JPH07375A - 一定の空間内で安定かつ均等な磁気誘導を生成するための永久磁石構造 - Google Patents

一定の空間内で安定かつ均等な磁気誘導を生成するための永久磁石構造

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JPH07375A
JPH07375A JP6094508A JP9450894A JPH07375A JP H07375 A JPH07375 A JP H07375A JP 6094508 A JP6094508 A JP 6094508A JP 9450894 A JP9450894 A JP 9450894A JP H07375 A JPH07375 A JP H07375A
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Locatelli Marcel
マルセル・ロカテリ
Tournier Edmond
エドモンド・トゥールニエール
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
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    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、きわめて単純な形でこれま
での技術をさらに改良することを可能にする一定の与え
られた空間の中で、安定した均質の磁気誘導を生成する
ための永久磁石構造にある。 【構成】 外方に開放した一定の磁極間隙空間を互いの
間に限定する平面かつ平行な磁極片により終結する2つ
の極N及びS及び軟質磁性材料製外枠で形成された磁気
回路、及び構造の起磁力を構成するための硬質フェライ
ト材料及びFeB(R)製の磁石の組合せを含む、一定
の与えられた空間内で安定かつ均等な磁気誘導を生成す
るための永久磁石構造において、前記2つのタイプの磁
石が磁極片と外枠の間でこの磁極片に対し平行に直列に
積み重ねられ、それらの磁気誘導がこれらの同じ磁極片
に対して垂直な方向を有することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に、一定の与えられ
た空間の中で安定かつ均等な磁気誘導を生成することを
可能にし、例えば磁気共鳴による断層画像の獲得方法に
おいて産業的に利用することのできる永久磁石に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴式断層画像獲得方法(MRI)
は、医療分野において非常に急速に普及している技術で
あり、そのため、特に得られる磁気誘導の大きさと患者
が搬入されている磁極間隙の自由空間内の磁気誘導の均
質性に関し、又一般的に言うと設備重量、磁石の漏洩範
囲及びメンテナンス及び投資の問題に関して、ユーザー
が求める設置及び利用条件は増々厳しいものになってき
ている。
【0003】この種の永久磁石の公知の製造技術は、つ
ねに、磁石を磁気回路の中に挿入する、正確には、シス
テムの起磁力を形成し磁気誘導を生み出すことから成
る。ここでは、少なくとも1つの軟質材料製磁気外枠、
磁極間隙の有効ゾーンを互いの間に限定する一方がN、
他方がSの2つの相反する極つまり磁極片、及び前記磁
気回路の可変的な場所で、その起磁力を構成する永久磁
石を含む永久磁石配置を考慮する。磁気共鳴による断層
画像獲得方法においては、磁石の磁気回路は一般に、N
とSの2つの極の磁極片を構成し、しかも一定の与えら
れた磁気誘導に付したい材料又は生物を内部に導入する
キャビテイを限定する向かい合った2枚のプレートを具
備している。磁極間隙内のこの自由空間は、一般に、い
わゆる出入り用空間、そして、構造の中央には考慮され
ている実験上の必要のために、磁気誘導がその内部で充
分に均等である1つの有効空間も具備している。
【0004】核磁気共鳴による断層画像獲得方法は、一
般的に約0.1テスラ〜2テスラでありしかも約400
mmの直径の球でありうるアクセス可能な空間内でその
均質性が10−4以上でなくてはならない磁気誘導の生
成を必要とする。
【0005】このような磁気誘導を生成するため、むし
ろ、医療機器においては、抵抗コイルシステムの場合に
は、電力を消費し、或いは又超電気伝導コイルシステム
の場合には、低温流体を消費するものである電磁石に比
べて、その利用がはるかに経済的である永久磁石を利用
している。これらの永久磁石の中には、基本的に一般的
に利用されている2つの種類のものが存在する。すなわ
ち、硬質フェライト磁石と希土類製磁石であり、この希
土類製磁石はその材料が、硼素原子をB、希土類をRと
してFeBRという式で表されるタイプのものである。
ちなみにこの希土類は往々にしてネオジウムNdであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決する重要
な問題の一つは、永久磁石構造の効率についての最適を
求めること、つまり、最も軽い重量の磁気材料で、しか
も最低限の費用でできるかぎり大きな空間の中で最高の
磁気誘導を得ることにある。ところで、理論上は、一定
の与えられた磁石について、前述の大きさの角度でのそ
の機能を最適化することのできる磁気誘導及び磁界の値
を決定することが可能である。この点に関しては、平面
B、H内に、デカルト座標の形で、磁化曲線2(FeB
Rタイプの磁石について)及び4(フェライト磁石につ
いて)の下部部分を示す図1を参照されたい。磁界の値
ゼロについて、フェライト磁石(またはFeBR磁石)
の磁気誘導は残留磁気Br1を有し、フェライト磁石は
残留磁気Br2の残留磁気誘導を有する。磁気誘導値ゼ
ロ について、FeBR材料及び硬質フェライト材料の
2つの保磁力は、それぞれ図中でHc1及びHc2と記さ
れている。この図には、又積B×Hを表わす複数の等エ
ネルギー曲線(6)も表した。各々の磁石構成材料につ
いて、最適機能点(Bopt,Hopt)を決定する。
この点は、材料に関する消磁曲線と考えられる最高の等
エネルギー曲線の接点である(E=B×H);
【0007】ここでは喚起する必要もない周知の理論に
より、磁石がその最適効率を有するのは、消磁曲線2又
は4が等エネルギー曲線と接する点、すなわち磁石Fe
BRについては点A、フェライト磁石については点Bで
ある、ということが示されている。従って理想的には、
永久磁石構造の構成において求めるべきものは、図にA
及びBと記された機能点である。
【0008】今日までに、前述の理論的データに基づい
て、数多くの永久磁石構造の配置が想定されてきた。こ
れらは全て長所も欠点も有しており、時間的出現順での
その一つから他方への技術的進歩は、残念なことに往々
にしてきわめてわずかなものである。
【0009】当該技術の現状に含まれている1つの解決
法は、まだ未公開ではあるが、「高効率かつ低漏洩の永
久磁石構造」についての当該出願人名義の1993年3
月9日付けフランス特許出願明細書第EN930270
0号の中で説明されている。この出願の中で説明されて
いる技術は、図2の中で、その最も推稿された実施態様
の形で表されている。この技術では、特に永久磁石とし
て硬質フェライトが利用されており、これは永久磁石に
とって最適な効率で、0.2テスラまでの磁気誘導を生
み出すように提案された。この先行技術の構造の一般的
配置には、求められている磁気誘導が内部で行われるト
ンネル10の2つの水平面を形成する軟質磁気材料でで
きた2つの磁極片8が具備されている。平行六面体の形
をしたトンネル10のもう2つの面は、垂直分極でかつ
同じ方向の永久磁石12により構成されており、ワトソ
ン構造の名前で知られている基本構造を形成している。
磁極片8の相対する外部水平面上には、同じ性質で垂直
分極及び同じ方向の、ただしワトソン構造の永久磁石1
2のものとは反対方向の永久磁石14及び16が配置さ
れている。これらの磁石は、軟質磁気材料製外枠18に
より補完されているH字形構造の名で知られている基本
構造の一部を成している。この構造は同様に、トンネル
の形をした磁極間隙10の中の磁気誘導Bとほぼ同一で
あり、磁極片8と外枠18の間に配置された同じ性質で
はあるものの、これは水平分極で2つずつ相対する方向
の4つの永久磁石20,22,24,26によっても補
完されている。
【0010】図2の公知の構造を用いた場合には、磁気
誘導は、硬質フェライト独特の磁気特性のため、0.2
テスラという値に制限された状態になる。日本特許61
034242号に記載されているもう1つの構造は、そ
のとき0.2テスラの上限を超えうる磁気誘導の増大の
ため、基RがネオジムでありうるものとしてFeBRタ
イプの永久磁石を利用している。この技術は、有利なも
のではあるが、非常に費用のかかる材料を利用するとい
う欠点をもち、このことから当業者はつねにその他の改
良を求めるに至った。
【0011】同様に公知のものである、住友の名義で欧
州特許0262880号の中で記載されていたもう1つ
の解決法は、H字形タイプの構造の場合に、フェライト
及びFeBRの2つのタイプの永久磁石を平行に組合わ
せることから成っている。図3に記されているこの公知
の解決法においては、磁極片8と外枠18が再び見られ
るものの、利用される磁石は、フェライト製の第1の永
久磁石22とFeBR製の第2の永久磁石24を並列に
具備している。前記2つの磁石は、効率を最適化するよ
う適合されており、このため特に希土類製の磁石24の
厚みはより少ないものとなり、軟質材料製の部品26に
より、磁石22と磁石24の間の高さの差を解消するこ
とができる。この構造は、前述のものに比べると、理論
的には1つの進歩であるが、異なる性質の2つの磁石が
平行に並べて置かれていることから、軟質材料26は、
フェライト製磁石24の部分的短絡を誘発し、このため
やはり効率の損失が生まれる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、きわめ
て単純な形でこれまでの技術をさらに改良することを可
能にする一定の与えられた空間の中で、安定した均質の
磁気誘導を生成するための永久磁石構造にある。
【0013】軟質磁気材料製外枠、外方に開放した一定
の磁極間隙空間を互いの間に限定する平面かつ平行な磁
極片により終結する2つの極N及びSで形成された磁気
回路、及び起磁力を構成するための硬質フェライト材料
及びFeB(R)製の磁石の組合わせを含むこの永久磁
石構造は、前記2つのタイプの磁石が磁極片と外枠の間
でこの磁石片に平行に直列に積み重ねられ、それらの磁
気誘導がこれらの同じ磁極片に対して垂直な方向を有す
ることを特徴とする。
【0014】以下で見ていくように、この技術において
最も一般的に利用される2種類の永久磁石がもはや並列
でなく直列であるこの構造は、これらの同じ材料が最適
な磁界及び磁気誘導の値で作動するような形でその機能
点を選ぶことを可能にする。(図1の点A及びBを参照
のこと)。当然のことながらこれらの値は、材料によっ
て左右され、例えばフェライト及びFeBNdについて
図1の等エネルギー曲線と材料各々の消磁曲線の間の接
点に対応する。消磁直線の勾配は直接これらの同じ永久
磁石の幾何学的寸法に関連する。特定の各々のケースに
おいて磁気的にその最高効率点で機能する構造を得るこ
とを可能にするのは、磁石の性質、形状及び分布ならび
に磁極片及び外枠の寸法及び形状である。
【0015】本発明の好ましい実施態様の基本的特徴に
従うと、磁石は、平坦な形状の2次磁極片により分離さ
れた状態で各極に2つずつある磁石、すなわち、 ー磁気外枠と2次磁極片の間のフェライト製磁石、 ー2つの磁極片の間の希土類製の磁石であり、磁石によ
り磁束に対して提供される断面積は、その磁気誘導にほ
ぼ反比例する割合で、希土類製磁石についてよりもフェ
ライト製磁石についての方が大きい。
【0016】フェライト製磁石と希土類製磁石の間に置
かれた平面形状の磁極片は、これら2つの同じ磁石の間
の磁束の循環の連続性を確保することを目的としてい
る。なお第1の近似では、2つのタイプの材料内の磁束
が同一であると考えることが可能である。こうして希土
類製磁石内の磁気誘導がフェライト製磁石の磁気誘導よ
りも高いことから、フェライト製磁石には希土類製磁石
の断面積よりも大きい磁束に対し、垂直な断面積が与え
られることになる。従ってフェライト製磁石及びそれを
被覆する平坦な形状の2次磁極片は、結びつけられた希
土類製磁石よりも大きく、このとき軟質磁気材料製の平
坦な形状の2次磁極片は、同様に、この場所で発生しう
る漏洩を希土類製磁石の方に向かわせることにより、最
低限におさえるような形でフェライト製磁石の端部で磁
束を一定方向に導く役目も果している。
【0017】当然のことながら、上述の条件が満たされ
ているかぎり、特に、長方形、正方形又は円形形状の磁
極間隙内の空間内の磁気誘導の方向に対し、垂直な平面
を通る断面といったように、さまざまなな幾何形状を、
磁石、磁極片及び外枠に対して与えても、本発明の枠か
ら逸脱することにはならない。
【0018】かくして、本発明の1つの特徴に従うと、
磁極間隙の空間内で磁気誘導の方向に対して垂直な平面
を通る磁極片と磁石の断面が、長方形、正方形及び円形
のうちから選ばれた1つの幾何形状を有する場合、外枠
は、このとき、長方形、正方形及び円形に従って対応す
る形で選ばれた形の底面をもつ軟質材料のシリンダで構
成され、このシリンダの中には磁極間隙から外枠の外部
に向かって必要な開口部が設けられている。
【0019】本発明の第1の変形実施態様によると、磁
極間隙空間の周囲部分は、磁極片の間で、構造の磁石の
ものとは反対方向で平行な磁化の硬質フェライト製の第
1の永久磁石により充てんされている。
【0020】本発明の第2の変形実施態様によると、磁
極間隙の有効空間内の磁気誘導の方向に対して垂直な磁
化の第2の硬質フェライト製永久磁石は、2次磁極片の
縁部と外枠に向かい合った壁の間に位置づけされ、これ
らの永久磁石は、その構造の中心との関係において、2
次磁極片のうちの一方に連結された磁石については収束
磁化を、又2次磁極片のもう一方に連結された磁石につ
いては発散磁化を有しており、これらの磁化の方向は、
磁極間隙内の磁束を増大させるため、極N及びSの磁石
の方向と一致するように選択される。
【0021】本発明の第3の変形実施態様に従うと、磁
極間隙の有効空間内の磁気誘導の方向に対して、垂直な
磁化の第3の硬質フェライト製磁石が、磁極片の周囲と
外枠に向かい合った壁との間に位置づけされており、こ
れらの磁石は、構造の中心に対して、磁極片の一方に連
結された永久磁石については収束磁化を有し、又もう1
つの磁極片に連結された磁石については発散磁化を有
し、これらの磁石の方向は磁極間隙内の磁束を増大させ
るため、磁石N及びSの方向と合致するように選択され
る。
【0022】換言すると、外枠及び異なる性質の2つの
磁石の直列の積み重ねによって構成された2重起磁力の
2つの極を含む本発明の基本的構造は、第1,第2又は
第3の磁石の組合せ又は単独の形で構成され、磁極間隙
内の磁気誘導を強化する補助起磁力によって意のままに
補完されうる。当然のことながら、最も頻繁には、実施
される構造はこれらの補足的補助磁石群のうち少なくと
も2つを組合わせることが有利であるものの、これらの
補足的磁石のいずれかを単独で又はそれらのさまざまな
組合わせの形で利用しても本発明の枠から逸脱すること
にはならない、ということも明らかである。制限的な意
味をもたないものとして、特に考えられるのは以下のよ
うなケースである。: ー磁極間隙の空間内の磁気誘導の方向に垂直な平面を通
る磁極片及び磁石の断面が、正方形又は長方形であり、
硬質フェライト製の第1の永久磁石が平行六面体の形を
しており、かくして磁極片と共にトンネル形の磁極間隙
有効空間を形成しているケース: ー磁極間隙の空間内の磁気誘導方向に対して垂直な平面
を通る磁極片及び磁石の断面が円形であり、硬質フェラ
イト製の第1の永久磁石が長方形の断面のトーラスの形
をしており、かくして磁極片と共に、外方に向いた出入
り窓の備わった円形底面の真直ぐなシリンダの形をした
有効磁極間隙空間を形成しているケース: ー第2の永久磁石が2次磁極片の周囲の一部分のみの上
に配置されているケース: ー第2の永久磁石が2次磁極片の周囲全体にわたって配
置されているケース: ー第3の永久磁石が磁極片の周囲の一部分のみの上に配
置されているケース: ー第3の永久磁石が磁極片の周囲全体にわたって配置さ
れているケース。
【0023】いずれにせよ、本発明は、添付の図4,5
及び6を参考にしながら制限的な意味の無い説明的なも
のとして以下で記述する複数の実施例を参照することに
よって、より良く理解できるだろう。
【0024】
【実施例】図4は、最も単純化して表現した本発明の基
本構造を表わす。図5は、前述の基本構造に第1及び第
2の補足的磁石が備わっている本発明の一実施態様を示
す。図6は、基本構造が、第1,第2及び第3の補足的
磁石により補完されている、本発明の一実施態様を表わ
す。
【0025】図4では、本発明をその最も一般的な形に
おいて表わしている。永久磁石構造は、本発明に従っ
て、磁極片8,外枠18,磁極間隙10及び、互いに重
ねて直列に位置づけられ、2次磁極片32によって分離
された各々フェライト製磁石28と希土類製磁石30で
構成されたNとSの2つの極を含んでいる。図4で、矢
印は、上記構造のさまざまな部分で磁気誘導の方向を表
わしている。
【0026】この構造には、最高の機能を達成するため
に、磁石及び磁極間隙の寸法及び物理的大きさを最適化
する方法も具備させることができる。この記載の以下の
部分では、磁極間隙10内の磁界及び磁気誘導をH0,
B0とし、;希土類製磁石30内の磁界及び磁気誘導を
H1及びB1とし、フェライト製磁石28内の磁界及び磁
気誘導をH2及 びB2と呼ぶ。磁極片8の垂直な断面積
はS0という値を有し:希土類製磁石30の断面積はS1
という値を有し、フェライト製磁石28の断面積はS2
という値を有する。磁極間隙10の有効キャビティ高さ
をT0と呼び、希土類製磁石30の 厚みをT1,フェラ
イト製磁石28の厚みをT2と呼ぶ。
【0027】従来行われている磁気外枠18内の磁界ベ
クトルの循環の無視を行なった場合、磁界H及び磁気誘
導Bは、以下の関係式により磁極間隙内の有効な磁気誘
導B0及び構造の寸法に対し結びつけられる: ー磁石及び磁極間隙内でのその循環における磁束の保存
により、次のような式を立てることができる。:B0S1
=S1S1=BSS2:
【0028】システム内の磁界ベクトルの循環から、H
0T0=H1T1+H2T2 と書くことが可能となる。
【0029】前述の第1の等式から、B1=B0が導かれ
る。なお、FeBNdタイプの希土類材料は、0.3テ
スラ前後の磁気誘導及び約400,000Amp/mの
減磁界について最適な活性を示す。硬質フェライト材料
については、この最適値は、磁気誘導について0.2テ
スラ前後又減磁界については160,000Amp/m
となる。このことから、S2/S1=B1/B2=0.3/
0.2テスラ=1.5が結果として導き出される。磁極
間隙内の磁界H0は、0.3テスラの磁気誘導について
2 40,000Amp/mに等しく、従って次の方程
式を立てることができる: T0×240,000=T1×400,000+TR×1
60,000 なお、ここでH0=240,000である。
【0030】従って、例えば磁極間隙10内に人間を一
人収納するために、必要な最小有効空間が一定の値T0
を有する場合、前述の等式は、満足させなくてはならな
いT1とT2の間の線形関係式を示し、この関係式は各々
の特定のケースにおいて構造のコ スト及びその質量と
いった基準を用いて解かれる。すでに述べたように、図
4に記した本発明の基本構造は、異なる3つの種類の補
足的磁石のあらゆる組合わせによって意のままに補完さ
れうるものである。
【0031】図5では、第1の補助磁石34及び第2の
補助磁石36により補完され、構造のその他の構成要素
が図4の場合と同じ参照番号を付され同じ役目を果たし
ている図4の構造を示した。前述の図4と同様に、矢印
により、第2の補足的磁石36が構造の対称軸に対して
収束するものの互いに相対する方向をもつ磁気誘導を有
していることを示す磁気誘導方向を図示した。図5の実
施態様においては、第1及び第2の磁石34及び36
は、構造のその他の部品の形状に応じて平行六面体又は
環状トーラスであってよい。これらは同様に、当業者が
求める特定の結果に従って2次磁極片32の周囲全体に
わたって位置づけされていてもよいし、或いは又この周
囲の一部分のみに位置づけされていてもよい。
【0032】図6では、最後に、図4の基本構造に対し
て第1の磁石34、第2の磁石36及び第3の磁石38
を結びつける本発明に従った完全な構造を示す。前述の
とおり、主磁極片の間に構成された第1の磁石、2次磁
極片と外枠の間の第2の磁石及び主磁極片と外枠の間の
第3の磁石が示されている。第3の磁石38は第2の磁
石36と同様に、システムの軸に向かって収束する磁気
誘導及び互いに相対する方向を伴って具備されている。
【0033】当然のことながら、図6の枠内で、当業者
は、磁極間隙内で磁束の増大を積極的に行わせるような
形で、第1,第2及び第3の磁石と上で呼称されている
補助磁石の磁気誘導の方向を選択することができるだろ
う。
【0034】本発明の一実施例として、前述の構造の磁
極間隙10の有効空間内で、以下の量の材料で0.3テ
スラの磁気誘導を得た。 ーFeBNdについて;1.7T; ー硬質フェライトについて;0.4T; 軟質材料について;6T; つまり、合計16.1T。 この結果は、公知の従来技術のものに比較した場合極め
て満足のいくものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】平面B,H内でのデカルト座標の形で、磁化曲
線2(FeBRタイプの磁石)及び4(フェライト製磁
石)の下部部分を示す。
【図2】フランス特許EN9302700号中に記載の
技術の最も推敲された実施態様を示す。
【図3】欧州特許0,262,880号に記載の解決法
を示す。
【図4】最も単純化して表現した本発明の基本構造を表
わす。
【図5】前述の基本構造に第1及び第2の補足的磁石が
備わっている本発明の一実施態様を示す。
【図6】基本構造が、第1,第2及び第3の補足的磁石
により補完されている、本発明の一実施態様を表わす。
【符号の説明】
8 磁極片 10 磁極間隙 18 外枠 28 フェライト製磁石 30 希土類製磁石 32 2次磁極片 34,36,38 硬質フェライト製永久磁石

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの間に外部へ解放した一定空間の磁
    極間隙(10)を限定する向かい合った磁極片(8)に
    より終結し、永久磁石構造の起磁力を構成するべく少な
    くとも2つのタイプの永久磁石の組合せを含む2つの極
    N及びS及び軟質磁気材料でできた外枠(18)で形成
    された磁気回路である、一定の空間内で安定かつ均等な
    磁気誘導を生成するための永久磁石構造において、極を
    構成する前記タイプの磁石(28,30)が磁極片
    (8)と外枠の間でこの磁極片に対して平行に直列に積
    重ねられており、その磁気誘導がこれらの同じ磁極片に
    対し垂直な方向を有していることを特徴とする永久磁石
    構造。
  2. 【請求項2】 各々の極において、磁石が2つあり、そ
    れらが平面な形状の2次磁極片(32)により分離され
    ており、それらの断面積はその磁気誘導に対して反比例
    することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石構造。
  3. 【請求項3】 磁気外枠と2次磁極片の間のフェライト
    製磁石(28)、2次磁極片(32)と磁極片(8)の
    間の希土類製磁石(30)を含み、両磁石により磁束に
    対し提供される断面積が、それらの磁気誘導にほぼ反比
    例する割合で、希土類製磁石(30)よりもフェライト
    製磁石(28)についてより大きいものであることを特
    徴とする請求項1に記載の永久磁石構造。
  4. 【請求項4】 磁極間隙空間内の磁気誘導の方向に対し
    て垂直な平面を通る磁石及び磁極片(8)の断面が、長
    方形、正方形及び円形のうちから選択された幾何形状を
    有し、このとき外枠(18)は、磁極間隙(10)から
    外枠の外部に向かって必要な開口部が中に設けられてい
    る、長方形、正方形及び円形に従って対応する形で選ば
    れた形状の底面をもつ軟質材料のシリンダで構成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石構造。
  5. 【請求項5】 磁極間隙空間(10)の周囲部分が、磁
    極片(8)の間で、上記の磁石とは反対の方向の平行磁
    化の第1の硬質フェライト製永久磁石(34)により充
    てんされていることを特徴とする、請求項3に記載の永
    久磁石構造。
  6. 【請求項6】 磁極間隙空間内の磁気誘導方向に対して
    垂直な平面を通る磁極片及び磁石の断面が正方形又は長
    方形であり、硬質フェライト製の第1の永久磁石(3
    4)が平行六面体の形をしており、かくして磁極片とト
    ンネル形の有効磁極間隙空間を形成していることを特徴
    とする請求項4に記載の磁石構造。
  7. 【請求項7】 磁極間隙空間内の磁気誘導方向に対して
    垂直な平面を通る磁極片と磁石の断面が円形であり、第
    1の硬質フェライト製永久磁石(34)が長方形の断面
    のトーラスの形をしており、かくして磁極片と、外方に
    向いた出入り窓の備わった円形底面の真直ぐなシリンダ
    の形をした有効磁極間隙空間を形成していることを特徴
    とする請求項4に記載の磁石構造。
  8. 【請求項8】 有効磁極間隙空間内の磁気誘導の方向に
    対して垂直な磁化の硬質フェライト製の第2の永久磁石
    (36)は外枠と向かい合った壁と2次磁極片の縁部と
    の間に位置づけされ、これらの永久磁石は構造の中心と
    の関係において、2次磁極片(32)のうちの一方に連
    結された磁石(36)のための収束磁化及び2次磁極片
    のうちのもう一方のものに連結された磁石(36)のた
    めの発散磁化を有し、これらの磁化の方向は、磁極間隙
    内の磁束を増大させるため極N及びSの磁石の方向と一
    致するように選ばれることを特徴とする請求項2乃至5
    に記載の永久磁石構造。
  9. 【請求項9】 第2の永久磁石(36)が2次磁極片の
    周囲の一部分のみの上に配置されていることを特徴とす
    る請求項8に記載の永久磁石構造。
  10. 【請求項10】 第2の永久磁石(36)が2次磁極片
    (32)の全周囲上に配置されていることを特徴とする
    請求項8に記載の永久磁石構造。
  11. 【請求項11】 磁極間隙の有効空間内の磁気誘導方向
    に対して垂直な磁化で、外枠に向かい合った壁と磁極片
    の周囲の間に位置づけされた硬質フェライト製の第3の
    磁石(38)がさらに含まれており、これらの磁石(3
    8)は構造の中心との関係において、磁極片の一方に連
    結された磁石(38)のための収束磁化ともう一方の磁
    極片に連結された磁石(38)のための発散磁化を有
    し、これらの磁石の方向は、磁極間隙内の磁束を増大さ
    せるため磁石N及びSの方向と一致するように選ばれて
    いることを特徴とする請求項8に記載の永久磁石構造。
  12. 【請求項12】 第3の永久磁石(38)が磁極片の周
    囲の一部分のみの上に配置されていることを特徴とする
    請求項10に記載の構造。
  13. 【請求項13】 第3の永久磁石(38)が磁極片の全
    周囲上に配置されていることを特徴とする請求項11に
    記載の構造。
JP6094508A 1993-05-03 1994-05-06 一定の空間内で安定かつ均等な磁気誘導を生成するための永久磁石構造 Withdrawn JPH07375A (ja)

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