JPH0732959B2 - サブマージドアークフラックス及びその製造方法 - Google Patents

サブマージドアークフラックス及びその製造方法

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JPH0732959B2
JPH0732959B2 JP4214451A JP21445192A JPH0732959B2 JP H0732959 B2 JPH0732959 B2 JP H0732959B2 JP 4214451 A JP4214451 A JP 4214451A JP 21445192 A JP21445192 A JP 21445192A JP H0732959 B2 JPH0732959 B2 JP H0732959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアーク溶接用フラックス
に関する。さらに詳しくは通常の合金構成成分と共に又
はそれらなしにフラックス成分を含む凝集(agglo
merated)又は溶融した粒子から成るタイプの、
サブマージドアーク電気溶接に好適な粒状フラックスに
関する。本発明は特にサブマージドアーク電気溶接に用
いられる凝集フラックスとしての使用に特に適し以下そ
れについて特に詳しく述べるが、本発明のより広い応用
範囲を持ち、合金用及びそれに含まれる他の材料と共に
又は別個に、フラックス構成成分の溶融粒子として使用
されうる。さらに本発明は有芯溶接棒の詰物成分とし
て、又はSMAW手動溶接棒のコーティング成分として
有利に使用されうる。本発明は有芯溶接棒のジャケット
及び/又は接合線中に、又はSMAW手動溶接棒の芯ワ
イヤーに直接使用されうる。さらに本発明はHY−8
0、HY−100及びHY−130といった高強度低合
金鋼の溶接に使用しうるものであり、以下では特にそう
した高強度低合金鋼の溶接に用いるタイプのフラックス
について述べるが、本発明はいかなるタイプのフラック
スにも限定されるものではない。しかし本発明はデポジ
ットした溶接金属100g当たり5.0ml(これ以降
ml/100g)以下まで、好ましくは3.0g/10
0g以下にまで拡散性水素を減少させるという共通の技
術に関する。
【0002】最小降伏強度102,000psi(約7
170kg/cm)以上の降伏強度を有する金属の拡
散性水素は3.0ml/100g以下、好ましくは2.
0ml/100g以下でなければならないとされてい
る。拡散性水素をそのようなレベルに減少させること
は、80,000lbs/in(約5620kg/c
)以上の降伏強度を有する高強度低合金鋼を溶接す
る場合には非常に大切な因子となる。
【0003】高強度低合金鋼はその強靱さ、特に低温時
の強靱さに特徴があり、極低温で使用される容器、巨大
な移送手段、とりわけ鉄道車輛、船舶及び潜水艦の表甲
材に広く用いられている。こうした容器は構造に組立て
られ溶接された高強度低合金鋼の板から成っている。こ
のような溶接は、水素によって誘発されるクラッキング
を防止するために、拡散性水素レベルが低くなければな
らないことが広く知られている。
【0004】本発明は高強度低合金鋼及び軟鋼のサブマ
ージドアーク溶接に用いられる通常の凝集フラックス又
は溶融フラックスの改良に関する。本発明は軟鋼の溶
接、特に沖合掘穿プラットホームの支持構造体に使われ
る軟鋼の厚板の溶接のような、拡散性水素の減少が望ま
れるところに於ける、いかなるサブマージドアーク溶接
工程にも使用できる。
【0005】
【従来の技術】高強度鋼のサブマージドアーク溶接で
は、高いデポジット速度及び溶接の高品質は、標準米国
溶接協会のAWS A4.3(1986)で指定される
水素試験で測定される拡散性水素が、低い傾向となる特
定のフラックスを使用することが必要である。過去に於
いてはこうしたフラックスは通常その溶接ビード中の拡
散性水素レベルが5.0から10.0ml/100gで
あった。この拡散性水素レベルを5.0ml/100g
以下に減じるようなフラックス処方が試みられてきた
が、しかしそのようなフラックスをサブマージドアーク
溶接に使用した場合でも、拡散性水素は3.0ml/1
00g以上であった。拡散性水素のこのレベルは適切な
工程管理の元で80,000psi降伏強度の鋼材の溶
接にも耐えるが、やはり溶接部又は熱感受性領域(HA
Z)の水素誘発型クラッキングを防止するために、実質
的により低い拡散性水素濃度の要求が現われている。
【0006】さらに高強度鋼については使用者は溶接ビ
ード中の拡散性水素が2.0ml/100g以下である
ことを要求している。溶接を行う周囲の条件や空気中の
温度を考慮すると、サブマージドアーク溶接においてこ
うしたレベルを得ることは極めて困難である。そのため
拡散性水素を減じて、特にHY−100やHY−130
といった高強度鋼の溶接時に3.0ml/100g以
下、好ましくは2.0ml/100g以下にするサブマ
ージドアーク溶接フラックスが要求されている。サブマ
ージドアーク溶接時に見られる様々な溶接環境では、従
来のフラックスはこの目的を経済的にも反復的にも達成
していなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は合金用及び他の
様々な成分を含むか又は含まない複合フラックス成分の
粒子からなるサブマージドアーク溶接に適した粒状フラ
ックスに関し、このフラックスは拡散性水素を減少させ
る性質を有する。この新規サブマージドアークフラック
スは拡散性水素の値を3.0ml/100g以下に減少
させることができる。
【0008】本発明は、合金成分を有するか又は有しな
い複合フラックス成分の粒子と溶接金属中の拡散性水素
の還元剤としてのハロゲン化ポリマー特に好ましくはフ
ッ素化ポリマーを有することを特徴とする、サブマージ
ドアーク電気溶接に適した粒状フラックスを供給する。
実用上該ポリマーはポリテトラフルオロエチレンからな
るものが好ましくこれがフラックス粒子と混合される。
本発明の好ましい態様では、フラックス粒子及びポリテ
トラフルオロエチレン粒子の混合物を、ポリテトラフル
オロエチレンの融点以上且つ蒸発温度以下の温度に加熱
することによって該ポリマーを該フラックス粒子の表面
上に被覆させる。
【0009】フッ素化ポリマーをフラックス粒子に結合
させるこの好ましい方法(焼結と称する)では、該フッ
素化ポリマーは融解されて、該フラックス粒子表面上を
被覆する。これにより、フラックスが再使用される時に
も該フッ素化ポリマーはフラックス粒子に残る。該ポリ
マーがフラックス粒子上に焼結しない場合、該ポリマー
粉末は該フラックス粒子から、とりわけ使用中に、分離
してしまうかもしれないが、しかし該ポリマーの水素減
少の利点は依然として得られる。
【0010】本発明の好ましい態様ではフラックス成分
をケイ酸ナトリウム及び/又はケイ酸カリウムのような
標準的なバインダーと混合する。該混合物を、ケイ酸塩
が固化し種々のフラックス成分を比較的大きな塊りに結
合するまで加熱する。次にこの塊りを所望のサイズに粉
砕し、不溶性ケイ酸塩の結合した塊状フラックス粒子を
製造する。本発明では該粒子を混合して、又は該粒子を
混合した後加熱して、該フラックス粒子の表面上にフッ
素化ポリマーを被覆結合させる。
【0011】溶融タイプのフラックスを製造するには、
フラックス成分を細かく粉砕し、混合して、それら成分
の融点より高い温度まで加熱した後に、冷却固化する。
そして固化した固まりを所望の粒子サイズに粉砕する。
該粒状粒子をポリマーと混合して、本発明のサブマージ
ドアーク粒状フラックスを製造する。好ましくは該ポリ
マーを該フラックス粒子の表面上に被覆して、分離を避
ける。
【0012】本発明の別の態様ではさらに、フッ素化ポ
リマーをフラックスに対して0.10−5.0重量%結
合させる。好ましい範囲は0.5−3.5重量%であ
る。ポリマーの割合を増加させると拡散性水素の量は減
少していく。約1.0ml/100gに達するとそれ以
上水素の減少は測定できなくなる。本発明の好ましい態
様では該ポリマーが結合したフラックス粒子は、拡散性
水素をより低くする必要のある軟鋼の溶接及びHY−8
0からHY−130等の高強度低合金鋼の溶接に用いら
れる標準的なフラックス成分を含有している。該フラッ
クスは好ましい態様では、25.0−37.0重量%の
酸化マグネシウム、10.0−20.0重量%の酸化ア
ルミニウム、及び20.0−32.0重量%のフっ素化
カルシウムを含有する。
【0013】こうした基本成分の他に通常酸化ナトリウ
ム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化ケイ素及び酸
化マグネシウムを用いて、サブマージドアーク溶接用の
所望するフラックス系を製造する。無論適当な脱酸素剤
及び合金成分が該フラックス成分粒子に含まれうる。該
成分粒子はサブマージドアーク溶接用の凝集フラックス
及び溶融フラックスの両方に用いられる種々の材料から
成ってもよい。本発明は該フラックス粒子の形成に関す
るものではなく、高強度低合金鋼の溶接時の拡散性水素
を3ml/100g以下に減じる目的で、該粒子をフッ
素化ポリマーのようなハロゲン化ポリマーに結合させて
使用することに関するものである。さらにはこうした水
素の低いレベルは溶接操作を行う周囲の空気中の実質的
な水分量により得られる。
【0014】さらに本発明は複合フラックス成分のフラ
ックス粒子を形成させる工程、及びフッ素化ポリマー粒
子を該フラックス粒子と混合する工程を含むことを特徴
とする、サブマージドアーク電気溶接に好適な粒状フラ
ックスの製造方法を提供する。本発明はさらに、フラッ
クス粒子及びポリマー粉末粒子を、ポリマーの融点より
高く且つ蒸発温度より低い温度に於いて、該フラックス
粒子表面上に該ポリマーを被覆せしむるに十分な時間を
かけて加熱する工程を有する。該フッ素化ポリマーは粒
状サブマージドアークフラックスの繰り返し使用時に於
いてさえ、フラックス粒子に残るため、この方法は本発
明の広い範囲に対し実質的改良をもたらす。
【0015】さらに本発明ではフラックス粒子は凝集化
工程によって形成される。ここに於いて粉末状態のフラ
ックス成分は標準的なバインダーと混合加熱され凝集材
料とされる。そして該材料は微粉状に砕いて凝集材料か
らフラックス粒子へと変換する。本発明の実施に於いて
は該ポリマー粒子のサイズは0.10−30ミクロン、
すなわち30ミクロン以下である。該フラックス粒子は
ふるいにかけられ所望のサイズにされる。乾燥混合物中
3%の該ポリマーで加熱により十分ベースフラックスと
融合する。
【0016】溶接ビード又は溶接部分中の拡散性水素の
量を減少させ、凝集フラックス又は溶融サブマージドア
ークフラックスと共に使用されるサブマージドアーク電
気溶接用に好適な粒状フラックスを提供することが本発
明の第一の目的である。さらに本発明は、経済的であ
り、軟鋼及び高強度低合金鋼に見られる水素誘発型のク
ラッキングを減少せしむるよう拡散性水素を減少させる
フラックスを得る、先に定義した粒状サブマージドアー
クフラックスの形成方法の提供を目的とする。さらに本
発明は高強度鋼に高い衝撃強度及び低いクラッキング傾
向をもたらすサブマージドアークフラックス及びその製
造方法を提供することを目的とする。本発明はサブマー
ジドアーク溶接用の凝集フラックス又は溶融フラックス
のいづれにも使用され得る。溶接金属中の拡散性水素を
減少させる粒状サブマージドアークフラックス、及びそ
の製造方法の提供が本発明の主要な目的である。さらに
本発明は、水素クラッキングが起こり易く、拡散性水素
を極めて低いレベルまで減少させることで該クラッキン
グを除去しなければならないHY−80、HY−100
及びHY−130のような高強度鋼の溶接材として使用
される、先に定義したようなフラックスを提供すること
を目的とする。
【0017】
【好ましい態様】鉄鋼組立業界の現代の動向は高強度鋼
を用いて鋼板厚を減少させることである。高強度鋼は強
いもの程、水素脆弱となる傾向があるので溶接材料中の
拡散性水素の極めて低いレベルが必要とされる。溶接工
程及び溶接する鋼材にかかわらず該分野では低い水素レ
ベルが非常に重大なものとされるようになっている。い
かなる既知の鋼板でも水素に誘発されるクラッキングを
生ずる傾向は、拡散性水素レベルの上昇と共に増大す
る。特定の拡散性水素レベルに於いては、鋼材の強度が
増すにつれて水素脆弱傾向が増すことがある。従って拡
散性水素の減少がサブマージドアーク溶接に必要であ
り、鋼材の強度の増加につれて増々避けられないものと
なっている。
【0018】これは鋼材の厚み及び構造デザイン、周囲
の条件、プレヒート温度等の溶接パラメータ、及び後溶
接加工をクラッキング傾向減少のために用いるときにも
いえる。凝集又は溶融のサブマージドアークフラックス
のいづれにポリテトラフルオロエチレンのようなハロゲ
ン化、すなわちフっ素化ポリマーを用いても溶接金属中
の拡散性水素を減少させることがわかった。該ポリマー
はフラックス中で、よりよい保存、輸送、使用及びフラ
ックスの繰り返しの使用のために、粒状フラックスと混
合されるか又は、フラックス中の個々の粒子又は顆粒と
好ましくは溶融又は焼結され得る。該フっ素化ポリマー
はたとえば次に示す組成を持つ基本的な中性フラックス
に加えられる。
【表1】
【0019】このベースフラックスは標準的な凝集フラ
ックス技術に従って適当なバインダーと共に形成され
た、標準的なサブマージドアーク塊状フラックスであ
る。本発明は種々のフラックス、すなわち塩基性、酸性
及び中性のものに用いることができる。一般的に塩基性
のものが、高強度低合金鋼板のサブマージドアーク溶接
に使われる。このフラックスを使用すると拡散性水素は
普通3−5ml/100gの間になる。これはフラック
ス中の水分量及び溶接操作の行われる周囲の乾燥空気中
の水分量に根本的に依存している。先に示したベースフ
ラックスの組成に於いては、酸化マグネシウム、酸化ア
ルミニウム、及びフッ素化カルシウムが主要な構成成分
である。他の材料も好ましい態様で使用される。本発明
は溶接部中の拡散性水素量を減じるためにフッ素化ポリ
マーをフラックス粒子に付加するという技術思想に関す
るものであるから該主要構成成分及び他の構成成分は様
々に変えることが可能である。
【0020】本発明のフラックスの1例を次に示す。
【表2】 この例のフッ素化ポリマーの割合を様々に変更して次の
表1の結果を得た。
【表3】 上記ベースフラックスの使用により拡散性水素レベルは
劇的に減少し、少なくとも約5.0ml/100g以下
になった。標準的な実施法に従ってフラックス粒子を形
成した後で0.5−2.0%のポリマー粒子を該フラッ
クス粒子と混合した。該拡散性水素はわずか2.0ml
/100gという限定された特性値にさらに減少した。
該ポリマー粒子によって拡散性水素が減少せしめられる
ことが表1からわかる。これを確認するために行った追
加試験の結果を表IIに示す。
【表4】
【0021】上記のベースフラックスに、他の条件を変
更をせずにサイズ幅が概略0.10−30ミクロンの該
ポリマー粒子1.5%を含有させることにより、拡散性
水素は1.26ml/100gにまで減少した。この試
験結果は表Iの結果、すなわちフッ素化ポリマーの付加
により溶接金属中の拡散性水素が減少するということを
確認するものである。表IIは、高強度低合金鋼用に用
いられるタイプの本発明によるベースフラックスと競合
する、市販の標準的な塊状フラックスの試験結果も示し
ている。この市販品フラックスを用いた場合、溶接金属
中の拡散性水素は5.0ml/100gであった。この
レベルは非験フラックスがポリマーを含まない時の水素
量とほぼ同じである。
【0022】数回に亘る試験により、本発明による利点
及び改良点が確認された。先に示した実施例では、標準
的なフラックス粒子と混合されたポリテトラフルオロエ
チレン粒子が輸送中、取扱い中、溶接中及び再使用中に
分離してしまう傾向が見られた。そこでポリマー粉末を
フラックスに導入し、ポリマー粒子及びフラックス粒子
の該混合物を融点より高く蒸発温度より低い温度にまで
加熱した。この工程はバッチ操作又は連続操作のいずれ
かで行った。この加熱工程によりフラックス粒子上に該
ポリマーが被覆され、以降の輸送、取扱い、溶接、及び
再使用によっても、粒状フラックス粒子の表面からのポ
リマーの分離は起こらなくなった。
【0023】フラックス粒子上にポリマーを被覆する
「焼結」と称する加熱工程の試験結果を次の表IIIに
示す。本工程により拡散性水素が2.13ml/100
gのフラックスが得られる。一方単にポリテトラフルオ
ロエチレン粒子と混合しただけのフラックス粒子の水素
レベルは1.90ml/100gであった。
【表5】 表IIIはポリマーをフラックス粒子上に焼結すること
の効果を示している。フラックス粒子に対して乾量2%
のポリマーを加えると、拡散性水素は1.90ml/1
00gになる。同じ混合物に焼結を行うと拡散性水素は
2.13ml/100gとなる。このような結果は一般
に同様に得られ、サブマージドアーク溶接用の粒状フラ
ックスの物理的特性を改良するために、該ポリマー粒子
の顕著な効果を変えることなく該フラックス粒子上にポ
リマーを被覆することが可能であることを示している。
本発明は一般的な組立て、金属表面への耐磨耗鋼の溶
接、及び管溶接用のフラックスのような、別のサブマー
ジドアークフラックスのスラグ系にも使用可能である。
【0024】拡散性水素の減少を目的として設計したフ
ラックスを使用した場合でさえ、サブマージドアーク溶
接した溶接金属中のその量は5−10ml/100gで
ある。水素の量は周囲の空気中の水分により変化する。
サブマージドアーク用の塩基性の強いフラックスを用い
た拡散性水素は、典型的には5ml/100gである。
この塩基性フラックスの塩基性度は約3である。溶接金
属酸素は低く、高い衝撃強度を向上させる。このように
本発明は酸素を減少させる強塩基性フラックスを、ポリ
テトラフルオロエチレン粒子と共に使用して、溶接金属
中の拡散性水素をさらに減少させることに関する。焼結
又は加熱によりフラックスは物理的にさらに安定とな
り、ポリマーは所望の分布シェア通りに該フラックス粒
子に残る。該ポリマーはフラックス粒子から分離するこ
ともない。本発明ではポリマーをフラックスに対し約
0.10−5.0重量%の範囲で付加する。該フラック
スは、標準的な実施に従って凝集化又は溶融化される。
【0025】新規な粒状フラックス、好ましくは強塩基
性フラックスは、複合フラックス成分のフラックス粒子
を形成することによって製造される。こうしたフラック
ス粒子は合金又は他の構成成分を含んでいてもよい。細
かく粉砕したフッ素化ポリマー粒子はフラックス粒子と
混合される。該混合物は拡散性水素量を減少させうるフ
ラックスである。本発明ではさらに該混合物はポリマー
の融点より高く、蒸発温度より低い温度にまで加熱し
て、該ポリマーが該粒子形成をしたベースフラックスの
表面に接着せしめる。好ましい態様に於いてベースフラ
ックス粒子は、粉末状のフラックス成分をケイ酸ナトリ
ウム及び/又はケイ酸カリウムといったバインダーと混
合し、該粉末成分を加熱して凝集化した材料とし、そし
て該材料を、ポリテトラフルオロエチレン粒子と混合さ
れるフラックス粒子に粉砕する諸工程を含む標準的な凝
集フラックス技術によって製造する。好ましい態様に於
いてはベースフラックスを、フラックス中の水分の低さ
が所望のものとなるような温度まで加熱する。
【0026】周囲の条件が、サブマージドアーク溶接及
び他の溶接工程による溶接部中の拡散性水素レベルに影
響を与えうる。ポリマー含有フラックスに対する周囲条
件の影響を試験するために、有意に条件の異なる日を選
んで試験を重ねた。フラックスのポリマー含有量は焼結
状態で3%である。相対湿度は35−62%の間で変化
させた。拡散性水素は湿度に直接関係して1.53ml
/100gから2.40ml/100gの間で変化し
た。本結果は、溶接作業時の空気中の水分レベルが拡散
性水素レベルにほとんど影響を与えないことを示してい
る。ポリマーを含まないフラックスの試験では周囲条件
の相対的変化に応じて、溶接金属100g当り5−10
ml水素の偏差が同様に生じる。このように本発明によ
り実質的改良がなされる。経済性を考慮して最大級5%
のポリマーを使用する。これ以上を用いても表に示した
ように顕著な水素の現象はみられない。しかし本発明は
単に、比較的高価なポリマー粉末をさらに多量に追加す
るだけの発明によって無効とはされ得ず、そのように
しても、本発明と同様な方法による同様な結果しか得
られない。
【図面の簡単な説明】
【図1】サブマージドアークフラックス中のフッ素化ポ
リマー百分率の溶接金属中の拡散性水素量に対する効果
を表わすグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラオ エヌ クジジスパジ アメリカ合衆国オハイオ州 44133 ノー ス ロイヤルトン サンライズ ブールバ ード エル−33, 9701 (72)発明者 ロナルド エフ ヤング アメリカ合衆国オハイオ州 44094 ウィ ローグビィ チェースナット ヒル 5114 (56)参考文献 特開 昭59−150693(JP,A) 特公 平1−31996(JP,B2) 特公 昭59−6758(JP,B2)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラックス成分及び0.1−5.0%の
    ハロゲン化ポリマーを含む粒状フラックスであって、該
    ポリマーを水素還元剤として加えて溶接ビード中の拡散
    性水素を3.0ml/100g以下に維持し、そして該
    フラックス成分が酸化マグネシウム、酸化アルミニウム
    及びフッ化カルシウムを含むことを特徴とするサブマー
    ジドアーク溶接に好適な粒状フラックス
  2. 【請求項2】 該フラックスに対して該ポリマーを0.
    5重量%から3.5重量%の範囲で含む請求項1記載の
    フラックス。
  3. 【請求項3】 該ポリマーがフラックス粒子上のポリテ
    トラフルオロエチレンの被覆からなることを特徴とする
    請求項1記載のフラックス。
  4. 【請求項4】 該フラックスに対して該ポリマーを0.
    5重量%から3.5重量%の範囲で含むことを特徴とす
    る請求項3記載のフラックス。
  5. 【請求項5】 該フラックス粒子が該フラックス成分の
    凝集物であることを特徴とする請求項1記載のフラック
    ス。
  6. 【請求項6】 該ポリマーが該フラックス粒子上のポリ
    テトラフルオロエチレンの被覆からなることを特徴と
    る請求項5記載のフラックス。
  7. 【請求項7】 該フラックス粒子が該フラックス成分の
    溶融塊であることを特徴とする請求項1記載のフラック
    ス。
  8. 【請求項8】 該ポリマーが該フラックス粒子上のポリ
    テトラフルオロエチレンの被覆からなることを特徴とす
    る請求項7記載のフラックス。
  9. 【請求項9】 該粒子が、 MgO 25.0−37.0重量%、 Al 10.0−20.0重量%CaF 20.0−32.0重量%、及
    ハロゲン化ポリマー 0.10−5.0重量% を含むことを 特徴とする請求項1記載のフラックス。
  10. 【請求項10】 該ポリマーがポリテトラフルオロエチ
    レンの粒子からなることを特徴とする請求項9記載のフ
    ラックス。
  11. 【請求項11】 該ポリマーが該フラックス粒子上のポ
    リテトラフルオロエ チレンの被覆からなることを特徴と
    する請求項9記載のフラックス。
  12. 【請求項12】 MgO,Al ,CaO,及びC
    aF からなる該粒子がバインダーと共に凝集させた粉
    末であることを特徴とする請求項9記載のフラックス。
  13. 【請求項13】 該バインダーがケイ酸ナトリウムであ
    る請求項12記載のフラックス。
  14. 【請求項14】 MgO,Al ,CaO,及びC
    aF からなる該粒子が溶融粒子であることを特徴とす
    る請求項9記載のフラックス。
  15. 【請求項15】 サブマージドアーク溶接に好適な粒状
    フラックスの製造方法に於いて、 (a) フラックス成分のフラックス粒子を形成する工
    程、 (b) 該フラックス粒子を0.1−5.0%のハロゲ
    ン化ポリマーの0.1−30ミクロンの粒子と混合する
    工程、 (c) 該ポリマーの融点より高く且つ該ポリマーの蒸
    発温度より低い温度まで該混合物を加熱する工程、そし
    て、 (d) 該混合物の湿度を約62%以下に維持する工程
    を有することを特徴とする粒状フラックスの製造方法。
  16. 【請求項16】 工程(a)が粉末状の該フラックス成
    分とバインダーを混合し、該粉末成分を加熱して凝集化
    した材料とした後、該材料を粉砕して該フラックス粒子
    にすることを含むことを特徴とする請求項15記載の製
    造方法。
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