JPH0744425U - 使い捨てオムツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】腰囲り部が着用者の当該部位に密接してそこか
ら排泄液が漏れることがない使い捨てオムツの提供。 【構成】腰囲り部におけるトップシート部分２ａとバッ
クシート部分３ａとの間に弾性部材７を介在させ、腰囲
り部におけるバックシート部分３ａを同じく腰囲り部に
おけるトップシート部分２ａよりも長く延出させるとと
もに、この延出部分３ｂを内側に折り返してトップシー
ト部分２ａに固定してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、広い意味での使い捨てのオムツ、さらに詳しくは、一般の使い捨て オムツ、いわゆるトレニングパンツなど、排泄物を受承しその液状分を吸収する ための使い捨てオムツに関する。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

従来、使い捨てオムツにおいて、腰囲り部および脚囲り部に弾性部材を取り付 けたものが実用に供されている。この弾性部材は、トップおよびバックシートの 外縁から内側へ引っ込んだ部位のそれらシートの間に接着剤を介して取り付けて ある。このように、弾性部材をトップおよびバックシートの外縁から内側へ引っ 込んだ部位に取り付けてあるのは、高速量産すべきこの種の物品においては、該 外縁ぎりぎりに弾性部材を位置させて接着剤で取り付けることが実際上困難であ るからである。

【０００３】 しかし、このように弾性部材を取り付けた物品は、該弾性部材からトップおよ びバックシートの外縁（広幅シート切断によって生じた縁）が延出し、この延出 部分が弾性部材の収縮力で不規則な比較的大きい皺を形成するから、体裁が悪く いかにも低廉な物品との印象を需要者に与えるばかりでなく、着用中にこの延出 部分が外側へめくれたり、この延出部分におけるトップおよびバックシートの間 から排泄物が漏れることも少なくない。

【０００４】 本考案の目的は、オムツの着用時に、弾性部材を取り付けた腰囲り部における トップおよびバックシート部分の前記外縁が露出することがなくきめの細かい均 一なギャザーが生じ、しかも排泄液が漏れることが少ない使い捨てオムツを提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 前記目的を達成するための本考案は、透液性トップシートと、不透液性バック シートと、該両シートの間に介在させた吸液性コアと、腰囲り部における該両シ ート部分の間に介在させた第１の弾性部材と、脚囲り部における該両シート部分 の間に介在させた第２の弾性部材とを有する使い捨てオムツを前提とする。

【０００６】 本考案は、前記前提において、前記腰囲り部における前記バックシート部分を 同じく腰囲り部における前記トップシート部分よりも長く延出させるとともに、 この延出部分を内側に折り返して該トップシート部分に固定し、前記腰囲り部に おける前記第１の弾性部材の外側縁と該腰囲り部における外側縁との間隔を１０ ｍｍ以下にしてあることを特徴とする。

【０００７】

【作用、効果】

前記構成を有する本考案オムツによれば、腰囲り部においては、腰囲り部にお けるバックシート部分を内側に折り返してトップシート部分に固定してあるから 、腰囲り部における外縁部は、トップおよびバックシートの切断縁が露出しない 構造である袋状になっている。したがって、この外縁部にはきめのこまかい実質 的に均一なギャザーが生じ、着用中における体裁がきわめて良好であることはも ちろん、この外縁部が皮膚に弾性的に密着し、この外縁部と皮膚との間およびト ップおよびバックシートの間からの排泄物の漏れを防止することができる。

【０００８】 こうした作用、効果は、腰囲り部における第１の弾性部材の外側縁と腰囲り部 における外側縁との間隔を１０ｍｍ以下にすることで、一層優れたものとなる。

【０００９】

【実施例】

図面を参照して、使い捨てトレニングパンツを例にとり、本考案の実施例を説 明すると、以下のとおりである。

【００１０】 図１において、パンツ１は、透液性トップシート２と不透液性バックシート３ との間に吸液性コア４を介在させてあって、腰囲り部５と、一対の脚囲り部６と を有している。腰囲り部５、脚囲り部６には、後記弾性部材を配置してある。

【００１１】 図２に示すように、腰囲り部５におけるバックシート部分３ａをトップシート 部分２ａよりも長く延出させてあり、トップシート部分２ａと、その延出部分３ ｂを除くバックシート部分３ａとの間の所与域にわたって複数本の弾性部材７を その長さ方向へ伸長させて接着剤を介して並列に取り付け、この延出部分３ｂを 内側に折り返してトップシート部分２ａに接着剤または溶着手段で固定してある 。

【００１２】 弾性部材７は、その材質およびその本数のいかんを問わないが、所与幅を有す る１本であってもよく、こうした比較的幅の広いものとしては、たとえば、発泡 ポリウレタンなどのスポンジ質のものが好ましい。

【００１３】 弾性部材７の外側縁と腰囲り部５の断面Ｕ字状の外側縁５ａとの間隔Ｌは１０ ｍｍ以下であることが、外側縁に優れたきめの細かいギャザーを生じさせるうえ で必要である。間隔Ｌが１０ｍｍ以上であると、間隔Ｌが１０ｍｍ以下である場 合に比較して、その部分が弾性部材７の収縮力をそれだけ低下させるばかりでな く、外側縁５ａに生じるギャザーが不規則で大きくなる。

【００１４】 脚囲り部６は、従来の開放型使い捨てオムツと同様に股下区域の外側縁近傍に おけるトップおよびバックシート２，３部分の間に単に弾性部材１０を接着剤を 介して介在させてあるが、腰囲り部５と同様に構成してもよい。

【００１５】 トップシート２は縦横伸縮性不織布から構成してある。バックシート３は縦横 伸縮性不織布とその内面に接着剤または溶着手段で間欠的に接合した縦横伸縮性 プラスチックまたは合成ゴムフィルム（図示せず）とから構成してあることが好 ましく、こうしてあると、前記延出部分３ｂを折り返して固定してあるから、腰 囲り部５の伸縮弾性力が強くなり、それだけ強く密着させることができる。

【００１６】 なお、実施例のパンツ１は、テープファスナーで腰囲り部を締結する従来の開 放型使い捨てオムツの形態を有する積層体の股下区域の対向側部、すなわち、脚 囲り部６を除いて該積層体の対向側縁部をヒートシールで接合してある。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体の斜視図。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図。

【符号の説明】

１ オムツ（パンツ） ２ トップシート ３ バックシート ４ コア ５ 腰囲り部 ６ 脚囲り部 ７ 第１の弾性部材 １０ 第２の弾性部材 Ｌ 間隔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透液性トップシートと、不透液性バックシ
   ートと、該両シートの間に介在させた吸液性コアと、腰
   囲り部における該両シート部分の間に介在させた第１の
   弾性部材と、脚囲り部における該両シート部分の間に介
   在させた第２の弾性部材とを有する使い捨てオムツにお
   いて、 前記腰囲り部における前記バックシート部分を同じく腰
   囲り部における前記トップシート部分よりも長く延出さ
   せるとともに、この延出部分を内側に折り返して該トッ
   プシート部分に固定してあり、前記腰囲り部における前
   記第１の弾性部材の外側縁と該腰囲り部における外側縁
   との間隔を１０ｍｍ以下にしてあることを特徴とする前
   記オムツ。