JPH074514U - 蛍光体を利用した道路標識装置 - Google Patents

蛍光体を利用した道路標識装置

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JPH074514U
JPH074514U JP034698U JP3469893U JPH074514U JP H074514 U JPH074514 U JP H074514U JP 034698 U JP034698 U JP 034698U JP 3469893 U JP3469893 U JP 3469893U JP H074514 U JPH074514 U JP H074514U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】紫外線を照射する照射源を道路標識の外部に設
けることで照射源の取り替え等を容易とする。発色の色
を変更することによって、種々の表示態様を可能とす
る。 【構成】道路を走行する自動車よりも高い位置に設置さ
れる道路標識装置であって、道路標識10で必要とされ
る情報の、一部または全部を蛍光体を用いて描いた蛍光
表示部20にする。蛍光表示部20に紫外線を照射する
照射源30を設ける。異なった蛍光色を呈する蛍光体に
よって描いた蛍光表示部20を用いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は蛍光体を利用した道路標識装置、更に詳しくは道路を走行する自動車 よりも高い位置に設置される道路標識、例えば方向指示表示板、距離指示表示板 あるいは料金所等を指示する場所指示表示板等として利用する道路標識であって 、特に夜間蛍光発色可能とした道路標識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、種々の道路標識が利用されている。 このような道路標識には、ドライバーを幻惑しないこと、及び視認性に優れて いること、が要求されていた。 このような道路標識のうちで、比較的低い位置に設けられている道路標識は、 昼間は太陽光によって認識でき、かつ夜間においては通行する自動車のヘッドラ イトからの光によって認識できるようになっている。したがって、この道路標識 は、ドライバーを幻惑せず、かつ視認性に優れているものとなっていた。
【0003】 ただ道路標識のうちで、道路を走行する自動車よりも高い位置に設置される道 路標識、例えば方向指示表示板、距離指示表示板あるいは料金所等を指示する場 所指示表示板等がある。このような道路標識は、昼間は太陽光によって認識でき るものの、夜間においては通行する自動車のヘッドライトからの光が届かないも のとなっていた。したがって、この道路標識は、このままではドライバーを幻惑 することはないものの、特に夜間の視認性に優れているものとはいえないもので あった。
【0004】 そこで、夜間の視認性を向上させるために、光を当てる必要があるものの、そ の光が走行しているドライバーの目に入ると事故が起きる可能性があることから 、光源を露出させてしまうと、ドライバーを幻惑することともなるので、露出光 源が使用できないこととなっていた。 このようなことから、道路を走行する自動車よりも高い位置に設置される道路 標識は、外面に種々の表示を施した中空箱状に形成され、内部に光源(一般に蛍 光灯)を入れ、昼間は太陽光によって認識でき、夜間は光源を点灯することで認 識できるように形成することで、ドライバーを幻惑せず、かつ視認性に優れてい るものとしていた。
【0005】 また更に、このような道路を走行する自動車よりも高い位置に設置される道路 標識に使用される表示は、一般に緑の地に白色等で指示が示されていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ただこのような従来の道路を走行する自動車よりも高い位置に設置される道路 標識は、露出光源が使用できないために中空箱状に形成され、その内部に光源を 入れて形成されていたために、光源が切れたりしたときの取り替え等が極めて煩 雑なこととなっていた。
【0007】 また更に、従来の道路標識は、一般に緑の地に白色等で指示が示されていた関 係上、高速で走行する際には、見にくい場合も生じていた。 そこで本考案のうちで、請求項1記載の考案は、道路を走行する自動車よりも 高い位置に設置される道路標識装置であって、道路標識に必要とされる情報の一 部または全部を蛍光体を用いて描いた蛍光表示部にし、昼間はこの蛍光表示部を 太陽光で視認し、夜間は紫外線を照射して蛍光発色させることで視認可能に形成 すると共に、紫外線を照射する照射源を道路標識の外部に設けることで照射源の 取り替え等を容易とした道路標識を提供することを目的としたものである。
【0008】 また請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案の目的に加えて、発色の色を 変更することによって、種々の表示態様を可能とした蛍光体を利用した道路標識 を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】 前述した目的を達成するために、本考案のうち請求項1に記載の考案は、道路 を走行する自動車よりも高い位置に設置される道路標識装置であって、道路標識 で必要とされる情報の、一部または全部を蛍光体を用いて描いた蛍光表示部にす ると共に、この蛍光表示部に紫外線を照射する照射源を設けたことを特徴とする 。
【0010】 また請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の考案の構成に加えて、道路標 識で必要とされる情報の一部または全部を、異なった蛍光色を呈する蛍光体によ って描いた蛍光表示部としたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
本考案に係る蛍光体を利用した道路標識は、昼間は蛍光表示部を太陽光で視認 することによって十分種々の表示を認識することが可能なものである。 また夜間においては、照射源から蛍光表示部に紫外線を照射することによって 、蛍光表示部が蛍光発色するので、種々の表示を、目に優しく、かつ明瞭な状態 で認識できるものである。
【0012】 更に、必要とされる情報の一部または全部を、異なった蛍光色を呈する蛍光体 によって描いた蛍光表示部とすることによって、幹線道路と枝道路との区別、あ るいは注意表示の明瞭な視認が行えるものである。
【0013】
【実施例】
以下本考案の一実施例を、図示例に従って説明する。 図1は本考案に係る蛍光体を利用した道路標識装置を示す正面図、図2は同拡 大断面図である。 図において、この道路標識装置は、道路を走行する自動車よりも高い位置に設 置される道路標識装置であって、道路標識10で必要とされる情報の一部または 全部を蛍光体を用いて描いた蛍光表示部20にすると共に、この蛍光表示部20 に紫外線を照射する照射源30を設けたものである。またここで照射源30の上 部にはフード31が設けてある。
【0014】 更に具体的には、この道路標識装置は、道路を走行する自動車よりも高い位置 に設置するために、道路の脇から立設させたポール11の上部に固定されている 。 またこの道路標識装置は、このまま道路を直進すると「東京」に至り、左折す ると「千葉」に至るということを表示している道路標識10を有するものとして 示してある。
【0015】 ここで道路標識10中で必要とされる矢印表示部12及び「東京」、「千葉」 の地名表示部13を除いたバック14の部分を、あらかじめ太陽光の下で緑色を 呈する塗料を用いて描いてある。また矢印表示部12及び「東京」、「千葉」の 地名表示部13については、太陽光の下で白色を呈し、かつ紫外線を照射した際 にも白色を呈する蛍光体を含んだ塗料を用いて描いてあるものである。したがつ てこの実施例では、矢印表示部12及び「東京」、「千葉」の地名表示部13の みが蛍光表示部20といえることになる。
【0016】 したがつて、昼間は緑のバック14に白色の矢印表示部12及び地名表示部1 3を有する道路標識10として視認されこととなる。 また夜間は、照射源30からの紫外線照射によって、蛍光表示部20としての 矢印表示部12及び「東京」、「千葉」の地名表示部13のみが、蛍光発色する こととなる。したがって、夜間は、蛍光発色した矢印表示部12及び「東京」、 「千葉」の地名表示部13のみが浮きあがつたように見えるものである。
【0017】 もちろんこの場合、道路標識10のバック14の部分を、太陽光の下で緑色を 呈し、かつ紫外線を照射した際にも緑色を呈する蛍光体を含んだ塗料を用いて描 くこともできる。この場合には、道路標識10の全面が蛍光表示部20といえる 。 またこの場合には、前述した道路標識10と同様に、昼間は緑のバック14に 白色の矢印表示部12及び地名表示部13を有する道路標識10として視認され る。ただ夜間は、矢印表示部12及び「東京」、「千葉」の地名表示部13のみ でなく、バック14の部分も蛍光発色するので、視認性がより向上する。
【0018】 更に、実施例における千葉方向への矢印及び「千葉」の地名表示のみを、昼間 は青色に見え、かつ蛍光発色した場合にも青色を呈する蛍光体を含んだ塗料を用 いて描くと、白色に蛍光発色する直進した場合の「東京」と明瞭に識別できるの で、視認性がより向上する。 なお以上の説明において、昼間の間に太陽光で認識される色と、蛍光発色した 場合の色とを同色である蛍光体を例として説明したが、異なる色にすることもで きる。
【0019】 またいずれの蛍光体を使用した場合であっても、蛍光発色した色は、明瞭に視 認できるものの、目に優しいので、高速道路等を走っているドライバーのストレ ス解消にも役立つものである。 ここで紫外線照射により発光する表示部を構成する蛍光材料の粉末体としては 、発光の色別に分けると、 白色発光 根本特殊化学(株)製 製品名 ALN−B,YS−A,HG−A 燈火色発光 根本特殊化学(株)製 製品名 YS−A,HG−A 青色発光 根本特殊化学(株)製 製品名 ALN−B 赤色発光 根本特殊化学(株)製 製品名 YS−A 緑色発光 根本特殊化学(株)製 製品名 HG−A があげられる。
【0020】 また道路標識10に前記蛍光表示部20を設けるには、ウレタン樹脂系のイン キ中に、蛍光材料の粉末顔料を、重量比2:1の割合で分散させて、紫外線照射 発光材料を形成する。 次いでこの紫外線照射発光材料を用いて、直接道路標識10に蛍光表示部20 を印刷し、60℃で15分程度乾燥させることによって、塗布固定が行えるもの である。
【0021】 ただこのようにすると、印刷用の印版が必要となったり、乾燥時間を要したり することとなっていた。 そこで例えば、ウレタン樹脂系シートの片面に粘着層を形成すると共に、他面 に紫外線照射発光材料を用いた印刷を施した素材を、色毎に用意し、これを任意 の形に切り抜いて道路標識10に貼ることによって、蛍光表示部20を形成する こともできる。
【0022】 このようにすると、乾燥等を待たず、道路標識10に蛍光表示部20を設ける ことができる。 更に照射源30としては、波長300〜400nmの紫外線ランプを用いてい るものである。具体的には、例えば松下電器産業(株)製のBL−B 15Wの 紫外線ランプを用いることができる。
【0023】 なおここで、照射源30からの紫外線は、可視光の領域からはずれているので 、借りに照射源30からの紫外線が目に入ったとしても、ドライバーには認識で きず、したがつてドライバーを幻惑したりすることがない。 更に実施例では、照射源30を外部露出タイプとして設けたので、照射源30 が切れたりした場合であっても、容易に交換することができる。
【0024】 なお実施例では、照射源30を道路標識10上部に設けた場合を例として説明 したが、例えば地面に照射源30を設けて道路標識10に紫外線を照射したり、 あるいはポール11に照射源30を設けたりするることもできる。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のうちで、請求項1記載の考案は、道路を走行す る自動車よりも高い位置に設置される道路標識装置であって、道路標識に必要と される情報の一部または全部を蛍光体を用いて描いた蛍光表示部にし、昼間はこ の蛍光表示部を太陽光で視認し、夜間は紫外線を照射して蛍光発色させることで 視認可能に形成すると共に、紫外線を照射する照射源を道路標識の外部に設ける ことで照射源の取り替え等を容易としたものである。
【0026】 また請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案の効果に加えて、発色の色を 変更することによって、種々の表示態様を可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る蛍光体を利用した道路標識装置を
示す正面図である。
【図2】本考案に係る蛍光体を利用した道路標識装置を
示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 道路標識 11 ポール 12 矢印表示部 13 地名表
示部 14 バック 20 蛍光表
示部 30 照射源 31 フード

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】道路を走行する自動車よりも高い位置に設
    置される道路標識装置であって、道路標識で必要とされ
    る情報の、一部または全部を蛍光体を用いて描いた蛍光
    表示部にすると共に、この蛍光表示部に紫外線を照射す
    る照射源を設けたことを特徴とする蛍光体を利用した道
    路標識装置。
  2. 【請求項2】道路標識で必要とされる情報の一部または
    全部を、異なった蛍光色を呈する蛍光体によって描いた
    蛍光表示部としたことを特徴とする請求項1記載の蛍光
    体を利用した道路標識装置。
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