JPH07330083A - 多機能付きねじ蓋取り器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ねじ蓋取りの他に、スプレー缶の孔開け、液
体収納缶の孔開け、栓抜き等が出来るようにした、多機
能付きねじ蓋取り器を提供すること。 【構成】 上顎を有する第１のアームと、下顎を有する
第２のアームとが枢支軸を介してプライヤー状に形成さ
れ、上顎と下顎には内縁に歯が形成された小径湾曲部と
その外側に凹陥状に設けられ且つ内縁に歯が形成された
大径湾曲部とがそれぞれ対設され、この大径湾曲部と小
径湾曲部とで大小のねじ蓋掴み部が形成される。枢支軸
は第２のアームに設けられた非円形の保持孔に挿通する
と共に、第１のアームに設けられた位置規制孔の両端円
形孔に移動可能に形成される。更に、上顎又は下顎の先
端内側にスプレー缶孔開け用パンチを設け、且つ外側に
栓抜き部及び缶孔開け部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ビンや缶のねじ蓋を取
るばかりでなく、使用済みのスプレー缶に孔を開け、液
体収納缶に流出用の孔及び空気孔を開け、或は王冠の栓
抜きが出来るようにした多機能付きねじ蓋取り器に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、食品、飲料、調味料等を収納し
たビンや缶のねじ蓋がきつくて容易に取れないことがあ
る。このような場合に、ねじ蓋を簡単に外せるようにし
たねじ蓋取り器が従来存在し、例えば図５に示すように
ねじ蓋ａに被せて回すようにしたゴムやプラスチック製
の蓋取り器ｂや、図示は省略したが蓋のサイズに合わせ
てリングの大きさを変え、滑らないように密着させて回
転するようにしたねじ蓋取り器等がある。又、使用済み
のスプレー缶を捨てる際には、缶内に内容物が残存して
いるとゴミ処理場で爆発等の危険があるため、図６に示
すようにスプレー缶ｃを挟み付けて先の尖った突起で内
容物排出用の小孔を開けるようにしたスプレー缶孔開け
器ｄがある。更に、王冠を外すための栓抜きや、油等の
液体収納缶に流出用の孔及び空気孔を開けるための缶開
け器は、前記ねじ蓋取り器やスプレー缶孔開け器等とは
それぞれ別体に形成されているのが通常である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のね
じ蓋取り器によると、単にねじ蓋を外す機能しか有して
いないので、スプレー缶孔開け器や栓抜きや缶開け器等
はそれぞれ別個に用意しなければならず、使用上不便で
あると共に保管時にスペースを多くとって不都合であっ
た。本発明は、このような従来の問題点を解消するため
になされ、１つのねじ蓋取り器でねじ蓋取りのみなら
ず、スプレー缶の孔開け、王冠の栓抜き、液体収納缶の
孔開け作業を全て可能とした多機能付きねじ蓋取り器を
提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題を技術的に解決
するための手段として、本発明は、上顎を有する第１の
アームと、下顎を有する第２のアームとが枢支軸を介し
てプライヤー状に形成され、前記上顎と下顎には、内縁
に歯が形成された小径湾曲部とその外側に凹陥状に設け
られ且つ内縁に歯が形成された大径湾曲部とがそれぞれ
対設され、この大径湾曲部と小径湾曲部とで大小のねじ
蓋掴み部がそれぞれ形成され、前記枢支軸は第２のアー
ムに設けられた非円形の保持孔に挿通すると共に、第１
のアームに設けられた位置規制孔の両端円形孔に移動可
能に形成され、更に前記上顎又は下顎の先端部内側にス
プレー缶孔開け用パンチを設け、且つ外側に栓抜き部及
び缶孔開け部を設けた多機能付きねじ蓋取り器を要旨と
するものである。

【０００５】

【作 用】本来の機能としてのねじ蓋取りは、ねじ蓋掴
み部でねじ蓋の外周面を挟み付け、滑らないように回転
することにより簡単に外すことが出来、しかもねじ蓋掴
み部は大小２つの径を有し且つ枢支軸の移動が可能なの
で小径のねじ蓋から大径のねじ蓋までそのサイズに合わ
せて適宜選択使用することが出来る。又、ねじ蓋取り以
外の機能としては、スプレー缶孔開け用パンチにより使
用済みのスプレー缶に内容物排出用の小孔を開けること
が出来、更に栓抜き部にて王冠を取ることが出来、缶孔
開け部にて流出用の孔及び空気孔を開けることが出来
る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳説する。図１において、１は第１のアームであり、上
顎１１を有しこの上顎には小径湾曲部１２と、外側に凹
陥状の大径湾曲部１３とが設けられ、小径湾曲部１２の
内縁には鋸歯状の歯１２ａが形成され、大径湾曲部１３
の内縁には不連続の歯１３ａが形成されている。

【０００７】前記第１のアーム１は、後部に柄部１４を
有しその柄部にはビニール等の被覆材１４ａが取り付け
られ、ほぼ中間部には枢支軸用の位置規制孔１５が設け
られており、この位置規制孔は図２に示すように左右の
円形孔１５ａ、１５ｂを平行の切欠孔１５ｃによって連
結した形態になっている。又、第１のアーム１の先端部
の外側には栓抜き部１６が設けられている。

【０００８】２は第２のアームであり、下顎２１を有し
この下顎には前記第１のアーム１と同様に小径湾曲部２
２と、外側に凹陥状の大径湾曲部２３とが設けられ、小
径湾曲部２２の内縁には鋸歯状の歯２２ａが形成され、
大径湾曲部２３の内縁には不連続の歯２３ａが形成され
ている。

【０００９】前記第２のアーム２は、後部に柄部２４を
有しその柄部にはビニール等の被覆材２４ａが取り付け
られ、ほぼ中間部には枢支軸用の非円形の保持孔２５が
設けられ、この保持孔２５は図３に示すように円形孔を
２つの平行弦で切ったようなほぼ太鼓型に形成されてい
る。更に、第２のアーム２の先端部の内側にはスプレー
缶孔開け用パンチ２６が設けられると共に、外側には缶
孔開け部２７が設けられている。

【００１０】３は枢支軸であり、図４(イ) に示すように
丸型の頭部３１とそれに続く胴部３２とねじ部３３とを
有し、胴部３２は図４(ロ) に示すように前記非円形の保
持孔２５に嵌合して挿通可能な形状即ち、円柱を軸線方
向に沿う２つの平行面３２ａで切除したようなほぼ断面
が太鼓型に形成されている。４は枢支軸３のねじ部３３
に螺着するナットである。

【００１１】この枢支軸３とナット４とで前記第１のア
ーム１と第２のアーム２とをプライヤー状に枢支し、本
発明に係るねじ蓋取り器５を構成することが出来る。こ
の構成に際して、図１に示すように第１のアーム１の左
側の円形孔１５ａと第２のアーム２の非円形の保持孔２
５の中心を合わせると共に、非円形の保持孔２５に枢支
軸３を嵌め込んでねじ部３３を円形孔１５ａから突出さ
せ、そのねじ部３３に前記ナット４を螺合締着する。

【００１２】この場合、第１のアーム１の小径湾曲部１
２と第２のアーム２の小径湾曲部２２とで小径のねじ掴
み部Ｓが形成され、これより少し下がった位置に大径湾
曲部１３と小径湾曲部２３とで大径のねじ蓋掴み部Ｌが
形成される。

【００１３】このようにして形成されたねじ蓋取り器５
は、前記小径のねじ掴み部Ｓで小径のねじ蓋Ｃを挟み付
けて回せば容易に外すことが出来、同様に大径のねじ掴
み部Ｌで大径のねじ蓋（図略）を外すことが出来る。そ
の時、小径のねじ掴み部Ｓには歯１２ａ、２２ａが有
り、大径のねじ掴み部Ｌにも歯１３ａ、２３ａが有るこ
とからねじ蓋回しの滑り止めとなる。

【００１４】小径のねじ掴み部Ｓ又は大径のねじ掴み部
Ｌでは掴み難いようなサイズのねじ蓋の場合には、前記
上顎１１と下顎２１との間隔を広げて掴み易くすること
が出来る。即ち、第２のアーム２をほぼ９０度回して枢
支軸３の胴部３２を横にし、そのまま横移動させると平
行面３２ａが平行の切欠孔１５ｃをすり抜けて左側の円
形孔１５ａから右側の円形孔１５ｂに移動し、移動後に
第２のアーム２をほぼ９０度回して枢支軸３の胴部３２
を縦にすれば右側の円形孔１５ｂに位置決めすることが
出来る。つまり、枢支軸３の位置を右側の円形孔１５ｂ
に移動すれば良い。これにより、小径のねじ蓋から大径
のねじ蓋まで自在に対応することが可能となる。尚、こ
の前記動作を逆に行えば枢支軸３の位置を再び左側の円
形孔１５ａに戻すことが出来る。

【００１５】大小のねじ蓋取り以外の機能としては、図
示は省略したがねじ蓋取り器５の先端部で使用済みのス
プレー缶を挟み付け、前記スプレー缶孔開け用パンチ２
６で内容物排出用の小孔を開ける機能を有し、且つ外側
の缶孔開け部２７にて液体収納缶に流出用の孔及び空気
孔を開ける機能も有する。更に、第１のアーム１の先端
部外側に設けた栓抜き部１６で王冠を外す機能をも有す
る。これらの機能は必要に応じて適宜選択することが可
能である。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
１つのねじ蓋取り器で大小のねじ蓋取りから使用済みス
プレー缶の内容物排出用の小孔を開けること、液体収納
缶の流出用の孔及び空気孔を開けること、更に王冠の栓
抜き等の多機能を発揮することが出来、使い勝手が非常
に良好であると共に保管時にスペースを多く取らないか
ら好都合である等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例を示すもので、(イ) はねじ蓋
取り器の正面図、(ロ) はその側面図である。

【図２】 図１(ロ) におけるＡ−Ａ線断面図である。

【図３】 同、Ｂ−Ｂ線断面図である。

【図４】 枢支軸を示すもので、(イ) は正面図、(ロ) は
その側面図である。

【図５】 従来のねじ蓋取り器の一例を示す説明図であ
る。

【図６】 従来のスプレー缶孔開け器の一例を示す説明
図である。

【符号の説明】

１…第１のアーム １１…上顎 １２…小径湾曲部 １２ａ…歯 １
３…大径湾曲部 １３ａ…歯 １４…柄部 １４ａ…被覆材 １５
…位置規制孔 １５ａ、１５ｂ…円形孔 １５ｃ…切欠孔 １６…
栓抜き部 ２…第２のアーム ２１…下顎 ２２…小径湾曲部 ２２ａ…歯 ２
３…大径湾曲部 ２３ａ…歯 ２４…柄部 ２４ａ…被覆材 ２５
…保持孔 ２６…スプレー缶孔開け用パンチ ２７…缶孔開け部 ３…枢支軸 ３１…頭部 ３２…胴部 ３２ａ…平行面 ３３
…ねじ部 ４…ナット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上顎を有する第１のアームと、下顎を有
   する第２のアームとが枢支軸を介してプライヤー状に形
   成され、前記上顎と下顎には、内縁に歯が形成された小
   径湾曲部とその外側に凹陥状に設けられ且つ内縁に歯が
   形成された大径湾曲部とがそれぞれ対設され、この大径
   湾曲部と小径湾曲部とで大小のねじ蓋掴み部がそれぞれ
   形成され、前記枢支軸は第２のアームに設けられた非円
   形の保持孔に挿通すると共に、第１のアームに設けられ
   た位置規制孔の両端円形孔に移動可能に形成され、更に
   前記上顎又は下顎の先端部内側にスプレー缶孔開け用パ
   ンチを設け、且つ外側に栓抜き部及び缶孔開け部を設け
   たことを特徴とする多機能付きねじ蓋取り器。