JPH07331224A - 感温性材料 - Google Patents

感温性材料

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JPH07331224A
JPH07331224A JP6152697A JP15269794A JPH07331224A JP H07331224 A JPH07331224 A JP H07331224A JP 6152697 A JP6152697 A JP 6152697A JP 15269794 A JP15269794 A JP 15269794A JP H07331224 A JPH07331224 A JP H07331224A
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temperature
parts
monomer
sensitive material
sensitive
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JP6152697A
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English (en)
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Kazuo Okamoto
一夫 岡本
Kazuyuki Tate
和幸 舘
Norio Nikaido
紀雄 二階堂
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装時のみならず,塗膜となった後もその粘
性の制御が可能な,塗料を得ることができる,感温性材
料を提供すること。 【構成】 下限臨界共溶温度を有する温度応答性を有す
る重合体よりなる感温性材料である。この材料の一例と
して,粒子よりなる芯部11と,該芯部11の周囲に形
成した上記温度応答性を有する重合体よりなる外殻部1
2とよりなる感温性粒子がある。外殻部12は,下限臨
界共溶温度を有する温度応答性を呈するモノマーの単独
重合体,共重合体,または該モノマーと他のモノマーと
の共重合体よりなる。上記モノマーは,例えばN置換
(メタ)アクリルアミド誘導体,ビニルメチルエーテル
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,その分散液が塗料等と
して使用される感温性材料に関する。
【0002】
【従来技術】被塗装物に対して,塗料をスプレー等によ
り塗装するに当たっては,これに用いる塗料の粘度が仕
上がり品質に大きく影響する。即ち,塗装時に塗料が被
塗装物の表面よりタレることを抑制するためには,塗料
の粘度がある程度高いことが必要である。また,塗装後
のセッティング過程においては,塗膜表面の平滑性を確
保するために,塗料の粘度がある程度低いことが必要で
ある。
【0003】ところで,従来,溶媒として有機溶媒を用
いた溶剤型塗料が広く使用されている。そして,上記溶
剤型塗料においては,上述のごとき粘度挙動は,蒸発速
度が大きい溶媒と,蒸発が速度が小さい溶媒とを適宜混
合することによって達成できる。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,水性塗料の場
合,溶媒の殆どが蒸発しにくい水よりなる。このため,
上記溶剤型塗料のような溶媒の蒸発による粘度制御は困
難である。また,水の蒸発は温度のみならず,湿度にも
大きく左右される。この点でも,溶媒の蒸発による粘度
制御は容易ではない。
【0005】なお,従来アクリル樹脂等よりなる微粒子
を塗料中に混合させることによって,水性塗料の粘度を
制御しようとする方法が試みられている。これは,上記
粒子の添加によって塗料が擬塑性流動を示し,塗料に加
わる剪断速度によって粘度が変化することを利用する方
法である。しかし,塗膜となって被塗装物の表面で静止
した塗料の剪断速度は変化しない。したがって,上記方
法は塗装時のタレ抑制には有効であるが,塗膜表面の平
滑性の確保には不適切である。
【0006】本発明は,かかる問題点に鑑み,塗装時の
みならず,塗膜となった後もその粘度の制御が可能な,
塗料を得ることができる,感温性材料を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,下限臨界共溶温度を有す
る温度応答性を呈する重合体よりなることを特徴とする
感温性材料である。
【0008】上記下限臨界共溶温度とは,上記重合体が
水和状態から脱水和状態へと転移する時の臨界温度であ
る。上記臨界温度よりも低温では,上記重合体は親水性
で水に溶解する。それに伴い,重合体の分子鎖が拡が
り,重合体全体の体積が増加する。しかし,上記臨界温
度よりも高温では,疎水性で水に不溶となる。それに伴
い,重合体の分子鎖が縮んで,重合体全体の体積が減少
する。なお,この変化は可逆的である。
【0009】上記下限臨界共溶温度を有する温度応答性
を呈する重合体とは,上記温度応答性を呈するモノマー
の単独重合体,該モノマー同士の共重合体,または該モ
ノマーと反応して共重合体を作り,かつ上記温度応答性
を呈さない他のモノマー(補助モノマー)との共重合体
である。
【0010】上記温度応答性を呈するモノマーとして
は,N置換(メタ)アクリルアミド誘導体,ビニルメチ
ルエーテルのうち少なくとも一種を用いることが好まし
い。上記モノマーよりなる重合体は,温度応答性がより
優れている。
【0011】上記N置換(メタ)アクリルアミド誘導体
とは,N置換アクリルアミド誘導体及びN置換メタクリ
ルアミド誘導体である。上記N置換アクリルアミド誘導
体及びN置換メタクリルアミド誘導体としては,N−イ
ソプロピルアクリルアミド,N−イソプロピルメタクリ
ルアミド,N−n−プロピルアクリルアミド,N−n−
プロピルメタクリルアミド,N−エチルアクリルアミ
ド,N−エチルメタクリルアミド,N−シクロプロピル
メタクリルアミド,N−シクロプロピルアクリルアミ
ド,N,N−ジエチルアクリルアミド,N−メチル−N
−エチルアクリルアミド,N−メチル−N−イソプロピ
ルアクリルアミド,N−メチル−N−n−プロピルアク
リルアミド,N−アクリロイルピペリジン等のグループ
より選ばれる一種又は二種以上が好ましい。上記モノマ
ーよりなる重合体は,温度応答性がより優れている。
【0012】上記補助モノマーとしては,メチルメタク
リレート,メチルアクリレート,エチルメタクリレー
ト,エチルアクリレート,n−ブチルメタクリレート,
n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルメタクリ
レート,2−エチルヘキシルアクリレート,スチレン,
2−ヒドロキシエチルメタクリレート,2−ヒドロキシ
エチルアクリレート,メタクリル酸,アクリル酸,イタ
コン酸,アクリルアミド,メタクリルアミド等のグルー
プ等のグループより選ばれる一種又は二種以上が好まし
い。
【0013】上記補助モノマーとの共重合体とすること
により,下限臨界共溶温度を変更できるという利点が得
られる。即ち,疎水性モノマーとの共重合により下限臨
界共溶温度は低温側へ移動でき,親水性モノマーとの共
重合により高温側へ移動できる。
【0014】本発明の感温性材料は,上記温度応答性を
呈する重合体のみで本発明の効果を発揮することができ
る。しかし,一層優れた感温性材料とするためには,以
下のような形態が望ましい。即ち,粒子よりなる芯部
と,該芯部の周囲に形成し,下限臨界共溶温度を有する
温度応答性を呈する重合体よりなる外殻部とよりなる感
温性粒子であることを特徴とする感温性材料がある。
【0015】上記芯部の周囲には,外殻部として上記温
度応答性を呈する重合体が均一に分布している。これに
より,上記重合体の体積変化を均一にすることができ
る。また,上記芯部は上記重合体が高温で水に不溶とな
った際,凝集する中心点としての役割も呈する。上記芯
部と外殻部とが,結合していなくとも上記の効果を得る
ことはできる。しかし,上記芯部及び外殻部とが化学的
結合等により結合しているほうが,より強く上記効果を
発揮する。
【0016】上記芯部は,無機粒子,有機粒子,または
無機と有機との複合粒子より構成することが好ましい。
上記無機粒子としては,シリカ等より構成する。また,
上記有機粒子としては,ポリエステル樹脂等の縮合系樹
脂,アクリル樹脂等の重合系樹脂のうちの少なくとも1
種が望ましい。上記有機粒子を使用するのであれば,塗
料に配合した際の相溶性が良好となる。上記重合系樹脂
の中でも特に,(メタ)アクリル系モノマーの単独重合
体,共重合体,または(メタ)アクリル系モノマーと他
のモノマーとの共重合体は,塗料に配合した際の相溶性
が更に向上するため好ましい。
【0017】上記(メタ)アクリル系モノマーとして
は,特に種類の限定はない。このものとしては,例え
ば,メチルメタクリレート,メチルアクリレート,エチ
ルメタクリレート,エチルアクリレート,n−ブチルメ
タクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘ
キシルメタクリレート,2−エチルヘキシルアクリレー
ト,2−ヒロドキシエチルメタクリレート,2−ヒロド
キシエチルアクリレート,メタクリル酸,アクリル酸の
グループより選ばれる一種又は二種以上が好ましい。ま
た,上記(メタ)アクリル系モノマーと共重合可能な他
のモノマーとしては,スチレン,ビニルトルエン,アク
リロニトリル,酢酸ビニル等が挙げられる。
【0018】また,上記芯部は多官能性モノマーを用い
て架橋することにより得られる共重合体であることが好
ましい。なお,上記多官能性モノマーとは,芯部を三次
元架橋するモノマーであって,分子内に二個以上のラジ
カル重合可能なエチレン性不飽和基を有するモノマーで
ある。これにより,塗料が塗膜の状態になった場合に,
本発明の感温性材料が塗膜中で粒子の状態を保持すると
いう利点が得られる。
【0019】上記多官能性モノマーとしては,エチレン
グリコールジメタクリレート,エチレングリコールジア
クリレート,トリエチレングリコールジメタクリレー
ト,1,4−ブタンジオールジアクリレート,1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート,ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート,ジビニルベンゼン等のグループよ
り選ばれる一種又は二種以上が好ましい。
【0020】また,上記芯部と外殻部との結合は疎水結
合である。しかし,芯部が多官能性モノマーで架橋され
た場合,未反応のビニル基が芯部に存在している可能性
もある。従って,外殻部の合成の時に,上記ビニル基と
外殻部のモノマーが反応し,共有結合を形成することも
ある。
【0021】上記芯部の粒径は50nm〜250nmで
あることが好ましい。50nm未満の場合には,良好な
感温性粒子を合成できないおそれがある。一方,250
nmよりも大きい場合にも,良好な感温性粒子を合成で
きず,また仮に合成できたとしても,感温性粒子の分散
液の安定性が悪く,感温性粒子の凝集や沈降等の不具合
を生じるおそれがある。好ましくは,下限が70nm,
上限が200nmである。また,一層好ましくは,下限
が90nm,上限が150nmである。
【0022】また,上記感温性粒子において,芯部の仕
込み固形分と外殻部の仕込み固形分との比は,芯部10
0重量部に対して,外殻部が10〜500重量部である
ことが好ましい。上記固形分比が10重量部未満の場合
には,感温性粒子の体積変化が小さすぎて,本発明の効
果である粘度の変化が認められないおそれがある。
【0023】一方,上記固形分比が500重量部よりも
大きい場合には,芯部と外殻部が安定に結合した,良好
な感温性粒子を合成できないおそれがある。仮に合成で
きたとしても,感温性粒子の分散液の安定性が悪く,感
温性粒子の凝集,沈降等の不具合を生じるおそれがあ
る。なお,上記固形分比は好ましくは,下限が25重量
部,上限が300重量部である。また,一層好ましく
は,下限が50重量部,上限が200重量部である。
【0024】また,本発明の感温性材料よりなる感温性
粒子の芯部が三次元架橋されている場合には,塗料が塗
膜の状態になった場合も,塗膜中で粒子の状態を保持す
る。この時,上記感温性粒子が塗膜中で均一に分散して
存在しているため,その補強効果により,塗膜の機械的
特性が向上する。
【0025】本発明の感温性材料の製造に当たっては,
バルク重合,溶液重合,乳化重合及び分散重合等により
製造することができる。また,上記感温性粒子を製造す
る場合も同様であるが,特にその中でも乳化重合と分散
重合が望ましい。また,本発明の感温性材料の使用法と
しては,例えば上記感温性粒子単独の分散液を塗料とす
る方法,または,従来の水性塗料に上記粒子を添加混合
する方法が考えられる。
【0026】
【作用及び効果】本発明の感温性材料は,下限臨界共溶
温度を有する温度応答性を呈する重合体により構成され
ている。上記重合体は前述したごとく,下限臨界共溶温
度を境にして,水に対する性質が親水性から疎水性へと
変化するものである。
【0027】このため,上記感温性材料を分散液とした
場合,分散液内における上記重合体は,上記臨界温度以
下の低温で大きく膨潤し,感温性材料全体の体積が増加
する。一方,上記臨界温度以上の高温では,重合体は収
縮し,重合体全体の体積が減少する。また,上記温度に
よる変化は前述したごとく,可逆的である。
【0028】このため,上記感温性材料の分散液の粘度
は温度に依存し,しかも,容易に制御できる。即ち,塗
料もしくは塗装後の被塗装物を適宜加熱,冷却すること
によって塗料の粘度を変化させ,タレ防止に必要な高い
粘度と平滑性の確保に必要な低い粘度を有する塗料を得
ることができる。
【0029】上記のごとく,本発明によれば,塗装時の
みならず,塗膜となった後もその粘度の制御が温度によ
り可能な,塗料を得ることができる,感温性材料を提供
することができる。
【0030】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる感温性材料よりなる感温性粒子
につき,図1を用いて説明する。図1に示すごとく,感
温性粒子1は,(メタ)アクリル系モノマーを含む共重
合体よりなる芯部11と,該芯部の周囲に形成した外殻
部12とよりなる粒子である。そして,該外殻部12
は,後述するごとく,下限臨界共溶温度を有する温度応
答性を呈するモノマーの単独重合体よりなる。
【0031】そして,上記感温性粒子1は下限臨界共溶
温度よりも低温においては,外殻部12が大きく膨潤
し,図1の左方に鎖線で示すごとく体積が増大する。一
方,下限臨界共溶温度よりも高温においては,外殻部1
2が収縮し,図1の右方に鎖線で示すごとく体積が減少
する。なお,上記変化は可逆的である。
【0032】以下に本例の感温性材料の製造方法につい
て説明する。まず,芯部の合成方法について説明する。
攪拌機,還流冷却管,温度計及び窒素ガス導入管を取り
付けた4つ口フラスコに,脱イオン水180部(重量
部,以下同じ),乳化剤のドデシルベンゼンスルホン酸
0.2部及び後述するモノマー混合物5部を入れ,攪拌
しながら60℃に昇温する。
【0033】次に,上記4つ口フラスコに開始剤として
の2%過硫酸アンモニウム水溶液3部を添加し,80℃
まで昇温する。その後,温度を80℃に保持しながら,
残りの上記モノマー混合物95部,ドデシルベンゼンス
ルホン酸0.9部及び脱イオン水50部よりなるモノマ
ー乳化物145.9部と2%過硫酸アンモニウム水溶液
40部を約4時間かけて並列滴下した後,2時間熟成し
た。これにより,芯部分散液を得た。
【0034】なお,上記モノマー混合物100部は,メ
チルメタクリレート46部,スチレン20部,n−ブチ
ルアクリレート12部,2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート21部,エチレングリコールジメタクリレート1部
よりなる。
【0035】次に,外殻部の合成について説明する。芯
部合成時と同様の4つ口フラスコに,上記芯部分散液8
8部と,脱イオン水392部とを入れ,攪拌しながら7
0℃まで昇温する。その後,モノマーとしてのN−イソ
プロピルアクリルアミド24部と脱イオン水456部か
らなるモノマー水溶液480部と,0.2%過硫酸アン
モニウム水溶液60部を,約2時間かけて並列滴下し,
4時間熟成する。これにより,感温性粒子の分散液が得
られる。
【0036】実施例2 本例は,感温性粒子の粒子径及び分散液の粘度と温度と
の間の関係について説明するものである。なお,本例に
かかる試料1〜5及び比較例は,実施例1に示した製造
方法に基づいて製造されている。また,上記粒子径及び
粘度の測定は温度10℃,20℃,30℃の場合につい
て行う。
【0037】上記粒子径の測定に当たっては,上記分散
液の固形分濃度を0.1%に調整し,日本電子製動的光
散乱光度計ELS−800を用いた,動的光散乱法によ
り測定する。また,芯部の粒子径も同様に測定する。
【0038】上記粘度は,上記分散液の固形分濃度を1
3%もしくは15%まで限外濾過器により濃縮した後,
HAAKE社製の2重円筒型回転粘度計ROTOVIS
CORV−100を用いて測定した粘度を,下記の式で
定義する相対粘度に変換して評価する。 (相対粘度)=(剪断速度が13.5s-1での粘度)/
(水の粘度) なお,上記水の粘度としては,10℃では1.3069
mPa・s,20℃では1.0020mPa・s,30
℃では0.7973mPa・sの値を用いる。
【0039】次に,各試料及び比較例について説明す
る。試料1は実施例1と同一のものである。試料2は外
殻部のモノマーの分量が試料1とは異なり,N−イソプ
ロピルアクリルアミド12部と脱イオン水228部から
なるモノマー水溶液240部を用いる。
【0040】試料3は外殻部のモノマーの種類と分量が
試料1とは異なり,N−イソプロピルアクリルアミド1
4.5部,2−ヒドロキシエチルアクリレート1.5
部,脱イオン水224部からなるモノマー水溶液240
部を用いる。試料4も外殻部のモノマーの種類と分量が
試料1とは異なり,N−イソプロピルアクリルアミド1
6.5部,メチルメタクリレート0.5部,脱イオン水
313部からなるモノマー水溶液330部を用いる。
【0041】試料5は,以下のように,試料1とは異な
る成分から形成されている。まず,芯部を構成するモノ
マー混合物は,スチレン25部,エチルメタクリレート
40部,2−ヒロドキシエチルメタクリレート20部,
2−エチルヘキシルアクリレート13部,1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート2部からなる。また,外殻部
のモノマーとしてはN,N−ジエチルアクリルアミド1
2部と脱イオン水228部からなるモノマー水溶液24
0部を用いる。
【0042】比較例は実施例1に準じて以下の通り製造
する。攪拌機,還流冷却管,温度計及び窒素ガス導入管
を取り付けた4つ口フラスコに,脱イオン水237部,
乳化剤のドデシルベンゼンスルホン酸5部を入れ,80
℃まで昇温する。
【0043】その後,温度を80℃に保持しながら,後
述するモノマー混合物を100部,2%過硫酸アンモニ
ウム水溶液50部を約3時間かけて並列滴下した後,2
時間熟成した。また,上記モノマー混合物100部は,
スチレン35部,n−ブチルアクリレート28.9部,
アクリルアミド1.1部,エチレングリコールジメタク
リレート35部よりなる。
【0044】上記測定結果を表1及び表2を用いて説明
する。まず,各試料及び比較例の粒子径と温度の関係つ
いて表1に示す。本例にかかる試料1〜試料5より,本
例の感温性粒子は芯部の大きさは温度が変化しても変わ
らないが,全体の粒子径は温度の上昇とともに小さくな
ることがわかる。即ち,外殻部が収縮していることがわ
かる。一方,比較例の粒子径は,温度変化に対してまっ
たく変化しないことがわかる。
【0045】次に,各試料及び比較例の分散液の相対粘
度と温度の関係ついて表2に示す。本例にかかる試料1
〜5より,本例の感温性粒子を含む分散液は温度の上昇
と共に相対粘度が低下していることがわかる。一方,比
較例の相対粘度はまったく変化しないことがわかる。
【0046】更に,以上の実施例から,次のことがわか
る。即ち,外殻部を構成するモノマーの重合体等は前述
したごとく,下限臨界共溶温度を境にして,水に対する
性質が親水性から疎水性へと変化する。このため,分散
液内における上記外殻部は低温で大きく膨潤し,感温性
粒子全体の体積が増加する。一方,高温で外殻部は収縮
し,粒子全体の体積が減少する。よって,上記感温性粒
子の分散液の粘度は温度とともに変化する。
【0047】このため塗料もしくは塗装後の被塗装物を
適宜加熱,冷却することによって塗料の粘度を変化さ
せ,タレ防止に必要な高い粘度と平滑性の確保に必要な
低い粘度を有する塗料を得ることができる。よって,塗
装時のみならず,塗膜となった後もその粘度が制御可能
な塗料を構成することができる感温性粒子を提供するこ
とができる。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における感温性材料よりなる感温性粒
子の説明図。
【符号の説明】
1...感温性粒子, 11...芯部, 12...外殻部,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 7/12 PSM

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下限臨界共溶温度を有する温度応答性を
    呈する重合体よりなることを特徴とする感温性材料。
  2. 【請求項2】 粒子よりなる芯部と,該芯部の周囲に形
    成し,下限臨界共溶温度を有する温度応答性を呈する重
    合体よりなる外殻部とよりなる感温性粒子であることを
    特徴とする感温性材料。
  3. 【請求項3】 請求項2において,上記重合体を構成す
    るモノマーは,N置換(メタ)アクリルアミド誘導体,
    ビニルメチルエーテルのうちの少なくとも1種よりなる
    ものであることを特徴とする感温性材料。
  4. 【請求項4】 請求項2において,上記芯部を構成する
    粒子は,縮合系樹脂,重合系樹脂のうちの少なくとも1
    種よりなるものであることを特徴とする感温性材料。
JP6152697A 1994-06-10 1994-06-10 感温性材料 Pending JPH07331224A (ja)

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