JPH0743668U - 面ファスナー付きクリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 展示物，掲示物，装飾物等の目的物を、壁
面や掲示板に対して、該目的物と壁面や掲示板との両者
に対して損傷，汚損等を与えることなく止着することが
でき、しかも、その取り外しが容易に行ない得る。 【構成】 目的物を挟持することが可能なクリップ１
の少なくとも片面に、係合素子群を有する面ファアスナ
ー８が、該係合素子群１０が外面となるようにして接着
されている面ファスナー付きクリップからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、展示物，掲示物及び装飾物等を取り外し可能な状態に止着 させ得る面ファスナー付きクリップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

絵画，墨書，図面等の展示物、ポスタ，説明書及び注意書き等の掲示物、飾り 紐や飾りテープ等の装飾物等を、壁面や掲示板等に対して取り外し可能な状態に 止着させる場合には、従来、画鋲，虫ピン，粘着テープ等，マグネット等の止着 具が利用されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述の画鋲や虫ピンによって目的物を止着させる場合には、展示物や掲示物及 び壁面や掲示板の両者に穴が開くという損傷の問題があるだけでなく、画鋲や虫 ピンを紛失したときには歩行者に対して危険が及び、特に幼稚園のような場合に は、紛失した画鋲や虫ピンを最後の一個まで発見しなければならなく、そのため の多数の手間を必要とする。

【０００４】 また、粘着テープを止着具として利用する場合には、展示物や掲示物と壁面ま たは掲示板の両者に粘着剤による汚染が残り、また、粘着テープを剥す際の手間 が掛かる。 さらに、マグネットを止着具として利用する場合には、壁面や掲示板自体を磁 性体で形成する必要があり、そのための設備が高価になるため、展示物，掲示物 ，装飾物等の目的物を取り付けられる範囲が自ら限定されてしまう。

【０００５】 これに対して本考案は、展示物，掲示物，装飾物等の目的物と、これらの目的 物が止着される壁面や掲示板との両者が、汚損や損傷を受けるようなことがなく 、しかも、広範囲の箇所に亙って適用させることができ、さらには、取り外しが 極めて簡単に行なえる等の特徴を有する止着具からなる面ファスナー付きクリッ プを提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の面ファスナー付きクリップは、目的物を挟持可能なクリップと、該ク リップの少なくとも片面に接着されている面ファスナーとからなるもので、クリ ップの少なくとも片面に対して接着されている面ファスナーは、該面ファスナー における係合素子群が外側となるようにして接着されている。

【０００７】

【実施例】

以下本考案のファスナー付きクリップの具体的な構成を図面実施例に基づいて 説明する。 実施例１ 図１〜図３は、本考案の面ファスナー付きクリップの１実施例品を示すもので あって、図１は、面ファスナーが形成されている側から見たクリップの正面図、 図２は、該面ファスナー付きクリップの使用状態の側面図、図３は、クリップが 固定される側における面ファスナーと、クリップに接着されている面ファスナー との間の係合状態の１例を説明する拡大側面図である。

【０００８】 図１〜図３に示される本考案の面ファスナー付きクリップの第１の実施例にお いては、クリップ１の片面に、面ファスナー８が、該面ファスナー８の係合素子 １０が外側面となるようにして接着されている。 クリップ１は、ブラケット４を有するクリップエレメント２と、ブラケット５ を有するクリップエレメント３とが、ブラケット４，５同志の間で組み合わされ ており、かつ、ブラケット４，５がピン６によって回転可能に止着されることに よって構成されている。

【０００９】 前記ピン６の外周には、トーションバネ７が装着されており、このトーション バネ７の一端が一方のクリップエレメント２に止着され、他端部が他方のクリッ プエレメント３に止着され、クリップエレメント２，３がトーションバネ７によ って互いに閉じ合わさる方向に付勢されている。 なお必要があれば、面ファスナーは、クリップエレメント２と３との両面に対 して接着されていても良い。

【００１０】 以上の通りの構成からなる第１の実施例における面ファスナー付きクリップは 、図２に明示されている通り、接着剤１２を利用して壁面１３に貼着されている 面ファスナー９や掲示板の表面をなす面ファスナー等に対して、係合されるよう になっている。 さらに詳しく説明すると、面ファスナー８と面ファスナー９とは、第３図に示 される通り、多数の係合素子１０，１１からなる係合素子群によって形成されて おり、面ファスナー８における係合素子１０と面ファスナー９における係合素子 １１とが、相対的に雄，雌となって係合し、これによってクリップ１が壁面１３ に固着されるようになっている。

【００１１】 なお、本実施例品においては、クリップ１における面ファスナー８の係合素子 １０と、壁面１３における面ファスナー９の係合素子１１とは、フック状の係合 素子１０とループ状の係合素子１１とで形成されているが、例えば、茸状，鏃状 ，鈎状等の従来公知の係合素子の形状の組み合わせが利用され得ることは勿論で ある。 クリップ１によって目的の展示物，掲示物及び装飾物をを止着するには、クリ ップ１の面ファスナー８面を壁面１３の面ファスナー９面に押え付けて、面ファ スナー８と面ファスナー９との間の係合を介して壁面１３にクリップ１を固定し た上で、クリップ１に目的物を挟むことによって止着させるか、あるいは、クリ ップ１に目的物を挟み付けた後に、そのクリップにおける面ファスナー８を壁面 １３の面ファスナー９に押え付け、クリップ１を壁面１３に固定することによっ て取りつける。 図４及び図５は、本考案の面ファスナー付きクリップの第２の実施例品を示す もので、図４は面ファスナー側から見たクリップの正面図、図５はクリップの縦 断面図である。

【００１２】 第２の実施例におけるクリップ１５は、側面から見てヘアピン型に形成されて おり、該クリップ１５の片面に、前述の第１の実施例におけるクリップの場合と 同様の構造からなる面ファスナーが貼着されている。 この第２の実施例の面ファスナー付きクリップにおけるその他の構成は、先の 第１の実施例の面ファスナー付きクリップの対応する箇所と同様の構成からなり 、その使用方法も同一であるため、同一の構造部は第１の実施例におけるものを 同一の符号をもって表示してある。

【００１３】

【作用】

本考案の面ファスナー付きクリップは、面ファスナーが貼着されている壁面ま たは掲示板等に対して取り付けられる。 すなわち、壁面や掲示板に予め貼着されている面ファスナーに対して、クリッ プに形成されている面ファスナーを押え付け、面ファスナー同士の係合素子群の 係合を介してクリップを固定し、このクリップに展示物，掲示物，装飾物等の目 的物を挟んで取り付けるか、あるいは、クリップに目的物を挟んでおき、そのク リップに貼着されている面ファスナーを、壁面または掲示板に貼着されている面 ファスナーに押え付け、面ファスナー同士の係合素子群を介してクリップを固定 する。

【００１４】 かくして、本考案の面ファスナー付きクリップは、面ファスナーにおける係合 素子群の係合を利用して壁面や掲示板に対して止着されるので、該クリップに、 絵画，墨書，図画等の展示物を挟んで壁面に展示する場合や、ポスタを挟んでこ れを掲示板に掲示する場合等に、これらの展示物や掲示物及び装飾物等の目的物 を損傷させたり汚損させたりすることがなく、また、展示物や掲示物を取り外す 際の操作も簡単である。 さらに、本考案の面ファスナー付きクリップを利用する場合には、壁面や掲示 板の表面に面ファスナーが接着されるだけで良く、したがって、面ファスナーが 磁性体に比較して安価であり、また、その取りつけ作業も簡単なため、壁面や掲 示板等の広範囲の部分に適用することが可能である。

【００１５】

【考案の効果】

本考案の面ファスナー付きクリップは、従来の既成のクリップの少なくとも片 面に対して、面ファスナーを貼着するだけで良く、安価に供給し得る。 また本考案の面ファスナー付きクリップは、展示物，掲示物，装飾物等の目的 物を汚損または損傷することなく止着することができ、また、画鋲や虫ピンのよ うな止着具を利用した場合に発生する紛失したときの危険性もなく、取り外しも 極めて簡単に行なえるため、その用途は多方面に亙り、高度の利用価値を有する 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の面ファスナー付きクリップの第１の実
施例品を示す正面図である。

【図２】本考案の面ファスナー付きクリップの第１の実
施例品の使用状態を示す側面図である。

【図３】本考案の面ファスナー付きクリップの第１の実
施例品の面ファスナー同士の係合状態を説明する拡大側
面図である。

【図４】本考案の面ファスナー付きクリップの第２の実
施例品を示す正面図である。

【図５】本考案の面ファスナー付きクリップの第２の実
施例品の使用状態を説明する縦断側面図である。

【符号の説明】

１ クリップ ２ クリップエレメント ３ クリップエレメント ６ ピン ７ トーションバネ ８ クリップに接着されている面ファスナー ９ 壁面に取りつけられている面ファスナー １０ 面ファスナー８における係合素子 １１ 面ファスナー９における係合素子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 氏家 良雄 東京都大田区南馬込５−６−16

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 目的物を挟持可能なクリップの少なく
   とも片面に、係合素子群を有する面ファスナーが、該面
   ファスナーにおける係合素子群が外側となるようにして
   接着されていることを特徴とする面ファスナー付きクリ
   ップ。