JPH0740891Y2

JPH0740891Y2 - ポータブルキッチンセット

Info

Publication number: JPH0740891Y2
Application number: JP2240191U
Authority: JP
Inventors: 子健鎌
Original assignee: Akebono Brake Industry Co Ltd
Current assignee: Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date: 1991-03-15
Filing date: 1991-03-15
Publication date: 1995-09-20
Anticipated expiration: 2005-09-20
Also published as: JPH04113803U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、野外での調理に用いる
ポータブルキッチンセットに関するもので、完全折り畳
み式にすることによって使用上の利便性を向上させると
ともに、合理化、コンパクト化を図って持ち運びを簡
単、容易にすることができるものである。

【０００２】

【従来の技術】家庭内の狭い場所を有効に活用できるよ
うにするために、一つの調理台に種々の機能を持たせる
とともに、棚板を引き出し式にして不使用時にはこれを
引っ込めて調理台をコンパクトにするものは従来公知で
ある（実公昭５７−６０３６２号公報）。また携帯式の
クーラーボックスとテーブルとを折り畳み自在に組み合
わせた折り畳み式テーブル付きクーラーボックスも公知
であり（実開昭６３−１５３０８５号公報）、さらに、
組み立て式の簡易なキッチン台も公知である（実公昭３
９−５０８１号公報）。しかし、これらのものは、組み
立て式、折り畳み式の単なる作業台にすぎず、キャン
プ、芋煮会、露店等の野外活動における調理の用に供し
得る本格的な携帯式のキッチンセット、すなわち、ポー
タブルキッチンセットはまだ公知ではない。家庭用のキ
ッチンセットはシンクと作業テーブルとガスコンロとの
組み合わせセットであるが、ポータブルキッチンセット
についてもこれと同様の機能を有すること、同様に使い
易いことが望まれ、さらに、飲料水タンク、排水タンク
を組み合わせ得ることが望まれる。これらの多くの機能
を有するキッチンセットは多くの要素の組み合わせ体に
なるので、これを折り畳み自在にし、しかもコンパクト
な機構にすることは容易ではない。さらに使用上の利便
性を確保するためには、各要素が一体に結合されてい
て、バラバラにならないことが必要である。なぜならバ
ラバラな各要素を組み合わせるものであるときは、組み
立て、分解に手数を要するばかりでなく、各要素の紛
失、欠落のために、キャンプ等の現地において使用上の
不便を生じることになるからである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、このような
事情に鑑みなされたものであって、ポータブルキッチン
セットを案出するにつき、上記の各要素の一体化を図る
とともに、一人の人間が肩に下げて持ち運びできる程度
の大きさに、高密度、コンパクトに折り畳みできるよう
に、各要素の機構、各要素の組み合わせに工夫を講じる
ことをその課題とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた手段は次の要素（イ）〜（ニ）によって構成さ
れるものである。（イ）三つ以上の折り畳み脚を有する略四角な箱状のガ
ステーブルにシンクとガスコンロとを取付けたこと、（ロ）ガステーブルの後壁の上端に開閉自在に蓋板を取
り付けたこと、（ハ）脚を有する作業テーブルをガステーブルの前縁に
折り畳み自在に取付けたこと、（ニ）ガステーブルの左右両側壁の下端に箱状のカバー
を開閉自在に取付けたこと。また、適宜上記ガステーブ
ルの一方の側壁の外側面に蛇口およびコックスイッチ、
手動ポンプを取付け、他方の側壁の外側面に包丁その他
の調理器具等の収納部を設け、ガステーブルの下面に電
動ポンプを取付け、この電動ポンプに給水ホースを接続
し、上記ガステーブルの前壁を前方へ開閉自在とする。

【０００５】

【作用】作業テーブル、左右のカバーを折り畳み、蓋
板を閉じ、複数の脚を折り畳むことによって、このキッ
チンセットは一つの箱状にコンパクトに折り畳まれる。
このときは給水ホース、排水ホースは畳まれて、ガステ
ーブルの下面に収納される。蓋板、左右のカバー、作業
テーブルを開き、上記脚を立てることによって、このキ
ッチンセットは使用可能な状態で安定的に地面に固定さ
れる。また、シンクの排水ホースを排水タンクに接続
し、給水ホースを給水タンクに接続して後、ガステーブ
ルの一方の側壁外側面に取り付けられた手動ポンプによ
って給水タンク内の水を給水ホース、電動ポンプを経て
蛇口まで押し上げる。その後はコックスイッチを操作す
ると、電動ポンプが作動して蛇口から飲料水が放出され
る。なお蛇口については、使い勝手の点からその放水口
がシンクの上面よりも若干高くしなければならないが、
蓋板を閉じるときこの蛇口が邪魔になってはならないの
で、この蛇口を上下に伸縮自在のものにする等の工夫を
する必要がある。なお上記包丁その他の調理器具等の収
納部を設けた点は、便利さを犠牲にすれば、必ずしも不
可欠な事項ではない。さらに、前壁を前方に開閉自在と
したのは、これを開いてガスコンロ前面の操作つまみを
操作できるようにするためであるから、ガスコンロ前面
の操作つまみをガスコンロの上面に設けるときは、この
ことは必ずしも必要はない。

【０００６】

【実施例】次いで、本考案の実施例を図面を参照し
つつ説明する。ガステーブル１は左右の側壁２、３と後
壁４とを有する箱状のテーブルで、前壁５はヒンジ６に
よって開閉自在になっている。ガステーブルにはプラス
チック製のシンク１１とガスコンロ１２とが固定されて
おり、ガステーブル１の後壁４の上端にヒンジ７によっ
て蓋板８が開閉自在に取り付けられている。この蓋板８
は両端が半円状の板である。さらに、ガステーブル１の
左右両端縁にヒンジによって箱状のカバー９、１０が開
閉自在に取り付けられている。このカバー９、１０は底
が半円状の箱状体であって、上下両端面は半円形であ
る。底の半円の大きさは蓋板８の左右両端の半円と等し
い。ガステーブル１の前縁にヒンジ１３によって四角な
作業テーブル１４が折り畳み自在に取り付けられてい
る。ガステーブル１は四つの折り畳み自在の脚１５を有
し、作業テーブル１４は二つの折り畳み自在の脚１６を
有する。ガステーブル１の左側の側壁３の外側面にブラ
ケット１７によって蛇口１８を取り付けている。この蛇
口はコックスイッチ１９を有し、このコックスイッチ１
９に手動ポンプ２０を介して給水ホース２１が接続され
ている。この手動ポンプは弾性ゴム袋２０ａと二つの逆
止弁２０ｂ、２０ｃとからなる汎用のものである。ま
た、ガステーブル１の右側の側壁２の外側面に包丁等の
調理器具を収納するポケット、フック、棚などの調理器
具収納部２ａが設けられている。さらに、ガステーブル
の裏に電動ポンプ２２が固定されており、バッテリ２
３、小型のガスボンベ２４が着脱自在に取り付けられて
いる。ガステーブル１の左右両側壁の外側面に逆Ｌ型の
蓋板支持アーム２５が金具によって前後方向に回動自在
に取り付けられていて、その水平アームを後方に向ける
ことにより蓋板を開いた状態に支持することができる。
ポータブルキッチンセットを展開し、六つの脚１５、１
６を立てて、ガステーブル１、作業テーブル１４を地面
に固定した状態で、左右のカバー９、１０は開かれてチ
ェン２６によって水平に支持される。このカバー９、１
０は底が半円状の箱型であるので、調味料等の品収納容
器として利用される。給水タンク２７、排水タンク２８
に給水ホース２１、排水ホース２９をそれぞれ接続す
る。手動ポンプ２０の弾性ゴム袋を握って、これを繰返
し圧縮することによって、給水タンク２７の飲料水を蛇
口１８まで引き上げる。この後はコックスイッチ１９を
操作して、電動ポンプ２２を作動させることによって、
飲料水を蛇口１８から放出させることができる。なお、
蛇口については伸縮式であることが望ましいが、その最
も簡単な機構は、蛇口管１８１に縦に伸縮自在の蛇腹管
１８２を設けることである。蛇口１８を下に押えつける
ことによって、伸縮管１８２が縦に圧縮されるので、蛇
口１８は下方に押し下げられる。また、給水タンク２
７、排水タンク２８は蛇腹式の折り畳みタンクであるこ
とが携帯性の点で好都合でる。左右のカバー９、１０、
前壁５を閉じ、作業テーブル１４を折り畳み、蓋板８を
閉じ、脚１５、１６を折り畳むと、全体が割合に小さな
箱状になる。蓋板８に取り付けた紐３０を肩に掛けて持
ち運ぶことができる。

【０００７】

【効果】前記の本考案の課題は新規であるのでこの課
題を初めて解決したことが本考案の最大の特有の効果で
あり、この課題を解決して上記の新規なポータブルキッ
チンセットを案出したことが大きな技術的進歩である。
すでに述べたように本考案に係るポータブルキッチンセ
ットは野外での調理に必要な全ての器具を１セットにま
とめて折り畳み自在にし、非常にコンパクトにまとめる
ことができるので持ち運びが簡単、容易で、キッチンセ
ットとしての利用性は極めて高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の外観図である。

【図２】図１のキッチンセットを展開したときの斜視図
である。

【図３】図２における矢視Ａ方向の一部側面図である。

【図４】図１のキッチンセットを折り畳んだときの裏面
図である。

【図５】同実施例における蛇口の拡大図である。

【符号の説明】

１・・・ガステーブル２、３・・・側壁２ａ・・・収納部４・・・後壁５・・・前壁６、７、１３・・・ヒンジ８・・・蓋板９、１０・・・カバー１１・・・シンク１２・・・ガスコンロ１４・・・作業テーブル１５、１６・・・折り畳み自在の脚１８・・・蛇口１９・・・コックスイッチ２０・・・手動ポンプ２０ａ・・・弾性ゴム袋２０ｂ、２０ｃ・・・逆止め弁２１・・・給水ホース２２・・・電動ポンプ２３・・・バッテリ２４・・・ガスボンベ２５・・・蓋板支持アーム２６・・・チエン２７・・・給水タンク２８・・・排水タンク２９・・・排水ホース３０・・・紐１８１・・・蛇口管１８２・・・蛇腹管

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】三つ以上の折り畳み脚を有する略四角な箱
状のガステーブルにシンクとガスコンロとを取付け、ガ
ステーブルの後壁の上端に開閉自在に蓋板を取付け、脚
を有する作業テーブルをガステーブルの前縁に折り畳み
自在に取付け、ガステーブルの左右両側壁の下端にカバ
ーを開閉自在に取り付けた、ポータブルキッチンセッ
ト。
【請求項２】三つ以上の折り畳み脚を有する略四角な箱
状のガステーブルにシンクとガスコンロとを取付け、ガ
ステーブルの下面に電動ポンプを取付け、この電動ポン
プに給水ホースを接続し、ガステーブルの前壁を前方へ
開閉自在とし、後壁の上端に開閉自在に蓋板を取付け、
脚を有する作業テーブルをガステーブルの前縁に折り畳
み自在に取り付け、ガステーブルの左右両側壁の下端に
箱状のカバーを開閉自在に取り付けた、ポータブルキッ
チンセット。
【請求項３】三つ以上の折り畳み脚を有する四角な箱状
のガステーブルにシンクとガスコンロとを取付け、ガス
テーブルの一方の側壁の外側面に蛇口およびコックスイ
ッチ、手動ポンプを取付け、他方の側壁の外側面に包丁
その他の調理器具等の収納部を設け、ガステーブルの下
面に電動ポンプを取付け、この電動ポンプに給水ホース
を接続し、ガステーブルの前壁を前方へ開閉自在とし、
後壁の上端に開閉自在に蓋板を取付け、脚を有する作業
テーブルをガステーブルの前縁に折り畳み自在に取付
け、ガステーブルの左右両側壁の下端に箱状のカバーを
開閉自在に取付けた、ポータブルキッチンセット。