JPH074492A - ねじ装置 - Google Patents

ねじ装置

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JPH074492A
JPH074492A JP17083593A JP17083593A JPH074492A JP H074492 A JPH074492 A JP H074492A JP 17083593 A JP17083593 A JP 17083593A JP 17083593 A JP17083593 A JP 17083593A JP H074492 A JPH074492 A JP H074492A
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JP
Japan
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screw
male
male screw
thread
bodies
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Application number
JP17083593A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Kizawa
達夫 鬼沢
Tomoya Abe
倶也 阿部
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MARUTOMO S S KK
Original Assignee
MARUTOMO S S KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動量は変えずに雌ねじ体および雄ねじ体
の長さを短縮することができ、小型、軽量化を図ると共
に、雄ねじ体の回転を防止するための機構、部材等を一
切必要とせず、部品点数の削減および構造の簡素化を可
能にする。 【構成】 雌ねじ体11に右ねじの螺溝16と左ねじの
螺溝17を有するねじ孔12を形成する。一方の雄ねじ
体13に複数個のねじ部21と摺動溝22を周方向に交
互に設け、ねじ部21の外周面に右ねじからなる螺条2
3を形成する。他方の雄ねじ体14に同じく複数個のね
じ部25と摺動溝26を周方向に交互に設け、ねじ部2
5の外周面に左ねじからなる螺条27を形成する。そし
て、両雄ねじ体13,14を雌ねじ体11のねじ孔12
に互いに反対方向から螺合し、ねじ部21,25を相手
側雄ねじ体の摺動溝26,23にそれぞれ摺動自在に嵌
合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雌ねじ体の回転運動に
よって二つの雄ねじ体を同時に互いに接近・離間する方
向に往復直線運動させるねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】雌ねじ体の回転運動によって二つの雄ね
じ体を同時に互いに接近・離間する方向に往復直線運動
させるねじ装置は、各種機器、装置、機構、器具等に応
用されており、その代表的なものとして、ターンバック
ル、カメラのアダプタリング、レベルアジャスタ等が知
られている。ターンバックルは、図12に示すように両
端に右雌ねじと左雌ねじからなるねじ孔を有するナット
1の各ねじ孔にそれぞれ右雄ねじ2と左雄ねじ3が形成
された雄ねじ体4,5をそれぞれ螺合連結し、両雄ねじ
体4,5にロープ、チェーン、針金等をそれぞれ接続
し、ナット1を回転させることにより両雄ねじ体4,5
を互いに接近・離間させ、ロープ、チェーン、針金等の
張力を調節するもので、継手部材として建築、土木関係
等に広く用いられている。カメラのアダプタリングは、
調整リングの回転によって二つの遮光リングを互いに接
近・離間させるものである。レベルアジャスタは精密機
器等の移動台を調整リングの回転によって平行に上下移
動させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなターンバックル、カメラのアダプタリング、レ
ベルアジャスタ等に代表される従来のねじ装置において
は、構造上雌ねじ体の回転によって二つの雄ねじ体を接
近させると、両雄ねじ体が互いに当接するため、雄ねじ
体のストロークを大きくするためには雌ねじ体および雌
ねじ体の長さが長くなり、装置自体が大型、重量化する
という欠点があった。また、カメラのアダプタリングや
レベルアジャスタにおいては、雄ねじ体の回転を防止す
るためにキーおよびキー溝もしくはピンおよび長孔等を
設ける必要があり、構造が複雑化するという問題もあっ
た。
【0004】したがって、本発明は上記したような従来
の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、移動量は変えずに雌ねじ体および雄ねじ体の長さ
を短縮することができ、小型、軽量化を図ると共に、雄
ねじ体の回転を防止するための機構、部材等を一切必要
とせず、部品点数の削減および構造の簡素化を可能にし
たねじ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の本発明に係るねじ装置は、二つの雄ねじ体
と、これら両雄ねじ体に螺合する一つの雌ねじ体とから
なり、この雌ねじ体の回転により前記二つの雄ねじ体を
互いに接近または離間させるねじ装置において、前記二
つの雄ねじ体に、それぞれ周方向に分割された複数個の
ねじ部と相手側雄ねじ体のねじ部が軸線方向に摺動自在
に嵌合する摺動溝とを交互に設けると共に、一方の雄ね
じ体のねじ部外周面には右ねじの螺条を形成し、他方の
雄ねじ体のねじ部外周面には左ねじの螺条を形成し、前
記雌ねじ体には前記両雄ねじ体の螺条が螺合する右ねじ
と左ねじとからなる螺溝を形成したものである。第2の
発明は、第1の発明において、両雄ねじ体は筒状体に形
成されてその周方向に分割されたねじ部の先端面に係止
突起を中心方向にそれぞれ突設し、両雄ねじ体の分離を
防止する分離防止部材を両雄ねじ体のねじ部内周面に沿
って、かつ両雄ねじ体の係止突起間に位置させて配設し
たものである。第3の発明は、第1の発明において、一
方の雄ねじ体のねじ部先端面に一部が摺動溝の一部に臨
む分離防止部材を配設し、他方の雄ねじ体は円筒状に形
成されてその周方向に分割されたねじ部の先端面に前記
分離防止部材の前記摺動溝に臨む部分の内側面に当接係
合し得る係止突起を中心方向に突設したものである。
【0006】
【作用】雌ねじ体の右ねじの螺溝と左ねじの螺溝は互い
に交差するため、溝幅および溝深さがそれぞれ変化す
る。このため雌ねじ体の互いに交差する両螺溝のうち雄
ねじ体の螺条と接触しねじ機能を果たす部分は軸線方向
のずれが零で本来の溝幅と溝深さを有する部分のみで1
条ねじの場合は2箇所、2条ねじの場合は4箇所と極端
に少なく、条数が増えれば増える程増加する。このねじ
機能を有する螺溝部分は両方の雄ねじ体に対して共通に
ねじ機能を果たす。このようなことから2つの雄ねじ体
は雌ねじ体の螺溝に簡単に螺合する。また、二つの雄ね
じ体は、それぞれ周方向に分割され互いに噛合う複数個
のねじ部を有し、これらのねじ部は雌ねじ体の回転によ
り前記雌ねじ体の螺溝のねじ機能を果たす部分と交互に
螺合するため、雌ねじ体を回転させると、二つの雄ねじ
体は互いに接近もしくは離間する方向に同時にかつ確実
に移動する。この時、ねじ部と摺動溝は互いに軸線方向
に摺動自在に嵌合することでキーとキー溝の役目を果た
し、両雄ねじ体の回転を防止する。分離防止部材は、両
雄ねじ体が離間する方向に最大ストローク移動した際、
係止突起に当接することでねじ部が摺動溝から抜け出す
のを防止する。言い換えれば二つの雄ねじ体の分離を防
止する。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明をターンバックルに適用
した場合の一実施例を示す分解斜視図、図2は同バック
ルの断面図である。これらの図において、全体を符号1
0で示すターンバックルは、1つの雌ねじ体11と、こ
の雌ねじ体11のねじ孔12に共通に螺合される二つの
雄ねじ体13,14の3部材で構成されている。この場
合、雌ねじ体11および雄ねじ体13,14は、図12
に示したナット1および雄ねじ体4,5にそれぞれ対応
していることはいうまでもない。
【0008】雌ねじ体11は、適宜板厚を有する円板状
に形成されて中央に貫通形成されたねじ孔12を有し、
外周面には回転操作時の滑りを防止するセレーション1
5が軸線方向に形成されている。ねじ孔12には右ねじ
の螺溝16と左ねじの螺溝17が同一ピッチで形成され
ている。右ねじの螺溝16と左ねじの螺溝17は同一種
のものであればメートルねじ、ウイットねじ、ユニファ
イねじ、角ねじ等なんでもよく、また1条ねじに限ら
ず、2条ねじ、3条ねじ、さらには多条ねじであっても
よい。特に、条数が多ければ多いほど雄ねじ体13,1
4との接触部位(後述する)が増加するためガタ付きが
少なく、円滑に移動させることができる。
【0009】一方の雄ねじ体13は、雄螺子部13A
と、この雄螺子部13Aの雌ねじ体11とは反対側の面
の中央に一体に連設された連結部13Bとで構成されて
いる。雄螺子部13Aは、略全長にわたって周方向に分
割された複数個、例えば4つのねじ部21からなり、ね
じ部21間に摺動溝22が設けられている。ねじ部21
の外周面には前記雌ねじ体11の右ねじからなる螺条1
6に螺合する右ねじからなる螺条23が形成されてい
る。このような螺条23は、雄螺子部13Aに摺動溝2
2を加工形成した後、転造、ねじ切り旋盤、ダイス等に
よって一気に形成される。摺動溝22は、十字状に形成
されることにより互いに直交し、また雄螺子部13Aの
中心において互いに連通している。ねじ部21の外周の
周方向の長さと摺動溝22の溝幅Dは必ずしも等しくす
る必要はなく、本実施例においてはねじ部21の周方向
長さを摺動溝22の溝幅Dより大きく設定した例を示し
ている。連結部13Bにはロープ等が挿通される挿通孔
24が形成されている。
【0010】他方の雄ねじ体14は、十字状の棒状体に
形成されることにより、周方向に等間隔をおいて配列さ
れた互いに直交する4つの突条体がねじ部25を構成し
ており、これらねじ部25間のV字状溝が摺動溝26を
形成している。ねじ部25の周面には前記雌ねじ体11
の左ねじからなる螺条17に螺合する左ねじの螺条27
が形成されている。このような螺条27は、前記一方の
雄ねじ体13の螺条23と同様、丸棒の周面に4つの摺
動溝26を加工形成して十字状の棒状体とした後、転
造、ねじ切り旋盤、ダイス等によって一気に形成され
る。ねじ部25は、その幅(厚み)D1 が前記一方の雄
ねじ体13の摺動溝22の溝幅Dと略等しいか若干小さ
く設定されることにより、図2に示すように雌ねじ体1
1のねじ孔12に螺合された状態において前記一方の雄
ねじ体13の摺動溝22に軸線方向に摺動自在に嵌合す
る。またこの嵌合により一方の雄ねじ体13のねじ部2
1も他方の雄ねじ体14の摺動溝26に軸線方向に摺動
自在に嵌合し、これによって両雄ねじ体13,14が噛合
う。なお、一方の雄ねじ体13のねじ部21および摺動
溝22と他方の雄ねじ体14のねじ部25および摺動溝
26の長さは略等しい。また、雄ねじ体14の雌ねじ体
11とは反対側端面には挿通孔28を有する板状の連結
部29が一体に突設されている。
【0011】このような構成において、2つの雄ねじ体
13,14は雌ねじ体11のねじ孔12に互いに反対側
から螺合され、ねじ部が相手側雄ねじ体の摺動溝にそれ
ぞれ嵌合することで互いに噛合う。図2実線はこの状態
を示す。ねじ部21,25と摺動溝22,26が完全に
嵌合すると、雌ねじ体11は両雄ねじ体13,14のね
じ部21,25の略中央に位置する。この状態におい
て、雌ねじ体11を図1の矢印A方向(緩み方向)に回
転させると、二つの雄ねじ体13,14は図2の二点鎖
線で示すように互いに後退移動、すなわち離間する方向
に等距離移動する。この時、二つの雄ねじ体13,14
のねじ部21,25と摺動溝22,26はキーおよびキ
ー溝として機能し、両雄ねじ体13,14の回転を防止
する。両雄ねじ体13,14を離間する方向に移動させ
た後雌ねじ体11を締め方向(矢印B方向)に回転させ
ると、両雄ねじ体13,14は再び接近する方向に移動
して図2実線で示す状態に戻る。
【0012】かくしてこのような構成からなるターンバ
ックル10においては、2つの雄ねじ体13、14の噛
合い長さL、言い換えれば略1つの雄ねじ体のねじ部2
1または25の長さだけ図12に示した従来装置に比べ
て短くすることができる。また雌ねじ体11の長さも、
2つの雄ねじ体13,14が共通に螺合する1つのねじ
孔12を備えるだけでよいため、ねじ部21または25
より短くすることができる。
【0013】次に、雌ねじ体11のねじ孔12に二つの
雄ねじ体13,14を螺合することができる理由および
二つの雄ねじ体13,14を同時に接近・離間する方向
に直線移動させることができる理由を説明する。
【0014】図3は雌ねじ体の右ねじと左ねじからなる
螺溝16,17が形成されたねじ孔12の展開図、図4
は同ねじ孔12の展開斜視図、図5は二つの雄ねじ体1
3,14のねじ部21,25と摺動溝22,26が互い
に噛み合っている様子を示す展開図である。図3および
図4は雌ねじ体のねじ孔にそれぞれ同一ピッチの右ねじ
からなる1条の螺溝16と左ねじからなる1条の螺溝1
7を形成した場合を示す。螺条16と17のタップ立て
開始位置は下孔の周方向任意位置とされるが、図におい
ては同一位置(0°位置)から形成した場合を示す。図
5は二つの雄ねじ体13,14のねじ部21,25と摺
動溝22,26の幅を全て等しくして嵌合させた場合を
示す。
【0015】図3および図4において、雌ねじ体11の
右ねじの螺溝16と左ねじの螺溝17は互いに交差・連
通することから溝幅、溝深さが変化し、実質的に1つの
溝を構成し、二つの雄ねじ体13,14に対して共通の
螺溝を提供する。螺溝16,17は、雌ねじ体11の軸
線方向に対するずれが零となる0°(360°)および
180°の位置において正規の深さおよび幅を有し、9
0°および270°の位置において略半分の深さおよび
溝幅を有し、45,135,225°および315°の
位置において略4/5の深さでW型となる。但し、ここ
でいう溝深さとは螺溝の斜面を形成する後述する山の部
分31の稜線からの深さで、下孔からの深さは全周にわ
たって等しい。
【0016】前記山部分31は底辺の形状がa,b,
c,d(図4)の細長い菱形からなる角錐形の山を形成
しており、図3に斜線を施した三角形の部分が、螺溝1
6,17の形成によっては除去されなかった0°(36
0°),45°,90°,135°,180°,225
°,270°,315°位置における山の断面形状を示
す。この山の部分31は、2つの螺溝16,17の軸線
方向のずれが零となる0°(360°)および180°
の位置において最大高さ、90°および270°の位置
において略半分の高さおよび幅、45°,135°,2
25°および315°の位置において略4/5の高さお
よび幅を有する。山の部分31の中央、すなわちbとd
間の幅は、正規の幅、換言すれば螺溝16,17のピッ
チと等しく、aとcの間の距離がねじ孔12の内周長さ
L0 と等しく、山の頂点Eと各点b,dを結ぶ稜線3
5,36のみが各雄ねじ体13,14のねじ山と接触す
る。稜線35,36は周方向(図4左右方向)の傾きが
零で、aとcを結ぶ直線は雌ねじ体11の軸線と直交し
ている。
【0017】この場合、山の部分31は、1条からなる
右ねじの螺溝16と左ねじの螺溝17を形成した場合、
周方向に半ピッチずれた2つの山が軸線方向に交互に並
設、換言すれば千鳥状に形成される。山の部分31は、
ねじの条数を増やすと増加し、2条からなる右ねじの螺
溝16と左ねじの螺溝17を形成した場合は、図6に示
すように雌ねじ体11の軸線と直交する1つの直線上に
2つ形成され、3条からなる右ねじの螺溝16と左ねじ
の螺溝17を形成した場合は、図7に示すように雌ねじ
体11の軸線と直交する1つの直線上に3つ形成され
る。このためねじの条数を増やすと山の頂点Eと各点
b,dを結ぶ稜線35,36(図4)の数も増え、各雄
ねじ体13,14のねじ山との接触点が増加する。
【0018】このような雌ねじ体11において、二つの
雄ねじ体13,14を雌ねじ体11に螺合する場合、先
ずいずれか一方、例えば雄ねじ体13を雌ねじ体11の
ねじ孔12に螺合する。この時、雄ねじ体13のねじ部
21を雌ねじ体11のねじ孔12の一方の開口端に当接
させてゆっくり締め込み方向(右方向)に回転させて、
右ねじからなる螺溝16とねじ部21の右ねじからなる
螺条23との螺合位置を探る。この螺合位置は雌ねじ体
11(もしくは雄ねじ体13)を、締め込み方向に最大
一回転(一条ねじの場合)させることで簡単に見つける
ことができ、螺合位置が分かれば雄ねじ体13をそのま
ま雌ねじ体11にねじ込むことができる。次に、雌ねじ
体11のねじ孔12にもう一方の雄ねじ体14を、前記
雄ねじ体13とは反対側から螺合する。この時、雄ねじ
体13のねじ部21の先端部をねじ孔12の内部に位置
させておき、雄ねじ体14のねじ部25の先端面を雌ね
じ体11のねじ孔12の雄ねじ体13とは反対側の開口
部に当てて締め込み方向(左方向)に回転させ、左ねじ
からなる螺溝17とねじ部25の左ねじからなる螺条2
7との螺合位置を探る。この螺合位置も上記と同様に雄
ねじ体14を締め込み方向に最大一回転させることで簡
単に見つけることができ、螺合位置が分かれば雄ねじ体
14をそのまま雌ねじ体11にねじ込むことができる。
雄ねじ体14をねじ込んでいくとその先端面が雄ねじ体
13の先端面に当接するが、この直前において雄ねじ体
13と雄ねじ体14のねじ部21と摺動溝26および摺
動溝22とねじ部25を互いに一致させ、一方の雄ねじ
体13を手で持って雌ねじ体11を締め込み方向(図1
B方向)に回転させると、山の部分31のねじ機能を果
たす0°および180°位置の稜線35が他方の雄ねじ
体14の180°ずれた2つのねじ部25の螺条27を
押圧するため、雄ねじ体14が一定距離前進移動し、雌
ねじ体11が一定角度回転すると次の2つのねじ部25
の螺条27が前記稜線35の位置に移動してきて押圧さ
れる。この結果、雄ねじ体14は連続的に前進移動して
ねじ部25が一方の雄ねじ体13の摺動溝22に嵌合
し、また一方の雄ねじ体13のねじ部21が他方の雄ね
じ体14の摺動溝26に嵌合し、両雄ねじ体13、14
が噛合う。この時、雌ねじ体11は0°,180°位置
の稜線36が一方の雄ねじ体13の180°ずれた2つ
のねじ部21の螺条23と接触するため、空転せずねじ
部21の中央側に回転移動する。この結果、2つの雄ね
じ体13,14は雌ねじ体11のねじ孔12に共通に螺
合される。二つの雄ねじ体13,14が噛み合った図2
の状態において、雌ねじ体11を図1矢印A方向に回転
させると、今度は山の部分31のねじ機能を果たす0°
および180°位置の稜線36が他方の両雄ねじ体14
の180°ずれた2つのねじ部25の螺条27を押圧す
るため、雄ねじ体14は後退移動、すなわち一方の雄ね
じ体13から離間する方向に移動する。二つの雄ねじ体
13,14が噛み合った状態において、雄ねじ体14を
手で持って雌ねじ体11を矢印A方向に回転させた場合
は山の部分31の稜線35が一方の雄ねじ体13の18
0°ずれた2つのねじ部21の螺条23を押圧するた
め、一方の雄ねじ体13は他方の雄ねじ体14から離間
する方向に移動する。つまり、雌ねじ体11の螺溝1
6,17は二つの雄ねじ体13,14に対して共通にね
じ機能を果たすものであり、結果として、両雄ねじ体1
3,14を接近・離間させることができる。
【0019】図8は本発明をカメラのアダプターリング
に適用した場合の分解斜視図、図9は一部破断正面図で
ある。これらの図において、40は調整リング、41,
42は遮光リング、43は両遮光リング41,42の分
離を防止する防止部材としての線ばねである。調整リン
グ40は筒状体に形成されて、内周面にn条の右ねじの
螺溝44と同じくn条の左ねじの螺溝45が形成されて
いる。一方の遮光リング41は円筒状に形成されて、周
方向に分割された4つのねじ部46と摺動溝47が交互
に形成され、ねじ部46の外周面には調整リング40の
n条の右ねじからなる螺溝44に螺合するn条の右ねじ
からなる螺条48が形成されている。また各ねじ部46
の先端面には係止突起50が中心方向に向かって突設さ
れている。他方の遮光リング42は同じく円筒状に形成
されて、周方向に分割された4つのねじ部51と摺動溝
52が交互に形成され、ねじ部51の外周面には調整リ
ング40のn条からなる左ねじの螺溝45に螺合するn
条の左ねじからなる螺条53が形成されている。また各
ねじ部51の先端面には係止突起54が中心方向に突設
されている。線ばね43は一部が切欠き開放したリング
からなり、二つの遮光リング41,42が調整リング4
0のねじ孔に螺合され互いに噛み合った後、これら両リ
ング41,42のねじ部46,51の内周面に沿って挿
入配置され、両係止突起50,54間に位置される。な
お、調整リング40および遮光リング41,42は上記
実施例における雌ねじ体11および雄ねじ体13,14
にそれぞれ対応しているので、ここではこれ以上の説明
を省略する。
【0020】このような構成において、調整リング40
を緩み方向に回転させて両遮光リング41,42を離間
する方向に最大距離移動させると両係止突起50,54
が互いに近接対向して線ばね43を挾む。したがって、
二つの遮光リング41,42は分離されず、調整リング
40から脱落することはない。
【0021】図10は本発明をレベルアジャスタに適用
した場合の分解斜視図、図11は一部破断正面図であ
る。これらの図において、60は調整リング、61,6
2は雄ねじ体、63は調整リング60のハンドル、64
は両雄ねじ体61,62の分離を防止する防止部材とし
ての座金、65は座金64を雄ねじ体61に固定するた
めのビスである。調整リング60は筒状体に形成され
て、内周面にn条の右ねじの螺溝67と同じくn条の左
ねじの螺溝68が形成されている。
【0022】一方の雄ねじ体61は十字状に形成され
て、周方向に分割された4つのねじ部69と摺動溝70
を有し、ねじ部69の外周面には調整リング60のn条
の右ねじからなる螺溝67に螺合するn条の右ねじから
なる螺条71が形成されている。また雄ねじ体61の先
端面中央には前記ビス65がねじ込まれるねじ孔72が
形成されている。他方の雄ねじ体62は円筒状に形成さ
れて、周方向に分割された4つのねじ部73と摺動溝7
4が交互に形成され、ねじ部73の外周面には調整リン
グ60のn条からなる左ねじの螺溝68に螺合するn条
の右ねじからなる螺条75が形成されている。また各ね
じ部73の先端部内側面には係止突起76が中心方向に
突設されている。そして、他方の雄ねじ体62には不図
示の移動台が取付けられる。
【0023】座金64は、二つの雄ねじ体61,62が
調整リング60のねじ孔に螺合されて互いに噛み合った
後、他方の雄ねじ体62の中心孔に挿入されて一方の雄
ねじ体61の先端面にビス65によって固定される。座
金64は、外径が前記ねじ部73の内径より小さく、か
つ係止突起76の隙間間隔dより大きく設定されてお
り、一方の雄ねじ体61の先端面に固定されると、一部
周面が摺動溝70に臨む。したがって、調整リング60
を緩み方向に回転させて両雄ねじ体61,62を離間す
る方向に最大距離移動させると図11に示すように座金
64の内側面外周部が係止突起76の内側面に当接係合
するため、二つの雄ねじ体61,62が分離することは
ない。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るねじ装
置によれば、構造簡易にして大きな移動量にも拘らず雌
ねじ体および雄ねじ体の長さを短縮することができ、小
型、軽量化を図ることができる。またねじ部と摺動溝が
回転防止機構を構成しているため、キーおよびキー溝等
を設ける必要がなく、部品点数の削減および構造の簡素
化を可能にしたねじ装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をターンバックルに適用した場合の一実
施例を示す分解斜視図である。
【図2】同バックルの断面図である。
【図3】雌ねじ体の右ねじと左ねじからなる螺溝が形成
されたねじ孔の展開図である。
【図4】ねじ孔の展開斜視図である。
【図5】二つの雄ねじ体のねじ部と摺動溝が互いに噛み
合っている様子を示す展開図である。
【図6】2条ねじを形成した実施例を示すねじ孔の展開
図である。
【図7】3条ねじを形成した実施例を示すねじ孔の展開
図である。
【図8】本発明をカメラのアダプターリングに適用した
場合の分解斜視図である。
【図9】一部破断正面図である。
【図10】本発明をレベルアジャスタに適用した場合の
分解斜視図である。
【図11】一部破断正面図である。
【図12】従来のターンバックルの斜視図である。
【符号の説明】
1 ナット 2 右ねじ 3 左ねじ 4 雄ねじ体 5 雄ねじ体 11 雌ねじ体 12 ねじ孔 13 雄ねじ体 14 雄ねじ体 16 螺溝 17 螺溝 21 ねじ部 22 摺動溝 23 螺条 25 ねじ部 26 摺動溝 27 螺条 40 調整リング 41 遮光リング 42 遮光リング 43 線ばね 50 係止突起 54 係止突起 60 調整リング 61 雄ねじ体 62 雄ねじ体 64 座金 76 係止突起

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの雄ねじ体と、これら両雄ねじ体に
    螺合する一つの雌ねじ体とからなり、この雌ねじ体の回
    転により前記二つの雄ねじ体を互いに接近または離間さ
    せるねじ装置において、 前記二つの雄ねじ体に、それぞれ周方向に分割された複
    数個のねじ部と相手側雄ねじ体のねじ部が軸線方向に摺
    動自在に嵌合する摺動溝とを交互に設けると共に、一方
    の雄ねじ体のねじ部外周面には右ねじの螺条を形成し、
    他方の雄ねじ体のねじ部外周面には左ねじの螺条を形成
    し、前記雌ねじ体には前記両雄ねじ体の螺条が螺合する
    右ねじと左ねじとからなる螺溝を形成したことを特徴と
    するねじ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のねじ装置において、両雄
    ねじ体は筒状体に形成されてその周方向に分割されたね
    じ部の先端面に係止突起を中心方向にそれぞれ突設し、
    両雄ねじ体の分離を防止する分離防止部材を両雄ねじ体
    のねじ部内周面に沿って、かつ両雄ねじ体の係止突起間
    に位置させて配設したことを特徴とするねじ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のねじ装置において、一方
    の雄ねじ体のねじ部先端面に一部が摺動溝の一部に臨む
    分離防止部材を配設し、他方の雄ねじ体は円筒状に形成
    されてその周方向に分割されたねじ部の先端面に前記分
    離防止部材の前記摺動溝に臨む部分の内側面に当接係合
    し得る係止突起を中心方向に突設したことを特徴とする
    ねじ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001300778A (ja) * 2000-04-14 2001-10-30 Amino:Kk リンク式サーボプレス
JP2009041287A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Fuji Bolt Seisakusho:Kk 鉄筋の連結構造
JP2015019525A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 ミネベア株式会社 ブラシ付き直流モータ
CN110410456A (zh) * 2019-06-25 2019-11-05 咸阳宝石钢管钢绳有限公司 一种免浇铸梨型索节及其装配方法

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