JPH0733314U - 生理用ナプキン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第１、２ウイング部を備えたフラップ付きの
生理用ナプキンにおいて、フラップの折曲と折り返しと
を容易にする。 【構成】 生理用ナプキンの長手方向に第１、２ウイン
グ部１５，１６を有するフラップ７付きの生理用ナプキ
ン１において、フラップ７に、第１、２ウイング部１
５，１６間に延在し、かつ、内側縁２０が吸液性コア４
の側縁に離隔距離ｄで並行する表面シート２よりも高剛
性の補強シート６を接合する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、生理用ナプキンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

生理用ナプキンにおいて、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸 液性コアが介在し、そのコアの前後端各々に偏倚した各部位の両側縁から外方へ 延出する裏面シート部分を使用して第１と第２の二つのウイング部を設ける技術 は、従来公知であって、特開平５−４９６６０号公報は、その一例である。この 公知技術では、着用ショーツ股当部の内面に生理用ナプキンの下面を剥離可能に 貼着して固定し、また第１ウイング部は折曲して股当部の外面に剥離可能に貼着 してショーツ脚周り周縁を被覆し、経血による汚れを防止する。第２ウイング部 は、着用者のヒップを広く覆い、そこにおいての経血の漏れを防止する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記公知技術では、薄手のプラスチックフィルムや不織布などの柔軟なシート 素材からなる表面シートや裏面シート、それらシートを互いに接合したシートな どによってフラップをつくる。かかる生理用ナプキンの個別包装の一つとして、 柔軟なフラップをコアの側縁に沿って折曲し、ナプキンの外形をほぼ矩形に整え 、それを長手方向へ二つ折り、または三つ折りにして個袋へ入れることがある。 ところが、そのようにしたフラップには、コアに沿って折り目がついてしまい、 ナプキンを急ぎ着用したいときに第１ウイング部を折り返して股当部外面へ貼着 したり、第２ウイング部をヒップの部分で平坦に広げたりすることが難しく、そ の着用に手間どるという問題がある。

【０００４】 そこで、この考案は、フラップに第１、２ウイング部間に延在する補強シート 片を設け、該シート片の内側縁に沿ってフラップを折曲することにより、折り畳 んであるナプキンにおいて第１、２ウイング部のいずれか一方を折り返して広げ ると、補強シート片の剛性でもう一方のウイング部を容易に折り返すことができ るようにして前記問題を解決することを課題にしている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案が前記課題を解決するために手段とするところは、以下のとおりであ る。

【０００６】 この考案においては、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸液性 コアが介在し、コアの前後端各々に偏倚した各部位の両側縁から外方へ延出する 前記裏面シート部分と少なくともその裏面シート部分の上面に接合した上面シー トとからなる第１、２ウイング部を備えたフラップを有し、少なくとも第１ウイ ング部の下面に粘着剤塗布域を有する生理用ナプキンが前提である。

【０００７】 かかる前提において、第１、２ウイング部間に介在し、かつ、内側縁が吸液性 コアの側縁から所要の離隔距離を有する補強シート片をフラップに接合し、その フラップを補強シートの内側縁に沿ってコア側へ折曲した状態でナプキン全体が 長手方向へ折り畳んであることがこの考案の特徴である。

【０００８】

【作用】

このように構成した生理用ナプキンにおいては、補強シート片によってフラッ プに所要の剛性を付与することができ、折り畳んであるナプキンを広げるときに 、第１、２ウイングのいずれか一方を折り返すと、その剛性によってもう一方の ウイングを自動的に広げることができる。

【０００９】

【実施例】

この考案に係る生理用ナプキンの詳細を添付の図面を参照して説明すると、以 下のとおりである。

【００１０】 図１は、生理用ナプキン１の平面図であって、図の中心線Ａ−Ａの左側では後 記表面シート２と上面シート６とが取り除いてある。

【００１１】 図２、３は、図１のＸ−Ｘ線とＹ−Ｙ線断面図である。

【００１２】 図１、２、３において、生理用ナプキン１は透液性表面シート２と、不透液性 裏面シート３と、これら両シート２，３間に介在する吸液性コア４とからなる本 体５、および本体５の側縁から延出する部分の裏面シート３と、その部分の上面 を被覆する上面シート６とからなる左右のフラップ７によって構成されている。

【００１３】 本体５は、表裏面シート２，３がほぼ矩形のコア４の周縁外側でヒートシール 線１０により互いに接合して形成する矩形の部分であって、裏面シート３の下面 には、着用ショーツの股当部内面へ止着するための二条の粘着剤塗布域１１と、 塗布域１１を被覆する剥離紙１２とを有する。

【００１４】 フラップ７は、ナプキン１の前端に偏倚して位置する第１ウイング部１５と、 後端に偏倚して位置する第２ウイング部１６と、第１、２ウイング部１５，１６ 間に位置する凹曲部１７とからなり、裏面シート３と上面シート６との間にそれ ら両シート３，６に接合する補強シート１８を有する。補強シート１８は、フラ ップ７と同じ外形線１９と、コア４の側縁に離間距離ｄで並行する内側縁２０と を有する。上面シート６は、内側の縁部２１を長手方向に沿って折曲してなるス リーブ２２を有し、スリーブ２２の中には、弾性部材２３が伸長状態で貼着して ある。スリーブ２２は、本体５側へ入り込んだ位置にあり、長手方向に延在する ヒートシール線２４によって表面シート２に接合している。そのヒートシール線 ２４は、概ね中心線Ａ−Ａに平行であるが、第１ウイング部１５において外側方 向へ偏倚し、ナプキン１をショーツに固定すると、弾性部材２３の収縮作用によ り表面シート２との間に中心線Ａ−Ａへ向かって縁部２１が開口するポケット２ ５が形成されている（図２参照）。第１ウイング部１５において、裏面シート３ の下面には、粘着剤塗布域２６があり、第１ウイング部１５を折曲すると、着用 ショーツの股当部外面へ貼着できるようにしてある。フラップ７では、その外形 線に沿うヒートシール線２７によって、裏面シート３と、上面シート６と、補強 シート１８とを一体的に接合してあるが、これらシートはその他の所要部位で接 合することが可能である。

【００１５】 図４は、フラップ７を内側へ折曲したナプキン１の平面図である。ナプキン１ は、フラップ７を補強シート１８の内側縁２０に沿って折曲し、左右の第１ウイ ング部１５の粘着剤塗布域２６を剥離紙２７で被覆してある。フラップ７は、第 １、２ウイング部間に延在する補強シート１８により所要の程度にまで剛性を高 くすると、内側縁２０に沿う折曲を容易にすることができ、しかも幅狭い凹曲部 １７を有するにもかかわらず第１、２ウイング部１５，１６のいずれか一方を持 って折曲すれば、もう一方のウイングを自動的に折曲することができるようにな る。

【００１６】 図５は、図４のナプキン１を長手方向へ三つ折りにし、仮想線で示す個袋３０ で包装した状態を示す斜視図である。通常、使用直前のナプキン１は、かかる状 態にあるから、使用するときには、個袋３０を開封して取出したのち、図１の状 態にまで展開する必要がある。それには、まず図４の状態で剥離紙１２を取り除 き、粘着剤塗布域１１を着用ショーツの股当部内面へ貼着し、その後に剥離紙２ ７を取り除いてフラップ７を外側へ折り返す。すると第２ウイング部１６は、着 用ショーツのヒップ部に広がり、一方第１ウイング部１５は、股当部の側縁から 外へ出るから、その側縁に沿って折曲し粘着剤塗布域２６を股当部外面へ貼着す る。フラップ７は、それを内側へ折曲したときとは逆に、第１、２ウイング部１ ５，１６のいずれかを折り返すことで全体を折り返すことができるうえに、第２ ウイング部１６は比較的幅が広いにもかかわらず簡単にしわになることがなく、 ナプキン１を急ぎ着用したいときなどにそれが股当部でずれ動いたり、よれたり して生ずる着用ミスを未然に防ぐことができる。

【００１７】 ナプキン１において、表面シート２には坪量１０〜１００ｇ／ｍ²の不織布や 厚さ０．０１〜０．１ｍｍの開孔プラスチックフィルムなどを使用することがで き、裏面シート３には０．０２〜０．２ｍｍのプラスチックフィルムを使用する ことができる。フラップ７を構成する上面シート６には、表面シート２や裏面シ ート３と同材を使用することができる。補強シート１８には、表面シート２より も高剛性のシートを使用することが必要であって、例えば表面シート２よりも大 きな坪量であって５０ｇ／ｍ²以上、より好ましくは１００ｇ／ｍ²以上、かつ、 表面シート２よりも高密度の不織布や、表面シート２よりも厚手であって０．０ ３ｍｍ以上、より好ましくは０．０５ｍｍ以上のプラスチックフィルムを使用す ることができる。もっとも、補強シート１８は、表面シート２に合わせて不織布 やプラスチックフィルムにする必要はなく、素材を自由に選択できるものである 。吸液性コア４には、粉砕パルプや粉砕パルプと高吸水性ポリマーの混合物など を使用することができる。各シートを接合するには、ホットメルト接着剤などの 接着剤や、熱溶融性材料に対する熱溶着の技術を利用することができる。

【００１８】 なお、補強シート１８は、図示例以外に裏面シート３の下面や上面シート６の 上面に設けてもよく、また、表面シート２を吸液性コア４の側縁から長く延出さ せ、その延出する部分を図示例の上面シート６に代わる上面シートとして使用す ることができる。

【００１９】

【考案の効果】

この考案に係る生理用ナプキンにおいては、第１、２ウイング部間に延在し、 内側縁が吸液性コア側縁に離隔距離ｄで並行する表面シートよりも高剛性の補強 シートをフラップに接合したから、生理用ナプキンを包装する際にフラップを折 曲することが容易であり、また、その生理用ナプキンを使用する際にはフラップ を折り返すことが容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】左半分を破断して示す生理用ナプキンの平面
図。

【図２】図１のＸ−Ｘ線端面図。

【図３】図１のＹ−Ｙ線端面図。

【図４】フラップを折曲したナプキンの平面図。

【図５】折り畳んだナプキンの斜視図。

【符号の説明】

１ 生理用ナプキン ２ 表面シート ３ 裏面シート ４ 吸液性コア ６ 上面シート ７ フラップ １５ 第１ウイング １６ 第２ウイング １８ 補強シート ２０ 内側縁 ｄ 離隔距離

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透液性表面シートと不透液性裏面シートと
   の間に吸液性コアが介在し、前記コアの前後端各々に偏
   倚した各部位の両側縁から外方へ延出する前記裏面シー
   ト部分と少なくとも該裏面シート部分の上面に接合した
   上面シートとからなる第１、２ウイング部を備えたフラ
   ップを有し、少なくとも前記第１ウイング部の下面に粘
   着剤塗布域を有する生理用ナプキンにおいて、 前記第１、２ウイング部間に延在し、かつ、内側縁が前
   記吸液性コアの側縁から所要の離隔距離を有する補強シ
   ート片を前記フラップに接合し、該フラップを前記内側
   縁に沿って前記コア側へ折曲した状態でナプキン全体が
   長手方向へ折り畳んであることを特徴とする前記生理用
   ナプキン。