JPH07333053A - 吸音性能測定方法および装置 - Google Patents

吸音性能測定方法および装置

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JPH07333053A
JPH07333053A JP13162194A JP13162194A JPH07333053A JP H07333053 A JPH07333053 A JP H07333053A JP 13162194 A JP13162194 A JP 13162194A JP 13162194 A JP13162194 A JP 13162194A JP H07333053 A JPH07333053 A JP H07333053A
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JP
Japan
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sound
measured
tube
acoustic
tunnel
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Withdrawn
Application number
JP13162194A
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English (en)
Inventor
Hideo Suzuki
英男 鈴木
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Ono Sokki Co Ltd
Original Assignee
Ono Sokki Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ono Sokki Co Ltd filed Critical Ono Sokki Co Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】作業性を向上させるとともに被測定体を切り出
す必要のない吸音性能測定方法および装置を提供する。 【構成】音響半管1を道路6上に伏せた状態に配置し、
スピーカ3から音を放射しながら、マイクロフォン4
a,4b;5a,5bにより音響インテンシティを測定
し、道路6の吸音性能を表わす量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば道路、床面等
の、例えば吸音率に代表されるような吸音性能を表わす
量を測定する吸音性能測定方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の吸音率測定手法を示した
模式図である。図2に示す音響管21の一端に、所定の
寸法に切り出された被測定体22を、その周囲から音が
洩れないように嵌め込み、他端にスピーカ3を配置す
る。このスピーカ3から被測定体22に向けて所定の周
波数の音を放射すると、スピーカ3から被測定体22に
向かう進行波(入射波)と被測定体22で反射されスピ
ーカ3に向かう後退波(反射波)とが重なり合い、音響
管21の内部に、図に破線で示すような、音圧の空間的
な変化が生じる。
【0003】進行波と後退波からなる音圧P(x)は、 P(x)=P1・exp(−jkx+θ)+P2・exp(jkx) ……(1) で表わされる。ただし、P1は進行波の振幅,P2は後
退波の振幅,jは虚数単位,kは波数,xは2つのマイ
クロフォン4a,4b間の距離である。
【0004】音圧P(x)の自乗値|P(x)|2 は、 |P(x)|2 =|P1|2 +|P2|2 +2P1P2cos(2kx+θ) ……(2) となる。ただし、θは位相を表わす。
【0005】音圧P(x)は音響管21の場所によって
異なり、音圧P(x)の最大値と最小値の比は定在波比
と呼ばれ、この定在波比aは、 a=Pmax/Pmin=(P1+P2)/(P1−P2) ……(3) となる。この(3)式から、 P2/P1=(a−1)/(a+1) ……(4) と表わすことができる。
【0006】また、入射波(進行波)のパワーに対する
吸音されるパワー=(進行波のパワー − 後退波のパ
ワー)の比率、すなわち吸音率αは、 α=(P12 −P22 )/P12 =4a/(a+1)2 ……(5) となる。即ち、定在波比aを測定すれば吸音率αが求め
られ、定在波比aは(3)式に示すように進行波の振幅
P1と後退波の振幅P2から求められる。そこでマイク
ロフォン4を音響管21内に挿入し、図示の一点鎖線に
沿って位置を移動しながら複数点の音圧を測定する。も
しくは音響管21の側壁に複数のマイクロフォン4a,
4bを嵌め込んでおき、これらのマイクロフォン4a,
4bにより音圧を測定してもよい。このようにして測定
される複数の音圧に基づいて、進行波の振幅P1および
後退波の振幅P2を求め、吸音率αを求めることができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した原理に基づく
吸音率測定手法は、JIS規格に定められており、音響
管の管径も2種類定められている。しかし、この2種類
定められている管径のうち太い方の管径であってもその
内径は101.6mmしかなく、測定される被測定体の
面積が極めて狭い面積に制限される。このため、広い面
積を有する被測定体の平均的な吸音率を測定するために
は何回か測定を行い平均値を求める必要があり、手間が
かかり作業性が悪いという問題がある。
【0008】また、自動車走行に起因する騒音防止の検
討のために道路の吸音率を測定することが要求される場
合があるが、このように例えば道路を被測定体とする場
合、測定のために道路の一部を切り出すことは現実的で
はなく、その状態のまま測定する必要がある。この場合
に、上記手法をそのまま用いて吸音率を測定しようとす
ると、音響管を測定現場に運んで道路に立てる必要があ
るが、この音響管の長さは2m以上あり、マイクロフォ
ンを移動させるための装置を含むと、例えば4m近くに
もなり、このような長尺の測定装置を道路に立てて測定
作業を行うのでは極めて作業性が悪いという問題があ
る。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、被測定体を切
り出す必要がなく、かつ作業効率の良い吸音性能測定方
法およびその測定方法の実施に好適な吸音性能測定装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の吸音性能測定方法は、 (1)中空筒体が長手方向に半割りにされた形状の音響
半管を用意して、その音響半管を、その音響半管の半割
り部分の長尺開口を被測定体面上に伏せた状態に配置す
る。 (2)上記音響半管と被測定体面とで形成されるトンネ
ル内に音を放射しながら、その音響半管内の長手方向の
複数箇所の音響インテンシティを測定する。 (3)測定された音響インテンシティに基づいて前記被
測定体の吸音性能を表わす量を求める。 以上の(1)〜(3)のステップを踏むことを特徴とす
る。
【0011】また、上記吸音性能測定方法の実施に用い
る本発明の吸音性能測定装置は、 (1)中空筒体が長手方向に半割りにされた形状を有
し、半割り部分の長尺開口が被測定体面上に付せられた
状態に配置される音響半管 (2)上記音響半管と被測定体面とで形成されるトンネ
ル内に音を放射する発音体 (3)上記トンネル内の長手方向の複数箇所の音響イン
テンシティを測定するための音センサ (4)上記音センサを用いて測定された音響インテンシ
ティに基づいて、上記被測定体の吸音性能を表わす量を
求める演算手段 を備えたことを特徴とするものである。
【0012】ここで、上記発音体が、上記トンネルの一
端側からそのトンネル内に音を放射するものであり、上
記音響半管が、上記トンネルの、上記一端側または一端
側とは反対の他端側にあるいはその両方に、そのトンネ
ル内を伝搬する音を吸音する吸音体を備えたものであっ
てもよい。
【0013】
【作用】本発明の吸音性能測定方法および装置は、長手
方向に半割りにされた音響半管を被測定体面上に伏せた
状態に配置し、音響インテンシティを測定し、被測定体
の吸音性能を表わす量を求めるものであるため、音響半
管の半割りにされた開口に位置する広い面積を有する被
測定体がそのまま測定される。これにより、従来技術に
おいて、例えば被測定体を何箇所も切り出し、この平均
を求める手間もなく、また道路に測定装置を立てて測定
する必要もなく、作業性が向上する。
【0014】また音響半管と被測定体面とで形成される
トンネル内の、発音体が配置された側とは反対の側に吸
音体を備えると、この吸音体により音が吸音されるた
め、発音体に向かう後退波の伝搬がなく、進行波のみに
よる一方向の伝搬となり、この進行波に基づく測定によ
り吸音性能を表わす量が求められる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本発明の一実施例を表わした模式図である。図1
(a)に示すように、中空筒体が長手方向に半割りにさ
れた形状の音響半管1を、その半割り部分の長尺開口を
道路6に伏せた状態に配置する。このとき、音響半管1
と道路6の接触部分から空気が洩れないように処理す
る。
【0016】図1(b)は、図1(a)に示す矢印の方
向から見た図である。本実施例においては、図1(b)
に示すように、円筒が半割りにされた形状の音響半管1
を道路6に伏せた状態に配置しているが、音響半管1
は、円筒が半割りにされた形状のものである必要はな
く、例えば直方体断面の筒体が半割りにされた形状等、
断面積が一定の、一次元の平面波が形成される形状であ
ればよい。
【0017】音響半管1の一端側に吸音体2を嵌め込
み、他端側にスピーカ3を配置する。さらに、音響半管
1の中央部に、一対のマイクロフォン4a,4bと一対
のマイクロフォン5a,5bを、各対どうしを距離Δx
だけ隔てて配置する。また、マイクロフォン4aとマイ
クロフォン4bは、互いに距離dだけ隔てて配置する。
同様に、マイクロフォン5aとマイクロフォン5bも、
互いに距離dだけ隔てて配置する。この距離dは近接し
ており、例えば10mmから100mm程度である。
【0018】ここで、音響半管1と道路6とで形成され
たトンネル内に、スピーカ3から所定の周波数の音を放
射させ、マイクロフォン4a,4bにより音響インテン
シティI1を、またマイクロフォン5a,5bにより音
響インテンシティI2を測定する。尚、本実施例におい
ては、説明を容易にするため、2対のマイクロフォンに
より説明するが、例えば1対のマイクロフォン4a,4
bを移動し、音響インテンシティI1,I2をそれぞれ
測定してもよい。
【0019】空気中での音の伝播に伴なうエネルギーの
損失は通常無視できるため、音響インテンシティI1と
音響インテンシティI2との差は、道路6の表面を音波
が伝播するときの損失に対応するものである。ここで音
響半管1の一端側には吸音体2が嵌め込まれており、こ
の吸音体2の吸音によりスピーカ3に向かう後退波はな
く、進行波のみが一方向に伝搬する。
【0020】従って音響インテンシティの減少も進行波
のみの伝搬に伴なうものである。ここで進行波の音圧P
f(x)は、前述した(1)式、即ち進行波と後退波か
らなる音圧P(x)の式のうち、前半の部分であり Pf(x)=P1・exp(−jkx) ……(6) となる。
【0021】ここで、スピーカ3からの距離が遠くなる
につれ、音圧Pf(x)は、減衰するため、波数kは、
実数部k1と、減衰量としての虚数部k2とからなる複
素数として次式のように表わされる。 k=k1−jk2 (k>0) ……(7) ここで、(6)式に(7)式を代入すると音圧Pf
(x)は、 Pf(x)=P1・exp(−jk1x−k2x) ……(8) となる。
【0022】即ち、距離Δxだけ離れると、音圧Pf
(x)は、P1・exp(−k2Δx)だけ振幅が減衰
する。音響半管1と道路6とにより形成されたトンネル
を伝わる音波のインテンシティは音圧(Px)の自乗に
比例するため、音響インテンシティI1,I2をそれぞ
れ測定し、これら音響インテンシティI1,I2の比率
を計算することにより、単位距離あたりの減衰量を求め
ることができる。この減衰量を求めるために、音響イン
テンシティI1を、 I1=A・exp(−2k2・x) ……(9) と表わす。ただし、Aは比例定数である。また、このと
き音響インテンシティI2は、 I2=A・exp(−2k2・(x+Δx)) ……(10) と表わすことができる。ここで音響インテンシティI1
と音響インテンシティI2との比I1/I2をとると、 I1/I2 =exp(2k2Δx) ……(11) となる。(11)式を対数変換すると、 loge (I1/I2)=2k2Δx ……(12) となる。ここで(12)式を減衰量k2で表わすと、 k2=1/2Δx・loge (I1/I2) ……(13) となる。このようにして道路6の吸音率に対応する減衰
量k2が求められる。
【0023】尚、インテンシティI1は、小さい距離だ
け離れた一対のマイクロフォン4a,4bで測定された
音圧どうしのクロスパワースペクトルG12から、 I1=−Im{G12/2πfρd} ……(14) として求められる。ここでρは空気の密度,dはマイク
ロフォン4a,4bどうしの間の距離である。
【0024】インテンシティI2についても同様にして
求められる。一方、音響半管1の他端側が吸音体2では
なく反射性である場合、音は、両方向に伝搬する。しか
し、この場合でも、一次元の平面波であるため、進行波
と後退波を分離してそれぞれの音響インテンシティを測
定することができ、したがって進行波と後退波のそれぞ
れについて減衰量を求めることができる。
【0025】マイクロフォン4aで得られた音圧1のオ
ートパワースペクトルをG11、マイクロフォン4bで
得られた音圧2のオートパワースペクトルをG22、こ
れら音圧1,音圧2のクロスパワースペクトルの実数部
および虚数部をそれぞれR21,Q21とする。これら
はマイクロフォン4a,4bで測定された音圧1,音圧
2から求めることのできる量である。また、マイクロフ
ォン4a,4bが配置された点の進行波,後退波のオー
トパワースペクトルをそれぞれGff,Gbb、その点
の進行波と後退波のクロスパワースペクトルの実数部,
虚数部を、それぞれRfb,Qfbとする。このとき、
これらのパラメータの間に次のような関係がある。
【0026】 G11=Gff+Gbb+2Rfbcos(kd)−2Qfbsin(kd) G22=Gff+Gbb+2Rfbcos(kd)+2Qfbsin(kd) R21=Gffcos(kd)+Gbbcos(kd)+2Rfb Q21=−Gffsin(kd)+Gbbsin(kd) ……(15) (15)式の連立方程式を解けば進行波のオートパワー
スペクトルGff,後退波のオートパワースペクトルG
bbが求められる。これら進行波のオートパワースペク
トルGff,後退波のオートパワースペクトルGbbの
それぞれを空気の特性インピーダンスρcで割り算する
ことにより、進行波のインテンシティIf,後退波のイ
ンテンシティIbが求められる。
【0027】距離Δx離れた、マイクロフォン5a,5
bが配置された点についても同様の測定を行い、進行波
のインテンシティIf’と後退波のインテンシティI
b’を求める。すると進行波の減衰量k2fは、 k2f=(2/2Δx)・loge (If/If’) ……(16) として求められる。同様にして後退波の減衰量k2b
は、 k2b=(2/2Δx)・loge (Ib’/Ib) ……(17) として求められる。通常の路面であれば、測定誤差を除
けばこれら減衰量k2f,k2bは、同じ値になる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の吸音性能
測定方法および装置は、音響半管を被測定体面上に伏せ
た状態に配置して音響インテンシティを測定し、吸音性
能を表わす量を求めるものであるため、被測定体を切り
出す必要もなく、広い面積を有する被測定体をそのまま
測定することができ、吸音性能を表わす対する量が正確
に求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を表わした模式図である。
【図2】従来の吸音率測定手法を示した模式図である。
【符号の説明】
1 音響半管 2 吸音体 3 スピーカ 4a,4b,5a,5b マイクロフォン 6 道路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空筒体が長手方向に半割りにされた形
    状の音響半管を用意して、該音響半管を、該音響半管の
    半割り部分の長尺開口を被測定体面上に伏せた状態に配
    置し、 前記音響半管と被測定体面とで形成されるトンネル内に
    音を放射しながら、該音響半管内の長手方向の複数箇所
    の音響インテンシティを測定し、 測定された音圧に基づいて前記被測定体の吸音性能を表
    わす量を求めることを特徴とする吸音性能測定方法。
  2. 【請求項2】 中空筒体が長手方向に半割りにされた形
    状を有し、半割り部分の長尺開口が被測定体面上に付せ
    られた状態に配置される音響半管と、 前記音響半管と被測定体面とで形成されるトンネル内に
    音を放射する発音体と、 前記トンネル内の長手方向の複数箇所の音響インテンシ
    ティを測定するための音センサと、 前記音センサを用いて測定された音響インテンシティに
    基づいて、前記被測定体の吸音性能を表わす量を求める
    演算手段とを備えたことを特徴とする吸音性能測定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記発音体が、前記トンネルの一端側か
    ら該トンネル内に音を放射するものであり、 前記音響半管が、前記トンネルの、前記一端側とは反対
    の他端側に、該トンネル内を伝搬する音を吸音する吸音
    体を備えたことを特徴とする請求項2記載の吸音性能測
    定装置。
JP13162194A 1994-06-14 1994-06-14 吸音性能測定方法および装置 Withdrawn JPH07333053A (ja)

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