JPH0743089U - ターゲットバードゴルフ用クラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロフトの角度を可変として多数本のゴルフク
ラブの機能を１本で兼ねることのできるターゲットバー
ドゴルフ用クラブを提供する。 【構成】 シャフト２の先端にヘッド取付軸３が設けら
れ、このヘッド取付軸３にヘッド部材４が取り付けられ
たターゲットバードゴルフ用クラブであって、前記ヘッ
ド取付軸３の軸方向にヘッド部材４を摺動自在に取り付
け、このヘッド部材４をヘッド取付軸３の基端３ｂ方向
に押すことにより回転可能とし、放すことにより複数の
回転角位置でヘッド取付軸３に前記ヘッド部材４を固定
させる回転規制手段８を備えてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、広場や公園等で簡便に遊ぶことのできるターゲットバードゴルフ用 クラブに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近時、老若男女を問わず手軽にゴルフ競技ができるという利点からターゲット バードゴルフが普及しつつある。

【０００３】 このターゲットバードゴルフは、図５に示すように、広場にウエッジコースや フルセットコース等のゴルフコース２０を設け、このゴルフコース２０にセッテ ィングホール２１を配置して、ゴルフクラブ２５によりボール２６をショットし 、セッティングホール２１に入ったか否かで得点を競うものである。

【０００４】 このセッティングホール２１は、ポール２２、ホール本体２３およびセカンド ホール２４からなり、仮設コース用と常設コース用との２種類が備えられる。 ポール２２は、下端に台座２２ａが固着され、上部に旗２２ｂが取り付けられ る。

【０００５】 ホール本体２３は、ショットされたボール２６を受けるもので、前記ポール２ ２の下部側に装着される。このホール本体２３は、傘を逆さに拡げた形状のもの が仮設コース用であり、同図に示す如く椀状の枠にネットを張ったものが常設コ ース用である。 セカンドホール２４は、前記ホール本体２３の外径に略等しいリング状のパイ プからなるもので、このホール本体２３の直下に置かれる。

【０００６】 ボール２６は、危険を回避するために柔軟性を有しており、ショットされたと きにスピードを落とすべく周面に羽根２６ａを取り付けている。 ゴルフクラブ２５としては、ロフト角によってボールの飛距離が異なるアイア ンクラブやウッドクラブ等が用いられる。

【０００７】 このターゲットバードゴルフにおいては、競技者がボール２６をショットした とき、アドバンテイジホールであるホール本体２３にホールアウトした場合は、 打ったショット数で採点し、これから外れてセカンドホール２４にホールアウト した場合は、打ったショット数に１打付加（１ペナルティー）して採点する。 このように、小規模ながらもゴルフコースのように競技を行えるので、興趣の 高いプレイを楽しむことができるものである。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このターゲットバードゴルフも一般のゴルフと同じように、ゴルフ コースに応じてゴルファーが多種のゴルフクラブを使い分けてプレイするために 多数本のゴルフクラブを用意する必要がある。 よって、老人や子供がゴルフクラブを入れた重いゴルフバッグを持ち運ばねば ならないことになり、手軽さを特徴とするターゲットバードゴルフにとって好ま しいものではなかった。

【０００９】 また、ゴルフクラブセットを揃えるのは、費用が嵩むことでもありターゲット バードゴルフを広く普及させる上での問題となっていた。 本考案は、上記課題に鑑みてなされたもので、ロフトの角度を可変として多数 本のゴルフクラブの機能を１本で兼ねることのできるターゲットバードゴルフ用 クラブを提供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、上記目的を達成するため、シャフトの先端にヘッド取付軸 が設けられ、このヘッド取付軸にヘッド部材が取り付けられたターゲットバード ゴルフ用クラブであって、前記ヘッド取付軸の軸方向にヘッド部材を摺動自在に 取り付け、このヘッド部材をヘッド取付軸の基端方向に押すことにより回転可能 とし、放すことにより複数の回転角位置でヘッド取付軸に前記ヘッド部材を固定 させる回転規制手段を備えてなることを特徴とする。

【００１１】 また、上記構成において、回転規制手段がヘッド取付軸に設けられた係合部と 、ヘッド部材に設けられて前記係合部が係合される被係合部とからなる。 また、前記係合部が複数個の凸部からなり、被係合部が複数個の凹部からなっ ている。 また、係合部が１個の凸部からなり、被係合部が複数個の凹部からなっている 。

【００１２】 また、このターゲットバードゴルフ用クラブにおいては、ヘッド部材をヘッド 取付軸の先端方向に押圧付勢する付勢手段を設けてなる。 また、上記構成において、付勢手段がコイルスプリングで形成されている。

【００１３】

【作用】

この考案は、ターゲットバードゴルフのプレイを行うに際して、シャフトに対 するヘッド部材の取り付け角度を可変し、クラブフェースの垂直面からの角度で あるロフト角をボールの飛距離に応じて調節しておく。 このときは、ヘッド部材をヘッド取付軸の基端方向に押し、かつ、回転させて から放すと、回転規制手段がその回転角位置でヘッド取付軸に対しヘッド部材を 固定させる。

【００１４】 この回転角位置を小さくした場合は、ロフト角が小さいので、ショット時にボ ールの飛距離を伸ばすことができる一方、回転角位置を大きくすると、ロフト角 が大になるため、ボールの飛距離を短かくできる。 よって、１本でアイアンクラブおよびウッドクラブの機能を有するので、多種 類のゴルフクラブを備える必要がなくなる。

【００１５】 また、回転規制手段がヘッド取付軸に設けられた係合部と、ヘッド部材に設け られて前記係合部が係合される被係合部とからなるので、係合を解除してヘッド 部材を回転させ、再び係合状態にすることにより、回転角位置を容易に可変でき る。

【００１６】 また、付勢手段が、ヘッド部材をヘッド取付軸の先端方向に押圧付勢している ので、ヘッド部材を逆にヘッド取付軸の基端方向に押してから、回転後に放すだ けでヘッド部材を適当な回転角位置に固定できる。

【００１７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について、図を参照しながら説明する。 図１は本実施例に係るターゲットバードゴルフ用クラブの展開斜視図である。 このターゲットバードゴルフ用クラブ１は、クラブシャフト２の下端にヘッド 取付軸３が連設され、このヘッド取付軸３にヘッド部材４を回転自在に取り付け る構成となっている。

【００１８】 クラブシャフト２は中空状で、一般普及型のゴルフクラブと同じく上部にはグ リップが設けられ、下端にホーゼル２ａを形成している。 ヘッド取付軸３は、先端３ａと基端３ｂとの間が直線状で、この直線部に付勢 手段１１としてコイルスプリングを挿入するようになっている。

【００１９】 このヘッド取付軸３は、基端３ｂ側をヘ字状に曲げたネック３ｃを前記ホーゼ ル２ａに嵌合し、２箇所の挿通孔にピン２ｂを挿通してこれらの頭部をカシメる ことにより前記クラブシャフト２に連結される。また、このヘッド取付軸３の基 端３ｂ側寄りには、係合部９が固着されている。 なお、この係合部９は、後述の被係合部１０とともに回転規制手段８を構成す るもので、円筒状の外周面に多数の凹凸を設けてギャ状に形成されている。

【００２０】 ヘッド部材４は、長さ方向に沿った二ツ割り構造となっており、フェース５側 の各コーナにネジ７を挿通する挿通孔５ａを形成する一方、これら挿通孔５ａに 対向してバック６側のコーナにネジ孔６ａを設けている。 そして、フェース５側の外側面５ｂには、図２に示すように、ソール１２が装 着される一方、内側面５ｃの略中央に金属材からなる重り１３を埋設している。 また、内側面５ｃには、軸受け台１４，１５および凹所１６を形成し、被係合部 １０や付勢手段１１を収容するようになっている。

【００２１】 軸受け台１４，１５は、ヘッド部材４の基端側であるヒールＨ側と先端側であ るトウＴ側寄りに突設されており、半径が前記ヘッド取付軸３の直径よりも僅か に大径で半円形の軸受け溝１４ａ，１５ａをそれぞれ設けている。

【００２２】 凹所１６は、両軸受け台１４，１５の間に形成され、ヒールＨ側の軸受け台１ ４に被係合部１０の一方１０ａを当接して嵌着するようになっている。この一方 の被係合部１０ａは、バック６側に収容する他方の被係合部１０ｂと合わせて一 対であり、前記係合部９に対応して半円形の凹面１０ｃをそれぞれ凹凸状に形成 している。 ヘッド部材４のバック６側は、内側面６ｂに軸受け部１７，１８および凹所１ ９を形成しており、前記他方の被係合部１０ｂや付勢手段１１を収容可能として いる。

【００２３】 軸受け部１７，１８は、前記軸受け台１４，１５の対向部に凹設され、半径が 前記ヘッド取付軸３の直径よりも僅かに大径で半円形の軸受け溝１７ａ，１８ａ をそれぞれ設けている。なお、この軸受け溝１８ａは、端縁まで延出させており 、ヘッド部材４の角度可変時にヘッド取付軸３の先端３ａをガイドできるように している。 凹所１９は、両軸受け部１７，１８の間に形成され、ヒールＨ側の軸受け部１ ７に前記他方の被係合部１０ｂを当接して嵌着するようになっている。

【００２４】 しかして、このターゲットバードゴルフ用クラブ１を組立る場合、まず、ヘッ ド部材４のフェース５側およびバック６側の各凹所１６，１９に、前記被係合部 １０ａ，１０ｂをそれぞれ嵌め着けておく。 つぎに、ヘッド取付軸３にコイルスプリング１１を挿入しておき、バック６側 の軸受け部１７，１８間にヘッド取付軸３を摺動自在に保持する。このとき、被 係合部１０に係合部９を係合可能とし、被係合部１０の外端面と軸受け部１０ｂ の外側壁との間にコイルスプリング１１の両端１１ａ，１１ｂが弾発係止される ように挿入する。

【００２５】 続いて、フェース５側の内面５ｃとバック６側の内面６ｂとを対向させ、ヘッ ド取付軸３を挟んだ状態で両者５，６を合わせる。このとき、被係合部１０ａの 外端面と軸受け台１５の外側壁との間にコイルスプリング１１の両端１１ａ，１ １ｂを弾発係止させる。

【００２６】 すると、図２および図３に示すように、フェース５側とバック６側との凹所１ ６，１９にコイルスプリング１１が配置され、このコイルスプリング１１のバネ 力によってヘッド部材４がヘッド取付軸３の先端３ａ側に向けて押圧力を付勢さ れる。 この後、フェース５側のネジ挿通孔５ａからネジ７を挿入し、バック６側のネ ジ孔６ａに螺入して両者５，６を締結する。 これにより、一体化されたヘッド部材４にヘッド取付軸３が進退動自在に保持 され、外観上はゴルフクラブと同一になる。

【００２７】 このゴルフクラブを用いてターゲットバードゴルフを行う場合においては、図 ５に示す従来と同様に広場等にゴルフコース２０をセットし、ポール２２、ホー ル本体２３およびセカンドホール２４からなるセッティングホール２１を適当な 場所に配置する。 そして、ゴルファーがショットするにあたり、シャフト２に対するヘッド部材 ４の取り付け角度を可変し、クラブフェース５の垂直面からの角度であるロフト 角をボール２６の飛距離に応じて調節しておく。

【００２８】 このときは、ヘッド部材４をヘッド取付軸３の基端３ｂ方向に押すと、被係合 部１０と係合部９との係合が解除され、回転自在となる。そして、ヘッド部材４ を図４の実線位置から仮想線の位置まで回転させてからから放すと、再び被係合 部１０に係合部９が係合し、その回転角位置でヘッド取付軸３にヘッド部材４が 固定される。

【００２９】 例えば、実線位置のように回転角位置が小さい場合は、ロフト角が小さいので 、ショット時に飛距離を伸ばすことができる一方、仮想線位置のように回転角位 置を大きくすると、ロフト角が大になるため、飛距離を短かくすることができる 。 また、このロフト角は、細かく何段階にも調整できるので、ゴルファーの判断 により飛距離に応じた角度を適宜選択すればよい。

【００３０】 このようにロフト角を変えながら、ゴルファーがボールをショットしたとき、 アドバンテイジホールであるホール本体２３にホールアウトした場合は、打った ショット数で採点し、これから外れてセカンドホール２４にホールアウトした場 合は、打ったショット数に１打付加して採点する。

【００３１】 このプレイにおいては、１本のゴルフクラブ１をアイアンクラブやウッドクラ ブのように使えるので、一般のゴルフコースと同じく興趣の高いプレイを楽しむ ことができる。このクラブをゴルフの練習用としても使用することができる。 なお、上記実施例においては、係合部９を複数個の凸部からなるギャ状とし、 被係合部１０を複数個の凹部からなる受け歯状に形成したが、係合部９を円筒状 として周面に１個の凸状部を設けてもよい。

【００３２】 これにより、前述の場合と同様にヘッド部材４をヘッド取付軸３の基端３ｂ方 向に押し、かつ、回転させてから放すと、凹部の何れかに凸状部が係合される。 よって、飛距離に応じた回転角位置でヘッド取付軸３にヘッド部材４を固定して おくことができる。

【００３３】 また、前記付勢手段１１は、コイルスプリングで形成されているが、ヘッド取 付軸３の基端３ａ側寄りに鍔部を設け、この鍔部と基端３ａ側の軸受け台１５と の間に板バネを介設して、前記ヘッド部材４をヘッド取付軸３の先端３ａ側に向 けて押圧付勢する構成としてもよい。

【００３４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、ヘッド部材をヘッド取付軸の基端方向に押して 回転させてから放すことによりその回転角位置で固定させることができるから、 プレイに際してボールの飛距離に応じたロフト角の調節が可能であり、１本でア イアンクラブやウッドクラブ等の機能を有するので、コースに応じて多数本のゴ ルフクラブを備える必要がなくなる。

【００３５】 よって、老人や子供がゴルフクラブを入れた重いゴルフバッグを持ち運びなが らプレイするといった面倒さがなくなり、手軽さを特徴とするターゲットバード ゴルフにとって好適である。 また、ゴルフクラブセットを揃える必要がないから、低廉で手軽にターゲット バードゴルフを楽しむことができ、広く普及させる上でも効果がある。

【００３６】 また、回転規制手段が係合部と被係合部とからなり、両者を係合または係合を 解除して回転角位置を容易に可変できるので、ロフト角の調節が簡単である。 また、付勢手段がヘッド部材に押圧力を付勢しているので、ヘッド部材を押し て回転した後に放すといった一連の操作で適当な回転角位置に固定できるから、 取扱操作が極めて簡単なものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示すターゲットバードゴルフ
用クラブの展開斜視図である。

【図２】同ターゲットバードゴルフ用クラブのロフト角
可変状態を示す断面図である。

【図３】同ターゲットバードゴルフ用クラブのロフト角
固定状態を示す断面図である。

【図４】同ターゲットバードゴルフ用クラブのロフト角
可変操作の説明図である。

【図５】ゴルフセットを用いたターゲットバードゴルフ
のプレイを示す説明図である。

【符号の説明】

２ シャフト ３ ヘッド取付軸 ３ｂ 基端 ４ ヘッド部材 ８ 回転規制手段

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シャフトの先端にヘッド取付軸が設けら
   れ、このヘッド取付軸にヘッド部材が取り付けられたタ
   ーゲットバードゴルフ用クラブであって、前記ヘッド取
   付軸の軸方向にヘッド部材を摺動自在に取り付け、この
   ヘッド部材をヘッド取付軸の基端方向に押すことにより
   回転可能とし、放すことにより複数の回転角位置でヘッ
   ド取付軸に前記ヘッド部材を固定させる回転規制手段を
   備えてなることを特徴とするターゲットバードゴルフ用
   クラブ。
2. 【請求項２】 回転規制手段がヘッド取付軸に設けられ
   た係合部と、ヘッド部材に設けられて前記係合部が係合
   される被係合部とからなる請求項１項記載のターゲット
   バードゴルフ用クラブ。
3. 【請求項３】 係合部が複数個の凸部からなり、被係合
   部が複数個の凹部からなる請求項２項記載のターゲット
   バードゴルフ用クラブ。
4. 【請求項４】 係合部が１個の凸部からなり、被係合部
   が複数個の凹部からなる請求項２項記載のターゲットバ
   ードゴルフ用クラブ。
5. 【請求項５】 ヘッド部材をヘッド取付軸の先端方向に
   押圧付勢する付勢手段を設けてなる請求項１項または２
   項記載のターゲットバードゴルフ用クラブ。
6. 【請求項６】 付勢手段がコイルスプリングである請求
   項５項記載のターゲットバードゴルフ用クラブ。