JPH07328770A - 波動ア−ク溶接法 - Google Patents

波動ア−ク溶接法

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JPH07328770A
JPH07328770A JP14556194A JP14556194A JPH07328770A JP H07328770 A JPH07328770 A JP H07328770A JP 14556194 A JP14556194 A JP 14556194A JP 14556194 A JP14556194 A JP 14556194A JP H07328770 A JPH07328770 A JP H07328770A
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高田  昇
Itsupou Sueyoshi
一方 末吉
Akio Hasumi
昭夫 荷見
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接作業において、ア−ク光やスパッタの減
少及び溶接内部欠陥の防止ができるア−ク溶接法を提供
する。 【構成】 ア−ク溶接において、溶加材の送給速度を電
流を変動させることにより遅速交互波動的に操作して、
溶加材の先端を溶融池中又は溶融池外から溶融池中に波
動的に出没させる。そして、前記変動電流の変動周期と
追随的に同一周期で電圧を変動させるア−ク溶接法であ
る。 【効果】 溶加材の先端を溶融池中に入れて溶接が行な
われるのでア−ク光やスパッタの発生が極めて少なくな
る。また溶接中に溶加材のア−ク波動によって溶接部に
付着してる赤錆、油、塗料などの異物を外部に排出する
ので、溶接部の異物の残存による内部欠陥から来る強度
低下が起こらなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ア−ク溶接法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これまでのア−ク溶接法は、溶加材(ワ
イヤ−)の送給が一定速度であるために溶接が均一とな
るように電流と電圧を一定条件(電流・電圧値)に設定
しており、この条件設定の適用範囲を厳密に選択する必
要があった。また、溶接部の性状(赤錆、油、ほこり、
塗料など)によって、それらの異物が溶接中に溶接内部
に閉じ込められ、その閉じ込められた異物部分に内部欠
陥が発生しやすい状況となっている。
【0003】例えば、鉄骨建設における接合等において
は、ボルト摩擦接合と併用となる溶接に際し、強固に接
合させるため錆の促進剤を塗って赤錆を発生させてボル
ト締めすることが行なわれているので、溶接する場合に
はこの錆をショットブラスト、サンダ−等で綺麗に落と
してから溶接している。しかし錆を完全に落とすことは
困難であるため畢竟不充分な処理下に溶接することとな
り、異物残存による溶接部内の内部欠陥が発生する虞が
ある。またこの錆落としに大変労力がかかり、コスト削
減の阻害要因ともなっていた。
【0004】そしてそのような溶接部内の内部欠陥を防
ぐために、これまでサイリスタ式電源(300Hz)や
インバ−タ式電源(10〜50KHz)の極めて高周波
による制御が行なわれている。しかしこのような電流波
形による制御では波長が微細過ぎて溶融池に対する影響
が発現しにくく、顕著な効果が得られなかった。さら
に、ア−ク溶接は、溶接時に溶接部からは強いア−ク光
とスパッタが必ず発生するが、これに対する有効的な対
策がなされておらず労働環境改善が強く望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる実情に
鑑みてなされたもので、溶接作業において、ア−ク光や
スパッタの減少及び溶接部の強度低下の原因となる内部
欠陥の防止ができるア−ク溶接法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の溶接法は、ア−ク溶接において、溶加材の
送給速度を電流を変動させることにより遅速交互波動的
に操作して、溶加材の先端を溶融池中又は溶融池外から
溶融池中に波動的に出没させるものである。また、前記
変動電流の変動周期と追随的に同一周期で電圧を変動さ
せるものである。さらに、前記波動周波数を0.1〜5
0Hzとするものである。
【0007】
【作用】本発明は上記構成であるので、溶加材の送給を
電流を変動させて遅速交互波動的に操作して、溶加材の
先端を図1及び図3に示すように、溶融池中又は溶融池
外から溶融池中に一定周期で波動的に出没させる。する
と溶融池の内部又は内部と外部交互にア−クが発生し、
そのア−クの波動によって、溶接面に付着している比重
の軽い異物(赤錆、油、ほこり、塗料など)が溶融池表
面に浮き上がり、外に放出される。このために溶接部内
の異物残留を原因とする内部欠陥が起こらない。溶接部
に内部欠陥が発生しない(異物放出される)溶接の最適
条件は、溶加材の送り電流とア−クの強さを調節する電
圧とのタイミング及び強さのバランスを選択して適宜最
適条件に設定することが可能である。
【0008】
【実施例】ア−ク溶接における本発明の溶接方法を図の
実施例で説明すると、溶加材(ワイヤ−1)の送給速度
を、電流を変動させて遅速交互波動的になるように操作
することにより、溶加材の先端を出没させて溶融池と短
絡及び非短絡状態を波動的に繰返ものである。電流がL
owの時には図1の(イ)に示すように、ワイヤ−1先
端が溶融池3から上方に離れた非短絡状態となり、電流
がHighの時には図1の(ロ)に示すように、ワイヤ
−1先端が溶融池3内に没した短絡状態となる。このL
owとHighの状態を交互に波動的に繰り返す。ま
た、ワイヤ−1の先端の出没は、溶融池3と短絡状態の
まま(非短絡状態がない状態のまま)で遅速交互波動状
になるように操作することもでき、その場合、ア−ク2
光とスパッタが溶融池内に閉じ込められるので、ア−ク
光の強さとスパッタ量を著しく減少させることができ
る。
【0009】前記電流変動は図2の(イ)に示すよう
に、電流をHigh(図のT1)300アンペアで0.
4秒間、Low(図のT2)250アンペア0.1秒間
で交互に繰り返す。電圧は30ボルトで0.4秒間と2
6ボルトで0.1秒間として、前記図2の(イ)に追随
的に対応して図2の(ロ)に示すように同一周期でタイ
ミングを1テンポ(図2のT3の分)進ませて設定する
(図2のT4、T5)。前記波動周波数は、モ−タの能
力にもよるが0.1〜20Hzが設定し易い。モ−タの
性能があれば20Hz以上50〜100Hzであっても
効果がある。LowからHighへのワイヤ−先端の位
置と溶融池内の変化は図3に示すように図の(イ)から
(ニ)へ向って進む。
【0010】その図3の(イ)〜(ニ)に示す状態を、
電流と電圧のバランスにおいて説明すると、 (イ) 電流値がやや低い状態(ワイヤ−供給速度が遅
い)である。 (ロ) 電流値が最適の状態(ワイヤ−供給速度が最
適)である。 (ハ) 電流値がやや高い状態(ワイヤ−供給速度が速
い)である。 (ニ) (イ)と同様に、電流値がやや低い状態(ワイ
ヤ−供給速度が遅い)である。異物4が外に排出されて
なくなった状態となる。 上記(イ)〜(ニ)の状態を波動的に繰り返し往復する
ワイヤ−1先端の対流攪拌運動により溶接面のブロ−ホ
−ル、スラグ、不純物等の比重の軽い異物4が溶接面か
ら溶融池3内でのワイヤ−1先端ア−ク2により、図の
(ハ)に示すように、溶融池3から盛り上がり面に浮き
上がり、ワイヤ−1先端が溶融池3から離れるに伴って
最終的には溶接部外へ放出される。したがって異物4の
溶接部残留による内部欠陥が発生しなくなる。
【0011】また、スパッタの発生量を波動させない従
来の方法と比較したところ図4に示すようであった。こ
の測定条件は、 測定位置 ア−ク発生源から約10cm 測定面積 約20cm2(透明ガラス) 溶接条件 約30cm/min、CO2、ア−ク発
生時間 5分 ソリッドワイヤ−径1.2mm、サイリスタ電源 である。その図4中で240アンペア以上で差が著しい
のは、小電流域から大電流域に入っても短絡移行させた
ために、ア−クが溶融池内で起こってスパッタが発生し
にくくなったためである。特に290アンペアではスパ
ッタ量が半減している。また、従来通常は強烈なア−ク
光から目を保護するために#12(JISによる遮光度
合)の遮光ガラスを用いるが、本発明においてはワイヤ
−1先端が溶融池内から離れない短絡状態にて行なえば
ア−ク光が大幅に減少し、#9の遮光ガラスで充分であ
った。
【0012】また、赤錆面での多層盛り溶接の試験をし
たところ、内部欠陥が見られず、JISのX線透過試験
において全て1級となった。通常は内部欠陥が多く発生
してJISの4級(不合格)となるものが多い。特に赤
錆面が開先になっているとル−ト面にはワイヤ−ブラシ
もかからず赤錆面の処理が困難であるが、本発明の方法
によれば難なく合格となる。
【0013】本発明に用いる操作装置及び回路は、発振
機、分周回路、カウント回路、位相シフト回路等による
任意のパルスを発生させる部分及び、ワイヤ−の送り速
度(溶接電流)電圧の切換えを行ない、電流及び電圧操
作は位相の異なるパルスの部分により成り、電流でワイ
ヤ−送りモ−タ−を駆動操作してワイヤ−の送り速度を
可変コントロ−ルする。
【0014】また、一般に溶接部においては、溶接盛り
上がり部分両側の段差に歪が集中し、その歪部分に急激
な強度低下が起こる。この強度低下を防止するためにサ
ンデングによって段差部分を平滑に処理することが行な
われている。本発明は、溶融池が溶融状態中にワイヤ−
1先端を波動させるので、そのワイヤ−1の対流攪拌運
動によって溶融池の盛り上がりを低く均すことが可能と
なる。したがって、電流及び電圧を制御して盛り上がり
を低く均すように波動をコントロ−ルして段差を解消す
ればサンデング作業の省略が可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上のようで、溶加材(ワイヤ
−等)の先端を溶融池内に波動的に出没させ、その対流
攪拌運動によって溶接面に付着している異物(赤錆、
油、ほこり、塗料など)を溶融池表面に浮き上がらせ、
外に放出させる。このために溶接部内の異物残留を原因
とするよる強度低下が起こらない。その溶接部に内部欠
陥が発生しない波動を得る最適条件は、溶加材の送り電
流とア−クの強さを調節する電圧とのタイミング及び強
さのバランスを鑑みて複数条件(電流・電圧値)の下に
適宜設定することが可能となる。したがって、従来のア
−ク溶接では電流と電圧の条件設定の適用範囲が厳密に
選ばなければならなかったが、本発明ではその条件設定
の適用範囲が大きく拡げられる。また、鉄骨建設におけ
る接合等においては、錆落としの手間が省けるので大幅
な省力化、能率向上が実現する。さらに、ア−ク溶接の
作業現場においては、ア−ク光の強さとスパッタ量を著
しく減少させることができるので作業の安全性や能率を
向上に寄与することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する概念的縦断側面図。
【図2】本発明の電流(イ)と電圧(ロ)の関係を示す
グラフ図。
【図3】本発明の行程(イ)〜(ニ)を示す概念的縦断
側面図。
【図4】スパッタの発生量を示す従来技術との比較グラ
フ図。
【符号の説明】
1 ワイヤ− 2 ア−ク 3 溶融池 4 異物 S 被溶接鋼材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ア−ク溶接において、溶加材の送給速度
    を電流を変動させることにより遅速交互波動的に操作し
    て、溶加材の先端を溶融池中又は溶融池外から溶融池中
    に波動的に出没させることを特徴とする波動ア−ク溶接
    法。
  2. 【請求項2】 変動電流の変動周期と追随的に同一周期
    で電圧を変動させる請求項1の波動ア−ク溶接法。
  3. 【請求項3】 波動周波数が0.1〜50Hzである請
    求項1又は2の波動ア−ク溶接法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05200548A (ja) * 1992-01-29 1993-08-10 Babcock Hitachi Kk 非消耗電極アーク溶接方法および装置
JPH06142927A (ja) * 1992-10-28 1994-05-24 Toyota Motor Corp 消耗電極式パルスアーク溶接方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05200548A (ja) * 1992-01-29 1993-08-10 Babcock Hitachi Kk 非消耗電極アーク溶接方法および装置
JPH06142927A (ja) * 1992-10-28 1994-05-24 Toyota Motor Corp 消耗電極式パルスアーク溶接方法

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