JPH07332202A - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents
電磁式燃料噴射弁Info
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- JPH07332202A JPH07332202A JP12547994A JP12547994A JPH07332202A JP H07332202 A JPH07332202 A JP H07332202A JP 12547994 A JP12547994 A JP 12547994A JP 12547994 A JP12547994 A JP 12547994A JP H07332202 A JPH07332202 A JP H07332202A
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- Japan
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- fuel
- hole
- fuel injection
- injected
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 方向付け穴から先端面に流れだす流出燃料を
低減するとともに、たとえ先端面に流出燃料が流れでた
としてもインテークマニホルド内へ流れでることを防止
する。 【構成】 電磁式燃料噴射弁は、一つの燃料噴射孔1a
から噴射された噴射燃料を複数条に分けるための燃料分
岐部2bを先端部に有する。燃料分岐部2bにより分岐
されて噴射燃料を方向付けする各方向付け穴2aの長さ
L(mm)を0.3≦L≦1.2で設定する。方向付け穴
2aの先端より流れでた燃料をせき止める先端壁2cが
先端面2dに設けられる。
低減するとともに、たとえ先端面に流出燃料が流れでた
としてもインテークマニホルド内へ流れでることを防止
する。 【構成】 電磁式燃料噴射弁は、一つの燃料噴射孔1a
から噴射された噴射燃料を複数条に分けるための燃料分
岐部2bを先端部に有する。燃料分岐部2bにより分岐
されて噴射燃料を方向付けする各方向付け穴2aの長さ
L(mm)を0.3≦L≦1.2で設定する。方向付け穴
2aの先端より流れでた燃料をせき止める先端壁2cが
先端面2dに設けられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として車両用エンジ
ンにおける電子制御式燃料噴射システムに使用する電磁
式燃料噴射弁に関する。
ンにおける電子制御式燃料噴射システムに使用する電磁
式燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁式燃料噴射弁の従来例について、そ
の側断面図が示された図5を参照して述べる。金属製ボ
デー8の軸心部には、磁性体よりなりかつ中央部外周に
フランジ9aを有する中空状のコア9が組付けられてい
る。コア9の前半部外周には、合成樹脂などの電気絶縁
素材よりなりかつコイル10を多層状に巻装してなるボ
ビン11が配設されている。
の側断面図が示された図5を参照して述べる。金属製ボ
デー8の軸心部には、磁性体よりなりかつ中央部外周に
フランジ9aを有する中空状のコア9が組付けられてい
る。コア9の前半部外周には、合成樹脂などの電気絶縁
素材よりなりかつコイル10を多層状に巻装してなるボ
ビン11が配設されている。
【0003】前記コア9の後半部外周には、コイル10
のターミナル12をインサートした受電用コネクタ13
が樹脂成形されている。なおコネクタ13には、図示し
ない電子制御装置の給電用コネクタが接続され、その電
子制御装置(コンピータともいう)からの入力を受けて
コイル10の通電およびその解除がなされる。
のターミナル12をインサートした受電用コネクタ13
が樹脂成形されている。なおコネクタ13には、図示し
ない電子制御装置の給電用コネクタが接続され、その電
子制御装置(コンピータともいう)からの入力を受けて
コイル10の通電およびその解除がなされる。
【0004】前記ボデー8の前部内には、一つの燃料噴
射孔1aを有するバルブシート(単にシートともいう)
1及びアダプタ2がボデー前縁のかしめによって組み付
けられている。このシート1の軸心部には、バルブ14
が軸方向に関してスライド可能に組み込まれている。バ
ルブ14の後端には、磁性体よりなるアーマチュア15
が取り付けられている。このアーマチュア15は、コイ
ル10の通電時においてコア9から吸引力を受ける。な
おバルブ14の後退位置はボデー8に組み込んだストッ
パプレート16によって規制される。
射孔1aを有するバルブシート(単にシートともいう)
1及びアダプタ2がボデー前縁のかしめによって組み付
けられている。このシート1の軸心部には、バルブ14
が軸方向に関してスライド可能に組み込まれている。バ
ルブ14の後端には、磁性体よりなるアーマチュア15
が取り付けられている。このアーマチュア15は、コイ
ル10の通電時においてコア9から吸引力を受ける。な
おバルブ14の後退位置はボデー8に組み込んだストッ
パプレート16によって規制される。
【0005】前記コア9内にはパイプ17が圧入固定さ
れている。このパイプ17とバルブ14との間にはバル
ブスプリング18が組み込まれている。バルブ14は、
バルブスプリング18の弾性により常時はシート1の燃
料噴射孔1aを閉じた状態に保持される。なお、コア9
の後端からシート1の燃料噴射孔1aまでには連続した
燃料通路19が構成されており、その燃料通路19の入
口に相当する部分にはストレーナ20が組み込まれてい
る。
れている。このパイプ17とバルブ14との間にはバル
ブスプリング18が組み込まれている。バルブ14は、
バルブスプリング18の弾性により常時はシート1の燃
料噴射孔1aを閉じた状態に保持される。なお、コア9
の後端からシート1の燃料噴射孔1aまでには連続した
燃料通路19が構成されており、その燃料通路19の入
口に相当する部分にはストレーナ20が組み込まれてい
る。
【0006】ところで前記アダプタ2は、2ホール型の
もので、詳しくはその単品の平断面図が図7に示される
ように、前記シート1の先端部に嵌合する嵌合穴部2e
と、そのシート1の燃料噴射孔1aに連通する連通穴2
fと、その連通穴2fに噴射された噴射燃料を2条に分
けるための燃料分岐部2bと、前記連通穴2fに連通し
かつ前記分岐部2bにより二股状に分岐されるとともに
先端がアダプタ2の先端面2dに開口する2本の方向付
け穴2aとを備えている。またアダプタ2は、図6の説
明図に示されるようにエンジンのインテークマニホルド
4の取付孔4aにゴム製リングよりなるインシュレータ
3を介して嵌め付けられている。図6(a)はその取付
部分を示す正面図、同(b)は同断面図である。なお燃
料噴射弁は、インテークマニホルド4内の吸気通路を通
じてエンジンのシリンダーの吸気ポートに向かうように
所定の傾斜をもってかつ方向付け穴2aが水平方向に並
ぶように設置される。
もので、詳しくはその単品の平断面図が図7に示される
ように、前記シート1の先端部に嵌合する嵌合穴部2e
と、そのシート1の燃料噴射孔1aに連通する連通穴2
fと、その連通穴2fに噴射された噴射燃料を2条に分
けるための燃料分岐部2bと、前記連通穴2fに連通し
かつ前記分岐部2bにより二股状に分岐されるとともに
先端がアダプタ2の先端面2dに開口する2本の方向付
け穴2aとを備えている。またアダプタ2は、図6の説
明図に示されるようにエンジンのインテークマニホルド
4の取付孔4aにゴム製リングよりなるインシュレータ
3を介して嵌め付けられている。図6(a)はその取付
部分を示す正面図、同(b)は同断面図である。なお燃
料噴射弁は、インテークマニホルド4内の吸気通路を通
じてエンジンのシリンダーの吸気ポートに向かうように
所定の傾斜をもってかつ方向付け穴2aが水平方向に並
ぶように設置される。
【0007】このように構成された電磁式燃料噴射弁の
作動を簡単に説明すると、図示しない燃料タンクから所
定の圧力を付与された状態で供給される燃料は、ストレ
ーナ20によってろ過された後、燃料通路19を通って
シート1の内部まで至っている。しかしながら、バルブ
14はバルブスプリング18の弾性によってシート1の
燃料噴射孔1aを閉じた状態に保持されているため、こ
の噴射孔1aからの燃料噴射は生じない。
作動を簡単に説明すると、図示しない燃料タンクから所
定の圧力を付与された状態で供給される燃料は、ストレ
ーナ20によってろ過された後、燃料通路19を通って
シート1の内部まで至っている。しかしながら、バルブ
14はバルブスプリング18の弾性によってシート1の
燃料噴射孔1aを閉じた状態に保持されているため、こ
の噴射孔1aからの燃料噴射は生じない。
【0008】ここでコンピュータからの電気信号の入力
によってコイル10が通電状態になると、コア9の吸引
力によってアーマチュア15がバルブ14と共に後退す
る。この結果、バルブ14がシート1の燃料噴射孔1a
を開き、ここから燃料が噴射される。このとき一つの燃
料噴射孔1aから噴射された噴射燃料は、燃料分岐部2
bより分岐されて各方向付け穴2aにて2条に分けられ
て噴射される。この方向付け穴2aから噴射される2条
の噴射燃料は、詳しくは水平方向に並んで、かつインテ
ークマニホルド4内の吸気通路を通じてエンジンのシリ
ンダーの吸気ポートに向けて噴射される。なお方向付け
穴2aからの噴射燃料の主噴流5が図5に二点鎖線で示
されている。
によってコイル10が通電状態になると、コア9の吸引
力によってアーマチュア15がバルブ14と共に後退す
る。この結果、バルブ14がシート1の燃料噴射孔1a
を開き、ここから燃料が噴射される。このとき一つの燃
料噴射孔1aから噴射された噴射燃料は、燃料分岐部2
bより分岐されて各方向付け穴2aにて2条に分けられ
て噴射される。この方向付け穴2aから噴射される2条
の噴射燃料は、詳しくは水平方向に並んで、かつインテ
ークマニホルド4内の吸気通路を通じてエンジンのシリ
ンダーの吸気ポートに向けて噴射される。なお方向付け
穴2aからの噴射燃料の主噴流5が図5に二点鎖線で示
されている。
【0009】そして前記コイル10に対する電気信号が
オフになり、アーマチュア15に作用していたコア9の
吸引力が解除されると、バルブスプリング18の弾性に
よってバルブ14が再び燃料噴射孔1aを閉じた状態に
保持され、この噴射孔1aからの燃料噴射は停止する。
なお上記電磁式燃料噴射弁とほぼ同様のものが、例えば
実開昭61−120076公報で開示されている。
オフになり、アーマチュア15に作用していたコア9の
吸引力が解除されると、バルブスプリング18の弾性に
よってバルブ14が再び燃料噴射孔1aを閉じた状態に
保持され、この噴射孔1aからの燃料噴射は停止する。
なお上記電磁式燃料噴射弁とほぼ同様のものが、例えば
実開昭61−120076公報で開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】電子制御式燃料噴射シ
ステムは、コンピュータで最適制御された燃料量を電磁
式燃料噴射弁によって正確に内燃機関(エンジン)に供
給することが必要不可欠である。しかしながら従来の電
磁式燃料噴射弁によると、方向付け穴2aの図7に示さ
れる長さL(mm)が3.0〜4.5と長いために、噴射
燃料が方向付け穴2aを通過する際にその穴の抵抗によ
りその流速が低下され、流速が遅い燃料が方向付け穴2
aを離陸できず、図6(b)に二点鎖線で示されるよう
に流出燃料6となって先端面2dに流れ、さらにはイン
テークマニホルド4内に流れだす。すると、コンピュー
タで最適制御したとおりの燃料量が正確にエンジンのシ
リンダーに供給されないので、制御精度の低下を招き、
アイドル不安定およびエミッション悪化がおこることに
なる。
ステムは、コンピュータで最適制御された燃料量を電磁
式燃料噴射弁によって正確に内燃機関(エンジン)に供
給することが必要不可欠である。しかしながら従来の電
磁式燃料噴射弁によると、方向付け穴2aの図7に示さ
れる長さL(mm)が3.0〜4.5と長いために、噴射
燃料が方向付け穴2aを通過する際にその穴の抵抗によ
りその流速が低下され、流速が遅い燃料が方向付け穴2
aを離陸できず、図6(b)に二点鎖線で示されるよう
に流出燃料6となって先端面2dに流れ、さらにはイン
テークマニホルド4内に流れだす。すると、コンピュー
タで最適制御したとおりの燃料量が正確にエンジンのシ
リンダーに供給されないので、制御精度の低下を招き、
アイドル不安定およびエミッション悪化がおこることに
なる。
【0011】そこで本発明は、前記した問題点を解決す
るためになされたものであり、その目的は方向付け穴か
ら先端面に流れだす流出燃料を低減するとともに、たと
え先端面に流出燃料が流れでたとしてもインテークマニ
ホルド内へ流れでることを防止することのできる電磁式
燃料噴射弁を提供することにある。
るためになされたものであり、その目的は方向付け穴か
ら先端面に流れだす流出燃料を低減するとともに、たと
え先端面に流出燃料が流れでたとしてもインテークマニ
ホルド内へ流れでることを防止することのできる電磁式
燃料噴射弁を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、一つの燃料噴射孔から噴射された噴射燃料を複数
条に分けるための燃料分岐部を先端部に有する電磁式燃
料噴射弁において、前記燃料分岐部により分岐されて前
記噴射燃料を方向付けする各方向付け穴の長さL(mm)
を0.3≦L≦1.2で設定し、かつ前記方向付け穴の
先端より流れでた燃料をせき止める先端壁が先端面に設
けられている。
明は、一つの燃料噴射孔から噴射された噴射燃料を複数
条に分けるための燃料分岐部を先端部に有する電磁式燃
料噴射弁において、前記燃料分岐部により分岐されて前
記噴射燃料を方向付けする各方向付け穴の長さL(mm)
を0.3≦L≦1.2で設定し、かつ前記方向付け穴の
先端より流れでた燃料をせき止める先端壁が先端面に設
けられている。
【0013】
【作用】前記手段によれば、方向付け穴の長さLが従来
の長さに比べて短縮した長さに設定されたことにより、
方向付け穴を通過する噴射燃料に対する穴の抵抗が小さ
くなるにともないその流速の低下が抑えられ、方向付け
穴から離陸できずに先端面に流れだす流出燃料が低減す
る。さらに、たとえ先端面に流出燃料が流れでたとして
も、その燃料が先端壁によってせき止められ、さらにせ
き止められて溜まった燃料はインテークマニホルド内へ
流れでる前に噴射燃料の主噴流によって持ちさられる。
の長さに比べて短縮した長さに設定されたことにより、
方向付け穴を通過する噴射燃料に対する穴の抵抗が小さ
くなるにともないその流速の低下が抑えられ、方向付け
穴から離陸できずに先端面に流れだす流出燃料が低減す
る。さらに、たとえ先端面に流出燃料が流れでたとして
も、その燃料が先端壁によってせき止められ、さらにせ
き止められて溜まった燃料はインテークマニホルド内へ
流れでる前に噴射燃料の主噴流によって持ちさられる。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例について図1〜図4を参照
して説明する。なお本例は、従来例のアダプタ2を変更
したものであるからその変更部分について詳述し、従来
例と同一部分には図面に同一符号を付して重複する説明
は省略する。本実施例の燃料噴射弁の要部が図1に平断
面図で示され、そのアダプタが図2に平断面図で示さ
れ、燃料噴射弁の取り付け部分が図3(a)に正面図で
示されるとともに同(b)に側断面図で示されている。
図1〜図3において、アダプタ2は、前記シート1の先
端部に嵌合する嵌合穴部2eと、そのシート1の燃料噴
射孔1aに連通する連通穴2fと、その連通穴2fに噴
射された噴射燃料を2条に分けるための燃料分岐部2b
と、前記連通穴2fに連通しかつ前記分岐部2bにより
二股状に分岐されるとともに先端がアダプタ2の先端面
2dに開口する2本の方向付け穴2aとを備え、さらに
その先端面2dに環状の先端壁2cが形成されている。
前記各方向付け穴2aの図2に示される長さL(mm)は
0.3≦L≦1.2で設定されている。
して説明する。なお本例は、従来例のアダプタ2を変更
したものであるからその変更部分について詳述し、従来
例と同一部分には図面に同一符号を付して重複する説明
は省略する。本実施例の燃料噴射弁の要部が図1に平断
面図で示され、そのアダプタが図2に平断面図で示さ
れ、燃料噴射弁の取り付け部分が図3(a)に正面図で
示されるとともに同(b)に側断面図で示されている。
図1〜図3において、アダプタ2は、前記シート1の先
端部に嵌合する嵌合穴部2eと、そのシート1の燃料噴
射孔1aに連通する連通穴2fと、その連通穴2fに噴
射された噴射燃料を2条に分けるための燃料分岐部2b
と、前記連通穴2fに連通しかつ前記分岐部2bにより
二股状に分岐されるとともに先端がアダプタ2の先端面
2dに開口する2本の方向付け穴2aとを備え、さらに
その先端面2dに環状の先端壁2cが形成されている。
前記各方向付け穴2aの図2に示される長さL(mm)は
0.3≦L≦1.2で設定されている。
【0015】前記電磁式燃料噴射弁によれば、方向付け
穴2aの長さLが従来の長さに比べて短縮した長さに設
定されたことにより、方向付け穴2aを通過する噴射燃
料に対する穴の抵抗が小さくなるにともないその流速の
低下が抑えられ、方向付け穴2aから離陸できずに先端
面2dに流れだす流出燃料6(図3(b)中、二点鎖線
参照)が低減する。また、流出燃料6は低減されるもの
の完全に0にすることができない場合に、たとえ流出燃
料6が先端面2dに図3(b)に二点鎖線で示されるよ
うに流れでたとしても、その燃料6が先端壁2cによっ
てせき止められる。さらにせき止められて溜まった流出
燃料6はインテークマニホルド内へ流れでる前に噴射燃
料の主噴流5(図1中、二点鎖線参照)によって持ちさ
られる。詳しくは、先端壁2cの形成によって先端面2
dでの燃料の保持力が大きくなり、燃料溜まりはアダプ
タ2の中心に近づき、方向付け穴2aに達する。その
為、噴射燃料の主噴流5に持ち去られ、それ以上に燃料
溜まりは成長しない。
穴2aの長さLが従来の長さに比べて短縮した長さに設
定されたことにより、方向付け穴2aを通過する噴射燃
料に対する穴の抵抗が小さくなるにともないその流速の
低下が抑えられ、方向付け穴2aから離陸できずに先端
面2dに流れだす流出燃料6(図3(b)中、二点鎖線
参照)が低減する。また、流出燃料6は低減されるもの
の完全に0にすることができない場合に、たとえ流出燃
料6が先端面2dに図3(b)に二点鎖線で示されるよ
うに流れでたとしても、その燃料6が先端壁2cによっ
てせき止められる。さらにせき止められて溜まった流出
燃料6はインテークマニホルド内へ流れでる前に噴射燃
料の主噴流5(図1中、二点鎖線参照)によって持ちさ
られる。詳しくは、先端壁2cの形成によって先端面2
dでの燃料の保持力が大きくなり、燃料溜まりはアダプ
タ2の中心に近づき、方向付け穴2aに達する。その
為、噴射燃料の主噴流5に持ち去られ、それ以上に燃料
溜まりは成長しない。
【0016】前記燃料噴射弁を電子制御式燃料噴射シス
テムに使用することにより、コンピュータで最適制御し
た通りの燃料量をエンジンに正確にエンジンのシリンダ
ーに供給でき、電子制御式燃料噴射システムの制御精度
を向上することができ、ひいてはアイドル不安定および
エミッションの悪化といった不具合を解消することがで
きる。
テムに使用することにより、コンピュータで最適制御し
た通りの燃料量をエンジンに正確にエンジンのシリンダ
ーに供給でき、電子制御式燃料噴射システムの制御精度
を向上することができ、ひいてはアイドル不安定および
エミッションの悪化といった不具合を解消することがで
きる。
【0017】また、前記方向付け穴2aの長さL(mm)
は短ければ短いほど好結果が得られるものであるが、そ
の最大値を1.2 mm またその最小値を0.3 mm に限
定した理由について述べる。試料としては、方向付け穴
2aの長さLを0.5〜1.9 mm まで0.2 mm 間隔
で変えたもの、図2に示される噴射角θを20〜35°
まで5°間隔で変えたもの、方向付け穴2aの穴径φB
を0.8〜1.1 mmまで0.1 mm 間隔で変えたも
の、先端壁2c高さHを3.0〜4.0 mm まで0.5
mm 間隔で変えたものをそれぞれ作製した。なお各試料
とも先端壁2cの内径φAは7.7 mm とした。
は短ければ短いほど好結果が得られるものであるが、そ
の最大値を1.2 mm またその最小値を0.3 mm に限
定した理由について述べる。試料としては、方向付け穴
2aの長さLを0.5〜1.9 mm まで0.2 mm 間隔
で変えたもの、図2に示される噴射角θを20〜35°
まで5°間隔で変えたもの、方向付け穴2aの穴径φB
を0.8〜1.1 mmまで0.1 mm 間隔で変えたも
の、先端壁2c高さHを3.0〜4.0 mm まで0.5
mm 間隔で変えたものをそれぞれ作製した。なお各試料
とも先端壁2cの内径φAは7.7 mm とした。
【0018】そしてこれらの試料による燃料流出量A
(g)の測定結果が図4の特性線図に表されている。なお
横軸は方向付け穴2aの長さL (mm) 、縦軸はインテー
クマニホルド4への燃料流出量A (g)である。また各試
料について、方向付け穴2aの長さLが同じ大きさであ
れば、他の寸法にほとんど関係なくほぼ同じ数値の燃料
流出量Aが得られた。図4から明らかなように、燃料流
出量は方向付け穴2aの長さLが1.2 mmを境にして
それ以上は多くなる一方、それ以下では最小量0g とな
ることから、その長さLの最大値は1.2 mm に限定さ
れている。
(g)の測定結果が図4の特性線図に表されている。なお
横軸は方向付け穴2aの長さL (mm) 、縦軸はインテー
クマニホルド4への燃料流出量A (g)である。また各試
料について、方向付け穴2aの長さLが同じ大きさであ
れば、他の寸法にほとんど関係なくほぼ同じ数値の燃料
流出量Aが得られた。図4から明らかなように、燃料流
出量は方向付け穴2aの長さLが1.2 mmを境にして
それ以上は多くなる一方、それ以下では最小量0g とな
ることから、その長さLの最大値は1.2 mm に限定さ
れている。
【0019】また、方向付け穴2aの長さLの最小値
0.3 mm は、穴あけに係る加工上から限定される。具
体的には、方向付け穴2aを片方づつドリル加工で穴あ
けをするのだが、0.3 mm より小であると、強度不足
のため片方を穴あけした後もう一方を穴あけするときに
ドリルが流れて、燃料分岐部2bを削ってしまうために
加工上無理があることから、その長さLの最小値は0.
3 mm に限定されている。
0.3 mm は、穴あけに係る加工上から限定される。具
体的には、方向付け穴2aを片方づつドリル加工で穴あ
けをするのだが、0.3 mm より小であると、強度不足
のため片方を穴あけした後もう一方を穴あけするときに
ドリルが流れて、燃料分岐部2bを削ってしまうために
加工上無理があることから、その長さLの最小値は0.
3 mm に限定されている。
【0020】また先端壁2cは、燃料噴射弁としての重
要部位である方向付け穴2aの出口部の保護の機能も兼
ね備える。例えば、燃料噴射弁のインテークマニホルド
4への組付時に、何らかの部材にぶつけたりしても、先
端壁2cによって方向付け穴2aの出口部を傷つけたり
しないで済む。
要部位である方向付け穴2aの出口部の保護の機能も兼
ね備える。例えば、燃料噴射弁のインテークマニホルド
4への組付時に、何らかの部材にぶつけたりしても、先
端壁2cによって方向付け穴2aの出口部を傷つけたり
しないで済む。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、方向付け穴を通過する
噴射燃料の流速の低下を抑え、その方向付け穴から先端
面に流れだす流出燃料を低減するとともに、たとえ先端
面に流出燃料が流れでたとしても先端壁によってせき止
めることでその燃料がインテークマニホルド内へ流れで
ることを防止することができる。
噴射燃料の流速の低下を抑え、その方向付け穴から先端
面に流れだす流出燃料を低減するとともに、たとえ先端
面に流出燃料が流れでたとしても先端壁によってせき止
めることでその燃料がインテークマニホルド内へ流れで
ることを防止することができる。
【図1】実施例の電磁式燃料噴射弁の要部を示す平断面
図である。
図である。
【図2】アダプタの平断面図である。
【図3】燃料噴射弁の取付部分を示す説明図である。
【図4】方向付け穴の長さと燃料流出量との関係を示す
特性線図である。
特性線図である。
【図5】従来例の電磁式燃料噴射弁を示す断面図であ
る。
る。
【図6】燃料噴射弁の取付部分を示す説明図である。
【図7】アダプタの平断面図である。
1a 燃料噴射孔 2a 方向付け穴 2b 燃料分岐部 2c 先端壁 2d 先端面
Claims (1)
- 【請求項1】 一つの燃料噴射孔から噴射された噴射燃
料を複数条に分けるための燃料分岐部を先端部に有する
電磁式燃料噴射弁において、 前記燃料分岐部により分岐されて前記噴射燃料を方向付
けする各方向付け穴の長さL(mm)を0.3≦L≦1.
2で設定し、かつ前記方向付け穴の先端より流れでた燃
料をせき止める先端壁が先端面に設けられたことを特徴
とする電磁式燃料噴射弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12547994A JPH07332202A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 電磁式燃料噴射弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12547994A JPH07332202A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 電磁式燃料噴射弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07332202A true JPH07332202A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=14911114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12547994A Pending JPH07332202A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 電磁式燃料噴射弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07332202A (ja) |
-
1994
- 1994-06-07 JP JP12547994A patent/JPH07332202A/ja active Pending
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