JPH07316203A - 両性の多孔性微粒子及びその製造方法、並びに化粧料 - Google Patents
両性の多孔性微粒子及びその製造方法、並びに化粧料Info
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- JPH07316203A JPH07316203A JP4174995A JP4174995A JPH07316203A JP H07316203 A JPH07316203 A JP H07316203A JP 4174995 A JP4174995 A JP 4174995A JP 4174995 A JP4174995 A JP 4174995A JP H07316203 A JPH07316203 A JP H07316203A
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Abstract
りも強い酸又は塩基を多量に吸着しうる、平均粒径が50
μm以下の、デオドラント剤等として有用な多孔性微粒
子の提供。 【構成】 塩基性多糖と反応性ビニル基を有する有機酸
の水溶液を、疎水性溶媒中で乳化又は懸濁させた後、こ
れを重合させて得られる、塩基性多糖と、反応性ビニル
基を有する有機酸又はその塩の重合体とからなる平均粒
径50μm以下の両性の多孔性微粒子、この微粒子を含有
する化粧料。
Description
デオドラント剤、パック剤、保湿剤)、毛髪化粧料、医
療品、繊維処理剤、紙加工剤、セメント添加剤、被覆材
料、殺菌/静菌剤、農薬などに有用な両性の多孔性微粒
子及びその製造方法に関するものである。
に、乳化や懸濁法等により得られるアニオン/カチオン
の両性微粒子は、主にアミノ基を有するモノマーと酸性
基を有するモノマーの共重合によるか、アニオン又はカ
チオン性粒子を形成させた後に、修飾反応などにより反
応基の一部をカチオン基又はアニオン基に転移させる
か、複合によりカチオン性又はアニオン性の物質を混在
させることにより得られる。例えば、両性微粒子を生成
させる手法として、アミノ基含有モノマーと(メタ)ア
クリル酸との乳化共重合による手法、スチレン/アクリ
ルアミド共重合体からなる微粒子をホフマン反応させる
方法 (J.Appl.Polym.Sci., 26, 2015(1981))、メタクリ
ル酸/アクリルアミド/p−ニトロフェニルアクリレー
ト/メチレンビスアクリルアミドの沈澱重合からエチレ
ンジアミンの後反応による方法(微粒子・分散系に関す
る特別討論会講演要旨集,p.23,(1993))等がある。し
かし、これらの手法では多孔性の微粒子は得られず、強
酸/強塩基と反応する粒子当たりの塩基/酸性基の量が
非常に少ない。
として、1級アミノ基を有するキトサンをベースとし
て、キトサンを酸に溶解させた後、この溶液をアルカリ
凝固液中に滴下する方法(特開昭59−30722号公
報、特開昭62−62827号公報、特開昭62−70
401号公報、特開昭62−79201号公報等参照)
と、キトサン溶液やキトサン分散液を機械的に処理する
方法(特開昭63−20302号公報、特開昭63−1
7902号公報、特開昭63−210101号公報等参
照)等がある。しかし、いずれの粒子もカチオン性の微
粒子であることと、数十μm〜数百μm以上の粒径の粒
子しか得られないものである。また、塩基性多糖をベー
スとした両性の粒子をつくる手法として、水溶液中キト
サン存在下で反応性ビニル基を有する有機酸を(共)重
合させる手法で、キトサンと有機酸重合体のコンプレッ
クスからなる粒状体が合成されている(高分子論文集,
Vol.37,No.3,185(1980))。しかしながら、これらの
手法でつくられるキトサン微粒子は、粒径分布が広く、
50μm以上の粒子を含む非球形粒子しか得られず、多孔
度も低い。このように両性の微粒子で、その酸基又は塩
基よりも強い酸又は塩基を多量に吸着しうる平均粒径が
50μm以下の多孔性微粒子は得られていなかった。
吸着しうる多孔性微粒子が得られれば、その吸着性を利
用して、デオドラント剤等に用いることもできる。腋
臭、足臭、汗臭等の体臭は不快な臭気であり、これを持
つ者にとっては非常に大きな悩みである。体臭成分は臭
いのもととなる汗、老廃物、腐敗物質等に皮膚常在菌が
作用して作り出される代謝物質である。従って、分泌さ
れた汗等はそれ自体では強い臭気にはならないが、皮膚
上に存在する菌の作用により低級カルボン酸や揮発性物
質を発生し、不快な臭気物質の原因となる。臭気物質と
しては、酢酸、酪酸、プロピオン酸、イソ吉草酸等の低
級カルボン酸類、ステロイド類等種々のものであること
が知られている。
金属酸化物(酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタ
ン、アルミナ等)を用いる方法(特公平1−49372
号公報)、活性炭等の多孔性物質の物理的吸着を利用
する方法、皮膚常在菌の増殖を抑制するような抗菌剤
(トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化
ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸
クロルヘキシジン、ハロカルバン等)を用いる方法、
強い収斂作用を有する薬剤(パラフェノールスルホン酸
亜鉛、クエン酸、アルミニウム塩、ジルコニウム塩)を
用いる方法、香料によるマスキング等があげられる。
は低級脂肪酸類の吸着容量が不十分であり、かつ使用
感、持続性の面でも問題がある。香料によるマスキング
等の感覚的消臭は香料により臭い物質の質を変化させる
ものであるが、依然として臭い物質は残存するため消臭
効果には限度がある。一方、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物を用いる方法
では、これら金属酸化物が表面反応だけで酸と反応する
ために、表面積を向上させる工夫が種々なされている
が、このように表面積を向上させても臭い物質である酸
との反応でゲル化するため、経時的に発生する酸を補足
するためには能力的に乏しく、十分に満足できるもので
はなかった。
子で、その酸性基又は塩基性基よりも強い酸又は塩基を
多量に吸着しうる、平均粒径が50μm以下の多孔性微粒
子を提供することにある。更に本発明の目的は、消臭効
果が高く、かつ速効性、持続性に優れたデオドラント剤
等の化粧料を提供することにある。
意研究を重ねた結果、天然素材である塩基性多糖をベー
スとした両性の多孔性微粒子であって、アニオン及びカ
チオンの両性を有し、非極性及び極性溶媒中で、強酸/
強塩基と反応する粒子当たりの塩基と酸性基の量が従来
の微粒子に比べ圧倒的に多い多孔性微粒子を見出し、更
にこの両性の多孔性微粒子によれば、酸捕捉性能が極め
て高く、経時の酸物質捕捉性能が低下しないデオドラン
ド性能を発現することも見出し、本発明を完成した。即
ち本発明は、塩基性多糖と、反応性ビニル基を有する有
機酸又はその塩の重合体とからなる平均粒径50μm以下
の両性の多孔性微粒子及びその製造方法、並びにこの両
性の多孔性微粒子を含有することを特徴とする化粧料を
提供するものである。
両性の多孔性微粒子は、塩基性多糖と反応性ビニル基を
有する有機酸の水溶液を、疎水性溶媒中で乳化又は懸濁
させた後、これを重合させることにより得ることができ
る。
は2級アミノ基を有するピラノース環がエーテル鎖で結
合した構造をもつ化合物であり、例えば、ポリグルコサ
ミンにあたるキトサン、そのアセチル化物のキチン、ポ
リガラクトサミン及びそのアセチル化物等が挙げられ
る。但し、一般に、天然に存在するキチンは、アセトア
ミド基の一部がアセチル化されていないアミノ基となっ
ているため、本発明で用いられるキチンは脱アセチル化
度が30%未満のものを示し、キトサンは脱アセチル化度
が30%以上のものを示している。これら塩基性多糖は、
その一部がアシル化、エーテル化、エステル化等の反応
で修飾されたものも含むものである。また、本発明で
は、多孔性構造を形成することを特徴とすることから、
特にキトサンが好ましく用いられる。本発明において、
塩基性多糖の分子量は特に限定されないが、約1万〜10
0 万程度のものが使用される。
を有する有機酸は、塩基性多糖を溶解し水溶液とするこ
とが可能な、分子内に反応性ビニル基を1個以上かつ酸
性基を1個以上有する水溶性の有機酸が用いられる。具
体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イ
タコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸モノマー
や、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)
アクリル酸エステル、ビス(3−スルホプロピル)イタ
コン酸エステル等の不飽和スルホン酸モノマーや、ビニ
ルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタアクリ
ロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリ
ロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタ
クリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−ア
クリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−メ
タクリロイロキシエチルホスフェート、ジオクチル−2
−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等の不
飽和燐酸モノマーなどが挙げられ、これらは1種単独で
使用することも、2種以上を併用することもできる。ま
た、この中では、酸性度の比較的低い不飽和カルボン酸
モノマーが好ましく、特に、ポリマーの酸性度が低いメ
タクリル酸が最も好ましい。有機酸の使用割合は、両性
の多孔性微粒子を得るためには、塩基性多糖の単糖ユニ
ット当たりに換算して 0.1〜 500倍モルの範囲、好まし
くは0.5 〜10倍モルの範囲であり、それぞれの重合体の
特徴を生かす意味では 1.0〜5倍モルが最も好ましい。
機酸とともに、種々の酸を任意に混合することも可能で
ある。この際、混合される酸の種類としては、塩酸、硫
酸、燐酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、酒
石酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ酸、グリコール酸、
ジクロル酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸が挙げられ
る。
重合できる他のモノマーを共重合させてもよい。他のモ
ノマーとしては、例えば、不飽和酸エステル、有機酸ビ
ニルエステル類、芳香族系ビニルモノマー等が挙げられ
る。特に、W/O型の重合で合成されうる水溶性モノマ
ーが好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート等の不飽和酸エス
テル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の有機酸ビ
ニルエステル類、ビニルピリジン等の芳香族系ビニル類
などが挙げられる。また、反応性基を有する化合物で、
反応性ビニル基を有する有機酸の酸基と反応し得る化合
物であれば併用することが可能である。また、連鎖移動
剤、停止剤等を共存させることもできる。
存在下又は不存在下で行うことができるが、界面活性剤
の存在下で行うことが好ましい。本発明に用いられる界
面活性剤としては、アニオン型、ノニオン型、カチオン
型及び両性の通常の界面活性剤を使用することができ
る。例えば、ドデシル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの
サルフェート塩等のアニオン性界面活性剤;オクタデシ
ルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界
面活性剤;ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリ
オキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル、ソルビタンモノステアレート、
ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート等のノニオン界面活性
剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルア
ミドジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−
カルボキシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタイン
等の両性界面活性剤が挙げられる。但し、粒子内に両性
イオンが存在することから、粒子の安定性等を考慮する
と、ノニオン性の界面活性剤が好ましい。これら界面活
性剤は、単独で用いても良いし、2種以上を混合して用
いても良い。
具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、デカン、シクロヘキサン等の炭化水素類、
トルエン、ベンゼン等の芳香族類、石油エーテル、ジエ
チルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン等のケトン類、ヘキサノール、ヘ
プタノール等の長鎖アルコール等を挙げることができ
る。本発明においては、これらの疎水性溶媒中に上記界
面活性剤を溶解させて反応を行うことが好ましい。この
疎水性溶媒中に含まれる界面活性剤濃度としては 0.1〜
10.0重量%の範囲が適当であり、好ましくは0.5〜 5.0
重量%が望ましい。
チルセルロース、ポリビニルアルコール、4級塩基を導
入したカチオン性ポリビニルアルコール、カルボン酸基
又はスルホン酸基を導入したアニオン性ポリビニルアル
コール、澱粉、4級塩基を導入したカチオン性澱粉等、
乳化剤又は保護コロイドとして作用して粒子の安定性に
効果のある水溶性高分子を使用することもできる。
ては、熱又は還元性物質の存在下でラジカル分解して単
量体の付加重合を開始させるもので、水溶性又は油溶性
のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物など
が一般的に用いられる。例えば、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパー
オキサイド等の過酸化物;2,2’−アゾビス−2−ア
ミジノプロパン塩類(V-50)、4,4’−アゾビス−4
−シアノペンタノン酸等のアゾ化合物が挙げられる。必
要に応じて還元剤と組み合わせて、レドックス系開始剤
としても使用することができる。これらの重合開始剤は
単独又は2種以上併用して使用することができる。この
重合開始剤は、塩基性多糖の有機酸酸性水溶液に添加し
ても、エマルション系に直接添加してもよく、有機酸に
対して重量比で0.05〜10.0%の範囲で用いられる。さら
に、本発明の重合法では、上記の単量体、界面活性剤、
重合開始剤の他に、必要に応じてメルカプタン化合物等
の連鎖移動剤、炭酸ナトリウム等のpH緩衝剤を用いる
ことができる。
の有機酸酸性水溶液と界面活性剤を加えた疎水性溶媒を
混合し、乳化装置を用いて機械的攪拌により乳化させる
ことでW/Oエマルションを調製する。乳化装置として
は、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、マイルダ
ー、ホモミキサー、超音波乳化装置、ナノマイザーシス
テム、ガラス膜乳化装置等を用いることができる。ま
た、塩基性多糖の有機酸酸性水溶液と界面活性剤を加え
た疎水性溶媒とから、一般的な逆相懸濁法を用いてW/
Oサスペンションをつくりだし、そのまま重合反応を行
うこともできる。なお、乳化/懸濁時の塩基性多糖の有
機酸酸性水溶液/疎水性溶剤の混合比率は、容積比で70
/30〜 0.1/99.9の範囲で自由に選択できる。
した塩基性多糖のW/Oエマルションあるいはサスペン
ションに重合開始剤を加え、20℃〜80℃の範囲の温度で
重合を行う。重合は 0.1時間から24時間の間に終了し、
冷却後、有機溶剤中等に滴下又は一括添加して、多孔性
微粒子を析出させる。得られた微粒子は、濾過、遠心分
離等の処理により固液分離され、アルコール等での洗浄
を繰り返した後、乾燥処理を行って微粒子粉末を得る。
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタ
ノール等のアルコール類や、アセトン、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル等の
極性溶剤、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン等の非極性溶剤等が好ましく用いられる。
モニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ヘキシルアミ
ン、オクチルアミン、アミノ変性シリコーン、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン等の
アミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムアルコキシ
ド、カリウムアルコキシド等のアルカリ物質を添加する
ことが好ましい。塩基の添加量は、微粒子中の有機酸重
合体に対して0.1 〜2.0 モル%が好ましく、0.8 〜1.2
モル%が特に好ましい。また、多孔性微粒子の中には、
ZnO, MgO等の無機物質、アルギニン等の塩基性物質、環
状シリコーン、トリグリセライド、スクワレン等の親油
性物質、香料等を内包することもできる。
径が50μm以下のものであり、通常0.01μm以上、好ま
しくは 0.1〜30μmのものである。平均粒径が50μmよ
り大きいものでは、強酸/強塩基と反応する粒子あたり
の塩基/酸性基の量が少なくなり、吸着効果が劣る。こ
こで平均粒径はレーザー回折型粒径分布測定装置(LA
-100、HORIBA製)により、重合体微粒子の1重量%エタ
ノール溶液を室温にて測定することにより求めた。
限定されないが、球状体が皮膚塗布時の感触が良好であ
ることから好ましい。また、本発明の両性の多孔性微粒
子の比表面積は10〜300 m2/gであり、酸/塩基の十分
な吸着効果を得るにおいて、好ましくは20〜200 m2/
g、特に好ましくは25〜150 m2/gである。ここで、比
表面積は流動式比表面積自動測定装置(フローソープ2
300型、SHIMAZU製)を用い、BET1点法により求
めた。なお、比表面積が大であることは、この微粒子が
多孔であることを意味する。
られた両性の多孔性微粒子を含有する。本発明の化粧料
中の両性多孔性微粒子の含有量は、消臭効果及び配合安
定性を考慮すると0.1 〜70重量%が好ましく、10〜60重
量%が特に好ましい。
剤、デオドラント剤、パック剤、保湿剤等の皮膚化粧料
や、毛髪化粧料が挙げられるが、デオドラント剤として
用いるのが特に好ましい。本発明の化粧料をデオドラン
ト剤として用いる場合、従来公知の任意成分を配合する
ことができる。この任意成分としては、例えば、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物、アルミニウムヒ
ドロキシクロリド、スルホ石炭酸亜鉛等の制汗収斂剤、
イソプロピルメチルフェノール、トリクロロカルバニリ
ド、サニゾール等の殺菌剤、タルク、アミホープ、ナイ
ロンパウダー等の板状・球状粉体、ワセリン、セレシ
ン、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形油
剤、スクワラン、エステル油、ジグリセライド、シリコ
ーン油等の流動油剤、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニ
ルアルコール、メチルセルロース等の水溶性ポリマー、
乳酸、コハク酸等の有機酸、グリセリン、ソルビトール
等の保湿剤、グリチルレチン酸ジカリウム、アラントイ
ン等の消炎剤、その他、増粘剤、界面活性剤、色素、香
料、冷感剤等が挙げられ、本発明の目的を損なわない範
囲で配合可能である。特に、両性の多孔性微粒子を分散
することのできる油剤を含有することが好ましく、油剤
の含有量は、デオドラント剤中10〜90重量%が好まし
い。本発明の化粧料の使用形態としては、特に限定され
ず、ローション、エアゾール、パウダー、スティック、
クリーム、パック、石鹸、シャンプー等の形態があげら
れる。
の両性の微粒子であり、この微粒子は、塩基性多糖を酸
性高分子で内部架橋させた多孔性微粒子であり、非極性
及び極性溶媒中で、強塩基又は強酸と簡単に反応し、こ
れらの物質を内部に捕捉する能力を持つ。また、極性の
異なる種々溶剤中で、可溶化することなく、粒子形状を
保つことができる。さらに、天然素材をベースとした本
発明の多孔性微粒子は、架橋剤を使用しないことから安
全性に優れ、皮膚化粧料(制汗剤、デオドラント剤、パ
ック剤、保湿剤)、毛髪化粧料等の化粧品/香粧品の分
野はもちろん、医療品への使用も可能である。更に、繊
維処理剤、紙加工剤、セメント添加剤、被覆材料、殺菌
/静菌剤、農薬などにも有用である。
施例、及びデオドラント剤の処方例によりさらに詳細に
説明するが、本発明は下記の実施例及び処方例に限定さ
れるものではない。尚、例中、%は特記しない限り重量
基準である。
セチル化度85〜88%、重量平均分子量 130000 )80gに
水を加えて 900gとし、これにメタクリル酸34.6g(キ
トサンの単糖ユニットに対して等モル量)を加え、60℃
で攪拌させながら溶解させ、キトサン/メタクリル酸水
溶液を調製した。これに、過硫酸カリウム3gをイオン
交換水 100gに溶かしたものを加え、常温で数分攪拌し
た。このキトサン溶液にソルビタンモノラウレートの
1.0重量%シクロヘキサン溶液を5/5の割合(容積
比)で混合し、ホモジナイザーで高速攪拌(15000rpm)を
行うことで、W/Oエマルションとした。次に、70℃で
2時間重合反応を行った後、常温に冷却し、5倍モル量
(容積)のエタノール中に攪拌しながら滴下し、30分攪
拌した後、凝集物をデカンテーションで取り除き、エタ
ノールに浸漬/攪拌した後にヌッチェ濾過をする工程を
3回繰り返し、真空乾燥を行うことにより微粒子を得
た。得られた微粒子の粒径/形態等は表1にまとめて示
した。
のメタクリル酸(キトサンの単糖ユニットに対して2倍
モル量)を用い、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子の粒径/形態等は表1にまとめて示し
た。
のメタクリル酸(キトサンの単糖ユニットに対して 1.5
倍モル量)を用い、実施例1と同様にして微粒子を得
た。得られた微粒子の粒径/形態等は表1にまとめて示
した。
のメタクリル酸(キトサンの単糖ユニットに対して0.75
倍モル量)を用い、実施例1と同様にして微粒子を得
た。得られた微粒子の粒径/形態等は表1にまとめて示
した。
のメタクリル酸(キトサンの単糖ユニットに対して0.75
倍モル量)と6gの酢酸(キトサンの単糖ユニットに対
して0.25倍モル量)を用い、実施例1と同様にして微粒
子を得た。得られた微粒子の粒径/形態等は表1にまと
めて示した。
ミン(重量平均分子量20万)80gを用い、実施例1と同
様にして微粒子を得た。得られた微粒子の粒径/形態等
は表1にまとめて示した。
量%シクロヘキサン溶液に代えてソルビタンモノラウレ
ートの 5.0重量%シクロヘキサン溶液を用い、実施例1
と同様にして微粒子を得た。得られた微粒子の粒径/形
態等は表1にまとめて示した。
をキトサンの単糖ユニットに対して等モル量用い、実施
例1と同様にして微粒子を得た。得られた微粒子の粒径
/形態等は表1にまとめて示した。
常温に冷却し、0.05N(規定)のNaOH 水/イソプロパ
ノール(1/5 vol/vol)溶液にて中和反応を行い、p
H9.0 を終点にした。イソプロパノールにて洗浄/濾過
を3回繰り返し、真空乾燥を行うことにより微粒子を得
た。得られた微粒子の粒径/形態等は表1にまとめて示
した。
セチル化度85〜88%、重量平均分子量 130000 )80gに
水を加えて 900gとし、これにメタクリル酸34.6g(キ
トサンの単糖ユニットに対して等モル量)を加え、60℃
で攪拌させながら溶解させ、キトサン/メタクリル酸水
溶液を調製した。このキトサン溶液 125gにイオン交換
水 435gを加え、ソルビタンモノラウレートの 5.0重量
%を加えて混合し、重合開始剤の過硫酸カリウム0.73g
を添加し、70℃で5時間重合反応を行った後、常温に冷
却し、5倍モル量(容積)のエタノール中に攪拌しなが
ら滴下し、30分攪拌した後、凝集物をデカンテーション
で取り除き、エタノールに浸漬/攪拌した後にヌッチェ
濾過をする工程を3回繰り返し、真空乾燥を行うことに
より粒体を得た。得られた粒体の粒径/形態等は表1に
まとめて示した。
をキトサンの単糖ユニットに対して等モル量用いた以外
は、比較例1と同様にして粒体を得た。得られた粒体の
粒径/形態等は表1にまとめて示した。
ラント剤の処方例を示す。尚、以下の処方例において、
消臭試験は次に示す方法で行った。
から腋及び足の臭いの強い人を、専門パネラー4人の官
能評価により選び評価を行った。まず、出勤後(約9:
00頃)に専門パネラー4人により官能評価を行い、評
価直後各処方例で調製したデオドラント剤を適量片方の
腋及び足に塗布した。塗布した直後の臭いの評価を行
い、夕方再び帰宅前(約16:00頃)の臭いの評価を
行った。もう一方の腋及び足は対照として何も塗布しな
かった。評価は下記の6段階評価を用い、専門パネラー
4名が行い、その平均を腋の臭いについては処方例1〜
5、足の臭いについては処方例6に示した。また、本発
明の両性の多孔性球状微粒子の代わりに、酸化亜鉛(比
表面積50m2/g)配合についての評価結果を比較処方例
として示した。
ションを腋に塗布し、消臭試験を行った。結果を表2に
示す。 <組成> 両性の多孔性球状微粒子(実施例9) 8.0% 両性の多孔性球状微粒子(実施例2) 2.0% グリセリン 5.0% 水 10.0% エタノール 75.0% ────────────────────── 合 計 100.0%
性シリコーン型) 下記組成のデオドラントローションを調製し、このロー
ションを腋に塗布し、消臭試験を行った。結果を表3に
示す。 <組成> 両性の多孔性球状微粒子(実施例9) 50.0% イソプロピルミリステート 5.0% ジメチルシリコーン 5.0% メチルポリシロキサン 40.0% ────────────────────── 合 計 100.0%
(液状スプレー型) 下記組成のデオドラントパウダースプレーを調製し、こ
のパウダースプレーを腋に塗布し、消臭試験を行った。
結果を表4に示す。 <組成> ・原液 両性の多孔性球状微粒子(実施例9) 40.0% グリセリン 5.0% イソプロピルミリステート 5.0% 水 5.0% エタノール 45.0% ────────────────────── 合 計 100.0% ・充填 上記原液 35.0% LPGガス 65.0% ────────────────────── 合 計 100.0%
腋に塗布し、消臭試験を行った。結果を表5に示す。 <組成> 両性の多孔性球状微粒子(実施例9) 40.0% カルボキシビニルポリマー 1.0% プロピレングリコール 10.0% トリエタノールアミン 1.0% エタノール 30.0% 水 18.0% ────────────────────── 合 計 100.0%
ムを腋に塗布し、消臭試験を行った。結果を表6に示
す。 <組成> 両性の多孔性球状微粒子(実施例9) 10.0% 両性の多孔性球状微粒子(実施例2) 5.0% 乳酸 1.0% 乳酸ナトリウム 1.5% セタノール 8.0% ステアリルアルコール 7.0% ワセリン 6.0% 流動パラフィン 5.0% ポリオキシエチレン(20モル付加物) ソルビタンステアリン酸エステル 3.0% 水 53.5% ───────────────────────── 合 計 100.0%
(粉末スプレー型) 下記組成のデオドラントパウダースプレーを調製し、こ
のパウダースプレーを足に塗布し、消臭試験を行った。
結果を表7に示す。 <組成> ・原液 両性の多孔性球状微粒子(実施例9) 20.0% 両性の多孔性球状微粒子(実施例2) 10.0% タルク 20.0% アルミニウムヒドロキシクロリド 2.0% イソプロピルミリステート 3.0% セタノール 15.0% ジメチルポリシロキサン 30.0% ─────────────────────── 合 計 100.0% ・充填 上記原液 8.0% LPGガス 92.0% ─────────────────────── 合 計 100.0%
Claims (12)
- 【請求項1】 塩基性多糖と、反応性ビニル基を有する
有機酸又はその塩の重合体とからなる平均粒径50μm以
下の両性の多孔性微粒子。 - 【請求項2】 多孔性微粒子の形状が球状である請求項
1記載の両性の多孔性微粒子。 - 【請求項3】 比表面積が10〜300m2/gである請求項1
又は2記載の両性の多孔性微粒子。 - 【請求項4】 塩基性多糖がキトサンである請求項1〜
3のいずれか一項に記載の両性の多孔性微粒子。 - 【請求項5】 反応性ビニル基を有する有機酸又はその
塩がメタクリル酸又はその塩である請求項1〜4のいず
れか一項に記載の両性の多孔性微粒子。 - 【請求項6】 塩基性多糖と反応性ビニル基を有する有
機酸の水溶液を、疎水性溶媒中で乳化又は懸濁させた
後、これを重合させることを特徴とする請求項1〜5の
いずれか一項に記載の両性の多孔性微粒子の製造方法。 - 【請求項7】 重合終了後、塩基を含有する有機溶剤中
に反応液を滴下又は一括添加して多孔性微粒子を析出さ
せる請求項6記載の両性の多孔性微粒子の製造方法。 - 【請求項8】 有機酸を塩基性多糖の単糖ユニット当た
り 0.1〜 500倍モル用いる請求項6又は7記載の両性の
多孔性微粒子の製造方法。 - 【請求項9】 請求項1〜5記載の両性の多孔性微粒子
を含有することを特徴とする化粧料。 - 【請求項10】 両性の多孔性微粒子の含有量が0.1 〜
70重量%である請求項9記載の化粧料。 - 【請求項11】 デオドラント剤である請求項9又は1
0記載の化粧料。 - 【請求項12】 両性の多孔性微粒子を分散することの
できる油剤を含有する請求項11記載の化粧料。
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KR20180024459A (ko) * | 2016-08-30 | 2018-03-08 | 이화여자대학교 산학협력단 | 스폰지 유사 구조를 갖는 고분자 미립자 및 이의 제조방법 |
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-
1995
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KR20180024459A (ko) * | 2016-08-30 | 2018-03-08 | 이화여자대학교 산학협력단 | 스폰지 유사 구조를 갖는 고분자 미립자 및 이의 제조방법 |
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