JPH074278Y2 - 階段施工用具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は階段の踏み面先端にノンスリップ材を施工した
後、踏み面の床仕上げ材を切断する時に使用する施工用
具である。

（従来技術と問題点） 第３図は従来の施工用具による階段施工状態の正面図で
ある。

ノンスリップ材16を取付けた後、階段踏み面にタイルや
シートの仕上げ材18を施工する時、約40〜50cmの定規本
体23の両端から数cm内側の場所に定規長手方向に垂直に
スライド可能なスライダー24を有し、その先端にノンス
リップ把持部25を有する施工用具30を、ノンスリップ材
上に置いた。スライダーを適当な長さに伸縮して調節し
つつ、ノンスリップ把持部25でノンスリップ材先端19を
把持し、前記定規本体の長手方向の一端27がノンスリッ
プ材の端部と一致するところで、蝶ねじ等のねじ止め具
26を止めて施工用具30を固定して前記端辺27の位置で弾
性床材などの踏み面仕上げ材をナイフ17で切断施工して
いた。

さらに定規の長さが足りない時は、一旦ねじ止め具26を
緩めて施工用具30を階段踏み面より外し、再び同様にし
てノンスリップ材上に固定してナイフ17′で定規の辺2
7′の位置の床仕上げ材を切断した。

上記の従来の施工用具による方法は、施工用具が相当長
いので扱いづらい上、辺27の切断部分と、辺27′の切断
部分の間の継目28はガタが生ずるか、一直線状に形成さ
れず見苦しかった。

第４図は従来階段壁際の施工状態の図であり、踏み面21
と蹴込み22の形成する角において、ノンスリップ材16の
先端19はノンスリップ把持部25で把持されており、定規
の辺27はノンスリップ材の端縁と一致している。この定
規の辺27の位置で仕上げ材をナイフ17で切断して階段の
施工を行なった。この時定規の壁際28付近で、ナイフ17
はスライダー24またはねじ止め具26で邪魔され、定規に
そって床仕上げ材を切断することはできなかった。即ち
点31より壁際28にかけて床仕上げ材をこのまま切断でき
なかった。

この結果壁際等の階段端部の施工が極めてやりづらく、
作業能率が悪かった。

（考案の解決した課題） 本考案は壁際等の階段端部でも容易に施工でき、しかも
踏み面の仕上げ材施工が従来になく簡単となる階段の施
工用具を提供することをその目的とする。

（考案の構成） 本考案は階段踏み面部分に仕上げ材施工をする施工用具
において、水平の定規本体と、該定規本体の長手方向に
直交し、滑動自在に取付けられた平行な一対のスライド
部と、該定規本体にスライド部固定具を具備し、該スラ
イド部先端には各々上下方向に回転軸が取付けられ、該
回転軸を中心としてスライド部下側に水平方向に回転可
能な一対のローラーが回転軸に一つずつ設けられたこと
を特徴とする階段施工用具、をその要旨とし、とくにロ
ーラーで移動させながら施工できることに大きなメリッ
トがある。

以下、図面に基づいて本考案を説明する。

第１図は本考案施工用具平面図である。

１は15〜20cmの定規本体（以下、定規という）で長手方
向の辺２および辺３は平行である。この定規の両端から
各々３〜4cmの位置に一対のスライド部４、５が前記定
規の長手方向に対して直交するように形成され、このス
ライド部４内には溝６、スライド部５には溝７が形成さ
れていて、定規１はこの溝に沿って定規長手方向に直角
に滑動し、所定の位置に設けられる。望ましくはこのス
ライド部４、５間に固定バー８が設けられて、このスラ
イド部が定規と水平となるように設定する。スライド部
４を固定するねじ等の固定具９、およびスライド部５を
固定するねじ等の固定具10が定規上面に設けられてお
り、スライド部が定規の巾方向に所望の位置で固定され
る。スライド部４の先端にはローラー取付部4aが形成さ
れ、そのローラー取付部にはローラーの回転軸11が上下
方向に取付けられ、同様にスライダー５の先端にはロー
ラー取付部5aが形成され、そのローラー取付部には同様
に回転軸12が形成され、回転軸11を中心にローラー13
が、また回転軸12を中心にローラー14が各々回転軸に一
つずつ形成され、ローラー13、14は水平方向に回転し施
工用具が移動する。

本考案施工用具15は上記構成になっており、ローラー1
3、14を水平方にノンスリップ材16端面を押さえるよう
に取付け、定規の長手方向の辺ＡまたはＢをノンスリッ
プ材の他端（即ち切断位置線）に合わせてナイフ17でPV
C弾性床材等の階段踏み面仕上げ材18を切断する。

引き続きローラーを13′、14′の位置にまで回転させて
施工用具を15′の位置に設置し、定規１′に合わせてナ
イフ17′で切断位置を前記Ａを延長して上記床材を切断
施工する。ナイフは施工用具の移動に伴い移動する。こ
のようにして容易に切断位置で仕上げ材を切断すること
ができる。また壁際から壁際まで仕上げ材を切断する時
は一方の壁際で辺２の一端Ｃにナイフを置いてローラー
で施工用具15を移動させながら、この壁際側からの部分
を切断する。次に他方の壁際で辺２のＣの反対側の角に
ナイフを置いて定規を反対側に移動することにより、残
りの他方の壁際側部分の仕上げ材を切断できる。このよ
うに両方に壁のある階段部分の壁際から壁際まで、完全
かつ容易に仕上げ材を切断することができる。

第２図は第１図の施工道具をＸ−Ｘからみた施工状態の
側面図であり、定規１と直交した状態でスライド部５が
ねじ10で固定され、スライド部５先端の取付部5aには上
下方向に回転軸12が設置され、回転軸12を中心に回転可
能にローラー14が一つずつ取付けられている。

ローラー14はノンスリップ材16の一方の先端19を押さ
え、この時ナイフ17はノンスリップ材の他方の端20と同
位置にセットされ、そのまま定規１に沿って仕上げ材18
を切断し、その後適宜仕上げ材を接着剤で接着して施工
を完了する。21は階段踏み面、22は蹴込みである。

（考案の効果） 階段端分の端から端まで容易に切断できる。

ローラーを滑らせて施工できるので容易に施工で
き、作業者が疲れない。

ローラーで移動させて使用するので施工用具自体は
コンパクトな大きさでよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案施工用具の施工状態の平面図、第２図は
第１図をＸ−Ｘ方向からみた側面図である。第３図は従
来の施工用具による階段施工状態平面図、第４図は従来
階段壁際施工状態の図である。１は定規本体、13、14は
ローラー、15は施工用具、16はノンスリップ材、18は仕
上げ材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】階段踏み面部分に仕上げ材施工をする施工
   用具において、水平の定規本体と、該定規本体の長手方
   向に直交し、滑動自在に取付けられた平行な一対のスラ
   イド部と、該定規本体にスライド部固定具を具備し、該
   スライド部先端には各々上下方向に回転軸が取付けら
   れ、該回転軸を中心としてスライド部下側に水平方向に
   回転可能な一対のローラーが回転軸に一つずつ設けられ
   たことを特徴とする階段施工用具。