JPH0738555U - Ｆｒｐサッシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミサッシ、樹脂サッシ等と機能面で同等
のＦＲＰサッシにする。サッシ構成部材に互換性を付与
する。 【構成】 上框１，２、縦框５，６、召合せ框７，８な
どを同一断面形状に構成し、下框３，４を相似断面形状
に構成する。上記全部材をＦＲＰ引抜き材で構成する。
上記全框１，２，５，６，７，８の対向側々縁部内面に
グレージングビード９を介して板部材１０を取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建物の窓、出入口などの構成に使用されるサッシの改良に関する。

【０００２】

【従来技術と問題点】

最も一般的なサッシとしてアルミサッシがあり、部材交換が可能な点ですぐれ ているが、断熱性能の面で物足りなさが指摘されている。

【０００３】 また、樹脂サッシも使用されているが、断熱性の面ではすぐれているものの、 部材交換が不可能なことが知られている。

【０００４】 ＦＲＰ部材とアルミ部材とで構成されたサッシも知られているが、このサッシ は、アルミ部材を主体とし、薄肉のＦＲＰ部材を補助部材として使用しているに すぎず、ＦＲＰ部材に強度、断熱性などの機能を求めるには無理があった。

【０００５】 本考案は、かかる事情及びＦＲＰが断熱性にすぐれていること等に鑑みてなし たもので、サッシ構成部材を全てＦＲＰ引抜き材で構成することにより、アルミ サッシの長所である強度、樹脂サッシの長所である断熱性等の諸特性を兼備した サッシを提供することを目的とする。

【０００６】 本考案の他の目的は、サッシ構成部材の全部又は一部を同じ断面形状に構成し 、そのサッシ構成部材に互換性を付与しえ、或いは該サッシ構成部材の寸法だけ を変えれば、部材使用部位を適宜に広くしえる有益なサッシを提供することを目 的とする。

【０００７】

【問題点解決のための手段】

叙上の目的を達成するために本考案がなした手段は、室内側上框と室外側上框 とを同一断面形状かつ同寸法に、室内側下框と室外側下框とを相似断面形状かつ 異高寸法に、室内側縦框と室外側縦框及び室内側召合せ框と室外側召合せ框とを 前記両方の上框と同一断面形状かつ前記上框とは異寸法に夫々ＦＲＰ引抜き材で 形成し、前記全対向框の対向側々縁部内面にグレージングビードを配設し、その グレージングビードを介して板部材を取付けてなるということである。

【０００８】

【作用】

全ての框がＦＲＰ引抜き材で形成されていることにより、強度の面及び断熱性 の面が改良される。

【０００９】 室内側上框と室外側上框、室内側縦框と室外側縦框及び室内側召合せ框と室外 側召合せ框等の各部材が同じ断面形状であるから、互換性が付与される。

【００１０】

【実施例】

一例として引違い窓の場合を図面について説明する。

【００１１】 室内側上框１、室外側上框２は、図３示の如く断面Ｈ字形を断面形状の基本形 とし、上枠１１のレール１２との対面側における対向部位に框気密ビード１３を 突条１２側へ向けて突設して構成する。

【００１２】 室内側上框１、室外側上框２は、上枠１１の突条１２との対面側における対向 部位にくびれ部によって一体に連設された突条１４をドアノブのような断面形状 に構成し、その突条に框気密ビード１３を取外し可能に取付け、交換可能にする 。

【００１３】 室内側上框１、室外側上框２は、突条１４側と反対側に配置した断面Ｕ字形ス ペーサー１５を画壁１６にビス止めして交換可能にし、そのスペーサーの対向壁 と上框１自体及び上框２自体の対向側板との間隙に夫々板部材１０用の額縁１７ の一側縁部側を配置してビス止めして交換可能にし、該額縁の他側縁部対向面側 ゴムからなるグレージングビード９を配設し、そのビードの間にガラス板（単板 ガラス、複層ガラス等）、プラスチック板、木板、金属板などから選択された適 宜の窓用又は出入口用の板部材１０の上側縁部を挟込むようにする。

【００１４】 室内側下框３及び室外側下框４は、図３示の如く高さの違う２枚の側板の上部 及び下部に夫々画壁１８，１９を平行に架設して室内側の高さを低く、室外側の 高さを高く相似形に構成し、高さの高い側板を室外側に配し、下部画壁１９を貫 通して戸車ケース２０を嵌装し、その戸車ケース上と上部画壁との間にゴムから なるクッション材２１を配設し、上部画壁１８のクッション材２１側との反対側 に配した断面Ｕ字形スペーサー２３をクッション材２１と一緒に上部画壁１８に ビス止めして交換可能にし、そのスペーサー２３の対向壁と下框３自体及び下框 ４自体の対向側板との間隙に夫々板部材１０用の額縁２４の一側縁部側を配置し てビス止めして交換可能にし、該額縁の他側縁部対向側面にゴムからなるグレー ジングビード９を配設し、そのビードの間に前記窓用又は出入口用の板部材１０ の下側縁部を挟込むようにする。

【００１５】 室内側下框３及び室外側下框４は、戸車ケース２０の低い高さ側々板の下側縁 部における下枠２５のレール２６との対面部位にくびれ部によって一体に連設さ れた突条２７をドアノブのような断面形状に構成し、その突条に框気密ビート２ ８を取付ける。そして、下框３，４は、戸車ケース２０の高い高さ側々板の下側 縁部において、下枠２５のレール２６直下の下部との対面部位に突条２７と同一 断面形状の突条２９をレール２６の方向に突設し、その突条に框気密ビード３０ を取付ける。

【００１６】 下枠２５のレール２６は、前記突条１４，２７，２９などと同じ断面形状のド アノブ状に構成し、弧状端面にレールプロテクター３１を交換可能に係着してレ ール２６の摩耗を防止せしめ、レールプロテクター３１が摩耗したら、交換する ようにする。

【００１７】 室内側縦框５、室外側縦框６、室内側召合せ框７、室外側召合せ框８などは、 前記室内側上框１及び室外側上框２と同じ断面形状かつ同じ断面寸法に構成して 互換性を付与し、それら両方の上框よりも長さが長寸の異寸法に構成して、長さ 寸法を前記上框１，２と同寸に切断すれば、その上框として使用しえるようにな し、部材使用部位を広くできるように構成する。

【００１８】 室内側縦框５、室外側縦框６、室内側召合せ框７、室外側召合せ框８などによ る板部材１０の取付け手段は、前記室内側上框１及び室外側上框２による板部材 取付け手段と同じにつき、その取付け手段関与部材と同一符号を板部材取付け手 段関与部材に付して重複説明を省略する。

【００１９】 また、縦枠３２の対向内面に突設された縦長突条３３と各縦框５，６との気密 保持構成は、前記各上框１，２と上枠１１のレール１２との場合と同じように框 気密ビード１３によって構成するので、図中に同一符号を記して重複説明を省略 する。

【００２０】 室内側召合せ框７，８は、断面形状がドアノブ状の突条１４が突設された側の 開口部に縦長閉蓋３４を脱着可能に具備せしめるが、その脱着手段は、図２示、 図４示等の如く縦長閉蓋３４の片面において縦長両側縁近くの部位に突設した断 面のほぼＣ字形の係合フック３５を突条１４に係外せしめるように構成する。上 記縦長閉蓋３４は、クレセント（不図示）を取付ける必要上固い板材を用いるが 、係合フック３５を形成することを考慮すれば、硬質プラスチック製にすること が好適と思われる。

【００２１】 次に室内側召合せ框７、室外側召合せ框８との対向面間に構成する室内気密保 持構造について説明する。

【００２２】 上記框７，８の対向面に断面Ｌ字形を基本形とする召合せガイド３６をそれぞ れ反対向にビスで取外し可能に取付け、そのガイドに召合せ框気密ビード３７、 召合せビード３８をそれぞれ取付けて構成する。

【００２３】 召合せガイド３６はＬ字形部材を２部材接合一体化したＬ字形を基本形とする 断面形状に構成して、召合せ框気密ビード３７用の取付部３９と、召合せビード ３８用の取付部４０とを横方向（縦框と直交する方向）に並設して構成し、窓を 閉じると室内外側召合せ框気密ビード３７に室内外側取付部３９が相互に圧接し 、同時に室内外側召合せビード３８に室内外側召合せガイド３６の縦框５，６側 先端部が相互に圧接して室内の気密が保持されるように構成する。

【００２４】 上述したグレージングビード９、框気密ビード１３，２８，３０、召合せ框気 密ビード３７、召合せビード３８等の材質は、軟質合成樹脂類（たとえば、塩化 ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、その他）、軟質ゴム、硬質ゴム等高分子資材の なかから、配設部位、配設手段、弾力性、耐候性、その他の条件を考慮して選定 使用する。

【００２５】 しかし、各框類、上枠、下枠、縦枠などは、全てＦＲＰによる引抜き材で構成 する。

【００２６】 上述した例は、回転窓、両開らき式又は片開らき式の窓や出入口に利用しえる 。

【００２７】

【考案の効果】

本考案は、叙上の如く構成されているので、以下の効果を発揮する。

【００２８】 １． 全ての框類がＦＲＰの引抜き材で構成されているので、強度の面ではア ルミサッシと遜色がなく、かつ断熱性の面では樹脂サッシに劣らない、改良され た新しい品質のサッシが得られる。

【００２９】 ２． 上框と縦框、それらと召合せ框等の断面形状が同一形状であるから、長 さを短くして長ささえ変えれば、互換性が付与され、損傷した場合の交換が容易 であると共に、製造型などを多種類準備しなくてすむという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案ＦＲＰサッシを用いた引違い窓を室外
側から視た正面図。

【図２】 図Ａの（Ａ）−（Ａ）線による断面図。

【図３】 図Ａの（Ｂ）−（Ｂ）線による断面図。

【図４】 図２の一部拡大図で窓を開けた状態を示す。

【符号の説明】

１…室内側上框 ２…室外側上框 ３…室内側下框 ４…室外側下框 ５…室内側縦框 ６…室外側縦框 ７…室内側召合せ框 ８…室外側召合せ框 ９…グレージングビード 10…板部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内側上框と室外側上框とを同一断面形
   状かつ同寸法に、室内側下框と室外側下框とを相似断面
   形状かつ異高寸法に、室内側縦框と室外側縦框及び室内
   側召合せ框と室外側召合せ框とを前記両方の上框と同一
   断面形状かつ前記上框とは異寸法に夫々ＦＲＰ引抜き材
   で形成し、前記全対向框の対向側々縁部内面にグレージ
   ングビードを配設し、そのグレージングビードを介して
   板部材を取付けてなるＦＲＰサッシ。