JPH073473B2 - コンテナ用改良端閉鎖装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コンテナ用端閉鎖装置に関し、さらに詳しく
は核燃料輸送フラスコ用端閉鎖装置に関する。

核燃料輸送用フラスコの１つの形態は、一方の端に取り
外し可能な閉鎖部材を有する容器からなる。フラスコ
は、燃料を収めるボトル又はマガジンを収容し、取り外
し可能な閉鎖部材を下側にして直立位置に置くことによ
って空にされる。これにより、閉鎖部材を取り外したと
き、ボトル又はマガジンをフラスコの外に降すことがで
きる。ボトル又はマガジン内の燃料は、ボトルから漏れ
出す可能性がある水の中に沈められているので、安全な
特徴として、端閉鎖部材がフラスコの端の液密シールを
確実に行うことが必要である。

シールを行うために楔形部材を利用し、それによって、
フラスコの端に亘る楔形部材の横方向の運動により端閉
鎖部材を先ず垂直方向に移動させてフラスコの端のシー
ルを解くことが提案されてきた。これは、もし初めに分
離させないで閉鎖部材をフラスコの端に亘って横方向に
移動させたならば生じることもあるであろう引裂作用に
よるシールの損傷を減少させる利点を有する。しかしな
がら、単一の楔形部材を用いる結果、端閉鎖部材の厚さ
は不均一になる。

本発明によれば、フラスコの端に亘って開放位置と閉鎖
位置との間を移動できるゲートを含み、ゲートは、連続
的に押し離される第１および第２の部分を有し、フラス
コの端の開口部と密封係合できるドアをゲートに解放可
能に取り付け、ドアは、開放位置と閉鎖位置との間を第
１および第２のゲート部分と一緒に移動可能な第１およ
び第２のゲート部分にそれぞれ解放可能に取り付けられ
た上側および下側協働楔形部材を有し、ドアとゲートの
組立体は、ゲートの全閉位置へ又はこの位置からの横方
向の移動によって、第２のゲート部分だけの移動と関連
した下側楔形ドア部材の相応する移動とを行わせ、第１
のゲート部分およびその関連した上側楔形ドア部材は静
止したままであり、これにより、上側楔形ドア部材を垂
直方向に移動させて燃料フラスコの端の開部部と密封係
合させたり、密封係合を解いたりすることを特徴とする
コンテナ用端閉鎖装置、さらに詳しくは核燃料輸送用端
閉鎖装置を提供する。

本発明を、添付図面を参照して例示としてさらに詳しく
説明する。

第１図乃至第３図を参照すると、フラスコのドア１はフ
ラスコの基材２に取り付けられ、基材２はフラスコの本
体（図示せず）の端に固着されている。第２図および第
３図に示す位置では、ドア１は基材２の開口部３を閉
じ、フラスコの内容物はこの開口部３を通して取り出す
ことができる。

ドア１は、相補的な上側および下側楔形部材４および５
からなり、それぞれがいっしょになってフラスコの基材
２に受け入れられる実質的に一様な厚さのドアを形成す
る。下側部材５は車輪又はローラ６を備え、車輪又はロ
ーラ６は、フラスコの基材の側壁の内向きのフランジに
配置されたレール７の上を走る。上側部材４は、連続シ
ール８を支持し、このシール８は開口部３のまわりで基
材に固着されているシールリング９と協働する。楔形部
材４と５の間の摺動を助けるために、支持ストリップ10
が下側部材５の上側に設けられていて、上側部材４の下
面に係合する。フラスコのドア１はゲート11（第４図）
と協働し、ゲート11はゲートのハウジング12（第５図お
よび第６図）に取り付けられている。フラスコのドア１
を収容するフラスコの基材２は、ゲートのハウジング12
に受け入れられ、ドア１は、ゲートの直立のダボ13およ
び14がドアのダボ穴15および16に受け入れられる結果ゲ
ート11と機械的に組み合う。ゲート11は、ゲートのハウ
ジングのレール20の上を走る車輪19に取り付けられた２
つの、同一平面の、組み合った部分17および18を含む。
ゲートの部分17のダボ13は、ドア１の上側楔形部材４の
端のダボ穴15と協働する。ゲートの部分18のダボ14は、
ドア１の下側楔形部材５のダボ穴16と協働する。

組み合った部分17および18は、ゲートの中心線の両側に
対称的に配置されている２つのばね負荷分離機構21（そ
のうちの１つだけを第４図に示す）によって押し離され
る。各機構21は、ゲートの部分18のハウジング23の中に
収容された圧縮ばね22を含み、ばね22は、部分18の中で
摺動でき、かつばねから遠い方の端がゲートの部分17に
固着されているプランジャ組立体24に作用する。それぞ
れのゲートの部分17および18の各側の協働するストップ
25および26は、ばね負荷分離機構21によって行われる分
離の範囲を制限する。

ゲートをダボ13、14によってドアに連結してゲートおよ
びドア組立体を移動させるための駆動機構が第５図およ
び第６図に示されている。駆動機構は駆動モータ27を含
み、該モータ27は、チェーン28とスプロケット29によっ
てベベルギヤユニット31の入力軸30に連結されている。
停電の場合にゲートおよびドア組立体を移動させること
ができるように、モータは手動のハンドル32を備えるの
が良い。親ねじ33が、ベベルギヤユニット31からハウジ
ング12のジャーナル34まで入力軸30に対し直角に延びて
いる。親ねじ33は、線運動を２つのピニオン36を支持す
るクロスヘッド35に伝える。ピニオン36は、ゲートのハ
ウジング12の底に固定されたラック37とかみ合い又ゲー
トの部分18の底の溝39（第４図）に配置されているラッ
ク38とかみ合う。固定ラック37は回転をピニオン36に伝
え、一方ピニオン36は、ラック38を介して、ゲートおよ
びドア組立体の移動を行う。ゲートおよびドア組立体の
直線移動は、ラックに沿うピニオンの直線移動の２倍に
なるように構成されている（第５図と第９図を比較せ
よ）。

シール８がシーリング９と協働してドア１が基材２と密
封係合している位置から始まって、組立体は次のように
作動する。

駆動モータ27の作動によってゲートの部分18の直線移動
およびゲートの部分17と18の分離を行なわせる。調整す
ることができるばね負荷機構21が作動してゲートの部分
17をゲート18から押し離す。２つのゲートの部分の分離
は、部分18のストップ26が部分17のストップ25と衝合す
るまで続く。しかる後、駆動モータ27の連続的な作動に
よって２つのゲートの部分をユニットとして一緒に移動
させる。

楔形ドア部材４および５は、それぞれダボ13、14によっ
てゲートの部分17および18に固く固着されているので、
ドア部材はゲート部分といっしょに移動することにな
る。ゲートの部分18の最初の運動によって、下側楔形ド
ア部材５に同様な運動が起こり、ドア部材４および５が
その傾斜面で分離する。この最初の運動に関し、この運
動の範囲はストップ25および26によって決定され、ゲー
トの部分17と上側楔形ドア部材４は静止している。今、
分離したドア部材の傾斜面間に生じた間隙によって、上
側ドア部材４はフラスコの基材２から離れて垂直に落ち
ることができ、かくしてそれらの間のシールを解くこと
ができる。かくして、この最初の運動はシール８とシー
ルリング９との相対的な摺動を回避し、さもなければシ
ールを引き裂いてしまうこともある。しかる後、ドア部
材４および５はゲートの部分17および18と一緒に全開位
置へ移動し、ゲートのハウジング12を通して、ハウジン
グに配置されたフラスコに支障なく接近できるようにな
る。第７図乃至第９図は、全閉位置（第７図）、シール
が解かれる中間位置（第８図）、および全開位置（第９
図）の間でのドアおよびゲート組立体の運動の順序を示
す。

フラスコを閉じてシールするためには、駆動モータを逆
転させてドアおよびゲート組立体を戻す。ゲートの部分
17、18、およびそれぞれのドア部材４、５は、上側ドア
部材４の先端が基材２のストップ面と衝合するまでばね
負荷機構21によって分離状態に維持される。同時に、ゲ
ートの部分17の先端はゲートのハウジング12の面40と衝
合する。ゲートの部分18の連続的な運動がばね負荷機構
21に打ち克って部分17と18との間の間隙を閉じ、最後に
は、部分18が部分17と衝合する。下側ドア部材５は、ゲ
ートの部分18と一緒に移動し、そうしている際に、下側
ドア部部材５は上側ドア部材４を垂直上向きに移動さ
せ、シール８をフラスコの基材２のシールリング９と効
果的に密封係合させる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、フラスコの等角図である。 第２図は、フラスコに取り付けられたドアを示す断面図
である。 第３図は、第２図のＢ−Ｂに沿った断面図である。 第４図は、ゲートの等角図である。 第５図は、ハウジングに設けられたゲート、およびシル
エットで示したフラスコのドアの断面図である。 第６図は、第５図のＣ−Ｃに沿った断面図である。 第７図乃至第９図は、ドアとゲートの組立体の作動の段
階を示す概略図である。 １……ドア ３……開口部 ４……上側協働楔形部材 ５……下側協働楔形部材 8,9……シールリング 11……ゲート 17……ゲートの第１の部分 18……ゲートの第２の部分 21……ばね負荷装置 22……圧縮ばね 23……ハウジング 24……プランジャ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コンテナ用端閉鎖装置、特に、フラスコの
   端の開口部と密封係合するように移動できる楔形部材を
   有するドアを備えた核燃料輸送フラスコ用端閉鎖装置に
   おいて、端閉鎖装置は更に、フラスコの端わたって開放
   位置と閉鎖位置との間を移動できるゲート（11）を有
   し、該ゲート（11）は連続的に押し離される第１のゲー
   ト部分（17）と第２のゲート部分（18）とを有し、ドア
   （１）はゲート（11）の上に解放可能に取り付けられ、
   且つフラスコの端の開口部（３）と密封係合でき、ドア
   は、第１のゲート部分及び第２のゲート部分と一緒に開
   放位置と閉鎖位置との間を移動できるように第１のゲー
   ト部分及び第２のゲート部分にそれぞれ取り付けられた
   協働可能な上側楔形部材（４）及び下側楔形部材（５）
   を有し、ゲートの全閉位置へ又はこの位置からの横方向
   移動により、第１のゲート部分及びその関連した上側楔
   形部材が静止したままで第２のゲート部分だけの移動及
   び関連した下側楔形の移動を行わせ、これにより、上側
   楔形部材を垂直方向に移動させて核燃料のフラスコの端
   の開口部と密封係合させたり密封係合を解いたりするこ
   とを特徴とする、コンテナ用端閉鎖装置。