JPH07320090A - 画像生成装置 - Google Patents

画像生成装置

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JPH07320090A
JPH07320090A JP11274694A JP11274694A JPH07320090A JP H07320090 A JPH07320090 A JP H07320090A JP 11274694 A JP11274694 A JP 11274694A JP 11274694 A JP11274694 A JP 11274694A JP H07320090 A JPH07320090 A JP H07320090A
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JP
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information
generating apparatus
image generating
optical characteristic
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JP11274694A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Fukuda
善文 福田
Norito Watanabe
範人 渡辺
Toshio Sakai
俊雄 坂井
Masanori Miyoshi
雅則 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】質感パラメータの設定操作に熟練していなくて
も、該設定操作が容易にできる画像生成装置を提供す
る。 【構成】入力部101を介して、パラメータ入力手段1
05は、表面の材質及び表面の状態に関する情報を受付
ける。パラメータ変換手段106は、入力された上記表
面の材質及び表面の状態に基づき、パラメータ変換手段
106内にある変換式を用いて上記光学特性を求める。
画像生成部114は、物体の表面における上記光学特性
に基づき、上記物体の表面の質感を決定して、画像を生
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータグラフィ
ックスにより、画像生成を行う画像生成装置に関し、特
に物体表面の質感を設定する場合に有効な装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンピュータグラフィックスにおいて
は、画像生成の対象となる物体の形状を入力し、形状に
対応させて物体の表面の質感を表わすパラメータを設定
した後、この表面質感パラメータに従い表面の色を決定
して、画像生成の処理を行う。表面質感パラメータ(光
学特性または属性パラメータとも呼ぶ))としては、上
記表面における光源からの光の拡散反射による反射率を
表す拡散反射率、周囲光の反射率を表す周囲光反射率、
光源からの光の鏡面反射による反射率を表す鏡面反射
率、鏡面反射する光の上記表面上での広がりを表す広が
り係数、周囲の物体の映り込みの強さを表す映り込み
率、上記表面での光の屈折率を表す屈折率、上記物体内
での光の減衰割合を表す減衰率等がある。画像生成の処
理において、画像生成装置中の属性設定装置が、このよ
うな形状表面の質感を設定する操作を行っている。
【0003】従来の属性設定装置には、形状表面の上記
多数のパラメータを直接設定しているものがある。
【0004】また、上述のような質感パラメータを直接
設定するのではなく、代表的な材質について、その材質
に対応した質感パラメータの組をライブラリとして有
し、操作者にライブラリを提示し、その中から希望のも
のを選択させる方法をとるものもある。
【0005】個々の質感パラメータを直接設定する方法
については、ビー・エヌ・エヌ刊、「MACLIFE」
1992年3月号214頁から217頁まで、および2
30頁から233頁まで、また、特開平4−12727
9号公報において述べられている。さらに、ライブラリ
として提示する方法については、ビー・エヌ・エヌ刊、
「MACLIFE」1992年3月号206頁から20
9頁までに記述されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、質感
パラメータの値を独立に設定できるため、様々な質感の
設定が可能であるが、反面、その材質にとって、物理的
に可能な質感と矛盾するような質感を設定してしまう可
能性があった。そのため利用者が、希望する質感を持つ
属性を設定するには、操作に対する熟練、あるいは色、
材質特性の把握などが要求されていた。
【0007】また、ライブラリから選択する方法による
属性設定では、提供されたライブラリに登録されている
属性しか選択する余地が無く、表面の色や仕上げに応じ
た細かい変更指示を与えることが難しいという問題があ
る。
【0008】さらに、新規に属性を作成した場合、その
属性パラメータをデータベースに保存する必要がある。
従来は、属性パラメータの値をそのまま保存していた
が、作成する属性の数が増えてくると、属性の保存のた
めの記憶容量を多く必要とするという問題があった。
【0009】本発明の第1の目的は、質感パラメータの
設定操作に熟練していなくても、該設定操作が容易にで
きる画像生成装置を提供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、作成した質
感パラメータを保存する際のデータ量を削減できる画像
生成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、画像生成の対象となる物体の表面における光
学特性に基づき、上記物体の表面の質感を決定する画像
生成装置において、上記表面の状態に関する情報として
表面仕上げ率および表面の色のうち、少なくとも一つに
関する情報を受付けるとともに、上記表面の材質に関す
る情報を受付ける入力手段と、入力された上記表面の状
態に関する情報及び表面の材質に関する情報を、予め定
められた変換式により上記光学特性に変換する変換手段
とを有することとしたものである。
【0012】また、上記表面の材質に関する情報を変更
する変更指示を受付ける受付手段を有し、上記変換手段
は、上記変更指示を受けたときに、上記変更指示を受け
る前に受付けている上記表面の状態に関する情報と上記
変更指示を受けて変更された材質に関する情報とを、上
記変換式により光学特性に変換することとしたものであ
る。
【0013】また、画像生成の対象となる物体の表面に
おける光学特性に基づき、上記物体の表面の質感を決定
する画像生成装置において、上記光学特性を1種類以上
有する光学特性組を複数組格納する格納手段と、上記格
納された光学特性組のうちの複数組を指定する指定情報
と、上記指定された光学特性組の各々に対する重み付け
に関する重み付け情報とを受付ける受付手段と、上記指
定情報と重み付け情報とに基づいて、指定された上記複
数組の光学特性組に対して重み付けを行って、新たな光
学特性組を生成する合成手段とを有することとしたもの
である。
【0014】また、上記2種類の表示物は、直線上、平
面上、3次元空間内のいずれかに表示され、上記受付手
段は、上記指定表示物と、上記基準表示物との距離を、
上記重み付け情報として受付けることとしたものであ
る。
【0015】また、上記第2の目的を達成するために、
上記光学特性組の各々は、他の光学特性組と自己とを区
別するための識別情報を有し、上記格納手段には、上記
合成された光学特性組も格納され、格納する際に、合成
に用いた複数組の光学特性組の識別情報と重み付け情報
とを格納することとしたものである。
【0016】
【作用】本発明の第1の目的は、材質や表面仕上げとい
った質感を直感的に表現するパラメータを指定すること
により、質感パラメータを間接的に設定することで達成
できる。これによれば、材質表面の質感を表す質感パラ
メータを直接設定しないので、熟練を要しない。
【0017】一般に、形状表面における光の反射特性等
の光学特性は、物体の素材(材質)によって異なる。素
材としては大きく分けて、プラスチックなどのようなつ
やありの素材、石膏等などのようなつやのない素材、ア
ルミニウムや金などのような金属素材、ガラスなどのよ
うな透明素材に分類される。
【0018】金属素材では、光は形状表面で反射し、内
部に吸収されないため、反射光のみで表現される。反射
光は表面の状態により、その強度が変化し、その色は、
素材の色を帯びている。たとえば、表面仕上げを粗くす
ると反射光の強度が小さくなる。
【0019】ガラスなどの透明素材の場合、光のほとん
どが素材を透過し、反射光強度は低く、周囲にある物の
映り込みは小さい。反射光の強度は光の波長によらずほ
ぼ一定であるため、反射光の色は光源の色となる。ま
た、表面仕上げを粗くすると、反射光の強度が小さくな
る。また、内部に入ってきた光の乱反射による拡散も小
さい。
【0020】つやあり、つやなし素材は、上記の金属素
材と透明素材が、粒子として合成されたような特性を持
つ。このため、光は素材内部に一部吸収され、内部で乱
反射を行い、形状表面の全方向に対して拡散反射を行
う。この拡散反射光の色は、素材の色となる。また、表
面の仕上げとして、ニスやペイントを施すと、これによ
り反射光の強度が大きくなるが、ニスやペイントは透明
素材の特性を有する。
【0021】本発明では、このような素材の特性または
プラスチック、石膏、アルミニウム、金、ガラス等の材
料名を表面の材質に関する情報として受付ける。
【0022】材質や表面仕上げに応じて、以上のような
特性を有する質感パラメータを求めるために、上記変換
手段は、例えば、素材ごとに、表面の状態を光の反射
率、透過率等の質感パラメータに変換する変換式を持
ち、利用者の要求する素材に従って、変換式を選択す
る。これにより、利用者が質感を設定する場合には、素
材、色、表面の仕上げ等を意識するだけで、光の反射率
等の質感パラメータまでは意識せずに、質感設定を行う
ことが可能となる。
【0023】また、各材質に共通の表面状態、例えば、
色と表面の仕上げ等を同一にして変換式を変更するだけ
で、表面状態を保ったまま材質の変更を容易に行うこと
ができるようになる。
【0024】また、本発明の第1の目的は、登録済みの
複数の質感パラメータを合成することで新しい質感パラ
メータを生成することによっても達成できる。
【0025】すなわち、質感パラメータの組に対して重
み付けを行うことにより、既存の質感パラメータを合成
して、容易に新しい質感パラメータを得ることが可能と
なる。
【0026】重み付けの方法としては、たとえば、複数
の質感パラメータを表わす表示物(たとえば、アイコ
ン)を画面上に表示し、基準とするアイコンとの距離に
反比例または、距離の自乗に反比例するように、既存の
質感パラメータの重み付けを行うことにより、近いもの
が大きく影響するようになる。これにより、直感的に既
存のパラメータを合成することが可能となる。
【0027】また、上記第2の目的を達成するために、
質感パラメータを格納する際に、データ量が多い質感パ
ラメータそのものを格納するのでなく、合成を行う際の
基となった質感パラメータの組の識別情報と、該組に対
する重み付け情報を格納する。これにより、データ量の
削減を図ることが可能となる。
【0028】
【実施例】図1に、本発明による属性設定装置を含む画
像生成装置のブロック図を示す。
【0029】本画像生成装置は、CAD等に使われるワ
ークステーションであり、CADにおける図面に色を付
けるため等に使われる。本装置は、入力部101と、命
令処理部102と、形状作成部103と、属性設定装置
104と、動作付加部112と、画像生成部114と、
出力部115とを有する。入力部101は、キーボード
とマウスである。命令処理部102と、形状作成部10
3と、属性設定装置104と、動作付加部112とは、
CPUと主メモリとディスクから構成されている。画像
生成部114は、グラフィックプロセッサとも呼ばれ
る。出力部115は、CRTまたは液晶ディスプレイで
ある。
【0030】入力部101は、画像生成のための命令や
指定された座標値を読み込む。入力部101に備わるマ
ウス等の入力機器を用いて、出力部115上に表示され
たボタン等が押されると、画像生成のための命令を発行
する。また、ユーザは、マウスにより任意の座標を示し
たり、入力部101に備わるキーボードより数値を入力
することにより、座標値の指定を行う。
【0031】命令処理部102は、入力部101より与
えられた命令や座標値を解釈し、装置の適当な部分へ命
令及び情報を分配する。例えば、形状作成中に入力部1
01に備わるマウスのボタンを押しながら座標を移動さ
せると、命令処理部102は形状作成部103に対し
て、現在作成対象となっている形状を、マウスのたどる
座標に沿って移動させる命令を発行する。また、この状
態から、メニューにより動作設定状態に切り換えて同じ
操作をすると、命令処理部102は動作設定部113に
対して、現在設定対象となっている形状の移動軌跡を、
マウスのたどる座標に沿って生成させる命令を発行す
る。
【0032】形状作成部103は、命令処理部102か
ら受け取った情報を基に、出力画像に含まれる形状を作
成する。ここで作成された形状は幾何情報のみを持つ。
例えば球を作成する場合、形状作成部103のモードを
球作成用に切り換え、命令処理部102からの座標の入
力を待つ。命令処理部102より2個の点の座標が与え
られると、形状作成部103は、1番目の点の座標を球
の中心とし、2番目の点の座標と1番目の点の座標との
間の距離を半径とするような球を表わす2次局面の式を
作成し、これを次の処理部へと渡す。
【0033】属性設定装置104は、パラメータ入力手
段105と、パラメータ変換手段106と、重み値入力
手段107と、合成手段108と、属性パラメータ書き
込み手段109と、属性パラメータ読み出し手段110
と、属性データベース111とを有する。
【0034】属性設定装置104では、形状作成部10
3において作成された形状に対して、表面属性等を付加
する。作成された形状が光源としての機能を有している
場合には、光源属性をも付加する。
【0035】パラメータ入力手段105は、画像生成装
置の入力部101等からの命令により、属性に与えるパ
ラメータ値を設定する。入力部101からの命令によ
り、パラメータ入力ダイアログを開く。このダイアログ
上に表示される情報に対して、入力部101に備わる入
力機器を用いて、数値の変更等を指示したり、ダイアロ
グ上の設定ボタンを押すことにより、これらの値を次の
処理部へと渡す。
【0036】パラメータ変換手段106は、入力された
パラメータを、形状表面の材質特性ごとに用意された変
換式に基づいて、反射や透過といった、属性の成分のパ
ラメータへと変換を行う。
【0037】重み値入力手段107は、読み込まれた複
数の属性を合成する際の合成比率を定める重み値を設定
する。
【0038】合成手段108は、読み込んだ属性の一つ
一つに対して重み値を割り当て、それらのパラメータを
合成することにより一つの新規属性のパラメータ、ある
いは新規属性を作成するために用いられた重み値のリス
トを作成する。
【0039】属性パラメータ書き込み手段109は、パ
ラメータ変換手段106または合成手段108によって
作成された属性のパラメータ、あるいは合成手段108
において用いられた重み値のリストを、形状表面の材質
特性ごとに用意された属性データベースに対して書き込
む。
【0040】属性パラメータ読み出し手段110は、属
性データベースの中から一つあるいは複数の属性に関し
て、そのパラメータ、あるいは合成手段108において
用いられる重み値リストを読み込む。
【0041】属性データベース111は、磁気ディスク
であり、パラメータ変換手段106、あるいは合成手段
108において用いられる属性のパラメータ、あるいは
属性に割り当てられる重み値のリストを保存する。
【0042】動作付加部112は、出力する画像として
動画が必要な場合、時間に対する形状の動作を付加す
る。動作設定部113により生成された動作を、形状の
持つパラメータとして形状に付加する。
【0043】動作設定部113は、命令処理部102か
ら受け取った情報を基に、形状に与える動作を生成す
る。動作を与えたい対象がある時間において存在する座
標位置や、その時点における速度、加速度等を、入力部
101からの座標入力や数値入力を基に設定する。これ
らの操作を繰り返すことで、対象に与える動作を実現す
る。
【0044】画像生成部114は、属性や動作を付加さ
れた形状の情報を受け取り、これを基に出力する画像を
作成する。画像生成部114は、命令処理部102より
指定のあった時間における形状の属性および位置を計算
し、それらの情報に基づいて、最終的に画面上に現われ
る画像の色付け等を行う。
【0045】出力部115は、画像生成部114で作成
された画像を表示する。
【0046】図2に、本実施例の画像生成装置における
出力部115に表示され、入力操作に使われる画面例を
示す。メイン画面201には現在作成中の空間が3面図
や鳥瞰図によって表示されている。またパレットウィン
ドウ202には、属性データベース111から読み込ま
れ形状に付加することの可能な属性が表示されている。
パレットウィンドウ202の動作については、図5の説
明の部分で述べる。さらに、パレットウィンドウ202
の持つメニューバー206の中のメニューからは、属性
データベース111から属性を読み込む処理のためのダ
イアログを表示させることが可能である。このダイアロ
グの動作については、図4の説明の部分で述べる。
【0047】メイン画面201に表示された空間に対し
て入力操作を行うためには、入力部101に備わるマウ
ス等の入力機器を使ってカーソル203を操作し、メニ
ューバー204あるいは206から命令を発行したり、
ツールボックス205から形状の作成や移動などのモー
ドを選択してメイン画面201に対して処理を行う。
【0048】本発明の出力部115における表示例を図
4から図6に示す。図4及び図6のダイアログは、図2
のメイン画面201におけるメニューバー204の中
(具体的には、メニューバー204から呼ばれるサブメ
ニュー)からの命令発行で起動されるダイアログであ
る。図4は、メニューバー204中の「属性」を指定す
ることにより起動され、図6は「編集」を指定すること
により起動される。図5のダイアログは、図2の材質パ
レット202におけるメニューバー206の中からの命
令発行で起動されるダイアログである。図4及び図5の
処理は、属性パラメータ書き込み手段109及び属性パ
ラメータ読み出し手段110が担当する。図6の処理
は、パラメータ変換手段106が担当する。
【0049】図4は属性データベース111からパラメ
ータ変換手段106に属性を読み込む部分である。属性
データベースウィンドウ401に表示された属性のサン
プル402の内、画像生成装置に備わる入力機器を用い
て読み出しが必要なものを選択し、追加ボタン403を
押すことにより、属性データベース111よりパラメー
タ変換手段106上にあるパレットに属性を読み込む。
【0050】図5は、図4において指定され、パラメー
タ変換手段106により読み込まれた属性を一覧表示
し、属性変更の対象となる属性をさらに指定するために
使われる。パレット501は、属性データベース111
に蓄えられている中から選択された属性のサンプル50
2が表示される領域である。パレットボタン503を押
すことにより、パレット501に表示される属性のサン
プル502の種類を、表面属性や、光源属性、カメラ属
性、背景属性等任意に変更する。カメラ属性とは、表示
画面をカメラで撮影したものと考えて、カメラの画角、
カメラと物体との距離、カメラの焦点距離等をいう。背
景属性とは、例えば、部屋の中を表示する場合に、壁や
床の様子、壁にある窓から見える景色等をいう。表面属
性をサンプル502が表示しているときは、それぞれの
丸は、金属、木、ガラス等を表示している。目的の属性
のサンプル502を指定することにより、属性の変更を
行う。
【0051】図6は、属性の変更を行うための画面の例
である。ここでは、パラメータ変換手段106のパレッ
ト501より参考となる属性を一つ読み込んで変更を加
えたり、属性を新規作成したりする。スライダ601を
入力部101に備わる入力機器の操作により調節するこ
とによって、対象となる形状の表面の仕上げを変化させ
る。そして、変化させるとただちに光学特性が計算さ
れ、その結果は、属性表面のサンプル画像603に逐次
反映される。また、色指定ボタン602により、表面属
性の色を決定する。この変化の結果は、属性表面のサン
プル画像603に逐次反映される。さらに、属性タイプ
切り替えボタン604により現在の属性のタイプを、例
えばプラスチックや石、布などへと変更する。この際、
元の属性で設定していた仕上げや色などの属性は、後述
の図6の説明に示すようなパラメータ値の変換により新
規の属性に対して受け継がれる。
【0052】入力された値を変換しないで利用する例と
して屈折率及び減衰率の入力について、図20を参照し
て述べる。まず、屈折率の入力の場合、屈折率選択ボタ
ンを押すことによって表示されるメニュー2001の中
から選択する。図中に示したAir、Water、Glass等、現
実に存在する材質には、それぞれ固有の屈折率(1.
0、1.2、1.33等)があり、この数値を、編集中
の属性の持つ屈折率として設定する。減衰率(=1−透
過率)の入力の場合は、スライダ2002を操作するこ
とによって得た値を、減衰率として編集中の属性に設定
する。これらの数値は、画像生成を行う際に直接参照さ
れる。
【0053】ここで図3を用いて、上記のような本発明
に係る画像生成装置における属性設定処理の流れを以下
に示す。
【0054】前提として、ある材質特性のタイプ、例え
ばプラスチックや木材、石などの内一つを持つ形状表面
の属性を、パラメータ入力手段105を用いて編集して
いるとする。図3のステップ301では、現在編集して
いる属性のタイプを調査し、タイプに応じて、タイプご
とに設けられた処理であるステップ302へ分岐する。
ステップ302では、パラメータ変換手段の持つ変換式
の中から、現在編集している属性のタイプに合致する変
換式を一つ定める。ステップ303では、ステップ30
2で定められた変換式を用いて、現在の属性のパラメー
タ値より新規に作成する属性のパラメータ値を求める。
ステップ304では、求めたパラメータ値を、新規に作
成する属性に対して設定する。
【0055】このとき変換の対象となるのは、周囲光反
射率、拡散光反射率、鏡面反射率、映り込み率、透過
率、ハイライト広がり係数などである。これらは形状の
材質の種類や、表面のつやの有無、また形状に対して周
囲の物体の像が映り込むかどうかなどによって変化す
る。それぞれの条件において光学特性(係数とも呼ぶ)
を算出する式を次の表に示す。併せて、これらの係数を
用いた形状表面色の計算式も示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1において、つやありの映り込み計算あ
りは、プラスチックに相当し、つやなしの映り込み計算
なしは、石膏に相当する。金属や透明体の場合には、映
り込み計算ありとなしの両方の場合がある。
【0058】表1において、周囲光Iaは、光源の幾何
学配置から正確に計算する場合と概略値を用いる場合が
ある。映り込み公共度と透過公共度についても同様に正
確に求める場合と概略値を用いる場合がある。
【0059】図6を用いて、変換式により表面状態から
属性パラメータを求める例及び材質のみを変えた場合に
属性パラメータを求める例を次に示す。スライダ601
をある数値に設定すると、その値に従った表面仕上げの
粗さを表現するように、属性データベース111内部の
パラメータ値を変更する。まず環境光成分、拡散反射光
成分、鏡面反射光成分といった表面仕上げに関係するパ
ラメータについて、最も粗い仕上げの時と最も滑らかな
仕上げの時のパラメータ値を計算し、それらの間を線形
に補間する。すなわち、次のような式で属性のパラメー
タ値を定める。
【0060】
【数1】
【0061】ただし、Maは、設定される環境光成分のパ
ラメータ値、Mdは、設定される拡散反射光成分のパラメ
ータ値、Msは、設定される鏡面反射光成分のパラメータ
値、Rは、表面仕上げ率であり、スライダで指示した値
(0≦R≦1に正規化)、Ma(0)、Md(0)、及びMs(0)は、最
も粗い仕上げの場合のパラメータ値、Ma(1)、Md(1)、及
びMs(1)は、最も滑らかな仕上げの場合のパラメータ値
である。
【0062】このようにして計算されるパラメータ値
は、この例ではプラスチックの材質のみに適用されるも
のである。そのため、この後タイプ変更ボタン604に
より材質のタイプを例えば木材に変更すると、このパラ
メータ値は適用できなくなる。そこで本発明では、スラ
イダ601によって設定した数値に着目し、これをもと
に木材におけるパラメータ値の計算を行う。すなわち、
木材の最も粗い仕上げの時と最も滑らかな仕上げの時の
パラメータ値を計算し、それらの間を線形に補間して、
スライダ601の数値に基づきパラメータ値を定める。
この計算は次の式のようにして行われる。
【0063】
【数2】
【0064】ただし、Naは、設定される環境光成分のパ
ラメータ値、Ndは、設定される拡散反射光成分のパラメ
ータ値、Nsは、設定される鏡面反射光成分のパラメータ
値、Rは、スライダで指示した値(0≦R≦1に正規化)、
Na(0)、Nd(0)、及びNs(0)は、最も粗い仕上げの場合の
パラメータ値、Na(1)、Nd(1)、及びNs(1)は、最も滑ら
かな仕上げの場合のパラメータ値である。
【0065】上の説明ではパラメータ値の設定に線形補
間を用いたが、その他に指数関数などの非線形関数によ
る補間も可能である。さらに、環境光など光の成分ごと
に式が独立しているので、それぞれについて補間方法や
変換式をを変えることも可能である。
【0066】また、スライダの最大値と最小値からの補
間の他に、反射光のエネルギー状態を保持するような変
換式等を用いて、属性タイプの変更を行うことが可能で
ある。反射光のエネルギー状態を保持するようにするの
は、入射した光のエネルギーは、反射、吸収、透過の各
エネルギーの和と等しく、この値は、時間的に変化しな
いからである。変換式は、スライダ601の数値を入力
することによって、現在の属性タイプにおけるパラメー
タ値を出力することとしてもよい。
【0067】図7に、合成により属性の変更を行う画面
の例を示す。ここでは、属性パラメータ読み出し手段1
10に備わるパレット202より参考となる属性を重み
値入力手段107に備わる仮想平面701上に複数読み
込んで、合成を行う。
【0068】図8に、この仮想平面701上における実
際の動作の流れを示す。まずステップ801で、読み込
まれた複数の属性の一つ一つについて、仮想平面701
上に割り当てた属性の座標値を読み取る。次にステップ
802でこの座標値を基に、合成手段108において、
各属性にかける重み値の計算を行う。計算には次のよう
な式を用いる。
【0069】
【数3】
【0070】ただし、Wiは属性にかかる重み値である。
またkは定数であり、次の式によって求められる。
【0071】
【数4】
【0072】ただし、nは、仮想平面上に存在する、属
性の割り当てられた座標の数、Diは、仮想平面の中心か
ら属性の割り当てられた座標までの距離である。
【0073】ステップ803では、仮想平面701上に
表示されている各属性のパラメータ値を、属性データベ
ース111より読み込む。読み込みは、位置が移動する
旅に自動的に行われる。なお、図7に表示されている読
み込み711は、仮想平面701上に表示する属性の数
を増やすときに使う。その後ステップ804において、
属性のパラメータ値及びそれにかけられる重み値によ
り、新しい一つの属性を作成する。この処理には、以下
のような式を用いる。
【0074】
【数5】
【0075】ただし、Aiは属性のパラメータ、A'は新し
く作成される属性のパラメータである。
【0076】ステップ805では、作成した属性を属性
データベース111へ格納する処理を行う。これによ
り、新しく作成した属性をこの後の別の処理において用
いる場合、属性データベース111より読み込むだけで
すぐ利用できるようになる。
【0077】ステップ806では、新しく作成した属性
を、形状の属性として付加する処理を行う。
【0078】図7の仮想平面701を用いて、図8の処
理による属性の設定処理の例を示す。仮想平面701上
には、3つの属性702、704、及び706が存在す
る。ここで各属性は仮想平面701上の点P1、P2、及び
P3に割り当てられ、アイコンとして表示されている。ま
た、入力部101に備わる入力機器によって動作するカ
ーソル709、及び仮想平面に対する属性の新規作成ボ
タン710、属性の読み込みボタン711、属性の削除
ボタン712が存在する。まずステップ801では、点
P1、P2、及びP3が求められる。続いてステップ802で
は、仮想平面の中心708から各属性の割り当てられた
座標までの距離703、705、及び707を用いて上
述の式より、合成手段108において、各属性にかける
重み値の計算を行う。ステップ803では、仮想平面7
01上に割り当てられている各属性702、704、及
び706のパラメータ値を、属性データベース111よ
り読み込む。読み込んだ属性のパラメータ値より、上述
の式を用いて新規属性のパラメータを作成する。
【0079】なお、仮想平面の中心708には、合成さ
れた新規属性を有する質感を表示することとしても良
い。これにより、合成結果をただちに確認することがで
きる。また、図7においては、複数の属性を平面上に配
置したが、表示する属性の数や属性が有する光学特性の
数により、直線上、3次元空間内に配置したり、もしく
は、複数の直線、平面、3次元空間及びこれらの組み合
せを表示し、それらに複数の属性を配置することとして
も良い。
【0080】図9に、複数の属性を置く場として仮想数
直線を用いる例を示す。仮想数直線901上には、3つ
の属性902、904、及び906が存在する。ここで
各属性は仮想数直線901上の点P1、P2、及びP3に割り
当てられ、アイコンとして表示されている。まずステッ
プ801ではこれらの点P1、P2、及びP3が求められる。
続いてステップ802では、仮想数直線の中心908か
ら各属性の割り当てられた座標までの距離903、90
5、及び907を用いて上述の式より各属性にかける重
み値の計算を行う。ステップ803では、仮想数直線9
01上に割り当てられている各属性902、904、及
び906のパラメータ値を、属性データベース111よ
り読み込む。読み込んだ属性のパラメータ値より、上述
の式を用いて新しい属性のパラメータを作成する。
【0081】図10に、複数の属性を置く場として3次
元仮想空間を用いる例を示す。ここでは重み値の計算を
行うための距離を、各属性の割り当てられている位置か
ら仮想空間1001の端点1008までとする。仮想数
直線1001上には、3つの属性1002、1004、
及び1006が存在する。ここで各属性は仮想空間10
01上の点P1、P2、及びP3に割り当てられ、アイコンと
して表示されている。まずステップ801ではこれらの
点P1、P2、及びP3が求められる。続いてステップ802
では、仮想空間の中心1008から各属性の割り当てら
れた座標までの距離1003、1005、及び1007
を用いて上述の式より各属性にかける重み値の計算を行
う。ステップ803では、仮想空間1001上に割り当
てられている各属性1002、1004、及び1006
のパラメータ値を、属性データベース111より読み込
む。読み込んだ属性のパラメータ値より、上述の式を用
いて新しい属性のパラメータを作成する。
【0082】図11に、仮想平面上に割り当てられた属
性の座標値を変更する例を示す。ここでは、画像生成装
置に備わるマウス等の入力機器により、仮想平面701
上のカーソル709を移動させる。属性の座標値を変更
するには、まず入力機器のカーソルを属性のアイコンの
上へ移動させ、入力機器のボタンを押し下げる。その状
態でカーソル709を移動させ、必要な位置で入力機器
のボタンを離す。これに合わせて仮想平面701上に表
示された属性のアイコンが新しい位置へ移動する。この
時、各属性にかかる重み値を再計算することにより、変
更の対象になっている属性のパラメータ値を更新する。
【0083】図12に、仮想平面上に割り当てる属性の
数を増加させる処理の例を示す。画面には新規作成ボタ
ン710、読み込みボタン711、削除ボタン712が
設けられており、これらのボタンを入力機器によるカー
ソル709を用いて押すことで属性数の増減処理を行
う。新規作成ボタン710を押すと、仮想平面701の
中心上部等適当な座標位置に、初期値(標準値)のパラ
メータを持つ属性1213が新規に作成され割り当てら
れる。また、別の方法として、既存の属性を用いる場合
は、属性パラメータ読み出し手段110の持つパレット
202上で必要とする既存の属性を指定した後、読み込
みボタン711を押すことにより、指定した属性が仮想
平面701の中心上部等適当な座標位置に読み込まれ割
り当てられる。以上のようにして追加された属性は、合
成手段108における新たな重み値の計算対象となる。
【0084】図13に、仮想平面上に割り当てる属性の
数を減少させる処理の例を示す。画面には新規作成ボタ
ン710、読み込みボタン711、削除ボタン712が
設けられており、これらのボタンを入力機器によるカー
ソル709を用いて押すことで属性数の増減処理を行
う。仮想平面701上でカーソル709を用いて属性7
06を指定した後、削除ボタン712を押すと、仮想平
面701上から属性706は削除され、仮想平面701
上に表示されなくなる。同時に合成手段108では属性
706を除いた新たな重み値が算出される。
【0085】上記の図8の説明では、仮想平面の中心か
ら各属性の割り当てられた座標までの距離に反比例した
値を基に重み値の設定を行っているが、図13では、距
離の2乗に反比例した値を基に重み値の設定を行う。ス
テップ802において、各属性の割り当てられた座標値
を基に、各属性にかける重み値の計算を行う。計算には
次のような式を用いる。
【0086】
【数6】
【0087】Wiは属性にかかる重み値である。またkは
定数であり、次の式によって求められる。
【0088】
【数7】
【0089】ただし、nは、仮想平面上に存在する、属
性の割り当てられた座標の数、Diは、仮想平面の中心か
ら属性の割り当てられた座標までの距離である。
【0090】これ以外の処理については、上記の説明と
同様である。
【0091】図14に、新規属性のサンプルを仮想平面
上に表示する例を示す。仮想平面701上に割り当てら
れた複数の属性702、704、及び706から作成し
た新しい属性708のサンプルを仮想平面701の中心
に表示する。何らかの方法により複数の属性702、7
04、及び706のいずれかまたはすべての割り当てら
れた座標値が変更されるたびに、属性708のサンプル
のパラメータ値を更新した上で、仮想平面701上に再
表示する。
【0092】図15に、仮想平面上に表示された属性の
サンプル画像の大きさによって属性にかかる重み値を設
定する例を示す。仮想平面701上に割り当てられた複
数の属性702、704、及び706は、それぞれある
半径の球の画像として仮想平面701上に表示されてい
る。ここで、画像生成装置に備わるマウス等の入力機器
により、仮想平面701上のカーソル709を移動さ
せ、属性706の球の画像の境界線上で入力機器のボタ
ンを押し、その状態でカーソル709を移動させること
により、属性706の球の画像の半径を随時変更する。
ボタンを離すことで、球の画像の半径を定める。この
時、重み値入力手段107は、仮想平面701上にある
それぞれの属性702、704、及び706が示す球の
画像の半径を基に、図8のステップ802において次の
ような式を用いて各属性の重み値を決定する。
【0093】
【数8】
【0094】ただし、Wiは属性にかかる重み値である。
またkは定数であり、次の式によって求められる。
【0095】
【数9】
【0096】ただし、nは、仮想平面上に存在する、属
性の割り当てられた座標の数、Siは、属性のサンプル画
像の面積である。
【0097】これ以外の処理については、上述の図8の
説明と同様である。
【0098】図16に、仮想平面上に割り当てられた属
性の座標値のなす角度によって属性の中のどの成分に重
み値をかけるかを決定する処理の例を示す。まず、仮想
平面701上に割り当てられた属性702、704、及
び706がそれぞれ平面上でなす角度1614,161
5,1616を求める。つぎに、この例では重み値入力
手段107の内部に記録されている環境光、拡散反射
光、鏡面反射光、映り込み成分、及び透過成分それぞれ
に対して、仮想平面701上で割り当てられた角度の範
囲を読み出し、各々の範囲に角度1614、1615、
及び1616が入るかどうかによって、その成分のパラ
メータ値に重み値をかけるかどうかを定める。角度の範
囲の割当は、例えば、仮想平面701の右上は、拡散反
射の領域とし、拡散反射光には、0度から90度を割り
当てる。また左下は、鏡面反射の領域とし、鏡面反射光
には、90度から180度を割り当てる。
【0099】重み値をかける成分に対しては、図8の説
明で示したような式を用いて重み値の計算を行う。な
お、角度の範囲は各成分の間で重複する場合がある。ま
た、仮想平面701上で、色や模様を分けることによ
り、角度の範囲を呈示することが可能である。
【0100】なお、平面上での角度によるのではなく、
仮想平面を複数の領域を分けて、どの領域に属性のサン
プル画像が含まれるかによって重み値をかける成分を定
める装置も考えられる。領域の割り当ては、例えば、仮
想平面701の右上は、拡散反射の領域とし、また、左
下は、鏡面反射の領域とする割り当てが考えられる。
【0101】図17に、2個の属性の内分により新規属
性のパラメータを定める処理について示す。メイン画面
のメニューバー204から発行された命令により合成手
段108において開かれたダイアログ1701には、属
性1702、1703、及びそれらより作成される新規
属性1705それぞれのサンプル画像と、複数のスライ
ダ1704を配置する。属性1702及び1703は、
属性パラメータ読み出し手段109を通じて属性データ
ベース111より読み出される。スライダ1704の一
つ一つはそれぞれ環境光成分や拡散反射光成分など属性
の成分に一対一で対応しており、例えば環境光成分を表
すスライダのつまみを属性1702側に動かせば、環境
光成分に関しては属性1702にかかる重み値が増大
し、属性1703にかかる重み値が減少する。スライダ
1704全体の長さをL0、属性1702側のスライダ1
704の端点からつまみまでの距離をLとすると、属性
1702にかかる重み値W1及び属性1703にかかる重
み値W2は次の式を用いて求められる。
【0102】
【数10】
【0103】これら二つの重み値を用いて、図2の説明
における処理に基づき新規に作成する属性のパラメータ
を定める。
【0104】なお、上述の処理の他に、参照する属性1
702及び1703の数をより増やし、スライダ170
4の一つごとに参照する属性を変える処理が考えられ
る。図17では、参照する属性は、1702,1703
の2つであるが、スライダ1704の1つごとに属性を
変える。この処理では、スライダ1704の1つごとに
対応する属性の成分は図17と同様にしておくが、互い
に別の属性を参照する。
【0105】これまでは物体の表面属性を作成する処理
について述べたが、本発明の処理を用いて、光源属性の
作成も可能である。本発明による属性設定装置では、物
体の表面属性に対するのと同じように、光源属性に関す
るパラメータ値の読み出しや書き込み、仮想平面への属
性のサンプル画像の表示、属性にかかる重み値の計算等
を行う。
【0106】図18に、属性データベース111への属
性のパラメータ値の保存のための前処理の流れを示す。
この前処理は図8のステップ803及びステップ804
に相当する。従来の処理では、属性のすべてのパラメー
タについてその値を保存していたが、本発明では属性の
設定において複数の属性のパラメータ値にかける重み値
を計算していることに着目し、この重み値のみを属性デ
ータベース111に保存することで、保存するデータの
量を軽減することを図る。
【0107】まずステップ1801では、仮想平面に配
置されている複数の属性のパラメータ値を属性データベ
ース111より読み込む。ステップ1802では、これ
らの属性一つ一つについて、次のいずれの種類であるか
を判定する。一つは、属性の持つパラメータが実際の値
を持っているもので、もう一つはこの処理が行われる以
前に本発明の手法によって作成された、重み値のみを保
存している属性である。前者の場合、ステップ1803
を通じて、ステップ802において計算した重み値をそ
の属性の重み値としてそのまま重み値リストに付加す
る。後者の場合、ステップ1804を通じて、その属性
が以前作成された段階に用いられた複数の属性の重み値
を属性データベース111より読み出し、ステップ80
2において計算した重み値とかけ合わせる。その後再び
ステップ1802に戻り、同様の処理を、ステップ18
03に到達するまで再帰的に繰り返す。
【0108】この処理の実施例を図19に示す。ここで
はまず、合成手段108において新規属性1901を作
成するために、属性データベース111にすでに存在す
る属性1902、1903、及び1904を、属性パラ
メータ読み出し手段110を通して読み出し、使用して
いる。それぞれの属性に対しては、重み値入力手段11
0によって重み値1907、1908、及び1909が
設定されている。このとき新規属性1901を属性デー
タベース111に保存する処理として図2及び図18を
用いたものが実行される。
【0109】ここで図18の処理に着目すると、まずス
テップ1801では、新規属性1901を構成する属性
1902、1903、及び1904のパラメータ値を属
性データベース1916より読み出す処理を行う。属性
1902及び1903に関しては属性データベース19
16内部にそれぞれのパラメータ1912及び1913
を持っているため、ステップ1802を通じてステップ
1803の処理が行われる。即ち、パラメータ値にかけ
られた重み値1907及び1908を新規属性1901
を作成するための重み値リストに加える。属性1904
はパラメータを持たないので、ステップ1802を通じ
てステップ1804の処理を行う。
【0110】属性1904は複数の属性1905及び1
906によって構成される重み値リスト1917を持つ
ため、これを利用する。重み値リスト1917によれ
ば、属性1905にかかるのは重み値1910であり、
属性1906にかかるのは重み値1911である。ステ
ップ1801においてこれらの属性のパラメータ値を読
み込む。属性1905及び1906は属性データベース
1917内部にそれぞれのパラメータ1914及び19
15を持っているため、処理はステップ1802を通じ
てステップ1803へ移行し、重み値を再帰的に計算し
て重み値リストに加える。属性1905及び1906に
かける重み値をそれぞれW4'及びW5'とすると、図19中
の記号を用いて、次の式のように表せる。
【0111】
【数11】
【0112】このようにして作成した属性1901の重
み値リストは、図19中の記号を用いて、図19(b)
のように表現される。この重み値リストより、属性19
01のパラメータ値をMnとすると、次の式のように求め
られる。
【0113】
【数12】
【0114】このようにして、複数の属性を混合する際
の比率のみを属性のデータベースに保存することが可能
である。これにより、属性のデータベースに保存するデ
ータの量を軽減できる。
【0115】上記実施例においては、表面の材質に関す
る情報と表面の状態に関する情報の両方を指示する場合
について述べたが、本発明は、これに限られるものでは
なく、表面の材質に関する情報と表面の状態に関する情
報のうち、いずれかのみを指示することとしても良い。
すなわち、表面の材質に関する情報と表面の状態に関す
る情報のいずれかが固定されていて、他方のみを変える
という場合には、変える情報のみを入力することとして
も、熟練を要しないで質感を変更することができるとい
う本発明の目的を達成することができる。
【0116】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、質感を
変更することが熟練を要せずに行える。また、異なる材
質へ変更する際にも、表面状態、すなわち属性の質感を
保存することが可能である。これにより、色や表面の質
感を設定するのと同程度に自由に、材質間の変更ができ
る。
【0117】また、複数の属性を混合して新しい属性を
作成することが可能である。これにより、複数の属性の
中間的な属性を作成することができる。
【0118】さらに、複数の属性を混合する際の重み付
けのみを属性のデータベースに保存することが可能であ
る。これにより、属性のデータベースに保存するデータ
の量を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像生成装置のブロック図。
【図2】本発明を用いた画像生成装置の表示例の説明
図。
【図3】変換式を用いた属性のタイプ変更処理のフロー
チャート。
【図4】属性データベースから属性を読み込むダイアロ
グの説明図。
【図5】編集する属性をパレットから選択する処理の説
明図。
【図6】属性を編集する処理の説明図。
【図7】複数の属性から一つの属性を新規作成する処理
の説明図。
【図8】複数の属性から一つの属性を新規作成する処理
のフローチャート。
【図9】仮想数直線を用いて複数の属性から一つの属性
を新規作成する処理の説明図。
【図10】仮想空間を用いて複数の属性から一つの属性
を新規作成する処理の説明図。
【図11】入力機器を用いて仮想平面上の属性の割り当
て座標を変更する処理の説明図。
【図12】仮想平面上に割り当てる属性の数を増加させ
る処理の説明図。
【図13】仮想平面上に割り当てる属性の数を減少させ
る処理の説明図。
【図14】仮想平面上に新規属性のサンプル画像を随時
表示する処理の説明図。
【図15】仮想平面に割り当てた属性のサンプル画像の
面積によって属性にかける重み値を変更する処理の説明
図。
【図16】仮想平面に割り当てた属性の座標のなす角度
によって重み値をかける属性のパラメータの種類を変更
する処理の説明図。
【図17】属性データベースより読み出した2個の属性
の各成分のパラメータ値を内分により合成し、1個の新
規属性を作成する処理の説明図。
【図18】属性データベースに属性のパラメータにかけ
る重み値リストを保存する処理のフローチャート。
【図19】属性データベースに保存されたパラメータや
重み値リストから新規に属性を作成する処理の説明図。
【図20】透明体の属性を設定する処理の説明図。
【符号の説明】
105……パラメータ入力手段、106……パラメータ
変換手段、107……重み値入力手段、108……合成
手段、109……属性パラメータ書き込み手段、110
……属性パラメータ読み出し手段、111……属性デー
タベース、201……メイン画面、202……属性パレ
ット、203……カーソル、204……メイン・メニュ
ーバー、205……ツールボックス、206……パレッ
ト・メニューバー、401……属性データベースウィン
ドウ、402……属性のサンプル、403……追加ボタ
ン、501……パレット、502……サンプル、503
……パレットボタン、601……スライダ、602……
色指定ボタン、603……サンプル画像、604……属
性タイプ切り替えボタン、701……仮想平面、702
……属性、703……仮想平面中心から属性702まで
の距離、704……属性、705……仮想平面中心から
属性704までの距離、706……属性、707……仮
想平面中心から属性706までの距離、708……仮想
平面の中心、709……カーソル、710……新規作成
ボタン、711……読み込みボタン、712……削除ボ
タン、901……仮想数直線、902……属性、903
……仮想数直線中心から属性902までの距離、904
……属性、905……仮想数直線中心から属性904ま
での距離、906……属性、907……仮想数直線中心
から属性906までの距離、908……仮想数直線の中
心、1001……仮想空間、1002……属性、100
3……仮想空間中心から属性1002までの距離、10
04……属性、1005……仮想空間中心から属性10
04までの距離、1006……属性、1007……仮想
空間中心から属性1006までの距離、1008……仮
想空間の中心、1213……属性、1614……属性7
02のなす角度、1615……属性704のなす角度、
1616……属性706のなす角度、1901……新規
作成する属性、1902……属性データベース内部に既
存の属性、1903……属性データベース内部に既存の
属性、1904……属性データベース内部に既存の属
性、1905……属性データベース内部に既存の属性、
1906……属性データベース内部に既存の属性、19
07……属性にかける重み値、1908……属性にかけ
る重み値、1909……属性にかける重み値、1910
……属性にかける重み値、1911……属性にかける重
み値、1912……属性の持つパラメータ、1913…
…属性の持つパラメータ、1914……属性の持つパラ
メータ、1915……属性の持つパラメータ、1916
……属性データベース、1917……重み値リスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 雅則 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像生成の対象となる物体の表面における
    光学特性に基づき、上記物体の表面の質感を決定する画
    像生成装置において、 上記表面の状態に関する情報として表面仕上げ率および
    表面の色のうち、少なくとも一つに関する情報を受付け
    るとともに、上記表面の材質に関する情報を受付ける入
    力手段と、 入力された上記表面の状態に関する情報及び表面の材質
    に関する情報を、予め定められた変換式により上記光学
    特性に変換する変換手段とを有することを特徴とする画
    像生成装置。
  2. 【請求項2】画像生成の対象となる物体の表面における
    光学特性に基づき、上記物体の表面の質感を決定する画
    像生成装置において、 上記表面の状態に関する情報として表面仕上げ率および
    表面の色のうち、少なくとも一つに関する情報を受付け
    る入力手段と、 上記表面の材質に関する情報を格納する記憶手段と、 入力された上記表面の状態に関する情報と、上記格納さ
    れた表面の材質に関する情報とを、予め定められた変換
    式により上記光学特性に変換する変換手段とを有するこ
    とを特徴とする画像生成装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の画像生成装置にお
    いて、 上記光学特性として、光源からの光を拡散反射により反
    射する際の反射率を表す拡散反射率と、周囲光を反射す
    る際の反射率を表す周囲光反射率と、光源からの光を鏡
    面反射により反射する際る反射率を表す鏡面反射率と、
    上記鏡面反射される光の上記表面上での広がりを表す広
    がり係数と、周囲の物体の上記表面への映り込みの強さ
    を表す映り込み率と、上記表面で屈折される光の屈折率
    を表す屈折率と、上記物体内での光の減衰割合を表す減
    衰率のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする画像
    生成装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の画像生成装置
    において、 上記材質に関する情報として受付ける上記表面の材質に
    は、材料名、つやあり表面、つやなし表面、金属表面、
    透明表面のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とす
    る画像生成装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の画像生成装置において、 上記表面の材質が、透明表面である場合は、上記表面の
    状態に関する情報として、表面仕上げ率、屈折率、減衰
    率のうち、少なくとも一つに関する情報を受付けること
    を特徴とする画像生成装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の画像生成装置において、 上記変換手段は、上記表面の材質が、 つやあり表面の場合は、上記表面仕上げ率が大きくなる
    と、上記周囲光反射率と拡散反射率とを同じ割合で増加
    させ、上記映り込み率と鏡面反射率と広がり係数とを線
    形または指数関数的に増加させ、上記鏡面反射率は、鏡
    面反射された光の色が光源の色になるようにし、減衰率
    は不透明を表す値とし、 つやなし表面の場合は、上記表面仕上げ率が大きくなる
    と、上記周囲光反射率と拡散反射率とを同じ割合で増加
    させ、上記映り込み率と鏡面反射率とは0とし、上記減
    衰率は不透明を表す値とし、 金属表面の場合は、上記周囲光反射率と拡散反射率とを
    0とし、上記表面仕上げ率が大きくなると、上記映り込
    み率と鏡面反射率と広がり係数とを線形または指数関数
    的に増加させ、上記減衰率は不透明を表す値とし、 透明表面の場合は、上記周囲光反射率と拡散反射率とを
    0とし、上記表面仕上げ率が大きくなると、上記映り込
    み率と鏡面反射率と広がり係数とは線形または指数関数
    的に増加させ、上記屈折率と減衰率とは入力された値と
    することを特徴とする画像生成装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6までのいずれかに記載の画
    像生成装置において、 上記表面の材質に関する情報を変更する変更指示を受付
    ける受付手段を有し、 上記変換手段は、上記変更指示を受けたときに、上記変
    更指示を受ける前に受付けている上記表面の状態に関す
    る情報と上記変更指示を受けて変更された材質に関する
    情報とを、上記変換式により光学特性に変換することを
    特徴とする画像生成装置。
  8. 【請求項8】画像生成の対象となる物体の表面における
    光学特性に基づき、上記物体の表面の質感を決定する画
    像生成装置において、 上記光学特性を1種類以上有する光学特性組を複数組格
    納する格納手段と、 上記格納された光学特性組のうちの複数組を指定する指
    定情報と、上記指定された光学特性組の各々に対する重
    み付けに関する重み付け情報とを受付ける受付手段と、 上記指定情報と重み付け情報とに基づいて、指定された
    上記複数組の光学特性組に対して重み付けを行って、新
    たな光学特性組を合成する合成手段とを有することを特
    徴とする画像生成装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の画像生成装置において、 表示画面上に、上記指定された複数の光学特性組に対応
    した指定表示物と、基準位置に対応した基準表示物とを
    表示し、上記指定表示物と基準表示物との表示画面上で
    の位置関係により、上記重み付け情報を表示する表示手
    段を有し、 上記受付手段は、上記重み付け情報を上記2種類の表示
    物間の位置関係に関する情報として受付けることを特徴
    とする画像生成装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の画像生成装置において、 上記2種類の表示物は、直線上、平面上、3次元空間内
    のいずれかに表示され、 上記受付手段は、上記指定表示物と、上記基準表示物と
    の距離を、上記重み付け情報として受付けることを特徴
    とする画像生成装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の画像生成装置におい
    て、 上記表示物が表示される直線、平面、3次元空間は、複
    数の領域に分割されており、 上記指定表示物の各々が上記複数の領域のどの領域に属
    するかによって、上記指定表示物に対応した光学特性組
    の有する光学特性のうち、どの光学特性が重み付けの対
    象となるかが定められることを特徴とする画像生成装
    置。
  12. 【請求項12】請求項9、10または11記載の画像生
    成装置において、 上記基準表示物は、上記合成された光学特性組に対応す
    る質感を有する表示物であることを特徴とする画像生成
    装置。
  13. 【請求項13】請求項8記載の画像生成装置において、 上記受付手段は、2組の光学特性組に対する指定情報と
    重み付け情報とを受付け、上記重み付け情報は、上記2
    個の光学特性組に含まれる光学特性の内分比を指示する
    ことを特徴とする画像生成装置。
  14. 【請求項14】請求項8から13までのいずれかに記載
    の画像生成装置において、 上記光学特性組の各々は、他の光学特性組と自己とを区
    別するための識別情報を有し、 上記格納手段には、上記合成された光学特性組も格納さ
    れ、格納する際に、合成に用いた複数組の光学特性組の
    識別情報と重み付け情報とを格納することを特徴とする
    画像生成装置。
  15. 【請求項15】画像生成の対象となる物体の表面におけ
    る光学特性に基づき、上記物体の表面の質感を決定する
    画像生成装置において、 上記光学特性を1以上有する光学特性組の複数組を格納
    する格納手段と、 上記格納された光学特性組のうちの複数組を指定する指
    定情報を受付ける第1の受付手段と、 表示画面上に、上記指定された複数組の光学特性組の各
    々に対応した複数の第1のアイコンと、新たに作られる
    光学特性組に対応した第2のアイコンとを表示し、上記
    第1のアイコンの各々と第2のアイコンとの表示画面上
    での位置関係により、上記指定された光学特性組の各々
    に対する重み付けを表示する表示手段と、 上記表示された第1のアイコンの位置を移動する指示を
    受付けることにより、上記重み付け情報を受付ける第2
    の受付手段と、 上記指定情報と重み付け情報とを受けて、指定された上
    記複数の光学特性組に対して重み付けを行って、上記新
    たな光学特性組を合成する合成手段とを有することを特
    徴とする画像生成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6992763B2 (en) 2001-06-27 2006-01-31 Canon Kabushiki Kaisha Beam splitting apparatus, transmittance measurement apparatus, and exposure apparatus
US7251029B2 (en) 2002-07-01 2007-07-31 Canon Kabushiki Kaisha Birefringence measurement apparatus, strain remover, polarimeter and exposure apparatus
KR101526487B1 (ko) * 2013-07-24 2015-06-10 디게이트 주식회사 3차원 객체 렌더링 장치

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