JPH07332023A - 水素製造型複合発電プラント - Google Patents

水素製造型複合発電プラント

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JPH07332023A
JPH07332023A JP13010094A JP13010094A JPH07332023A JP H07332023 A JPH07332023 A JP H07332023A JP 13010094 A JP13010094 A JP 13010094A JP 13010094 A JP13010094 A JP 13010094A JP H07332023 A JPH07332023 A JP H07332023A
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JP
Japan
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plant
hydrogen
oxygen
heat
power generation
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Pending
Application number
JP13010094A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Nagabuchi
尚之 永渕
Yasuo Koseki
康雄 小関
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、プラントへの要求発電量が定
格発電量を下回った場合に、その差分に相当する燃焼ガ
ス量を、例えば水の熱分解設備に導き、水素および酸素
を製造する手段を提供することである。 【構成】本発明の主要機器は、ガスタービンと,排熱回
収ボイラと,タービンおよび排熱回収ボイラ内の燃焼ガ
スを排気するための配管と,該燃焼ガスの流量を調整す
る手段と,反応器,水素分離器および酸素分離器より成
る水の熱分解設備と,突熱設備とから構成されている。 【効果】プラントへの要求発電量と定格発電量との差分
に相当する燃焼ガス量を、水の熱分解設備に導き、水素
および酸素を製造することができるため、プラントの熱
源機器を定格条件で運転することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合発電プラントの有
効運用技術に関わり、特に夜間時などの要求発電量と定
格発電量との差分が大きい場合に、その差分の発電量に
相当する発生熱量を利用し、水を熱分解して水素および
酸素を製造・蓄積すること、あるいは有害物質を熱分解
して有用物質を抽出すること、あるいは上記発熱量を蓄
熱して前記プラントの加熱に利用することにより、前記
プラントの総合エネルギ効率の低下を抑える運用技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、複合発電プラントでは、複数台の
発電設備を設けており、夜間時の要求発電量と定格発電
量との差分が大きい場合には、複数台のうちの数台の運
転を停止するDSS(Daily Start Stop)運転、あるい
は発電量を減少する低負荷運転を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の従来技術
では、次のような問題があった。
【0004】第1の問題は、DSS運転によってプラン
トの稼働率が低下することである。第2の問題は、プラ
ントの低負荷運転時は熱源機器の燃焼ガス温度が低下
し、熱回収装置の熱効率が低下することである。
【0005】第3の問題は、DSS運転によって、プラ
ントの再起動時に、暖機運転が必要となることである。
【0006】本発明は、発電プラントへの要求発電量が
定格発電量を下回った場合に、その差分に相当する燃焼
ガスのエネルギを利用して、上記課題を解決する手段を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の手段に
よって、上記課題を解決する。
【0008】熱源機器を効率のよい定格条件で運転し、
プラントへの要求発電量と定格発電量の差分に相当する
熱量を水素に変換するために、熱源機器の排ガスを抽気
する配管と、該抽気ガス量を調整する流量調整弁と、該
流量調整弁開度を調整する手段と、前記抽気ガスの持つ
熱量によって水を熱分解する熱分解設備と、発生する水
素と酸素を蓄える設備とを設ける。
【0009】また、プラント停止時に対応するために、
前記抽気ガスの持つ熱量を蓄える蓄熱設備を設ける。
【0010】
【作用】上記手段は、前記従来の問題点を解決するた
め、次のような作用をする。
【0011】まず、熱源機器内の燃焼ガスを排気する手
段により、プラントへの要求発電量の変動にかかわら
ず、前記熱源機器を定格条件で運転することができる。
【0012】次に、水の熱分解設備により、プラントへ
の要求発電量と定格発電量の差分に相当する発生熱量を
用いて水素と酸素を製造し、燃料電池や石炭ガス化プラ
ントに供給することができる。
【0013】更に、蓄熱設備により、プラントの停止中
も、常に暖機運転終了時の状態に保つことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0015】図1は、ガスタービン複合発電プラントへ
の本発明の適用例を示した系統図である。
【0016】図1は、圧縮機1と,燃焼器2と,タービ
ン3と,発電機4と,過熱器22と蒸発器23と節炭器
24と脱硝器25とを内包する排熱回収ボイラ5と,前
記タービン3の排ガスを前記節炭器24の前で抽気する
配管6と,該配管6内の排ガス流量を調整する流量調整
弁7と,前記排熱回収ボイラ5の排ガスを抽気する配管
8と、該配管8内の排ガス流量を調整する流量調整弁9
と,前記流量調整弁7および9の開度を調整するコント
ローラ13′と,反応器10,11,13,14および
水素分離器12,酸素分離器15より成る水の熱分解設
備16と,該熱分解設備からの酸素を蓄える蓄酸素装置
44および水素を蓄える蓄水素装置45から構成されて
いる。
【0017】また表1は、本発明で用いられる水の熱分
解過程と、各過程の反応温度を示したものである。
【0018】
【表1】
【0019】プラントの定格運転時には、空気は圧縮機
1によって圧縮され、燃焼器2で燃料と混合・燃焼して
燃焼ガスとなる。該燃焼ガスは、タービン3で膨張して
該タービン3を駆動した後、排熱回収ボイラ5へ導か
れ、熱を回収された後、大気へ放出される。
【0020】次に、プラントへの要求発電量が定格発電
量を下回った場合には、前記燃焼器2の燃焼ガスは、要
求発電量と定格発電量との差分に相当する熱量を、ター
ビン3および排熱回収ボイラ5より、配管6および8を
通して、流量調整弁7および9をコントローラ13′に
よって操作し、熱分解設備16へ導かれる。前記燃焼ガ
スは、前記熱分解設備16内の反応器10,14および
11,13で熱交換した後、配管17および18によっ
て再び排熱回収ボイラ5へ導かれ、熱を回収された後、
大気へ放出される。
【0021】前記熱分解設備16内には、反応器10,
11,13,14、と、水素分離器12と、酸素分離器
15が内蔵されており、CaBr2 とHgの混合流体が
流れている。熱分解される水は、配管19内でCaBr
2 とHgに混合した後、反応器10へ導かれ、タービン
3からの730℃以上の燃焼ガスによって表1中のNo.
1の反応〔CaBr2+2H2O→Ca(OH)2+2HB
r〕を起こす。反応後、〔Ca(OH)2+2HBr〕
は、反応器11へ導かれ、排熱回収ボイラ5からの25
0℃以上の燃焼ガスによって表1中のNo.2の反応〔H
g+2HBr→HgBr2+H2〕を起こす。反応後の
〔HgBr2+H2〕は、水素分離器12へ導かれ、配管
20によって水素のみを熱分解設備16より取り出され
る。配管20からの水素は、蓄水素装置45に蓄えられ
る。水素分離器12内の残りの流体は、反応器13へ導
かれ、反応器11からの200℃以上の燃焼ガスによっ
て、表1中のNo.3の反応〔HgBr2+Ca(OH)2
CaBr2+HgO+H2O〕を起こす。反応後、〔Ca
Br2+HgO+H2O〕は、反応器14へ導かれ、反応
器10からの600℃以上の燃焼ガスによって表1中の
No.4の反応〔HgO→1/2O2+Hg〕を起こす。反応
後の〔1/2O2+Hg〕は、酸素分離器15へ導か
れ、配管21によって酸素のみを熱分解設備16より取
り出される。配管21からの水素は、蓄酸素装置44に
蓄えられる。酸素分離器15内の残りの流体は、反応器
11へ導かれ、再び水と混合し、上記の過程を繰り返
す。
【0022】次に、図1中のコントローラ13′の内容
を、図2を用いて説明する。
【0023】図2は、タービン3および排熱回収ボイラ
5から熱分解設備16へ導く燃焼ガスの流量調整手段を
示した図であり、減算器26と,関数発生器27と,バ
イアス器28と,減算器29と,乗算器30と,関数発
生器31と,減算器32と,PIコントローラ33とか
ら構成されている。減算器26では、プラントの定格出
力と要求出力との差分を出力する。関数発生器27で
は、減算器26の出力をもとに、図1のタービン3およ
び排熱回収ボイラ5から抽気する燃焼ガス流量に相当す
る流量調整弁7および9の開度を出力する。減算器29
では、図1中の発電機4の出力とプラントへの要求発電
量との差分を出力する。乗算器30では、減算器29の
出力に860kcal/kW を乗じて、前記発電量の差分
に相当する熱量を出力する。関数発生器31では、乗算
器32の出力をもとに、前記流量調整弁7および9の開
度を出力する。減算器32では、関数発生器31からの
信号と関数発生器27からの開度との偏差を出力する。
PIコントローラ33では、前記減算器32からの偏差
を0とするように、開度調節信号を出力する。バイアス
器28では、PIコントローラ33からの信号をもと
に、流量調整弁7および9の開度を逐次修正する。
【0024】次に本発明の効果について、図3および図
4を用いて説明する。
【0025】図3は、プラントからの燃焼ガス1kg/se
c 当りの水素発生量を示した図である。計算条件は、図
1中のタービン3入口燃焼ガス温度を1000℃とし、
配管6からの抽気燃焼ガス温度を750℃とした。熱分
解設備の変換率を100%とすると、水素0.26kg/s
ecを発生することができる。
【0026】図4は、本発明と水の電気分解法との比較
を示した図である。燃焼ガス1kg/sec によって得られ
る電力量は、通常のガスタービンの発電効率20%程度
を乗じると、水素の発生量は0.2kg/secとなり、本発
明が20%以上多くなる。
【0027】図5は、石炭ガス化複合発電プラントへの
本発明の適用例を示した系統図である。
【0028】図5は、圧縮機1と,燃焼器2と,タービ
ン3と,発電機4と,排熱回収ボイラ5と,前記タービ
ン3の排ガスを抽気する配管6と,該配管6内の排ガス
流量を調整する流量調整弁7と,前記排熱回収ボイラ5
の排ガスを抽気する配管8と,該配管8内の排ガス流量
を調整する流量調整弁9と,前記流量調整弁7および9
の開度を調整するコントローラ13′と,反応器10,
11,13,14および水素分離器12,酸素分離器1
5より成る水の熱分解設備16と,酸素製造プラント3
5と,石炭ガス化プラント36と,該石炭ガス化プラン
ト36のガス化ガスと前記熱分解設備16の生成水素を
混合する混合器37から構成されている。
【0029】プラントの定格運転時には、空気は圧縮機
1によって圧縮され、燃焼器2で石炭ガス化プラント3
6からの高温・高圧ガスと混合・燃焼して燃焼ガスとな
る。該燃焼ガスは、タービン3で膨張して該タービン3
を駆動した後、排熱回収ボイラ5へ導かれ、熱を回収さ
れた後、大気へ放出される。燃料となる石炭は、前記酸
素製造プラント35からの酸素とともに前記石炭ガス化
プラント36に導かれ、高温・高圧ガスとなり、前記燃
焼器2へ導かれる。
【0030】次に、プラントへの要求発電量が定格発電
量を下回った場合には、配管6内の燃焼ガスは、要求発
電量と定格発電量との差分に相当する熱量を、配管6を
通して、流量調整弁7の開度をコントローラ13′によ
って操作し、熱分解設備16へ導かれる。前記燃焼ガス
は、前記熱分解設備16内の反応器10,14および1
1,13で熱交換した後、配管17および18によって
再び排熱回収ボイラ5へ導かれ、熱を回収された後、大
気へ放出される。
【0031】前記熱分解設備16内では、配管6によっ
て導かれた800℃以上の燃焼ガスによって、図1で説
明した反応を起こし、水を水素および酸素に分解する。
該酸素は、熱分解設備16から配管21によって、前記
酸素製造プラント35からの酸素とともに前記石炭ガス
化プラント36に導かれ、高温・高圧ガスとなり、前記
燃焼器2へ導かれる。前記水素は、熱分解設備16から
配管20によって、前記石炭ガス化プラント36からの
主に水素を主成分とするガス化ガスとともに混合器37
に導かれ、高カロリガスとなり、前記燃焼器2へ導かれ
る。以上の操作により、前記酸素製造プラント35の出
力を抑えることができる。更に前記燃焼器2の燃焼温度
を高めることができるため、前記タービンの熱効率を増
加する。図6は、ガスタービン複合発電プラントの排熱
回収ボイラ5内に、熱分解設備16の一部を内蔵した場
合の適用例を示した系統図である。
【0032】図6は、圧縮機1と,燃焼器2と,タービ
ン3と,発電機4と,排熱回収ボイラ5と,前記タービ
ン3の排ガスを抽気する配管6と,該配管6内の排ガス
流量を調整する流量調整弁7と,前記流量調整弁7の開
度を調整するコントローラ13′と,反応器10,11
および水素分離器12と,酸素分離器15と,前記排熱
回収ボイラ5内の蒸発器23と節炭器24との間に設置
した反応器13および14とから構成されている。これ
により、図1の配管8,18および流量調整弁9が不要
となる。
【0033】図7は、ガスタービン複合発電プラントと
蓄熱設備を組み合せた場合の本発明の適用例を示した系
統図である。
【0034】図7は、圧縮機1と,燃焼器2と,タービ
ン3と,発電機4と,排熱回収ボイラ5と,前記タービ
ン3の排ガスを抽気する配管6と,該配管6内の排ガス
流量を調整する流量調整弁7と,前記配管6内の排ガス
の熱量を蓄えるための熱交換器39を内装する蓄熱設備
38と,外気を吸気する送風機41と,止め弁40と,
前記流量調整弁7の開度および止め弁40を調整するコ
ントローラ13′とから構成されている。
【0035】プラントを停止する場合は、タービン3内
の燃焼ガスは、配管6より流量調整弁7の開度をコント
ローラ13′により調整し、蓄熱設備38へ導かれ、該
蓄熱設備38内に内装している熱交換器39を通り、前
記蓄熱設備38内の媒体へ熱を伝えた後、配管17によ
り排熱回収ボイラ5へ導かれる。
【0036】プラントの停止後は、停止時間と前記蓄熱
設備38の蓄熱容量をもとに、コントローラ13′によ
り前記流量調整弁7を閉じ、止め弁40を開き、送風機
41の出力を調整し、外気を前記熱交換器39を通し
て、蓄熱媒体と熱交換を行い、200℃程度に加熱され
た後、配管17によって前記排熱回収ボイラ5へ導き、
該排熱回収ボイラ5内を加熱する。
【0037】図8は、燃料電池発電プラントへの本発明
の適用例を示した系統図である。
【0038】図8は、圧縮機1と,燃焼器2と,タービ
ン3と,発電機4と,排熱回収ボイラ5と,前記タービ
ン3の排ガスを抽気する配管6と,該配管6内の排ガス
流量を調整する流量調整弁7と,前記排熱回収ボイラ5
の排ガスを抽気する配管8と,該配管8内の排ガス流量
を調整する流量調整弁9と,前記流量調整弁7および9
の開度を調整するコントローラ13′と,反応器10,
11,13,14および水素分離器12,酸素分離器1
5より成る水の熱分解設備16と、酸素−水素燃料電池
42から構成されている。
【0039】プラントの定格運転時には、空気は圧縮機
1によって圧縮され、燃焼器2で石炭ガス化プラント3
6からの高温・高圧ガスと混合・燃焼して燃焼ガスとな
る。該燃焼ガスは、タービン3で膨張して該タービン3
を駆動した後、排熱回収ボイラ5へ導かれ、熱を回収さ
れた後、大気へ放出される。
【0040】次に、プラントへの要求発電量が定格発電
量を下回った場合には、配管6内の燃焼ガスは、要求発
電量と定格発電量との差分に相当する熱量を、配管6を
通して、流量調整弁7の開度をコントローラ13′によ
って操作し、熱分解設備16へ導かれる。前記燃焼ガス
は、前記熱分解設備16内の反応器10,14および1
1,13で熱交換した後、配管17および18によって
再び排熱回収ボイラ5へ導かれ、熱を回収された後、大
気へ放出される。
【0041】前記熱分解設備16内では、配管6によっ
て導かれた800℃以上の燃焼ガスによって、図1で説
明した反応を起こし、水を水素および酸素に分解する。
該水素および酸素は、熱分解設備16から配管20およ
び21によって、前記酸素−水素燃料電池42に導か
れ、燃料として使用される。
【0042】図9は、石炭ガス化複合発電プラントへの
本発明の適用例を示した系統図である。
【0043】図9は、圧縮機1と,燃焼器2と,タービ
ン3と,発電機4と,排熱回収ボイラ5と,前記タービ
ン3の排ガスを抽気する配管6と,該配管6内の排ガス
流量を調整する流量調整弁7と,前記排熱回収ボイラ5
の排ガスを抽気する配管8と,該配管8内の排ガス流量
を調整する流量調整弁9と,前記流量調整弁7および9
の開度を調整するコントローラ13′と,反応器10,
11,13,14および水素分離器12,酸素分離器1
5より成る水の熱分解設備16と,酸素製造プラント3
5と,石炭ガス化プラント36と,該酸素製造プラント
35の生成窒素と前記熱分解設備16の生成水素を触媒
によってアンモニアを生成するアンモニア生成器43と
から構成されている。
【0044】プラントの定格運転時には、空気は圧縮機
1によって圧縮され、燃焼器2で石炭ガス化プラント3
6からの高温・高圧ガスと混合・燃焼して燃焼ガスとな
る。該燃焼ガスは、タービン3で膨張して該タービン3
を駆動した後、排熱回収ボイラ5へ導かれ、熱を回収さ
れた後、大気へ放出される。燃料となる石炭は、前記酸
素製造プラント35からの酸素とともに前記石炭ガス化
プラント36に導かれ、高温・高圧ガスとなり、前記燃
焼器2へ導かれる。
【0045】次に、プラントへの要求発電量が定格発電
量を下回った場合には、配管6内の燃焼ガスは、要求発
電量と定格発電量との差分に相当する熱量を、配管6を
通して、流量調整弁7の開度をコントローラ13′によ
って操作し、熱分解設備16へ導かれる。前記燃焼ガス
は、前記熱分解設備16内の反応器10,14および1
1,13で熱交換した後、配管17および18によって
再び排熱回収ボイラ5へ導かれ、熱を回収された後、大
気へ放出される。
【0046】前記熱分解設備16内では、配管6によっ
て導かれた800℃以上の燃焼ガスによって、図1で説
明した反応を起こし、水を水素および酸素に分解する。
該酸素は、熱分解設備16から配管21によって、前記
酸素製造プラント35からの酸素とともに前記石炭ガス
化プラント36に導かれ、高温・高圧ガスとなり、前記
燃焼器2へ導かれる。前記水素は、熱分解設備16から
配管20によって、前記酸素製造プラント35からの窒
素とともにアンモニア生成器43に導かれ、アンモニア
に変換される。
【0047】
【発明の効果】本発明の第1の効果は、タービンおよび
排熱回収ボイラ中の燃焼ガスを、水の熱分解設備へ導く
配管と、前記燃焼ガスの流量を調整する手段により、プ
ラントへの要求発電量と定格発電量との差分に相当する
燃焼ガスの熱量を、水素および酸素に変換することにあ
る。
【0048】本発明の第2の効果は第1の効果に絡み、
プラントへの要求発電量が定格発電量を下回った場合で
も、熱源機器を定格条件で運転することにある。
【0049】本発明の第3の効果は、第2の効果に絡
み、プラントへの要求発電量が0から定格発電量へと増
加した場合でも、プラントを暖機運転する必要なく、発
電量を増加できることにある。
【0050】本発明の第4の効果は、前記熱分解設備か
らの酸素を、石炭ガス化プラントに供給することによ
り、前記石炭ガス化プラントに付加する酸素製造プラン
トの動力を低減できることと、前記熱源機器の熱効率を
増加できることにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、ガスタービン複合発電プラントでの
一実施例を示した系統図である。
【図2】本発明の、ガスタービンおよび排熱回収ボイラ
から抽気する燃焼ガス流量の調整手段を示した図であ
る。
【図3】燃焼ガス抽気時の本発明の効果を示した図であ
る。
【図4】本発明と水の電気分解法との比較を示した図で
ある。
【図5】本発明の、石炭ガス化複合発電プラントでの一
実施例を示した系統図である。
【図6】本発明の、熱分解設備の一部をガスタービン複
合発電プラントの排熱回収ボイラに内蔵した一実施例を
示した系統図である。
【図7】本発明の、ガスタービン複合発電プラントと蓄
熱設備とを組み合わせたプラントでの一実施例を示した
系統図である。
【図8】本発明の、燃料電池発電プラントでの一実施例
を示した系統図である。
【図9】本発明の、石炭ガス化複合発電プラントでの一
実施例を示した系統図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…燃焼器、3…タービン、4…発電機、
5…排熱回収ボイラ、6,8,17,18,19,2
0,21…配管、7,9,34…流量調整弁、10,1
1,13,14…反応器、12…水素分離器、13′…
コントローラ、15…酸素分離器、16…熱分解設備、
22…過熱器、23…蒸発器、24…節炭器、25…脱
硝器、26,29,32…減算器、27,31…関数発
生器、28…バイアス器、30…乗算器、33…PIコ
ントローラ、35…酸素製造プラント、36…石炭ガス
化プラント、37…混合器、38…蓄熱設備、39…熱
交換器、40…止め弁、41…送風機、42…酸素−水
素燃料電池、43…アンモニア生成器、44…蓄酸素装
置、45…蓄水素装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02C 6/18 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱源機器と、該熱源機器の排熱回収装置と
    を有する複合発電プラントにおいて、前記熱源機器が少
    なくとも800℃以上の熱を発生する機器であり、前記
    熱源機器の燃焼ガスの一部あるいは全部によって水を熱
    分解し、水素および酸素を製造するのに適した設備と、
    製造した水素および酸素を蓄積する設備とを設けたこと
    を特徴とする水素製造型複合発電プラント。
  2. 【請求項2】請求項1において、複数個の反応器と水素
    および酸素の分離器とを配管で連結した熱分解設備と、
    前記熱源機器での発生熱を前記熱分解設備へ導く配管
    と、該配管途中の流量調整弁と、該流量調整弁開度を調
    整する手段とを設けたことを特徴とする水素製造型複合
    発電プラント。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記熱分解設備の一部
    を、前記プラントの排熱回収装置に内蔵したことを特徴
    とする水素製造型複合発電プラント。
  4. 【請求項4】請求項1において、水の代わりに有害物質
    を熱分解し、有用物質を抽出する設備を設けたことを特
    徴とする水素製造型複合発電プラント。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記熱源機器内の燃焼
    ガスの持つ熱を蓄える蓄熱設備と、該蓄熱設備内の温熱
    を利用して、前記排熱回収装置を加熱する手段とを設け
    たことを特徴とする水素製造型複合発電プラント。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記プラントは酸素製
    造装置を有する石炭ガス化複合発電プラントであり、前
    記熱分解設備で発生する酸素をガス化炉に供給する配管
    と、前記熱分解設備で発生する水素と前記ガス化炉から
    の発生ガスを混合する混合器とを設けたことを特徴とす
    る水素製造型複合発電プラント。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記熱分解設備で発生
    する水素および酸素を燃料とする燃料電池を設けたこと
    を特徴とする水素製造型複合発電プラント。
  8. 【請求項8】請求項1において、前記プラントは酸素製
    造装置を有する石炭ガス化複合発電プラントであり、前
    記熱分解設備で発生する酸素をガス化炉に供給する配管
    と、前記熱分解設備で発生する水素と前記酸素製造装置
    で発生する窒素を用いて触媒反応によりアンモニアを生
    成する設備とを設けたことを特徴とする水素製造型複合
    発電プラント。
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