JPH073157U - レーザー発振器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザーベッセル１１の小型化が可能なレ
ーザー発振器１０を提供すること。 【構成】 ブロアー１２および主放電電極３の相対的
な配置位置に着目したもので、レーザー発振用ガス媒体
を収容したレーザーベッセル１１と、レーザーベッセル
１１内に設けた放電電極３およびブロアー１２とを有し
ブロアー１２によりレーザー発振用ガス媒体をレーザー
ベッセル内に循環させるようにしたレーザー発振器であ
って、レーザーベッセル１１の内側にブロアー１２を配
置するとともに、このブロアー１２の内側に放電電極３
を配置したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はレーザー発振器にかかるもので、とくにガスレーザーあるいはエキ シマーレーザーなどにおけるレーザーベッセルのコンパクト化が可能なレーザー 発振器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のエキシマーレーザーその他任意のガスレーザーなどこの種レーザー発 振器においては、放電部のわきにその数倍のスペースをさいてブロアーを設置し ているため、レーザーベッセル全体の大きさが必要以上になっていた。

【０００３】 図３にもとづき概説する。 図３は従来からのレーザー発振器１の概略横断面図であって、このレーザー 発振器１はレーザーベッセル２と、一対の主放電電極３と、ミラー部４と、ブロ アー５とを有する。

【０００４】 レーザーベッセル２はほぼ円筒状の容器であって、内部にレーザー発振用ガ ス媒体を収容してある。

【０００５】 一対の主放電電極３は、レーザー発振用ガス媒体に放電を起こさせることに よりこれをプラズマ状態とする。

【０００６】 ミラー部４は、これを全反射鏡４Ａおよび部分反射鏡４Ｂから構成したもの で、出射したビームが全反射鏡４Ａおよび部分反射鏡４Ｂの間を往復することに よりレーザー発振を起こさせる。

【０００７】 ブロアー５は、円筒状のブロアー本体６の円周に複数枚の羽根７を取り付け るとともに主放電電極３に並べてこれを配置してあり、モーター８によりこれを 回転駆動することによってレーザー発振用ガス媒体を循環還流させ、一対の主放 電電極３による一回の放電とつぎの放電との間の時間に新たなレーザー発振用ガ ス媒体をこの主放電電極３の部分に供給するためのものである。

【０００８】 こうした構成のレーザー発振器１においては、主放電電極３およびミラー部 ４の設置空間とブロアー５の設置空間とでは、ブロアー５の設置空間の方が大き く、レーザーベッセル２の大型化が避けられないという問題がある。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、レーザーベッセル の小型化が可能なレーザー発振器を提供することを課題とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

すなわち本考案は、ブロアーおよび主放電電極の相対的な配置位置に着目し たもので、レーザー発振用ガス媒体を収容したレーザーベッセルと、このレーザ ーベッセル内に設けた放電電極およびブロアーとを有し、このブロアーにより上 記レーザー発振用ガス媒体を上記レーザーベッセル内に循環させるようにしたレ ーザー発振器であって、上記レーザーベッセルの内側に上記ブロアーを配置する とともに、このブロアーの内側に上記放電電極を配置したことを特徴とするレー ザー発振器である。

【００１１】 上記ブロアーの回転により上記レーザー発振用ガス媒体を上記放電電極の近 傍に循環させることができる。

【００１２】 上記レーザーベッセルの内側に同心的、あるいは偏心的に上記ブロアーを配 置することができる。

【００１３】 上記ブロアーは、円筒状のブロアー本体の円周に複数枚の羽根を設けた構成 とすることができる。

【００１４】 上記レーザーベッセルあるいはブロアーの少なくともいずれか一方に磁石を 設けることにより該ブロアーを回転駆動させることができる。

【００１５】

【作用】

本考案によるレーザー発振器においては、レーザーベッセルの内側に同心的 あるいは偏心的にブロアーを配置するとともに、このブロアーの内側に主放電電 極を配置したので、ブロアーの設置空間と一対の主放電電極の設置空間とを共用 することができ、レーザーベッセル全体の小型化が可能である。

【００１６】

【実施例】

つぎに本考案の一実施例によるレーザー発振器１０を図１および図２にもと づき説明する。ただし、図３と同様の部分には同一の符号を付し、その詳述はこ れを省略する。

【００１７】 図１は、図３と同様のレーザー発振器１０の概略横断面図、図２は同、概略 縦断面図であって、レーザー発振器１０はレーザーベッセル２に相当するレーザ ーベッセル１１と、前記一対の一対の主放電電極３と、前記全反射鏡４Ａおよび 部分反射鏡４Ｂからなるミラー部４と、前記ブロアー５に相当するブロアー１２ とを有する。

【００１８】 レーザーベッセル１１は、その内部周面壁部に複数個の電磁石１３を有し、 この電磁石１３の電流方向および位相などを制御回路１４により制御可能として ある。

【００１９】 ブロアー１２は、上記レーザーベッセル１１と同心的な円筒状のブロアー本 体１５の円周に前記複数枚の羽根７を取り付けることによりこれを構成するとと もに、ブロアー本体１５の円周の所定部位に複数個の永久磁石１６を取り付けて ある。

【００２０】 なお、ブロアー１２は、そのブロアー本体１５をベアリング１７により回転 可能に支持してあり、各電磁石１３の位相を制御回路１４によって制御し、電磁 石１３と永久磁石との間の磁力作用によりブロアー１２を回転駆動する。

【００２１】 こうした構成とすることにより、レーザー発振器１０は従来のレーザー発振 器１より小型化可能であり、ブロアー１２の回転によってその羽根７がレーザー 発振用ガス媒体を一対の主放電電極３の近傍に循環させることができる。

【００２２】 なお、ブロアー１２における複数枚の羽根７の取付け向きあるいは各羽根７ の大きさや形状などを変更可能であり、主放電電極３付近にレーザー発振用ガス 媒体をらせん状に供給することも可能である。

【００２３】 上述の実施例においては、レーザーベッセル１１の内側に同心的にブロアー １２を配置するものであるが、ブロアー１２をレーザーベッセル１１に対してわ ずかに偏心させることにより、レーザー発振用ガス媒体の流れを制御するように してもよい。

【００２４】 また、ブロアー１２を回転駆動する機構としても、同期モーターあるいは誘 導モーターの構成も可能であるとともに、ブロアー本体１５を直接駆動するなど 、電磁石１３および永久磁石１６以外にも任意の機構を採用可能である。

【００２５】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、ブロアーの内側に一対の主放電電極などレー ザー発振器の主要部分を設置することにより全体の大きさをコンパクト化するこ とができる。

【００２６】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるレーザー発振器１０の
概略横断面図である。

【図２】同、概略縦断面図である。

【図３】従来からのレーザー発振器１の概略横断面図で
ある。

【符号の説明】

１ レーザー発振器 ２ レーザーベッセル ３ 一対の主放電電極 ４ ミラー部 ４Ａ 全反射鏡 ４Ｂ 部分反射鏡 ５ ブロアー ６ ブロアー５のブロアー本体 ７ 複数枚の羽根 ８ モーター １０ レーザー発振器 １１ レーザーベッセル １２ ブロアー １３ 電磁石 １４ 制御回路 １５ ブロアー１２のブロアー本体 １６ 永久磁石 １７ ベアリング

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザー発振用ガス媒体を収容したレ
   ーザーベッセルと、 このレーザーベッセル内に設けた放電電極およびブロア
   ーとを有し、 このブロアーにより前記レーザー発振用ガス媒体を前記
   レーザーベッセル内に循環させるようにしたレーザー発
   振器であって、 前記レーザーベッセルの内側に前記ブロアーを配置する
   とともに、 このブロアーの内側に前記放電電極を配置したことを特
   徴とするレーザー発振器。
2. 【請求項２】 前記ブロアーの回転により前記レーザ
   ー発振用ガス媒体を前記放電電極の近傍に循環させるこ
   とを特徴とする請求項１記載のレーザー発振器。
3. 【請求項３】 前記レーザーベッセルの内側に同心的
   に前記ブロアーを配置することを特徴とする請求項１記
   載のレーザー発振器。
4. 【請求項４】 前記レーザーベッセルの内側に偏心的
   に前記ブロアーを配置することを特徴とする請求項１記
   載のレーザー発振器。
5. 【請求項５】 前記ブロアーは、円筒状のブロアー本
   体の円周に複数枚の羽根を設けた構成としたことを特徴
   とする請求項１記載のレーザー発振器。
6. 【請求項６】 前記レーザーベッセルあるいはブロア
   ーの少なくともいずれか一方に磁石を設けることにより
   該ブロアーを回転駆動させることを特徴とする請求項１
   記載のレーザー発振器。