JPH0743295A - 血糖値測定方法及び装置 - Google Patents
血糖値測定方法及び装置Info
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- JPH0743295A JPH0743295A JP5191204A JP19120493A JPH0743295A JP H0743295 A JPH0743295 A JP H0743295A JP 5191204 A JP5191204 A JP 5191204A JP 19120493 A JP19120493 A JP 19120493A JP H0743295 A JPH0743295 A JP H0743295A
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- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 採血をせずに容易に血糖値の測定ができ、糖
尿病の管理等に有効な血糖値測定方法及び装置を提供す
る。 【構成】 発光素子1により生体Hの組織内に波長32
00nm〜3900nmの範囲にある遠赤外光を照射
し、その光が生体を透過した光を受光素子2で受光す
る。演算回路7は、受光素子2から出力される組織の吸
光率に対応する受光信号をタイミング回路5によって決
定されるタイミングで読み込み、予め記憶回路6に記憶
された吸光率と血糖値との関係を示す関係式に基づき受
光信号を演算処理して血糖値を求める。求められた血糖
値は表示装置に表示される。
尿病の管理等に有効な血糖値測定方法及び装置を提供す
る。 【構成】 発光素子1により生体Hの組織内に波長32
00nm〜3900nmの範囲にある遠赤外光を照射
し、その光が生体を透過した光を受光素子2で受光す
る。演算回路7は、受光素子2から出力される組織の吸
光率に対応する受光信号をタイミング回路5によって決
定されるタイミングで読み込み、予め記憶回路6に記憶
された吸光率と血糖値との関係を示す関係式に基づき受
光信号を演算処理して血糖値を求める。求められた血糖
値は表示装置に表示される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血液の採取を不要と
し簡易に血糖値を測定するための方法及び装置に関す
る。
し簡易に血糖値を測定するための方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決すべき課題】従来より血糖
値の測定方法としてグルコースオキシダーゼ(GOD)
によるグルコースの分解を利用したGOD法が広く行わ
れており、このGOD法は更にグルコースとGODとの
反応の際生じる電子をメディエータを介して電極まで運
び、電流量を測定する電極法と、グルコースとGODと
の反応より生じた過酸化水素による色素との呈色反応を
利用した比色法、所謂試験紙法とがある。
値の測定方法としてグルコースオキシダーゼ(GOD)
によるグルコースの分解を利用したGOD法が広く行わ
れており、このGOD法は更にグルコースとGODとの
反応の際生じる電子をメディエータを介して電極まで運
び、電流量を測定する電極法と、グルコースとGODと
の反応より生じた過酸化水素による色素との呈色反応を
利用した比色法、所謂試験紙法とがある。
【0003】このような従来の簡易血糖測定法は、微量
な血液の採取で比較的短時間例えば20秒〜1分程度で
測定できると利点があるが、穿刺針により血液の採取を
行なわなければならないため、患者に苦痛を与えるとい
う問題の他、穿刺針を消毒、交換する煩わしさがあり、
更に穿刺針の廃棄の問題があり、採血を不要とする血糖
値測定法が望まれていた。
な血液の採取で比較的短時間例えば20秒〜1分程度で
測定できると利点があるが、穿刺針により血液の採取を
行なわなければならないため、患者に苦痛を与えるとい
う問題の他、穿刺針を消毒、交換する煩わしさがあり、
更に穿刺針の廃棄の問題があり、採血を不要とする血糖
値測定法が望まれていた。
【0004】この発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたもので、光電的に非侵入式(採血を
不要とし)簡易且つ短時間で血糖値を測定できる方法及
び装置を提供することを目的とする。更にこの発明はセ
ンサ部分の交換等を要せず繰返し使用できる血糖値測定
装置を提供することを目的とする。
するためになされたもので、光電的に非侵入式(採血を
不要とし)簡易且つ短時間で血糖値を測定できる方法及
び装置を提供することを目的とする。更にこの発明はセ
ンサ部分の交換等を要せず繰返し使用できる血糖値測定
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の血糖値測定方法は、生体の組織内に遠赤外光
を照射し、遠赤外光のうち波長3200nm〜3900
nmの範囲にある特定波長の光が組織を透過する際の吸
光率を測定し、予め求められた吸光率と血糖値との相関
及び測定された吸光率に基づき血糖値を求めるものであ
り、この際吸光率は、生体の脈波に同期して測定するよ
うにする。
る本発明の血糖値測定方法は、生体の組織内に遠赤外光
を照射し、遠赤外光のうち波長3200nm〜3900
nmの範囲にある特定波長の光が組織を透過する際の吸
光率を測定し、予め求められた吸光率と血糖値との相関
及び測定された吸光率に基づき血糖値を求めるものであ
り、この際吸光率は、生体の脈波に同期して測定するよ
うにする。
【0006】又、本発明の血糖値測定装置は、生体の組
織内に波長3200nm〜3900nmの範囲にある特
定波長の光を照射する発光手段と、組織を透過又は組織
から反射する光を受光し、組織による吸光率に対応する
受光信号を出力する受光手段と、受光手段からの受光信
号を演算処理し、予め求められた吸光率と血糖値との相
関を示す検量線に基き血糖値を演算する演算処理手段
と、演算処理手段の結果を表示する表示手段とを備えた
ものである。
織内に波長3200nm〜3900nmの範囲にある特
定波長の光を照射する発光手段と、組織を透過又は組織
から反射する光を受光し、組織による吸光率に対応する
受光信号を出力する受光手段と、受光手段からの受光信
号を演算処理し、予め求められた吸光率と血糖値との相
関を示す検量線に基き血糖値を演算する演算処理手段
と、演算処理手段の結果を表示する表示手段とを備えた
ものである。
【0007】
【作用】血液中のグルコース量が高いと、3000nm
〜4000nmの領域の吸光率が増加する。この増加は
波長3200nm〜3900nmの範囲において特に顕
著に観察され、グルコース濃度と相関がある。即ち生体
の組織内に外側から照射される遠赤外光の光量と組織内
を透過する遠赤外光の光量から求められる吸光率は、グ
ルコース量、即ち血糖値と相関しているので、予めこの
相関を示す検量線が得られていれば、測定された吸光率
と検量線から血糖値を求めることができる。
〜4000nmの領域の吸光率が増加する。この増加は
波長3200nm〜3900nmの範囲において特に顕
著に観察され、グルコース濃度と相関がある。即ち生体
の組織内に外側から照射される遠赤外光の光量と組織内
を透過する遠赤外光の光量から求められる吸光率は、グ
ルコース量、即ち血糖値と相関しているので、予めこの
相関を示す検量線が得られていれば、測定された吸光率
と検量線から血糖値を求めることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の血糖値測定方法及び装置を図
面を参照して説明する。血糖値測定装置は、図1及び図
2に示すように人体の一部H、例えば指、腕等に装着さ
れるセンサ部10と、センサ部10の信号を入力し演算
・処理する測定部20とからなり、更にこれらセンサ部
10及び測定部20のための電源部30を備えており、
これらは簡易型の装置では図2に示すようにケース40
に一体的に収納されている。
面を参照して説明する。血糖値測定装置は、図1及び図
2に示すように人体の一部H、例えば指、腕等に装着さ
れるセンサ部10と、センサ部10の信号を入力し演算
・処理する測定部20とからなり、更にこれらセンサ部
10及び測定部20のための電源部30を備えており、
これらは簡易型の装置では図2に示すようにケース40
に一体的に収納されている。
【0009】センサ部10は、組織に遠赤外光を照射す
るための発光素子1と、組織を透過する光を受光し、組
織による吸光率に対応する受光信号を出力する受光素子
2とを備え、発光素子1及び受光素子2は、組織、例え
ば手指を介して互いに対向するように配置される。発光
素子1は波長3200nm〜3900nmの範囲にある
特定波長の一定光量の光を発光するLEDから成る。こ
のようなLEDとしては、例えばインジウム結晶を用い
たLEDが挙げられる。また、発光素子1としてLED
の代りにハロゲン光源やレーザー光のような遠赤外領域
に発光領域を持つ光源と光フィルタとを組合せて所望の
波長の光を照射するようにしてもよい。受光素子2は発
光素子1から照射され組織内を透過した光を受光し、光
量に応じた電流信号を発生する光電センサである。
るための発光素子1と、組織を透過する光を受光し、組
織による吸光率に対応する受光信号を出力する受光素子
2とを備え、発光素子1及び受光素子2は、組織、例え
ば手指を介して互いに対向するように配置される。発光
素子1は波長3200nm〜3900nmの範囲にある
特定波長の一定光量の光を発光するLEDから成る。こ
のようなLEDとしては、例えばインジウム結晶を用い
たLEDが挙げられる。また、発光素子1としてLED
の代りにハロゲン光源やレーザー光のような遠赤外領域
に発光領域を持つ光源と光フィルタとを組合せて所望の
波長の光を照射するようにしてもよい。受光素子2は発
光素子1から照射され組織内を透過した光を受光し、光
量に応じた電流信号を発生する光電センサである。
【0010】測定部20は、受光素子2からの信号及び
予め求められた吸光率と血糖値との相関を示す検量線に
基き血糖値を演算する演算処理手段3と、演算処理手段
の結果を表示する表示手段4とを備えている。演算処理
手段3は、所定のタイミングで受光信号を取り出すため
のタイミング回路5、検量線のデータを記憶する記憶回
路6及び演算回路7を備え、タイミング回路5はクロッ
クを備え、演算回路7に入力される受光信号の入力タイ
ミングを決定する。このタイミングは、発光素子1の発
光から予め定められた時間後に設定することも可能であ
るが、好適には後述するように生体の脈波に同期して血
糖値が測定されるように決められる。演算回路7は、所
定のタイミングで取り出された受光信号を演算して血液
の吸光率に対応する値を演算するとともに、この吸光率
を更に記憶回路6に記憶された検量線に基き演算して、
血糖値を求める。
予め求められた吸光率と血糖値との相関を示す検量線に
基き血糖値を演算する演算処理手段3と、演算処理手段
の結果を表示する表示手段4とを備えている。演算処理
手段3は、所定のタイミングで受光信号を取り出すため
のタイミング回路5、検量線のデータを記憶する記憶回
路6及び演算回路7を備え、タイミング回路5はクロッ
クを備え、演算回路7に入力される受光信号の入力タイ
ミングを決定する。このタイミングは、発光素子1の発
光から予め定められた時間後に設定することも可能であ
るが、好適には後述するように生体の脈波に同期して血
糖値が測定されるように決められる。演算回路7は、所
定のタイミングで取り出された受光信号を演算して血液
の吸光率に対応する値を演算するとともに、この吸光率
を更に記憶回路6に記憶された検量線に基き演算して、
血糖値を求める。
【0011】即ち、受光信号の信号の強さは受光素子2
の受けた光の強さに対応するので、演算回路7は、この
信号の強さと発光素子1の光量に対応する電圧値(所定
値)との比をとることにより組織による吸光率を求め
る。この際、必要に応じ素子の特性や装置の性能に基づ
く補正のための演算する。このような演算はアナログ処
理、デジタル処理のいずれも可能であるが、デジタル処
理の場合には演算回路7に受光信号をデジタル化するA
/D変換器を備えることは言うまでもない。
の受けた光の強さに対応するので、演算回路7は、この
信号の強さと発光素子1の光量に対応する電圧値(所定
値)との比をとることにより組織による吸光率を求め
る。この際、必要に応じ素子の特性や装置の性能に基づ
く補正のための演算する。このような演算はアナログ処
理、デジタル処理のいずれも可能であるが、デジタル処
理の場合には演算回路7に受光信号をデジタル化するA
/D変換器を備えることは言うまでもない。
【0012】記憶回路6が記憶する検量線は、予め異な
る血糖値の血液サンプルの遠赤外領域における吸光スペ
クトルから求められ、血糖値xと所定の波長(発光素子
1の発光する光の波長)の光の吸光率aとの関数x=f
(a)として記憶される。即ち、図3及び図4に示すよ
うに血液の遠赤外領域における吸光スペクトルは、血糖
値が少ない場合(図3、血糖値100mg/dl)、波長3
900nm及び波長3500nmにグルコースによる吸
収ピークが見られるが、血糖値が増加すると(図4、血
糖値1000mg/dl)グルコースにより、波長3500
nmの吸収ピークが増加し、波長3900nmのピーク
のみになる。図5は3000cm-1 (3333nm)〜
2800cm-1(3571nm)の領域での、異なる血
糖値(100mg/dl、200mg/dl、400mg/dl、1
000mg/dl)における吸光スペクトルを示すものであ
るが、血糖値の上昇につれてこの領域の吸光率がリニア
に増加することがわかる。従って、所定の波長について
血糖値による吸光率の変化をプロットすることにより、
図6に示すような検量線を得ることができる。このよう
にして得られた検量線は、例えば血糖値0〜200mg/
dlの間を2次曲線で近似し、血糖値200〜1000mg
/dlの間を直線として近似することにより、 x=αa2+βa+γ (x<200) x=ka+c (200≦x) のような関数として求めることができる(式中、α、
β、γ、k、cはそれぞれ検量線から求められる所定の
係数)。
る血糖値の血液サンプルの遠赤外領域における吸光スペ
クトルから求められ、血糖値xと所定の波長(発光素子
1の発光する光の波長)の光の吸光率aとの関数x=f
(a)として記憶される。即ち、図3及び図4に示すよ
うに血液の遠赤外領域における吸光スペクトルは、血糖
値が少ない場合(図3、血糖値100mg/dl)、波長3
900nm及び波長3500nmにグルコースによる吸
収ピークが見られるが、血糖値が増加すると(図4、血
糖値1000mg/dl)グルコースにより、波長3500
nmの吸収ピークが増加し、波長3900nmのピーク
のみになる。図5は3000cm-1 (3333nm)〜
2800cm-1(3571nm)の領域での、異なる血
糖値(100mg/dl、200mg/dl、400mg/dl、1
000mg/dl)における吸光スペクトルを示すものであ
るが、血糖値の上昇につれてこの領域の吸光率がリニア
に増加することがわかる。従って、所定の波長について
血糖値による吸光率の変化をプロットすることにより、
図6に示すような検量線を得ることができる。このよう
にして得られた検量線は、例えば血糖値0〜200mg/
dlの間を2次曲線で近似し、血糖値200〜1000mg
/dlの間を直線として近似することにより、 x=αa2+βa+γ (x<200) x=ka+c (200≦x) のような関数として求めることができる(式中、α、
β、γ、k、cはそれぞれ検量線から求められる所定の
係数)。
【0013】表示手段4は、液晶表示装置等のデジタル
表示装置から成り、図2に示すようにケース40の上面
に表示画面41が設けられ、測定部20において求めら
れた血糖値を数値として表示する。尚、演算処理手段3
の主回路及び表示手段4の駆動回路は、基板8上に設け
られ電源部30により駆動される。電源部30として
は、AC電源を利用することもできるが、図2に示すよ
うな簡易型の装置の場合、ニッカド電池、2次リチウム
電池等の電池が用いられ、この電源をON、OFFする
ためのスイッチ9がケース40に設けられる。また、タ
イミング回路5をリセットし再測定可能にするためのリ
セットボタン9’を備えてもよい。
表示装置から成り、図2に示すようにケース40の上面
に表示画面41が設けられ、測定部20において求めら
れた血糖値を数値として表示する。尚、演算処理手段3
の主回路及び表示手段4の駆動回路は、基板8上に設け
られ電源部30により駆動される。電源部30として
は、AC電源を利用することもできるが、図2に示すよ
うな簡易型の装置の場合、ニッカド電池、2次リチウム
電池等の電池が用いられ、この電源をON、OFFする
ためのスイッチ9がケース40に設けられる。また、タ
イミング回路5をリセットし再測定可能にするためのリ
セットボタン9’を備えてもよい。
【0014】以上のような構成における動作について説
明する。まずセンサ部10に指等を挿入し、スイッチ9
をONにする。これにより発光素子1が駆動され、所定
の波長、光量の遠赤外光が指組織に照射され、この組織
を透過する光が受光素子2に入ると、受光素子2は受光
した光量に対応する強さの信号を測定部20に出力す
る。測定部20では、タイミング回路5の決めるタイミ
ングで受光信号が演算回路7に読み込まれる。演算回路
7は、入力された受光信号と発光素子1の発光する光の
強さに対応する電圧値との比をとるとともに所定の定数
を減算して、組織の吸光率aを求める。演算回路7は、
更にこの求められた吸光率aに記憶された検量線の係数
に基づく演算を施し、血糖値xを求め、この血糖値xを
表示装置4に表示させる。
明する。まずセンサ部10に指等を挿入し、スイッチ9
をONにする。これにより発光素子1が駆動され、所定
の波長、光量の遠赤外光が指組織に照射され、この組織
を透過する光が受光素子2に入ると、受光素子2は受光
した光量に対応する強さの信号を測定部20に出力す
る。測定部20では、タイミング回路5の決めるタイミ
ングで受光信号が演算回路7に読み込まれる。演算回路
7は、入力された受光信号と発光素子1の発光する光の
強さに対応する電圧値との比をとるとともに所定の定数
を減算して、組織の吸光率aを求める。演算回路7は、
更にこの求められた吸光率aに記憶された検量線の係数
に基づく演算を施し、血糖値xを求め、この血糖値xを
表示装置4に表示させる。
【0015】次にタイミング回路5の決めるタイミング
について説明する。血糖値の測定は、その測定誤差を少
なくするためには血流量が最大であるときに測定される
ことが好ましいが、一般に血流は血液の脈動に伴い、図
7のような波形を描いて変動する。即ち、特定の波長の
光で観察するとき、その光の吸光率の時間的変動は血流
に比例する。本発明の好適な態様においては、測定のタ
イミング(受光信号の演算回路7への入力タイミング)
を所定の波長の光における吸光率が最大のときとなるよ
うに決定する。この場合、測定のタイミングを決めるた
めに使用する光の波長は特に限定されないが、ヘモグロ
ビンによる吸光率のピークが約650〜670nm或い
は約805〜950nmの波長の光であることから、こ
れら範囲にある波長の光のいずれかをタイミング決定の
ために用いる。
について説明する。血糖値の測定は、その測定誤差を少
なくするためには血流量が最大であるときに測定される
ことが好ましいが、一般に血流は血液の脈動に伴い、図
7のような波形を描いて変動する。即ち、特定の波長の
光で観察するとき、その光の吸光率の時間的変動は血流
に比例する。本発明の好適な態様においては、測定のタ
イミング(受光信号の演算回路7への入力タイミング)
を所定の波長の光における吸光率が最大のときとなるよ
うに決定する。この場合、測定のタイミングを決めるた
めに使用する光の波長は特に限定されないが、ヘモグロ
ビンによる吸光率のピークが約650〜670nm或い
は約805〜950nmの波長の光であることから、こ
れら範囲にある波長の光のいずれかをタイミング決定の
ために用いる。
【0016】このため、図8に示すようにセンサ部10
には更に例えば880nmの波長の光(参照光)を発光
する発光素子1a及び発光素子1aから照射され組織を
透過した光を受光する受光素子2aが備えられ、測定部
20には受光素子2の信号の強さの変化に基づきタイミ
ング回路5のタイミングを決定する制御回路51が設け
られる。尚、図8の装置の他の構成は、図1の装置と同
様であるので説明を省略する。また、図8において電源
は省略されている。
には更に例えば880nmの波長の光(参照光)を発光
する発光素子1a及び発光素子1aから照射され組織を
透過した光を受光する受光素子2aが備えられ、測定部
20には受光素子2の信号の強さの変化に基づきタイミ
ング回路5のタイミングを決定する制御回路51が設け
られる。尚、図8の装置の他の構成は、図1の装置と同
様であるので説明を省略する。また、図8において電源
は省略されている。
【0017】このような構成において、発光素子1aか
ら組織に照射された参照光が、受光素子2aに受光され
るとその光量に応じた強さの信号が出される。制御回路
51は、クロックの発生するパルスに従ってこれら受光
素子2及び2aからの受光信号を交互にサンプリングす
る(図7)。尚、クロックのパルス巾は特に限定されな
いが、パルス数が20〜50回/秒程度となるように決
定することが好ましい。本実施例においてはクロックの
パルス巾は30m秒とし、各受光信号について60m秒
を1サイクルとしてサンプリングする。このようにサン
プリングした参照光の受光信号の強さSi(iはi番目
のサンプリングであることを示す)が、Si-1≦Si≧S
i+1であるとき、血流が最大であると判断し、i+1番
目の次のパルスにおいて受光素子2からの受光信号を読
み出すようにタイミング回路5を駆動する。尚、血流の
最大値はi番目であるが、この場合30m秒のクロック
パルスでサンプリングしているため、i+2番目を読み
込みのタイミングとしても実質的に問題はない。
ら組織に照射された参照光が、受光素子2aに受光され
るとその光量に応じた強さの信号が出される。制御回路
51は、クロックの発生するパルスに従ってこれら受光
素子2及び2aからの受光信号を交互にサンプリングす
る(図7)。尚、クロックのパルス巾は特に限定されな
いが、パルス数が20〜50回/秒程度となるように決
定することが好ましい。本実施例においてはクロックの
パルス巾は30m秒とし、各受光信号について60m秒
を1サイクルとしてサンプリングする。このようにサン
プリングした参照光の受光信号の強さSi(iはi番目
のサンプリングであることを示す)が、Si-1≦Si≧S
i+1であるとき、血流が最大であると判断し、i+1番
目の次のパルスにおいて受光素子2からの受光信号を読
み出すようにタイミング回路5を駆動する。尚、血流の
最大値はi番目であるが、この場合30m秒のクロック
パルスでサンプリングしているため、i+2番目を読み
込みのタイミングとしても実質的に問題はない。
【0018】このようにタイミングを決めて受光信号の
読み込みタイミングを決めることにより、血流が最大の
ときに血糖値測定ができるので、測定誤差を少なくする
ことができる。尚、上記の実施例では参照光として88
0nmの波長の光を用いているが、参照光はこの波長に
限られず、650〜670nmの範囲例えば665nm
の光を用いてもよい。また血流の変動を吸光率の変動に
より検知するようにしたが、吸光率に限らず心音その他
血流を検知できる手段であれば使用できる。
読み込みタイミングを決めることにより、血流が最大の
ときに血糖値測定ができるので、測定誤差を少なくする
ことができる。尚、上記の実施例では参照光として88
0nmの波長の光を用いているが、参照光はこの波長に
限られず、650〜670nmの範囲例えば665nm
の光を用いてもよい。また血流の変動を吸光率の変動に
より検知するようにしたが、吸光率に限らず心音その他
血流を検知できる手段であれば使用できる。
【0019】尚、再度測定する場合には、リセットボタ
ンを押下してタイミング回路5をリセットすればよい。
このリセットにより測定部20は上述したシーケンスで
再び参照光にサンプリング、タイミング決定を行い、そ
の決定されたタイミングで発光素子1の照射する遠赤外
光の吸光率を測定し、所定の演算の後血糖値を再表示す
る。
ンを押下してタイミング回路5をリセットすればよい。
このリセットにより測定部20は上述したシーケンスで
再び参照光にサンプリング、タイミング決定を行い、そ
の決定されたタイミングで発光素子1の照射する遠赤外
光の吸光率を測定し、所定の演算の後血糖値を再表示す
る。
【0020】以上の実施例においては、発光素子と受光
素子とを組織を介在して対向する位置に配置し、組織の
透過光を検出する場合について説明したが、本発明の血
糖値測定方法によれば、組織からの反射光を検出するよ
うにしても同様に血糖値を測定することができ、その場
合には図9に示すように発光素子1と受光素子2とを並
列配置し受光素子2で組織から反射してくる反射光を検
出するようにしてもよい。
素子とを組織を介在して対向する位置に配置し、組織の
透過光を検出する場合について説明したが、本発明の血
糖値測定方法によれば、組織からの反射光を検出するよ
うにしても同様に血糖値を測定することができ、その場
合には図9に示すように発光素子1と受光素子2とを並
列配置し受光素子2で組織から反射してくる反射光を検
出するようにしてもよい。
【0021】また以上の実施例ではセンサ部と測定部が
一体となった簡易測定装置について説明したが、本発明
は例えば図10に示すようにセンサ部と測定部とを切り
離し、光ファイバ及びケーブルで連結したものや、セン
サ部として耳などに装着するクランプ式の測定プローブ
としたものなどその形態は任意に選択できるのは言うま
でもない。
一体となった簡易測定装置について説明したが、本発明
は例えば図10に示すようにセンサ部と測定部とを切り
離し、光ファイバ及びケーブルで連結したものや、セン
サ部として耳などに装着するクランプ式の測定プローブ
としたものなどその形態は任意に選択できるのは言うま
でもない。
【0022】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように本発
明の血糖値測定方法及び装置によれば、血液の遠赤外領
域における吸光率がグルコースが増加することにより変
化することを利用し、血糖値変化を光電的に検知するよ
うにしたので、血液の採取を不要とし、極めて容易に血
糖値を測定することできる。また、本発明によれば、血
糖値測定のタイミングを血流量が最大であるときに行え
るように決定するので、誤差の少ない正確な測定が可能
となる。
明の血糖値測定方法及び装置によれば、血液の遠赤外領
域における吸光率がグルコースが増加することにより変
化することを利用し、血糖値変化を光電的に検知するよ
うにしたので、血液の採取を不要とし、極めて容易に血
糖値を測定することできる。また、本発明によれば、血
糖値測定のタイミングを血流量が最大であるときに行え
るように決定するので、誤差の少ない正確な測定が可能
となる。
【図1】本発明の血糖値測定装置の一実施例の構成を示
すブロック図。
すブロック図。
【図2】本発明の血糖値測定装置の一実施例を示す図
で、(a)は側断面図、(b)は全体斜視図。
で、(a)は側断面図、(b)は全体斜視図。
【図3】血糖値の低い血液の遠赤外領域における吸光ス
ペクトルを示す図。
ペクトルを示す図。
【図4】血糖値の高い血液の遠赤外領域における吸光ス
ペクトルを示す図。
ペクトルを示す図。
【図5】血糖値の異なる血液の遠赤外領域における吸光
スペクトルの一部を示す図。
スペクトルの一部を示す図。
【図6】血糖値と吸光率との関係を示す検量線。
【図7】脈波の波形を吸光率の変動として示した図及び
信号サンプリングのタイミングを示すチャート図。
信号サンプリングのタイミングを示すチャート図。
【図8】本発明の血糖値測定装置の他の実施例の構成を
示すブロック図。
示すブロック図。
【図9】本発明の血糖値測定方法の他の実施例を適用し
た装置の側断面図。
た装置の側断面図。
【図10】本発明の血糖値測定装置の他の形態の実施例
を示す図。
を示す図。
1・・・・・・発光素子(発光手段) 2・・・・・・受光素子(受光手段) 3・・・・・・演算処理手段 4・・・・・・表示手段 5・・・・・・タイミング回路 6・・・・・・記憶回路(演算処理手段) 7・・・・・・演算回路(演算処理手段) 10・・・・測定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大倉 忠博 神奈川県横浜市港北区新羽町1215番地 オ ータックス株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】生体の組織内に遠赤外光を照射し、前記遠
赤外光のうち波長3200nm〜3900nmの範囲に
ある特定波長の光が組織を透過する際の吸光率を測定
し、予め求められた吸光率と血糖値との相関及び前記測
定された吸光率に基づき血糖値を求めることを特徴とす
る血糖値測定方法。 - 【請求項2】前記吸光率の測定は、生体の脈波に同期し
て測定されることを特徴とする請求項1記載の血糖値測
定方法。 - 【請求項3】生体の組織内に波長3200nm〜390
0nmの範囲にある特定波長の光を照射する発光手段
と、前記組織を透過又は組織から反射する光を受光し、
前記組織による吸光率に対応する受光信号を出力する受
光手段と、前記受光手段からの受光信号を演算処理し、
予め求められた吸光率と血糖値と検量線に基き血糖値を
演算する演算処理手段と、前記演算処理手段の結果を表
示する表示手段とを備えたことを特徴とする血糖値測定
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5191204A JPH0743295A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 血糖値測定方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5191204A JPH0743295A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 血糖値測定方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0743295A true JPH0743295A (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=16270641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5191204A Pending JPH0743295A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 血糖値測定方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0743295A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11395609B2 (en) | 2018-04-20 | 2022-07-26 | Shinko Electric Industries Co., Ltd. | Semiconductor device and sensor module |
-
1993
- 1993-08-02 JP JP5191204A patent/JPH0743295A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11395609B2 (en) | 2018-04-20 | 2022-07-26 | Shinko Electric Industries Co., Ltd. | Semiconductor device and sensor module |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19970819 |