JPH0735438B2 - ポリ(エーテルイミド―カーボネート) - Google Patents

ポリ(エーテルイミド―カーボネート)

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JPH0735438B2
JPH0735438B2 JP61234754A JP23475486A JPH0735438B2 JP H0735438 B2 JPH0735438 B2 JP H0735438B2 JP 61234754 A JP61234754 A JP 61234754A JP 23475486 A JP23475486 A JP 23475486A JP H0735438 B2 JPH0735438 B2 JP H0735438B2
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エドワード・ノーマン・ピーターズ
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ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/16Polyester-imides

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 関連出願の提示 本出願は、本出願の第一国出願と同日付けで出願された
エドワード・ノーマン・ピータース(Edward Norman Pe
ters)の米国特許出願第784,362号「ヒドロキシ終端ポ
リエーテルイミドオリゴマー」と関連している。
本発明は、新規なポリ(エーテルイミド−カーボネー
ト)ブロック共重合体に関する。さらに詳しくは、本発
明は、熱可塑性ポリ(エーテルイミド−カーボネート)
ブロック共重合体に、またこれと相溶性の熱可塑性重合
体1種以上との樹脂ブレンドに関する。
発明の背景 他の重合体のセグメントを含むポリカーボネートのブロ
ック共重合体は既知で、例えばゴールドバーグ(Goldbe
rg)の米国特許第3,030,335号、アデルマン(Adelman)
らの米国特許第4,252、922号およびベンケ(Behnke)ら
の米国特許第4,436,839号に、ポリアルキレングリコー
ルから誘導したセグメントを含むビスフェノールAカー
ボネートのブロック共重合体が開示されている。シュレ
ッケンバーグ(Schreckenberg)らの米国特許第4,217,4
37号では、ポリアルキレングリコールの末端を、例えば
ジフェノールカーボネートで適当に官能化している。こ
のようなブロック共重合体は、他の重合体のセグメント
でポリカーボネートに強靱さが付与されるので、それ単
独でフィルム形成材料や成形物品として有用である。ブ
ロック共重合体は、ポリカーボネート樹脂や多数の他の
熱可塑性付加および縮合重合体と配合して、未配合の樹
脂と較べて弾性特性の著しく向上した熱可塑性成形用組
成物とすることもできる。
ビスエーテル無水物と芳香族ジアミンを反応させて得ら
れるポリエーテルイミド樹脂が極めて有用な1群の耐熱
性熱可塑性重合体を構成することも知られている。例え
ばヒース(Heath)およびワース(Wirth)の米国特許第
3,847,867号があり、これには2,2−ビス[4−2,3−ジ
カルボキシフェノキシフェニル]プロパン二無水物(BP
A-DA)とm−フェニレンジアミンとの反応生成物が開示
されている。この線状重合体はアミノ基で終端してお
り、極めて大きな分子量と高い融点(代表的なTg=216
℃)を有する。このような材料は芳香族ポリカーボネー
トと配合しても、Tgが2つある、つまり1つはポリエー
テルイミド樹脂のTg、もう一つはポリカーボネートのTg
をもつ混合物となるので、配合は容易でない。さらに、
末端がアミノ基のため、ポリエーテルイミドを、芳香族
ポリカーボネートセグメントをもつ共重合体中にブロッ
クとして使用するのは、ポリエーテルの場合程うまくゆ
かない。さらに、高分子量ポリエーテルイミド樹脂を、
樹脂共重合体中にブロックとして導入しやすいように官
能化する方法は、当業界でまだ知られておらず、斯様な
方法があったとしても、おそらくセグメントの長さが長
すぎて、普通の装置で簡単に熱成形できる組成物を得る
ことができないだろう。本発明者は上述した問題を解決
するまったく新しい方法を見出した。これが本発明の主
題である。
発明の概要 本発明によれば、 (a)平均の数平均分子量Mnが1,000−6,000の範囲にあ
るポリエーテルイミドセグメント(A)約5−80重量%
と(b)ポリカーボネートセグメント(B)とよりなる
一般式(I)で表わされ、平均の重量平均分子量MWが約
8,000−40,000の範囲にあるポリ(エーテルイミド−カ
ーボネート)が提供される。
但し、式中の−O−T基は (式中のR3は水素、低級アルキルまたは低級アルコキシ
である)から選ばれ、 Zは または(2)一般式: (式中のYは次式: および−S− の二価の基であり、qは0または1で、yは1−5の整
数である)の二価の有機基であり、 Rは(1)炭素原子数6−20の芳香族炭化水素基および
そのハロゲン化誘導体、(2)炭素原子数2−20のアル
キレン基またはシクロアルキレン基、C(2-8)アルキレン
終端ポリジオルガノシロキサン、および(3)次式: (式中のQは であり、xは1−5の整数である)の二価の基から選ば
れる二価の有機基であり、 R1はRについて定義したと同じであり、 Xは直接結合またはC1−C8アルキレン、C2−C8アルキリ
デン、C5−C15シクロアルキレン、C5−C15シクロアルキ
リデン、SO2、SO、O、COまたは であり、 R2は水素、塩素、臭素または炭素原子数1−3のアルキ
ルであり、nは3−12の整数である mは1または2である。
好適な実施態様では、ポリ(エーテルイミド)ブロック
が次式: で表わされ、そして特に−O−Z−O−基の二価の結合
が3,3′位、3,4′位、4,3′位または4,4′位にあるもの
である。Zが である上記定義のポリ(エーテルイミド−カーボネー
ト)も好適である。好適な1群のポリ(エーテルイミド
−カーボネート)は、上記定義の式Iにおいて、Rおよ
びR1がそれぞれ独立に から選ばれるものである。さらにポリ(エーテルイミド
−カーボネート)として、Rが で、R1Xが2,2−イソプロピリデン、R2が3′または5′位に
ある水素原子またはメチル基、そしてmが2なのが好適
である。
特にポリ(エーテルイミド−カーボネート)ブロック共
重合体としては、上記定義において、ポリエーテルイミ
ド・セグメント(A)が約80−20重量%で、ポリカーボ
ネート・セグメント(B)が約20−80重量%であるも
の、さらにポリエーテルイミド・セグメント(A)の平
均の重量平均分子量MWが約2,000−18,000で、ポリカー
ボネート・セグメント(B)の平均の重量平均分子量MW
が約2,000−18,000であるものが好ましい。
本発明においては、 (a)約5−60重量%の上記定義のポリ(エーテルイミ
ド−カーボネート)ブロック共重合体と、 (b)少なくとも1種の相溶性の熱可塑性重合体樹脂と
の配合物を含む熱可塑性樹脂組成物も提供される。
配合する熱可塑性重合体は極めて広い範囲で変えられる
が、ポリエステル、芳香族ポリカーボネート、スチレン
重合体、アルキルアクリレート、塩化ビニル重合体、ポ
リ(アリールエーテル)、コポリエーテルエステルブロ
ック共重合体、ポリヒドロキシエーテル、ポリイミド、
ポリフェニレンエーテル単味またはスチレン樹脂との組
合せ、およびこれらのうち任意の重合体の相溶性の組合
せから選ぶのが好ましい。
具体的な説明 本発明のポリ(エーテルイミド−カーボネート)を製造
するのに用いるヒドロキシ終端ポリエーテルイミドオリ
ゴマーは、次式で表わされる。
ここでnは約3−約12の整数であり、 −O−T基は (式中のR3は水素、低級アルキルまたは低級アルコキシ
である)から選ばれ、 Zは または(2)一般式: (式中のYは次式: および−S− の二価の基であり、qは0または1で、yは1−5の整
数である)の二価の有機基であり、 Rは(1)炭素原子数6−20の芳香族炭化水素基および
そのハロゲン化誘導体、(2)炭素原子数2−20のアル
キレン基およびシクロアルキレン基、C(2-8)アルキレン
終端ポリジオルガノシロキサン、および(3)次式: (式中のQは であり、xは1−5の整数である)の二価の基から選ば
れる二価の有機基であり、 R1はRについて定義したと同じである。
好適な実施態様では、ポリエーテルイミドオリゴマーが
次式: で表わされ、そして特に−O−Z−O−基の二価の結合
が3,3′−、3,4′−、4,3′−または4,4′−位にあるも
のである。Zが である上記定義のオリゴマーも好適である。好適な1群
のオリゴマーは、上記定義の式において、RおよびR1
それぞれ独立に から選ばれるものである。さらにオリゴマーとして、R
で、R1であるものが好適である。ほとんどの場合、nは約3−
約12、特に6.5−7.5である。
このようなオリゴマーを製造するには、次式: (式中のTおよびZは上記定義の通り)のビステーテル
無水物を、次式: H2N−R−NH2 (式中のRは上記定義の通り)のジアミンおよび次式: H2N−R1−OH (式中のR1は上記定義の通り)のアミノアルコールと反
応させる。この際ビスエーテル無水物対ジアミン対アミ
ノアルコールのモル比を約(0.4−0.5):(0.2−0.42
3):(0.4−0.077)の範囲とする。
この観点での好適な態様では、上記ビスエーテル無水物
対ジアミン対アミノアルコールのモル比は(1+b):
b:2で、bは約2−約12の整数である。
以下、適当な方法について説明する。なお、前述したピ
ータースの米国特許出願第784,362号も参照されたい。
ポリエーテルイミドを製造するのに用いるビスエーテル
無水物は周知であり、当業者なら簡単につくることもで
きる。例えばヒースらの米国特許第3,847,867合参照。
一般に、二価フェノールのニナトリウム塩をニトロアリ
ールイミドとC−O−C結合が生成する条件下で反応さ
せてビスイミドを形成し、これを二無水物に変換する。
芳香族ビス(エーテル無水物)には、例えば2,2−ビス
[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プ
ロパン二無水物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ノキシ)ジフェニルエーテル二無水物、1,3−ビス(2,3
−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、4,4−
ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスル
フィドニ無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノ
キシ)ベンゼン二無水物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物、4,4′−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル]プロパン二無水物、4,4′−ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテル
二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニルエーテル二無水物、4,4′−ビス(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水
物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼ
ン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ベンゼン二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物、4−(2,3−
ジカルボキシフェノキシ)−4′−(3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)ジフェニル−2,2−プロパン二無水物な
ど、ならびにこれら二無水物の混合物がある。
適当な有機ジアミンには、例えばm−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ベ
ンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3′−
ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、
2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス
(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビ
ス(p−β−メチル−o−アミノペンチル)ベンゼン、
1,3−ジアミノ−4−イソプロピルベンゼン、1,2−ビス
(3−アミノプロポキシ)エタン、m−キシレンジアミ
ン、p−キシレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、
2,6−ジアミノトルエン、ビス(4−アミノシクロヘキ
シル)メタン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,
4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ドデカン
ジアミン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、オクタ
メチレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミ
ン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメ
チルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレ
ンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,4−
シクロヘキサンジアミン、1,12−オクタデカンジアミ
ン、ビス(3−アミノプロピル)スルフィド、N−メチ
ル−ビス(3−アミノプロピル)アミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、ノナメチレンジ
アミン、デカメチレンジアミン、ビス(3−アミノプロ
ピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(4−アミノブ
チル)テトラメチルジシロキサンなどがある。
適当な芳香族アミノアルコールは広い範囲で種類を変え
ることができる。通常、 p−アミノフェノール、 m−アミノフェノール、 4−ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルプロパン、 4−ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルメタン、 アミノヒドロキシジフェニルスルホン、 4−ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルエーテル、 2−ヒドロキシ−4−アミノトルエン、およびジアミン
について上述したものの類似物を用いることができる。
一般に、上記反応は周知の溶剤、例えばo−ジクロロベ
ンゼン、m−クレゾール/トルエンなどを用いて行うの
が有利であり、かゝる溶剤中で二無水物とジアミンとの
相互反応を約100−約250℃の温度で行う。あるいはま
た、上述した二無水物のいずれかと上記ジアミノ化合物
のいずれかとの溶融重合を、両成分の混合物を高温に加
熱するとともに同時によく混合しながら行うことによっ
て、ポリエーテルイミドを製造することもできる。一般
に、溶融重合温度は約200−400℃、好ましくは230−300
℃を用いることができる。反応の条件および成分の割合
は、所望の分子量、固有粘度および耐溶剤性に応じて、
広い範囲で変えることができる。この点で好適な例で
は、上記ビスエーテル無水物対上記ジアミン対上記アミ
ノアルコールのモル比が(1+b):b:2である(bは約
2−12の整数)。ジアミン対アミノアルコールのモル比
も変えられるが、普通33−38モル%のジアミン対67−17
モル%のアミノアルコールの範囲にある。好ましいモル
比は0.4−0.5ビスエーテル無水物:0.2−0.423ジアミン:
0.4−0.077アミノアルコールである。一般に、有用なヒ
ドロキシ終端ポリエーテルイミドオリゴマーは、固有粘
度[η]がクロロホルム中25℃で測定して0.05dl/g以
上、好ましくは0.15−0.30dl/gである。
1つの方法では、ビスフェノールA二無水物、芳香族ジ
アミンおよび芳香族アミノアルコールを溶剤中60℃そし
て次に180℃で1−4時間反応させる。次に反応混合物
を冷却した後、メタノールのような非溶剤に加えて生成
物を単離する。
一般に、本発明に有用なカーボネート共重合体は、二価
フェノール化合物、カーボネート前駆物質、例えばホス
ゲン、カーボネートエステルなどおよびヒドロキシ終端
ポリエーテルイミドオリゴマーを反応させて製造する。
カーボネートエステルを用いる場合、材料を約150℃−3
00℃またはそれ以上の温度で1−15時間またはそれ以上
の時間反応させる。
1つの方法としては、例えばホスゲンまたはホスゲン様
の二塩基酸ハロゲン化物を用いて有機塩基材料、例えば
第三アミン(例えばピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、キノリンなど)中で反応を行う。塩基を希釈しない
で使ってもよいが、不活性溶剤、例えば炭化水素、具体
的にはベンゼン、トルエン、キシレンなど、ハロ炭化水
素、具体的にはクロロホルム、クロロベンゼン、塩化メ
チレンなどで希釈して使ってもよい。第三アミンは、反
応を促進し、良好な溶剤であり、しかも反応中に発生す
るハロゲン酸の受容体として作用するので有利である。
ホスゲン反応は広い、例えば0℃以下から100℃以上ま
での温度範囲にわたって行うことができるが、25−50℃
で反応が十分に進行する。反応は発熱反応であるので、
ホスゲンの添加速度を用いて反応温度を制御することが
できる。実質的に等モル量のホスゲンを用いることがで
きるが、1.5モルまでまたはそれ以上の過剰量を用いて
もよい。溶剤中のジヒドロキシ反応物質の濃度も変えら
れるが、約1−25重量%のジヒドロキシ化合物を含有す
る溶液を用いるのが扱いやすく好都合である。
反応は、ジヒドロキシ反応物質をピリジンのような塩基
に溶解した後、かきまぜながらこの溶液中にホスゲンを
所望の速度でバブリングすることによって行うことがで
きる。生成した共重合体を適当な手段で分離し精製す
る。例えば反応生成物を沈澱を起させることのできる液
体、例えば炭化水素、アルコールなどにかきまぜながら
注入する。共重合体溶液に非溶剤を加えることによって
沈澱させることもできる。無水の沈澱が好ましいが、水
を用いることもできる。過後、ピリジンおよびプリジ
ン塩酸塩を除去しうる材料で沈澱を洗い、乾燥して、微
粉状生成物を得る。イソプロパノールを沈澱剤および洗
浄剤の両方として用いるのが好都合である。
ホスゲンのほかに適当なホスゲン様の二塩基酸ハロゲン
化物には、例えばジブロモおよびジヨードカルボニルな
らびに二価フェノールのビスハロホルメート(例えばヒ
ドロキノン、ビスフェノールAなどのビスクロロホルメ
ート)またはグリコールのビスハロホルメート(例えば
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエ
チレングリコールなどのビスクロロホルメート)があ
る。他のカーボネート前駆物質も当業者には想起できる
であろう。
共重合体は、ジヒドロキシ反応物質のアルカリ性水溶液
または懸濁液にホスゲンを加えることによって製造する
こともできる。これは不活性溶剤、例えば塩化メチレ
ン、ベンゼン、トルエンなどの存在下で行うのが好まし
い。第四アンモニウム化合物を用いて反応を促進するこ
とができる。
ブロック共重合体は、不均質相系の「界面縮合」技術
で、ナトリウムビスフェノレート水溶液をホスゲンおよ
びヒドロキシ終端ポリエーテルイミドオリゴマーと、塩
化メチレンの存在下で反応させることによって製造する
のが好ましい。この方法を以下に例示する。
相境界法による不均質相系での製法が、例えばジャーナ
ル・オブ・ポリマー・サイエンス(J.Polymer Sci.)、
55,343(1961)のメリル(S.H.Merril)の論文に記載さ
れており、またピリジン法による均質相系での製法が、
例えばインダストリアル・エンジニアリング・ケミカル
・プロダクション・リサーチ・アンド・デベロップメン
ト(Ind.Eng.Chem.Prod.Res.Develop),,246(196
3)のペリー(K.Perry)、ジャクソン(W.J.Jackson.J
r.)およびコールドウェル(J.R.Caldwell)の論文に記
載されている。
仕上げはポリカーボネートについて知られた方法で、例
えば脱揮発物型押出機で溶剤を蒸発除去することによっ
て行う。
ポリ(エーテルイミドカーボネート)ブロック共重合体
樹脂と第2の相溶性樹脂とからなる本発明の成形用組成
物は、普通の混合装置、例えばニーダやスクリュ押出機
で製造するか、2成分の溶液同士を混ぜ合わせ、次に脱
揮発物型押出機に通して成形用組成物を分離することに
よって得る。
混合物は、低温での高いノッチ付き衝撃強さ、比較的大
きい肉厚での高い靱性および透明さが要求される場合を
含めて、あらゆる場合にフィルムおよび成形物品として
使用できる。
本明細書および特許請求の範囲で用いる用語「相溶性」
は、複数の重合体のブレンドまたは組成物において、成
分重合体が加工中または加工後に成分の成層を起さない
ことを意味する。相溶性は、組成物の均質性と特性の単
一性を保証し、これが組成物のその後の加工と使用を著
しく容易にするので、異なる樹脂の混合物にとって非常
に重要である。非相溶性ブレンドは主にそれぞれの分離
成分を含有する複数の相に分離し、従って不混和性とみ
なすことができる。この特徴と相境界での物理的吸引力
が大抵は低いこととが原因で、通常、不混和性/非相溶
性ブレンド系は貧弱な機械的特性を示し、このため有用
な重合体ブレンドを製造することができない。2つの重
合体のブレンドが単一のガラカ転移温度(Tg)を示す場
合、これは通常樹脂成分が相溶性であることを意味す
る。しかし、単一のTgは相溶性ブレンドの必要条件では
ない。
本発明によれば、ポリ(エーテルイミド−カーボネー
ト)ブロック共重合体樹脂と熱可塑性付加または縮合重
合体樹脂とからなり、両者を溶融混合して相溶性組成物
として熱可塑性組成物が提供される。
ポリ(エーテルイミド−カーボネート)ブロック共重合
体と混合されて相溶性組成物を形成する重合体は、ヘテ
ロ基を含む反復単位から誘導された単位から構成され
る。ヘテロ基とは炭素および水素以外の原子を含む基で
あり、そのような原子はヘテロ原子と呼ばれる。用語ヘ
テロ基はヘテロ原子自体も想定している。
ヘテロ基を含む重合体は、次式: のように、ヘテロ基(A)を重合体鎖上の側基として
か、重合体鎖中の連結基として含有する。ヘテロ原子の
代表的な例は酸素、硫黄、窒素、ハロゲホンなどであ
る。ヘテロ基の例は、 ニトリル(R−CN)、 などである。以上から言えることとして、本発明の範囲
内の配合重合体は、具体的にはスチレン樹脂、アルキル
アクリレート樹脂、ハロゲン化ビニル重合体、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリイミドまたはこれらの組
合せなどである。但しこれらに限定されるわけではな
い。
形成し終ったら、生成組成物は通常の方法で使用したり
さらに加工したりすることができる。その用途には、例
えば包装用に有用な強靱なフィルムが挙げられる。射出
成形や押出しにより種々の有用な熱可塑性物質を製造す
ることもできる。
少なくとも2つの重合体成分のほかに、本発明の組成物
は、通常の添加剤の任意のものをそれらの周知の目的に
従って含有してよい。これらの添加剤には、難燃剤、耐
衝撃性改良剤、顔料、調色剤、補強剤(例えばガラス繊
維)、酸化防止剤などがある。これらの添加剤を組成物
に配合するのは溶融混合の前でも後でもよい。
ポリカーボネートと混合するのに適当な付加重合体を以
下に例示する。
(a)スチレン樹脂 ここで用いるのに適当なスチレン樹脂は、分子中に化学
結合した2つ以上の組成の異なる重合体部分を含むABS
型重合体である。重合体を製造するには、共役ジエン、
例えばブタジエンを重合するか、共役ジエンをこれと共
重合し得る単量体、例えばスチレンと重合して重合体主
鎖を形成する。主鎖の形成後、少くとも1種、好ましく
は2種のグラフト用単量体を、予め重合した主鎖の存在
下で重合してグラフト重合体を得る。これらの樹脂は当
業界で周知の方法で製造される。
上述したような主鎖重合体は、共役ジエン重合体、例え
ばポリブタジエン、ポリイソプレンまたは共重合体、例
えばブタジエン−スチレン、ブタジエン−アクリロニト
リルなどであるのが好ましい。
グラフト重合体の主鎖を製造するのに通常用いられる共
役ジエン単量体は、次の一般式で概括表示される。
ここでX1は水素、炭素原子数1−5のアルキル基、塩素
または臭素である。使用できるジエンの例には、ブタジ
エン、イソプレン、1,3−ヘプタジエン、メチル−1,3−
ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−
エチル−1,3−ペンタジエン、1,3−および2,4−ヘキサ
ジエン、クロロおよびブロモ置換ブタジエン、例えばジ
クロロブタジエン、ブロモブタジエン、ジブロモブタジ
エン、これらの混合物などがある。好ましい共役ジエン
はブタジエンである。
予め重合した主鎖の存在下で重合し得る1種の単量体ま
たは1群の単量体はモノビニル芳香族炭化水素である。
使用できるモノビニル芳香族炭化水素は次の一般式で概
括表示される。
ここでX1は前記定義の通り。モノビニル芳香族化合物お
よびアルキル−、シクロアルキル−、アリール−、アル
カリール−、アルアルキル−、アルコキシ−、アリール
オキシ−および他の置換ビニル芳香族化合物の例には、
スチレン、4−メチルスチレン、3,5−ジエチルスチレ
ン、4−n−ブロピルスチレン、α−メチルスチレン、
α−メチルビニルトルエン、α−クロロスチレン、α−
ブロモスチレン、ジクロロスチレン、ジブロモスチレ
ン、テトラクロロスチレン、これらの混合物などがあ
る。モノビニル芳香族炭化水素としてスチレンおよび/
またはα−メチルスチレンを用いるのが好ましい。
予め重合した主鎖の存在下で重合し得る第2群の単量体
は、アクリル系単量体、例えばアクリロニトリル、置換
アクリロニトリルおよび/またはアクリル酸エステル、
例えばアクリロニトリルおよびアルキルアクリレート、
例えばメチルメタクリレートである。
アクリロニトリル、置換アクリロニトリルまたはアクリ
ル酸エステルは次の一般式で概括表示される。
ここでX1は前記定義の通り、Y1はシアノまたは炭素原子
数1−約12のアルコキシ基を有するカルボアルコキシで
ある。このような単量体の例には、アクリロニトリル、
エタクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロ
アクリロニトリル、α−ブロモアクリロニトリル、メチ
ルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリ
レート、ブチルアクリレート、プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレートおよびこれらの混合物があ
る。アクリル単量体としてはアクリロニトリルが好まし
く、アクリル酸エステルとしてはエチルアクリレートお
よびメチルメタクリレートが好ましい。
グラフト重合体を製造する際には、共役ジオレフィン重
合体または共重合体、例えば1,3−ブタジエン重合体ま
たは共重合体が、全グラフト重合体組成物の約50重量%
をなす。主鎖の存在下で重合させる単量体、例えばスチ
レンおよびアクリロニトリルが、全グラフト重合体組成
物の約40−約95重量%をなす。
グラフト重合体組成物の第2群のグラフト用単量体、例
えばアクリロニトリル、エチルアクリレートまたはメチ
ルメタクリレートが、全グラフト共重合体組成物の約10
−約40重量%であるのが好ましい。スチレンのようなモ
ノビニル芳香族炭化水素が全グラフト重合体組成物の約
30−約70重量%をなす。
重合体を製造する場合、主鎖にグラフトされる重合用単
量体の一部を互いに結合させ遊離共重合体として生成さ
せるのが普通である。スチレンを第1のグラフト用単量
体として用い、アクリロニトリルを第2のグラフト用単
量体として用いると、組成物の一部は遊離スチレン−ア
クリロニトリル共重合体に共重合する。グラフト重合体
の製造に用いる組成物中のスチレンに代えてα−メチル
スチレン(または他の単量体)を用いる場合には、組成
物の一部がα−メチルスチレン−アクリロニトリル共重
合体となる。α−メチルスチレン−アクリロニトリルの
ような共重合体をグラフト重合体−共重合体ブレンドに
添加する場合もある。ここでグラフト重合体−共重合体
ブレンドと言うとき、それは少なくとも1種の共重合体
をグラフト重合体組成物に配合し、90%までの遊離共重
合体を含有してよいことを意味する。
必要に応じて、エラストマー状主鎖をアクアリレートゴ
ム、例えばn−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレートなどに基づくゴムとしてもよい。そのほ
かに、少量のジエンをアクリレートゴム主鎖に共重合さ
せて、母材重合体とのグラフトを改善することができ
る。
これらの樹脂は当業界でよく知られており、多数が市販
されている。
(b)アルキルアクリレート樹脂 ここで使用できるアルキルアクリレート樹脂には、メチ
ルメタクリレートのホモポリマー(すなわちポリメチル
メタクリレート)、またはメチルメタクリレートと他の
ビニル単量体(例えばアクリロニトリル、N−アリルマ
レイミドまたはN−ビニルマレイミド)との、または炭
素原子数1−8のアルキル基を有するアルキルアクリレ
ートまたはメタクリレート(例えばメチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、エチル
メタクリレートおよびブチルメタクリレート)との共重
合体が含まれる。メチルメタクリレートの量はこの共重
合体樹脂の約70重量%以上である。
アルキルアクリレート樹脂を不飽和エラストマー状主
鎖、例えばポリブタジエン、ポリイソプレンおよび/ま
たはブタジエンまたはイソプレン共重合体にグラフトし
てもよい。グラフト共重合体の場合、アルキルアクリレ
ート樹脂がグラフト共重合体の約50重量%以上となる。
これらの樹脂は当業界でよく知られており、市販されて
いる。
メチルメタクリレート樹脂は粘度が1%クロロホルム溶
液中25℃で測定して0.1−約2.0dl/gと低い。
(c)塩化ビニル重合体 ここで用いるのに適当な塩化ビニル重合体はポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニルの共重合体および塩化ビニルとオレフ
ィン系不飽和重合性化合物との共重合体(80重量%以上
の塩化ビニルを導入して含有する)である。
共重合に適当なオレフィン系不飽和化合物には、ハロゲ
ン化ビニリデン、例えば塩化ビニルデンおよびフッ化ビ
ニリデン、ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、酪酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、安息香
酸ビニル、アクリレートおよびα−アルキルアクリレー
トおよびそのアルキルエステル、アミドおよびニトリ
ル、メタクリル酸、マレイン酸またはマレイン酸無水
物、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、ブチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、N−メチルアク
リルアミド、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリ
ル、芳香族ビニル化合物、例えばスチレンおよびビニル
ナフタレン、およびオレフィン系不飽和炭化水素、例え
ばビシクロ−[2,2,1]−ヘプタ−2,5−ジエンがある。
重合した酢酸ビニルを加水分解して重合体中にビニルア
ルコール部分を生成してもよい。
これらの塩化ビニル重合体は当業界でよく知られてお
り、溶液、エマルジョン、懸濁、または塊状重合の通常
の方法で製造することができる。
分子量が約40,000−約60,000の塩化ビニル重合体が好ま
しい。
(d)ポリエステル ここで用いるのに適当なポリエステルは、2−約10個の
炭素原子を有する脂肪族または脂環式ジオールまたはこ
れらの混合物と、少くとも1種の芳香族ジカルボン酸と
から誘導される。脂肪族ジオールと芳香族ジカルボン酸
とから誘導されたポリエステルは次の一般式の反復単位
を有する。
ここでnは2−14の整数である。
ポリエステルとしてはポリ(エチレンテレフタレート)
が好ましい。
上記ポリエステルに脂肪酸および/または脂肪族ポリオ
ールから誘導された単位を少量、例えば0.5−約2重量
%含有させてコポリエステルを形成したものも想定され
ている。脂肪族ポリオールにはグリコール、例えばポリ
(エチレングリコール)が含まれる。これらの樹脂は、
例えば米国特許第2,465,319号および第3,047,539号に教
示に従って製造することができる。
脂環式ジオールと芳香族ジカルボン酸とから誘導された
ポリエステルを製造するには、例えば1,4−シクロヘキ
サンジメタノールのシスまたはトランス異性体(または
その混合物)を芳香族ジカルボン酸と縮合して、次の一
般式の反復単位を有するポリエステルを生成する。
ここでシクロヘキサン環はそのシスおよびトランス異性
体から選ばれ、R1は芳香族ジカルボン酸から誘導された
脱カルボキシル化残基である炭素原子数6−20のアリー
ル基を表わす。
式IIの脱カルボキシル化残基R1で表わされる芳香族ジカ
ルボン酸の例には、イソフタル酸またはテレフタル酸、
1,2−ジ(p−カルボキシフェニル)エタン、4,4′−ジ
カルボキシジフェニルエーテルなどおよびこれらの混合
物がある。これらの酸はすべて1個以上の芳香核を含
む。縮合環を含む酸も使用でき、例えば1,4−または1,5
−ナフタレンジカルボン酸がある。好ましいジカルボン
酸はテレフタル酸またはテレフタル酸とイソフタル酸の
混合物である。
他の好ましいポリエステルを、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールのシスまたはトランス異性体(またはその混
合物)とイソフタル酸およびテレフタル酸の混合物との
反応から誘導することができる。
さらに他の好適なポリエステルは、シクロヘキサンジメ
タノール、アルキレングリコールおよび芳香族ジカルボ
ン酸から誘導されたコポリエステルである。これらのコ
ポリエステルを製造するには、例えば1,4−シクロヘキ
サンジメタノールのシスまたはトランス異性体(または
その混合物)およびアルキレングリコールを、芳香族ジ
カルボン酸と縮合してコピリエステルを生成する。
ここに説明したポリエステルは市販されているか、当業
界で周知の方法、例えば米国特許第2,901,466号に記載
された方法で製造できる。
ここで用いるポリエステルは、固有粘度が60:40のフェ
ノール/テトラクロロエタン混合物または類似溶剤中23
−30℃で測定して約0.4−約2.0dl/gである。
(e)芳香族ポリカーボネート ここで熱可塑性ヘテロ基含有重合体として使用できる熱
可塑性芳香族ポリカーボネートは、ホモポリマーおよび
共重合体およびこれらの混合物であり、これらは固有粘
度が塩化メチレン中25℃で測定して約0.4−約1.0dl/gで
ある。ポリカーボネートは、二価フェノールをカーボネ
ート前駆物質と反応させて製造する。使用できる二価フ
ェノールの代表例には、ビスフェノールA、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン、4,4−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,2(3,5,3′,5′−
テトラブロモ−4,4′−ジヒドロキシジフェニル)プロ
パン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルメタンなどがある。ビスフェノール型の他の二価フェ
ノールは前述してある。ヘテロ基を含む芳香族カーボネ
ート重合体の製造に用いるのに、カーボネート共重合体
またはインターポリマーの方がホモポリマーより望まし
い場合には、2種以上の異なる二価フェノールを用いる
か、二価フェノールとグリコールとの、またはヒドロキ
シまたは酸終端ポリエステルとの、または二塩基酸との
共重合体を用いることが可能である。
芳香族ポリカーボネート重合体は、当業界で周知の方法
で、ホスゲンまたはハロホルメートを用いるとともに、
分子量調節剤、酸結合剤および触媒を用いて製造すれば
よい。この反応を行うのに用い得る分子量調節剤は、一
価フェノール、例えばフェノール、p−t−ブチルフェ
ノール、p−ブロモフェノール、第一および第二アミン
などである。分子量調節剤としてフェノールを用いるの
が好ましい。
ポリカーボネートは、ホスゲンまたはハロホルメートを
用いる場合、1相(均質溶液)系または2相(界面)系
で製造できる。ジアリールカーボネート前駆物質を用い
る場合には、塊状反応が可能である。
(f)ポリ(アリールエーテル) ここで用いるのに適当なポリ(アリールエーテル)樹脂
成分は、アリーレン単位にエーテルおよびスルホン結合
が散在している、線状熱可塑性ポリアリーレンポリエー
テルポリスルホンである。これらの樹脂を得るには、二
価フェノールのアルカリ金属二塩とジハロベンゼノイド
化合物とを反応させ、これらのいずれかまたは両方がア
リーレン基間にスルホン(−SO2)またはケトン(−C
O)結合を含み、こうして重合鎖中にアリーレン単位お
よびエーテル単位に加えてスルホンまたはケトン単位を
導入する。ポリスルホン重合体は次式の反復単位よりな
る基本構造を有する。
−O−E−O−E′− ここでEは二価フェノールの残基であり、E′は原子価
結合に対してオルトおよびパラ位の少なくとも一方に不
活性な電子吸引基を有するベンゼノイド化合物の残基で
ある。上記残基の両方が、芳香族炭素原子を介してエー
テル酸素に原子価結合している。このようなポリスルホ
ンは、例えば米国特許第3,264,536号および第4,108,837
号に記載されたポリアリーレンポリエステル樹脂群に含
まれる。
二価フェノールの残基Eは次の構造を有する二核フェノ
ールから誘導される。
ここでArは芳香族基、好ましくはフェニレン基であり、
AおよびA1は同一または異なる不活性置換基、例えば炭
素原子数1−4のアルキル基、ハロゲン原子、すなわち
フッ基、塩素、臭素またはヨウ素、または炭素原子数1
−4のアルコキシ基であり、rおよびr1は0−4の値の
整数で、R1はジヒドロキシジフェニルの場合のような芳
香族炭素原子間の結合を表わすか、例えばCO、O、S,S
−S、SO2のような二価の基、または二価の有機炭化水
素基、例えばアルキレン、アルキリデン、シクロアルキ
レン、またはハロゲン−、アルキル−、アリール−、ア
ルカリール−その他の基で置換したアルキレン、アルキ
リデンおよびシクロアルキレン基、ならびにアルカリー
レンおよび芳香族基および両Ar基に縮合した環である。
代表的な好ましい重合体は、米国特許第4,108,837号
(前掲)に記載されているような次の構造を反復単位を
有する。
ポリ(アリールエーテル)の還元粘度は特定のポリエー
テルに応じた適当な溶剤中適当な温度で、例えば塩化メ
チレン中25℃で測定して約0.4−約1.5dl/gである。
(g)コポリエーテルエステルブロック共重合体 ここで用いるのに適当なコポリエーテルエステルは当業
界でよく知られており、例えば米国特許第3,784,520号
および第3,766,146号に記載されている。
ポリエステルは、多数の反復する線状の長鎖および短鎖
エステル単位を頭−尾関係でエステル結合を介して連結
してなる。長鎖エステル単位は次の構造式: で表わされ、短鎖エステル単位は次の構造式: で表わされる。ここでGは分子量約400−約3500のポリ
(アルキレンオキシド)グリコールから末端のヒドロキ
シル基を除去した後に残る二価の基であり、Dは分子量
約250以下の低分子量ジオールからヒドロキシル基を除
去した後に残る二価の基であり、R3は分子量約300以下
のジカルボン酸からカルボキシル基を除去した後に残る
二価の基である。但し、短鎖エステル単位がコポリエス
テルの約25−約65重量%を構成し、R3基の約70%以上が
1,4−フェニレン基であり、D基の約70%以上が1,4−ブ
チレン基であり、1,4−フェニレン基ではないR3基のパ
ーセントと1,4−ブチレン基ではないD基のパーセント
との和が約30%を越えない。
重合体鎖中の単位に適用した用語「長鎖エステル単位」
は、長鎖グリコールとジカルボン酸の反応生成物に関与
する。このような「長鎖エステル単位」は、コポリエス
テル中の反復単位であり、上記構造(a)に対応する。
長鎖グリコールは、分子量が約400−約3500、好ましく
は約600−約2000のポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールとすることができる。分子量約600−約2000のポリ
(アルキレンオキシド)グリコールから製造したコポリ
エステルが好適である。
重合鎖中の単位に適用した用語「短鎖エステル単位」
は、分子量約550以下の低分子量化合物または重合体鎖
単位に関与する。これらをつくるには、低分子量ジオー
ル(約250以下)をジカルボン酸と反応させて、上記構
造(b)で表わされるエステル単位を形成する。
反応により短鎖エステル単位を形成する(1,4−ブタン
ジオール以外の)低分子量ジオールの中には、非環式、
脂環式および芳香族ジヒドロキシ化合物がある。炭素原
子数2−15のジオール、例えばエチレン、プロピレン、
イソブチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、2,2
−ジメチルトリメチレン、ヘキサメチレンおよびデカメ
チレングリコール、ジヒドロキシシクロヘキサン、シク
ロヘキサンジメタノール、レゾルシノール、ヒドロキノ
ン、1,5−ジヒドロキシナフタレンなどが好ましい。炭
素原子数2−8の脂肪族ジオールが特に好ましい。使用
できるビスフェノールの中には、ビス(p−ヒドロキ
シ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタ
ンおよびビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパンが含
まれる。
上述した長鎖グリコールまたは低分子量ジオールと反応
させてコポリエステルを生成する(テレフタル酸以外
の)ジカルボン酸は、脂肪族、脂環式または芳香族ジカ
ルボン酸である。
使用できる代表的な脂肪族および脂環式酸はセバシン
酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、アジピン酸、グルタル酸、こはく
酸、炭酸、シクロペンタンジカルボン酸、デカヒドロ−
1,5−ナフタレンジカルボン酸および4,4−ビシクロヘキ
シルジカルボン酸である。脂肪族の酸ではシクロヘキサ
ンジカルボン酸が好ましい。
使用できる代表的な芳香族ジカルボン酸には、フタル
酸、テレフタル酸およびイソフタル酸、2つのベンゼン
核を有する置換ジカルボキシ化合物、例えばビス(p−
カルボキシフェニル)メタンおよびp−カルボキスフェ
ニルオキシ安息香酸がある。芳香族酸の中では、炭素原
子数8−16のものが好ましく、特にフェニレンジカルボ
ン酸、すなわちテレフタル酸およびイソフタル酸が好ま
しい。
重合体に導入したジカルボン酸の約70モル%以上がテレ
フタル酸で、重合体に導入した低分子量ジオールの約70
モル%以上が1,4−ブタンジオールであるのが好まし
い。つまり、上記構造(a)および(b)中のR3基の70
%以上が1,4−フェニレン基で、構造(b)中のD基の
約70%以上が1,4−ブチレン基である。
最適のコポリエステルは、ジメチルテレフタレート、1,
4−ブタンジオールおよび分子量約600−約1500のポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコールから誘導したも
のである。
ここに記載したコポリエーテルエステルは、通常のエス
テル交換反応により、当業界でよく知られた方法で、例
えば米国特許第3,784,520号および第3,766,146号に記載
の通りに製造するのが好都合である。
(h)ポリヒドロキシエーテル ここで使用できる熱可塑性ポリヒドロキシエーテルは次
の一般式を有する。
F−O−D″−O ここでFは二価フェノールの残基であり、D″は1−2
個のヒドロキシル基を有する、モノおよびジエポキシド
から選ばれるエポキシドの残基であり、nは重合度を表
わす整数で、約30以上、好ましくは約80以上である。
一般に、熱可塑性ポリヒドロキシエーテルを製造するに
は、重合条件下で二価フェノールおよび1−2個のエポ
キシ基を有するエポキシドを実質的に等モル量にて当業
界で周知の方法で接触させる。
これらのポリヒドロキシエーテルは当業界で周知の方法
で、例えば米国特許第3,238,087号、第3,305,528号、第
3,294,747号および第3,277,051号に記載の方法で製造す
る。
(i)ポリイミド ポリイミドを製造するには、ほゞ等モル量の次式: (式中のRは例えば炭素原子数6−12のアリーレン基で
ある)の芳香族ビス(エーテル無水物)と次式: H2NR1NH2 (式中のR1は炭素原子数2−30のアルキレン、アリーレ
ンなどである)の有機ジアミンとを、混合物を室温まで
放冷しても均質に留まる溶液を形成するフェノール系溶
剤の存在下で反応させる。こうするとフェノール系溶剤
へのポリイミドの溶液が得られる。ポリイミドは、フェ
ノール系溶剤混合物からポリイミドの非溶剤、例えばメ
タノールで分離することによって回収することができ
る。
これらのポリイミドは当業界で周知の方法、例えば米国
特許第3,917,643号に記載の方法で製造する。
(j)ポリフェニレンエーテル ポリフェニレンエーテルは一般に次式の構造単位を含
む。
上記単位それぞれ独立に、各Q1は水素、ハロゲン、第一
または第二低級アルキル(すなわち炭素原子数7以下の
アルキル)、フェニル、2個以上の炭素原子がハロゲン
または窒素をベンゼン環から隔離するハロアルキルまた
はアミノアルキル、炭化水素オキシ、または2個以上の
炭素原子がハロゲンと酸素原子とを隔離するハロ炭化水
素オキシであり、そして各Q2はQ1について定義した通り
の水素、ハロゲン、第一または第二低級アルキル、フェ
ニル、ハロアルキル、炭化水素オキシまたはハロ炭化水
素オキシである。適当な第一低級アルキル基の例にはメ
チル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−
ヘキシル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−または4
−メチルフェニルおよび対応するヘプチル基がある。第
二低級アルキル基の例にはイソプロピル、sec−ブチル
および3−ペンチルがある。いずれのアルキル基も枝分
れであるより直鎖であるのが好ましい。大抵の場合Q1
アルキルまたはフェニル、特にC1-4アルキルであり、各
Q2が水素である。
ホモポリマーも共重合体も含まれる。適当なホモポリマ
ーは、例えば2,6−ジメチル、1,4−フェニレンエーテル
単位を含むものである。適当な共重合体は、このような
単位を、例えば2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル単位と組合せて含むランダム共重合体である。ホ
モポリマー同様多数の適当なランダム共重合体が当業界
で知られている。グラフト共重合体も考えられ、これに
はポリフェニレンエーテル鎖上にアクリロニトリルやビ
ニル芳香族化合物(例えばスチレン)のようなビニル単
量体およびポリスチレンやエラストマーのような重合体
をグラフトさせて製造したものがある。他の適当なポリ
フェニレンエーテルに、カップリング剤を2つのポリフ
ェニレンエーテル鎖のヒドロキシ基と反応させて重合体
の分子量を大きくしたカップリングしたポリフェニレン
エーテルがある。具体的なカップリング剤は低分子量ポ
リカーボネート、キノン、ヘテロ環式化合物およびホル
マールである。
ポリフェニレンエーテルは一般に分子量が(本明細書で
用いるときはいつでも、ゲル透過クロマトグラフィで測
定した数平均分子量)約5,000−40,000の範囲にあり、
固有粘度は大抵、クロロホルム中25℃で測定して約0.45
−0.5dl/gの範囲にある。
ポリフェニレンエーテルは周知の方法で、代表的には少
なくとも1種の対応するモノヒドロキシ芳香族化合物の
酸化カップリングによって製造することができる。特に
有用で簡単に入手できるモノヒドロキシ芳香族化合物は
2,6−キシレノール(各Q1がメチルで、各Q2が水素であ
る場合)であり、このとき重合体はポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)として特定できる。
ポリフェニレンエーテルの製造に有用であると当業界で
知られた種々の触媒系のいずれも、本発明に用いるポリ
フェニレンエーテルの製造に使用できる。大抵の触媒系
は少くとも1種の重金属化合物、例えば銅、マンガンま
たはコバルト化合物を、通常種々の他の材料と組み合わ
せて含有する。
好適な触媒系の第1群は銅を含む触媒よりなる。このよ
うな触媒は、例えば米国特許第3,306,874号、第3,306,8
75号、第3,914,266号および第4,028,341号に開示されて
いる。これらの触媒は通常、第一または第二銅イオン、
ハロゲン(すなわち塩素、臭素またはヨード)イオンお
よび少なくとも1種のアミンの組合せである。
第2の好適な触媒群を構成するのはマンガン含有系であ
る。これらは通常、二価のマンガンとハロゲン、アルコ
キシドまたはフェノキシドのような陰イオンとを含むア
リカリ性の系である。大抵の場合、マンガンは1種以上
の錯形成および/またはキレート形成剤、例えばジアル
キルアミン、アルカノールアミン、アルキレンジアミ
ン、o−ヒドロキシ芳香族アルデヒド、o−ヒドロキシ
アゾ化合物、α−ヒドロキシオキシム(単量体および重
合体)、o−ヒドロキシアリールオキシムおよびβ−ジ
ケトンとの錯体として存在する。コバルト含有触媒系も
有用である。
以下の工程は本発明に用いる中間体の製造を具体的に示
す。
工程A 機械的スターラ、温度計、窒素導入管およびディーン・
スタークトラップ/コンデンサを取付けた5lの三つ口フ
ラスコに、2lのo−ジクロロベンゼン、1125.03g(2.20
モル)のビス(4−(3,4−ジカルボキシ−フェノキ
シ)フェニル)プロパン二無水物および0.2gのベンゾホ
スホン酸ナトリウムを入れた。窒素中で混合物をかきま
ぜ60℃に加熱した。30分後、216.28g(2.00モル)のm
−フェニレンジアミンを加えた。30分間かきまぜた後、
43.65g(0.40モル)のp−アミノフェノールを加え、水
を共沸除去しながら温度をゆっくり180℃に上げた。180
℃で2時間後、混合物を冷却した。オリゴマーをメタノ
ールへの沈澱により単離した。得られた粉末を真空下12
5℃で乾燥した。この物質は固有粘度がクロロホルム中
で測定して0.18dl/g、数平均分子量がゲル透過クロマト
グラフィで3660であり、次式の化合物と同定された。
工程B 工程Aの手順を繰返し、ジアミンの代りに4,4′−ジア
ミノジフェニルメタンを用いると、固有粘度が(クロロ
ホルム中で)0.16dl/gの重合体が得られた。
工程C 工程Aの手順を繰返し、p−アミノフェノールの代りに
4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルプロパンを用
いると、固有粘度が(クロロホルム中で)0.19dl/gの重
合体が得られる。
工程D 工程Aの手順を繰返し、p−アミノフェノールの代りに
m−アミノフェノールを用いると、固有粘度が(クロロ
ホルム中で)0.15dl/gの重合体が得られる。
工程E 工程Aの手順を繰返し、下記のビスエーテル無水物: ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]プロパン二無水物、 3−(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)−4′
−(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)−1,3−プ
ロパン二無水物、および 4−(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)−3′
−(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)−1,3−プ
ロパン二無水物 を用い、m−フェニレンジアミンの代りにp−フェニレ
ンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタンおよび
4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを用い、そしてp
−アミノフェノールの代りにm−アミノフェノール、4
−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルメタンおよび4
−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルエーテルを用い
ると、本発明に適当な対応するヒドロキシ終端ポリエー
テルイミドオリゴマーが得られた。
好適実施例の説明 以下実施例により本発明を具体的に説明するが、いかな
る意味でも本発明を限定しようとするものではない。
実施例1 界面縮合用の装置を取付けた2lのフラスコに、75g(0.0
167モル)の工程Aの末端キャップポリエーテルイミ
ド、75g(0.329モル)のビスフェノールA、660mlの塩
化メチレン、1mlのトリエチルアミン、1.59g(0.010モ
ル)のp−t−ブチルフェノールおよび450mlの水を加
えた。pHを10.5−11.5に上げ、混合物に0.75g/分にて45
分間ホスゲンを添加した。層を分離し、水で洗い、塩酸
で洗い、さらに水で洗ってpH7とした。ブロック共重合
体を熱湯(85−90℃)中に沈澱させた。これは固有粘度
が(クロロホルム中で)0.62dl/gで、単一のTg=170℃
を示した。
生成物は次式の単位を含有した。
nは約7.6である。
実施例2 界面縮合用の装置を取付けた2lのフラスコに、20g(0.0
057モル)の工程Cの末端キャップポリエーテルイミ
ド、80g(0.350モル)のビスフェノールA、650mlの塩
化メチレン、1mlのトリエチルアミン、1.2g(0.008モ
ル)のp−t−ブチルフェノールおよび450mlの水を加
えた。pHを10.5−11.5に上げ、混合物に0.75g/分にて45
分間ホスゲンを添加した。層を分離し、水で洗い、塩酸
で洗い、さらに水で洗ってpH7とした。ブロック共重合
体を熱湯(85−90℃)中に沈澱させた。これは固有粘度
が(クロロホルム中で)0.73dl/gで、単一のTg=160℃
を示した。
生成物は次式の単位を含有した。
実施例3 界面縮合用の装置を取付けた2lのフラスコに、80g(0.0
267モル)の工程Dの末端キャップポリエーテルイミ
ド、20g(0.0876モル)のビスフェノールA、650mlの塩
化メチレン、0.2mlのトリエチルアミンおよび450mlの水
を加えた。pHを10.5−11.5に上げ、混合物に0.5g/分に
て27分間ホスゲンを添加した。層を分離し、水で洗い、
塩酸で洗い、さらに水で洗ってpH7とした。ブロック共
重合体を熱湯(85−90℃)中に沈澱させた。これは固有
粘度が(クロロホルム中で)0.67dl/gで、単一のTg=19
2℃を示した。
生成物は次式の単位を含有した。
nは約7.6である。
実施例4 界面縮合用の装置を取付けた2lのフラスコに、40g(0.0
133モル)の工程Dの末端キャップポリエーテルイミ
ド、32g(0.14モル)のビスフェノールA、8g(0.276モ
ル)のアセトフェニンのビスフェノール、1.0g(0.0067
モル)のp−t−ブチルフェノール、600mlの塩化メチ
レン、1mlのトリエチルアミンおよび450mlの水を加え
た。pHを10.5−11.5に上げ、混合物に0.75g/分にて45分
間ホスゲンを添加した。層を分離し、水で洗い、塩酸で
洗い、さらに水で洗ってpH7とした。ブロック共重合体
を熱湯(85−90℃)中に沈澱させた。これは固有粘度が
(クロロホルム中で)0.58dl/gで、単一のTg=180℃を
示した。
生成物は次式の単位を含有した。
実施例5−6 実施例1のブロック共重合体25および50wt%とスチレン
−アクリロニトリル樹脂(SAN)75および50wt%とのブ
レンドを、両者のクロロホルム溶液を混合し、蒸発乾固
し、510゜Fでフィルムに成形することによって製造す
る。サンプルを重ね折りして耐亀裂性を調べることによ
り靱性を未変性樹脂と比較する。結果を下記に示す。
実施例7−9 実施例1のブロック共重合体をポリ(ビスフェノール
A)カーボネートと、両者のクロロホルム溶液を混合
し、蒸発乾固し、圧縮成形することにより配合すると、
結果は次のようになる。
透明度と靱性の高い相溶性ブレンドが得られるはずであ
る。
本発明のブレンドは、ポリ(エーテルイミド−カーボネ
ート)ブロック共重合体を配合しなかった場合には工業
的には重要であるものの脆い性質の熱可塑性樹脂を強靱
にすると推測される。
上述した特許および刊行物はすべて本発明の先行技術と
して挙げてある。上述した教示内容に鑑みて、本発明の
他の変更や改変が可能である。従って、本発明の特定の
実施例に種々の変更が可能で、これらも本発明の要旨の
範囲内に包含されると理解すべきである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)平均の重量平均分子量MWが2,000−1
    8,000の範囲にあるポリエーテルイミドセグメント
    (A)5−80重量%と(b)平均の重量平均分子量MW
    2,000−18,000の範囲にあるポリカーボネートセグメン
    ト(B)とよりなる一般式(I)で表わされ、平均の重
    量平均分子量MWが15,000−40,000の範囲にあるポリ(エ
    ーテルイミド−カーボネート)。 [但し、式中の−O−T基は (式中のR3は水素、C1-7アルキルまたはC1-7アルコキシ
    である)から選ばれ、 Zは または(2)一般式: (式中のYは次式: および−S− の二価の基であり、qは0または1で、yは1−5の整
    数である)の二価の有機基であり、 Rは(1)炭素原子数6−20の芳香族炭化水素基および
    そのハロゲン化誘導体、および(2)次式: (式中のQは であり、xは1−5の整数である)の二価の基から選ば
    れる二価の有機基であり、 R1はRについて定義したと同じであり、 Xは直接結合またはC1−C8アルキレン、 C2−C8アルキリデン、C5−C15シクロアルキレン、C5−C
    15シクロアルキリデン、SO2、SO、O、COまたは であり、 R2は水素、塩素、臭素または炭素原子数1−3のアルキ
    ルであり、 nは3−12の整数であり、 mは1または2である。]
  2. 【請求項2】ポリエーテルイミドブロックが次式: (式中のZ、R1、Rおよびnは前記定義の通り)で表わ
    される特許請求の範囲第1項記載のポリ(エーテルイミ
    ド−カーボネート)。
  3. 【請求項3】−O−Z−O−基の二価の結合が3,3′
    位、3,4′位、4,3′位または4,4′位にある特許請求の
    範囲第1項記載のポリ(エーテルイミド−カーボネー
    ト)。
  4. 【請求項4】RおよびR1がそれぞれ独立に から選ばれる特許請求の範囲第1項記載のポリ(エーテ
    ルイミド−カーボネート)。
  5. 【請求項5】 である特許請求の範囲第1項記載のポリ(エーテルイミ
    ド−カーボネート)。
  6. 【請求項6】Xが2,2−イソプロピリデンである特許請
    求の範囲第1項記載のポリ(エーテルイミド−カーボネ
    ート)。
  7. 【請求項7】R2が3−または5−位にある水素原子また
    はメチル基である特許請求の範囲第1項記載のポリ(エ
    ーテルイミド−カーボネート)。
  8. 【請求項8】mが2である特許請求の範囲第7項記載の
    ポリ(エーテルイミド−カーボネート)。
  9. 【請求項9】ポリエーテルイミドセグメント(A)が80
    −20重量%で、ポリカーボネートセグメント(B)が20
    −80重量%である特許請求の範囲第1項記載のポリ(エ
    ーテルイミド−カーボネート)。
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