JPH07318430A - 熱映像検出装置 - Google Patents

熱映像検出装置

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Publication number
JPH07318430A
JPH07318430A JP13130894A JP13130894A JPH07318430A JP H07318430 A JPH07318430 A JP H07318430A JP 13130894 A JP13130894 A JP 13130894A JP 13130894 A JP13130894 A JP 13130894A JP H07318430 A JPH07318430 A JP H07318430A
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JP
Japan
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diode
bolometer
infrared
bolometer element
terminal
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Application number
JP13130894A
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English (en)
Inventor
Shinji Kobayashi
真司 小林
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱映像検出装置の赤外線検出部4に有するス
イッチング用素子の歩留まりを向上させ、このことによ
り熱映像検出装置の製造コストを安くし、低価格な装置
を提供することにある。 【構成】 赤外線検出部4は、マイクロマシニング技術
でシリコン基板上に作製されたボロメータ素子1とダイ
オード2を有して構成され、1個のダイオード2のアノ
ード側と、1個のボロメータ素子1の出力端とを直列に
接続した直列接続体10が二次元配置しているものであ
る。ボロメータ素子1は、被検出体から赤外線の入射に
より温度変化が生じることで電気抵抗が変化する抵抗素
子であり、ダイオード2のスイッチング動作により前記
ボロメータ素子1の赤外線受光量に対応する電気抵抗の
変化を順次読み出し、これを信号処理して被検出体の熱
映像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体等の被検出体から
放出される赤外線を検知し、被検出体の熱映像を得る車
載用プレビュアーや防犯機器等に利用される熱映像検出
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、車載用プレビュアーや防犯機器
に用いられる熱映像検出装置の従来の主要部分の一例を
示す。この種の熱映像検出装置は、赤外線検出部4と端
子電圧制御回路12と電源13とを有して構成されている。
【0003】図4において、赤外線検出部4は、温度変
化に応じて電気抵抗が変化するボロメータ素子1と、個
々のボロメータ素子1と一対一に対応して接続されてい
るMOS−FET(電界効果トランジスタ)11の直列接
続体が二次元配置(図では横3列縦4列)されているも
のである。この直列接続体は、シリコン基板上にエッチ
ング処理等のマイクロマシニング技術(半導体微細加工
技術)により作製されている。MOS−FET11はソー
ス(S)およびドレイン(D)およびゲート(G)を持
ち、図4で示される赤外線検出部では、MOS−FET
11が対応するボロメータ素子1に電流を流すためのスイ
ッチング用素子となる。
【0004】端子電圧制御回路12は各MOS−FET11
のゲートにかかるゲート電圧を制御する端子電圧制御回
路12Aと、各MOS−FET11のドレインにかかるドレ
イン電圧を制御する端子電圧制御回路12Bとを有してい
る。端子電圧制御回路12Aには、横第1列の各MOS−
FET11のゲートに電圧を印加する端子12Aaと、横第
2列の各MOS−FET11のゲートに電圧を印加する端
子12Abと、横第3列の各MOS−FET11のゲートに
電圧を印加する端子12Acとが設けられている。
【0005】また、端子電圧制御回路12Bには、縦第1
列の各MOS−FET11のドレインに電圧を印加する端
子12Baと、縦第2列の各MOS−FET11のドレイン
に電圧を印加する端子12Bbと、縦第3列の各MOS−
FET11のドレインに電圧を印加する端子12Bcと、縦
第4列の各MOS−FET11のドレインに電圧を印加す
る端子12Bdが設けられている。端子電圧制御回路12A
は各端子12Aa,12Ab,12Acから出力する各横1列
のゲート電圧を切り換え制御し、端子電圧制御回路12B
は各端子12Ba,12Bb,12Bc,12Bdから出力する
各縦1列のドレイン電圧を制御してMOS−FET11の
スイッチオン動作を1個ずつ切り換えて行く。
【0006】例えば、端子電圧制御回路12Aにより端子
12Aaのみからスイッチオンのゲート動作電圧を印加
し、端子電圧制御回路12Bにより端子12Baからのみス
イッチオンのドレイン動作電圧を印加することでMOS
−FET11aaは唯一スイッチオン状態となり、ボロメ
ータ素子1aaに電流が流れる。同様に、端子電圧制御
回路12Aにより端子12Aaのみからゲート動作電圧を印
加し、端子電圧制御回路12Bにより端子12Bbのみから
ドレイン動作電圧を印加するとMOS−FET11abは
唯一スイッチオン状態となる。このように、各MOS−
FET11のゲートとドレインに加えられる動作電圧を順
次切り換えることによって選択的に1個ずつMOS−F
ET11をスイッチオン状態にすることができる。
【0007】一方、電源13は、直流電源からなり、この
電源13は全てのボロメータ素子1の一端に接続され、ボ
ロメータ素子1のもう一端が対応しているMOS−FE
T11のソースと接続している。
【0008】なお、熱映像装置は、赤外線検出部4の出
力信号を処理する情報処理部分(図示せず)と、処理さ
れた情報をテレビモニタに映し出す映像部分(図示せ
ず)とを有している。次に、この種の熱映像検出装置の
動作を説明する。
【0009】人体等の被検出体から放出された熱(赤外
線)が赤外線検出部に入射すると、各ボロメータ素子1
は赤外線の入射量に応じて温度が変化し、その温度変化
に対応して電気抵抗が変化する。この状態で、端子電圧
制御回路12で、MOS−FET11のオン・オフ状態を制
御して唯1個のMOS−FET11をスイッチオン状態と
したときに、そのMOS−FET11に接続しているボロ
メータ素子1の電気抵抗に対応する電流が流れ出すこと
で、赤外線量に応じた赤外線検出値を選択的に順次読み
出し、これを情報処理部で所望の信号処理を行い、映像
部で各ボロメータ素子1の配列位置に対応するテレビモ
ニタの各画素位置に赤外線検出値を映し出し、被検出体
の熱映像を得る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来装
置の赤外線検出部4は、ボロメータ素子1とMOS−F
ET11をシリコン基板上にマイクロマシニング技術を用
いて作製しており、特に、MOS−FET11は複雑な製
造工程で作製され、また、同一基板上に形成されるボロ
メータ素子1等の作製時に行われる長時間のエッチング
処理や熱処理によって、MOS−FET11の特性に変化
が生じ、MOS−FET11を設計通りに作製するのが難
しく、MOS−FET11の歩留まりが悪くなってしまう
という問題がある。
【0011】そうすると、必然的に赤外線検出部4、つ
まりは熱映像検出装置の歩留まりが悪く、製造コストが
高くなるために高価格なものとなる。例えば、ボロメー
タ素子1が横64列縦64列の二次元配置で形成される赤外
線検出部には4069個のボロメータ素子1およびMOS−
FET11が必要であり、赤外線検出部の歩留まりが50%
以上となるためには、MOS−FET11の歩留まりが9
9.98 %以上でなければならず、このような高い歩留ま
りでMOS−FET11を作製することは極めて困難であ
った。
【0012】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、スイッチング用素
子の製造を容易にし、装置の歩留まりを向上させ、低価
格な熱映像検出装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成されている。すなわち、第
1の発明は、温度変化に応じて電気抵抗が変化するボロ
メータ素子を一次元又は二次元状に配置してなる赤外線
検出部と、個々のボロメータ素子に一対一に対応させて
接続されているダイオードと、各ダイオードを選択的に
1個ずつ順方向にバイアスするダイオード駆動回路と、
各ボロメータ素子から得られる温度変化に対応するアナ
ログ信号をデジタル化するデジタル処理回路と、各ダイ
オードの特性のばらつきに起因するオフセット値を格納
するオフセット格納メモリと、前記デジタル処理回路に
よって処理された各ボロメータ素子の赤外線検出値を対
応するダイオードのオフセット値を用いてデジタル演算
によって補正する補正演算処理部とを有することを特徴
として構成される熱映像検出装置である。
【0014】また、第2の発明は、前記第1の発明の各
ボロメータ素子とそれぞれのボロメータ素子に接続され
るダイオードは半導体微細加工技術を用いて基板上に集
積形成されていることを特徴として構成される。
【0015】
【作用】上記構成の本発明において、個々のボロメータ
素子に一対一に対応させて接続されているダイオード
は、ダイオード駆動回路によりオン・オフ状態が制御さ
れ、一次元又は二次元状に配置されたボロメータ素子か
らの赤外線検出値を1個ずつ選択的に順次読み出す。そ
して、読み出された赤外線検出値のアナログ信号をデジ
タル処理回路でデジタル化し、補正演算処理部で、前記
デジタル化されたダイオードの特性のばらつきを含む赤
外線検出値から、事前にオフセット格納メモリに読み込
まれている各ダイオードの特性のばらつきに起因するオ
フセット値を差し引く。赤外線を断続するチョッパを用
いる場合はチョッパを閉じている状態でオフセット値を
測定して格納しておく。デジタル演算によって赤外線検
出値を補正し、補正された赤外線検出値によって熱映像
が得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一名
称には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0017】図1および図2は、本発明による熱映像検
出装置の実施例を示す。図2は、熱映像検出装置のブロ
ック構成を示すもので、赤外線検出部4、ダイオード駆
動回路3、増幅回路5、デジタル処理回路6、オフセッ
ト格納メモリ7、補正演算処理部8、フレームメモリ9
を有する。また、図1は、図2に示される赤外線検出部
4とダイオード駆動回路3の構成を示すものであり、赤
外線検出部4の特徴的なこととしては、スイッチング用
素子としてマイクロマシニング技術で作製されたダイオ
ード2を用いていることである。
【0018】図1において、赤外線検出部4は、従来例
と同様にマイクロマシニング技術(半導体微細加工)で
作製されたボロメータ素子1が二次元配置(図では横3
列縦4列)されているものである。また、1個のボロメ
ータ素子1の出力端には、1個のダイオード2のアノー
ド側が直列に接続して直列接続体10を構成している。
【0019】ダイオード駆動回路3は、各ボロメータ素
子1の入力端が接続されるダイオード駆動回路3Aと、
各ダイオード2のカソード側が接続されるダイオード駆
動回路3Bとを有している。ダイオード駆動回路3Aに
は、横第1列の各ダイオード2のアノード側に電圧を印
加する端子3A1と、同様な働きをする横第2列の端子
3A2と横第3列の端子3A3とを設け、また、ダイオ
ード駆動回路3Bには、縦第1列の各ダイオード2のカ
ソード側に端子を印加する端子3B1と、同様な働きを
する縦第2列の端子3B2と、縦第3列の端子3B3
と、縦第4列の端子3B4とを設けている。ダイオード
駆動回路3Aは、各端子3A1,3A2,3A3から出
力する各横1列のダイオード2のアノード側の電位を切
り換える制御回路を有しており、ダイオード駆動回路3
Bは、各端子3B1,3B2,3B3,3B4から出力
する各縦1列のダイオード2のカソード側の電位を前記
ダイオード駆動回路3Aの電位切り換え動作に同期させ
て、各ダイオード2のスイッチオン状態を1個ずつ切り
換えて行く制御回路を有している。
【0020】例えば、ダイオード2(2D11)だけをス
イッチオン状態とするためには、ダイオード2(2
11)のアノード側の電位がカソード側の電位より高
く、その電位差が動作バイアス電圧以上となるようにダ
イオード駆動回路3Aの端子3A1およびダイオード駆
動回路3Bの端子3B1から電圧を印加する(例えば端
子3A1を5V、端子3B1を0Vとする)。残りのダ
イオード駆動回路3Aの端子3A2,3A3からは0V
の電圧を印加し、ダイオード駆動回路3Bの端子3B
2,3B3,3B4からは、ダイオード2のアノード側
とカソード側の電位の差が動作バイアス電圧以下となる
電圧(例えば端子3A1から5Vが印加される場合に
は、5V)を印加する。
【0021】同様にダイオード2(2D21)だけをオン
状態とする場合には、ダイオード駆動回路3Aの端子3
A2およびダイオード駆動回路3Bの端子3B1からダ
イオード2(2D21)に順方向の動作バイアス電圧又は
それ以上の電圧を印加する。残りのダイオード駆動回路
3Aの端子3A1,3A3からは0Vを印加し、ダイオ
ード駆動回路3Bの端子3B2,3B3,3B4から
は、ダイオード2にかかる電圧が動作バイアス電圧以下
となる電圧を印加する。このようにダイオード駆動回路
3で各々の端子から印加する電圧を切り換えることで、
ダイオード2のアノード側の電位がカソード側の電位よ
り高くなっている順方向の動作バイアス電圧が1個ずつ
選択的にダイオード2に印加され、ダイオード2が順次
スイッチオン状態となる。
【0022】図2において、増幅回路5は、赤外線検出
部4で検知された赤外線入射量に対応する赤外線検出値
を取り出し増幅するものであり、図3に示されるホイー
トストンブリッジ回路14と増幅器を有して構成されてい
る。ホイートストンブリッジ回路14は、4辺の抵抗ブリ
ッジ回路からなり、4個の電気抵抗体R1 ,R2
3 ,R4 が抵抗ブリッジ回路の対応する各ブリッジ辺
に配置され、4辺の向かい合った2頂点a,cが電圧入
力端子となり、残りの2頂点b,dが回路の検出端子と
なっている。ここでは、2個の電気抵抗体R1 ,R2
固定形成され、残りの電気抵抗体R3 が赤外線検出部4
のボロメータ素子1とダイオード2との1個の直列接続
体10で構成され、電気抵抗体R4 がブリッジのバランス
を取り易くし、温度特性を良好に保つためにR3 と同様
に抵抗素子とダイオードから構成されている。前記直列
接続体10は、ダイオード駆動回路3からバイアス電圧が
印加され、ダイオード2がスイッチオン状態となってい
る直列接続体10である。それゆえ、前記直列接続体10で
構成される電気抵抗体R3 は、ダイオード駆動回路3で
ダイオード2のオン・オフ状態を制御することで、順次
切り換わるものである。増幅回路5では、このようなホ
イートストンブリッジ回路14の検出端子b,dから電気
抵抗R3 (選択的に接続された直列接続体10)に対応す
る信号(赤外線検出値の信号)を読み出し、増幅器で増
幅する。
【0023】デジタル処理回路6では、前記増幅回路5
で増幅されたアナログ信号の赤外線検出値をデジタル信
号へ変換する。
【0024】ところで、ダイオード2は電気抵抗のばら
つきが大きく、ホイートストンブリッジ14を通してボロ
メータ素子1とダイオード2との直列接続体10である電
気抵抗R3 に対応する信号を検出する構成では、例え
ば、一方の直列接続体10の赤外線検出値と、同一の赤外
線量を受けた他の直列接続体10から得られた赤外線検出
値との間にはダイオード2のばらつきによる差が生じて
しまう。そうすると、増幅器の増幅動作によりダイオー
ド2の電気抵抗のばらつき分も増幅されて、各直列接続
体10の赤外線検出値間の差は無視できないものとなる。
このようにダイオード2の電気抵抗のばらつきのため、
真の赤外線検出値と実際検出された赤外線検出値とには
大きな誤差が生じ、正確な熱映像が得られない。
【0025】そこで、本発明では、ダイオード2による
誤差を取り除く赤外線検出値の補正を行う補正演算処理
部8と、この補正に用いる各直列接続体10のオフセット
値を記録しておくオフセット格納メモリ7が設けられて
いる。
【0026】オフセット格納メモリ7には、赤外線検出
部4から検出された各直列接続体10のオフセット値が記
録されている。
【0027】補正演算処理部8では、検出された赤外線
検出値から、オフセット格納メモリ7に格納されている
対応するオフセット値を差し引くデジタル演算をし、赤
外線検出値の補正を行う。
【0028】上記補正演算処理部8とオフセット格納メ
モリ7を設けた赤外線検出値の信号処理を次に説明す
る。
【0029】本実施例では、赤外線検出部4の受光面に
オフセット値を検出するための高速に駆動する赤外線の
透過と遮断を交互に行うチョッパー(図示せず)が設け
られ、このチョッパーの赤外線遮断と透過の1サイクル
動作が各ダイオード2のスイッチオン期間に同期して行
われるようになっている。このような構成の下で、ダイ
オード駆動回路3で制御して選択的に1個のダイオード
2(例えば2D11)をスイッチオン状態とし、チョッパ
ーによる直列接続体10への赤外線遮断時に、ダイオード
2を持つ直列接続体10の電気抵抗に対応する信号(オフ
セット値の信号)を増幅回路5およびデジタル処理回路
6を通してオフセット値のデジタル信号をオフセット格
納メモリ7に格納する。
【0030】次に、チョッパーによる直列接続体10への
赤外線透過時には、同じ直列接続体10の赤外線量に対応
する検出値の信号を同じように増幅回路5およびデジタ
ル処理回路6を通して補正演算処理部に取り込む。そし
て、オフセット格納メモリ7から先に検出されていたオ
フセット値を読み出し、補正演算処理部8で、検出され
た赤外線検出値から読み出されたオフセット値を差し引
いて、ダイオード2の特性のばらつきによる誤差を取り
除いた赤外線検出補正値を得る。このように得られた赤
外線検出補正値は、フレームメモリ9に送られ格納され
る。
【0031】以上のように1個の直列接続体10の赤外線
受光量に対する赤外線検出値の検出そして補正を行う信
号処理を順次全ての直列接続体10について行い、フレー
ムメモリ9に得られた赤外線検出補正値を格納し、必要
時に、直列接続体10の配列位置に対応するテレビモニタ
の各画素の配列位置に前記赤外線検出補正値を映し出
し、被検出体の熱映像を得る。
【0032】本実施例では、赤外線検出部4の個々のボ
ロメータ素子1に一対一に対応して接続されているスイ
ッチング用素子を従来例の複雑な工程で作製するMOS
−FET11ではなく、ダイオード2にしたために、製造
プロセスが簡単であり、また、ボロメータ素子1の作製
時の長時間エッチング処理や熱処理に対する耐久性も良
く、スイッチング用素子の歩留まりが向上する。このこ
とにより、赤外線検出部4が安定して製造され、赤外線
検出部の歩留まりを向上させることができ、製造コスト
を安くすることができる。また、ダイオード2は従来の
MOS−FET11の構造より簡単な構造をしており、赤
外線検出部4が小型化される。
【0033】上記のような赤外線検出部4を用いること
で、熱映像検出装置は小型で安価な装置となり、防犯や
家電や自動車等の分野に広く適用することができるよう
になる。
【0034】また、オフセット格納メモリ7と補正演算
処理部8を設け、赤外線検出値の補正処理を行うこと
で、ダイオードによる抵抗値のばらつき誤差が取り除か
れるために感度良く、被検出体の熱映像を明瞭に捕らえ
ることができる。また、上記の補正演算処理工程を加え
ても、従来例と同程度に赤外線の検知に対して高速に応
答することができる。本発明者は、本実施例による縦64
列横64列に二次元アレイ配置されたボロメータ素子1を
有する熱映像検出装置を用いて、人体の観察を行ったと
ころ、静止した人体の顔の形状を明瞭に捕らえることが
でき、また、感度や応答速度については、従来例のMO
S−FET11を使用した装置と比べて同程度であった。
【0035】また、上記実施例では、チョッパーを用い
てリアルタイムにオフセット値を取り込み記憶して赤外
線検出値の補正を行うようにしたので、ダイオード2の
温度変化に起因するオフセット値が変動しても、その変
動したオフセット値を取り込んで補正に用いるため、周
囲の温度が変化しても正確な赤外線検出補正値が得ら
れ、精度良く被検出体の熱映像を得ることができる。
【0036】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記
実施例では、各直列接続体10のオフセット値を赤外線測
定中にチョッパーを用いてリアルタイムで取り込み記憶
させたが、全ての直列接続体10のオフセット値を熱映像
検出装置の出荷時又は使用直前に予めオフセット格納メ
モリ7に記録しておいても良い。
【0037】また、赤外線検出部4のボロメータ素子1
が二次元アレイ配置であったが、一次元アレイ配置でも
良い。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、個々のボロメータ素子
に一対一に対応して接続するスイッチング用素子をダイ
オードを用いて構成したので、ボロメータ素子とダイオ
ードをマイクロマシニング技術によりシリコン基板に作
製する製造プロセスが簡単であり、ボロメータ素子作製
時におけるエッチング処理や熱処理に対するダイオード
の耐久性も良く、歩留まりが向上する。
【0039】また、オフセット格納メモリと補正演算処
理部を設けて、ボロメータ素子から得られる赤外線検出
値を補正するようにしたので、各ボロメータ素子のダイ
オードの特性のばらつきを含む赤外線検出値から各ダイ
オードの特性のばらつきによるオフセット値を差し引く
ことになり、真の赤外線検出値を検出することができる
ので、被検出体の熱映像を明瞭、かつ高速に捕らえるこ
とができる熱映像検出装置が得られる。
【0040】さらに、各ボロメータ素子と各ボロメータ
素子に接続されるダイオードを半導体微細加工技術を用
いて基板上に集積形成することで、小型かつ高速な熱映
像検出装置を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱映像検出装置の赤外線検出部の
一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明による熱映像検出装置のブロック構成の
一例を示す説明図である。
【図3】図2の増幅回路を示す説明図である。
【図4】従来例の熱映像検出装置の赤外線検出部を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 ボロメータ素子 2 ダイオード 3 ダイオード駆動回路 4 赤外線検出部 5 増幅回路 6 デジタル処理回路 7 オフセット格納メモリ 8 補正演算処理部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度変化に応じて電気抵抗が変化するボ
    ロメータ素子を一次元又は二次元状に配置してなる赤外
    線検出部と、個々のボロメータ素子に一対一に対応させ
    て接続されているダイオードと、各ダイオードを選択的
    に1個ずつ順方向にバイアスするダイオード駆動回路
    と、各ボロメータ素子から得られる温度変化に対応する
    アナログ信号をデジタル化するデジタル処理回路と、各
    ダイオードの特性のばらつきに起因するオフセット値を
    格納するオフセット格納メモリと、前記デジタル処理回
    路によって処理された各ボロメータ素子の赤外線検出値
    を対応するダイオードのオフセット値を用いてデジタル
    演算によって補正する補正演算処理部とを有する熱映像
    検出装置。
  2. 【請求項2】 各ボロメータ素子とそれぞれのボロメー
    タ素子に接続されるダイオードは半導体微細加工技術を
    用いて基板上に集積形成されている請求項1記載の熱映
    像検出装置。
JP13130894A 1994-05-20 1994-05-20 熱映像検出装置 Pending JPH07318430A (ja)

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