JPH07335491A - 可変容量素子 - Google Patents

可変容量素子

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JPH07335491A
JPH07335491A JP6123507A JP12350794A JPH07335491A JP H07335491 A JPH07335491 A JP H07335491A JP 6123507 A JP6123507 A JP 6123507A JP 12350794 A JP12350794 A JP 12350794A JP H07335491 A JPH07335491 A JP H07335491A
Authority
JP
Japan
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electrode
piezoelectric
capacitor
voltage
capacitance
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6123507A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawai
浩史 川合
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作動電圧が低く、かつ容量変化の大きな小型
の可変容量素子を提供する。 【構成】 上部電極6は圧電素子5と一体に下部電極4
の上方に設けられている。圧電素子5は圧電材10から
なる圧電素子で、第1圧電電極8と第2圧電電極12の
間に直流電圧を印加することにより、収縮する。したが
って、第1圧電電極8と第2圧電電極12の間に所定の
電圧を印加することにより、上部電極の下部電極4に対
する位置を変更でき、上部電極と下部電極で形成される
容量を任意にしかも低電圧でかつ大きな変動範囲で変更
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容量を変更できる容量
素子に関し、特に容量変化が大きく且つ耐久性の高い可
変容量素子に関する。
【0002】
【従来技術】従来の周波数可変フィルタや周波数可変発
振器用の可変容量素子としては、電極間に静電気力を生
じさせ、その静電引力により電極間の距離を変更して容
量を変更するようにしたものが知られている。(特開平
5−74655号公報参照)従来の可変容量素子につい
て図7に基づいて説明する。
【0003】図7に示すように、コンデンサ31は上部
電極32が4本の梁33で周囲から支持された構造をし
ており、上部電極32と下部電極34はコンデンサ31
の対向する電極であるとともに、直流電圧を印加して静
電引力を発生させ、電極間隔を変更させることができる
ようになっている。したがって、上部電極32と下部電
極34の電極間に直流電圧を印加して、上部電極32を
下部電極34に近づけることにより任意にコンデンサ3
1の容量を変更できる。例えば、電極間に5vの電圧を
印加することにより、1pFの容量を1.3pFにで
き、容量が30%変化する。
【0004】次に、上記コンデンサ31の製造方法につ
いて説明する。
【0005】石英ガラス基板の上に下部電極34となる
Alを通常の成膜技術、例えばスパッタ、フォトリソグ
ラフィ、ウエットエッチング等により300nm形成し、
エッチングする。次に犠牲層となるZnOを通常の成膜
技術、例えばスパッタ、フォトリソグラフィ、ウエット
エッチング等により300nm形成し、エッチングする。
【0006】次に電極ギャップの形成及び表面を平坦化
するためのSOG(スピンオンガラス)を通常の成膜技
術、例えばスピンコート、フォトリソグラフィ、ウエッ
トエッチング等により1μm形成し、エッチングする。
次に、バッファ層としてのSiO2 膜を通常のプラズマ
CVD技術により成膜する。次に上部電極32となるA
lを通常のスパッタで1μm成膜する。。次に通常のフ
ォトリソグラフィ、ウェットエッチング技術によりA
l、SiO2 膜、SOGをエッチングする。最後にウエ
ットエッチッングによりZnOを全てエッチングして、
上部電極32の下側を除去して図7に示すような形状で
且つ上部電極32と下部電極34の間に空間を有するコ
ンデンサ31を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静電引力を用いたコンデンサでは、電極の移動量を大き
くできず、容量の変化範囲が小さいという問題があっ
た。例えば、コンデンサ31では、梁の厚さが現在では
2μmであり、これより薄くまた細くして柔らかくする
ことは強度的に無理があり、非常に壊れ易くなり実用的
でなくなる。また電極間距離を広げて電極の移動距離を
大きくしようとしても、静電引力の強さは距離の自乗に
反比例して小さくなり、距離を大きくすると静電気力で
は充分に作動しなくなる。またコンデンサは小型で使用
電圧が低く、電極移動用の電圧のみを数十Vと高くする
ことはできず、静電気力を電圧の上昇によって増加させ
ることもできない。
【0008】本発明では、上記課題を解決し、作動電圧
が低く、しかも容量の変化量が大きく、かつ耐久性の高
い可変容量素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、対向させた一対の電極の少なくとも一方の電極を、
他の電極が設けられた基板から延びる支持部材に支持さ
せ、該支持部材を圧電素子にて構成して該圧電素子に所
定の電圧を印加することにより前記一方の電極を他の電
極に対して移動できるようにして可変容量素子を構成し
たのである。
【0010】
【作用】支持部材である圧電部材に所定の電圧を印加す
ると、圧電効果により支持部材が湾曲する。支持部材の
湾曲により支持部材に取り付けられた一方の電極が移動
して、一方の電極と他方の電極との間隔が変更し、電極
間の容量を任意に変化できる。しかも、圧電素子により
電極を移動させることから移動距離が大きくでき、容量
の変化幅を広くすることができるとともに圧電素子によ
る支持部材の強度を大きくでき、耐久性を高くできる。
【0011】
【実施例】本発明の可変容量素子の一実施例について図
1から図3を用いて説明する。
【0012】図3にコンデンサ1の断面を示す。コンデ
ンサ1は、図3に示すように基板3に下部電極4が形成
され、その下部電極4の上方に上部電極6が対向して設
けられている。基板3は、シリコン等からなり、表面に
ホウ素や燐等の不純物をイオンの注入により拡散させる
ことにより、図2に示すように幅500μm、長さ1m
m強の長方形の下部電極4が形成されている。
【0013】上部電極6は、幅が約2mmで、長さが約
1.5mmの凸状で、突出部分は長さが1mmで幅が8
00μmに形成されている。上部電極6の基部は、基板
3上に設けられた厚さ2.3μmのPSG9上に、図1
及び図3に示すように取り付けられ、上部電極6の凸部
がこのPSG9から下部電極4上にほぼ平行に突出して
いる。上部電極6と下部電極4が対向する部分は、50
0μm×500μmの大きさである。
【0014】また上部電極6の上面には、支持部として
の圧電素子5が一体に形成されている。圧電素子5は、
図1に示すように、第1圧電電極8と第2圧電電極12
と、これら第1圧電電極8及び第2圧電電極12の間に
形成された圧電材10から構成されている。第1圧電電
極8及び第2圧電電極12は、厚さが0.2μmのCr
からなっている。圧電材10は、厚みが3μmのPZT
(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる圧電効果を有するも
ので、第1電極8と第2電極12の間に0.5v程度の
直流電圧を印加することにより長手方向に伸縮するよう
になっている。
【0015】次に、上記コンデンサ1の製造工程につい
て説明する。
【0016】シリコンの基板3にフォトリソグラフィ、
イオン注入技術により前述したようにホウ素や燐等を注
入して下部電極4を形成する(工程1)。下部電極4を
形成したら、その上に重ねてCVD技術によりPSG9
を厚さ2.3μm、n+ポリSiの上部電極6を3μ
m、SiO2 の絶縁体7を0.1μm順次基板3上に形
成する。これら上部電極6等を形成した後、絶縁体7の
上にスパッタ技術で、Crの第1圧電電極8を厚さ0.
2μm、PZTの圧電材10を3μm、Crの第2圧電
電極12を0.2μm順に形成する(工程2)。形成し
た状態を図4に示す。
【0017】次に、フォトリソグラフィ、ウェットエッ
チング技術により第2圧電電極12及び圧電材10を図
2に示すように凸状にエッチング形成する(工程3)。
次に、フォトリソグラフィ、ウェットエッチング技術に
より第1圧電電極8及び絶縁体7を同様に凸状にエッチ
ング形成し(工程4)、更にフォトリソグラフィ、ウェ
ットエッチング技術により上部電極6を凸状にエッチン
グ形成する(工程5)。その状態を図5に示す。
【0018】そして、上部電極6の下側部分のPSG9
をエッチングにより所定部分まで除去する。このことに
より、図1から図3に示すように、長さ1mm、幅が8
00μmの上部電極6が圧電素子5の支持部によって片
持ち梁状に支持されたコンデンサ1が形成される。
【0019】したがって、第1圧電電極8、第2圧電電
極12間に所定の電圧、約0.1〜0.5vを所定の極
性に印加することにより圧電材10が長手方向に伸びる
ので、上部電極6との間で長さに差が生じて下方に湾曲
する。これにより、上部電極6と下部電極4との間隔が
短縮され、コンデンサ1の容量が変化する。
【0020】支持部である圧電素子5は、それ自身の柔
らかさは必要がないので、強度を高くして、耐久性を大
きくでき、しかも低い電圧で作動でき、かつ移動距離を
大きくできるので容量の変化幅を大きく設定したコンデ
ンサ1を実現できた。実験によれば、0.5Vの作動電
圧で1μm以上上部電極6を作動することができ、1p
Fから3pFまで容量を変更できた。実験結果を図6に
示す。
【0021】また、電圧の極性を変更して圧電材10を
収縮させ、上部電極6を上方に移動させてもよい。この
ようにすればより容量の変化範囲を拡大できる。更に、
上部電極及び下部電極のいずれも圧電素子で支持させる
ようにしてもよい。このようにすると、電極間の移動距
離は2倍になり、容量の変化範囲をより拡大することが
できる。
【0022】
【発明の効果】本発明の可変容量素子によれば、対向し
て設けた電極の少なくとも一方の電極を圧電部材により
支持した構成にして、この圧電部材に電圧を印加するこ
とにより一方の電極を他の電極に対して接近離間可能に
設定したことから、圧電部材の変位によって大きく電極
を移動させることができ、容量の変動幅を大きくするこ
とができる。また可動側の電極の支持が圧電部材である
ので強度を高くでき、耐久性を高めることができる。更
に、作動電圧を従来の静電型に比較して非常に低電圧に
できる。
【0023】一辺が数百μmの電極を数V以下の電圧で
数μm作動させることができ、小型で低電圧でしかも容
量変化幅の大きいコンデンサを実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンデンサの一実施例を示す部分断面
図である。
【図2】本発明のコンデンサの一実施例を示す平面図で
ある。
【図3】本発明のコンデンサの一実施例を示す側面図で
ある。
【図4】本発明のコンデンサの製造過程を示す側面図で
ある。
【図5】本発明のコンデンサの製造過程を示す側面図で
ある。
【図6】実験結果を示す表である。
【図7】従来のコンデンサの一実施例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 コンデンサ 3 基板 4 下部電極 5 圧電素子 6 上部電極 7 絶縁体 8 第1圧電電極 9 PSG 10 圧電材 12 第2圧電電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する一対の電極の少なくとも一方の
    電極を、基板に設けられた支持部に支持させ、該支持部
    を圧電素子を用いて構成して該圧電素子に所定の電圧を
    印加することにより前記一方の電極を移動して他方の電
    極との間の間隔を変更できるようにしたことを特徴とす
    る可変容量素子。
  2. 【請求項2】 前記電極の一辺が1mm以下で、前記圧
    電素子の作動電圧を1v以下としたことを特徴とする請
    求項1に記載の可変容量素子。
JP6123507A 1994-06-06 1994-06-06 可変容量素子 Withdrawn JPH07335491A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005117042A1 (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Fujitsu Limited 可変キャパシタ及びその製造方法
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