JPH07328492A - 静電塗装方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗料を連続的に噴出させた時にも、塗料粒子
への帯電量が低下することがなく、静電塗装としての高
い塗着効率を得ることができる静電塗装方法および静電
塗装装置を提供する。 【構成】 コントローラ５により、スプレーガン２の電
極３と被塗装物２０との間に高電圧を印加する高電圧電
源４の出力を塗料噴出時と非噴出時とで切り替え、塗料
噴出中における電極３と被塗装物２０との間の電位差を
非噴出時よりも高く設定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、静電気の力によって塗
料粒子の塗着効率を向上させることのできる静電塗装方
法、および当該静電塗装方法に利用される静電塗装装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】静電塗装は、アースした被塗装物を陽極
とし、スプレーガンを陰極として、負の高電圧を与える
ことにより両極間に静電界を形成させると共に、霧化し
た塗料粒子を負に帯電させて、陽極の被塗装物に静電吸
着させる塗装方法であり、静電気の力を利用するので、
通常のスプレー塗装に較べて塗料のロスが極めて少な
く、優れた塗着効率に特長がある。

【０００３】静電塗装に用いられるスプレーガンは、い
ずれもガンの先端部に液状の塗料を霧化させるための霧
化機構と、塗料を帯電させるとともに被塗装物との間に
静電場を形成させるための電極を備え、この電極は霧化
機構の内部、あるいは霧化機構の前方、すなわち当該霧
化機構から被塗装物に向けて突出した状態に配設されて
いる。 また、霧化機構としては、圧縮空気によって液
状塗料を霧化させるエア霧化方式、液圧によるエアレス
霧化方式、あるいは回転するカップやディスクなどの遠
心力によって塗料を霧化させる回転霧化方式などのもの
が知られている。

【０００４】前記電極は、通常被塗装物に対して−３０
〜−９０ｋＶ程度の負の高電圧に維持され、被塗装物と
の間に２〜４ｋＶ／ｃｍの高電圧をかけてコロナ放電界
を形成させ、当該電界中に塗料を噴霧することにより、
塗料粒子を負に帯電させ、陽極の被塗装物との間にクー
ロン力による引力を発生させて塗料の塗着効率を高める
ようにしている。 この場合、被塗装物を接地し、該被
塗装物に対して負の高電圧を電極にかけるのが一般的で
あり、この理由は、電極に正の高電圧をかける場合に較
べてコロナ放電の安定性が優れると共に、限界電圧を高
くとることができることによる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の静電塗装においては、塗料を噴出させると、
塗料に付着した陰イオンによって被塗装物が静電遮蔽さ
れるため、図４に示すように、コロナ放電を維持する電
流値が低下し、その結果、続いて霧化される塗料粒子へ
の帯電量が少なくなって塗着効率が劣化し、静電塗装と
してのメリットを十分に活かすことができなくなるとい
う問題点があり、これらの問題点を解決することが従来
の静電塗装方法および装置上の課題となっていた。

【０００６】

【発明の目的】本発明は、従来の静電塗装方法あるいは
装置における上記課題に着目してなされたものであっ
て、塗料を連続的に噴出させた場合にも、塗料粒子への
帯電量が低下することがなく、静電塗装としての高い塗
着効率を得ることができる静電塗装方法および静電塗装
装置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係わる静電塗装
方法は、スプレーガンの先端部に設けた電極と被塗装物
との間に高電圧をかけ、形成されたコロナ放電界中に塗
料を噴出させる静電塗装において、例えば、高電圧印加
回路に流れる電流の値が一定になるように印加電圧を制
御することによって、塗料噴出中における前記電極と被
塗装物との間の電位差を非噴出時よりも高く設定する構
成としたことを特徴としており、本発明に係わる静電塗
装装置は、スプレーガンの先端部に設けた電極と被塗装
物との間に高電圧を印加する高電圧電源と、塗料の噴出
を検知して前記高電圧電源からの出力電圧をコントロー
ルする電圧制御手段を備えた構成としたことを特徴とし
ており、このような静電塗装方法および装置の構成を前
述した従来の課題を解決するための手段としている。

【０００８】

【発明の作用】本発明の請求項１に係わる静電塗装方法
においては、塗料噴出時における電極と被塗装物との間
の電位差を非噴出時よりも高く設定することにより、コ
ロナ放電を維持する電流が塗料を噴出させた場合にも大
幅に低下することなく保持されることになり、本発明の
請求項２に係わる静電塗装方法においては、コロナ放電
界を形成させるためにスプレーガンの電極と被塗装物と
の間に高電圧を印加する高電圧印加回路に流れる電流の
値が常に一定になるように印加電圧を制御しているの
で、塗料を噴出させた場合にもコロナ放電を維持する電
流が一定に保持されることから、引き続いて霧化される
塗料粒子への帯電量がほぼ一定に確保され、塗料の塗着
効率の低下が防止されることになる。

【０００９】また、本発明に係わる静電塗装装置は、ス
プレーガンの電極と被塗装物との間に高電圧を印加する
高電圧電源と、塗料の噴出を検知して前記高電圧電源か
らの出力電圧をコントロールする電圧制御手段を備えて
いるので、上記静電塗装方法を実施するのに適した構造
となっている。

【００１０】すなわち、本発明の請求項４に係わる静電
塗装装置においては、第１の定電圧回路と第１の定電圧
回路よりも高電圧に設定された第２の定電圧回路からな
る高電圧電源を備えているので、塗料の噴出前には第１
の定電圧回路を使用し、塗料の噴出時には第２の定電圧
回路に切換えるように制御することによって塗料粒子へ
の帯電量がほぼ一定に確保され、塗料の塗着効率の低下
が防止されることになる。

【００１１】また、本発明の請求項５に係わる静電塗装
装置においては、定電圧回路と定電流回路からなる高電
圧電源を備えているので、塗料の噴出前には定電圧回路
を使用し、塗料の噴出時には定電流回路に切換えるよう
に制御することによって、噴出された塗料粒子による静
電遮蔽現象が生じたとしても、常に回路電流を一定にす
るように電圧が増加されることから塗料粒子への帯電量
が一定に保持され、塗料の塗着効率が低下することはな
い。

【００１２】さらに、本発明の請求項６に係わる静電塗
装装置においては、定電流回路が所定値以上の電圧上昇
を防止する禁止回路を備え、請求項７に係わる静電塗装
装置においては、電流値の急激な上昇を禁止する安全回
路を備えているので、静電塗装作業の安全性が向上する
ことになる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明
する。

【００１４】実施例１ 図１は、本発明に係わる静電塗装方法および装置の一実
施例を説明する概略構成図であって、図に示す静電塗装
装置１は、スプレーガン２と、当該スプレーガン２の先
端部に設けた電極３とアースされた被塗装物２０との間
に高電圧を印加する高電圧電源４と、該高電圧電源４の
出力電圧を切り換える電圧制御手段としてのコントロー
ラ５を備えている。

【００１５】前記高電圧電源４は、この実施例では、例
えば６０ｋＶの一定電圧を出力する定電圧回路Ａ（第１
の定電圧回路）と、この定電圧回路Ａの出力電圧よりも
高い、例えば１２０ｋＶの一定電圧を出力するように設
定された定電圧回路Ｂ（第２の定電圧回路）を備え、当
該高電圧電源４のマイナス側端子は前記スプレーガン２
の電極３に接続されると共にプラス側端子は接地されて
おり、前記スプレーガン２の電極３に−６０ｋＶあるい
は−１２０ｋＶの定電圧をかける高電圧印加回路が形成
されている。 なお、上記第１および第２の定電圧回路
ＡおよびＢの出力電圧は、所定の範囲内で、それぞれ任
意の電圧に設定できるようになっている。

【００１６】前記コントローラ５には、スプレーガン２
のトリガ２ａのプル操作に基づいてオン作動する図示し
ないトリガスイッチからの信号が入力されるようになっ
ており、当該コントローラ５は前記トリガスイッチから
の信号に応じて前記高電圧電源４を第１の定電圧回路Ａ
からより高い電圧に設定した第２の定電圧回路Ｂに切り
換える制御を行う。

【００１７】このような構造の静電塗装装置１において
は、当該装置１の主電源を投入すると、まず高電圧電源
４の第１の定電圧回路Ａが作動し、スプレーガン２の電
極３に−６０ｋＶが印加され、これによって被塗装物２
０との間にコロナ放電界が形成される。

【００１８】この状態でスプレーガン２のトリガ２ａを
プル操作することによって塗料を噴出させると、トリガ
スイッチのオン信号がコントローラ５に入力され、コン
トローラ５はこの信号に基づいて、塗料の噴出と同時
に、あるいはやや遅れて高電圧電源４を第１の定電圧回
路Ａから第２の定電圧回路Ｂに切り換える。

【００１９】これによってスプレーガン２の電極３に−
１２０ｋＶが印加されることから、図２に示すように、
噴出された塗料粒子に付着した陰イオンによる静電遮蔽
によって回路電流が大幅に低下することなく、塗料噴出
前のレベルにほぼ維持されるので、塗料粒子への帯電量
が大幅に減少することがなく、静電遮蔽現象に基づく塗
着効率の低下を防止することができる。

【００２０】スプレーガン２のトリガ２ａのプル操作を
中断し、塗料の噴射を中止すると、トリガスイッチのオ
フ信号がコントローラ５に入力され、高電圧電源４が第
２の定電圧回路Ｂから第１の定電圧回路Ａに切り換わ
り、スプレーガン２の電極３には−６０ｋＶが印加され
て塗料噴出前の状態に戻る。

【００２１】この実施例においては、塗料の噴出をトリ
ガスイッチによって検知する構造を例示したが、この他
に、例えば塗料の流量を検出するようにすることもでき
る。この場合には、塗料の噴出を直接検知することがで
きるので、例えば塗料送給系統の故障によって、トリガ
操作にもかかわらず塗料が噴出されないような場合にも
高電圧が引加されてしまう危険性を避けることができ
る。

【００２２】また、当該静電塗装装置１には、安全性の
向上のために、電流値の急激な上昇を防止する安全回路
を設けることが望ましい。

【００２３】実施例２ 図３は、本発明に係わる静電塗装方法および装置の他の
実施例を説明する概略構成図であって、図に示す静電塗
装装置１１は、上記実施例と同様に、スプレーガン２
と、当該スプレーガン２の先端部に設けた電極３とアー
スされた被塗装物２０との間に高電圧を印加する高電圧
電源１４と、該高電圧電源１４の出力電圧を切り換える
電圧制御手段としてのコントローラ１５を備えている。

【００２４】前記高電圧電源１４は、この実施例では、
例えば６０ｋＶの一定電圧を出力する定電圧回路１４ａ
と、この高電圧印加回路に流れる電流を、前記スプレー
ガン２の電極３に−６０ｋＶの電圧を印加して被塗装物
２０との間にコロナ放電界を形成させた場合の電流値に
相当する６０μＡに維持する定電流回路１４ｂを備え、
当該高電圧電源１４のマイナス側端子は前記電極３に接
続されると共にプラス側端子は接地されており、前記ス
プレーガン２の電極３に−６０ｋＶの定電圧、または当
該高電圧印加回路に流れる電流を６０μＡに維持するだ
けの負の高電圧が印加されるようになっている。 な
お、前記定電圧回路１４ａおよび定電流回路１４ｂの設
定電圧および設定電流は、所定の範囲内で、それぞれ選
択し得るようになっている。 また、定電流回路１４ｂ
には、出力電圧が５００ｋＶ以上に上昇することを防止
する禁止回路が設けてある。

【００２５】前記コントローラ１５には、上記第１実施
例と同様に、スプレーガン２のトリガ２ａのプル操作に
基づいてオン作動するトリガスイッチからの信号が入力
されるようになっており、当該コントローラ１５は前記
トリガスイッチからの信号に応じて前記高電圧電源１４
を定電圧回路１４ａから定電流回路１４ｂに切り換える
制御を行う。

【００２６】このような構造の静電塗装装置１１におい
ては、当該装置１１の主電源を投入すると、まず高電圧
電源１４の定電圧回路１４ａが作動し、スプレーガン２
の電極３に−６０ｋＶが印加され、これによって被塗装
物２０との間にコロナ放電界が形成され、高電圧印加回
路には６０μＡの電流が流れる。

【００２７】この状態でスプレーガン２のトリガ２ａを
プル操作することによって塗料を噴出させると、トリガ
スイッチのオン信号がコントローラ１５に入力され、コ
ントローラ１５はこの信号に基づいて、塗料の噴出と同
時に、あるいはやや遅れて高電圧電源１４を定電圧回路
１４ａから定電流回路１４ｂに切り換える。

【００２８】すなわち、塗料噴出中においては、スプレ
ーガン２の電極３には、高電圧印加回路に６０μＡの電
流が流れるだけの電圧が常時印加され、噴出された塗料
粒子に付着した陰イオンによる静電遮蔽現象が生じても
回路電流が常時６０μＡに維持されるので、塗料粒子へ
の帯電量を一定に保つことができ、塗着効率の低下を防
止することができる。

【００２９】スプレーガン２のトリガ２ａのプル操作を
中断し、塗料の噴射を中止すると、トリガスイッチのオ
フ信号がコントローラ１５に入力され、高電圧電源１４
が定電流回路１４ｂから定電圧回路１４ａに戻る。

【００３０】この実施例に係わる上記静電塗装装置１１
を用いて、３０ｃｍの距離から３０ｃｍ四方の被塗装物
に静電塗装したときの塗料の塗着効率を低電圧印加方式
の従来タイプの静電塗装装置の場合と比較した結果、従
来の静電塗装装置による塗着効率が７０％であったのに
対し、この実施例に係わる静電塗装装置１１の場合には
９２％の塗着効率が得られ、塗着効率の大幅な改善が可
能であることが確認された。

【００３１】この実施例においては、高電圧印加回路に
常時６０μＡの電流が流れるように制御されているの
で、トリガ２ａの操作にもかかわらず塗料が噴出されな
いようなときでも引加電圧が上昇することがなく、上記
実施例に係わる静電塗装装置１に較べて、安全上より好
ましいと言うことができる。 もちろん、この実施例に
おいても、塗料の噴出をトリガスイッチに替えて、塗料
の流量によって検知するようにすることも可能である。

【００３２】また、トリガスイッチからの信号を参照す
ることなく、定電流回路のみを用いて高電圧印加回路に
流れる電流値を常時、例えば６０μＡに制御することに
よって、塗料粒子への帯電量を常に一定に保持すること
も可能であるが、この場合には、主電源を投入したの
ち、所定の電流値に達するまでの電圧の上昇速度を制限
するなどの安全上の配慮が必要である。

【００３３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
に係わる静電塗装方法においては、塗料噴出時における
電極と被塗装物との間の電位差を非噴出時よりも高く設
定するようにし、本発明の請求項２に係わる静電塗装方
法においては、スプレーガンの電極と被塗装物との間に
高電圧を印加する高電圧印加回路に流れる電流の値が常
に一定になるように印加電圧を制御するようにしている
ので、噴出された塗料粒子に付着した陰イオンによる静
電遮蔽現象が生じても、印加回路に流れる電流がほとん
ど低下することがなく、後続する塗料粒子への帯電量が
大幅に減少することがなく、静電塗装としての高い塗着
効率を確保することができるという極めて優れた効果が
もたらされる。

【００３４】本発明に係わる静電塗装装置は、スプレー
ガンの電極と被塗装物との間に高電圧を印加する高電圧
電源と、塗料の噴出を検知して前記高電圧電源からの出
力電圧をコントロールする電圧制御手段を備えているの
で、上記静電塗装方法を合理的に実施することができる
という優れた効果をもたらすものである。

【００３５】また、本発明に係わる静電塗装装置の実施
態様としての請求項４あるいは請求項５に係わる静電塗
装装置は、第１の定電圧回路と第１の定電圧回路よりも
高電圧に設定された第２の定電圧回路、あるいは定電圧
回路と定電流回路からなる高電圧電源を備えているの
で、塗料の噴出前には第１の定電圧回路を使用し、塗料
の噴出時には第２の定電圧回路あるいは定電流回路に切
換えるように制御することによって、塗料粒子への帯電
量がほぼ一定に確保され、塗料の塗着効率の低下を防止
することができる。

【００３６】同じく本発明に係わる静電塗装装置の実施
態様としての請求項６あるいは請求項７に係わる静電塗
装装置は、定電流回路の所定値以上の電圧上昇を防止す
る禁止回路、あるいは電流値の急激な上昇を禁止する安
全回路を備えているので、静電塗装作業の安全性をより
向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる静電塗装装置の第１の実施例を
示す概略説明図である。

【図２】図１に示した静電塗装装置における電極への印
加電圧と回路電流の関係を示すタイムチャートである。

【図３】本発明に係わる静電塗装装置の第２の実施例を
示す概略説明図である。

【図４】従来の静電塗装装置における塗料噴出による回
路電流の低下状況を説明する概略図である。

【符号の説明】

１，１１ 静電塗装装置 ２ スプレーガン ３ 電極 ４，１４ 高電圧電源 ５，１５ コントローラ（電圧制御手段） ２０ 被塗装物

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スプレーガンの先端部に設けた電極と被
   塗装物との間に高電圧をかけ、形成されたコロナ放電界
   中に塗料を噴出させる静電塗装において、 塗料噴出中における前記電極と被塗装物との間の電位差
   を非噴出時よりも高く設定することを特徴とする静電塗
   装方法。
2. 【請求項２】 スプレーガンの先端部に設けた電極と被
   塗装物との間に高電圧をかけ、形成されたコロナ放電界
   中に塗料を噴出させる静電塗装において、 高電圧印加回路に流れる電流の値が一定になるように印
   加電圧を制御することを特徴とする静電塗装方法。
3. 【請求項３】 スプレーガンの先端部に設けた電極と被
   塗装物との間に高電圧を印加する高電圧電源と、塗料の
   噴出を検知して前記高電圧電源からの出力電圧をコント
   ロールする電圧制御手段を備えたことを特徴とする静電
   塗装装置。
4. 【請求項４】 高電圧電源が第１の定電圧回路と当該第
   １の定電圧回路よりも高電圧に設定された第２の定電圧
   回路を備えたことを特徴とする請求項３記載の静電塗装
   装置。
5. 【請求項５】 高電圧電源が定電圧回路と定電流回路を
   備えたことを特徴とする請求項３記載の静電塗装装置。
6. 【請求項６】 定電流回路が所定値以上の電圧上昇を防
   止する禁止回路を有することを特徴とする請求項５記載
   の静電塗装装置。
7. 【請求項７】 電流値の急激な上昇を禁止する安全回路
   を設けたことを特徴とする請求項３ないし請求項６のい
   ずれかに記載の静電塗装装置。