JPH07328354A - 脱水▲ろ▼布 - Google Patents

脱水▲ろ▼布

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JPH07328354A
JPH07328354A JP15778494A JP15778494A JPH07328354A JP H07328354 A JPH07328354 A JP H07328354A JP 15778494 A JP15778494 A JP 15778494A JP 15778494 A JP15778494 A JP 15778494A JP H07328354 A JPH07328354 A JP H07328354A
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resin monofilament
warp
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Ichihiro Kitamura
市廣 北村
Tatsutoshi Nakajima
辰年 中島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被脱水物の剥離性が良好でSS回収率の高い
脱水▲ろ▼布を提供する。 【構成】 芯糸の周囲に芯糸を中心として多数の短繊維
を放射状に密集配置したモール糸を用いて製織した実質
的にモール糸のみで形成された脱水面を有する脱水▲ろ
▼布であり、単層織物と多層織物および多重織物も包含
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は上下水、糞尿、各種産業
排水等の汚泥を加圧脱水させるベルトプレス型脱水機
や、フィルタープレス型脱水機等の汚泥脱水機や、製紙
機械のプレスパートで使用する脱水▲ろ▼布である。
【0002】
【従来の技術】従来、汚泥脱水機に使用される▲ろ▼布
としては、合成樹脂モノフィラメントのみで織製した▲
ろ▼布や、合成樹脂モノフィラメントで織製した基布に
合成繊維ウェッブをニードリングして一体化させて表面
を合成繊維ウェッブで形成したニードル▲ろ▼布が使用
され、製紙機械のプレスパートでは専らニードル▲ろ▼
布が使用されている。合成樹脂モノフィラメントのみで
織製した▲ろ▼布は剛性が高く、姿勢安定性や耐久性に
優れてはいるが、織組織上の多数の空間が糸間に出来る
ため、微粒子等を処理した場合に▲ろ▼布全面の空間か
ら汚泥が漏れて、SS(固形分)回収率が低下し、さら
に空間に汚泥が入り込み脱水した汚泥の剥離性が悪くな
り、洗浄効果も悪くなるという欠点がある。また、最
近、汚泥が生汚泥ではなく、余剰汚泥や消化汚泥に変わ
ってきており、良好なフロックを形成させるために高分
子凝集剤を多量に使用するようになった。結果とし粘性
の高い粘着性の汚泥を処理することが増えたため、汚泥
が▲ろ▼布表面に貼着する現象が発生し、この点でも剥
離性の欠点を指摘されるようになった。ニードル▲ろ▼
布はウェッブのクッション効果、吸水性が良好なため、
剥離性は良好であり、汚泥の貼着が無い。しかしなが
ら、ニードル▲ろ▼布は基布を織製する工程の後に合成
繊維ウェッブをニードリングする工程を必要とするため
織製の工程のみの▲ろ▼布と比較すると多工程となり、
生産性の面で欠点がある。又、基布に剛性がないため、
使用中にしわが発生し、姿勢安定性が悪いという欠点
や、ニードリング時に基布を構成している合成樹脂モノ
フィラメントを傷つけてしまうため、汚泥や洗浄剤の種
類によっては薬品が傷からモノフィラメント内部に浸透
し、モノフィラメントの劣化を促進させ、▲ろ▼布の強
度を低下させる欠点がある。さらに合成繊維ウェッブが
ニードリングしているだけのため、搾水等で高圧ロール
等により挟まれ、高圧でこすられたり、もまれたりする
と、▲ろ▼布表面の合成繊維ウェッブが脱落してしま
い、さらにそこから汚泥が▲ろ▼布の中に入り込み、モ
ノフィラメントで織製した▲ろ▼布と同様の種々の欠点
を生ずる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い剛性、
姿勢安定性を有すると共に、脱水時の汚泥の漏れを防止
し、SS(固形分)回収率、汚泥の剥離性を向上させ、
さらに合成繊維の脱落を防止した、織製の工程のみで得
られる脱水▲ろ▼布を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「(1) 芯糸の周囲に芯糸を中心として多数の短繊維
を放射状に密集配置したモール糸を用いて製織した実質
的にモール糸のみで形成された脱水面を有する脱水▲ろ
▼布。 (2) モール糸が、複数本の芯糸により多数の短繊維
を挾持し芯糸を撚って該芯糸の周囲に芯糸を中心として
短繊維を放射状に密集配置したモール糸である、1項に
記載された脱水▲ろ▼布。 (3) モール糸が、芯糸の周囲に芯糸を中心として放
射状に密集配置した多数の短繊維を捲縮したモール糸で
ある、1項または2項に記載された脱水▲ろ▼布。 (4) モール糸を形成する、芯糸の周囲に芯糸を中心
として放射状に密集配置した多数の短繊維が合成繊維の
短繊維である、1項ないし3項のいずれか1項に記載さ
れた脱水▲ろ▼布。 (5) 芯糸がマルチフィラメントである、1項ないし
4項のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。 (6) モール糸の芯糸の少くとも一部が低融点繊維で
ある、1項ないし5項のいずれか1項に記載された脱水
▲ろ▼布。 (7) モール糸が、複数本の芯糸により短繊維を挾持
し芯糸を撚って該芯糸の周囲に芯糸を中心として多数の
短繊維を放射状に密集配置し、熱処理して芯糸の低融点
繊維を溶融して短繊維を芯糸に融着した糸である、1項
ないし6項のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。 (8) モール糸と合成樹脂モノフィラメントを用いて
製織してなる、1項ないし7項のいずれか1項に記載さ
れた脱水▲ろ▼布。 (9) 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置し、緯
糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノフィラメン
トを配置してなる、1項ないし8項のいずれか1項に記
載された脱水▲ろ▼布。 (10) 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置し、
緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノフィラメ
ントを配置した単層織物からなる、1項ないし9項のい
ずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。 (11) 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置し、
上緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノフィラ
メントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノフィラメントを
配置した経糸一重緯糸二重織物からなる、1項ないし9
項のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。 (12) 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置し、
上緯糸と中緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モ
ノフィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノフィラ
メントを配置した経糸一重緯糸三重織物からなる、1項
ないし9項のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。 (13) 上下経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置
し、上緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノフ
ィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノフィラメン
トを配置した経糸二重緯糸二重織物からなる、1項ない
し9項のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。 (14) 上経糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂
モノフィラメントを配置し、下経糸に合成樹脂モノフィ
ラメントを配置し、上緯糸にモール糸またはモール糸と
合成樹脂モノフィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂
モノフィラメントを配置した経糸二重緯糸二重織物から
なる、1項ないし8項のいずれか1項に記載された脱水
▲ろ▼布。 (15) 上経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置
し、上緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノフ
ィラメントを配置した上層織物と、下経糸に合成樹脂モ
ノフィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノフィラ
メントを配置した下層織物と、両層を連結する連結糸を
配置した、上下二層織物からなる、1項ないし9項のい
ずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。 (16) 上経糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂
モノフィラメントを配置し、上緯糸にモール糸またはモ
ール糸と合成樹脂モノフィラメントを配置した上層織物
と、下経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置し、下緯
糸に合成樹脂モノフィラメントを配置した下層織物と、
両層を連結する連結糸を配置した、上下二層織物からな
る、1項ないし8項のいずれか1項に記載された脱水▲
ろ▼布。」に関する。
【0006】
【作用】本発明では、▲ろ▼布の汚泥や湿紙等に接する
表面が柔軟性、通気性、良好な吸水性、クッション性を
有する、芯糸の周囲に芯糸を中心として多数の短繊維を
放射状に蜜に配置してなる、モール糸で、形成されてい
る。こうして表面が織組織上の平面空間の無い、実質上
モール糸のみでなる表面で形成されるので、汚泥などの
漏れを防止して、SS(固形分)回収率を向上させる。
又、モール状の短繊維が良好な吸水性、クッション性を
有するので脱水された汚泥や湿紙等の剥離性が優れてい
る。
【0007】又、モール糸は織組織に完全に織り込まれ
ているのでニードル▲ろ▼布とは異なり、使用中にモー
ル糸の脱落も発生しない。さらに、汚泥、湿紙等と接触
する表面には実質上突出しないように剛性が高い合成樹
脂モノフィラメントが配置されているため、高い剛性、
姿勢安定性をも有するのである。この様な織物の表面部
に配置されたモノフィラメントは、モール糸より糸径も
小さく、織物表面はモール糸の短繊維で覆われるので表
面に突出したり、汚泥や湿紙を接触することはない。
【0008】このように、本発明は織製のみでSS(固
形分)回収率、剥離性が良く、かつ剛性、姿勢安定性を
も有する優れた効果を奏する脱水▲ろ▼布を提供するこ
とに特徴を有する。モール糸の放射状に密に配置された
短繊維の材質としてはポリエステル、ポリアミド,ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレンサルファイ
ド等の合成繊維が好適であり、芯糸は金属線等、特に限
定されないが、合成繊維が好ましい。又形状もモノフィ
ラメントでもマルチフィラメントでも良く、限定されな
いがマルチフィラメントが好ましい。モール糸の構成と
しては、複数本の芯糸によって、短繊維を挾んで撚るこ
とにより、芯糸の周囲に短繊維を放射状に密に配置さ
せ、芯からの長さを整え、さらに捲縮して短繊維を交絡
させて構成したものが柔軟でクッション性に優れた短繊
維部を形成する点、芯糸と短繊維の結合力を強くする点
で、特に好ましい。短繊維を捲縮して交絡させることは
必ずしも必要ではないが、捲縮させてないと、使用頻度
に応じて、短繊維が加圧力によって、倒れて寝てしま
い、クッション性が低下する傾向があるため、特に加圧
力が高い、汚泥脱水機では捲縮させるのが好ましい。
【0009】すなわち、本発明の目的を達成するために
は短繊維を芯糸に放射状に配置して構成した優れた柔軟
性、通気性、吸水性を有する短繊維部分が必要である。
この放射状の短繊維部分をモール糸が有しているため、
モール糸は織製とすると、短繊維部分が汚泥や湿紙等と
接する表面側に突出する形状となり、剛性の高い合成樹
脂モノフィラメントと共に織製しても、織組織上は表面
に突出してくるはずの合成樹脂モノフィラメントがモー
ル糸の短繊維部分の中にくい込み、埋没して突出せず、
実質上モール糸のみでなる織組織上の平面空間が無い表
面を形成することが可能なのである。
【0010】又、実質上の平面空間が無いとはいえ、モ
ール糸の短繊維部分の優れた通水性により、水の透過は
良好であるため、脱水能力は優れており、水のみを通
し、固形分は通さないのでモール糸により形成された織
物は良好なフィルターとなるのである。又、短繊維が、
汚泥や湿紙と接する表面に向って立毛のように立つので
柔軟でクッション性に優れた表面を形成され、脱水した
汚泥や湿紙の剥離性も良好である。従って、芯糸の周囲
に芯糸を中心として放射状に配置された短繊維部を有さ
ない、通常のマルチフィラメント等を使用しても、マル
チフィラメント自体が柔軟性にとぼしく、通気性に欠け
るので本発明の効果を奏することは不可能である。織組
織としては、汚泥や湿紙等に接する表面が実質的にモー
ル糸でなる空間の無いように形成されていれば良く、一
重の単織や多重織等が使用される。
【0011】モール糸は、緯糸、経糸に使用しても、合
成樹脂モノフィラメント等と交織しても良く限定される
ものではないが、本発明の効果をより良く奏するために
は、後に実施例においても示すが、経糸に合成樹脂モノ
フィラメント、上緯糸に、モール糸、又は、モール糸と
合成樹脂モノフィラメントを併用し、下緯糸に合成樹脂
モノフィラメントを使用した経糸一重緯糸二重織物や、
上の経糸、緯糸にモール糸、又はモール糸と合成樹脂モ
ノフィラメントを併用し、下の経糸、緯糸に合成樹脂モ
ノフィラメントを用いて織物を構成する糸で上下を連
結、織製する経糸緯糸二重織物または、連結糸を配置し
て上下の織物を連結した上下二層織物、さらに、経糸に
合成樹脂モノフィラメント、上緯糸にモール糸、または
モール糸またはモール糸とモノフィラメントを併用し、
中緯糸に合成樹脂モノフィラメントまたは、モール糸、
または両糸を併用し、下緯糸に合成樹脂モノフィラメン
トを使用した経糸一重緯糸三重織物等が好適である。す
なわち、上層の糸にモール糸を使用することにより、モ
ール糸よりなる平面空間の無い表面を形成し、下層の糸
に合成樹脂モノフィラメントを使用することにより剛性
を向上させ、姿勢安定性を強化するのである。
【0012】尚、糸の種類の組み合わせや、交織で両糸
を併用する場合の比率は、使用目的に応じて決定すれば
良い。例えば、汚泥の種類により漏れが問題となる場合
には、経糸一重緯糸二重織では、上緯糸にモール糸のみ
を使用し、経糸、下緯糸に合成樹脂に合成樹脂モノフィ
ラメントを使用すれば汚泥と接触する面が緻密なモール
糸の短繊維で形成されるので漏れは防止される。経糸二
重緯糸二重織、上下二層織では上経糸、上緯糸にモール
糸を使用し、下経糸、下緯糸に合成樹脂モノフィラメン
トを使用することが好ましく、経糸一重緯糸三重織では
上緯糸、中緯糸にモール糸を使用し、経糸、下緯糸に合
成樹脂モノフィラメントを使用すれば良好な結果が得ら
れる。上層にモール糸を多く使用することにより短繊維
を密に配置して汚泥の漏れを防止するのである。逆に、
剛性が問題となる場合には、合成樹脂モノフィラメント
を汚泥の漏れや、柔軟性に問題が生じない範囲で増やせ
ば良い。例えば、経糸一重緯糸二重織であれば、上緯糸
に、1対1の割合でモール糸と合成樹脂モノフィラメン
トを併用し、経糸、下緯糸に合成樹脂モノフィラメント
を使用するのである。併用する割合は、実質上モール糸
で表面が形成されていれば良く、限定されるものではな
いが、モール糸1に対して、合成樹脂モノフィラメント
が5までの比率が良好である。このように使用目的に応
じて、糸の組み合わせを選ぶことにより目的を達成する
ことが出来る。
【0013】
【実施例】次に本発明を実施例を示し具体的に説明す
る。本実施例では、脱水▲ろ▼布の中でも最も苛酷な条
件下で使用される高圧ベルトプレス型脱水機用の脱水▲
ろ▼布の実施例を示す。
【0014】図1は本発明の上▲ろ▼布1、下▲ろ▼布
2を組み込んだ高圧ベルトプレス型脱水機を示す説明図
である。汚泥5が上▲ろ▼布1と下▲ろ▼布2に挾み込
まれ圧搾ロール3や加圧ロール4、加圧ベルト6によて
加圧されることにより、▲ろ▼布を通して水分が脱水さ
れるのである。最も高い面圧のかかる加圧ロール4の部
分において、汚泥の漏れや姿勢の安定性が問題となる。
【0015】図2は従来の合成樹脂モノフィラメントの
みで織製した経糸一重緯糸二重織の▲ろ▼布の経糸に沿
って切断した断面図であり、図3は緯糸に沿って切断し
た断面図である。図2、3より糸間に大きな平面空間と
立体空間が存在することがわかる。図4は本発明の実施
例を示す経糸に沿った断面図であり、図5は緯糸に沿っ
た断面図である。上緯糸には、モール糸のみを使用し、
経糸、下緯糸に合成樹脂モノフィラメントのみを使用し
た経糸一重緯糸二重織であって、織組織は従来例に示し
たものと全く同一である。
【0016】図面からも、空間が存在せず、モール糸で
表面が形成されていることが理解できる。織物構成を表
1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】使用したモール糸は、芯糸にポリエステル
糸に小本数の低密度線状ポリエチレン糸を混入した2本
のマルチフィラメントを使用し、見掛けの線径が5mm
になり、13,000デニールになるようにポリエステ
ル材質の短繊維を芯糸によって挾んで、撚って熱加工す
ることによって放射状に配置しさらに短繊維を捲縮させ
たモール糸を用いた。この糸の断面図を図6に、斜視図
を図7に示す。短繊維が芯糸に挾まれて、しっかりと固
定され、芯糸の周囲に放射状に配置されていることが理
解できる。図面では、短繊維が放射状に配置されている
ことを理解しやすいように短繊維を直線状に画いたが、
実施例で使用したモール糸の短繊維は捲縮加工が成され
たものである。本実施例ではこの様なモール糸を使用し
たが、もちろんこれに限定されるものではなく、製紙機
械のプレスパートで使用するフェルトには、もっと短い
短繊維を使用した実質線径の細いモール糸を使用して密
に配置して、▲ろ▼布の表面性を良好にすることが好ま
しい。
【0019】比較試験 上記従来例で示した▲ろ▼布と実施例で示した▲ろ▼布
をベルトプレス型脱水機に使用して、24時間操業で下
水汚泥を処理した場合の使用寿命と、使用後の▲ろ▼布
を水洗浄した後の洗浄水のSS濃度の比較を行った。S
S濃度が大きい程、▲ろ▼布の目開きに汚泥が入り込ん
だり、張り付いて、剥離性が悪いということを示す。結
果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明の汚泥脱水▲ろ▼布は合成樹脂モ
ノフィラメントを経糸、下緯糸に使用し、モール糸を上
緯糸に使用して製織したのでモール糸で▲ろ▼布表面が
形成され、汚泥の食い込みもなく、汚泥の剥離性が良好
でSS回収率も高い。また剛性も非常に高く、使用寿命
を非常に長い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である脱水▲ろ▼布が使用さ
れる高圧ベルトプレス型脱水機を示す概略図である。
【図2】従来の▲ろ▼布を経糸に沿って切断した断面図
である。
【図3】従来の▲ろ▼布を緯糸に沿って切断した断面図
である。
【図4】本発明の▲ろ▼布を経糸に沿って切断した断面
図である。
【図5】本発明の▲ろ▼布を緯糸に沿って切断した断面
図である。
【図6】本発明の▲ろ▼布に使用するモール糸の断面図
である。
【図7】本発明の▲ろ▼布に使用するモール糸の斜視図
である。
【符号の説明】
1 上▲ろ▼布 2 下▲ろ▼布 3 圧搾ロール 4 加圧ロール 5 汚泥 6 高圧ベルト 7 経糸 8 上緯糸 9 下緯糸 10 モール糸 11 芯糸 12 短繊維部分

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯糸の周囲に芯糸を中心として多数の短
    繊維を放射状に密集配置したモール糸を用いて製織した
    実質的にモール糸のみで形成された脱水面を有する脱水
    ▲ろ▼布。
  2. 【請求項2】 モール糸が、複数本の芯糸により多数の
    短繊維を挾持し芯糸を撚って該芯糸の周囲に芯糸を中心
    として短繊維を放射状に密集配置したモール糸である、
    請求項1に記載された脱水▲ろ▼布。
  3. 【請求項3】 モール糸が、芯糸の周囲に芯糸を中心と
    して放射状に密集配置した多数の短繊維を捲縮したモー
    ル糸である、請求項1または2に記載された脱水▲ろ▼
    布。
  4. 【請求項4】 モール糸を形成する、芯糸の周囲に芯糸
    を中心として放射状に密集配置した多数の短繊維が合成
    繊維の短繊維である、請求項1ないし3のいずれか1項
    に記載された脱水▲ろ▼布。
  5. 【請求項5】 芯糸がマルチフィラメントである、請求
    項1ないし4のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼
    布。
  6. 【請求項6】 モール糸の芯糸の少くとも一部が低融点
    繊維である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載さ
    れた脱水▲ろ▼布。
  7. 【請求項7】 モール糸が、複数本の芯糸により短繊維
    を挾持し芯糸を撚って該芯糸の周囲に芯糸を中心として
    多数の短繊維を放射状に密集配置し、熱処理して芯糸の
    低融点繊維を溶融して短繊維を芯糸に融着した糸であ
    る、請求項1ないし6のいずれか1項に記載された脱水
    ▲ろ▼布。
  8. 【請求項8】 モール糸と合成樹脂モノフィラメントを
    用いて製織してなる、請求項1ないし7のいずれか1項
    に記載された脱水▲ろ▼布。
  9. 【請求項9】 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置
    し、緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノフィ
    ラメントを配置してなる、請求項1ないし8のいずれか
    1項に記載された脱水▲ろ▼布。
  10. 【請求項10】 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配
    置し、緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノフ
    ィラメントを配置した単層織物からなる、請求項1ない
    し9のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。
  11. 【請求項11】 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配
    置し、上緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モノ
    フィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノフィラメ
    ントを配置した経糸一重緯糸二重織物からなる、請求項
    1ないし9のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。
  12. 【請求項12】 経糸に合成樹脂モノフィラメントを配
    置し、上緯糸と中緯糸にモール糸またはモール糸と合成
    樹脂モノフィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノ
    フィラメントを配置した経糸一重緯糸三重織物からな
    る、請求項1ないし9のいずれか1項に記載された脱水
    ▲ろ▼布。
  13. 【請求項13】 上下経糸に合成樹脂モノフィラメント
    を配置し、上緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂
    モノフィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノフィ
    ラメントを配置した経糸二重緯糸二重織物からなる、請
    求項1ないし9のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼
    布。
  14. 【請求項14】 上経糸にモール糸またはモール糸と合
    成樹脂モノフィラメントを配置し、下経糸に合成樹脂モ
    ノフィラメントを配置し、上緯糸にモール糸またはモー
    ル糸と合成樹脂モノフィラメントを配置し、下緯糸に合
    成樹脂モノフィラメントを配置した経糸二重緯糸二重織
    物からなる、請求項1ないし8のいずれか1項に記載さ
    れた脱水▲ろ▼布。
  15. 【請求項15】 上経糸に合成樹脂モノフィラメントを
    配置し、上緯糸にモール糸またはモール糸と合成樹脂モ
    ノフィラメントを配置した上層織物と、下経糸に合成樹
    脂モノフィラメントを配置し、下緯糸に合成樹脂モノフ
    ィラメントを配置した下層織物と、両層を連結する連結
    糸を配置した、上下二層織物からなる、請求項1ないし
    9のいずれか1項に記載された脱水▲ろ▼布。
  16. 【請求項16】 上経糸にモール糸またはモール糸と合
    成樹脂モノフィラメントを配置し、上緯糸にモール糸ま
    たはモール糸と合成樹脂モノフィラメントを配置した上
    層織物と、下経糸に合成樹脂モノフィラメントを配置
    し、下緯糸に合成樹脂モノフィラメントを配置した下層
    織物と、両層を連結する連結糸を配置した、上下二層織
    物からなる、請求項1ないし8のいずれか1項に記載さ
    れた脱水▲ろ▼布。
JP15778494A 1994-06-07 1994-06-07 脱水▲ろ▼布 Expired - Lifetime JP3150538B2 (ja)

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