JPH0736654Y2 - 廃液処理容器 - Google Patents
廃液処理容器Info
- Publication number
- JPH0736654Y2 JPH0736654Y2 JP1993050986U JP5098693U JPH0736654Y2 JP H0736654 Y2 JPH0736654 Y2 JP H0736654Y2 JP 1993050986 U JP1993050986 U JP 1993050986U JP 5098693 U JP5098693 U JP 5098693U JP H0736654 Y2 JPH0736654 Y2 JP H0736654Y2
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- container
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は廃液処理容器に関し、特
に、病院や診療所などの医療の現場において、注射器な
どに残留する廃液を廃棄するための廃液処理容器に関す
るものである。
に、病院や診療所などの医療の現場において、注射器な
どに残留する廃液を廃棄するための廃液処理容器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】病院や診療所などの医療の現場において
は、検査のための患者からの採血や造影剤の血管への注
入、治療のための患者への薬液投与、生理食塩水の投与
などのために、注射器が多く使用されている。注射器を
用いて患者から採血した場合、注射器から試験管などに
血液を移した後は、不要な血液が注射器中に廃液として
残留する。また、治療のために完全に薬液の投与を行な
った場合には、必要量の薬液を患者に投与した後に注射
器内に所定量の薬液が残留する場合がある。いずれの場
合においても、従来の医療の現場においては、注射器内
に残留したこれらの廃液を処理するために、特別な容器
を設けることなく、床に置かれたバケツなどに注射器に
残留した廃液を排出させて廃棄していた。
は、検査のための患者からの採血や造影剤の血管への注
入、治療のための患者への薬液投与、生理食塩水の投与
などのために、注射器が多く使用されている。注射器を
用いて患者から採血した場合、注射器から試験管などに
血液を移した後は、不要な血液が注射器中に廃液として
残留する。また、治療のために完全に薬液の投与を行な
った場合には、必要量の薬液を患者に投与した後に注射
器内に所定量の薬液が残留する場合がある。いずれの場
合においても、従来の医療の現場においては、注射器内
に残留したこれらの廃液を処理するために、特別な容器
を設けることなく、床に置かれたバケツなどに注射器に
残留した廃液を排出させて廃棄していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】このような従来の廃液
処理においては、衛生面において次のような問題があっ
た。
処理においては、衛生面において次のような問題があっ
た。
【0004】注射器に残留した血液や薬液などの廃液を
床に置かれたバケツなどに廃棄する場合、血液検査のた
めの処置台や薬液を投与される患者の位置から床に置か
れたバケツまでの距離を、注射器内に廃液を含んだまま
移動させることが必要であり、その移動の間に、注射器
内の残留液が床に溢れ落ちる場合がある。このような場
合、掃除担当者などが床を清掃する際に、床に落ちた廃
液に触れることもあり、廃液内に含まれる病原菌に、そ
の掃除担当者が感染するというおそれがあった。
床に置かれたバケツなどに廃棄する場合、血液検査のた
めの処置台や薬液を投与される患者の位置から床に置か
れたバケツまでの距離を、注射器内に廃液を含んだまま
移動させることが必要であり、その移動の間に、注射器
内の残留液が床に溢れ落ちる場合がある。このような場
合、掃除担当者などが床を清掃する際に、床に落ちた廃
液に触れることもあり、廃液内に含まれる病原菌に、そ
の掃除担当者が感染するというおそれがあった。
【0005】また、バケツ内に廃棄された廃液を捨て去
った後にもそのバケツを洗浄して再生使用することが一
般的であったため、廃棄場所へのバケツの運搬や洗浄の
際に廃液が飛び散り、やはり病原菌の繁殖や感染を起こ
すおそれがあり、医療現場としての安全衛生面において
極めて不都合な状態に置かれていた。
った後にもそのバケツを洗浄して再生使用することが一
般的であったため、廃棄場所へのバケツの運搬や洗浄の
際に廃液が飛び散り、やはり病原菌の繁殖や感染を起こ
すおそれがあり、医療現場としての安全衛生面において
極めて不都合な状態に置かれていた。
【0006】上記従来の問題点を解消するため本考案
は、採血や薬液投与などの注射器による処理位置のすぐ
側に置くことができ、かつ廃液が溢れることなく確実に
かつ容易に廃棄することのできる廃液処理容器を提供す
ることを目的とする。
は、採血や薬液投与などの注射器による処理位置のすぐ
側に置くことができ、かつ廃液が溢れることなく確実に
かつ容易に廃棄することのできる廃液処理容器を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本考
案の請求項1に記載の廃液処理容器は、熱可塑性の樹脂
を含む材料からなる、上方が開放された箱状の容器本体
と、この容器本体の開放された上部を覆うように、容器
本体の上端にはめ込み可能であり、かつ、ほぼ中央に開
口を有する、熱可塑性の樹脂を含む材料からなる上部部
材と、この上部部材の開口を遮蔽するように固定され、
表裏面を貫通する切れ目を設けたスポンジ部材と、容器
本体の内側の底面のほぼ全面を覆う大きさを有し、その
底面に固着された吸液性部材とを備えている。
案の請求項1に記載の廃液処理容器は、熱可塑性の樹脂
を含む材料からなる、上方が開放された箱状の容器本体
と、この容器本体の開放された上部を覆うように、容器
本体の上端にはめ込み可能であり、かつ、ほぼ中央に開
口を有する、熱可塑性の樹脂を含む材料からなる上部部
材と、この上部部材の開口を遮蔽するように固定され、
表裏面を貫通する切れ目を設けたスポンジ部材と、容器
本体の内側の底面のほぼ全面を覆う大きさを有し、その
底面に固着された吸液性部材とを備えている。
【0008】本考案の請求項2に記載の廃液処理容器
は、上記請求項1に記載の構成に加えて、容器本体の底
部をそのほぼ全面にわたって嵌合可能な内側内周壁と、
容器本体の開放された上部の外周壁を上部部材をはめ込
んだ状態で嵌合可能な外側内周壁とを有し、かつ熱可塑
性の樹脂を含む材料からなる皿状部材をさらに備えてい
る。
は、上記請求項1に記載の構成に加えて、容器本体の底
部をそのほぼ全面にわたって嵌合可能な内側内周壁と、
容器本体の開放された上部の外周壁を上部部材をはめ込
んだ状態で嵌合可能な外側内周壁とを有し、かつ熱可塑
性の樹脂を含む材料からなる皿状部材をさらに備えてい
る。
【0009】本考案の請求項3に記載の廃液処理容器に
おいては、上部部材が、その外周縁から開口の端縁にか
けて加工する傾斜面をなす薄板状部材からなり、その薄
板状部材の傾斜面には、開口の周端縁から外周縁にかけ
て放射状に延びるように形成された複数本の溝部を有し
ている。
おいては、上部部材が、その外周縁から開口の端縁にか
けて加工する傾斜面をなす薄板状部材からなり、その薄
板状部材の傾斜面には、開口の周端縁から外周縁にかけ
て放射状に延びるように形成された複数本の溝部を有し
ている。
【0010】
【作用】本考案の請求項1に記載の廃液処理容器は、そ
の使用時においては、容器本体の開放された上部に上部
部材がはめ込まれ、廃液を内部に含む注射器の先端部
が、上部部材の開口を遮蔽するスポンジ部材の切れ目を
貫通して容器本体内の吸液性部材に近接する位置にまで
挿入される。その状態で、注射器から廃液を排出させる
ことにより、廃液は吸液性部材に吸収される。その後注
射器は容器本体から抜き取られる。
の使用時においては、容器本体の開放された上部に上部
部材がはめ込まれ、廃液を内部に含む注射器の先端部
が、上部部材の開口を遮蔽するスポンジ部材の切れ目を
貫通して容器本体内の吸液性部材に近接する位置にまで
挿入される。その状態で、注射器から廃液を排出させる
ことにより、廃液は吸液性部材に吸収される。その後注
射器は容器本体から抜き取られる。
【0011】このような廃液処理が繰返されて、吸液性
部材がその限界まで廃液を吸収した時点において、この
廃液処理容器は熱処理炉内において加熱される。この廃
液処理容器はその大部分が熱可塑性の樹脂を含む材料か
らなっているため、熱処理炉において加熱することによ
って可塑状態となり、収縮する。収縮した状態で冷却
し、小さくなった状態で固めて所定の廃棄場所へ運搬さ
れる。
部材がその限界まで廃液を吸収した時点において、この
廃液処理容器は熱処理炉内において加熱される。この廃
液処理容器はその大部分が熱可塑性の樹脂を含む材料か
らなっているため、熱処理炉において加熱することによ
って可塑状態となり、収縮する。収縮した状態で冷却
し、小さくなった状態で固めて所定の廃棄場所へ運搬さ
れる。
【0012】本考案の請求項2に記載の廃液処理容器
は、皿状部材をさらに備えることにより、その廃液処理
容器が実際に使用されている間においてはその皿状部材
の内側内周壁に容器本体の底部を嵌合させて、その皿状
部材を受皿として使用することができる。この使用時に
おいて、このように皿状部材を受皿として用いることに
より、容器本体が安定した状態で載置されるとともに、
万が一容器本体の外周壁に沿って廃液が溢れ出た場合に
も、その皿状部材の外側周壁によってその溢れ出た廃液
が外へ飛び出るのが阻止される。また、使用後において
その皿状部材を容器本体の底部から外し、容器本体の上
部外周壁に皿状部材の外側内周壁をはめ込むことによ
り、その皿状部材を容器本体の蓋として使用することが
でき、さらに衛生状態が向上する。
は、皿状部材をさらに備えることにより、その廃液処理
容器が実際に使用されている間においてはその皿状部材
の内側内周壁に容器本体の底部を嵌合させて、その皿状
部材を受皿として使用することができる。この使用時に
おいて、このように皿状部材を受皿として用いることに
より、容器本体が安定した状態で載置されるとともに、
万が一容器本体の外周壁に沿って廃液が溢れ出た場合に
も、その皿状部材の外側周壁によってその溢れ出た廃液
が外へ飛び出るのが阻止される。また、使用後において
その皿状部材を容器本体の底部から外し、容器本体の上
部外周壁に皿状部材の外側内周壁をはめ込むことによ
り、その皿状部材を容器本体の蓋として使用することが
でき、さらに衛生状態が向上する。
【0013】本考案の請求項3に記載の廃液処理容器に
おいては、上部部材がその開口の端縁をもっとも低い部
分とする傾斜面を有しているため、注射器の先端などを
スポンジ部材の切れ目から挿入する際に誤って上部部材
上に廃液を溢した場合においても、その廃液が傾斜面に
沿って流れ、開口部から容器本体に流入させることがで
きる。また上部部材に設けた放射状の溝は、上部部材上
に溢れた廃液を流す案内溝として機能する他、上部部材
の強度を保つためのリブとしても機能させることができ
る。
おいては、上部部材がその開口の端縁をもっとも低い部
分とする傾斜面を有しているため、注射器の先端などを
スポンジ部材の切れ目から挿入する際に誤って上部部材
上に廃液を溢した場合においても、その廃液が傾斜面に
沿って流れ、開口部から容器本体に流入させることがで
きる。また上部部材に設けた放射状の溝は、上部部材上
に溢れた廃液を流す案内溝として機能する他、上部部材
の強度を保つためのリブとしても機能させることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。本考案の廃液処理容器は、図2に分解して示す
ように、箱状の容器本体1と、容器本体1の底部に接着
によって固定される吸液性部材2と、容器本体1の開放
された上部の周縁1bにはめ込まれて、容器本体1の上
面を覆う上部部材3とを備えている。容器本体1および
上部部材3のいずれも、熱可塑性樹脂を成形することに
よって形成されている。容器本体1および上部部材3の
成形用に用いられる熱可塑性樹脂としては、その成形性
が優れていることを考慮して、たとえばポリスチレンが
用いられる。また、ポチエチレンやポリ塩化ビニルなど
の他の熱可塑性樹脂を用いることもできる。
明する。本考案の廃液処理容器は、図2に分解して示す
ように、箱状の容器本体1と、容器本体1の底部に接着
によって固定される吸液性部材2と、容器本体1の開放
された上部の周縁1bにはめ込まれて、容器本体1の上
面を覆う上部部材3とを備えている。容器本体1および
上部部材3のいずれも、熱可塑性樹脂を成形することに
よって形成されている。容器本体1および上部部材3の
成形用に用いられる熱可塑性樹脂としては、その成形性
が優れていることを考慮して、たとえばポリスチレンが
用いられる。また、ポチエチレンやポリ塩化ビニルなど
の他の熱可塑性樹脂を用いることもできる。
【0015】吸液性部材2は、紙おむつなどに用いられ
るものと同様の材料が用いられ、たとえば、綿100%
の布に木材パルプおよび吸水性ポリマーを混合して形成
されたものが用いられる。
るものと同様の材料が用いられ、たとえば、綿100%
の布に木材パルプおよび吸水性ポリマーを混合して形成
されたものが用いられる。
【0016】上部部材3は、容器本体1内部の様子が見
えるように、透明であることが望ましい。また、上部部
材3の中央部にはほぼ円形の開口3aが設けられてお
り、この開口3aを遮蔽するように、ほぼ円形のスポン
ジ部材4が固定されている。スポンジ部材4には、その
中心から放射状に、表面から裏面へ貫通する切れ目4a
が形成されている。上部部材3は、その外周縁から開口
3aの周端にかけて下降する傾斜面を有しており、さら
にその傾斜面には、開口3aの周端から外周縁の四隅部
にかけて延びる溝部3bが形成されている。
えるように、透明であることが望ましい。また、上部部
材3の中央部にはほぼ円形の開口3aが設けられてお
り、この開口3aを遮蔽するように、ほぼ円形のスポン
ジ部材4が固定されている。スポンジ部材4には、その
中心から放射状に、表面から裏面へ貫通する切れ目4a
が形成されている。上部部材3は、その外周縁から開口
3aの周端にかけて下降する傾斜面を有しており、さら
にその傾斜面には、開口3aの周端から外周縁の四隅部
にかけて延びる溝部3bが形成されている。
【0017】本実施例の廃液処理容器には、さらに皿状
部材5が備えられており、その内周壁5aが容器本体1
の底部の外周壁と嵌合可能になっている。また皿状部材
5の外側の内周壁5bは、容器本体1の上部周壁1bと
嵌合可能になっている。
部材5が備えられており、その内周壁5aが容器本体1
の底部の外周壁と嵌合可能になっている。また皿状部材
5の外側の内周壁5bは、容器本体1の上部周壁1bと
嵌合可能になっている。
【0018】次に、本実施例の廃液処理容器の使用状態
について、図1に基づいて説明する。本実施例の廃液処
理容器の使用時においては、図1を参照して、容器本体
1の底部の外周縁に皿状部材5の内側内周壁5aが嵌合
することにより、皿状部材5が受皿として機能する。ま
た上部部材3は、容器本体1の開放された上部を覆うよ
うにその周端縁に嵌合している。
について、図1に基づいて説明する。本実施例の廃液処
理容器の使用時においては、図1を参照して、容器本体
1の底部の外周縁に皿状部材5の内側内周壁5aが嵌合
することにより、皿状部材5が受皿として機能する。ま
た上部部材3は、容器本体1の開放された上部を覆うよ
うにその周端縁に嵌合している。
【0019】注射器による採血や患者への薬液の投与な
どが終了し、注射器の内部に残留した血液や薬液を廃棄
する必要がある場合には、図1に示すように注射器6の
先端をスポンジ部材4のほぼ中央部に押し込んで、スポ
ンジ部材4に設けられた切れ目を貫通して容器本体1の
内部に挿入する。そして注射器6の先端を容器本体1の
底部1aに固着された吸液性部材2に近づけた位置で静
止させ、注射器6内の廃棄すべき液体を吸液性部材2に
向かって排出させて、吸収させる。
どが終了し、注射器の内部に残留した血液や薬液を廃棄
する必要がある場合には、図1に示すように注射器6の
先端をスポンジ部材4のほぼ中央部に押し込んで、スポ
ンジ部材4に設けられた切れ目を貫通して容器本体1の
内部に挿入する。そして注射器6の先端を容器本体1の
底部1aに固着された吸液性部材2に近づけた位置で静
止させ、注射器6内の廃棄すべき液体を吸液性部材2に
向かって排出させて、吸収させる。
【0020】本実施例の廃液処理容器は、極めてコンパ
クトでしかも安定した状態で載置されるので、検査の処
置台やテーブルなどの上に直接置くことができ、しかも
注射器を用いて処置作業を行なう位置のすぐ側に置くこ
とができる。そのため、従来のように離れた床などに置
かれたバケツに廃液する場合に比べて、廃液が床などに
溢れる可能性が極めて少なくなる。その結果、廃液に含
まれる病原菌によって掃除担当者などが感染症を引き起
こすという従来の問題点が解消される。
クトでしかも安定した状態で載置されるので、検査の処
置台やテーブルなどの上に直接置くことができ、しかも
注射器を用いて処置作業を行なう位置のすぐ側に置くこ
とができる。そのため、従来のように離れた床などに置
かれたバケツに廃液する場合に比べて、廃液が床などに
溢れる可能性が極めて少なくなる。その結果、廃液に含
まれる病原菌によって掃除担当者などが感染症を引き起
こすという従来の問題点が解消される。
【0021】また、上部部材3が、その外周縁から開口
3aの周端にかけて下降する傾斜面を有し、かつ溝部3
bを有しているため、注射器などから廃液が上部部材3
上に溢れたとしても、その傾斜面あるいは溝部3bに沿
って廃液が流れて、開口3aから容器本体1の内部へ流
込むことになる。したがってこの廃液処理容器の外部に
廃液が溢れることが防止される。また、溝部3bは、上
部部材3の外力に対する強度を高めるリブとしての機能
も有しており、その結果、上部部材3の材料として熱可
塑性樹脂の薄板を成形したものを用いることができ、そ
の軽量化が図られる。
3aの周端にかけて下降する傾斜面を有し、かつ溝部3
bを有しているため、注射器などから廃液が上部部材3
上に溢れたとしても、その傾斜面あるいは溝部3bに沿
って廃液が流れて、開口3aから容器本体1の内部へ流
込むことになる。したがってこの廃液処理容器の外部に
廃液が溢れることが防止される。また、溝部3bは、上
部部材3の外力に対する強度を高めるリブとしての機能
も有しており、その結果、上部部材3の材料として熱可
塑性樹脂の薄板を成形したものを用いることができ、そ
の軽量化が図られる。
【0022】皿状部材5は、本実施例の廃液処理容器を
使用している間においては、容器本体1の底部1にはめ
込まれているが、その状態での容器本体1の底部と皿状
部材5の内側内周壁5aとの嵌合をより強力にするた
め、容器本体1の底部の外周四隅には突起1cが形成さ
れ、内側内周壁5aの四隅には、各突起1cと嵌合する
突起5cが形成されている。
使用している間においては、容器本体1の底部1にはめ
込まれているが、その状態での容器本体1の底部と皿状
部材5の内側内周壁5aとの嵌合をより強力にするた
め、容器本体1の底部の外周四隅には突起1cが形成さ
れ、内側内周壁5aの四隅には、各突起1cと嵌合する
突起5cが形成されている。
【0023】皿状部材5は、本実施例の廃液処理容器を
使用していない状態において容器本体1を密封するた
め、図4に示すように容器本体1の上部に嵌合された蓋
として機能する。図4に示す状態においては、図2に示
す皿状部材5の外側内周壁5bに、容器本体1の上部外
周壁1bが嵌合状態になっている。
使用していない状態において容器本体1を密封するた
め、図4に示すように容器本体1の上部に嵌合された蓋
として機能する。図4に示す状態においては、図2に示
す皿状部材5の外側内周壁5bに、容器本体1の上部外
周壁1bが嵌合状態になっている。
【0024】本実施例の廃液処理容器は、廃液処理を繰
返すことによって吸液性部材2がその限界まで廃液を吸
収したと判断されると、図4に示すように容器本体1を
皿状部材5で蓋をした状態で熱処理炉内で加熱される。
この熱処理により、熱可塑性樹脂からなる容器本体1、
上部部材3および皿状部材5が可塑状態となって収縮
し、熱処理後に冷却することによって、収縮状態で固め
られる。このようにしてコンパクトに固められた廃液処
理容器は、所定の廃棄場へ運ばれて廃棄される。
返すことによって吸液性部材2がその限界まで廃液を吸
収したと判断されると、図4に示すように容器本体1を
皿状部材5で蓋をした状態で熱処理炉内で加熱される。
この熱処理により、熱可塑性樹脂からなる容器本体1、
上部部材3および皿状部材5が可塑状態となって収縮
し、熱処理後に冷却することによって、収縮状態で固め
られる。このようにしてコンパクトに固められた廃液処
理容器は、所定の廃棄場へ運ばれて廃棄される。
【0025】このような熱処理を加えることにより、単
に縮小して固めるということのみでなく、吸液性部材2
によって吸収された廃液に含まれた、あるいはその中で
さらに培養された病原菌などを絶滅させる殺菌効果をも
併せ持つことになり、衛生面での効果が一層高められ
る。
に縮小して固めるということのみでなく、吸液性部材2
によって吸収された廃液に含まれた、あるいはその中で
さらに培養された病原菌などを絶滅させる殺菌効果をも
併せ持つことになり、衛生面での効果が一層高められ
る。
【0026】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の廃液処理
容器によれば、注射器などを用いて処理をする位置のす
ぐ側の台やテーブル上に置いて用いることができ、処置
を終えた注射器から廃液を排出する際に廃液が床などへ
溢れることが生じにくくなる。したがって、掃除担当者
などが溢れた廃液に触れて感染症を引き起こすなどとい
う問題が解消し、医療現場における安全衛生面での大幅
な向上が図れるという特有の効果を有する。
容器によれば、注射器などを用いて処理をする位置のす
ぐ側の台やテーブル上に置いて用いることができ、処置
を終えた注射器から廃液を排出する際に廃液が床などへ
溢れることが生じにくくなる。したがって、掃除担当者
などが溢れた廃液に触れて感染症を引き起こすなどとい
う問題が解消し、医療現場における安全衛生面での大幅
な向上が図れるという特有の効果を有する。
【0027】また、本考案の廃液処理容器の主要部分が
熱可塑性樹脂からなるため、使用後に容器全体を廃棄す
る際に熱処理によって収縮させて、小さく固めた状態で
廃棄することが可能となり、廃棄場への運搬を容易にす
る。また、廃棄するためのスペースがより小さくて済む
とともに、熱処理によって廃液内に含まれる病原菌等が
殺菌されるという副次的な効果も有することになり、医
療現場のみならず、その周辺の社会全体に対して安全衛
生の向上をもたらすという社会的にも高い意義を有する
考案といえる。
熱可塑性樹脂からなるため、使用後に容器全体を廃棄す
る際に熱処理によって収縮させて、小さく固めた状態で
廃棄することが可能となり、廃棄場への運搬を容易にす
る。また、廃棄するためのスペースがより小さくて済む
とともに、熱処理によって廃液内に含まれる病原菌等が
殺菌されるという副次的な効果も有することになり、医
療現場のみならず、その周辺の社会全体に対して安全衛
生の向上をもたらすという社会的にも高い意義を有する
考案といえる。
【図1】本考案の一実施例における廃液処理容器の使用
状態を示す斜視図である。
状態を示す斜視図である。
【図2】本考案の一実施例における廃液処理容器の主要
構成要素を説明するための分解斜視図である。
構成要素を説明するための分解斜視図である。
【図3】(a)は本考案の一実施例の廃液処理容器の上
部部材3の平面図、(b)はその正面図である。
部部材3の平面図、(b)はその正面図である。
【図4】本考案の一実施例における廃液処理容器の、使
用されていない状態において容器本体1の開放された上
面を皿状部材5で蓋をした様子を示す斜視図である。
用されていない状態において容器本体1の開放された上
面を皿状部材5で蓋をした様子を示す斜視図である。
1 容器本体 2 吸液性部材 3 上部部材 3a 開口 3b 溝部 4 スポンジ部材 4a 切れ目 5 皿状部材
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性の樹脂を含む材料からなる、上
方が開放された箱状の容器本体と、 前記容器本体の開放された上部を覆うように、前記容器
本体の上端にはめ込み可能であり、かつ、略中央に開口
を有する、熱可塑性の樹脂を含む材料からなる上部部材
と、 前記上部部材の前記開口を遮蔽するように前記上部部材
に固定され、表裏面を貫通する切れ目を設けたスポンジ
部材と、 前記容器本体の内側の底面のほぼ全面を覆う大きさを有
し、該底面に固着された吸液性部材とを備えた廃液処理
容器。 - 【請求項2】 前記容器本体の底部をそのほぼ全面にわ
たって嵌合可能な内側内周壁と、前記容器本体の前記開
放された上部の外周壁を、前記上部部材をはめ込んだ状
態で嵌合可能な外側内周壁とを有し、かつ熱可塑性の樹
脂を含む材料からなる皿状部材をさらに備えた、請求項
1記載の廃液処理容器。 - 【請求項3】 前記上部部材は、その外周縁から前記開
口の端縁にかけて下降する傾斜面をなす薄板状部材から
なり、該薄板状部材の前記傾斜面には、前記開口の周端
縁から前記外周縁にかけて放射状に延びるように形成さ
れた複数本の溝部を有する、請求項1記載の廃液処理容
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993050986U JPH0736654Y2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 廃液処理容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993050986U JPH0736654Y2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 廃液処理容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0721032U JPH0721032U (ja) | 1995-04-18 |
JPH0736654Y2 true JPH0736654Y2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=12874125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993050986U Expired - Lifetime JPH0736654Y2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 廃液処理容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0736654Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6900153B2 (ja) * | 2016-04-21 | 2021-07-07 | 大和製罐株式会社 | 注射器用容器 |
-
1993
- 1993-09-20 JP JP1993050986U patent/JPH0736654Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0721032U (ja) | 1995-04-18 |
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