JPH0743204A - 水中音響信号検出器 - Google Patents

水中音響信号検出器

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JPH0743204A
JPH0743204A JP20473093A JP20473093A JPH0743204A JP H0743204 A JPH0743204 A JP H0743204A JP 20473093 A JP20473093 A JP 20473093A JP 20473093 A JP20473093 A JP 20473093A JP H0743204 A JPH0743204 A JP H0743204A
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hydrophones
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Isao Umetsu
功 梅津
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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 海底において音波か弾性波かの識別をリアル
タイムに行う。 【構成】 11:直交3軸の各軸に平行に配置した所定距
離離隔する対ハイドロフォンのそれぞれで海底における
波動信号を受信する。12:受信された信号をディジタル
信号へ変換する。13:ディジタル化された信号に基づき
対ハイドロフォンそれぞれにおける受信信号間の到達時
間差を求める。14:求めた到達時間差と対ハイドロフォ
ンの配置間隔とから3次元の伝搬速度を算出する。15:
算出した伝搬速度を用いて受信信号の到来方向を算出す
る。その際に16が検出した本装置の敷設方向を加味して
真の到来方向を求める。17:算出した伝搬速度と到来方
向とを用いて受信信号が水中伝搬音響信号か、地中伝搬
弾性波信号かを識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海底に設置する水中音
響信号検出器に係り、特に受信した波動信号が水中伝搬
音響信号であるか地中伝搬弾性波信号であるかの識別機
能を備えた水中音響信号検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、水中を伝搬する音響信号
を収録する場合、従来では、レコーダを海底に沈めて一
定期間内放置し、ある一定の閾値を超えた波動信号を収
録し、この一定期間経過後にレコーダを回収し、船室内
や陸上において専任のオペレータが収録された波動信号
の由来を調査しそれが水中伝搬音響信号であるか地中伝
搬弾性波信号であるかを識別する方式が採用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の収録方
式では、収録された波動信号が水中伝搬音響信号である
か地中伝搬弾性波信号であるかの識別をリアルタイムに
行えないという問題がある。
【0004】本発明は、このような従来の問題に鑑みな
されたもので、その目的は、由来の異なる波動信号の識
別をリアルタイムに行える海底設置型の水中音響信号検
出器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の水中音響信号検出器は次の如き構成を有す
る。即ち、本発明の水中音響信号検出器は、直交3軸の
各軸に平行に配置した所定距離離隔する対ハイドロフォ
ンのそれぞれで海底における波動信号を受信する手段
と; 受信された信号をディジタル化する手段と; デ
ィジタル化された信号に基づき前記直交配置される対ハ
イドロフォンそれぞれにおける受信信号間の到達時間差
を求める手段と; 求めた到達時間差と前記対ハイドロ
フォンの配置間隔とから3次元の伝搬速度を算出する手
段と; 算出した伝搬速度を用いて受信信号の到来方向
を算出する手段と; 算出した伝搬速度と到来方向とを
用いて受信信号が水中伝搬音響信号と地中伝搬弾性波信
号とのいずれであるかを識別する手段と; を備えるこ
とを特徴とするものである。
【0006】
【作用】次に前記の如く構成される本発明の水中音響信
号検出器の作用を説明する。本発明は、水中を伝搬する
音波と地中を伝搬する弾性波とには、伝搬速度と到来方
向に相違がある点に着目したものである。即ち、海底の
任意の点において波動信号を観測すると、水中伝搬音響
信号は、伝搬速度が約1500m/秒で到来方向の鉛直
成分は海面から海底に向かう方向であるのに対し、海底
地中を伝搬する弾性波信号は、伝搬速度が約2000m
/秒以上で到来方向の鉛直成分は海底から海面に向かう
方向である、という相違がある。
【0007】従って、対ハイドロフォンを3次元に直交
配置し、その直交3軸の各対ハイドロフォン毎に受信信
号間の位相差を求めれば、この3成分の位相差と対ハイ
ドロフォンの間隔とから信号の伝搬速度と到来方向とを
決定できるので、受信信号が水中伝搬音響信号か地中伝
搬弾性波信号かの識別ができることになる。
【0008】なお、本装置を海底に設置する場合、海中
に投下して沈める方式では海底に着地したときの直交3
軸の方向が任意となり識別を誤る場合がある。かかる設
置方式の場合には、各対ハイドロフォンの方向を検出す
る手段を内蔵させれば、音響信号と弾性波信号の到来方
向を正確に決定できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例に係る水中音響信号検
出器を示す。図1に示すように、本実施例装置は、音響
センサ部11と信号変換部12と位相処理部13と速度
演算部14と到来方向演算部15と方位センサ部16と
信号識別部17とで基本的に構成される。これらは球形
筐体内に組み込まれて海底に設置される。
【0010】音響センサ部11は、所定距離離隔する対
ハイドロフォンを直交3軸の各軸に平行に配置して構成
され、各対ハイドロフォンが海底において波動信号を受
信するが、具体的には、例えば図2に示すようになって
いる。
【0011】図2において、音響センサ部11として円
形状で示すのは、本装置の筐体が球形状であり、その中
に音響センサ部11を始めとして各要素が組み込まれる
ことをイメージしたものであるが、この音響センサ部1
1は、21〜24の4個のハイドロフォンで基本的に構
成されることを示している。
【0012】即ち、4個のハイドロフォンの中の(2
1、22)(21、23)(21、24)はそれぞれ所
定距離離隔する対ハイドロフォンであり、この3組の対
ハイドロフォンがハイドロフォン21を中心に互いの配
列方向が直交するように設置される。そして、対ハイド
ロフォン(21、22)がx軸に、同(21、23)が
y軸に、同(21、24)がz軸(深度方向)にそれぞ
れ対応するのである。
【0013】各対ハイドロフォンの受信信号は、信号変
換部12でディジタル化され、位相処理部13に与えら
れるが、(21、22)(21、23)(21、24)
の各対ハイドロフォンにおけるそれぞれのハイドロフォ
ンの受信信号間には時間差がある。
【0014】そこで、位相処理部13では、対ハイドロ
フォン(21、22)の受信信号から到達時間差τx
を、対ハイドロフォン(21、23)の受信信号から到
達時間差τy を、対ハイドロフォン(21、24)の受
信信号から到達時間差τz をそれぞれ算出する。
【0015】ここに、各対ハイドロフォンにおける到達
時間差は、伝搬速度vの波動信号が、図3に示すよう
に、x軸から角度φ、z軸から角度θ傾いた方向から到
来したとすると、伝搬速度vと到来方向(φ、θ)と対
ハイドロフォンの間隔dとにより式1のように表され
る。
【0016】
【数1】τx =(d・sin θ・cos φ)/v τy =(d・sin θ・sin φ)/v τz =(d・cos θ)/v
【0017】次に、速度演算部14では、位相処理部1
3から到達時間差を受けて、直交3軸の各軸の速度成分
(vx 、vy 、vz )及び絶対速度(伝搬速度)vを算
出する(数2、数3)。
【0018】
【数2】vx =d/τx =v/(sin θ・cos φ) vy =d/τy =v/(sin θ・sin φ) vz =d/τz =v/cos θ
【0019】
【数3】
【0020】到来方向演算部15では、速度演算部14
からの速度成分及び絶対速度に基づき、xy平面上の到
来方向φとz軸への到来方向θとを算出する(数4)。
【0021】
【数4】φ=tan-1(vx /vy) θ=cos-1(v/vz)
【0022】その際に、本実施例では、ジャイロコンパ
ス等で構成される方位センサ部16が検出した本装置の
x、y、z方向における音響センサ部11の緯経度方
向、鉛直方向との差異(φ′、θ′)を加味し、真の到
来方向を算出するようにしてある(数5)。音響センサ
部11の各対ハイドロフォンが海底において任意の方向
を指向する場合が多いことを考慮したものである。
【0023】
【数5】φ=tan-1(vx /vy)+φ′ θ=cos-1(v/vz)+θ′
【0024】最後に、信号識別部17では、到来方向演
算部15から伝搬速度vと到来方向(φ、θ)を受け
て、到来方向の鉛直成分θが、0<θ<90°で、伝搬
速度vが、v≒1500m/秒ならば水中伝搬音響信号
であると識別し、一方到来方向の鉛直成分θが、90°
<θで、伝搬速度vが、v>2000m/秒ならば地中
伝搬弾性波信号であると識別する。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水中音響
信号検出器では、水中を伝搬する音波と地中を伝搬する
弾性波とには、伝搬速度と到来方向に相違がある点に着
目し、対ハイドロフォンを3次元に直交配置し、その直
交3軸の各対ハイドロフォン毎に受信信号間の位相差を
求め、その3成分の位相差と対ハイドロフォンの間隔と
から信号の伝搬速度と到来方向とを決定し、受信信号が
水中伝搬音響信号か地中伝搬弾性波信号かの識別ができ
るようしたので、単一の装置で由来の異なる波動信号の
識別をリアルタイムで行える効果がある。
【0026】なお、本装置を海底に設置する場合、海中
に投下して沈める方式では海底に着地したときの直交3
軸の方向が任意となり識別を誤る場合がある。かかる設
置方式の場合には、各対ハイドロフォンの方向を検出す
る手段を内蔵させれば、音響信号と弾性波信号の到来方
向を正確に決定できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る水中音響信号検出器の
構成ブロック図である。
【図2】音響センサ部を構成するハイドロフォンの配列
を示す図である。
【図3】波動信号の到来方向と音響センサ部の位置関係
図である。
【符号の説明】
11 音響センサ部 12 信号変換部 13 位相処理部 14 速度演算部 15 到来方向演算部 16 方位センサ部 17 信号識別部 21〜24 ハイドロフォン φ,θ 到来方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交3軸の各軸に平行に配置した所定距
    離離隔する対ハイドロフォンのそれぞれで海底における
    波動信号を受信する手段と; 受信された信号をディジ
    タル化する手段と; ディジタル化された信号に基づき
    前記直交配置される対ハイドロフォンそれぞれにおける
    受信信号間の到達時間差を求める手段と; 求めた到達
    時間差と前記対ハイドロフォンの配置間隔とから3次元
    の伝搬速度を算出する手段と; 算出した伝搬速度を用
    いて受信信号の到来方向を算出する手段と; 算出した
    伝搬速度と到来方向とを用いて受信信号が水中伝搬音響
    信号と地中伝搬弾性波信号とのいずれであるかを識別す
    る手段と; を備えることを特徴とする水中音響信号検
    出器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水中音響信号検出器に
    おいて; 海底に設置したときの前記直交3軸を構成す
    る対ハイドロフォンの配列方向を検出する手段; を備
    え、その検出値を加味して受信信号の到来方向を算出す
    る; ことを特徴とする水中音響信号検出器。
JP20473093A 1993-07-27 1993-07-27 水中音響信号検出器 Expired - Lifetime JP2518531B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10186048A (ja) * 1996-04-04 1998-07-14 Yamamoto Tokuo 埋設物、地層の構成、堆積物の性質の測定方法及び装置
KR100338190B1 (ko) * 1999-10-16 2002-05-24 김징완 워터터널의 소음 계측기
KR100338191B1 (ko) * 1999-10-16 2002-05-24 김징완 워터터널의 소음 계측방법
KR20020069691A (ko) * 2001-02-27 2002-09-05 엘지이노텍 주식회사 위상 제어 앰프 구동용 다채널 콘트롤러

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100338190B1 (ko) * 1999-10-16 2002-05-24 김징완 워터터널의 소음 계측기
KR100338191B1 (ko) * 1999-10-16 2002-05-24 김징완 워터터널의 소음 계측방법
KR20020069691A (ko) * 2001-02-27 2002-09-05 엘지이노텍 주식회사 위상 제어 앰프 구동용 다채널 콘트롤러

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JP2518531B2 (ja) 1996-07-24

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