JPH0739401B2 - イソシアヌル酸誘導体の製造方法 - Google Patents

イソシアヌル酸誘導体の製造方法

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JPH0739401B2
JPH0739401B2 JP1248602A JP24860289A JPH0739401B2 JP H0739401 B2 JPH0739401 B2 JP H0739401B2 JP 1248602 A JP1248602 A JP 1248602A JP 24860289 A JP24860289 A JP 24860289A JP H0739401 B2 JPH0739401 B2 JP H0739401B2
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isocyanuric acid
reaction
acid derivative
benzene
producing
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洋一 田口
勲 渋谷
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工業技術院長
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、イソシアヌル酸誘導体の製造法に関するもの
で、より詳細にはこれらの化合物を、イソシアン酸エス
テルを塩基の存在下に高圧で反応させることにより簡単
かつ収率よく製造する方法に関するものである。
〔産業上の利用分野〕
イソシアヌル酸の誘導体は樹脂の改質剤などとして広く
工業的に用いられている。またポリマー末端のイソシア
ネート基を三量化させてイソシアヌル酸の誘導体を合成
し、ポリマーを改質することも行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このようにイソシアヌル酸の誘導体は有用な化合物であ
るが、工業的には尿素の熱縮合により調製されるイソシ
アヌル酸を経由して合成されている。しかしこの方法は
置換基が大きくて反応性の低いものや置換基に他の官能
基を有している場合には不適当だと考えられる。またこ
の方法はポリマー末端の改質のためには使用できない。
イソシアヌル酸のもう一つの合成法としてイソシアン酸
エステルの三量化が知られている。この方法はポリマー
末端の改質のためには適しているため、すでに多くの報
告が有り、触媒としても多くのものが知られている。し
かし三級アミン触媒では高温が必要であり、低温で反応
させるためには特殊な触媒を必要とする。またアルキル
エステルではあまりうまくいかないなどの問題点があっ
た。
したがって、本発明の目的はイソシアヌル酸誘導体の効
率的な製造方法を開発することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、高圧条件下にイソシアン酸エステルを塩
基の存在下に反応させることによりイソシアヌル酸の誘
導体を高収率で製造できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
すなわち本発明は 一般式 RNCO …………………(1) (式中Rはアルキル基又はアリール基を表す) で示されるイソシアン酸エステルを第三級アミンを含有
する塩基の存在下、500〜9000kg/cm2の高圧をかけて反
応させることを特徴とする 一般式 (式中Rは前記と同じ意味をもつ。) で示されるイソシアヌル酸誘導体の製造方法を提供する
ものである。
次に本発明における目的化合物(2)の生成経路を塩基
としてトリエチルアミンを用いたイソシアヌル酸フェニ
ルの反応を例にとれば下記の式(3)のように表現でき
る。
本発明の反応は通常、第三級アミン触媒の存在下にて高
圧条件下で行われる。例えばトリエチルアミン、N−メ
チルモルホリン等が触媒として用いられた。圧力は高圧
ほど好ましいが、一般には500〜9000kg/cm2の範囲で選
択される。反応温度は特くに制約されないが、副反応の
進行を抑制する意味では室温〜100℃の温度の採用が好
ましい。反応時間は5〜50時間で十分である。
反応混合物から溶媒を留去したのち再結晶もしくは減圧
蒸留することにより本発明の目的化合物が純度よく得ら
れる。かくして得られた目的化合物はIR、NMR、MSを分
析することによりその構造を確認できる。
〔発明の効果〕
本発明方法によればイソシアヌル酸誘導体を高収率かつ
効率的に製造することができる。
〔実施例〕
次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
実施例1. テフロンチューブにイソシアン酸フェニル0.60g、トリ
エチルアミン0.05g及びベンゼン3mlを封入し、8000kg/c
m2に加圧して40℃で20時間反応した。常圧に戻したのち
反応物をとりだし、ベンゼンを留去した。残留物をアセ
トニトリルで再結晶することによりイソシアヌル酸トリ
フェニルを78%の収率で得た。この化合物は別法[I.C.
Kogon,J.Am.Chem.Soc.,78,4911(1956)]により調製し
たイソシアヌル酸トリフェニルと融点及びIRスペクトル
が一致した。
m.p:280.4℃(文献値280℃) IR :1707cm-1 同様の反応を封管中で行うとイソシアヌル酸トリフェニ
ルはまったく生成しなかった。
実施例2. 前記と同様にしてイソシアン酸フェニル0.60g、N−メ
チルモルホリン0.006g及びベンゼン3mlを8000kg/cm2、1
00℃で20時間反応させた。ヘキサデカン0.2gを内部標準
として加え、GLC分析により求めたイソシアヌル酸トリ
フェニルの収率は86%であった。
実施例3. 前記と同様にしてイソシアン酸p−クロロフェニル0.80
g、トリエチルアミン0.05g及びベンゼン3mlを8000kg/cm
2、100℃で20時間反応させた。反応物はベンゼンを留去
したのちクロロホルムで再結晶することにより80%の収
率でイソシアヌル酸トリ(p−クロロフェニル)を得
た。
この化合物はKogonの方法により調製した標品とIRスペ
クトルが一致した。
m.p:300℃以上(文献値318℃) IR :1687cm-1、1719cm-1 実施例4. 前記と同様にしてイソシアン酸1−ナフチル0.85g、ト
リエチルアミン0.05g及びベンゼン3mlを8000kg/cm2、10
0℃で20時間反応させた。反応物はベンゼンを留去した
のちエタノールで再結晶することにより51%の収率でイ
ソシアヌル酸トリ(1−ナフチル)を得た。
この化合物はKogonの方法により調製したイソシアヌル
酸トリ(1−ナフチル)とIRスペクトルが一致した。
m.p:300℃以上 IR :1711cm-1 M+:507 実施例5. 前記と同様にしてイソシアン酸メチル0.30g、トリエチ
ルアミン0.05g及びベンゼン3mlを8000kg/cm2、100℃で2
0時間反応させた。反応物はベンゼンを留去したのちエ
タノールで再結晶することにより51%の収率でイソシア
ヌル酸トリメチルを得た。
m.p:178.2℃ IR :1669cm-1 M+:1711 HNMR:3.33(s、9H、3CH3) HI・MS:171.0621(C6H9N3O3の計算値171.0644) 実施例6. 前記と同様にしてイソシアン酸エチル0.36g、トリエチ
ルアミン0.05g及びベンゼン3mlを8000kg/cm2、100℃で2
0時間反応させた。反応物はベンゼンを留去したのちク
ーゲルロールで減圧蒸留することにより53%の収率でイ
ソシアヌル酸トリエチルを得た。
IR:1683cm-1 1 HNMR:1.24(t、9H、3CH3)、3.96(qual、6H、3C
H3) M+:213 HI・MS:213.1140(C9H15N3O3の計算値213.1103)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 RNCO …………………(1) (式中Rは、アルキル基またはアリール基を示す。)で
    示されるイソシアン酸エステルを第三級アミンを含有す
    る塩基の存在下、500〜9000kg/cm2の高圧をかけて反応
    させることを特徴とする一般式 (式中Rは前記と同じ)で示されるイソシアヌル酸誘導
    体の製造方法。
JP1248602A 1989-09-25 1989-09-25 イソシアヌル酸誘導体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0739401B2 (ja)

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US5260436A (en) * 1992-09-21 1993-11-09 Iowa State University Research Foundation, Inc. Method for synthesis of triarylisocyanurates from aryl isocyanates using triazaprophosphatrane catalysts

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