JPH0733518B2 - ガソリン用水分除去剤 - Google Patents
ガソリン用水分除去剤Info
- Publication number
- JPH0733518B2 JPH0733518B2 JP4072828A JP7282892A JPH0733518B2 JP H0733518 B2 JPH0733518 B2 JP H0733518B2 JP 4072828 A JP4072828 A JP 4072828A JP 7282892 A JP7282892 A JP 7282892A JP H0733518 B2 JPH0733518 B2 JP H0733518B2
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- Japan
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- water
- gasoline
- polyoxyethylene
- removing agent
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- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガソリン車の燃料タン
ク等において、ガソリン中に混入した水分を、ガソリン
中に溶解ないしは分散して燃焼・除去する、ガソリン用
水分除去剤に関する。
ク等において、ガソリン中に混入した水分を、ガソリン
中に溶解ないしは分散して燃焼・除去する、ガソリン用
水分除去剤に関する。
【0002】
【従来の技術】走行につれて、自動車のガソリンタンク
内には、水分が侵入してくる。水分の侵入経路として
は、大気中の水分の温度低下による結露や雨天における
給油などが考えられるが、いずれにしても水の侵入を完
全に防止することはできない。
内には、水分が侵入してくる。水分の侵入経路として
は、大気中の水分の温度低下による結露や雨天における
給油などが考えられるが、いずれにしても水の侵入を完
全に防止することはできない。
【0003】ガソリン中に侵入した水分が、ガソリンと
共溶しているときは大きな問題はないが、水分量がある
程度大きくなると2層に分離し、水分がタンク底部に沈
澱する。このような状態となると、タンク内や燃料のパ
イプなどに腐食が生じ、腐食生成物によるフィルターの
汚染、不完全燃焼、エンジントラブル等を招き、また、
冬期に燃料パイプ中で水分が凍結してトラブルを生じる
心配もある。
共溶しているときは大きな問題はないが、水分量がある
程度大きくなると2層に分離し、水分がタンク底部に沈
澱する。このような状態となると、タンク内や燃料のパ
イプなどに腐食が生じ、腐食生成物によるフィルターの
汚染、不完全燃焼、エンジントラブル等を招き、また、
冬期に燃料パイプ中で水分が凍結してトラブルを生じる
心配もある。
【0004】そこで従来から、一般に水抜き剤と呼ばれ
るガソリン用水分除去剤が、ガソリンスタンドなどで販
売されている。水抜き剤は、層分離したガソリン−水系
に共溶媒を加えて両者を相溶させ、ガソリンと共に水を
燃焼させるものであり、一般にイソプロピルアルコー
ル、メタノール等の低級アルコールが用いられており、
また、界面活性剤の使用も検討されている。しかしなが
ら、上市されている水抜き剤は、水の分散、除去に多量
の添加が必要である。
るガソリン用水分除去剤が、ガソリンスタンドなどで販
売されている。水抜き剤は、層分離したガソリン−水系
に共溶媒を加えて両者を相溶させ、ガソリンと共に水を
燃焼させるものであり、一般にイソプロピルアルコー
ル、メタノール等の低級アルコールが用いられており、
また、界面活性剤の使用も検討されている。しかしなが
ら、上市されている水抜き剤は、水の分散、除去に多量
の添加が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少ない添加
量で確実にガソリン中の層分離水分を、ガソリン中に溶
解ないし微分散可能な水分除去剤を提供するものであ
る。
量で確実にガソリン中の層分離水分を、ガソリン中に溶
解ないし微分散可能な水分除去剤を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のガソリン用水分
除去剤は、以下の(a)および(b)成分を含有するこ
とを特徴とする。 (a) アニオン界面活性剤としてのジアルキルスルホ
コハク酸塩。 (b) ノニオン界面活性剤。
除去剤は、以下の(a)および(b)成分を含有するこ
とを特徴とする。 (a) アニオン界面活性剤としてのジアルキルスルホ
コハク酸塩。 (b) ノニオン界面活性剤。
【0007】
【発明の実施態様】(a)成分のジアルキルスルホコハ
ク酸塩は下記化1で表わされるアニオン界面活性剤であ
る。
ク酸塩は下記化1で表わされるアニオン界面活性剤であ
る。
【0008】
【化1】 (R:アルキル基またはアルケニル基 M:塩を形成する対イオン)
【0009】ここで、Rの炭素鎖長は、界面活性能を有
する範囲で特に限定されないが、4〜12が好適であ
り、好ましくは6〜8である。また、塩(M)として
は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アルカリ
土類金属、置換または未置換のアンモニウム基などが用
いられる。
する範囲で特に限定されないが、4〜12が好適であ
り、好ましくは6〜8である。また、塩(M)として
は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アルカリ
土類金属、置換または未置換のアンモニウム基などが用
いられる。
【0010】(b)成分のノニオン界面活性剤として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ン−ポリオキシプロピレングリコール(プルロニック;
商標名)、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部
分エステル(多価アルコールとしては、グリセリン、ソ
ルビトール、ペンタエリスリトール等)、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどが用いられ
る。
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ン−ポリオキシプロピレングリコール(プルロニック;
商標名)、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部
分エステル(多価アルコールとしては、グリセリン、ソ
ルビトール、ペンタエリスリトール等)、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどが用いられ
る。
【0011】これらノニオン界面活性剤は、疎水基部分
の炭素鎖長と親水部分(例えば、オキシエチレンの平均
付加モル数)を調整することにより、HLB(親水性−
親油性バランス)、性状等を自由に制御することができ
る。本発明では、HLBが5.0〜14.0の範囲のも
のが好ましく、また、性状としては20℃で液状のもの
が望ましい。
の炭素鎖長と親水部分(例えば、オキシエチレンの平均
付加モル数)を調整することにより、HLB(親水性−
親油性バランス)、性状等を自由に制御することができ
る。本発明では、HLBが5.0〜14.0の範囲のも
のが好ましく、また、性状としては20℃で液状のもの
が望ましい。
【0012】さらに、2種以上のノニオン界面活性剤を
併用してもよく、この一例として例えば、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルとポリオキシエチレン
脂肪酸エステルとの併用が挙げられる。
併用してもよく、この一例として例えば、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルとポリオキシエチレン
脂肪酸エステルとの併用が挙げられる。
【0013】本発明の水分除去剤では、(a)ジアルキ
ルスルホコハク酸塩と(b)ノニオン界面活性剤とを重
量比で(a)/(b)=2〜4/4〜6の範囲で併用す
ることが好ましく、より好ましくは3/5である。
ルスルホコハク酸塩と(b)ノニオン界面活性剤とを重
量比で(a)/(b)=2〜4/4〜6の範囲で併用す
ることが好ましく、より好ましくは3/5である。
【0014】本発明の水分除去剤では、上記(a),
(b)成分のみを用いてもよいが、メタノール、イソプ
ロパノール等の低級アルコール、鉱油等を希釈剤として
配合したり、その他、防錆剤などを添加してもよい。こ
の場合、(a)ジアルキルスルホコハク酸塩は、本発明
の水分除去剤中に30〜45重量%配合することが好ま
しく、より好ましくは35〜40重量%である。また、
(b)ノニオン界面活性剤は、35〜50重量%が好ま
しく、より好ましくは40〜45重量%である。
(b)成分のみを用いてもよいが、メタノール、イソプ
ロパノール等の低級アルコール、鉱油等を希釈剤として
配合したり、その他、防錆剤などを添加してもよい。こ
の場合、(a)ジアルキルスルホコハク酸塩は、本発明
の水分除去剤中に30〜45重量%配合することが好ま
しく、より好ましくは35〜40重量%である。また、
(b)ノニオン界面活性剤は、35〜50重量%が好ま
しく、より好ましくは40〜45重量%である。
【0015】
【発明の効果】本発明の水分除去剤を、水が層分離した
ガソリン中に添加すると、少量の添加で水がガソリン中
に溶解して澄明となり、あるいは微分散して白濁する。
このガソリンを燃焼させることにより、水はガソリン中
から自然に除去される。
ガソリン中に添加すると、少量の添加で水がガソリン中
に溶解して澄明となり、あるいは微分散して白濁する。
このガソリンを燃焼させることにより、水はガソリン中
から自然に除去される。
【0016】本発明のガソリン用水分除去剤は、自動車
等の輸送機関のガソリンタンクの他屋外あるいは屋内に
固定されたガソリンタンクなどにも使用できる。
等の輸送機関のガソリンタンクの他屋外あるいは屋内に
固定されたガソリンタンクなどにも使用できる。
【0017】
【実施例】以下の組成で均一に混合して本発明のガソリ
ン用水分除去剤を得た。
ン用水分除去剤を得た。
【0018】実施例1 ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 30wt% ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 45wt% (EOp=4.5*1 HLB=9.5 25℃にて液状) イソプロパノール 10wt% ケロシン 15wt% *1)EOp=エチレンオキシドの平均付加モル数
【0019】実施例2 ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 30wt% ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 30wt% (EOp=4〜8 HLB=8〜10 25℃にて液状) イソプロパノール 10wt% ケロシン 30wt%
【0020】実施例3 ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 30wt% ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 30wt% (EOp=4.5) ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 15wt% (EOp=4〜8) イソプロパノール 10wt% ケロシン 15wt%
【0021】実施例4 ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 30wt% ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 20wt% (EOp=5.0〜10.0) ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート 10wt% (EOp=50〜60 HLB=13.0〜14.0) イソプロパノール 10wt% ケロシン 30wt% 比較例1 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 75wt% (EOp=4.5*1 HLB=9.5 25℃にて液状) イソプロパノール 10wt% ケロシン 15wt% 比較例2 ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 30wt% イソプロパノール 40wt% ケロシン 30wt%
【0022】実験例 ガソリンスタンドより4種類の市販品の水分除去剤を購
入し、本発明品および比較例品とともに評価し、表1に
示した。評価は、ガソリン100ml中に水を3ml入
れて、その中に各水分除去剤を添加し、水の分離が消失
するまでに要した水分除去剤の容量を測定し、また、そ
のときの状態を目視観察した。
入し、本発明品および比較例品とともに評価し、表1に
示した。評価は、ガソリン100ml中に水を3ml入
れて、その中に各水分除去剤を添加し、水の分離が消失
するまでに要した水分除去剤の容量を測定し、また、そ
のときの状態を目視観察した。
【0023】
【表1】 水分除去剤の種類 必要容量 状 態 市販品A 38ml 透明 市販品B 40ml 濁り 市販品C 39ml 濁り 市販品D 45ml 白色分散 実施例1 4ml 透明 実施例2 5ml 透明 実施例3 4ml 透明 実施例4 4.5ml 半透明 比較例1 21ml 濁り 比較例2 32ml 濁り
【0024】さらに、本発明の実施例1〜4の水分除去
剤を、実際の乗用車に用いて走行、給油を繰り返した
所、いずれも水分の沈澱が見られなかった。
剤を、実際の乗用車に用いて走行、給油を繰り返した
所、いずれも水分の沈澱が見られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−84490(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】 アニオン界面活性剤としてのジアルキル
スルホコハク酸塩と、ノニオン界面活性剤とを含有する
ことを特徴とするガソリン用水分除去剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072828A JPH0733518B2 (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | ガソリン用水分除去剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072828A JPH0733518B2 (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | ガソリン用水分除去剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05230476A JPH05230476A (ja) | 1993-09-07 |
JPH0733518B2 true JPH0733518B2 (ja) | 1995-04-12 |
Family
ID=13500671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4072828A Expired - Lifetime JPH0733518B2 (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | ガソリン用水分除去剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0733518B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5512211A (en) * | 1994-12-30 | 1996-04-30 | Cytec Technology Corp. | Concentrated aqueous dialkylsulfosuccinate wetting agent formulation having low volatile organic compound content |
JP2007262915A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Toyota Motor Corp | アルコール混合燃料の制御装置 |
JP2009062467A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Univ Kanagawa | 燃料組成物 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8725613D0 (en) * | 1987-11-02 | 1987-12-09 | Exxon Chemical Patents Inc | Fuel oil additives |
JPH021199A (ja) * | 1988-06-02 | 1990-01-05 | Seiko Epson Corp | 熱風循環式リフロー装置を使用する場合の炉内温度設定方法 |
JPH0219872A (ja) * | 1988-07-08 | 1990-01-23 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
-
1992
- 1992-02-24 JP JP4072828A patent/JPH0733518B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05230476A (ja) | 1993-09-07 |
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