JPH0744026B2 - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
- Publication number
- JPH0744026B2 JPH0744026B2 JP61080732A JP8073286A JPH0744026B2 JP H0744026 B2 JPH0744026 B2 JP H0744026B2 JP 61080732 A JP61080732 A JP 61080732A JP 8073286 A JP8073286 A JP 8073286A JP H0744026 B2 JPH0744026 B2 JP H0744026B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion beam
- slit
- disk
- ion
- mass analysis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、イオンビームを走査せずに、ウエハを装着
したディスクを回転および並進させるいわゆるメカニカ
ルスキャン方式のイオン注入装置に関し、特に、ディス
クに照射されるイオンビームの位置ずれ防止手段の改良
に関する。
したディスクを回転および並進させるいわゆるメカニカ
ルスキャン方式のイオン注入装置に関し、特に、ディス
クに照射されるイオンビームの位置ずれ防止手段の改良
に関する。
メカニカルスキャン方式のイオン注入装置には、質量分
析磁石によるイオンビームの偏向面に沿う方向にディス
クを並進(往復直線運動)させるものと、上記方向とは
直角方向にディスクを並進させるものとがあり、この発
明は前者の改良に関する。
析磁石によるイオンビームの偏向面に沿う方向にディス
クを並進(往復直線運動)させるものと、上記方向とは
直角方向にディスクを並進させるものとがあり、この発
明は前者の改良に関する。
前者のようなイオン注入装置の一例を第3図に、そのデ
ィスクの一例を第4図に示す。イオン源2から引き出さ
れたイオンビーム4は、分析管8を有する質量分析磁石
6およびその下流側の注入室(真空室)10内に設けられ
た分析スリット12を通して質量分析され、図示しないフ
ァラデー系等を通って、ディスク16aまたは16bに装着さ
れた複数枚のウエハ18に順次照射される。尚、第3図中
の20および22は真空排気装置であり、24〜26はゲート弁
である。
ィスクの一例を第4図に示す。イオン源2から引き出さ
れたイオンビーム4は、分析管8を有する質量分析磁石
6およびその下流側の注入室(真空室)10内に設けられ
た分析スリット12を通して質量分析され、図示しないフ
ァラデー系等を通って、ディスク16aまたは16bに装着さ
れた複数枚のウエハ18に順次照射される。尚、第3図中
の20および22は真空排気装置であり、24〜26はゲート弁
である。
ウエハ18は、より具体的には、この例では2枚のディス
ク16a、16bの表面の同一半径上にそれぞれ複数枚ずつ装
着されており、当該ウエハ18にイオン注入するに際して
は、ディスク16aの端部の一部が、注入室10に隣接する
予備室(真空室)14aから注入室10内に位置するように
移動される。そしてその状態で、ディスク16aは、図示
しない機構によって、例えば矢印Aのように高速回転さ
せられると共に、矢印Bのように、質量分析磁石6によ
るイオンビーム4の偏向面(この例では紙面に沿う面)
に沿う方向にかつイオンビーム4に対してほぼ垂直に並
進させられ、これによってディスク16aに装着された各
ウエハ18に順次イオン注入が行われる。その後、ディス
ク16aの全てが予備室14a内に位置するように移動し、こ
れに代わってディスク16bの端部が注入室10内に位置す
るように移動し、前記同様ディスク16bに装着されたウ
エハ18にイオン注入か行われる。
ク16a、16bの表面の同一半径上にそれぞれ複数枚ずつ装
着されており、当該ウエハ18にイオン注入するに際して
は、ディスク16aの端部の一部が、注入室10に隣接する
予備室(真空室)14aから注入室10内に位置するように
移動される。そしてその状態で、ディスク16aは、図示
しない機構によって、例えば矢印Aのように高速回転さ
せられると共に、矢印Bのように、質量分析磁石6によ
るイオンビーム4の偏向面(この例では紙面に沿う面)
に沿う方向にかつイオンビーム4に対してほぼ垂直に並
進させられ、これによってディスク16aに装着された各
ウエハ18に順次イオン注入が行われる。その後、ディス
ク16aの全てが予備室14a内に位置するように移動し、こ
れに代わってディスク16bの端部が注入室10内に位置す
るように移動し、前記同様ディスク16bに装着されたウ
エハ18にイオン注入か行われる。
ちなみに、ディスク16a、16bに照射されるイオンビーム
4の形状は一般的に、例えば第4図に示すように、ディ
スク16a、16bの矢印Bのような並進方向に細い縦長の形
状をしている。これは、分析スリット12の開口部12sの
形状が、イオンビーム4を効率良く質量分析するため
に、質量分析磁石6によるイオンビーム4の偏向方向に
細い縦長の形状をしているからである(第2図参照)。
4の形状は一般的に、例えば第4図に示すように、ディ
スク16a、16bの矢印Bのような並進方向に細い縦長の形
状をしている。これは、分析スリット12の開口部12sの
形状が、イオンビーム4を効率良く質量分析するため
に、質量分析磁石6によるイオンビーム4の偏向方向に
細い縦長の形状をしているからである(第2図参照)。
そして上記の場合、ディスク16a、16bの矢印Bのような
並進運動の速度vは、よく知られているように、ディス
ク16aまたは16bに照射されるイオンビーム4のビーム電
流Iに基づいて、 v=k・I/R ・・・(1) が常に成立するように、例えばコンピュータ等を有する
制御手段によって制御される。ここでkは定数であり、
Rはディスク16aまたは16bの中心とそこに照射されるイ
オンビーム4の中心との間の距離である。上記(1)式
は、ディスク16a、16b上のいかなる位置のウエハ18にも
均一にかつ正しい注入量のイオン注入が行われる条件で
ある。
並進運動の速度vは、よく知られているように、ディス
ク16aまたは16bに照射されるイオンビーム4のビーム電
流Iに基づいて、 v=k・I/R ・・・(1) が常に成立するように、例えばコンピュータ等を有する
制御手段によって制御される。ここでkは定数であり、
Rはディスク16aまたは16bの中心とそこに照射されるイ
オンビーム4の中心との間の距離である。上記(1)式
は、ディスク16a、16b上のいかなる位置のウエハ18にも
均一にかつ正しい注入量のイオン注入が行われる条件で
ある。
上記(1)式における定数kは、イオンビーム4のディ
スク並進方向の位置が常に所定の一定位置であるとして
求められるものである。ところが、運転条件を変える等
のためにイオン源2における引出し電極の水平位置や質
量分析磁石6における磁束密度の設定を変える等する
と、イオンビーム4の偏向後の軌道が変わってディスク
並進方向の位置が正規の位置とならず、その位置から+
δまたは−δだけずれることがあり(第4図中のイオン
ビーム4′および4″参照)、当該ずれ(±δ)は、特
にここで取り上げているようなタイプのイオン注入装置
においては比較的大きなものとなる。
スク並進方向の位置が常に所定の一定位置であるとして
求められるものである。ところが、運転条件を変える等
のためにイオン源2における引出し電極の水平位置や質
量分析磁石6における磁束密度の設定を変える等する
と、イオンビーム4の偏向後の軌道が変わってディスク
並進方向の位置が正規の位置とならず、その位置から+
δまたは−δだけずれることがあり(第4図中のイオン
ビーム4′および4″参照)、当該ずれ(±δ)は、特
にここで取り上げているようなタイプのイオン注入装置
においては比較的大きなものとなる。
そうなると、ディスク16a、16bの並進速度vは、本来上
記(1)式の値であるべきものが、 v=k・I/(R±δ) ・・・(2) となってしまい、その結果ウエハ18に対するイオン注入
が均一に行われなくなり、例えばウエハ面内における注
入量のパターンに傾斜が生じたりする。
記(1)式の値であるべきものが、 v=k・I/(R±δ) ・・・(2) となってしまい、その結果ウエハ18に対するイオン注入
が均一に行われなくなり、例えばウエハ面内における注
入量のパターンに傾斜が生じたりする。
そこでこの発明は、ディスクに照射されるイオンビーム
のディスク並進方向における位置ずれを防止する手段を
設けることによって、ウエハに対するイオン注入の均一
性を向上させることを主たる目的とする。
のディスク並進方向における位置ずれを防止する手段を
設けることによって、ウエハに対するイオン注入の均一
性を向上させることを主たる目的とする。
この発明のイオン注入装置は、前述したような質量分析
磁石と分析スリットとの間に、イオンビームを位置決め
するための位置決めスリットであってその開口部が、質
量分析磁石によるイオンビームの偏向方向に細い縦長の
形状をしているものを設けたことを特徴とする。
磁石と分析スリットとの間に、イオンビームを位置決め
するための位置決めスリットであってその開口部が、質
量分析磁石によるイオンビームの偏向方向に細い縦長の
形状をしているものを設けたことを特徴とする。
質量分析磁石からのイオンビームは、前後2箇所の、共
に質量分析磁石によるイオンビームの偏向方向に細い縦
長の開口部を有する位置決めスリットと分析スリットと
を通過することになるため、分析スリットを通過後のイ
オンビームの当該偏向方向における軌道はほぼ一義的に
定まる。ディスクは質量分析磁石によるイオンビームの
偏向面に沿う方向にかつイオンビームに対してほぼ垂直
に並進させられるが、この並進方向は取りも直さず、上
記両スリットによってビーム軌道がほぼ一義的に定めら
れる方向であるので、上記両スリットによって、ディス
クに照射されるイオンビームのディスク並進方向におけ
る位置ずれを防止することができる。
に質量分析磁石によるイオンビームの偏向方向に細い縦
長の開口部を有する位置決めスリットと分析スリットと
を通過することになるため、分析スリットを通過後のイ
オンビームの当該偏向方向における軌道はほぼ一義的に
定まる。ディスクは質量分析磁石によるイオンビームの
偏向面に沿う方向にかつイオンビームに対してほぼ垂直
に並進させられるが、この並進方向は取りも直さず、上
記両スリットによってビーム軌道がほぼ一義的に定めら
れる方向であるので、上記両スリットによって、ディス
クに照射されるイオンビームのディスク並進方向におけ
る位置ずれを防止することができる。
第1図はこの発明の一実施例に係るイオン注入装置を部
分的に切り欠いて示す平面図であり、第2図は第1図の
位置決めスリットおよび分析スリットの一例をイオンビ
ーム進行方向に見て示す斜視図である。第3図および第
4図と同一または同等部分には同一符号を付してその説
明を省略する。
分的に切り欠いて示す平面図であり、第2図は第1図の
位置決めスリットおよび分析スリットの一例をイオンビ
ーム進行方向に見て示す斜視図である。第3図および第
4図と同一または同等部分には同一符号を付してその説
明を省略する。
この実施例においては、質量分析磁石6と分析スリット
12との間であって注入室10の入口部付近に、イオンビー
ム4を位置決めするための位置決めスリット28を設けて
いる。この位置決めスリット28の開口部28sは、第2図
にも示すように、質量分析磁石6によるイオンビーム4
の偏向方向に細い縦長の形状をしている。位置決めスリ
ット28を質量分析磁石6と分析スリット12との間に設け
るのは、後述するようにイオンビーム4の位置決め精
度を良くするためには分析スリット12と位置決めスリツ
ト28とはできるだけ離す方が良いけれども、分析スリッ
ト12の下流側には通常前述したファラデー系等の機器
(図示省略)が設置されるのでスペースがあまり取れな
い、位置決めスリット28が後述するようにイオン源2
からのガス流のダンパー作用もするのでできるだけ上流
側が良い、等の理由による。
12との間であって注入室10の入口部付近に、イオンビー
ム4を位置決めするための位置決めスリット28を設けて
いる。この位置決めスリット28の開口部28sは、第2図
にも示すように、質量分析磁石6によるイオンビーム4
の偏向方向に細い縦長の形状をしている。位置決めスリ
ット28を質量分析磁石6と分析スリット12との間に設け
るのは、後述するようにイオンビーム4の位置決め精
度を良くするためには分析スリット12と位置決めスリツ
ト28とはできるだけ離す方が良いけれども、分析スリッ
ト12の下流側には通常前述したファラデー系等の機器
(図示省略)が設置されるのでスペースがあまり取れな
い、位置決めスリット28が後述するようにイオン源2
からのガス流のダンパー作用もするのでできるだけ上流
側が良い、等の理由による。
上記スリット12、28の位置関係等の一例を第2図を参照
して詳述する。イオンビーム4は、質量分析磁石6を通
過することによって通常その偏向方向に(場合によって
は更に偏向方向とは直角方向にも)集束される。その中
心軸を30で示す。そして、分析スリット12はその分析性
能を良くするため、通常、イオンビーム4が集束される
位置付近に、その開口部12sの中心が中心軸30とほぼ一
致するように設けられる。そして、当該開口部12sの幅W
1および高さH1は、通常、所定質量のイオンビーム4の
広がりを考慮してその通過を妨げない最小のものとされ
る。
して詳述する。イオンビーム4は、質量分析磁石6を通
過することによって通常その偏向方向に(場合によって
は更に偏向方向とは直角方向にも)集束される。その中
心軸を30で示す。そして、分析スリット12はその分析性
能を良くするため、通常、イオンビーム4が集束される
位置付近に、その開口部12sの中心が中心軸30とほぼ一
致するように設けられる。そして、当該開口部12sの幅W
1および高さH1は、通常、所定質量のイオンビーム4の
広がりを考慮してその通過を妨げない最小のものとされ
る。
一方、位置決めスリット28は、分析スリット12の上流側
に、その開口部28sの中心がイオンビーム4の中心軸30
とほぼ一致するように設けられる。そして当該開口部28
sの幅W2および高さH2も、その位置での所定質量のイオ
ンビーム4の広がりを考慮してその通過を妨げない最小
のものとするのが好ましい。従って、通常は例えば、W2
>W1、H2≧H1とされる。
に、その開口部28sの中心がイオンビーム4の中心軸30
とほぼ一致するように設けられる。そして当該開口部28
sの幅W2および高さH2も、その位置での所定質量のイオ
ンビーム4の広がりを考慮してその通過を妨げない最小
のものとするのが好ましい。従って、通常は例えば、W2
>W1、H2≧H1とされる。
以上の構成によれば、質量分析磁石6からのイオンビー
ム4は、前後2箇所の、共に質量分析磁石6によるイオ
ンビーム4の偏向方向に細い縦長の開口部を有する位置
決めスリット28と分析スリット12とを通過することにな
るため、分析スリット12を通過後のイオンビーム4の当
該偏向方向における軌道はほぼ一義的に定まる。前述し
たようにディスク16a、16bは質量分析磁石6によるイオ
ンビーム4の偏向面に沿う方向にかつイオンビーム4に
対してほぼ垂直に並進させられるが、この並進方向は取
りも直さず、上記両スリット28、12によってビーム軌道
がほぼ一義的に定められる方向であるので、上記両スリ
ット28、12によって、ディスク16a、16bに照射されるイ
オンビーム4のディスク並進方向における位置ずれを防
止することができる。その場合、イオンビーム4の位置
決め精度を良くするためには、位置決めスリット28は分
析スリット12とできるだけ離して設けるのが好ましく、
そのためにこの実施例では前述したように注入室10の入
口部付近に設けている。
ム4は、前後2箇所の、共に質量分析磁石6によるイオ
ンビーム4の偏向方向に細い縦長の開口部を有する位置
決めスリット28と分析スリット12とを通過することにな
るため、分析スリット12を通過後のイオンビーム4の当
該偏向方向における軌道はほぼ一義的に定まる。前述し
たようにディスク16a、16bは質量分析磁石6によるイオ
ンビーム4の偏向面に沿う方向にかつイオンビーム4に
対してほぼ垂直に並進させられるが、この並進方向は取
りも直さず、上記両スリット28、12によってビーム軌道
がほぼ一義的に定められる方向であるので、上記両スリ
ット28、12によって、ディスク16a、16bに照射されるイ
オンビーム4のディスク並進方向における位置ずれを防
止することができる。その場合、イオンビーム4の位置
決め精度を良くするためには、位置決めスリット28は分
析スリット12とできるだけ離して設けるのが好ましく、
そのためにこの実施例では前述したように注入室10の入
口部付近に設けている。
以上の結果、運転条件を変える等によって質量分析磁石
6からのイオンビーム4の軌道が多少ずれても、ディス
ク16a、16b上でのイオンビーム4のディスク並進方向の
位置ずれ(±δ)は防止される。その結果、常に上記
(1)式のような制御が行われるようになり、ウエハ18
に対するイオン注入の均一性、例えばウエハ面内におけ
る注入量の均一性等が向上する。また、注入量のバッチ
間のばらつきも少なくなり、注入再現性も向上する。
6からのイオンビーム4の軌道が多少ずれても、ディス
ク16a、16b上でのイオンビーム4のディスク並進方向の
位置ずれ(±δ)は防止される。その結果、常に上記
(1)式のような制御が行われるようになり、ウエハ18
に対するイオン注入の均一性、例えばウエハ面内におけ
る注入量の均一性等が向上する。また、注入量のバッチ
間のばらつきも少なくなり、注入再現性も向上する。
しかも、位置決めスリット28は、イオン源2からのガス
流のダンパーとしても働き、それよりも下流側のビーム
ラインの真空度が良くなるという効果もある。即ち、イ
オン源2からは一般的に、イオンビーム4以外に、プラ
ズマ化されていない生ガス等が不可避的に出てくるけれ
ども、従来は当該ガス流がイオンビーム4の経路を進ん
で注入室10にまで達し、そこの真空度を悪化させるとい
う問題があった。ところが上記位置決めスリット28を設
けると、そこでのガス流に対するコンダクタンスが大幅
に低下するので、イオン源2からのガス流は位置決めス
リット28の上流側で阻止され、これが例えば真空排気装
置20によって排出される等する。従って、位置決めスリ
ット28よりも下流側のビームラインの真空度が良くな
り、その結果イオンビーム4の中性化によるロスが減っ
て、イオン注入量の精度が向上する。従ってこの点から
も、位置決めスリット28は分析スリット12のできるだけ
上流側に設けるのが好ましいと言える。
流のダンパーとしても働き、それよりも下流側のビーム
ラインの真空度が良くなるという効果もある。即ち、イ
オン源2からは一般的に、イオンビーム4以外に、プラ
ズマ化されていない生ガス等が不可避的に出てくるけれ
ども、従来は当該ガス流がイオンビーム4の経路を進ん
で注入室10にまで達し、そこの真空度を悪化させるとい
う問題があった。ところが上記位置決めスリット28を設
けると、そこでのガス流に対するコンダクタンスが大幅
に低下するので、イオン源2からのガス流は位置決めス
リット28の上流側で阻止され、これが例えば真空排気装
置20によって排出される等する。従って、位置決めスリ
ット28よりも下流側のビームラインの真空度が良くな
り、その結果イオンビーム4の中性化によるロスが減っ
て、イオン注入量の精度が向上する。従ってこの点から
も、位置決めスリット28は分析スリット12のできるだけ
上流側に設けるのが好ましいと言える。
尚、以上においてはディスクが2枚の装置を例示したけ
れども、この発明はそのようなものに限定されるもので
はなく、ディスクが1枚であっても良いのは勿論であ
る。
れども、この発明はそのようなものに限定されるもので
はなく、ディスクが1枚であっても良いのは勿論であ
る。
以上のようにこの発明においては、質量分析磁石からの
イオンビームは、前後2箇所の、共に質量分析磁石によ
るイオンビームの偏向方向に細い縦長の開口部を有する
位置決めスリットと分析スリットとを通過することにな
るため、分析スリットを通過後のイオンビームの当該偏
向方向における軌道はほぼ一義的に定まる。ディスクは
質量分析磁石によるイオンビームの偏向面に沿う方向に
かつイオンビームに対してほぼ垂直に並進させられる
が、この並進方向は取りも直さず、上記両スリットによ
ってビーム軌道がほぼ一義的に定められる方向であるの
で、上記両スリットによって、デイスクに照射されるイ
オンビームのディスク並進方向における位置ずれを防止
することができる。その結果、ディスクの並進運動速度
vの上記式v=k・I/Rに基づく制御が常に正しく行わ
れるようになり、ウエハに対するイオン注入の均一性が
向上する。また、注入量のバッチ間のばらつきも少なく
なり、注入再現性も向上する。
イオンビームは、前後2箇所の、共に質量分析磁石によ
るイオンビームの偏向方向に細い縦長の開口部を有する
位置決めスリットと分析スリットとを通過することにな
るため、分析スリットを通過後のイオンビームの当該偏
向方向における軌道はほぼ一義的に定まる。ディスクは
質量分析磁石によるイオンビームの偏向面に沿う方向に
かつイオンビームに対してほぼ垂直に並進させられる
が、この並進方向は取りも直さず、上記両スリットによ
ってビーム軌道がほぼ一義的に定められる方向であるの
で、上記両スリットによって、デイスクに照射されるイ
オンビームのディスク並進方向における位置ずれを防止
することができる。その結果、ディスクの並進運動速度
vの上記式v=k・I/Rに基づく制御が常に正しく行わ
れるようになり、ウエハに対するイオン注入の均一性が
向上する。また、注入量のバッチ間のばらつきも少なく
なり、注入再現性も向上する。
また、位置決めスリットがイオン源からのガス流のダン
パーとしても作用するため、それより下流側の真空度が
良くなり、イオンビームの中性化が防止されてイオン注
入量の精度等も向上する。
パーとしても作用するため、それより下流側の真空度が
良くなり、イオンビームの中性化が防止されてイオン注
入量の精度等も向上する。
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン注入装置を
部分的に切り欠いて示す平面図である。第2図は、第1
図の位置決めスリットおよび分析スリットの一例をイオ
ンビーム進行方向に見て示す示す斜視図である。第3図
は、従来のイオン注入装置の一例を部分的に切り欠いて
示す平面図である。第4図は、第3図のディスクの一例
を示す概略平面図である。 2……イオン源、4……イオンビーム、6……質量分析
磁石、12……分析スリット、16a,16b……ディスク、18
……ウエハ、28……位置決めスリット。
部分的に切り欠いて示す平面図である。第2図は、第1
図の位置決めスリットおよび分析スリットの一例をイオ
ンビーム進行方向に見て示す示す斜視図である。第3図
は、従来のイオン注入装置の一例を部分的に切り欠いて
示す平面図である。第4図は、第3図のディスクの一例
を示す概略平面図である。 2……イオン源、4……イオンビーム、6……質量分析
磁石、12……分析スリット、16a,16b……ディスク、18
……ウエハ、28……位置決めスリット。
Claims (1)
- 【請求項1】イオン源から引き出されたイオンビーム
を、質量分析磁石およびその下流側の分析スリットを通
して質量分析した後、回転および質量分析磁石によるイ
オンビームの偏向面に沿う方向にかつイオンビームに対
してほぼ垂直に並進させられるディスクに装着されたウ
エハに照射してイオン注入する装置であって、分析スリ
ットの開口部が、質量分析磁石によるイオンビームの偏
向方向に細い縦長の形状をしており、かつディスクの並
進運動速度vが、イオンビームのビーム電流をI、ディ
スクの回転中心からディスクに照射されるイオンビーム
の中心までの距離をR、定数をkとした場合、v=k・
I/Rを満たすように制御されるものにおいて、質量分析
磁石と分析スリットとの間に、イオンビームを位置決め
するための位置決めスリットであってその開口部が、質
量分析磁石によるイオンビームの偏向方向に細い縦長の
形状をしているものを設けたことを特徴とするイオン注
入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61080732A JPH0744026B2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61080732A JPH0744026B2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | イオン注入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62237655A JPS62237655A (ja) | 1987-10-17 |
JPH0744026B2 true JPH0744026B2 (ja) | 1995-05-15 |
Family
ID=13726549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61080732A Expired - Lifetime JPH0744026B2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0744026B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2648642B2 (ja) * | 1990-04-17 | 1997-09-03 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | 巾広ビームでイオンインプランテーションを行なう方法及び装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4017403A (en) * | 1974-07-31 | 1977-04-12 | United Kingdom Atomic Energy Authority | Ion beam separators |
JPS5569370U (ja) * | 1978-11-08 | 1980-05-13 |
-
1986
- 1986-04-08 JP JP61080732A patent/JPH0744026B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62237655A (ja) | 1987-10-17 |
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