JPH07328969A - ロボット制御装置 - Google Patents

ロボット制御装置

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JPH07328969A
JPH07328969A JP12540094A JP12540094A JPH07328969A JP H07328969 A JPH07328969 A JP H07328969A JP 12540094 A JP12540094 A JP 12540094A JP 12540094 A JP12540094 A JP 12540094A JP H07328969 A JPH07328969 A JP H07328969A
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JP
Japan
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notch filter
robot arm
control
robot
resonance frequency
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JP12540094A
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English (en)
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Manabu Yoshimi
学 吉見
Takeshi Hiwada
武史 桧皮
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロボットアームの共振周波数を予め測定する必
要がなく、演算処理が容易で且つ高速に変化する共振周
波数にも追従することができるようにする。 【構成】所定の制御目標値に対応した制御量をロボット
アーム(12)に供給するコントローラ(20)を備えている。
そして、ロボットアーム(12)の共振周波数に対応した阻
止帯域を有し、制御量をフィルタリング処理してロボッ
トアーム(12)に出力するノッチフィルタ(22)が設けられ
ている。更に、ロボットアーム(12)の変位を検出する加
速度ピックアップ(23)が設けられている。また、ノッチ
フィルタ(22)の阻止帯域を正弦波状に変動させる摂動手
段(31)が設けられている。その上、摂動手段(31)の正弦
波変化量と加速度ピックアップ(23)が検出したロボット
アーム(12)の変位とに基づいて評価関数を演算する評価
手段(32)が設けられている。加えて、評価関数に基づい
てフィルタ係数を変更する変更手段(33)が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボット制御装置に関
し、特に、制御対象部の共振対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の分野においてロボットが用
いられており、このロボット制御において、ロボット
は、動作中の姿勢変化に伴って伝達関数が変化してい
る。ところが、従来においては、上記伝達関数が一定と
みなしてロボットを制御していたゝめ、固定された制御
ゲインが刻々変化する伝達関数に対して、常に適切な値
であり得ない。つまり、上記ロボットの共振周波数が変
化するので、制御ゲインが一定であると、軌道誤差が大
きくなったり、自励振動が発生する原因となっていた。
そこで、特開平5−224752号に開示されているよ
うに、予め伝達関数の変化、つまり、共振周波数の変化
を測定し、この測定結果に基づいて制御ゲインをメモリ
上にテーブル化して記憶させ、ロボットの動作中におい
て、記憶した制御ゲインを参照して姿勢変化に対処する
ようにしているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したロボット制御
装置においては、多数の姿勢に対する伝達関数を予め測
定しておかなければならず、各姿勢における制御ゲイン
の設定に極めて時間と工数を要するという問題があっ
た。その上、ロボットの制御軌道を変更する度にテーブ
ルを書換えなければならないという問題があった。一
方、上記変動する伝達関数に対して能動的に制御するた
めには、短時間で伝達関数を同定する必要がある。この
伝達関数を同定する方法としていは、FFT法やAR法
(自己回帰法)等が考えられる。しかし、上記FFT法
は、加速度信号等の時系列データを周波数変換する手法
であるが、周波数分解能を確保するためには、時系列デ
ータの採取時間を充分に長くする必要があり、また、周
波数変換アルゴリズムも複雑であり、かなりの演算時間
を要するという問題がある。また、上記AR法は、時系
列データをそのまゝ処理する方法であり、FFT法に比
して演算時間を短縮することができるものゝ、高速に変
化する伝達関数に追従して同定することができないとい
う問題がある。
【0004】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
で、制御対象部の共振周波数を予め測定する必要がな
く、しかも、演算処理が容易で且つ高速に変化する共振
周波数にも追従することができるようにすることを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた手段は、ノッチフィルタを用いて
制御量をフィルタリング処理するようにしたものであ
る。具体的に、図1に示すように、請求項1に係る発明
が講じた手段は、先ず、所定の制御目標値に対応した制
御量を制御対象部(12)に供給するコントローラ(20)を備
え、上記制御対象部(12)が制御目標値に移動するように
コントローラ(20)が制御対象部(12)を制御するロボット
制御装置を前提としている。そして、上記制御対象部(1
2)の共振周波数に対応した所定周波数帯域における制御
量を減衰させるようにフィルタ係数が設定された阻止帯
域を有し、上記コントローラ(20)から受けた制御量をフ
ィルタリング処理して制御対象部(12)に出力するノッチ
フィルタ(22)が設けられている。また、請求項2に係る
発明が講じた手段は、上記請求項1の発明において、制
御量に対する制御対象部(12)の応答量を検出する検出手
段(23)と、該検出手段(23)が検出した制御対象部(12)の
応答量に基づいて、ノッチフィルタ(22)の阻止帯域が制
御対象部(12)の共振周波数に一致するように該ノッチフ
ィルタ(22)のフィルタ係数を修正する係数修正手段(30)
とが設けられたものである。また、請求項3に係る発明
が講じた手段は、上記請求項2の発明において、係数修
正手段(30)は、ノッチフィルタ(22)の阻止帯域が正弦波
状に変動するように正弦波変化量をノッチフィルタ(22)
に与える摂動手段(31)を備えたものである。更に、上記
係数修正手段(30)は、摂動手段(31)の正弦波変化量と検
出手段(23)が検出した制御対象部(12)の応答量とに基づ
いて評価関数を演算する評価手段(32)と、該評価手段(3
2)の評価関数に基づいてフィルタ係数を変更する変更手
段(33)とを備えている。
【0006】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
先ず、ノッチフィルタ(22)における所定の阻止帯域を設
定した後、制御目標値に対応した制御量をコントローラ
(20)が出力し、このコントローラ(20)の制御量は、ノッ
チフィルタ(22)でフィルタリング処理された後、制御対
象部(12)に入力される。そして、該制御対象部(12)の振
動が共振周波数と異なる状態においては、上記ノッチフ
ィルタ(22)は制御量を減衰させることなく制御対象部(1
2)に出力し、該制御対象部(12)は制御目標値に移動する
ことになる。一方、上記制御対象部(12)の振動が共振周
波数に近付くと、上記ノッチフィルタ(22)は制御量を減
衰させて制御対象部(12)に出力し、該制御対象部(12)は
自励振動等を起すことなく制御目標値に移動することに
なる。
【0007】また、請求項2に係る発明では、上記制御
対象部(12)の共振周波数が変動し、該共振周波数とノッ
チフィルタ(22)の阻止帯域が一致しなくなると、制御対
象部(12)の応答量、例えば、移動が大きくなり、この応
答量が検出手段(23)によって検出される。そして、この
検出手段(23)の応答量に基づいて係数修正手段(30)がノ
ッチフィルタ(22)のフィルタ係数を修正する。具体的
に、請求項3に係る発明では、上記制御対象部(12)の応
答量が大きくなると、摂動手段(31)が正弦波変化量をノ
ッチフィルタ(22)に出力し、該ノッチフィルタ(22)の阻
止帯域を変動させ、つまり、ノッチフィルタ(22)の共振
点fcを変動させる。その後、評価手段(32)は、摂動手段
(31)が出力する正弦波変化量と、検出手段(23)の応答
量、例えば、制御対象部(12)の変位とに基づいて評価関
数を演算し、この評価関数に基づいて変更手段(33)がノ
ッチフィルタ(22)のフィルタ係数を変更する。つまり、
上記ノッチフィルタ(22)の阻止帯域が制御対象部(12)の
共振周波数に一致しなくなり、上記評価関数Rが零より
小さいと、ノッチフィルタ(22)の阻止帯域の周波数が大
きくなるようにフィルタ係数を変更し、また、上記評価
関数Rが零より大きくと、ノッチフィルタ(22)の阻止帯
域の周波数が小さくなるようにフィルタ係数を変更し、
制御対象部(12)の自励振動等を抑制する。
【0008】
【発明の効果】従って、請求項1に係る発明によれば、
上記制御対象部(12)の共振周波数に対応してコントロー
ラ(20)の制御量をノッチフィルタ(22)によって減衰させ
るようしたゝめに、制御対象部(12)の共振を確実に抑制
することができるので、軌道誤差が大きくなることを確
実に防止することができると共に、自励振動の発生を防
止することができる。また、従来、制御ゲイン、つま
り、比例ゲインを小さくして自励振動を抑制した場合に
比して、この自励振動をノッチフィルタ(22)で抑制する
ことができることから、制御対象部(12)の剛性を高く設
定することができる。また、請求項2に係る発明によれ
ば、上記ノッチフィルタ(22)のフィルタ係数を制御対象
部(12)の共振周波数の変動に対応して変更するようにし
たゝめに、従来のように多数の制御ゲインを予め設定し
て記憶させる必要がないことから、制御ゲインの設定時
間や工数を減少することができる。更に、制御軌道の変
更に対しても記憶した制御ゲインを変更することなく対
処することができる。また、FFT法のように時系列デ
ータの採取時間を長くする必要がなく、その上、アルゴ
リズムも容易であるので、簡単な構成で制御対象部(12)
の共振を防止することができる。また、AR法に比して
高速に変化する共振周波数に対しても対処することがで
きるので、確実に制御対象部(12)の共振を防止すること
ができる。また、請求項3に係る発明によれば、正弦波
摂動適応制御によってノッチフィルタ(22)のフィルタ係
数を変更するので、ノイズの影響等を受けることなく確
実にノッチフィルタ(22)の阻止帯域を制御対象部(12)の
共振周波数に対応させることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図2に示すように、ロボット(10)は、例え
ば、空気調和装置に設けられる熱交換器の組立作業を行
うものであって、銅管からなるヘアピンを多数のフィン
に挿入するものである。上記ロボット(10)は、ロボット
本体(11)にロボットアーム(12)が連結されて成り、該ロ
ボットアーム(12)は、ロボット本体(11)に第1アーム(1
3)と第2アーム(14)とが順に回動自在に連結されて構成
されている。そして、上記ロボットアーム(12)は、第2
アーム(14)の先端が、例えば、ヘアピンを把持してX−
Y線上に沿って直線移動し、ヘアピンの挿入作業を行う
制御対象部を構成している。上記ロボット(10)は、図3
に示すように、コントローラ(20)によって制御されてお
り、該コントローラ(20)は、設定部(21)より入力される
制御目標値である軌道位置θの位置指令に対応した制御
量をロボットアーム(12)に供給し、例えば、サーボモー
タ等に所定の制御電力を供給制御してロボットアーム(1
2)の移動を制御するように構成されている。
【0010】上記コントローラ(20)とロボットアーム(1
2)との間には、本発明の特徴として、ノッチフィルタ(2
2)が設けられている。該ノッチフィルタ(22)は、ロボッ
トアーム(12)の共振周波数に対応した所定周波数帯域に
おける制御量を減衰させるようにフィルタ係数が設定さ
れた阻止帯域を有している。具体的に、上記ノッチフィ
ルタ(22)は、図4に示すように、所定の阻止帯域[f1, f
2]における制御ゲインが小さく設定されており、上記コ
ントローラ(20)から受けた制御量をフィルタリング処理
してロボットアーム(12)に出力するように構成され、こ
の制御ゲインが最も小さい共振点fcがロボットアーム(1
2)の共振周波数に一致するように成っている。また、上
記ロボットアーム(12)には、加速度ピックアップ(23)が
設けられており、該加速度ピックアップ(23)は、制御量
に対するロボットアーム(12)の応答量である加速度を検
出する検出手段を構成している。上記加速度ピックアッ
プ(23)の検出加速度は、ノッチフィルタ(22)の係数修正
手段(30)に入力されており、該係数修正手段(30)は、ノ
ッチフィルタ(22)の阻止帯域[f1, f2]がロボットアーム
(12)の共振周波数に一致するようにノッチフィルタ(22)
のフィルタ係数を修正しており、摂動手段(31)と評価手
段(32)と変更手段(33)とを備えて正弦波摂動適応制御が
採用されている。該摂動手段(31)は、ノッチフィルタ(2
2)の阻止帯域[f1, f2]が正弦波状に変動するように正弦
波変化量をノッチフィルタ(22)に与えており、つまり、
ノッチフィルタ(22)の共振点fcを正弦波状に変動させる
ように構成されている。また、上記評価手段(32)は、該
摂動手段(31)の正弦波変化量と加速度ピックアップ(23)
が検出した検出加速度とに基づいて評価関数を演算する
ように構成されている。つまり、上記評価手段(32)は、
本発明の特徴の1つであって、摂動手段(31)が加えた正
弦波変化量と、上記加速度ピックアップ(23)が検出した
検出加速度に基づくロボットアーム(12)の変位との積の
積分値であって、正弦波変化量の1周期の区間に亘って
積分した評価関数を算出するように構成されている。上
記変更手段(33)は、評価手段(32)の評価関数に基づいて
フィルタ係数を変更して阻止帯域[f1, f2]を変更するよ
うに構成され、つまり、ノッチフィルタ(22)の共振点fc
をロボットアーム(12)の共振周波数に一致させるように
構成されている。
【0011】そこで、上記正弦波摂動適応制御によって
ノッチフィルタ(22)の阻止帯域[f1,f2]を変更するよう
にした基本的原理について説明する。先ず、上記ノッチ
フィルタ(22)においては、所定のサンプリング時間Tで
離散化されたn番目の入力Xnに対して次式に示す演算を
行うと、出力Ynは、図4に示すように、所定の阻止帯域
[f1, f2]で変位が小さくなり、この阻止帯域[f1, f2]の
特性を有する帯域阻止フィルタとなる。
【0012】
【式1】 ところが、上記ロボットアーム(12)の共振周波数は変動
するので、上記ノッチフィルタ(22)の共振点fcをロボッ
トアーム(12)の共振周波数に一致させる必要があること
から、阻止帯域[f1, f2]における下限周波数f1と上限周
波数f2とを摂動手段(31)の正弦波変化量によって次式の
通り摂動させる。
【0013】
【式2】 そして、評価手段(32)が、次式に基づいて評価関数Rを
演算する。
【0014】
【式3】 つまり、図6に示すように、ロボットアーム(12)の変位
特性に対して、ノッチフィルタ(22)の共振点fcがAであ
る場合、図7に示すように、正弦波変化量に基づいてロ
ボットアーム(12)の変位が変動するので、上記評価関数
Rは、零より小さくなる(R<0)。一方、上記ノッチ
フィルタ(22)の共振点fcがBである場合、図8に示すよ
うに、正弦波変化量に基づいてロボットアーム(12)の変
位が変動するので、上記評価関数Rは、零より大きくな
る(R>0)。
【0015】
【式4】 そこで、上記評価関数Rに基づいて現在の阻止帯域[F1,
F2]から新たな阻止帯域[f1, f2]を上記に示した式及
び式に基づいて設定するようにしている。尚、式及
び式のKはゲインである。
【0016】−制御動作− 次に、上記ロボット(10)におけるロボットアーム(12)の
制御動作について図9に示す制御フローに基づき説明す
る。先ず、ロボット(10)の制御動作を開始すると、ステ
ップST1において、設定部(21)から指令されたロボット
アーム(12)の軌道初期値θstsrt を軌道位置θとして設
定する。続いて、上記ステップST1からステップST2に
移り、ノッチフィルタ(22)における阻止帯域[f1, f2]の
下限周波数f1と上限周波数f2とを所定の阻止帯域[F1, F
2]に成るように設定する。つまり、上記阻止帯域[f1, f
2]を設定するためのパラメータα及びパラメータkを上
記式及び式より計算する。その後、上記ノッチフィ
ルタ(22)における阻止帯域[f1, f2]を設定した後、ステ
ップST3に移り、ロボットアーム(12)の変位Gが閾値S
を越えたか否かを判定する。そして、該変位Gが閾値S
を越えていない場合、上記ステップST3の判定がNOと
なってステップST4に移り、現在の軌道位置θに移動量
Δθを加えてロボットアーム(12)を移動させる。次い
で、上記ステップST4からステップST5に移り、軌道位
置θが軌道終了値θend になったか否かを判定し、該軌
道終了値θend になるまで上記ステップST3に戻り、上
述の動作を繰返すことになる。つまり、設定部(21)から
入力された軌道初期値θstsrt に基づいてコントローラ
(20)がロボットアーム(12)に制御量を供給し、該ロボッ
トアーム(12)がこの制御量に基づいて移動することにな
り、例えば、図2に示すように、第2アーム(14)の先端
がX−Y線上に沿って移動することになる。そして、上
記コントローラ(20)の制御量は、ノッチフィルタ(22)で
フィルタリング処理される一方、上記ロボットアーム(1
2)の移動加速度が加速度ピックアップ(23)で検出されて
おり、上記ステップST3において、ロボットアーム(12)
の変位Gが小さい場合、該ロボットアーム(12)が自励振
動等を生起していないので、コントローラ(20)の制御量
がそのまゝロボットアーム(12)に出力されることにな
る。
【0017】一方、上記ロボットアーム(12)の振動が自
励振動等を起す共振周波数に近付くと、該ロボットアー
ム(12)の変位Gが大きくなるので、この変位Gが閾値S
を越えると、ロボットアーム(12)の移動を停止すると共
に、上記ステップST3の判定がYESとなってステップ
ST6に移ることになる。このステップST6において、摂
動手段(31)が出力する正弦波変化量のタイマtを零に設
定した後、ステップST7に移り、上記正弦波変化量に基
づく変化量dfを算出すると共に、ノッチフィルタ(22)に
おける共振点fcを算出する(f=fc+df)。そして、上
記ステップST7からステップST8に移り、上記ノッチフ
ィルタ(22)は、共振点fcが変動するようにパラメータα
及びパラメータkを演算して阻止帯域[f1, f2]を変動さ
せることになる。その後、上記ステップST8からステッ
プST9に移り、評価手段(32)が評価関数Rを演算するこ
とになる。つまり、該評価手段(32)は、摂動手段(31)が
出力する正弦波変化量と、加速度ピックアップ(23)が検
出する加速度、つまり、ロボットアーム(12)の変位Gと
に基づいて上記式から評価関数を演算する。続いて、
上記ステップST9からステップST10に移り、上記ステッ
プST6のタイマtが正弦波変化量の1周期を計数したか
否かを判定し、つまり、上記評価関数Rは、正弦波変化
量の1周期分を演算するので、該評価関数Rの演算が終
了したか否かを判定し、評価関数Rの演算が終了するま
で、上記ステップST10からステップST11に移り、上記タ
イマtを微小時間Δtだけ進めた後、上記ステップST7
に戻って上述の動作を繰返し、上記正弦波変化量の1周
期分の評価関数Rを演算する。上記評価関数Rの演算が
終了すると、上記ステップST10の判定がYESとなって
ステップST12に移り、評価関数Rに基づいて変更手段(3
3)がノッチフィルタ(22)の共振点fcを更新し、つまり、
評価関数RにゲインKを掛けて新たな周波数fを演算
し、この周波数fを新たな共振点fcに設定する。つま
り、上記式及び式に基づいて新たな阻止帯域[F1, F
2]を設定する。その後、上記ステップST4に移り、ロボ
ットアーム(12)を移動させて上述の動作を繰返すことに
なる。
【0018】具体的に、上記ロボットアーム(12)が移動
している途中において、図6に示すように、例えば、ロ
ボットアーム(12)が自励振動を生起して変位Gが大きく
なる場合がある。このロボットアーム(12)の共振周波数
Pとノッチフィルタ(22)の共振点fcが一致している場合
には、コントローラ(20)の制御量がロボットアーム(12)
の共振周波数に対応してノッチフィルタ(22)により減衰
されてロボットアーム(12)に供給され、自励振動が抑制
されることになる。このロボットアーム(12)の共振周波
数が変動し、図6A又はBに示すように、ノッチフィル
タ(22)の共振点fcが一致しなくなると、ロボットアーム
(12)の変位Gが閾値Sより大きくないる。その際、摂動
手段(31)によってノッチフィルタ(22)の共振点fcを正弦
波状に微小振動させる。そして、評価関数Rを演算する
と、図6Aにおいては、該評価関数Rが零より小さくな
るので、ノッチフィルタ(22)の共振点fcの周波数が大き
くなるように該ノッチフィルタ(22)のフィルタ係数を変
更する。一方、図6Bにおいては、上記評価関数Rが零
より大きくなるので、ノッチフィルタ(22)の共振点fcの
周波数が小さくなるように該ノッチフィルタ(22)のフィ
ルタ係数を変更する。この結果、図5に示すように、上
記ロボットアーム(12)の共振周波数Pとノッチフィルタ
(22)の共振点fcとが一致するので、従来、ノッチフィル
タ(22)を設けない場合、H1のようにロボットアーム(12)
の変位Gが変動し、HP点でロボットアーム(12)の変位G
が大きくなっていたのに比して、ノッチフィルタ(22)を
設けて共振点fcを変更することにより、H2に示すよう
に、ロボットアーム(12)の変位Gの上昇が抑制されるこ
とになる。
【0019】−実施例の効果− 以上のように、本実施例によれば、上記ロボットアーム
(12)の共振周波数に対応してコントローラ(20)の制御量
をノッチフィルタ(22)によって減衰させるようしたゝめ
に、ロボットアーム(12)の共振を確実に抑制することが
できるので、軌道誤差が大きくなることを確実に防止す
ることができると共に、自励振動の発生を防止すること
ができる。また、従来、制御ゲイン、つまり、比例ゲイ
ンを小さくして自励振動を抑制した場合に比して、この
自励振動をノッチフィルタ(22)で抑制することができる
ことから、ロボットアーム(12)の剛性を高く設定するこ
とができる。また、上記ノッチフィルタ(22)のフィルタ
係数をロボットアーム(12)の共振周波数の変動に対応し
て変更するようにしたゝめに、従来のように多数の制御
ゲインを予め設定して記憶させる必要がないことから、
制御ゲインの設定時間や工数を減少することができる。
更に、制御軌道の変更に対しても記憶した制御ゲインを
変更することなく対処することができる。また、FFT
法のように時系列データの採取時間を長くする必要がな
く、その上、アルゴリズムも容易であるので、簡単な構
成でロボットアーム(12)の共振を防止することができ
る。また、AR法に比して高速に変化する共振周波数に
対しても対処することができるので、確実にロボットア
ーム(12)の共振を防止することができる。また、正弦波
摂動適応制御によってノッチフィルタ(22)のフィルタ係
数を変更するので、ノイズの影響等を受けることなく確
実にノッチフィルタ(22)の阻止帯域をロボットアーム(1
2)の共振周波数に対応させることができる。
【0020】−その他の変形例− 尚、本実施例においては、熱交換器の組立作業のロボッ
ト(10)について説明したが、本発明は各種のロボット(1
0)に適用することができるものである。また、請求項1
及び2の発明では、正弦波摂動適応制御の他、各種の制
御によってノッチフィルタ(22)の阻止帯域を変更するよ
うにしてもよい。また、本実施例においては、検出手段
として加速度ピックアップ(23)を設けたが、本発明で
は、制御量に対応したロボットアーム(12)の変動値を検
出するものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】ロボットの概略図である。
【図3】ロボット制御システムを示す制御ブロック図で
ある。
【図4】ノッチフィルタのフィルタ係数を示す特性図で
ある。
【図5】ロボットアームの変位を示す特性図である。
【図6】ロボットアームの変位とフィルタ係数との関係
を示す特性図である。
【図7】図6Aにおける評価関数の特性を示す説明図で
ある。
【図8】図6Bにおける評価関数の特性を示す説明図で
ある。
【図9】フィルタ係数の変更動作を示す制御フロー図で
ある。
【符号の説明】
10 ロボット 12 ロボットアーム(制御対象部) 20 コントローラ 22 ノッチフィルタ 23 加速度ピックアップ(検出手段) 30 係数修正手段 31 摂動手段 32 評価手段 33 変更手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の制御目標値に対応した制御量を制
    御対象部(12)に供給するコントローラ(20)を備え、 上記制御対象部(12)が制御目標値に移動するようにコン
    トローラ(20)が制御対象部(12)を制御するロボット制御
    装置において、 上記制御対象部(12)の共振周波数に対応した所定周波数
    帯域における制御量を減衰させるようにフィルタ係数が
    設定された阻止帯域を有し、上記コントローラ(20)から
    受けた制御量をフィルタリング処理して制御対象部(12)
    に出力するノッチフィルタ(22)を備えていることを特徴
    とするロボット制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロボット制御装置におい
    て、 制御量に対する制御対象部(12)の応答量を検出する検出
    手段(23)と、 該検出手段(23)が検出した制御対象部(12)の応答量に基
    づいて、ノッチフィルタ(22)の阻止帯域が制御対象部(1
    2)の共振周波数に一致するように該ノッチフィルタ(22)
    のフィルタ係数を修正する係数修正手段(30)とを備えて
    いることを特徴とするロボット制御手段。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のロボット制御装置におい
    て、 係数修正手段(30)は、 ノッチフィルタ(22)の阻止帯域が正弦波状に変動するよ
    うに正弦波変化量をノッチフィルタ(22)に与える摂動手
    段(31)と、 該摂動手段(31)の正弦波変化量と検出手段(23)が検出し
    た制御対象部(12)の応答量とに基づいて評価関数を演算
    する評価手段(32)と、 該評価手段(32)の評価関数に基づいてフィルタ係数を変
    更する変更手段(33)とを備えていることを特徴とするロ
    ボット制御手段。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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