JPH0734831U - 輸液容器のプラスチック栓体 - Google Patents

輸液容器のプラスチック栓体

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JPH0734831U
JPH0734831U JP6534393U JP6534393U JPH0734831U JP H0734831 U JPH0734831 U JP H0734831U JP 6534393 U JP6534393 U JP 6534393U JP 6534393 U JP6534393 U JP 6534393U JP H0734831 U JPH0734831 U JP H0734831U
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JP
Japan
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infusion container
opening
stopper
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lower bottom
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JP6534393U
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Inventor
久次 福岡
Original Assignee
光製薬株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一の栓体によって、広口の開口と細口の開
口とを夫々必要に応じて選択的に形成し、用途に対応し
た輸液容器の開封に適合させることにある。 【構成】 輸液容器の栓体の一部をなす筒状の胴部23
に連接する栓主体24に対し、その下底部25には直径
の大きな環状の切込み125を施し、下底部25の中央
に突出する管状の円筒部27の上部で開口を閉塞する上
蓋部28には軸29を介して一体に連らねた摘み26を
設け、上蓋部28が軸29に連らなる部分の肉厚を薄く
構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、輸液容器において、内容輸液を使用するときまで密封状態に保存し 、使用目的により異なる開封状態として、広域用途に適合させたプラスチック栓 体に関する。
【0002】
【従来の技術】
輸液容器は、一般的に容器本体が柔軟なプラスチック製のものが使用され、こ れには、密封保存する為のプラスチック製の栓体が設けられている。この栓体に は上面にプルオフ開封機能を与えたものや、突出部にツイストオフ開封機能を与 えたものが知られている。
【0003】 これらは、夫々一般的な殺菌消毒の目的で、手術直前に手術者の掌部や手指を 洗浄する用途に供する場合と、手術部分やその周辺の出血を洗い流したり、患部 等の特定の局部に対し、集中的な殺菌消毒若しくは洗浄用に供する場合とに分け て用いられており、この為に、夫々の用途に適合するような開封手段とこれに適 する栓体構造が個別に採られてきた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上述のような個別の構造を栓体に付与することは、これを使用する 病院等の医療機関にとって、夫々の用途ごとに異なる栓体を具えた輸液容器を常 に在庫貯蔵しておく必要に迫まられ、貯蔵場所のスペースを余分に必要とし、そ の在庫管理上手数がかかって不便であるばかりでなく貯蔵上も、経済的に不利益 が多かった。また、これらを使用する手術室等においても、使用目的ごとに夫々 使い分けをしなければならないといった不便があり、殊に緊急を要する手術等に あっては、手術者を補佐する者にとって、手術準備の為の他の重要な手配のなか で、夫々に適合する栓体を具えた輸液容器を選択して的確に準備しなければなら ず、不都合なものであった。こうした不便、不都合を解消することが本考案にお ける解決課題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案では、輸液容器の上部開口を封止するプラスチック栓体において、同栓 体の筒状の胴部に連接してその上端開口部を閉塞する栓主体に対し、その下底部 に直径の大きな環状の切込みを施し、この下底部の中央部分には、上方に突出す る管状の円筒部を形成して、その内側空洞部を前記筒状の胴部の内側における空 洞部と連通させ、前記突出した管状の円筒部の上端でこれと一体に形成すること により、管状の円筒部の内側空洞部上端の開口を閉塞する上蓋部には、その中央 に軸部を樹立して、その外端に摘みを一体的に連らね、而も前記上蓋部が前記軸 部に連らなる部分の肉厚を薄く構成した。
【0006】 このような構成により、前記栓主体全体を強く引き抜き、その下底部に施した 切込みを裂開させて栓主体を取外せば、輸液容器に広口の開口を与え、他方、こ れとは別に、上記摘みを捻じ回すことにより、軸部周側の前記上蓋部の薄肉部分 を引きちぎって、軸部とともに摘みを取除けば、輸液容器に細口の開口を与え、 単一の栓体で夫々の用途に応じた開封状態にするようにした。
【0007】
【実施例】
本考案に係る輸液容器のプラスチック栓体につき、添付した図によって説明す ると、 符号1で示したプラスチック製の容器には、公知のように、その底部に、容器 1を倒立状態で吊り下げる為の吊具101がその一端縁で一体的に溶着されてお り、吊具101には中央に円形の孔が穿たれ、若しくは吊具101自体が前記溶 着端縁を基部として鈎型に形成されている。2は、この容器1の上端水平縁部1 1で溶着されるプラスチック製の栓体であり、21は水平縁部11と互に溶着さ れる栓体2の水平縁部である。
【0008】 栓体2には、筒状の胴部23に連らなり、その上端開口を閉塞する栓主体24 が胴部23と一体に形成されている。栓主体24は、その下端で栓体面をなす下 底部25と、その中央部で上向きに突出させた管状の円筒部27と、この円筒部 27の中央で更にその上方に突出させた摘み26とを主要部として成り立ってい る。37は円筒部27の内側に位置する内径の小さな空洞部であり、28は円筒 部27に連らなり、その上端で空洞部37を閉塞区画する上蓋部であって、前記 摘み26は、この上蓋部28を基部として、これと一体に樹立させた軸部29の 頂端に一体的に成形されている。
【0009】 本考案において重要な構成は、前記下底部25に対し、直径の大きな環状の切 込み125を施して、この切込み部分の下底部25の肉厚を薄くしてあることと 、上蓋部28に対して、前記した樹立軸部29の基部を囲み前記空洞部37の内 径に準じた直径をもつ環状の溝部128を繞らせ、これにより同部分で上蓋部2 8の肉厚を薄くしてあることである。
【0010】 図示の実例では、環状の切込み125は筒状の胴部23に囲まれた内側の空洞 部33に面して、空洞部33の側に形成してあるが、本考案の目的からすれば、 逆に下底部25の外面に臨んで同下底部25の上部外側に施してもよい。また、 前記環状の溝部128も、図示態様とは逆に、空洞部37を区画している上蓋部 28の下面で空洞部37に臨んで形成し、樹立した軸部29の基部を囲繞するか たちで形成してもよい。
【0011】 この他符号301で示す部分は、円筒部27の外側にその半径方向に延出形成 した環状の鍔部であり、これは、下記に説明するように、この考案に係る栓体の 一部を裂開し、栓体に対して、切込み125の形状に従う開口を形成して輸液容 器の開封を行なう際の作業を幇助するための手掛かりとなる部分であって、必ず しも必要とはされない。また図中符号201で示す部分は、本考案の栓体を外部 的に被覆して、不慮の外力で栓体が損傷するのを防ぎ、且つ栓体外側面を無菌的 に保護する為の冠帽部材(図示せず)を締着する螺旋溝部であり、この場合、螺 旋溝部に代えて冠帽部材が係合する複数個の円弧状突出部として形成してもよい 。
【0012】
【作用】
本考案のプラスチック栓体を具えた輸液容器は、病院等の医療機関において、 主として手術の際に使用されるが、既に殺菌消毒作業を経た手術者が、手術に先 立って更に掌部や手指を無菌的な状態とする為に、主として生理食塩水が容れら れた輸液容器を開封し、内容液を流して洗浄する場合のように、輸液容器の開口 部を広口に開封して大きな流量下に使用する場合に使用されるばかりでなく、手 術中に、手術部位を再消毒したり、手術部位の周辺に流れ出した出血を洗浄して 洗い流すといった局部的な集中洗浄の目的で内容液を噴出させる小流量下での使 用にも供される。
【0013】 上記のような構造を具える本考案の栓体では、前述の掌部や手指を洗浄する大 きな流量下での使用に当たり、栓主体24を把持して、これを傾けながら強く引 き抜くと、(この場合、環状の鍔部301を利用してこれを手掛かりに強く引き 抜けば、より引き抜き開封が容易となる)下底部25における大きな直径をもつ 環状の切込み125の部分が裂けて、栓主体24の全体が取外され、大きな開口 状態での開封が行なわれ(プルオフ開封)、これによって輸液容器1内の液体を 大きな流量下に流すことができる。
【0014】 これとは別に、患部や手術部位またはその周辺といった局所的な部分に、集中 的に内容液を噴出させて、小流量の液体を流す前述のような場合には、環状の切 込み125を裂開することなく、頂端に突出している摘み26を捻回すると、上 蓋部28の環状の溝部128の部分に対し、軸部29を介して捻回応力が作用し 、溝部128により肉厚の薄くなっている上蓋部28は引きちぎられて、摘み2 6は軸部29と共に脱外し、細口の開封が行なわれる(ツイスト開封)。これに よって、栓主体24の頂端に口径の小さな開口を生ずるので、輸液容器1に固有 の弾性を利用して、これを圧扁することにより、内容液を勢よく噴出させること ができる。
【0015】
【考案の効果】
本考案のプラスチック栓体によれば、これが装着された輸液容器に対し、流量 を大きくする必要があれば、環状の切込み125を裂開して栓主体24を除去す ることにより、その基部に大きな内径を有する空洞33に連らなる広口の開口を 形成して開封状態にすることができ、他方、摘み26を捻じ回して環状の溝部1 28に臨む上蓋部28を捻じ切り、摘み26を軸部29とともに栓主体24から 撤去すれば、円筒部27の頂端に小さな内径の空洞37に連らなる細口の開口を 形成して開封状態にすることもできる。従って、単一の輸液容器をもって、必要 に応じて掌部や手指の洗浄の為に容器内容液の吐出流下に適する広口の開口を形 成したり、これとは別に、手術部位やその周辺の局所に対して容器内容液を噴出 させるのに役立つ細口の開口を形成したりすることが可能となる。
【0016】 これにより、手術に当たり準備する輸液容器を掌部、手指の洗浄用と患部や手 術部位またはその周辺の洗浄用との各用途別の輸液容器を取り違えて準備したり することなく、夫々の用途に共通した輸液容器として、緊急手術の際にもその準 備作業を簡易迅速に遂行させ得る利点があり、また輸液容器の貯蔵に当たって本 考案の栓体を具備する単一種類のものを保管すれば足り、在庫管理を簡潔にし、 貯蔵スペースを節減して経済的効果に寄与するところが多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のプラスチック栓体を設けた輸液容器を
示す正面図。
【図2】本考案のプラスチック栓体の実施例を示す拡大
縦断面図。
【符号の説明】
1 輸液容器 2 栓体 23 筒状の胴部 24 栓主体 25 下底部 26 摘み 27 円筒部 28 上蓋部 29 軸部 125 環状の切込み 128 環状の溝部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輸液容器の上部開口を封止する栓体であ
    って、栓体の筒状の胴部23に連接してその上端開口を
    閉塞する栓主体24が、直径の大きな環状の切込み12
    5を施した下底部25と、この下底部25の中央部で上
    方に突出させた管状の円筒部27と、この円筒部27の
    上端でこれと一体に形成され且つ上部開口を閉塞する上
    蓋部28に対して樹立した軸部29を有する摘み26と
    から成り、前記上蓋部28が前記軸部29に連らなる部
    分の肉厚を薄く構成してなる輸液容器のプラスチック栓
    体。
JP6534393U 1993-12-07 1993-12-07 輸液容器のプラスチック栓体 Pending JPH0734831U (ja)

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