JPH07326269A - 温度ヒューズ及びその製造方法 - Google Patents

温度ヒューズ及びその製造方法

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JPH07326269A
JPH07326269A JP11654294A JP11654294A JPH07326269A JP H07326269 A JPH07326269 A JP H07326269A JP 11654294 A JP11654294 A JP 11654294A JP 11654294 A JP11654294 A JP 11654294A JP H07326269 A JPH07326269 A JP H07326269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fusible alloy
lead terminals
thermal fuse
insulating case
alloy
Prior art date
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Pending
Application number
JP11654294A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Otsuka
新一 大塚
Tatsuya Wada
達也 和田
Kenzo Isozaki
賢蔵 磯崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷溶断特性が均一で、熱応答性のよい、品
質の高い温度ヒューズを提供する。 【構成】 袋状の外装絶縁ケース1内に、一対のリード
端子2、3間に挟持されるように接合された可溶合金4
と、この可溶合金4の全周及び接合部を被覆した絶縁性
のフラックス5とを収納し、この絶縁ケース1の開口部
を封止材6で密閉した温度ヒューズであり、前記外装絶
縁ケース1の底面と可溶合金4との間に所定の空間部A
ができる位置に一対のリード端子2、3と可溶合金4と
の接合部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過昇温による破損を防
止するために電気製品や加熱機器などに使用される温度
ヒューズ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の温度ヒューズの例を図4に示す。
一対のリード端子13、14間に溶接などの方法によっ
て可溶合金15を接続し、この可溶合金15にフラック
ス16を塗着し、セラミックや樹脂などの袋状の外装絶
縁ケース17に収納し、開口部をエポキシ樹脂などの封
止材18で封止した構造を採っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構造の温
度ヒューズでは、封止材18で開口部を封止するとき
に、封止材の量を調節して内部空間を保つようにしてい
る。しかし、この空間部の大きさが一定になるように調
整することは難しく、溶断時に発生するアークを十分に
緩和させるに足る空間の確保が容易でないため、過負荷
の電圧、電流が印加した状態で溶断する負荷溶断特性に
均一性がなく、アークの衝撃による外装絶縁ケースの破
損などの問題が生じることがあった。
【0004】本発明の目的は上記のような問題点を解消
し、溶断時に発生するアークを十分に緩和できる空間部
を確保した温度ヒューズを提供すると共に、前記空間部
が確保できる温度ヒューズの製造方法を提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1発明では、一対のリード端子間で挟持さ
れるよう接合された可溶合金と、この可溶合金の全周及
び可溶合金とリード端子との接合部に塗着した絶縁性の
フラックスと、前記リード端子、可溶合金及びフラック
スを収納した袋状の外装絶縁ケースと、この外装絶縁ケ
ースの開口部を密閉する封止材と、から成り、前記一対
のリード端子の端面部が前記外装絶縁ケースの底面と接
触し、この底面と前記可溶合金との間に所定の空間部が
確保される位置に可溶合金とリード端子との接合部を設
けた温度ヒューズとした。
【0006】第2発明では、一対のリード端子の端部よ
り所定距離引込めた位置で、両端を挟持するよう可溶合
金を接合し、この可溶合金の全周及び接合部を含めて絶
縁性のフラックスで被覆し、前記リード端子の端面部が
袋状の外装絶縁ケースの底面へ接触するよう装填して外
装絶縁ケースの底面と可溶合金との間に空間部を形成
し、絶縁ケースの開口部を封止材で密閉した温度ヒュー
ズの製造方法とした。
【0007】
【作用】第1発明の温度ヒューズは、過負荷の電圧、電
流が印加されて溶断される時に発生するアークを十分に
緩和させるに足る所定の空間部が、外装絶縁ケースの底
面と可溶合金との間に確保されているので、アークによ
る外装絶縁ケースの破損などの問題が発生しない。さら
に、一対のリード端子の端面部を袋状の外装絶縁ケース
の底面に接触させているため、外装絶縁ケースからの熱
応答がよく、溶断特性が優れている。
【0008】又、第2発明では、あらかじめ一対のリー
ド端子の端部から所定距離引込めた位置で可溶合金を接
続しているので、外装絶縁ケースに収納したときリード
端子の端部が絶縁外装ケースの底面に当接して停止し、
可溶合金の位置が一定に保てることにより、安定した溶
断特性を得るために必要な外装絶縁ケース内の空間部が
形成され、均一で溶断特性の優れた品質の高い温度ヒュ
ーズを製造することができる。
【0009】
【実施例】以下、図面に示した実施例を説明する。図1
は本発明温度ヒューズの縦断面図である。図2は同横断
面図である。図1、図2において、1は一方に開口部を
備え、酸化アルミニウム等のセラミックや樹脂材料等で
構成された袋状の外装絶縁ケース、2、3は錫メッキ銅
線などで構成された一対のリード端子、4は低融点半田
等で構成された可溶合金、5は可溶合金全周及び可溶合
金とリード端子との接合部を覆うように設けられた絶縁
性のフラックスで、ここではロジン系のものを用いた。
6はエポキシ系樹脂等で構成された封止材で、前記袋状
の外装絶縁ケース1の開口部を封止するように設けられ
ている。リード端子2、3の各々の端面部2a、3aは
外装絶縁ケース1の底面1aに接触するように設けられ
ており、このリード端子2、3間に可溶合金4が外装絶
縁ケース1の底面1a、リード端子2、3及び可溶合金
4との間に空間部Aが確保されるように各々のリード端
子の端面部2a、3aから所定距離引込めた位置に接合
されている。
【0010】次に本発明温度ヒューズの製造方法につき
説明する。先ず、可溶合金4をリード端子2、3間で挟
持するよう溶接などの方法で接合し、可溶合金4の全周
及び可溶合金4とリード端子2、3との接合部にフラッ
クス5を塗着させて被覆し、さらにリード端子の端部か
ら外装絶縁ケース1に収納し、外装絶縁ケーの開口部を
封止材6で封止する。このとき封止材6が外装絶縁ケー
ス1の内部に流れ込んで内部の空間が小さくなった場合
でも、外装絶縁ケースの底面1a、リード端子2、3及
び可溶合金4との間に十分な空間部Aが確保されている
ので、過負荷の電圧、電流が印加された状態で溶断した
ときでも、溶断時に発生するアークを十分に緩和させる
ことができ、アークによる外装絶縁ケースの破損やリー
ド端子の抜けを防止できる。
【0011】図4に示すような従来の構造の温度ヒュー
ズについては、溶断時に発生するアークを緩和させるた
めの施策を外装絶縁ケース1の内部に設けていないの
で、アークの緩和に十分な空間を安定的に確保するのが
難しく、アークによって外装絶縁ケースが破損したりリ
ード端子が抜けたりする恐れがあったが、本実施例では
このような問題が解消された。
【0012】本発明の温度ヒューズと図4に示すような
従来の温度ヒューズについて負荷溶断特性を比較した。
定格の1.5倍の電流、1.1倍の電圧で試験し、異常
ないことがドイツのVDE等海外安全規格で規定されて
いる。図3は実験装置であり、7は交流電源、8は電流
調整用の抵抗器、9は電流計、10は電圧計である。測
定される温度ヒューズ12に所定の電流、電圧を印加し
た状態でオーブン11に投入した。オーブンの昇温速度
が1〜3℃/分の割合になるようにしてオーブンの温度
を上昇させ、温度ヒューズが溶断されるときに外装絶縁
ケースの割れやリード端子の抜け等の異常がないかどう
かを確認した。
【0013】本実験において電圧値は275ボルトで行
なった。今回測定用サンプルとして図1に示すものを実
施例とし、これと同一寸法の図4に示す従来品を比較例
とした。
【0014】
【表1】 表1は試験後試料に外装絶縁ケースに割れが入ったり、
リード端子が抜けたりしたものの頻度を示すもので、本
発明実施例の場合、通電電流が2A、3Aになってもケ
ースに割れが生じなかったが、従来例では生じている。
このように本発明の温度ヒューズの負荷溶断特性は従来
の温度ヒューズに比べて優れていることがわかる。
【0015】また本実施例では、リード端子の端面部2
a、3aが外装絶縁ケース1の底面1aに接触するよう
に設けられているので、外装絶縁ケース1からの熱が速
やかに可溶合金3に伝達されるので熱応答性がよい。さ
らに本実施例では、リード端子の端面部2a、3aが外
装絶縁ケース1の底面1aに接触するように設けられて
いるので、外装絶縁ケース1での可溶合金の位置決めが
どの製品の時でも一定になり特性の均一性が得られる。
【0016】
【発明の効果】上記のように第1発明の温度ヒューズ
は、過負荷の電圧、電流が印加された状態で溶断した時
でも、所定の空間部があるので発生するアークを十分に
緩和させることができ、アークによる外装絶縁ケースの
破損やリード端子の抜けを防止することができる。
【0017】又、外装絶縁ケースとリード端子の端面が
直に接触しているため、外装絶縁ケースからの熱がリー
ド端子、可溶合金へと迅速に伝わるので、熱応答性が優
れている。又、第2発明は、温度ヒューズの製造時にリ
ード端子の端面部が外装絶縁ケースの底面に接触するよ
うに設けられているので、外装絶縁ケース内での可溶合
金の位置が一定となり、絶縁ケースの底面と可溶合金と
の間に所定の空間部が確保され、均一の溶断特性を有す
る温度ヒューズが容易に製造できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての温度ヒューズを示した縦断面
【図2】同温度ヒューズの横断面図
【図3】負荷溶断特性の実験装置を示した参考図
【図4】従来の温度ヒューズを示した縦断面図
【符号の説明】
1 外装絶縁ケース 2、3 リード端子 2a、3a 端面部 4 可溶合金 5 フラックス 6 封止材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のリード端子間で挟持されるよう接
    合された可溶合金と、この可溶合金の全周及び可溶合金
    とリード端子との接合部に塗着した絶縁性のフラックス
    と、前記リード端子、可溶合金及びフラックスを収納し
    た袋状の外装絶縁ケースと、この外装絶縁ケースの開口
    部を密閉する封止材と、から成り、前記一対のリード端
    子の端面部が前記外装絶縁ケースの底面と接触し、この
    底面と前記可溶合金との間に所定の空間部が確保される
    位置に可溶合金とリード端子との接合部を設けたことを
    特徴とする温度ヒューズ。
  2. 【請求項2】 一対のリード端子の端部より所定距離引
    込めた位置で、両端を挟持するよう可溶合金を接合し、
    この可溶合金の全周及び接合部を含めて絶縁性のフラッ
    クスで被覆し、前記リード端子の端面部が袋状の外装絶
    縁ケースの底面へ接触するよう装填して外装絶縁ケース
    の底面と可溶合金との間に空間部を形成し、絶縁ケース
    の開口部を封止材で密閉したことを特徴とする温度ヒュ
    ーズの製造方法。
JP11654294A 1994-05-30 1994-05-30 温度ヒューズ及びその製造方法 Pending JPH07326269A (ja)

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