JPH0742856A - 安全弁の開弁圧測定装置 - Google Patents

安全弁の開弁圧測定装置

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JPH0742856A
JPH0742856A JP19056893A JP19056893A JPH0742856A JP H0742856 A JPH0742856 A JP H0742856A JP 19056893 A JP19056893 A JP 19056893A JP 19056893 A JP19056893 A JP 19056893A JP H0742856 A JPH0742856 A JP H0742856A
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pressure
cylinder
safety valve
valve
nut
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JP19056893A
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Kazuo Nakai
一夫 中井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全弁の開弁圧測定装置に関し、短時間内に
正確な測定ができるようにした安全弁の開弁圧測定装置
を提供することを目的とする。 【構成】 安全弁1のステム2に連結されるナット3
と、安全弁1の圧力調整ネジ14に受け止められ、上記
ナット3を介してステム2を開弁方向に駆動するシリン
ダ4と、シリンダ4とナット3、又は、圧力調整ネジ1
4との間に設けられ、シリンダ4の出力を検出する圧力
検出素子5と、この圧力検出素子5が検出したシリンダ
の圧力を表示する表示装置6とを備える構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安全弁の開弁圧測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラなどの圧力配管には内圧が一定以
上に上昇することを防止するため、安全弁が設けられ
る。安全弁が開弁する設定圧の誤差の範囲は、5kg未
満で±0.14kg以内、5kg〜23kgでは±3%
以内、23〜70kgfでは±0.7kg以内、70以
上では±1.0%以内であることが求められている。
【0003】安全弁の設定圧を設定するために圧力配管
の内圧を実際に設定圧の近傍まで上昇させることは危険
が伴い、また、エネルギーや労力の浪費、弁の損傷、騒
音の発生等の問題が伴う。そこで、図3の原理説明図に
示すように、圧力配管Tの内圧を例えば吹出し圧力の7
5%以上、吹止まり圧力以下の任意の圧力にして、外部
から安全弁101のステム102を油圧シリンダ103
で牽引し、開弁する時の油圧を油圧計110で測定する
という方法が採用されている。
【0004】この安全弁の開弁圧の測定に用いられる装
置としては、例えば図4に示すように、ヨーク104を
安全弁101の圧力設定ネジ105に受け止めさせ、圧
力設定ネジ105と反対側でヨーク104に支持させた
油圧シリンダ103のピストンロッド106と安全弁1
01のステム102とをターンバックル107で連結す
るように構成している。
【0005】油圧シリンダ103には、所定長さの高圧
用ホース108を介して手動操作式の油圧ポンプ109
が接続され、油圧ポンプ109の吐出口にアダプタを介
して圧力計110が接続される。
【0006】また、例えば図5に示すように、安全弁1
01の圧力設定ネジ105に受け止められるマウンティ
ングプレート111にボルト112及びナット113で
油圧シリンダ114を連結し、マウンティングプレート
111を貫通して油圧シリンダ114側に突出させた安
全弁101のステム102と油圧シリンダ114のピス
トンロッド115とを接続金具116で連結するように
構成している。この接続金具116は互いにボルト11
7によって連結される1対の半割部材118を備え、両
半割部材118の互いに対向する面にステム102に螺
合される半割ネジ119とピストンロッド115に対応
する半割ネジ120が形成される。
【0007】この場合にも、油圧シリンダ114には、
所定長さの高圧用ホース108を介して手動操作式の油
圧ポンプ109が接続され、油圧ポンプ109の吐出口
にアダプタを介して圧力計110が接続される。
【0008】上記構成により、安全弁101の開弁方向
に作用する力は、圧力配管Tの内圧と、油圧シリンダ1
03、114の出力との合計で与えられ、この出力が設
定圧以上になると安全弁101が開弁し、安全弁101
から圧力配管T内の圧力流体が吹き出す状態を模擬的に
形成することができる。
【0009】圧力配管Tの内圧は分かっているので、こ
の吹出し音を確認した時の油圧シリンダ103、114
の出力に基づいて安全弁101の開弁圧を測定すること
ができる。ここで、油圧シリンダ103、114の出力
は油圧シリンダ103、114のピストンの有効受圧面
積と油圧シリンダ103、114の内圧の積で求めら
れ、ピストンの有効受圧面積は一定であるので、油圧シ
リンダ103、114の内圧を測定すれば、安全弁10
1の開弁圧を測定できることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図3ないし図5に示し
た従来の安全弁の開弁圧測定装置においては、測定作業
を一人で行えるようにするため、油圧シリンダ103、
114の内圧を測定するための圧力計110が油圧ポン
プ109の吐出口にアダプタを介して接続されている。
【0011】従って、圧力計110と油圧シリンダ10
3、114との間には所定の長さののホース108が介
在することになり、ホース108内で生じる圧力損失に
よって圧力計110の測定値よりも実際の油圧シリンダ
103、114の内圧が低くなることがある。この圧力
損失は、ホース108の引き回し方によって変化する
が、ホース108に圧油を送り込むと、例えばホース1
08の曲がっている部分の曲率半径が圧油によって大き
くなるので、圧力損失が変化する。また、弁の摩擦損失
も測定の度に変化し、測定の安定性が得られないことが
ある。
【0012】このため、従来の安全弁の開弁圧測定装置
を用いて安全弁の開弁圧を測定する場合には、ホース1
08の経路が安定してホース108内で生じる圧力損失
が安定するまで、あるいは、弁の摩擦損失が安定するま
で、何度か測定を繰り返さないと正しい測定値を得るこ
とができず、測定のために長い時間と労力とが必要とさ
れる。更に、測定ゲージは機械的に構成され、ピークホ
ールドし難い性質となっているので、精度よくゲージを
読み取ることが容易でない。
【0013】本発明は、上記の事情を鑑みてなされたも
のであり、短時間内に正確な測定ができるようにした安
全弁の開弁圧測定装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、例えば図1に示すように、安全弁1のス
テム2に連結されるナット3と、安全弁1の圧力調整ネ
ジ14に受け止められ、上記ナット3を介してステム2
を開弁方向に駆動するシリンダ4と、シリンダ4とナッ
ト3、又は、圧力調整ネジ14との間に設けられ、シリ
ンダ4の出力を検出する圧力検出素子5と、この圧力検
出素子5が検出したシリンダの圧力を表示する表示装置
6とを備えることを特徴とする。
【0015】
【作 用】本発明によれば、安全弁1にかかる圧力が直
接に圧力検出素子5によって検出されるので、シリンダ
4に作動流体を供給するホースの圧力損失と無関係に、
1回の測定で正確にシリンダ4の出力を測定できる。
【0016】本発明において、シリンダ4の構成は特に
限定されないが、安全弁の圧力調整ネジに受け止められ
る筒体、この筒体内に進退可能に挿入され、外周面が異
径に形成された中空ピストン、及び筒体と中空ピストン
とによって区画された加圧室を有する中空シリンダ4を
用いることができる。
【0017】このような中空シリンダ4を用いる場合に
は、シリンダの中空部内で安全弁のステム2とナット3
とを連結させることにより、小型化及びコンパクト化を
図ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1は本発明の構成図であり、この安
全弁の開弁圧測定装置は、安全弁1のステム2に連結さ
れるナット3と、このナット3を介してステム2を開弁
方向に駆動するシリンダ4と、シリンダ4とナットとの
間に設けた圧力検出素子5を内蔵した圧力検出ブロック
6と、圧力検出素子5が検出したシリンダ4の圧力を表
示する表示装置7とを備える。
【0019】上記シリンダ4には、手動式の油圧ポンプ
8が所定の長さ程度の高圧用ホース9を介して接続され
る。安全弁1の入口10は例えばボイラの圧力配管11
に連通され、この圧力配管11の内圧を例えば吹出し圧
力の75%以上、吹止まり圧力以下の任意の圧力にした
後、上記油圧ポンプ8を操作してシリンダ4を伸長させ
ることにより安全弁1の圧力設定バネ12を圧縮し、安
全弁1を開弁させる。安全弁1の開弁は圧力配管11内
の作動流体が安全弁1の出口13から吹出す音によって
認識され、この吹出し音が発生したときのシリンダ4の
圧力を測定することにより安全弁1の開弁圧が測定され
る。
【0020】上記シリンダ4は、複数本用いることも可
能であるが、この実施例では構成を簡単にするために1
本のシリンダ4を用い、又、装置の小型化及びコンパク
ト化を図るため、中空シリンダを用いている。
【0021】すなわち、図2の断面図に示すように、こ
のシリンダ4は、段付き異径内周面を有し、安全弁1の
圧力調整ネジ14に受け止められる筒体15とこの筒体
15内に進退可能に挿入され、段付き異径外周面を有す
る中空ピストン16とを備え、これら筒体15と中空ピ
ストン16とによって加圧室17が区画される。
【0022】筒体15の外周部には、加圧室17に連通
させたネジ孔18が形成され、このネジ孔18に上記ホ
ース9の先端に設けた継手が螺合される。上記中空ピス
トン16の大径部と小径部とにはそれぞれ、中空ピスト
ン16と筒体15との間の隙間を油密状に封止するOリ
ング19・20が外嵌され、これにより、加圧室17か
らシリンダ4の両端からの作動油の漏れが防止される。
【0023】なお、この加圧室17はエア抜き孔21を
介して外部に連通され、このエア抜き孔21は、油圧ポ
ンプ8からホース9を介して加圧室17に圧油を供給
し、加圧室17から空気が完全に排出された後、図示し
ないプラグで閉塞される。
【0024】シリンダ4の筒体15は、直接に圧力調整
ネジ14に受け止めさせてもよいが、この実施例では、
シリンダ4を装着したまま圧力調整ネジ14を回転調整
できるようにするため、筒体15と圧力調整ネジ14と
の間にスリップ板22を介在させている。
【0025】上記圧力検出ブロック6は、適当な剛性と
弾性とを有する素材、例えば一般構造用圧延鋼、機械構
造用炭素鋼などで形成され、その周縁部がシリンダ4の
筒体15に固定される。
【0026】上記圧力検出素子5は、1個以上設けてあ
ればよいが、この実施例では、複数個の圧力検出素子5
を周方向に等間隔を置いて配置し、これらの検出値の平
均値を求めて表示装置7に表示させるようにしている。
【0027】圧力検出素子5は、圧力を加えた時にその
圧力の大きさに対応する信号値を有する電気信号を出力
するように構成してあればよく、例えば金属抵抗ひずみ
ゲージ、半導体ひずみゲージなどのひずみゲージやピエ
ゾ抵抗方式、PN接合方式の感圧素子を用いることがで
きる。
【0028】上記表示装置7は、従来の圧力計110の
表示部に代わるものであり、圧力検出素子5が検出した
シリンダ4の圧力を表示するように構成してあればよ
く、その表示方式はデジタル表示であっても、指針など
によるアナログ表示であってもよい。また、表示装置7
はピークホールド機能を持たせることによって読み取り
がより正確になる。
【0029】上記ナット3は、圧力検出ブロック6の中
空部及び中空ピストン16の中空部に挿入されるスリー
ブ23を備え、シリンダ4をスリップ板22を介して圧
力調整ネジ14の上に載せ、更に、圧力検出ブロック6
を載せてからスリーブ23を圧力検出ブロック6の中空
部及び中空ピストン16の中空部に挿入し、安全弁1の
ステム2に形成されたネジ24に螺合される。
【0030】ナット3の締結力は、ステム2とナット3
との間のがたつきがなくなる程度であればよく、例え
ば、手回しで締め込み始めて回せなく成った後、該ナッ
ト3を1/3〜3/4回転程度手で戻す程度でよい。
【0031】この後、シリンダ4にホース9を介して油
圧ポンプ8を接続し、エア抜きをした後、油圧ポンプ8
により圧抜きをして、シリンダ4の内圧を大気圧に調整
するとともに、表示装置7の表示の0点合わせをする。
【0032】予め、あるいはこの後、圧力配管11の内
圧を例えば吹出し圧力の75%以上、吹止まり圧力以下
の任意の圧力に設定し、上記油圧ポンプ8を操作してシ
リンダ4に圧油を送る。
【0033】圧油の供給により加圧室17の内圧が上昇
すると、中空ピストン16が開弁方向(図上、上方向)
に移動し、やがて、圧力検出ブロック6の外周部に中空
ピストン16が受け止められる。この後、加圧室17の
内圧を更に上昇させると、中空ピストン16が更に強く
圧力検出ブロック6の外周部を押出そうとする。
【0034】しかし、シリンダ4の圧力が圧力設定バネ
12の圧力以下である場合には、圧力検出ブロック6の
内周部が圧力設定バネ12に牽制されるので、ステム2
やナット3は開弁方向に移動しない。
【0035】シリンダ4の圧力が圧力設定バネ12の圧
力を上回ると、ステム2及びナット3が圧力検出ブロッ
ク6の内周部とともに中空ピストン16に駆動されて開
弁方向に移動し、安全弁1が開弁され、作動流体(ここ
では、飽和蒸気)が安全弁1から吹出す時に発する吹出
し音が耳に入ることになる。
【0036】中空ピストン16がステム2、ナット及び
圧力検出ブロック6の内周部に加える圧力、すなわち、
シリンダ4の圧力は圧力検出素子5によって検出され、
表示装置7に表示されているので、測定者は吹出し音が
耳に入った時の表示装置7の表示を確認し、予め与えら
れた換算表によって安全弁1の開弁圧を読出すことがで
きる。
【0037】したがって、表示装置7を油圧ポンプ8の
近傍に配置して、測定者が容易に観察できるようにすれ
ば、安全弁1に掛かる圧力が直接に圧力検出素子5で計
測されるので、ホース9の膨脹、収縮、流路抵抗などの
影響を全く受けることなく、シリンダ4の圧力を測定す
ることができ、しかも、1回の測定のみで正確にシリン
ダ4の圧力を測定することができる。
【0038】測定者としては、実際の開弁圧が予め定め
られている開弁圧に対して所定の誤差内であるか否かが
分かればよいので、予め定められている開弁圧に対応す
るシリンダ4の圧力を換算テーブルから読み取り、シリ
ンダ4の圧力が読み取った圧力になるまで油圧ポンプ8
を操作してシリンダ4の圧力を上げ、シリンダ4の圧力
が所定の範囲内で吹出し音が発生するか否かを確認する
ことにより、安全弁1の合否を決定することができる。
【0039】不合格の場合には、この後、シリンダ4の
圧力を降下させた状態で、吹出し音が出ていない場合に
は吹出し音が出るまで圧力調整ネジ14を緩めて開弁圧
を低くし、所定の範囲よりも下回る圧力で吹出し音が出
た場合には所定の範囲内まで吹出し音が出なくなるよう
に圧力調整ネジ14を締めて開弁圧を高くする。すなわ
ち、シリンダ4、圧力検出ブロック6及びナット3を付
けたまま安全弁1の開弁圧調整ができる。
【0040】なお、上記の一実施例においては、圧力検
出ブロック6を設け、この圧力検出ブロック6に圧力検
出素子5を設けているが、圧力検出素子5をシリンダ4
の出力端(上記の一実施例では中空ピストン16)に圧
力検出素子5を支持させ、このシリンダ4の出力端から
ナット3に作用する圧力を検出するように構成すること
も可能であり、シリンダ4の筒体15に圧力検出素子5
を支持させ、圧力調整ネジ14に受け止められる筒体1
5の圧力を検出するように構成することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、安全
のステムに連結されるナットと、このナットを介して
ステムを開弁方向に駆動するシリンダと、シリンダとナ
ットとの間に設けた圧力検出素子と、圧力検出素子が検
出したシリンダの圧力を表示する表示装置とを備えるの
で、簡単な構成で、安全弁に掛かる圧力を直接に測定す
ることができ、1回の測定で正確にシリンダの圧力を測
定できる。その結果、安全弁の開弁圧を短時間内に正確
に測定できる。
【0042】本発明において、特にシリンダとして中空
シリンダを用いる場合には、装置全体を小型で、コンパ
クトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】本発明の一実施例の要部の断面図である。
【図3】従来例の原理説明図である。
【図4】従来例の要部の断面図である。
【図5】他の従来例の要部の断面図である。
【符合の説明】
1 安全弁 2 ステム 3 ナット 4 シリンダ 5 圧力検出素子 7 表示装置 14 圧力調整ネジ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安全弁(1) のステム(2) に連結されるナ
    ット(3) と、安全弁(1) の圧力調整ネジ(14)に受け止め
    られ、上記ナット(3) を介してステム(2) を開弁方向に
    駆動するシリンダ(4) と、シリンダ(4) とナット(3) 、
    又は、安全弁(1) の圧力調整ネジ(14)との間に設けた圧
    力検出素子(5) と、圧力検出素子(5)が検出したシリン
    ダ(4) の圧力を表示する表示装置(7) とを備えることを
    特徴とする安全弁の開弁圧測定装置。
JP19056893A 1993-07-30 1993-07-30 安全弁の開弁圧測定装置 Pending JPH0742856A (ja)

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JP19056893A JPH0742856A (ja) 1993-07-30 1993-07-30 安全弁の開弁圧測定装置

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Cited By (5)

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