JPH0743753B2

JPH0743753B2 - 外観検査装置

Info

Publication number: JPH0743753B2
Application number: JP60156795A
Authority: JP
Inventors: 素春本多
Original assignee: ニチデン機械株式会社
Priority date: 1985-07-15
Filing date: 1985-07-15
Publication date: 1995-05-15
Anticipated expiration: 2010-05-15
Also published as: JPS6217882A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は文字や図形などのパターン認識におけるビデ
オ信号の２値化方法に関する。

従来の技術各種製造産業界においては製造設備の自動化、製品の高
品質化の要求に応じて、製造設備へのパターン認識技術
の採用が益々増える傾向にある。このパターン認識技術
は半導体技術を応用して対象物の印刷文字、図形や外
観、表面状態などを電気的処理して認識し、製造の自動
化や製品の高品質化などに役立たせる技術で、一般的に
印刷文字、図形などをTVカメラ（テレビジョンカメラ）
で撮像して得たビデオ信号を２値化し、この２値化信号
をコンピュータで処理することで行われている。

このパターン認識におけるビデオ信号の２値化方法の従
来例を第５図乃至第７図を参照して説明する。第５図に
おいて、（１）はTVカメラで、パターン認識の対象物
（２）を撮像して得たビデオ信号（ａ）が次の２値化回
路（３）に出力される。対象物（２）は例えば第６図に
示すような文字（４）が印刷されたもので、この文字
（４）の大きさ、印刷の良し悪しなどをビデオ信号
（ａ）の２値化処理を介して判断している。２値化回路
（３）は、ビデオ信号（ａ）を増幅するOPアンプ（５）
と、増幅されたビデオ信号（ａ）のレベルと２値化する
ための基準レベル値であるスレッシュホールド値S_o（以
下スレッシュ値と略記する）とを比較して出力するコン
パレータ（６）で構成され、コンパレータ（６）から出
力される２値化信号（ｂ）はコンピュータの処理回路
（７）に入力される。

いまTVカメラ（１）が第６図の矢印線上を走査して得た
ビデオ信号（ａ）が第７図の波形（イ）の如くなるとす
ると、このビデオ信号（ａ）の中間レベル、又はその近
傍レベルにスレッシュ値S_oが設定されて、コンパレータ
（６）はビデオ信号（ａ）のレベルがスレッシュ値S_oを
超えた時に例えば第７図の波形（ロ）に示すようにハイ
レベルの論理信号１を出力し、ビデオ信号（ａ）のレベ
ルがスレッシュ値S_o以下であると、ロウレベルの論理信
号Ｏを出力する。この信号１と０の２値化信号（ｂ）は
処理回路（７）で例えば次のように処理される。

処理回路（７）における（８）はテレビモニタ用ビデオ
信号生成部で、２値化信号（ｂ）から対象物（２）の画
像をモニタテレビ（図示せず）に映すための回路であ
る。（９）はモニタテレビの１フレーム分毎のビデオ信
号を記憶するフレームメモリ部である。（10）はコンピ
ュータのCPU（中央演算処理装置）で、２値化信号
（ｂ）から対象物（２）の文字（４）を判読して良否判
定等を下す。（11）はコンパレータ（６）のスレッシュ
値S_oを決めるD/Aコンバータで、CPU（10）にて制御され
る。つまり、対象物（２）のパターン認識の精度はビデ
オ信号（ａ）に対するスレッシュ値S_oのレベルの設定に
大きく左右されるので、パターン認識が高精度に行える
ようスレッシュ値S_oを決め、以後この決められたスレッ
シュ値S_oでパターン認識が行われる。

発明が解決しようとする問題点このようなビデオ信号をそのレベルが１つの基準レベル
より高いか低いかで２値化する方法には次の問題があっ
た。

例えば上記対象物（２）の文字（４）が印刷されたもの
で、その一部ににじみやかすれなどの印刷不良部分（1
2）が在り、この印刷不良部分（12）でのビデオ信号
（ａ）が第７図の波形（イ）の（ａ′）で示すように中
間レベルの近くで乱れるとすると、この不良部分（12）
におけるビデオ信号（ａ′）よりスレッシュ値S_oを大き
く設定すれば、印刷不良部分（12）は文字（４）の無い
部分と同じように処理され、逆にビデオ信号（ａ′）よ
りスレッシュ値S_oを小さく設定すれば印刷不良部分（1
2）は文字（４）の他の部分と同じように処理されて、
結果的に文字（４）ににじみやかすれなどの印刷不良部
分（12）の有無や大きさ形状は、設定したスレッシュ値
S_oよりビデオ信号のレベルが高いか低いかだけを検出す
るだけで、あいまいな判定であった。

また印刷文字、図形のパターン認識の他に、機械部品な
どのワークの形状や寸法などを外観検査する時にも、ワ
ークのビデオ信号を２値化することが行われている。こ
のような場合はワークの表面の汚れなどがビデオ信号の
中間レベルの近くにノイズ信号として現れる。しかし、
上述と同様にビデオ信号の１つの基準レベルに対する２
値化処理ではワークの表面の汚れなどの検出が難しい。

そこでパターン認識される対象物の画像からその濃淡信
号を抽出して、この濃淡信号から対象物の印刷文字、図
形の不良箇所や汚れなどを検出することが一部で行われ
ている。しかし、この濃淡画像にて処理する装置は高価
であり、また情報量が多くて処理の高速化が難しいとい
った非実用的な問題があった。

問題点を解決するための手段本発明はパターン認識におけるビデオ信号の中間レベル
近くの信号にパターン認識される対象物の汚れ等の従来
認識の対象外にあったものの成分が含まれていることに
鑑みてなされたもので、対象物を撮像するTVカメラと、
このTVカメラからのビデオ信号を増幅するOPアンプと、
このOPアンプで増幅された前記ビデオ信号を２値化する
複数の２値化回路と、前記対象物の画像をモニタテレビ
に映すためのビデオ信号生成部と、前記モニタテレビの
１フレーム分毎のビデオ信号を記憶するフレームメモリ
部と、前記２値化回路からの２値化画像を認識処理する
CPUと、このCPUで制御されて前記２値化回路の各々のス
レッシュホールド値を決める複数のD/Aコンバータとを
具備した外観検査装置であって、前記各２値化回路は前
記ビデオ信号が入力される２個１組の第１、第２コンパ
レータと、これらのコンパレータの出力が入力される排
他論理和回路で構成され、前記ビデオ信号のレベルの中
間値Sxに対し、１番目の２値化回路の第１、第２コンパ
レータのそれぞれのスレッシュホールド値S1、S2はS1＞
Sx＞S2の関係に、２番目の２値化回路の第１、第２コン
パレータのそれぞれのスレッシュホールド値S3、S4はS1
＞S3＞Sx＞S4＞S2の関係に、以下同様に３番目の２値化
回路の第１、第２コンパレータのそれぞれのスレッシュ
ホールド値S5、S6はS1＞S3＞S5＞Sx＞S6＞S4＞S2の関係
に設定され、前記ビデオ信号をこれら２値化レベルによ
り段階的に２値化して中間レベル画像の差異を検知する
ことを特徴とする外観検査装置を提供する。

作用上記のようにすると、コンパレータの出力信号の排他論
理和からはビデオ信号の中間レベル近くの信号のみが抽
出される。換言するとビデオ信号はその中間レベル近く
の信号とそれ以外の信号で２値化されて、ビデオ信号の
中間レベル近くの信号に含まれるパターン認識対象物の
印刷文字のにじみ等の不良部分や汚れなどが簡単に確実
に検出される。

実施例以下、具体的実施例を第１図乃至第３図を参照して説明
する第１図は本発明の原理的な説明を行なうための回路図で
あって、（13）は対象物（２）を撮像したTVカメラ
（１）のビデオ信号（ａ）を２値化する２値化回路、
（14）は２値化回路（13）で２値化された信号（ｃ）を
処理する処理回路である。

２値化回路（13）はビデオ信号（ａ）を増幅するOPアン
プ（15）と、増幅されたビデオ信号（ａ）が入力される
２個１組の第１、第２コンパレータ（16）（17）と、各
コンパレータ（16）（17）の出力が入力される排他論理
和回路（以下EX−OR回路と称す）（18）で構成される。
各コンパレータ（16）（17）は互いに異なるスレッシュ
値S₁、S₂を持ち、各コンパレータ（16）（17）はビデオ
信号（ａ）とスレッシュ値S₁、S₂を比較してハイレベル
からロウレベルの論理信号を出力し、EX−OR回路（18）
は両コンパレータ（16）（17）の出力信号が論理信号で
１と０の場合にのみハイレベルの論理信号を出力する。

処理回路（14）は一般的なもので、例えば第５図の処理
回路（７）と同様に、ビデオ信号生成部（19）と、フレ
ームメモリ部（20）と、CPU（21）及びCPU（21）で制御
されて上記スレッシュ値S₁、S₂を決めるD/Aコンバータ
（22）（22）で構成される。

いま第２図の波形（イ）に示すようにビデオ信号（ａ）
が得られて、そのレベルが中間値がSxとすると、第１、
第２コンパレータ（16）（17）のスレッシュ値S₁、S₂は
S₁＞Sx＞S₂の関係で、S₁、S₂が共にSxに近い値に設定さ
れて、ビデオ信号（ａ）は次のように２値化される。即
ち、第１コンパレータ（16）はビデオ信号（ａ）をその
レベルがスレッシュ値S₁より大きい場合にのみ論理信号
１を出力して２値化し、他方、第２コンパレータ（17）
はビデオ信号（ａ）をそのレベルがスレッシュ値S₂より
大きい場合にのみ論理信号１を出力して２値化する。従
って、第１コンパレータ（16）は第２図の波形（ハ）に
示すようにビデオ信号（ａ）の中間レベル近くのものを
除いたハイレベルのときに論理信号１を出力し、第２コ
ンパレータ（17）は第２図の波形（ニ）に示すようにビ
デオ信号（ａ）の中間レベル近くのものを含むハイレベ
ルのときに論理信号１を出力する。この第１、第２コン
パレータ（16）（17）の出力をEX−OR回路（18）に入力
して排他論理和をとると、EX−OR回路（18）の出力は第
２図の波形（ホ）で示すようにビデオ信号（ａ）の２つ
のスレッシュ値S₁、S₂の間の中間レベルのものだけが抽
出された形となる。このEX−OR回路（18）の２値化信号
（ｃ）は第６図に示した対象物（２）の文字（４）の印
刷不良部分（12）に相当する信号であり、この２値化信
号（ｃ）の処理で印刷不良部分（12）の有無、大小関
係、位置などが明確に検知される。

対象物（２）のパターン画像が基準スレッシュ値Sxを中
間値として、上位スレッシュ値S1,下位スレッシュ値S2
の範囲で２値化されても画像パターンにおいては差異の
表れない範囲での最大値・最小値である上記スレッシュ
値S1、S2を予め決めておき、前記排他論理和にて２値化
された画像データを面積計測することにより差異を検知
するものである。これにより狭い範囲での２値化画像に
よる画像の差異を画像解析することとなり、狭い範囲で
のパターン（しみ・汚れ・傷）の存在の状態を検査した
こととなる。このように、基準スレッシュ値Sxの方向に
上位スレッシュ値S1、下位スレッシュ値S2の値を決め中
間レベルの画像データを抽出したことにより、各スレッ
シュ値による対象物（２）のパターン画像の微小な差異
のレベルの程度、差異の有無、画像の安定度の把握・パ
ターン状態（しみ・汚れ・傷等）を検出項目として区別
して判別するなど画像品質の評価を行なうことができ
る。上位スレッシュ値S1、下位スレッシュ値S2は最大値
・最小値よりも基準スレッシュ値に近い固定値で画像解
析を行なうことで画像品質の評価を行なうことも勿論可
能である。

第３図はビデオ信号（ａ）の上記原理による２値化を複
数に段階的に行うようにしたものの一例を示す回路図
で、第１図の２値化回路（13）の他にビデオ信号（ａ）
を夫々単独に２値化する別の２値化回路（13′）（1
3″）…を追加したものである。この各２値化回路（1
3）（13′）（13″）…は夫々に同じ回路構成のもの
で、各々一対あるコンパレータ（16）（17）、（16）
（17）、…のスレッシュ値S₁、S₂、S₃、…は異なる。例
えば２番目の２値化回路（13′）のスレッシュ値S₃、S₄
は第４図に示すようにS₁＞S₃＞Sx＞S₄＞S₂の関係に、３
番目の２値化回路（13″）のスレッシュ値S₅、S₆はS₃＞S
₅＞Sx＞S₆＞S₄の関係に設定される。このようにすると
ビデオ信号（ａ）の中間レベル近くの２値化が段階的に
行えて、第６図の文字（４）の印刷不良部分（12）の不
良内容が段階的に検知できる。

更に、２値化回路（13），（13′），（13″）のスレッ
シュ値ペア（S1,S2），（S3,S4），（S5,S6）に対し異
なったスレッシュ値Sx（基準スレッシュ値となる中間
値）を持たせることにより、異なった複数の対象物
（２）のパターン画像を同時に１画像の入力で画像解析
することができる。

この本発明はパターン認識の対象物の印刷不良部分の検
知の他に、対象物の汚れ、対象物の明暗や濃淡の差の検
出などにも十分に利用できるものであり、また対象物と
関係無くビデオ信号に入るノイズの検出、除去にも利用
できる。

発明の効果本発明によればビデオ信号をその中間レベル近くの一定
レベル範囲を基準にして２値化するので、この２値化信
号からパターン認識対象物の明暗や濃淡等の中間レベル
にある外観検査等が容易に、正確にでき、パターン認識
を多種多様にわたり実行することができる。

このように従来の濃淡画像認識と同レベルな検査が、２
値化回路という低コストな装置をベースに最小の回路構
成で安価に構築することができる。また、処理速度の点
においてもパターン抽出までを回路にて行なっているた
め、従来の濃淡画像認識処理よりも高速に行なえ、濃淡
画像認識のコストパフォーマンスを大きく高めるもので
ある。

これにより文字のかすれ、半導体チップの傷、電子部品
の汚れ等、従来の２値化画像処理では判別が難しい中間
レベルの画像認識を可能とし、これまで外観の良不良の
判断が困難であった分野についても認識対象を飛躍的に
ひろげることを可能とした。更に、それまで培ってきた
２値化処理における画像解析処理におけるハードウェア
およびソフトウェア資産を無駄にすることなく生かすこ
とができ、効率の良い開発投資ができるなどの実用的効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の具体的実施装置例を示すブロックダイ
アグラム、第２図は第１図の各点での信号波形図、第３
図は本発明の他の具体的実施装置例を示すブロックダイ
アグラム、第４図は第３図におけるコンパレータのスレ
ッシュホールド値比較図である。第５図は従来のビデオ
信号２値化処理ブロックダイアグラム、第６図はパター
ン認識される対象物パターンの平面図、第７図は第５図
の回路の各点での信号波形図である。（ａ）…ビデオ信号、（ｃ）…２値化信号、（13）（1
3′）…，…２値化回路、（16）（17）…コンパレー
タ、（18）…排他論理和回路（EX−OR回路）。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】対象物を撮像するTVカメラと、このTVカメ
ラからのビデオ信号を増幅するOPアンプと、このOPアン
プで増幅された前記ビデオ信号を２値化する複数の２値
化回路と、前記対象物の画像をモニタテレビに映すため
のビデオ信号生成部と、前記モニタテレビの１フレーム
分毎のビデオ信号を記憶するフレームメモリ部と、前記
２値化回路からの２値化画像を認識処理するCPUと、こ
のCPUで制御されて前記２値化回路の各々のスレッシュ
ホールド値を決める複数のD/Aコンバータとを具備した
外観検査装置であって、前記各２値化回路は前記ビデオ
信号が入力される２個１組の第１、第２コンパレータ
と、これらのコンパレータの出力が入力される排他論理
和回路で構成され、前記ビデオ信号のレベルの中間値Sx
に対し、１番目の２値化回路の第１、第２コンパレータ
のそれぞれのスレッシュホールド値S1、S2はS1＞Sx＞S2
の関係に、２番目の２値化回路の第１、第２コンパレー
タのそれぞれのスレッシュホールド値S3、S4はS1＞S3＞
Sx＞S4＞S2の関係に、以下同様に３番目の２値化回路の
第１、第２コンパレータのそれぞれのスレッシュホール
ド値S5、S6はS1＞S3＞S5＞Sx＞S6＞S4＞S2の関係に設定
され、前記ビデオ信号をこれら２値化レベルにより段階
的に２値化して中間レベル画像の差異を検知することを
特徴とする外観検査装置。