JPH0735583Y2 - 電気を利用した温風循環方式の珍味用昆布等の連続食品乾燥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本案は耐熱性のコンベアの上空に
遠赤外線ヒーターによる乾燥トンネルを作り、そこで暖
められた空気が一定方向に流れるようにファンを設置
し、乾燥トンネルの上にさらに還流用のトンネルを設
け、この中ほどに除湿機を設置し、乾燥した空気を再び
乾燥トンネルに還流させることにより、コンベア上の珍
味用昆布等の食品を乾燥させる装置である。この装置を
用いて従来は主に天日乾燥あるいは重油等の化石燃料を
使用していた作業を電気にて可能にしようとするもので
ある。除湿機を用いたことにより乾燥効率が大幅に向上
したので、昆布以外の乾燥にも転用可能である。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のものにあっては、下記の
ようなものになっている。珍味用昆布の乾燥は天干によ
るか、あるいは重油等の化石燃料を用いた乾燥機を使用
してきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。天干
による場合は、当然天候に左右される。重油等の化石燃
料によるものは、石油臭が食品に付くという欠点があ
り、加工業者を満足させるようなエネルギー効率の良い
ものは現在の市場には見当たらない。従来の熱を外に捨
てる電気式の装置は、効率、コスト面に問題があって
か、実用化されていない。従来の技術で述べた通り、現
状では電気式の装置は熱ロスの問題で実用化されていな
かった。また、火を直接昆布に当てることができないた
めに生じる化石燃料使用の効率の問題、環境保護の問題
に鑑みなされたものである。

【０００４】本願は、従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、次のようなことのできるものを提供しようとするも
のである。 １．電気式のヒーターを用いることにより、環境問題に
配慮すること。 ２．発熱した空気を極力回収し、熱ロスを最小限に食い
止め、ランニングコストを抑えること。 ３．食品の素地の香りを消さないこと。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のものは下記のようになるものである。すな
わち本願のものは、支脚２Ａを有する架台２の上面には
コンベア３が掛架、され、コンベア３の上面を覆うよう
に配設されたケーシング４は、当該コンベア３の始端側
には素材投入用のドアー４Ａが、またコンベア３の終端
側には製品取り出し用のドアー４Ｂが設けられ、ケーシ
ング内にコンベア３と平行に張設された仕切板５は、こ
の仕切板によりケーシング内は下方の乾燥トンネル６
と、上方の還流用のトンネル７が形成され、仕切板５の
後端部分に設けた流路５Ａには下方に作用する耐熱性の
ファン８が設けられ、仕切板５の先端部分に設けた流路
５Ｂには上方に作用する耐熱性のファン９が設けられ、
仕切板５の下面に所定間隔をもって遠赤外線ヒーター１
０が配設され、仕切板５の上面中央には除湿機１１が配
設されている電気を利用した温風循環方式の珍味用昆布
等の連続食品乾燥機である。

【０００６】

【実施例】実施例について図面を参照して説明する。 １は本考案の電気を利用した温風循環方式の珍味用昆布
等の連続食品乾燥機である。 ２は支脚２Ａを有する架台で、この上面にはコンベア３
が掛架されている。 ４はコンベア３の上面を覆うように配設されたケーシン
グで、当該コンベア３の始端側には素材投入用のドアー
４Ａが、またコンベア３の終端側には製品取り出し用の
ドアー４Ｂが設けられている。

【０００７】５はケーシング内にコンベア３と平行に張
設された仕切板で、この仕切板によりケーシング内は下
方の乾燥トンネル６と、上方の還流用のトンネル７が形
成されている。そして、仕切板５の後端部分に設けた流
路５Ａには下方に作用する耐熱性のファン８が設けら
れ、仕切板５の先端部分に設けた流路５Ｂには上方に作
用する耐熱性のファン９が設けられている。

【０００８】１０は仕切板５の下面に所定間隔をもって
配設された遠赤外線ヒーターである。 １１は仕切板５の上面中央に配設された除湿機（２００
０Ｋｃａｌ／ｈ）である。 １１Ａはこの除湿機に連結された冷却器（６０００Ｋｃ
ａｌ／ｈ）で、１１Ｂは水タンクで、１１Ｃはこれらを
連結するパイプである。 １２はコントロールパネルである。 図中、ＯＡおよびＯＢは還流用補助板で、温風の還流を
助けている。

【０００９】本考案のものの作用は効果と共に説明す
る。

【００１０】

【考案の効果】本考案は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。 １．コンベアに載せられた昆布等の食品は、ゆっくりと
遠赤外線ヒーターによって暖められた空気の流れるトン
ネルを進み、乾燥される。湿気を含んだ空気は上段の乾
燥トンネルに導かれ、除湿機により乾燥され、再び乾燥
トンネルに戻る。 ２．遠赤外線ヒーターは温度センサーと温度コントロー
ラーにより一定温度を維持するようにコントロールされ
ている。 ３．コンベアスピードは任意に制御設定可能である。 ４．このことにより需要家の満足がいく乾燥が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】１部を切り欠いた斜視図である。

【図２】縦断面図である。

【符号の説明】

１ 電気を利用した温風循環方式の珍味用昆布等の連続
食品乾燥機 ２ 架台 ３ コンベア ４ ケーシング ５ 仕切板 ６ 乾燥トンネル ７ 還流用のトンネル ８，９ ファン １０ 遠赤外線ヒーター １１ 除湿機

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ２６Ｂ 21/00 Ｅ 23/04 Ｂ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 支脚（２Ａ）を有する架台（２）の上面
   にはコンベア（３）が掛架され、このコンベア（３）の
   上面を覆うように配設されたケーシング（４）は、当該
   コンベア（３）の始端側には素材投入用のドアー（４
   Ａ）が、またコンベア（３）の終端側には製品取り出し
   用のドアー（４Ｂ）が設けられ、ケーシング内にコンベ
   ア（３）と平行に張設された仕切板（５）は、この仕切
   板によりケーシング内は下方の乾燥トンネル（６）と、
   上方の還流用のトンネル（７）が形成され、仕切板
   （５）の後端部分に設けた流路（５Ａ）には下方に作用
   する耐熱性のファン（８）が設けられ、仕切板５の先端
   部分に設けた流路（５Ｂ）には上方に作用する耐熱性の
   ファン（９）が設けられ、仕切板（５）の下面に所定間
   隔をもって遠赤外線ヒーター（１０）が配設され、仕切
   板（５）の上面中央には除湿機（１１）が配設されてい
   ることを特徴とする電気を利用した温風循環方式の珍味
   用昆布等の連続食品乾燥機。