に、成形処
理時にその間の被成形物を加圧し得るように構成されて
いる。尚、25はシャッタクランプで、雌型31及び雄
型32の嵌合時に、チェーンクランプ16と係合し、こ
れらが共同して積層シートLMに荷重を掛ける。
【0044】次に、図10(B)に示す如く、雌型31
及び雄型32を、チェーンクランプ16によって保持さ
れた積層シートLMを挟むように移動させ、積層シート
LMに皺ができ難いように、それぞれチェーンクランプ
16及びシャッタクランプ25によって荷重を掛け、且
つ、真空ポンプ35によって密閉室31a内の空気を吸
引しながら、図11(A)に示す如く、雌型31及び雄
型32を積層シートLMに接近させて雌型31及び雄型
32を嵌合させると共に、その間の積層シートLMに1
0秒間程度、1kg/cm2 程度の圧力を掛けて成形し
て、スピーカ用防塵ネット成形体3を得る。
【0045】しかる後、図11(B)に示す如く、雌型
31、雄型32を離間させたながら真空ポンプ35を送
風ポンプとして作動させて、雌型31の通気孔33に空
気を吹き込んで、雌型31からスピーカ用防塵ネット成
形体3を剥離させて、スピーカ用防塵ネット成形体3を
雌型31及び雄型32から取り出す。
【0046】その後、積層シートLMの周辺を所定の形
状にカットする。尚、スピーカ用防塵ネット成形体3か
ら、空気不透過性プラスチックシート29が剥離除去さ
れる。
【0047】 〔製造方法4〕(図12〜図14)次に、図12〜図1
4を参照して、実施例のスピーカ用防塵ネット成形体の
製造方法4を説明する。尚、図12はスピーカ用防塵ネ
ット成形体の製造装置を示す。図12において、4は巻
出し機で、ロール29、5、6よりそれぞれ繰り出され
たポリ塩化ビニル(PVC)シート、接着剤付き織物1
及び多数の穿孔を有するプラスチックシート2を、ガイ
ドローラ30、7〜12によって案内させて、接着剤付
き織物1の接着剤層1aと反対側がポリ塩化ビニルシー
ト29側と成り、接着剤付き織物1の接着剤層1aが多
数の穿孔を有するプラスチックシート2側と成るように
重ね合わせて、積層シートLMを得る。
【0048】この積層シートLMを加熱炉13を構成す
る170°Cに加熱されたそれぞれ平板状の上部及び下
部ヒータ14、15の間で20秒〜30秒間加熱して軟
化させる。
【0049】図12及び図13(A)に示す如く、この
積層シートLMの一部を、その周縁(又は両端)に取り
付けたチェーンクランプ16で保持した状態で、上下に
それぞれ配された型(上型)38及び雌型(下型)39
間に持ち来す。図12に示す如く、これら型38及び雌
型39は図示を省略するもヒータを内蔵しており、16
0°C程度に加熱される。型38には圧空用通気孔40
が設けられる。雌型39には、排気兼スピーカ用防塵ネ
ット成形体3の剥離用の通気孔41が設けられている。
型38の通気孔40と連通する室38aはパイプ42を
通じて圧空気機器(ポンプ)44に連結されている。雌
型39の通気孔41と連通する室39aはパイプ43を
通じて圧空機器(ポンプ)44に連結されている。これ
ら型38及び雌型39はそれぞれ、上部及び下部シリン
ダー23、24のピストンによって、それぞれ上下に移
動せしめられる。
【0050】次に、図13(B)に示す如く、型38及
び雌型39を積層シートLMに接近させて、型38及び
雌型39を接合させ、その積層シートLMに皺ができ難
いようにチェーンクランプ16及びシャッタクランプ2
5によって荷重を掛けながら、圧空機器44によって数
気圧の空気を型40の圧空用通気孔40から下方に空気
を吹き出すと共に、雌型39の通気孔41から下方に排
気することによって、積層シートLMを雌型39の内面
に吸着させて、雌型39及び空気圧によって積層シート
LMに20秒間程度、3kg/cm2 程度の圧力を掛け
て成形して、スピーカ用防塵ネット成形体3を得る。
【0051】しかる後、図14に示す如く、型38、雌
型39を離間させながら、圧空機器44によって2気圧
〜3気圧の空気を雌型39の通気孔41から上方に吹き
出して、雌型39からスピーカ用防塵ネット成形体3を
剥離させて、スピーカ用防塵ネット成形体3を雌型39
から取り出す。
【0052】その後、積層シートLMの周辺を所定の形
状にカットする。尚、スピーカ用防塵ネット成形体3か
ら、ポリ塩化ビニルシート29が剥離除去される。
【0053】
【発明の効果】上述せる第1の本発明によれば、所望3
次元形状のものが容易に実現できると共に、防塵効果の
大きなスピーカ用防塵ネット成形体を得ることができ
る。
【0054】又、上述せる第2の本発明によれば、所望
3次元形状のスピーカ用防塵ネット成形体の高形状精度
のものを容易に得ることのできるスピーカ用防塵ネット
成形体の製造方法を得ることができる。
【0055】更に、上述せる第3の本発明によれば、所
望3次元形状のスピーカ用防塵ネット成形体の高形状精
度のものを、接着剤付き織物及び多数の穿孔を有するプ
ラスチックシートからの一貫生産によって、容易に得る
ことのできるスピーカ用防塵ネット成形体の製造方法を
得ることができる。
【0056】更に、上述せる第4及び第5の本発明によ
れば、所望3次元形状のスピーカ用防塵ネット成形体の
一層高形状精度のものを、接着剤付き織物及び多数の穿
孔を有するプラスチックシートからの一貫生産によっ
て、容易に得ることのできるスピーカ用防塵ネット成形
体の製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のスピーカ用防塵ネット成形体
を示す断面図
【図2】その実施例のスピーカ用防塵ネット成形体の積
層シートを構成する接着剤付き織物を示す平面図
【図3】その実施例のスピーカ用防塵ネット成形体の積
層シートを構成する多数の穿孔を有するプラスチックシ
ートを示す平面図
【図4】実施例の製造方法1(その1)の工程を示す断
面図
【図5】実施例の製造方法1(その2)の工程を示す断
面図
【図6】実施例の製造方法2(その1)の工程を示す断
面図
【図7】実施例の製造方法2(その2)の工程を示す断
面図
【図8】実施例の製造方法2(その3)の工程を示す断
面図
【図9】実施例の製造方法3(その1)の工程を示す断
面図
【図10】実施例の製造方法3(その2)の工程を示す
断面図
【図11】実施例の製造方法3(その3)の工程を示す
断面図
【図12】実施例の製造方法4(その1)の工程を示す
断面図
【図13】実施例の製造方法4(その2)の工程を示す
断面図
【図14】実施例の製造方法4(その3)の工程を示す
断面図
【符号の説明】
1接着剤付き織物 2穿孔を有するプラスチックシート 3スピーカ用防塵ネット成形体 4巻出し機 5ローラ 6ローラ 7ガイドローラ 8ガイドローラ 9 ガイドローラ 10ガイドローラ 11ガイドローラ 12ガイドローラ 13加熱炉 14上部ヒータ 15下部ヒータ 16チェーンクランプ 17雌型(上型) 18雄型(下型) Haヒータ Hbヒータ 19ヒータ 20ヒータ 21剥離用通気孔 22剥離用通気孔 23上部シリンダー 24下部シリンダー 25シャッタクランプ 28ローラ 29空気不透過性プラスチックシート 30ガイドローラ 31雌型(上型) 31a室 32プラグ 33通気孔 34パイプ 35真空タンク 38型 38a室 39雌型 39a室 40通気孔 41通気孔 42パイプ 43パイプ 44圧空機器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤付き織物及び多数の穿孔を有する
    プラスチックシートから成る積層シートが所定形状に加
    圧成形されて成ることを特徴とするスピーカ用防塵ネッ
    ト成形体。
  2. 【請求項2】 上記接着剤付き織物の織物本体の伸び率
    が50パーセント以上であることを特徴とする請求項1
    記載のスピーカ用防塵ネット成形体。
  3. 【請求項3】 上記多数の穿孔を有するプラスチックシ
    ートの開口率は10パーセント以上であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載のスピーカ用防塵ネット成形
    体。
  4. 【請求項4】 それぞれ上下に配され、それぞれ加熱さ
    れた雌型及び雄型のうちの雄型上に、接着剤付き織物及
    び多数の穿孔を有するプラスチックシート又はこれらの
    積層シートを所定時間載置する工程と、 上記接着剤付き織物或いは上記接着剤付き織物及び多数
    の穿孔を有するプラスチックシートの両方又はこれらの
    積層シートの両端に荷重を掛けながら、上記雌型及び上
    記雄型を嵌合させて、上記雌型及び上記雄型によって、
    上記接着剤付き織物及び多数の穿孔を有するプラスチッ
    クシート又はこれらの積層シートを所定時間加圧して、
    所定形状のスピーカ用防塵ネット成形体を得る工程とを
    有することを特徴とするスピーカ用防塵ネット成形体の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 接着剤付き織物及び多数の穿孔を有する
    プラスチックシートを積層して積層シートを得る工程
    と、 該積層シートを加熱炉に入れて軟化させる工程と、 該軟化された積層シートを両端に荷重を掛けながら上下
    に配された雌型及び雄型の間に移動させる工程と、 上記雌型及び雄型を嵌合させて上記両端に荷重の掛けら
    れた積層シートを所定時間加圧成形して、所定形状のス
    ピーカ用防塵ネット成形体を得る工程とを有することを
    特徴とするスピーカ用防塵ネット成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 接着剤付き織物の接着剤層側に多数の穿
    孔を有するプラスチックシートを、その反対側に空気不
    透過性プラスチックシートをそれぞれ積層して積層シー
    トを得る工程と、 該積層シートを加熱炉に入れて軟化させる工程と、 該軟化された積層シートを両端に荷重を掛けながら上下
    に配された雌型及び雄型の間に移動させる工程と、 上記雌型及び雄型を嵌合させると共に、上記雌型に設け
    られた吸引用通気孔から空気を吸引して、上記両端に荷
    重の掛けられた積層シートを上記空気不透過性プラスチ
    ックシート側から該雌型内に密着させて上記雌型及び雄
    型によって所定時間加圧成形して、所定形状のスピーカ
    用防塵ネット成形体を得る工程と、 上記雌型及び雄型を離間させると共に、該雌型又は雄型
    に設けられた通気孔から空気を吹き出して、上記スピー
    カ用防塵ネット成形体を該雌型及び雄型から離脱させる
    工程とを有することを特徴とするスピーカ用防塵ネット
    成形体の製造方法。
  7. 【請求項7】 接着剤付き織物の接着剤層側に多数の穿
    孔を有するプラスチックシートを、その反対側に空気不
    透過性プラスチックシートをそれぞれ積層して積層シー
    トを得る工程と、 該積層シートを加熱炉に入れて軟化させる工程と、 該軟化された積層シートを両端に荷重を掛けながら上下
    に配された型及び雌型の間に移動させる工程と、 上記型及び雌型を嵌合させると共に、上記型に設けたら
    れた排気用通気孔から空気を排気し、且つ、上記雌型に
    設けられた吸引用通気孔から空気を吸引して、上記両端
    に荷重が掛けられかた積層シートを上記雌型内に密着さ
    せて該雌型及び空気圧によって所定時間加圧成形して、
    所定形状のスピーカ用防塵ネット成形体を得る工程と、 上記型及び雌型を離間させると共に、該雌型に設けられ
    た通気孔から空気を吹き出して、上記スピーカ用防塵ネ
    ット成形体を該雌型から離脱させる工程とを有すること
    を特徴とするスピーカ用防塵ネット成形体の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記接着剤付き織物の織物本体の伸び率
    が50パーセント以上であることを特徴とする請求項4
    〜7のいずれかに記載のスピーカ用防塵ネット成形体の
    製造方法。。
  9. 【請求項9】 上記多数の穿孔を有するプラスチックシ
    ートの開口率は10パーセント以上であることを特徴と
    する請求項4〜8のいずれかに記載のスピーカ用防塵ネ
    ット成形体の製造方法。。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012051355A (ja) * 2010-08-06 2012-03-15 Nagoya Oil Chem Co Ltd 箱型成形物の製造方法、及び容器カバー
JP2016107614A (ja) * 2014-11-26 2016-06-20 勇次 弓木野 熱可塑性シートの成型方法及び熱可塑性シートの成型装置
JP2017043014A (ja) * 2015-08-27 2017-03-02 株式会社クラレ 真空成形用繊維基材シート及び繊維基材成形体の製造方法

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