JPH0741369A - セラミックス管の焼成方法 - Google Patents

セラミックス管の焼成方法

Info

Publication number
JPH0741369A
JPH0741369A JP5190472A JP19047293A JPH0741369A JP H0741369 A JPH0741369 A JP H0741369A JP 5190472 A JP5190472 A JP 5190472A JP 19047293 A JP19047293 A JP 19047293A JP H0741369 A JPH0741369 A JP H0741369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded body
firing
tubular
ceramic
ceramics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5190472A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsumi Akimine
辰巳 秋峯
Michihiko Koshida
充彦 越田
Yasuhiro Tanaka
泰宏 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP5190472A priority Critical patent/JPH0741369A/ja
Publication of JPH0741369A publication Critical patent/JPH0741369A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】管状セラミックス成形体1の一方端にフランジ
部材2を挿入接着し、かつその周囲に押圧部材3を備
え、これら押圧部材3とフランジ部材2を支持板5に係
止させて、前記管状セラミックス成形体1を吊り下げ、
焼成する。 【効果】長尺セラミックス管を吊り焼きにより焼成する
場合でも、吊り下げ部の破損による落下事故を防止で
き、歩留りを高くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質型燃料電池
用支持管などのセラミックス管の焼成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料電池発電システムは、エネル
ギー問題、地球環境問題に大きな貢献をするものとし
て、世界的にその期待が高まっている。燃料電池発電シ
ステムは、燃料が有する化学エネルギーを直接電気エネ
ルギーに変換できるシステムであり、高いエネルギー変
換効率を有し、燃料の多様化が可能で、低公害で、しか
も発電効率が設備規模によって影響されず、極めて有望
な技術である。
【0003】特に、固体電解質型燃料電池は、リン酸型
燃料電池や溶融炭酸塩型燃料電池と異なり、液体、融体
を用いないため電池の構成がシンプルであり、高温の排
熱利用も含めるとエネルギー効率80〜90%が期待で
きるものである。
【0004】この固体電解質燃料電池の構造は、多孔質
ジルコニアセラミックスなどからなる支持管の外表面に
陽極と、固体電解質および陰極が順次積層された構造を
成している。そして、上記支持管の内側には空気を、外
側には燃料をそれぞれ供給し、これらが固体電解質を介
して反応するときのエネルギーを直接電力の形で取り出
すものである。そして、発電容量を増大するために、上
記支持管は1600mm程度の長尺のセラミックス管と
なっている。
【0005】また、この他にも各種フィルターや保護管
など、長尺のセラミックス管はさまざまな分野で用いら
れている。
【0006】このような長尺のセラミックス管を製造す
る場合は、セラミックス原料を押出成形によって管状に
成形した後、吊り焼きにより焼成する方法が採られてい
る。これは、図6に示すように、得られた管状セラミッ
クス成形体1の一端に孔1aを形成し、この孔1aに棒
状止め具24を挿入して支持板25に係止し、管状セラ
ミックス成形体1を吊り下げた状態で焼成する方法であ
る。また、その炉の構造は図7に示すように、蓋体21
と内側にヒータ27を備えた炉体22からなり、この内
側に炉芯管28および中蓋23を備え、炉芯管28の内
部に支持板25を配置して複数の管状セラミックス成形
体1を吊り下げるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記吊り焼
きによる焼成方法では、管状セラミックス成形体1の穴
1aを棒状留め具24で支持する構造であったため、自
重によりこの孔1aより亀裂が生じて破損したり、ひい
ては落下事故を誘発する恐れがあった。
【0008】特に、上記燃料電池用支持管のような長尺
セラミックス管の場合は破損しやすく、場合によっては
落下事故の発生率が20%以上にもなり、極めて歩留り
の悪いものであった。
【0009】また、図7に示す炉を用いて複数の管状セ
ラミックス成形体1を焼成する際に、炉芯管28内の周
辺部に配置した管状セラミックス成形体1は、ヒータ2
7に近い外側が内側よりも高温となって焼成収縮率が大
きくなるため、破線で示すように管状セラミックス成形
体1の下端が外側に向かって反ってしまうという問題点
があった。このような反りが発生すると、不良品となっ
てしまい、歩留りが悪いものであった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて本発明は、
管状セラミックス成形体の一方端にフランジ部材を挿入
接着し、かつ該フランジ部材を挿入した管状セラミック
ス成形体の周囲に押圧部材を備え、これら押圧部材とフ
ランジ部材を支持板に係止させて、前記管状セラミック
ス成形体を吊り下げ、焼成するようにしたものである。
【0011】また、本発明は、セラミックス成形体の上
端を支持板に吊り下げ、下端の周囲に焼成収縮率の大き
い押圧部材を備えて焼成することにより、反りを防止す
るようにしたものである。
【0012】さらに、本発明は、管状セラミックス成形
体の上端を支持板に吊り下げ、下端に荷重を加えて焼成
することにより、焼成時の反りを防止するようにしたも
のである。
【0013】
【実施例】以下本発明実施例を説明する。
【0014】セラミックス原料に所定のバインダーを添
加混合して、管状に押し出し成形した。次に、図1、2
に示すように、得られた管状セラミックス成形体1の一
方端に、フランジ部2aと挿入部2bを持ったフランジ
部材2を挿入し、加熱硬化型の耐熱性無機接着剤からな
る接着剤4で接着し、さらに管状セラミックス成形体1
の上記フランジ部材2を挿入した側の端部の周囲に、リ
ング状の押圧部材3を接合した。
【0015】ここで、上記フランジ部材2は、管状セラ
ミックス成形体1とほぼ同じ焼成収縮率を持つものであ
るが、押圧部材3は管状セラミックス成形体1よりも焼
成収縮率の大きな材質を用いる。なお、焼成収縮率は成
形体の生密度を変化させることによって自由に調整する
ことができ、生密度を低くすれば焼成収縮率を大きくで
きる。
【0016】そして、上記フランジ部2aおよび押圧部
材3を支持板5に係止させて、管状セラミックス成形体
1を吊り下げ、所定の温度で焼成する。このようにして
焼成を行えば、上記押圧部材3は焼成収縮率が大きいた
め、管状セラミックス成形体1を締めつけ、フランジ部
材2の離脱を防止する。また、フランジ部材2は、押圧
部材3の締めつけにより強固に固着し、かつ管状セラミ
ックス成形体1とは挿入部2bの全面で接着してあるた
め、この部分に亀裂が生じたり、破損したりする恐れを
なくすことができ、焼成時の管状セラミックス成形体1
の落下事故を防止することができる。
【0017】なお、焼成後は上記フランジ部材2および
押圧部材3は不要となるため、切断して取り除けば良
い。
【0018】ここで、セラミックス原料として、15モ
ル%のカルシアを含む安定化ジルコニア原料粉末に、セ
ラミゾール等の分散剤、グリセリン等の可塑剤、PVA
等の結合剤、および焼結体の開気孔率が38%程度とな
るように繊維状のセルロース等を加え、混合攪拌機を用
いて混合した。得られた混合材を真空混練機で減圧下で
混練しながら、口金部より混練材を押出成形し、生密度
3.0g/cm3 で長さ1600mmの円筒中空の管状
セラミックス成形体1を得た。
【0019】そして、この管状セラミックス成形体1
に、図1、2に示すようにフランジ部材2および押圧部
材3を備えて焼成したところ、落下事故の発生率を0%
とすることができた。
【0020】次に本発明の他の実施例を説明する。
【0021】上記実施例と同様の管状セラミックス成形
体1に高温強度を与えるために、横にした状態で予備焼
成してわずかに焼結させた。次に、図3に示すように、
その一端に孔1aを開け、棒状止め具24を孔1aに挿
入して吊り下げた。また、管状セラミックス成形体1の
下端の周囲には、焼成収縮率の大きい材質からなるリン
グ状の押圧部材12を接合し、さらに各管状セラミック
ス成形体1の周囲を保護管12で覆った。
【0022】このようにして焼成すれば、管状セラミッ
クス成形体1の下端が押圧部材12で締めつけられるた
め、反りの発生を防止することができる。また、各管状
セラミックス成形体1を保護管11で囲むことによっ
て、輻射熱の伝わり方を均一にし、反りを防止する効果
がある。
【0023】ここで、本発明実施例として、上記実施例
と同じ原料を用い、最終的な大きさが直径16mmで長
さ1000mmとなるように成形して、焼成収縮率が1
0.0%の管状セラミックス成形体1を得た。一方、押
圧部材12の方は、生密度を調整して焼成収縮率が1
3.5%となるようにした。
【0024】また、比較例として押圧部材12を備えな
いものも用意し、両方10本ずつ焼成した後の反り量を
測定した。
【0025】結果は表1に示すように、比較例では平均
1.75mmの反りが生じていたのに対し、本発明の方
法で焼成したものは平均0.45mmと反りの発生を防
止できることがわかる。
【0026】
【表1】
【0027】さらに本発明の他の実施例を説明する。
【0028】上記実施例と同様にして成形した管状セラ
ミックス成形体1の下端部に図4に示すように、孔1b
を形成して、この孔1bにセラミックス製のピン15を
通してセラミックス製の重り16を接合する。この状態
のままで、重り16を接合した部分が下側になるよう
に、管状セラミックス成形体1を図1、2または図3に
示すように吊り下げて焼成すれば良い。
【0029】このようにして焼成すれば、管状セラミッ
クス成形体1の下端に鉛直方向の荷重が加わった状態で
焼成されるため、反りの発生を防止することができる。
【0030】ここで、実際にLaMnO3 粉末原料に所
定のバインダーを添加し、混練した後、押出成形によ
り、全長500mm、外径18mm、肉厚2mmの管状
セラミックス成形体1を得た。この管状セラミックス成
形体1を1200℃で予備焼成した後、一端に種々の重
さの重り16を接合し、他端を支持して吊り焼きにより
焼成した。焼成後のセラミックス管の反りをレーザース
キャンマイクロメーターで測定した。
【0031】その結果、重り16の質量と、反りの最大
値との関係を図5に示す。このグラフより、荷重を加え
なかったもの(質量0)では反り量が1.9mmあった
のに対し、100g以上の荷重を加えると反り量を0.
5mm以下に低くできた。したがって、本実施例の場合
は100〜200gの荷重を加えれば好適に焼成できる
ことがわかった。ただし、この荷重は、焼成する管状セ
ラミックス成形体1の大きさや肉厚等に応じて適宜選択
する必要がある。
【0032】また、上記実施例においては、各発明を個
別に示したが、これらを組み合わせても良い。例えば、
図1、2に示すようなフランジ部材2を管状セラミック
ス成形体1に取りつけて、しかもその下端部に図3に示
すような押圧部材12を接合したり、あるいは図4に示
すような重り16を取りつけて焼成すればより好適であ
る。
【0033】さらに、以上の実施例では、管状セラミッ
クス成形体1の材質としてジルコニアまたはLaMnO
3 を用いたものを示したが、本発明はこれらの材質に限
るものではなく、アルミナ、ムライト、コージライトな
ど他のセラミックスでも同様に用いることができる。ま
た、本発明は、燃料電池用支持管に限らず、各種フィル
タや保護管などさまざまなセラミックス管の焼成方法に
適用できることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】このように本発明によれば、管状セラミ
ックス成形体の一方端にフランジ部材を挿入接着し、か
つその周囲に押圧部材を備え、これら押圧部材とフラン
ジ部材を支持板に係止させて、前記管状セラミックス成
形体を吊り下げ、焼成するようにしたことによって、燃
料電池用支持管のような長尺セラミックス管を吊り焼き
により焼成する場合でも、吊り下げ部の破損による落下
事故を防止でき、歩留りを高くすることができる。
【0035】また、本発明によれば、セラミックス成形
体の一方端を支持板に吊り下げ、他方端に焼成収縮率の
大きい押圧部材を備えて焼成したり、あるいは他方端に
荷重を加えて焼成することによって、焼成時の反りの発
生を防止することができ、特に燃料電池用支持管のよう
な長尺セラミックス管を歩留り良く焼成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックス管の焼成方法を説明する
ための斜視図である。
【図2】図1中のX−X線断面図である。
【図3】本発明のセラミックス管の焼成方法における他
の方法を説明するための炉の断面図である。
【図4】本発明のセラミックス管の焼成方法における他
の方法を説明すための管状セラミックス成形体の下端部
断面図である。
【図5】管状セラミックス成形体の下端に吊り下げる重
りの質量と、焼成後の反り量との関係を示すグラフであ
る。
【図6】従来のセラミックス管の焼成方法を説明するた
めの斜視図である。
【図7】従来のセラミックス管の焼成方法を説明するた
めの炉の断面図である。
【符号の説明】
1:管状セラミックス成形体 2:フランジ部材 3:押圧部材 4:接着剤 5:支持板 11:保護管 12:押圧部材 15:ピン 16:重り

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管状セラミックス成形体の一方端にフラン
    ジ部材を挿入接着し、かつ該フランジ部材を挿入した管
    状セラミックス成形体の周囲に押圧部材を備え、これら
    押圧部材とフランジ部材を支持板に係止させて前記管状
    セラミックス成形体を吊り下げ、焼成することを特徴と
    するセラミックス管の焼成方法。
  2. 【請求項2】管状セラミックス成形体の上端を支持板に
    吊り下げ、下端の周囲に焼成収縮率の大きい押圧部材を
    備えて焼成することを特徴とするセラミックス管の焼成
    方法。
  3. 【請求項3】管状セラミックス成形体の上端を支持板に
    吊り下げ、下端に鉛直方向の荷重を加えた状態で焼成す
    ることを特徴とするセラミックス管の焼成方法。
JP5190472A 1993-07-30 1993-07-30 セラミックス管の焼成方法 Pending JPH0741369A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5190472A JPH0741369A (ja) 1993-07-30 1993-07-30 セラミックス管の焼成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5190472A JPH0741369A (ja) 1993-07-30 1993-07-30 セラミックス管の焼成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0741369A true JPH0741369A (ja) 1995-02-10

Family

ID=16258688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5190472A Pending JPH0741369A (ja) 1993-07-30 1993-07-30 セラミックス管の焼成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0741369A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10408533B2 (en) 2015-11-30 2019-09-10 Lg Electronics Inc. Water purifier and control method thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10408533B2 (en) 2015-11-30 2019-09-10 Lg Electronics Inc. Water purifier and control method thereof
US10962282B2 (en) 2015-11-30 2021-03-30 Lg Electronics Inc. Liquid purifier and control method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120187109A1 (en) Honeycomb structure
EP2130656A1 (en) Method of drying honeycomb molding, and drying apparatus therefor
WO2009122538A1 (ja) ハニカム構造体
CN109053196A (zh) 一种大尺寸高温共烧陶瓷的烧结方法
KR101124631B1 (ko) 세라믹 제조용 세터 및 세터 제조방법
KR20100073833A (ko) 고체산화물 연료전지용 결정화 유리 복합체 밀봉재의 제조 방법
JPH0741369A (ja) セラミックス管の焼成方法
JP2006104058A (ja) セラミックシート
JP3383400B2 (ja) 有底セラミックス管の製造方法及び製造用金型
CN101243025B (zh) 用于脱脂陶瓷蜂窝的改进方法
EP2083001A1 (en) Honeycomb structured body
WO2009093691A1 (ja) ハニカム成形体の焼成方法
JPH04300239A (ja) セラミックス製品の焼成方法
JP2012188324A (ja) 電解質グリーンシート焼成するためのスペーサー用セラミックシートおよびその製造方法
WO2009093690A1 (ja) ハニカム成形体の焼成方法
JP3935700B2 (ja) 円筒型製品の支持装置および円筒型製品の製造方法
JP2001079320A (ja) フランジ付きフィルタの製造方法
US20230219853A1 (en) Functionally graded firing setters and process for manufacturing these setters
JP4607800B2 (ja) セラミック長尺成形体の焼成方法
JP2003036863A (ja) 固体電解質型燃料電池セル及び燃料電池
JP2004137099A (ja) セラミックス管の製造方法
WO2018173711A1 (ja) ハニカム構造体の製造方法
CN117658599A (zh) 一种高热震性陶瓷发热体及其制备方法
JPH0817450A (ja) 固体電解質型燃料電池用セパレータの製造方法
JPH02302372A (ja) セラミックス長尺体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040713